岡 監 第 9 0 号 平成22年 6 月21日
岡 山 市 長 髙 谷 茂 男 様 岡山市議会議長 宮 武 博 様
岡山市監査委員 藤 本 徹
住民監査請求に係る監査の結果を踏まえた意見の提出について
平成22年4月23日付けで地方自治法(昭和22年法律第67号)第242条 第1項の規定に基づき特定非営利活動法人市民オンブズマンおかやまから提出され た住民監査請求について監査した結果を踏まえ,下記のとおり意見を提出する。
記
政務調査費は,議員の調査活動基盤を充実させ,その審議能力を強化していくこ とにより議会の活性化を図るためのものであり,いかなる調査活動を行い,その費 用を支出するかについては,各会派の自律的判断に委ねられるべきものであるが, 他方では,情報公開を促進する観点から,その使途の透明性を確保することが重要 とされている。
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岡山市議会において 政務調査費使途基準の運用指針 以下 指針 という を策定し,平成22年4月1日から適用しているなど,制度の運用に係る透明性の 一層の向上に取り組んでいることは認めるところである。
本件監査を通じて認められた以下の点に留意し,政務調査費のより適正な運用を 図るための改善を望むものである。
1 政務調査費の支出について
2 証拠書類等への記載方法について
使用目的等の記載漏れにより政務調査費との関連が把握できないタクシー代な ど,証拠書類等への記載内容の不備と思われるものが散見された。
市民に対する説明責任を果たすため,公金である政務調査費の更なる公開性や 透明性の確保に向けて,指針の中で示されている領収書チェック表に従った領収 書等の取り扱いを徹底し,領収書等添付用紙の「使途・事業名及び内容等」欄へ の記載等を充実することとされたい。
3 政務調査費の審査について
議会事務局では,各会派から送付された収支報告書や領収書等の証拠書類の写 しについて,事務的,外形的な審査を行ったとしているものの,監査委員による 調査の過程では,2で述べた記載内容の不備に加えて,同一支出対象の二重計上 や,購入図書名の記載のないものなど,不備が確認された。
裁判でも,公金を管理する者として,その公金の支出が適正か否かを審査し得 ることは当然と判示されていることから,さらに厳格な審査を行われたい。
4 按分基準について