• 検索結果がありません。

転倒・転落事故を防ごう

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "転倒・転落事故を防ごう"

Copied!
8
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

1

転倒・転落事故を防ごう

~個別対策に重点を置いた転倒による怪我の減少に向けて~

施設名: 特定医療法人博愛会 老人保健施設あいかわ

部署名: リハビリテーション科

発表者名: 山田

や ま だ

佳彦

よ し ひ こ

太田

お お た

賢司

け ん じ

特定医療法人博愛会は、博愛会病院を中心として保健・医療・介護福祉の各サービスを展開している。介護老人保

健施設あいかわでは、通所リハビリ、短期入所、入所サービスを提供しており、リハビリテーション科においても病院

に次いでセラピストを多く配置している施設である。

当施設では主に安全管理委員会や療養棟の QC 活動において入所者の転倒・転落事故対策を検討してきた。

法人運営方針や施設目標を踏まえ、今回、リハビリ科の QC サークルにおいて転倒・転落事故をテーマに挙げ、同

委員会や療養棟と連携しながら活動に取り組んだ。

【活動の概要】

(1) 施設名 ( 特定医療法人 博愛会 老人保健施設あいかわ ) (2) テーマの種別 □①診断治療 □②安全 □③患者サービス/満足度向上 □④無駄削減・能率・業務環境 □⑤質管理システム □⑥その他 (3) 目標(指標と目標値を含む) 転倒による受傷を0件にする (4) 活動前後の指標の変化 実施前( 1.6件/月 ) ⇒ 実施後( 0件/月 )

*単位も記載のこと

(5) 活動の種類 □①職場単位のグループ活動 □②複数の職場が連携したグループ活動 □③テーマに合せて召集されたチームプロジェクト □④その他 (6) チームの名称 ボリューム (7) 実施期間 計(約 1 )年 (8) 所属部門(複数可) □①診療部門 □②支援部門 □③事務部門 □④その他 (9) チームリーダー 名前( 山田 佳彦 )所属部署( リハビリテーション科 )職種( 理学療法士 ) (10) チームメンバーの人数 5 (人) (11) 活動回数: 今回で( 3 )回目 (12) QCストーリー □①問題解決型 □②課題達成型 □③その他 ( )

1.はじめに

2.テーマの選定

第21回QCサークル活動「日進月歩」

(療養棟)

テーマ:転倒・転落事故を防ごう!

ベッドからの転落アクシデントの減少

を目指して

目 標:

転落アクシデント月4件以下

転落インシデント月20件以上

対 策:巡視の強化、啓発活動(転倒転落防止

週間、ポスター)

、福祉用具の導入

効 果:

転落アクシデントは17件で未達成

転落インシデントは56件で達成

課 題:効果的な対策を立案できず

マンパワーの不足

【法人運営方針】

的確で迅速な安全・安心な管理体制を確立する

【老健あいかわ施設目標】

施設利用者の安全管理体制の充実

安全管理委員会 … 毎月1回開催

インシデント&アクシデント(I&A)レポートに

よる現状把握と対策立案、情報共有、意識啓発等

目標:

インシデント80件/月以上

アクシデント40件/月以下

転倒アクシデント20件/月以下

など

(2)

2

平成23年6月から平成23年12月の期間に安全管理委員会に提出されたレポートを基に、145件の転倒アク

シデントについて状況を分析した。

介助中

4%

見守り

1%

介助・

見守り

無し

92%

その他

3%

図 3 N=145

・見

8:00~

12:00

14%

12:00

18:00

27%

18:00

翌8:00

59%

図 1 N=145

居室

51%

トイレ

18%

食堂

14%

廊下

12%

その他

5%

図 2 N=145

移乗動

作時

29%

車いす

ずり落

9%

ベッド

ずり落

16%

立ち上

がり

・歩行

開始時

34%

徘徊時

8%

その他

4%

図 4 N=145

4.現状把握

3.活動計画

夜勤帯の発生が多い

目が届きにくい

環境下での発生が多い

居室での発生が多い

実際に・・・

への

夜勤帯や居室など見守りが充分でいない状況下で転倒が多い

立ち上がりや歩行開始時、ベッドや車イスなどへの移乗動作時に転倒が多い

動作別で見ると・・・

( 目標 ; 実施; ) (平成 年) テーマの選定 山田 目   標 実  施 標準化 と 管理の定着 実  施 対策の立案と実施 全員 4月 実施項目 担当者 6月 実  施 現状把握 と 目標設定 山田・ 宮野 目   標 実  施 山田・ 藤田 目   標 実  施 要因分析 全員 目   標 12月 1月 2月 3月 23 反省 と 今後の課題 山田・ 下井 目   標 実  施 効果の確認 全員 目   標 実  施 目   標 5月 7月 8月 9月 10月 11月 前回活動(データ収集期間) 今回の活動期間

(3)

3

転倒者の受傷状況を調べたところ・・・

7か月間の転倒件数は145件。うち、表皮剥離や

打撲、骨折など受傷したケースは11件あった。

1月あたり20.7件の転倒があり

うち1.6件が受傷という状況であった(図5)

転倒者37名の認知障害の程度と

転倒回数との関係を調べたところ・・・(図6)

安全管理委員会や過去のQC活動で下図(図7)

のような、転倒ハイリスク者のリストが作成

されているが、対象者の転倒が回避できて

いない現状がある。

0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 0 5 10 15 20 25 30 35 転 倒 回 数 MMS ( 認知障害テスト) 点数

認知障害の指標(MMSテスト)と転倒回数

重度 軽度 転倒者37名

無傷,

20.7

受傷, 1.6

0 5 10 15 20 25

転倒者受傷状況

転 倒 件 数 ( 月 平 均 )

認知障害が中~重度のMMS15点以下

の方には、4~8回と転倒を繰り返す群が

あり、最高16回転倒している方もいる。

認知障害が軽度と考えられるMMSの

点数が高い方の中にも、転倒を繰り返

す方がおられたが、該当者の疾患を調

べるとパーキンソン病や脊髄小脳変性

症など脳・神経系難病の方であった。

転倒ハイリスク者の存在

転倒ハイリスク者の存在

図 5 図 6 図 7

毎月ご利用者がケガをされている

危険な目に合わせてしまっている

問題あり!

転倒ハイリスク者に

対応できていない

問題あり!

(4)

4

5.目標設定

6.要因解析

何を

いつまでに

どうする

根拠

転倒ハイリスク者の

転倒による受傷を

平成24年1~3月までに

0件にする

転倒による受傷者は

7カ月間で11名、月平均

1.6件発生している。

(5)

5

<重要要因の検証>

7.対策の立案と実施

現状把握(図6)から、認知障害が中度~重度の方

や脳・神経系難病の方が繰り返し転倒している実態

がある。

認知障害対応不足・病態の把握不足

現在行われている転倒防止対策は…

●畳部屋の設置 ●ベッドサイド床マット

●L字バー ●ポジショニング用クッション

…車イス対策がない、危険を察知する工夫がない

転倒防止の工夫が不足

スタッフが手薄になる時間帯(下表)の転倒(図1)

が多い。

見守り不足

転倒ハイリスク者のリスト(図 7)は、統計的なデータ

のみで、固有のリスクが見えにくい状況にある。

ハイリスク者の情報を共有できていない

( 評価点 ◎;3点、○;2点、△;1点 ) 5 採 活動対象を転倒ハイリスク者に 絞り徹底した見守り対策をとる。 ○ ○ ○ 6 採 ○ 7 採 見 守 り 不 足 療養棟業務の負担 を軽減する。 転倒対策にリハ科が 積極的に関わる。 全室への頻回な巡回や 過剰なチェックを控える。 △ ○ ○ 情 報 共 有 不 足 ハイリスク者の 情報をスタッフ 全員が共有する。 インシデント&アクシデ ントから転倒者を分析 する。 分析結果を安全管理委員会で 報告し対策検討資料を作成す る。 ◎ ○ △ 7 採 転倒しても受傷部を保護する ような福祉用具を導入する。 ◎ ○ ○ 7 採 転 倒 防 止 工 夫 不 足 転倒防止グッズ の研究。 転倒ハイリスク者に 対する有効な用具 の工夫。 徘徊を知らせるブザーを作る。 ◎ ◎ ◎ 9 採 認知障害レベルに 応じた見守り・環境 設定を行う。 居室の変更、見守体制の 強化を行う。 ○ ◎ ◎ 8 採 取り 組み 易さ 合計 採否

認 知 障 害 対 応 不 足 認知障害対策を 重点的に行う。 転倒者に対し MMSテストを行う。 安全管理委員会で報告し 転倒対策の助言をする。 ◎ ◎ 1次対策 2次対策 3次対策 効果 実現 性 要 因 1 2 3 4

(6)

6

<対策の具体的内容>

転倒防止(危険察知)グッズの作成

市販の防犯ブザーとサスペンダーを組み合わせて作成 車イスから立ち上がると警報ブザーが鳴るよう工夫した 市販の防犯ブザーとひもを組み合わせて作成 ベッドから離れようとすると警報ブザーが鳴るよう工夫した スタッフ自ら使用・体感して、装置の有効性の確認と、抑制に対する抵抗感に ついて意見交換を行いました。転倒による怪我からご利用者を守ることの主旨 を、ご利用者やご家族にご理解いただけるよう努めることにしました。 何   を 何   故 誰 が い つ どこで 車いす用の立 ち上がり感知ブ ザーを作成・設 置する。 ベッドサイドでの転倒ハイリ スク者の立ち上がりや徘徊 を察知できるよう ベッドサイド用 の徘徊感知ブ ザーを作成・設 置する。 どのようにする 転倒者の認知障害度を 把握して転倒対策に 生かすため メンバー 全員が 6月1日から 12月30日まで 療養棟 もしくは リハ室で 実施する ハイリスク者の情報を スタッフ全員が 共有するために 下井 藤田が 6月1日から 3月30日まで毎月 リハビリ室 で 「転倒ハイリスク 者分析表」を作 成する。 療養棟業務を援助するため 全員が 6月1日から 3月30日まで毎月 安全管理 委員会の 転倒対策 チームで チームを指揮 し、療養棟と連 携して転倒防止 に努める。 リハビリテーションの分野か ら転倒ハイリスク者の生活 支援を行うため 転倒での頭部への怪我を 防止するため 安全管理転倒 対策チームが 6月1日から 対策が必要とされた時 療養棟で ヘッドガードの 購入を家族に 勧める。 車いすでの転倒ハイリスク 者の立ち上がりや徘徊を察 知できるよう 山田が 9月1日から 3月30日まで リハビリ室 で MMSテストを 転倒防止グッズを 転倒ハイリスク者に対し 転倒防止対策を インシデント&アクシデ ントから転倒ハイリスク 者の分析を 1 2 3 4

(7)

7

ヘッドガード(市販品)の導入(転倒時受傷予防)

転倒ハイリスク者分析表の作成(安全管理委員会での検討資料)

対策を実施した平成24年1月~3月の転倒件数は24件で、うち受傷は0件。

月平均転倒は8.0件で受傷0件となった(図8)。

<有形効果>

無傷, 8.0

受傷, 0

0 5 10 15 20 25

転倒者受傷状況

転 倒 件 数 ( 月 平 均 )

無傷,

20.7

受傷, 1.6

0 5 10 15 20 25

転倒者受傷状況

転 倒 件 数 ( 月 平 均 )

対策前

対策後

転倒者受傷状況

8.効果の確認

転倒受傷0件で目標達成!

月平均の転倒回数も減少!

ご利用者の安全性

が高まった!!

図 8 1、転倒分析より転倒ハイリスク者に指定 2、安全管理委員会にて検討 3、家族の説明と同意 4、ヘッドガード導入 ヘッドガード導入の流れ 直近のインシデント・アクシデントレポート内容を掲載 過去の転倒レポートから時間・場所・動作情報をグラフで掲載 リハビリスタッフから、対象者固有の転倒予防の対策・注意点などの コメントを記載

個人毎なので転倒ハイ

リスク者の特定が容易に!

固有のリスクや対応方法

が判り易くなりました!

(8)

8

<波及効果>

● 療養棟とリハビリ科のコミュニケーションを図る事ができた。

● 「安全管理委員会」と連携する事で療養棟の機動力とリハビリ科の個別評価

や個別対策が両輪となり問題点を絞ったピンポイント対策を取る事ができ

た。療養棟業務の省力化にもつながった。

<無形効果>

● 認知障害の理解と対応の重要性を再認識することが

できた。

● 認知障害が転倒原因に大きく関っていた事を証明し対策

を実施した事で認知障害を理解するスタッフが増えた。

9.標準化と管理の定着

10.反省と今後の課題

0 1 2 3 4 5 チーム ワーク 問題 意識 QC手 法 積極 性 責任 感 対策前 対策後 今 後 の 課 題 転倒ローリスク者の対策も考案し、全体の転倒件数(アクシデント件数)を減らすことが大切である。 効 果 の 確 認 対策期間は3カ月であったが、効果を確認でき た。 月平均の対比を行ったが、転倒の絶対数を減ら していく必要がある。 標 準 化 と 管 理 の 定 着 機器の作成・設置や転倒対策用品の導入を誰も が行えるよう道筋を立てる事ができた。 機器の作成や設置方法はノウハウが必要である ため、定着にはなお検討が必要。 要 因 分 析 認知障害や疾患の特徴を踏まえる事で予後を見 据えた分析を行う事ができた。 安全管理委員との連携したがリハビリの意見を 一方的に盛り込むところもあった。 対 策 の 立 案 と 実 施 立ち上がり感知ブザーやベッドサイド用センサー、 転倒防止グッズなど、独自の対策を立案・実施で きた。 ブザー、センサー購入などの費用がかかった。 現 状 把 握 と 目 標 設定 現状把握に7ヶ月を要する事で、転倒の原因を認 知障害などに定義することができ、的確な目標を 設定できた。 調査はメンバーの負担が大きかった。 活 動 計 画 活動期間が10ヵ月間あり、正確なデータに基ずく 長期的な活動計画ができた。 安全管理委員との連携したが活動計画のスケ ジュール調整が上手くいかないところもあった。 良 か っ た 点 悪 か っ た 点 テ ー マ の 選 定 前回の対策を引き継ぎ、対策内容を一新して専門 職の知識を生かしたテーマを選定する事が出来 た。 対象者を転倒「ハイリスク者」に絞ったため、最も 人数が多い「ローリスク者」の対策が甘くなってし まった。 安全管理 委員会で 報告する 教 育 車いす用立ち上がり感知 ブザーとベッドサイド用の 離床感知センサーを 作成、設置できるよう リハビリ科が 設置が必要と なった時に 療養棟で 作成方法や 設置方法を 教える 転倒した時に怪我を最小限に 抑えるため あいかわ 安全管理 委員会が 必要となった 時に ご利用者に 説明と同意の 元、身につけ て頂く 管 理 ハイリスク者の「転倒分析 表」を ハイリスク者の特徴を 周知するために リハビリ科が 平成24年 3月から どのように する 標 準 化 車いす用立ち上がり感知 ブザーとベッドサイド用の 離床感知センサーを 転倒の危険を察知するために リハビリ スタッフが 認知障害検査 や過去の転倒 歴を考慮した 上で必要と判 断した時に ご利用者の 車いすや 居室で 設置する 見回り回数の軽減や 見守り体制の軽減のため 転倒対策福祉用具(ヘッド ガードなど)を 何 を 何 故 誰が いつ どこで

参照

関連したドキュメント

これまで社会状況に合わせて実態把握の対象を見直しており、東京都公害防止条例(以下「公 害防止条例」という。 )では、

→ 震災対策編 第2部 施策ごとの具体的計画 第9章 避難者対策【予防対策】(p272~). 2

添付資料-4-2 燃料取り出し用カバーの構造強度及び耐震性に関する説明書 ※3 添付資料-4-3

・大 LOCA+HPCF 注水失敗+低圧 ECCS 注水失敗+損傷炉心冷却失敗+RHR 失敗. ・大 LOCA+HPCF 注水失敗+低圧

発生する衝撃加速度は 3.30G となり,余裕をみて 4.0G を評価加速度とする。. (c)

添付資料-4-2 燃料取り出し用カバーの構造強度及び耐震性に関する説明書 ※3 添付資料-4-3

●大気汚染防止対策の推 進、大気汚染状況の監視測 定 ●悪臭、騒音・振動防止対 策の推進 ●土壌・地下水汚染防止対 策の推進

威嚇予防・統合予防の「両者とも犯罪を犯す傾向のある社会への刑法の禁