岡山大学大学院教育学研究科研究集録 第141号 (2009) 1‑9
発達障害のある子 どもの保護者に対する支援の動向と実践的課題
吉利 宗久 ・ 林 幹士 * ・ 大谷 育実 * ・ 来見 佳典 *
社会構造の変容や価値観 の多様化が進展す るなか,子育 て支援 のニーズが高 まってい る。
特別支援教育 の領域 において も,従来の子 ども本人‑ の支援 に とどまらず,その家族‑ の支 援が重要な課題 となっているOそ こで本稿では, とくに発達障害 に焦点 をあてなが ら.障害 の告知, ス トレスの状況,教 師に よる保護者支援 の観点か ら研究動 向 を整理 した。そ して, 学枚 における保護者支援 の典型的な事例 をとりあげ,問題解決のための基本的な視点 を提起
した。発達障害のあ る子 どもの保護者 は,比較 的早 くか ら障害の疑 い を持 ちなが らも,診断 を得 るまでの長い期 間を苦悩 して過 ごす場合が多 く,子 ども自身 と子 どもをとりま く環境の 側面か らのス トレスによ り心理的 ・身体 的に支援 を必要 としていた。 また,教師 と保 護者 と の理解 (子 どもの捉 え方や課題意識)が異 なる傾向 もみ られ,問題の要因,背景,経過 とい った情報 を相互か ら共有 してい く学校の仕組みづ くりも重要 であることを指摘 した。
Keywords:子育て支援,特別支援教育,保護者,発達障害 t. は じめに
わが国の社会構造 は著 しく変化 し,多様化が進 ん でいる。 内閣府 (2008)に よれば,2005(平成17) 年 には 人口動態 の統計 を と り始 め て (1899〔明治 32〕年)以来,初めて出生数が死亡数 を下 回 り,総 人口が減少 に転 じた。少子化が もた らす人 口減少社 会が到 来 したのである。 また,総務 省 (2008)は, 2055年 には65歳以上 の高齢者が総 人口の40%以上
を占める という厳 しい見通 しを示 し,高齢化 の急速 な進行が改めて明 らか にされた。 さらに,少子 ・高 齢化 の問題 に加 え,家族形態 の変化が顕著 となって い る。例 えば厚 生労働 省 (2008)に よれ ば,18歳 未 満 の児 童 の い る世 帯 が 全世 帯 に 占め る割 合 が , 1986(昭和61)年の46.2%か ら2007(平成19)年 の 26.0%へ と著 しい減少 を示 した。 さ らに, 同期 間に 核 家族化 (65.4%か ら69.2%)が進 む と同時 に, ひ と り親 と未婚 の子 のみの世帯 も4.2%か ら6.8%と増 加傾 向にあった。
こうした社会の急速 な変容 に対 しては個別の対策 が必要 とされるが,それ らの問題 は副次的に人間の 成長 と発達 を支える子育て支援 の在 り方の再構築 を 迫 っているO とりわけ,わが国では母親 にかかる育
児負担が国際的 に も大 きく,大 きな育児不安 を訴 え る ケ ー ス も 少 な く な い (国 立 女 性 教 育 会 館 , 2006;厚生労働 省,2003)。子育 て支援 の重要性 が 高 まっている一方で,新 たな困難性 が増大 している
といえよう。
なかで も,特 別支援教育 にお ける保護者支援が大 きな課 題 となってい る。文部科学省 は
,
「特 別支援教 育 を推 進 す るための制 度の在 り方 につ いて (答 申
)
」 (2005年12月) において,
「障害のある児童生 徒の就学指導の過程や就学先 における教育内容等 に ついて,児童生徒及 び保護者 に対す る説 明及び情報 提供 を一層充実す る観点 に も十分留意す ることが必 要 であ る」 (第6章2③) と記述 し,保護者 との連 携 の重 要性 を指摘 した。 さ らに,2007(平 成19) 年 の学校 教 育 法 の改正 に伴 い,学校 教育法施 行 令(第18条の2) に特 別支援教育 に関わる就学時の保 護者 に対す る意見聴取が義務づ け られた。
発達 障ぎtl'に関 して も,文部科 学省が 「小 ・中 学校 におけるLD (学習障害),ADHD (注意欠陥/
多動性 障害上 高機 能 自閉症 の児童生徒 へ の教育支 援体制の整備 のための ガイ ドライ ン (試案)」 (平成 16年 1月) を公 表 し,保護者へ の理解 の推 進 を図
岡山大学大学院教育学研究科特別支援教育講座 700‑8530 岡山市北区津島中3‑1‑1
ThePresentProblemsandFutureProspectsofParentsSupportforChildrenwithDevelopmentalDisabifities MunehisaYOSHITOSHI,MasashiHAYASHI*,ⅠkumiOHTANI*andYoshinoriKURUMI*
DivisionofDevelopmentalStudiesandSupport,GraduateSchoolofEducatio,OkayamaUniversity,3‑illTsushima‑ naka,Kita‑ku,Okayama,700‑8530
*GraduateSchoolofEducatioll(MasterlsCourse).OkayamaUniversity
表 1 障害 が疑 われた時期 と診断 ・告知時期
相浦 .氏森 (2007) 自閉症 1歳
〜
2歳 2歳8ケ月〜 3歳4ケ月高機 能 自閉症 2歳6か月 5歳10ケ月
自閉傾 向 2歳 3歳
自閉的傾 向のあ る発達遅滞 8ケ月 1歳3ケ月
夏堀 (2001) MR高機能 自閉症自閉症自閉的傾 向(比較対象 として ダウ ン症を伴 う自閉的傾 向 群) 23.1ケ月 L竺 竺 ̲ る とと もに,保護者 と協力 して支援 す る学校体 制
づ くりが求 め られた。 さ らに,発 達 障害者 支援 法 (平成17年4月1日施行)が制定 され,その なかで
「都道府県及 び市町村 は,発達障害児の保 護者が適 切 な監 護 をす るこ とが で きる ようにす る こ と等 を 通 じて発 達 障 害者 の福 祉 の増 進 に寄 与 す るため , 児 童相 談所 等 関係機 関 と連携 を図 りつつ ,発達 障 害者 の家族 に対 し,相談及 び助 言 そ の他 の支援 を 適切 に行 うよう努 め なけれ ばな らない」 (第13条)
と規 定 され るな ど,発 達 障害者 の保 護者 ・家族へ の支援 が 喫 緊 の課題 と して位 置 づ け られ て い る。
しか しなが ら,未 だ発 達障害 に関す る社 会 の認知 や理解 は十分 で はな く,家族 に対 す るい っそ うの 支援 が 必 要 と され て い る こ と も指 摘 され て い る (氏 田,2006)。本稿 で は, こ う した発達 障害の あ る子 ど もをめ ぐる保 護者支援 の現状 を把 握 し,今 後の課題 につ いて整理 したい。
Il.告知 の実際 と支援
発達 障害 に限 らず ,障害 のあ る子 ど もの保護 者 が直面す る最 初 の苦 難が診 断 ・告 知 であ ろ う。 と くに,発 達 障害 につ いては, 障害が疑 われてか ら 診 断 ・告知 を受 け る までの時 間が 長 い とい う特 性 が先行研究 か ら明 らかに されてい る (表 1)。 この タイム ラグの要 因 と して,発 達障害 は診 断 の指標 とな る行動特徴 が発達 の過程 の なかで徐 々に明 ら か にな って くるため,早期 に診 断が確 定 出来 ない とい う現 状 を推 察 で き る 。 ま た , 相 浦 ・氏 森 (2007)の調査で は,①健 診で受 けた指摘 ・対応 に 不満 を感 じ受 け入 れ られ なか った,② 的確 な子 ど もの状 態 の情 報が も らえなか った,③ 病 院受診へ の促 しな どが なか った な どの要 因が あ げ られ てい る。
現 在 ,早期発見 の ため には1歳 6か 月児健康診
査, 3歳 児健康 診 査が ス ク リーニ ングの場 と して 活用 されて い る。健康 診査 の結 果次 第 では, 身体 面 に関 して一般 医療機 関,精神 面 は児 童相談所 に お いて精密検 査 が行 われ, また保健 師訪 問 また は 電話相談 ,乳幼 児 相談 ,発達相 談,就 園 ・就学先 決走 サポー ト,親 子 ・フ ォロー教室 とい った保 健 師,心 理士 な どの専 門家 に よる継続 的 な支援 が 開 始 され る。 田辺 ・田村 (2006)に よれ ば,① この ようなス ク リー ニ ングの場 が設 け られ る よ うにな った こ と,② 自閉症 の初期兆候 の研 究 な どに よっ て,子 どもの 問題 が早期発見 され る ようになって きて い る こ と, そ して③ 1歳半健診事 後 フ ォロー と しての幼 児教室 で子 どもの様子 を発 達 的 に継 続 してみ る シス テ ムが 整 って きて い る こ とに よ り, 早期 に診 断 され告知 され る ようにな って きた と考
え られてい る。
この健康 診査 を含 む母子保健事 業 は
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(平成 6)年 の母子保 健 法改正 に よ り,都 道府 県 か ら市 町村 に移 管 され て いる。 このね らいは よ り地域 に 密着 した支援事 業 を提 供す るためであ るが , そ の 反面 ,乳幼児 健診 を含 む就学前期 の発 達 支援 シス テ ム は市 町村 な どの事情 に左 右 され やす くな り, 健診後 の対応 や適切 な支援 を受 け るこ とが 出来 て いない親子 の存 在 もあ る。 また判 別 の難 しいケー スや,親 の拒 否 な どへ の対応 の難 しさ もあ り,親 が子 どもの 障害 を正 しく理解す る機会 を逸す る ことも問題 となる。
障 害 を疑 う時 期 か ら受 診へ とつ な ぐため には, 地域 と医療 機 関のつ なが りを強 めた障害 の早期 発 見 と早期 対応 が 同時期 に進 め られ る ような体制づ く りの充実 が大切 と考 え られ る。 また,子 ど もの 発達 ・障害 に関す る適切 な説明の行 うこ との 出来 る支援 の方 向性 を明示可能 な専 門職 の育 成 も重 要 であ る。石本 ・太井 (2008)の調査 で は,障害受
発達障害のある子どもの保護者に対する支援の動向と実践的課題 容の支えとなったもの として,家族や仲間の存在が
書籍やインターネッ トなどか らの情報や医師や看護 柿,保健師などか らの助言 より高 く認知 されていた。
専門家や行政の窓口だけではな く,地域のなかで保 護者同士が気軽 に相談やア ドバイスをしあえる体制 づ くりも不可欠である。
先にも述べたが,告知は保護者が子 どもの障害を 正 しく理解する重要な機会である。 自閉症 をは じめ 発達障害は外見か らは判断 しに くいこと,発達が不 均衡であることなどの特徴が養育者の障害受容を困 難にしている要因として関係 していることも考え ら れている (夏堀,2001)。浜本 (2003)は,ADHD について,高機能 自閉症やアスベルガー障害 との鑑 別が難 しい という問題により,診断名が暖味で,一 度診断がついて も後に診断名が変わった り,診断機 関によって診断が異 なるとい うことにつながる。そ して,このことか ら医療機関‑の不満 ・不信が生 じ ることもあることを指摘 している。夏堀 (2001)は, 診断が可能であってもその後の支援 システムが不十 分であるために家族に診断結果 を伝 えに くい とい う 社会的な状況があることは否定で きない と述べてお り,障害のある子 どもと家族が生活 しやすいように, 家族内の関係の調整,家族 を取 り巻 く周囲に対 して 理解 を促す といった環境の整備 をサポー トする機能 が発達障害のある子 どもをもつ家族 にとってはきわ めて重要だ と考えられよう。
発達障害は確定診断が困難なため,疑いか ら診断 までの期間が長いことが多い。それが保護者の障害 の否定の傾向を助長 している場合 もあることか ら, 一方的な言い方ではな く気持ちに添いなが ら,的確 に障害の疑 いの指摘 を行 うこ とが重要であ り (棉 浦 ・氏森,2007),その胸の内側 にある思いを傾聴 しなが ら,聞 き取 りをすることが望 ましい とされる (山下,2007)。 また,早期告知を要望する一方で, 早い時期の告知による心理的衝撃が保護者の療育へ の意欲をそいで しまうこともある。障害を伝 えられ ることで生 じる家族の心理的な反応 ・変化 に応 じな が ら,障害についての説明を行 ってい くことが大切 であ る (中田 ・上林 ・藤井 ・佐藤 ・石川 ・井上, 1997)。家族は今までの 日常生活 において既 に相当 な不安 を抱 えているといえるので,専門家がた とえ 否定するつ もりの無い単純なア ドバ イスさえも, 自 分 を批判 されているように受け取 って しまうという 可能性がある。湯浅 (2002)が指摘するように,専 門家は具体的なア ドバ イスを告げる際に, まずは今 までの家族のおかれていた不安定 な精神状態 を察 し,それに対する理解 を示す こと,今 までの保護者 の対象児への接 し方を十分認め,その上で 日常生活
に無理のないア ドバイスをするなどの配慮が必要だ と考えられ よう。
日.発達障害のある子 どもの親のス トレスの実態 と 支援
1)発達障害のある子 どもの親のス トレス
子育てにおけるス トレスは,すべての親に共通 し てみ られる傾 向があ り (庄司,2007),そのなかで も障害のある子 どもの母親は,障害のない子 どもの 母親 よ りも心理的,身体的にも負担が大 きい (田中, 1996)。 また,発達障害のある子 どもの親の子育て によるス トレスについて も,定型発達の子 どもの親 に比べて高いことが指摘 されて きた (稲浪 ・小椋 ・ Rodgers・西,1994;中田,2007)。発達障害のあ
る子 どもの親 を支援するうえで,親のス トレス とは いかなるものかをふ まえて支援 してい くことが求め
られよう。
親が抱 えるス トレスは,障害種 によって も差異が み られる。稲浪 ら (1994)によれば,自閉症,肢体 不 自由,知的障害の3群の子 どもの親のス トレスに ついて検討 し, 自閉症のある子 どもの親が他の2群 の親に比べて家族‑の負担 と子 どもの知的能力の制 限に関 して高いス トレス値 を示 した。 とくに, 自閉 症のある子 どもをもつ親のス トレスが,肢体不 自由 や知的障害の子 どもをもつ母親のス トレスに比べて 高いことが明 らかにされている。
ところで, どの ような要因が発達障害のある親の ス トレス となっているのだろうか。ス トレスにな り うるもの としては,大 きく2つの側面か らあげるこ とがで きる。一つに,発達障害のある子 ども自身に 関わる側面がある。庄司 (2007)は,育児支援教室 に参加 している育児支援 グループの母親 と一般の育 児グループに参加 している母親に対 して質問紙調査 を実施 した。その結果,育児支援 グループの母親 と 一般グループの母親 との間には,育児ス トレスに有 意差があ り,育児支援 グループの母親のほうが,千 どもの発達 についての心配が大 きいこ とが示 され た。 また,俸 (2007)は, 自閉症者の親15名 に対 するライフス トー リーの聞 き取 り調査か ら,子育て における課題 として, どの ように子 どもに関わった らよいのか という戸惑い,就学問題,就労問題,辛 業後の地域 における 日常生活,余暇活動,さらに親 亡 き後の生活 などをあげていた。
次に,発達障害のある子 どもをとりまく周囲につ いての側面がある。小谷 (2007)は,発達障害のあ る児童の家族のニーズを明 らかにするための質問紙 調査か ら,子育て上の悩み として,父親の無理解,
きょうだい関係 な ど家族 に関す ることをあげてい
る。 さらには相談すべ き専 門機関での待機が長 く機 能不全 に陥 っている こ とを指摘 した。 また,朝倉 (2008)は, 自閉症 (傾向),軽度の知的障害のある 子 どもの母親が直面す る困難 は何かについて,親の 会に所属す る 6名にインタビューを実施 し,特徴的 な事柄が多 く語 られていた5名 を分析 した。その結 果,本人や母親 も障害について正確 な理解が困難で あることが明 らかになった。その要因 としては,医 師や心理職な どの専門職 において も診断が困雄であ ることである と同時 に,①軽度ゆえに障害が表面化 しづ らい,② 自閉症 とい う障害特性が周 囲か ら理解 されに くい,③母親 はわが子の障害 について周囲に 対 して理解や支援 を求めることに消極的であったな ど,障害 について知 らされるという機会が提供 され ていない,④子 どもの障害 を理解す ること,周囲に 理解 されることの困難 さ,が大 きな特徴 であった と 報告 している。発達障害のある子 どもの親は,子 ど もをと りま く周囲において も様 々な困難 に直面 して いるといえる。
この ような状況において,発達障害のある子 ども の家族 は,積極的に子 どもの障害 を認めることも少 な くない。それは,世間一般の 「障害」の イメージ か らかけ離れているためのわか りに くさか ら,保護 者がすすんで子 どもの障害 を認め,それ を世 間に開 示 しなければな らない こ とも多 いか らと考 え られ る。そ して子 どもたちが起 こす行動の問題の原因が 障害 にあることを,世間に理解 して もらうためで も あろ う。 しか し障害がわか りに くいため,保護者が やっ との思いで開示 した結果が,む しろ逆効果 とな ることもある。例 えば 「うちの子 どもには発達の障 害があるので」 と保護者が子 どもの障害 を説明 して ち, しつ けをしなかったことや,消極的な子 どもに 育てたの を障害のせ いにして,言い訳 を していると 受 け止め られ,保護者の苦 しい心情 は理解 されず, む しろさらなる批判の種 となることも多い と指摘 さ れている (中田,2009),,
2)ス トレスを高める要因
坂 口 ・別府 (2007)は,就学前の知的障害児通園 施設の在籍児童の230名の母親 を, 自閉症のある子 どもを もつ母親 (自閉群)115名 とそれ以外 の母親 (非 自閉群)115名 に分 けて質問紙 調査 を実施 し, ス トレッサ一について検討 した。その結果, 自閉群 の ス トレッサ一 には 「問題行動
」
「サ ポー ト不足」
「愛着困難
」
「否定的感情」 とい う4つの因子が兄い だされた。そ して,
「問題行動」
「愛着困難」 について は,非 自閉群 に比べ て有意 に高 い こ とが示 され た。
また,真野 ・宇野 (2007a)は,ADIIDのあ る子
どもの母親36名 と障害のない子 どもの母親36名 を 対象 に心理的プロセスについて検討 した。その結果, ADHD群の万が,障害のない群 と比較 して,育児ス
トレスが有意に高 く,否定的な養育態度 (不満,非 難,厳格,干渉,矛盾,不一致) をとる傾向が有意 に多 くみ られたOそ して,ADHD群では,ADHDの 特徴 的な行動 (親 を喜ばせ る反応が少ない,不注意 多動)が母親の子 どもに対する愛着 を減少 させ, さ らに厳格で非難的な養育態度 と結びついていること が示唆 された。 これは, 自閉症 と同様 にADHDの 特徴的な行動が,ス トレスを高める要因 となること を示 している。そ して伊藤 ・川崎 ・土田 ・高原 ・吉 玉 (2000)は,LDお よびその周辺 にある子 どもの 母親における育児不安 とその影響要因を検討 した結 果,母親の育児不安は,母親か らみた夫の育児責任, 育児参加,母親の趣味に費やす時間,育児相談相手 人数 と有意な関連がみ られた。
これ らの ことか ら, 自閉症のある子 どもの問題行 動,愛着困難,ADHDの特徴的な行動,母親か らみ た夫の育児責任や育児参加,母親の趣味に費やす時 間,育児相談相手人数 などが母親のス トレスを高め る要因 とな りうることがわかる。つ ま り,これ らの 要因について解決で きるような支援 を提倶す ること が,発達障害のある子 どもの親のス トレスを軽減す るために効果的であるといえる。
Ⅳ.教師による保護者支援 1)保護者 と教師の視点の相違
学齢期 における教師か らの発達障害がある子 ども の保護者への支援 は,保護者支援のなかの重要な要 素である。 しか し保護者 と教師の視点 に相違があれ ば,それは支援 において大 きな障害 となることも予 想で きる。
実際,最近両者の課題意識の相違が広がって きて いることを示す研究がある。馬場 ・田中 ・船橋 ・冨 田 ・藤尾 (2007)は,発達障害のある子 どもの保護 者 と担任の課題意識の相違 を分析 した。相談内容は 2004年度か ら2007年度 までの 間に,幼 児か ら中学 生の うち,LD,ADHD,高機能 自閉症等のある子 どもお よびその疑いのある子 どもの保護者 と担任か ら得 られた ものである。その結果,年度が進むにつ れ保護者 と担任の課題意識の相違が大 きくなってい ることが うかが われた。 また,木村 ・芳川 (2006) は,ADHDのあ る子 どもの小学校通常学級担任17 名,お よびADHDのあ る子 どもの保護者15名 に対
して面接 を実施 した。そ して,学級担任が保護者に 比べ て不注意型 のADHDの困難 を見過 ご しやすい ことを報告 した。特別支援教育についての認知が‑
発達障害のある子どもの保護者に対する支援の動向と実践的課題 般的に広 まり,保護者,教師 ともに子 どもの状態 を
捉 える視点が増 えて きたことは,子 どもを理解 して い くうえでは望 ましいことであるが,一方で両者の 意見の一致を困難にしている可能性 もある。
そ もそ も教 師 と保護者 とは教育 を擢供 す る側 と, それを受ける側 というように立場が違 うため,特別 支援教育の領域 に限 らず考 え方 に差があることは想 定で きる。船井 (2007)は,小学枚 における保護者 と教師の学校の評価に対す る意識の ズレを検討する ために,保護者205名,教師23名に対 して共通の学 校評価 を実施 した。その結果,学習環境 ・学力形成, 学校教育環境調整,人間関係形成のいずれの側面に おいて も,保護者の方が有意に厳 しく評価 している ことが明 らかになったoいわゆる 「モ ンス ターペア レン ト」の問題 を挙げるまで もな く,大抵保護者の 方が よりシビアに学校 に対 して評価 しているのであ ろ う。
教師側か ら見て も,保護者 との距離 はそれほ ど近 くない よ うで あ る。 栗 原 ・長谷 川 ・薮 岸 ・植 谷 (2004)は,軽 度の発達障害が疑 われ る子 どもに対 す る集団の中での指導 について,幼稚園,小学校, 中学校の教師114名 に質問紙調査 を行 った。その結 莱.軽度の発達障害があると思われる子 どもにかか わってい る教師は困難 を感 じる点 として
,
「子 ども の特性 に応 じた指導方法 について」,
「学級 の他の子どもへの対応」 に続いて
,
「保護者 との関係づ くり」を挙げている。具体的には保護者の子 どもへの対応 に関する指導や,周囲の子 ども‑ の理解 に対す る保 護者の協力であった。 また,藤井 (2005)の小学校 教師の怒 りの水準 と怒 り対処行動 との関係 について の研究では,教 師の怒 りの構 造 には 「児童 の言動」
因子や 「多忙 な仕事」因子に加えて 「同僚や保護者 の言動」因子が含 まれてお り,さらに怒 り水準が高 くなればなるほ ど,教師は保護者や児童に対 して脱 んだ り怒鳴った りするなどの攻撃行動 を取 る傾 向が 強まることが報告 されている。
2)教師の役割
教師は,以上のような保護者 との間の子 どもの捉 え方や課題意識の差異 に注意 しなが ら,保護者 と向 き合っていかな くてはな らない。そ して,子 どもや 保護者の支援者 としての役割 を果た していかな くて はならない。家族 ・保護者支援 とい う視点か らす る と,教師にで きることは限 られて くるが,子 どもと 直接関わる存在 としてのメリットはある。展野 ・宇 野 (2007b)によると,ADHDのある子 どもの母親 は障害のない子 どもの母親 とは違 い,子 どもが期待 通 りにいか ないことや,子 どもに問題 を感 じること などの子 どもの特徴 に関わるス トレスが直接的に抑
うつ に関連 しているという。 この相違の要因は明 ら かにはなっていないが,子 どもの状態 を良 くしてい
くこと, もしくは保護者が子 どもの状態 を良い と捉 えることがで きるようにす ることが,その まま保護 者へ の支援 となる場合 もある。
例 えば,子 どもの状態や環境 を良 くしてい こうと 口先だけでな く行動 として示 している教師は,保護 者 に とって援助的であ ると捉 え られるようである。
上村 ・右 隅 (2000)は,学習面 で問題のあるLDお よびその周辺の児童の母親への支援 において,教師 が どのようなサポー トをす るのか, またそれ らにつ いて母親 は どの ように捉 えているのかを質問紙形式 で調査 した。 まず予備調査で,教師が行 うサポー ト として,児童 に対す るマイナス評価や学習につ いて のア ドバ イス ・情報で構成 された指導的サポー ト, 必要 なプ リン トを作成 した り個別の指導時間を設け た りす る等の労働的,時間的支援である道具的サポ ー ト,母親‑ の関心,傾聴,支持で構成 された情緒 的サポー トとい う3つのサポー トが抽出 されたOそ して本調査では,道具的サポー ト,情緒的サポー ト, 指導的サポー トの順で保護者が より援助的であると 捉 え,教師 と一緒 に取 り組 んでい こうと思 うサポー トであることが明 らかになった。ちなみに指導的サ ポー トに関 しては平均評価得点が低 く,必ず しも援 助的 と評価 されていないことが示唆 され,予備調査 において教師が指導的サポー トを最 も行いやすいこ とが分かっている。道具的サポー トの重要性 につい ては,通常学級で学ぶ発達障害のある子 どもを支援 する取 り組み として担任 ・保護者が連携す る相互 コ ンサルテーシ ョンを試みた研究 (竹内,2008)にお いて も報告 されている。竹内 (2008)はさらに相互 コンサルテー ションの継続 に重要 なこととして,支 援者が対象児のニーズに気づ くこと,支援チームと それを支持す る校内体制があること,対象児の課題 への共通理解がで きていることを挙げている。
共通理解が教師 と保護者の連携の上で重安である ことは当然の ことであるが,実際 には容易 にで きる ことではない し, また取 り立ててで きることで もな い。上村 ・石隈 (2007)は,保護者面談 において教 師が保護者 との連携 を構築す るプロセスやその特徴 を明 らか にす るため に,小 学校教員25名,養護学 校教員 1名 にロールプ レイを実施 して もらい,その 時の発話 を分析 した。分析 の結果,面談の特徴 とし て問題や 目標設定が唆味 になるということが分かっ た。 しか し, これは教師 と保護者が直面 した雑多な 現象の中か ら,解決すべ き課題 をお互いに理解 し, 設定 してい くために重要 な過程であるとい う。言い 換 えれば,面談のは じめに問題や 目標 を明確 に設定
しない方が,教師 と保護者が互いの考 えを柔軟 に理 解 し合 えるということであろう。木村 ・芳川 (2006) は,学級担任 と保護者 との間で情報伝達が うまくい っていない場合ほ ど,学級担任 は子 どもの問題場面 についてそこに至った状況や要因,背景,プロセス については触れず,問題の事実のみ を伝 えていたこ とを報告 している。保護者の意見 を取 り入れる余地 を会話の中に残 しつつ, 自らの考えを変容 していこ うとす る教師の姿勢 こそが,保護者 と連携 し,関係 を築いてい く上で重要だろう。
V.
学校 における実践的課題これ らの動向を踏 まえ,実際に学校で生 じている 具体的な課題 を取 り上げ,その解決のための視点 を 提案 してお きたい。 とくに,学校 と保護者の連携 に 関わる問題 を中心 に以下に整理す る。
1) ケース会 に消極的な保護者
保護 者 を交 えたケース会が必要 と言 われ る もの の,保護者が消極的な場合がある。 まず は, このよ うな状況 を生み出すケースごとの原因を考慮す る必 要があ る。つ ま り
,
「なぜ消極 的なのか ?」 を考慮 する必要がある。それを理解す ることで対応策 も若 干変わって くると思われるが,共通 して考え られる 原因 としては,保護者がケース会議 に対す る 「不安」を持 っている場合が多い。見通 し (ケース会議 とは 誰 と何 をす る場であるのか)が もてないことで,そ れが増幅す ることが考えられる (学校 による .「つる しあげ」 と捉 えられる場合 もある
)
。対策 としては, 主 に(丑事前 に十分な情報 (ケース会では どのような 人が参加 し,どの ようなことを相談するのか 〔目的〕を明確 に伝 える必要がある) を提供す る,その うえ で② ケース会 までの時間的な猶予 (保護者 自身が考 えを整理する時間) を設定す る, さらに,③ ケース 会 に参加す る ことに よるメ リッ トを明確 に伝 える (とくに保護者が障害 を受 け入れることがで きてい ない場合,子 どもの行動や学習 に対す る 「批判」 を 浴びることばか りを連想 Lやすいため,ケース会が 威圧的に とられることがある) と思われ る。そのた め,ケース会が保護者 にとって有益 な取 り組みであ ることを十分に伝 える必要がある。す なわち, 自分 の子 どもが議題になる不安 を受け止め,消極的 とな る原因を検討 し,十分な情報を提供する必要がある のではないだろうか。
2)ケース会に消極的な学校組織
逆 に,保護者がケース会に乗 り気であって も,学 校側の意識が未成熟で保護者 を省いて話 を進めたが るケー スがある。最近,保護者 もかな りの専門的知 識 を有 してお り,現実的には相当の学校が この よう
な経験 をして きたであろう。 ここでは,当然のこと ではあるが
,
「共通理解」が重要 になる と考 え られ よう。 これが困難になった とき,保護者側か ら聞か れることが 「教師の無理解 ・無関心」,教 師側か ら は 「親の高望み ・理不尽 な要求」である。第一に, 相手 に共感的に歩み寄ろうとす る姿勢,謙虚 に保護 者の話 に耳 を傾 け る姿勢が必要 であ る と考 え られ るO その ような意味で,(丑学校の現状 を素直に保護 者 に伝 え,保護者か ら学び,共に考えてい く姿勢で 小規模 な会議か ら発展 させてい くことも必要ではな いだろうか (で きること,で きないことをしっか り 伝 え話 し合 う)。その場 しの ぎの返答で後で信頼 を 失 うよ りも,現状 を誠実に伝 えることも場合によっ て必要になる。② その際,管理職の役割は非常 に大 きく,管理職に対する十分な情報を提供 してい く必 要 もある。全国の幼稚園 ・学校で校内委員会の設置 が進んでお り,組織が整いつつある。それを実質化 してい く過程で特 に校長が リーダーシップを発揮 し て保護者の理解の推進 を協力 して図ることが重要 と なろう。場合 によっては,特別支援学校のセ ンター 機能 を活用 し,ケース会の進め方やア ドバイスの仕 方 を学ぶ ことも必要である03)子 どもの特別なニー ズを理解 しようとしない保 護者
発達面で心配だ と思って も保護者に理解 して もら えないことが多い,あるいはどの ように話 をす ると スムーズか とい う声が多 く聞かれる
。
「障害 を認めて もらわない と,対応がで きない」 として,保護者 の現状認識の難 しさを,事態が進展 しないことの理 由 としがちである。 しか し突然,障害の話 を切 り出 した ら,混乱することの方が多い。保護者が障害 を 認めることは簡単なことではないことは容易 に推測 で きる。従来,障害に関する知識 もな く,関心 もな い場合,理解 をす ることが非常 に難 しいことに憤重 な配慮 をすべ きである。保護者 は長い時間をかけな が ら,行 きつ戻 りつ しなが ら障害に向かい合ってい くことになる。長期的に対応する視点 をもちなが ら, 子 どもの良い面 を強調 しつつ,気 になることを付 け 加えてい くことが有効ではないだろうか。
4
)学校 と保護者 との思いの相違まず は保護者の思いを しっか りと捉 えることが不 可欠であろう。その うえで,学校 としての 目標, 目 的 との整合性 を図る (学校の活動が何のため 〔子 ど もの どこを伸 ばそ うとしているのか〕 になされてい るのか伝 える)。保護者が学校 に対 して過剰 な期待 を持 っている場合 もある (期待が大 きかった分だけ 不満 も大 きくなる)。それだけに,保護者の思いを しっか りと捉 えた上で,学校 としての方針 を明確 に
発達障害のある子どもの保護者に対する支援の動向と実践的課題 伝 えてい く努力が求め られよう。あ くまで も,学校
は子 どもの味方であることを伝 え,保護者の思いや 子 どもの発達 をささえてい くサポー ターであること を理解 して もらう必要があるO コーデ ィネー ト能力 の高い教員による橋渡 しや管理職の直接的な支援 も 考 えてい くべ きであ り
,
「対応」 よ り 「対話」が必 要 な場合があろう。5)支援 に対す る保護者の不了解
巡回相談な どの行政的なサポー ト事業 を活用す る にも,保護者の了解が得 られないケース も珍 しくは ない。原則 として保護者に理解 を求めてい くことが 最 も理想的ではあるが,家庭環境が複雑である場合 も多 く,困難な要素は多い。考え られることは,秦 族のなかで も子 どもに対す る関心 (心配)のある人 に対す るアプローチが必要ではないだろうか (場合 に よって は, 両親 ではな く祖 父母 であ った りもす る)。無関心型や虐待型 な ど家庭 の様子 に も配慮 し なければな らないO ジェノグラム (genogram ;家系 図)やエ コマ ップ (ec0‑map;生態地図) を活用 し て家族関係や支援機関の状況 を正確 に把捉 し,状況 に応 じた支援 を構想 (小 さな支援の積み重ねか ら総 合的な支援 に発展で きることもある) してい くこと が肝要であろう。
V
l.おわりに以上,家族支援 に関わる研究の動 向をふ まえて, 実践的な視点か ら保護者支援 の視点 を簡潔に整理 し て きた。ただ し,保護者支援 は個々の事例 に応 じて 対応は柔軟 に実施 されるべ きであ り,画一的な答 え はない といえよう。ただ し,保護者支援の 「専門性」
の基盤は,保護者の思いを受け止め,真撃 に向かい 合 う こ とで あ るの か も しれ な い。 例 えば,大 沼
( 2 0 0 5 )
は,保護者 との関係の原則 を整理 している。その要点 を集約 して以下に示す。
立場の尊重 :保護者はその子 について,我 々よりも 幅広 く,深 く知 り尽 くしている。それを認めて (保 護者の立場 を尊重)支援 を一緒に考えてい く。
姿勢 :もしも自分がその子の親であった ら, どの よ うに考え,行動す るだろうかを考慮 し,相手を思い やる姿勢が重要である。子 どもを比べ る姿勢はさけ るべ きで,相手 に対す る気遣 い ・心遣 い を忘 れ な
い。
り :積極的に話 しかける保護者ばか りでない。基本 的なコ ミュニケーシ ョン (挨拶,保護者の関心のあ りそ うなこと)か ら始めてい くことも大切である。
④保護者の声 を最後 まで聞 く‑保護者の主体性の 尊重 と保障 :保護者の苦悩 は,並大抵の ことでない 場合が多 く,誰 に も言いた くないことはある。一方 で,誰で も自分の ことを分かって欲 しい とい う気持 ちがある。極端 には,全て認めて くれるような人が いれば と誰 もが願っているのか もしれない。障害の ある子 どもの母親は,子 どもに申し訳 ない と自分 を 貴め,家族や親戚か らも責め られ,子 どもとともに 死の うと考 える人 も少な くない。その想いを少 しで も知 って欲 しい と考 えることは 自然 なことである。
そこで, とことん保護者の声に耳 を傾ける。保護者 の声 を聞いて うなず く (まず は受 け止め る)。徹 底 して話 を聞 くことが,保護者の重荷 を軽減 し,信頼 関係の基礎 となる。
⑤保護者 を絶対 に非難 しない一保護者同士の連携 の促進 :教師 として,本人のいない ところで褒めて あげる。批判 をす るより長所 を探 し出 し褒めた方が 人間関係 はうまくい く。それによって,保護者同士 の連携 ・協力体制 も強化 される。子 どもに仲良 しに なれ とい うまえに,教 師や保護者 同士が 「仲良 く
」
ならなければな らない。
⑥子 どもの変容 を示す‑実践的事実の創造 :子 ど もが変容 した (成長 ・発達) という事実 にふれるこ とによって保護者が変わる。そ して,保護者の信頼 を得 ることになる。相乗的に子 どもが さらに成長 し てい く。
これ らに加 えて,や りとりにおける言葉のかけ方 も信頼関係 を作 る上での重要な要素 になる。保護者 の性 格 や 状 況 も勘 案 しなが ら
,
「他 の子 と比 べ て‑・ 」 ,
「気 に しす ぎです よ」
「しばらく様子 をみ ましょう」 (保護者 に とっては大 きな問題) な ど,汰 めつけた言い方,子 どものせいにす る言い方,計画 性 な く放置す るような言い方は避け,同 じ意味で も プ ラスの表現 を使 うこ とが不可 欠ではないだ ろ う かO子 どもを支 えるパー トナー としての信頼関係 に 基づいた保護者支援の進展が望 まれる。
注 1)本稿 において使用す る 「発達障害」は,発達 障害者支援法の定義 (第2条第1項 「自閉症,ア スベルガー症候群その他の広汎性発達障害,学習 障害,注意欠陥多動性障害その他 これに類す る脳 機能の障害であってその症状が通常低年齢 におい て発現す る もの」)に基づ く行政政策上の範囲 を 指す こととす る。
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【付記】
本稿 は,大学院演習講義 における研究発表 をもと に構成 された。分担 は Ⅱを大谷,Ⅲを林,Ⅳを来兄 が担 当 し,吉利が Ⅰ,V,Ⅵお よび全体 の と りまと めを行 った。