■【モロタイ島 Pulau Morrotai】とは? 15-16 世紀、モロタイはテルナテ王国の権力支配下にあった。16 世紀中頃、ポルトガルのキリスト拠点地と なるが、17 世紀にポルトガルはその地を逃げる様に離れる。モロタイ島の大部分が木材及び樹脂生産で東イ ンドネシアでの商業ルートでありその他に金や鉄鉱石も豊富。「Morotai」の由来は地元ではモロ人の居住地 の意味。モロタイ社会は集団で生活する傾向があるが、互いに異なる信念を持つ、それが一つの特徴でもある。 住民の系譜は北ハルマヘラ島のトベロ族・ガレラ族が主。 ■【日本とモロタイ島】[動画サイトの様子] https://youtu.be/tILcMog2tmk インドネシアに於ける大戦時、日本軍にとって重要拠点地域の一つ。大戦時は日本軍の飛行場を建設し守備隊 を強化も、アメリカ軍に奪われフィリピンや東ボルネオへの攻撃基地として使用。日本人戦没者は 1,712 名
インドネシア北マルク州南モロタイ県ダルバ郡における
「ポンガミア」の植林事業プロジェクト
■事業目的 離れ児島の自立バイオマスエネルギー創出
インドネシア国内でも最北東端の大変な僻地にあり、石油、石炭などエネルギー原材料は島外か
らの供給に頼っている。モロタイ島は植民地からの解放後もインドネシア国内では東北端に位置し
経済を支える交通網が十分でない中、経済発展対策も遅れがちで、原材料の未入荷もあり、現在で
も地域別に計画的に停電する状況である。
一方で植民地時代や戦時中さらには独立後、収入を得るために木材が切り出されて、その後の植
林が行われてこなかった。このために森が破壊されたままの土地がある。島民の民生向上と安定の
ためにこの荒れ地にオイルを供給し、しかも非食用樹種の「ポンガミア」を植林して、森の再生と
バイオマスエネルギーの持続的な供給を目指す。このことが島民の就労機会の提供など島の経済の
活性化に貢献できる。同時に食用など幅広い活用が期待できる「モリンガ」の植林により島の経済
活性化に貢献したい。
このモデル事業が成功すれば、島の多いインドネシア共和国の持続的な地域経済の基盤づくりに
貢献でき、ひいては地球規模の課題、二酸化炭素の排出量の低減につながる。
☆■場所(☆)
インドネシア共和国北マルク州南モロタイ県ダルバ在住の
Haji Abas Moh Djen 氏の土地を予定していたが、到着の
3 日前に急逝されたこともありご子息の Fadil Abas 氏の
土地に変更し実施した。
(ダルバ市内から車で約
1 時間、
徒歩
30 分)の土地に実行
※今後は県の所有地での実行を計画している。 今回の植林場所
北マルク州南モロタイ県のダルバ市郊外の森林荒廃放棄地の雑木の除去を行い、草刈など地拵えを
行い、1ha あたり約 650 本のポンガミアを植林、森林の再生と 4 年以降の種子の収穫を目指す。
この種はインドネシア国内でも自生しているが、あまり注目されていない。
インドやオーストラリアでは種子収穫のための植林プロジェクトが行われている。地域の住民の代
替エネルギー源としてこの植林までを実行しモデル林を造成する。その後、造成面積は3年で
30ha
を植林(年度 10ha×3 年)植林本数は 625 本/㌶(4m×4m)合計 6,250 本/年を実施。20kg
/本×625 本=12,500kg種子、オイルの収率 40%とすると 5,000kg/㌶のオイルが得られる計
画である。将来的には現地で小規模の搾油機を導入し、地場の発電、漁船燃料として供給する計画
である。
■ポンガミアとは?
ポンガミア(油)(Pongamia Pinnata)は,オーストラリア、インド原産の樹木です。 日本でも、沖縄等では、海岸線等に自生していてクロヨナと呼ばれています。 第2世代の BDF 原料油種として、最近特に注目されています。 マメ科の木で、乾燥地、温帯、亜熱帯で育つのは、ジャトローファと同じですが、 毒性が無いために、絞りカスは、高タンパク質で、家畜の飼料として使えるし、採種の機械化も出来る。 加えて、マメ科植物ですので、空中窒素の固定化を行う為、肥料分も少なめで栽培できそうです。最も重要なことは、 油の収量が多いということです。 オーストラリア クインズランド州で最も力を入れているバイオマスエネルギーであり、インドが原生のマメ科植物ポン ガミアからのバイオディーゼルである。 ポンガミアの実は油糧が40%あり、1 年間、1 ヘクタール(ha)の面積で生産されるバイオディーゼルは 5 トンあり、こ れはアブラヤシの果実から取れるパーム油と同じで他の油脂植物と 比較しても生産性は良い。 しかもパーム油が食用油であるのに対し、ポンガミアは非食用で食料と競合することも無い。更にマメ科植物の特徴 である根粒菌を根に持っていて、この菌が空気中の窒素から窒素肥料を生産し、土壌を肥やす働きをする。ポンガミ アは、荒れた土地や塩分を含む土地でも肥料無しで良く育ち、乾燥条件にも耐える有望なバイオマス資源である。■植林現場 モロタイ県、ダルバ市
2016 年 8 月 29 日植林候補地を視察(Fadil Abas 氏,小坂博氏、宮崎林司及びモロタイ県林業局の Skile 氏他 3 名に案内していただいた。 第一の候補地 モロタイ出身で在日 12 年のアバス氏に現地案内をお願いした。 第二の候補地 旧日本兵中村輝夫さんの名前をとって地名が NAKAMURA となっている場所である。 第三の候補地(↑)いずれの候補地もインドネシア国の島民移住政策で外部から移住者を受け入れたが、これ といった換金作物が無く数年で逃げ帰ってしまったので完全な廃村になり、その後の活用が行われていないの で放置されているところが何カ所もある。
■地拵え作業
作業前の現場 植林現場は雑木と草本が繁茂するところで、チエンソーおよび刈り払い機をリースし、実行した。 伐採&刈り払い後限定的に焼き払いを行った。 地拵え作業後を見れば、地形的には平坦で植林に取り組みやすい環境だった。土壌的には堆積壌土で 植穴を掘るとサンゴの化石層が出てきた。ポンガミアの生育にはよい土壌と見受けられた。■育苗作業
BIO ポットに土を詰めポンガミアの種をまく。 現場責任者のスディン氏と BIO ポット植え。 持参したポンガミアの種子 ロックウールでの育苗 ポットに種子を播いて管理をしたが発芽率が 細い枝で挿し木をして発根させた。約 1.5 か月 極めて低く、150 本余りしか発芽しなかった。◎播種による苗が不十分だったので挿し木による育苗を試み、ほぼ発芽して苗木を確保できた。
■植林作業
バリックパパンで育苗した苗を植える。
さし穂が小さく苗も小さい状態でやや心細い↓
バリックパパンから持参した大きめのさし穂で 発根した苗木を植林した。↑↓
看板の表記内容: この事業はモロタイ島のバイオエネルギーの生産することを目的としてポンガミアの植林を(公社)国 土緑化推進機構の「緑の募金」の活用と緑のボランティアの参加協力により実施されたものです。 。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。 公社)国土緑化推進機構の「緑の募金」を活用させていただき、インドネシアの北東端のモロタイ島で初めて の植林に取り組むことが出来ました。 在日12 年のモロタイ出身の青年の希望=「就労機会の創造を満たせる植林をしてほしい」という申し出と単 純に生態系の再生の為だけの植林ではなく「地元の人たちの生計」に役立てる植林をと考えていた自分の希望 が重なり、検討を始めたのは3 年前の Fadil Abas 氏の訪問がきっかけでした。 モロタイ島には何の手がかりもなく、インターネット上でも情報の少ない島でしたが、Abas 氏の協力で何と か実行することが出来ました。 我々にとっても初めてのプロジェクトですが、モロタイの人にとっても「植林」プロジェクトそのものになじ みがない分野のようでした。植林をすること自体、ほとんど経験が無く、これまでのインドネシアでの体験と は違ったため試行錯誤の繰り返しでした。 特に育苗に関して、持ち込んだ種子だけでは足りないと考え、インドから直接モロタイにおくりましたが、 DHL がモロタイまで行かないということを知らされ、急きょモロタイ島のジャカルタオフィス宛に変更しま した。しかし、植物検疫証明などの輸入にかかわる書類一式を添えて届けましたが、ジャカルタでいろいろと 文句を付けられて、法外に袖の下を要求されましたが、これを断り結果的に輸入できませんでした。 このため、急きょインドネシア東カリマンタン州のポンガミアの植林地でさし穂を確保して何とか植林にこぎ つけました。 今後の反省として、育苗段階の丁寧な指導が不可欠だと感じました。育苗以外の部分では植林そのものは実行 できる素地はあると感じています。この島の人々にとっても、就労機会を創出する貴重なプロジェクトであり、 今後も資金を集めて貴重な植林活動を継続したいと考えております。