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丸山眞男と音楽

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Academic year: 2021

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(1)ぱ る ら ん ど 記 事 の 題 材 に 困 って 書庫を歩いていたら、 『丸山眞男 音楽の対話』という本が目に留まり ました。 「丸山眞男」と「音楽」とい う の が 意 外 な 組 み 合 わ せで し たの で、興味を持ちました。 政 治 学 者の 丸 山 眞 男 さん(19 14 1996)の文章と初めて出 会ったのは、たし か 高 校の 国 語の 教科書の中だったと思います。 「 「で ある」ことと「する」こと」という、 も とも と 講 演の 形で 発 表 され たも のに修正を加えた文章でした。せっ かくの機会ですので、 「 「である」こ とと 「する」 こと」( 『日本の思想』(請 など)に収録され 求記号⃝ J56-074 ています) を読み返してみました。 この文章は、 「いろいろ具体的な 例 を 挙 げ ながら、だんだん 本 日の テ ーマ を はっき り さ せ て 行 く と い う仕方で」 ( 『日本の思想』 154頁) 展開されていきます。 例 え ば、丸 山 さんが 学 生 時 代 に 民法の講義を受けた際、 「時効」制 度 につ い て 次 の よ う に 説 明 さ れ た そうです。自分が債権者「である」 ということに安住し、請求「する」 こ と に よ って 時 効 を 中 断 し な い な ら ば、最 終 的には 債 権 を 失ってし ま う、 と。 同 じ よ う な 例 と し て、 日 本 国 憲 法 第 十二条「この 憲 法が 国民に保障する自由および権利は、 国 民 の 不 断 の 努 力 に よ って こ れ を. 保持しなければならない」という規 定も取り上げられています。 その他、 「である」価値の説明の ために徳川時代における身分関 係を例示したり、 「する」価値の説 明のために経済や政治の領域な どに 言 及 していま す。この 文 章 は 半 世 紀 以 上 前 に 書 か れ た もので す が、丸 山 さんが 伝 え よ う としてい る メッセー ジの 大 部 分 は、いま 読 んで も 古 び てい ないよ う に 思いま した。 余談が長くなりました。 『丸山眞 男 音楽の対話』に戻ります。この 本 は、丸 山 さんと 教 え 子である 著 者 との 私 的 対 話 を も と に 書 か れ て いま す。な かで も、 作 曲 家 ヴァー グ ナ ー と 指 揮 者 フ ル ト ヴェン グ ラ ー の 話 題 が 軸 に な っ て い ま す。 ヴァー グ ナ ーに 関 しては、丸 山 さ んが 壮 年 期 を 過 ぎる 頃 までは 好 みで は な かった よ う で す。理 由の 一つは、戦前のSPレコード(片面 分 程 度 )で は ヴ ァ ー グ ナ ー の 長 大 な 作 品 を 扱 え な かっ た と い う こ と で す。 も う一つ は、 ナ チ ス・ ド イ ツ が 盛 ん に 担 いでい た とい う 事 実 や 思 想 的 背 景 が 関 係 し ている よ う で す。とこ ろ が、1 9 6 2 年 8 月にバイロイト音楽祭で「ローエン グリン」を観たことがきっかけで、 ヴァー グ ナ ー 嫌 いは 音 を 立てて 崩 れ去ったそうです。. 丸 山 さ ん は フ ル ト ヴ ェン グ ラ ー を 終 生 敬 愛 していたよ うで、フル ト ヴェングラーに対 す る 思い入 れ や、実 演 に 触 れ ら れ なかった 無 念 な ど、多 くのエピソ ー ド が 綴 ら れ ていま す。た だ、そ れ だ けの 愛 情 があ り ながら も、戦 時 中のフルト ヴェングラーの 行 動 に 関 しては 批 判 的 な 意 見 を 述べていま す。彼 が ド イ ツ に 留 ま って 指 揮 を 続 け て い る とい う 事 実 が ナ チ スの 文 化 政 策 に と って 欠 か せ な か っ た と い う 事 実 や、自 分の政 治 的 立場 を理 解し て、そ れ な り に 行 動 してほ し かっ たという意見です。 ここには 書 き ま せ ん が、 丸 山 さ んの「好きな曲 尊敬する曲」が、 『丸山眞男 音楽の対話』の ~ 頁で 簡 単 に 紹 介 されていま す。ご 興味のある方は資料をお借りに なってください。 タ イ トルか ら して 音 楽 だけ に 焦 点 を 当てた 本 かと 思いき や、専 門 分野(政治学、日本政治思想史)の 断 片にも 触 れ ら れていま し た。自 らの 専 門 分 野 と 音 楽 との 間 を 往 復 し た 方 な らではの、独 自の 視 点 を 持っていると感じました。. 紹介する資料. 52. @@@@@@@@@@@@@@@. 49. ●中野雄『丸山眞男 音楽の対話』文藝春秋、 (請求記号⃝ C63-417 ) 1999 (請 ●丸山真男『日本の思想』岩波書店、 1961 求記号⃝ J56-074 など). 4.  えらぶ まさひろ 最近、同窓会で結婚や子どもの話題を聞くことが増えて 感慨深いです。5年後、10年後には何が待っているのでしょうか。. 279 2013・. 丸山眞男と音楽. 撰 正弘. -. 4.

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丸山眞男 (まるやま・まさお) 1914∼1996 日本政治思想史学者・政治学者 ∼ 戦後の代表的知識人 ∼ 出生 1914

論文がある11。これは、ホルクハイマー/アドルノの『啓蒙の弁証法』への言及を含むという点

した︒  丸山の思想世界の第二の領域は ︑ 戦後になってから開始され ︑﹁

ための視点といえるであろう。さらに著者は丸山が

が政治コースの学生で、学生時代石井良介教授の「日本法制史」の講義を聞く機会を逸してし