常呂町カーリングホール建設事業
基
本
構
想
平成23年3月
北見市教育委員会
目 次
1 はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 2 北見市のカーリングの歴史・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 3 「常呂町カーリングホール」等の現状と課題 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 4 常呂町カーリングホール整備の基本的な考え方・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5 5 カーリングホールの改築予定地・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 (1)改築予定地・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 (2)予定地選定の理由・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 6 施設概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7 (1)施設整備の基本的な考え方・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7 (2)施設整備の具体的内容・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7 7 施設の管理運営・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11 (1)施設管理の考え方・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11 (2)利用促進に向けての考え方・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・111 はじめに
近年、余暇時間の増加や少子高齢化などによる社会環境の変化により、人々の 生活様式に急激な変化をもたらしています。また、車社会の進展や科学技術の高 度化・情報化等による体力・運動能力の低下、ストレスの増大などから心身の健 康に悪影響を与えているともいわれています。 スポーツは、「からだ」を動かすという人間が本来持っている欲求にこたえ、 爽快感、達成感、連帯感という精神的充足感を与えるとともに、健康の保持増進、 体力の向上など心身の健康に大きく貢献し、明るく豊かで活力に満ちた、生きが いのある社会の形成に寄与する人類共通のすばらしい文化のひとつです。 北見市は、だれもが生涯の各期にわたって、それぞれの体力や年齢、目的に応じ て、いつでも、どこでも主体的にスポーツに親しむため、生涯スポーツ社会の実 現を目指し、平成23年3月に策定した「新北見市社会教育計画」に基づき、生涯 スポーツの振興とスポーツ施設の整備に努めております。 常呂町カーリングホールは、合併前の旧常呂町において、昭和63年に国内初の カーリング専用ホールとして建 設され、生涯スポーツ、競技スポ ーツの両面から普及・振興に取り 組み、その結果「カーリングのま ち常呂」の名前が全国に知られる ようになりました。 合併後においては、北見市のカ ーリング普及・振興の拠点となっ ておりますが、今後においては、 特色のある地域づくりを兼ね備 えた「市民カーリングホール」と して、常呂町カーリングホールを 移転改築いたします。2 北見市のカーリングの歴史
平成18年3月に旧北見市、旧端野町、旧常呂町、旧留辺蘂町の1市3町が合併 し、現在の北見市が誕生しました。カーリング競技は、合併以前から、旧市町に おいてそれぞれ取り組んできました。 (1)旧北見市からの取り組み状況 旧北見市では、昭和58年11月、初心者講習会に参加した受講者を中心にカーリング愛好者が集まり、「北見カーリング同好会」が誕生しました。昭和60年 には、大会への参加希望者が増えると同時に、協会設立の機運が高まり、同年 10月に協会が設立され本格的な活動が始まりました。昭和61年頃から、会員も 増加し大会に参加する機会が多くなりましたが、練習する施設は満足できるも のではありませんでした。このような中で、平成元年「河西建設女子チーム」 が、第2回全日本選手権で優勝し、同年12月にエンゲルベルク(スイス)で開 催されたチャレンジマッチでも準優勝、アジア圏では初めて世界選手権の出場 権を獲得し、翌年3月バステラオース(スウェーデン)で開催された大会に出 場しました。同チームの世界選手権出場は、将来の日本カーリング界に大きな 夢と希望を与えました。また、平成4年のアルベールビル冬季オリンピック(フ ランス)のデモンストレーション競技には、協会から2名の選手が出場し、同 年ドイツで行われた世界選手権大会にも出場しています。一方、練習用の施設 は平成7年10月、河西建設㈱が、自社敷地内に屋内専用の「河西建設カーリン グホール」(2シート)を建設しており、現在でも北見・端野自治区の唯一の 練習ホールとなっております。 (2)旧端野町からの取り組み状況 旧端野町では、町内の農業青年が冬季間の運動不足解消のためカーリングを 取り入れ、昭和59年12月に協会を設立しました。翌年1月から、町営テニスコ ートに4シートのカーリング場を造成し、本格的な活動を開始しました。町内 では、リーグ戦や大会が盛んに行われたほか、他の協会との交流も行われ、会 員も一時期は100名に迫るまでになりました。リーグ戦は、二十数チームが3 部に分かれ競い合ったほか、全道規模のミックスカーリング大会(昭和63年か ら平成6年)も主催し、道内の競技関係者には大変好評でした。平成4年、ス ポーツ振興基金を活用して、カナダに10名の研修団を派遣し、当協会名誉会員 のグレン・アレン氏のサポートを受け、バンクーバーやビクトリアを中心に意 義深い研修を行ってきました。しかし、屋外カーリング場では制約が多く、次 第に会員数が減少し、平成7年からは、隣町の河西建設カーリングホールに活 動の拠点を移してリーグ戦などを行っています。 (3)旧常呂町からの取り組み状況 旧常呂町では、北海道とカナダ・アルバータ州の姉妹提携を縁に行われた「カ ーリング講習会」をきっかけに導入され、昭和55年1月にスケートリンクの片 隅で、ビールのミニ樽を利用した手作りのストーンからその歴史が始まり、同 時に協会を設立して活動と普及に乗り出しました。昭和56年2月に、元世界チ ャンピオンでカナダ・アルバータ州在住のウォリー・ウースリアク氏による指 導者講習会を開催し、スケートリンクの一角に2面のリンクを造成して本格的 な普及を始めるとともに、第1回NHK杯カーリング選手権大会を開催し、今 なお国内では最も歴史ある大会として位置付けられており、カーリングの普及 と技術の向上が図られました。昭和62年、「はまなす国体デモンストレーショ
ン競技」としてカーリング競技が旧常呂町で開催されることが決まり、その競 技会場として国内初の「屋内カーリング専用リンク」の建設に着手し、翌年の 昭和63年1月に5シートの「常呂町カーリングホール」が完成し、平成元年2 月に、全道から男子32チーム、女子12チームが参加して国体が開催されました。 カーリングホール完成後は、この地域の競技力が著しく向上し、常呂町の選手 が北海道選手権や日本選手権の上位を占めるとともに、多くのオリンピック選 手を輩出しております。 (4)旧留辺蘂町の取り組み状況 旧留辺蘂町では、昭和56年2月、旧常呂町で開催された指導者講習会に体育 指導委員と町体育担当者が参加し、町民への普及に努めました。昭和58年、町 内スケート大会において、大会種目の一つとしてカーリングを取り入れ、スト ーンの代わりに、廃棄となった家庭用の小型ガスボンベにコンクリートを詰め 込んだものやプラスチック製の漬物石を使用して競技を行いました。3年間続 きましたが、町民スケート大会が中止になると同時に、手作りのストーンが披 露されることはありませんでした。平成8年に行われた「道民スポーツ管内大 会」には、1チーム6名が参加しておりますが、屋内の施設がないことから、 カーリングの普及には至りませんでした。 合併以前に設立された、北見カーリング協会、端野カーリング協会は平成19 年に合併し、平成20年には、常呂カーリング協会を含め三協会は、合併後の平 成20年、一つの組織として新たな「北見カーリング協会」が誕生しました。
3 「常呂町カーリングホール」等の現状と課題
「常呂町カーリングホール」は、昭和63年1月に開館し築後23年が経過してお り、建物及び機械設備等の老朽化が著しく、施設の狭隘などから利用者や各種大 会時の様々なニーズに応えることが困難な状況となっています。 冷凍機は、冷媒にフロンを使用していますが、平成22年に製造が停止され、先 進国においては平成32年には全廃され、自然冷媒への変更が求められており、機 械設備の変更が必要です。 施設の構造は、11月から3月までの冬期間の開設が目的で建設されている、通 年で開設すると断熱不足により結露が発生し、競技に支障が生じるため不可能な 状況にあり、選手の競技力向上や育成、観光振興など地域振興策への活用も含め、 通年型の施設に改めることが求められています。また、平成19年から、障がい者 による車椅子カーリングの利用が始まり、トイレやエレベーターの設置など、バ リアフリーの施設機能が求められています。 日本選手権など上位大会を開催する場合には、観覧席の増設、ハウス天井カメ ラ及びモニターの設置が必要であり、他の施設から借用しているホッグライン判 定装置の設置やストーンの更新などが求められています。 体験学習施設を兼ね備えるために、近代日本のカーリング競技の中心的な役割 を担ってきた施設として、これまでの歴史を物語ることを考え、オリンピックの 関係資料や映画シムソンズ、皇室ご台覧などの資料展示が必要です。 施設規模は、現在の5シートでは、特に夜間は地元協会のリーグ戦が長期間行 われ、一般利用者やチェアカーリング用としてシートを確保するとチームとして の練習ができない状況が生じていることや、大会時には場内に観覧席を仮設する ことが必要となるため、シート数の増設が望まれています。 近年の国際基準の改正によってシート規格が変更になっており、普段から適合 施設での練習などが必要となることから、基準を満たした施設の改修が求められ ています。 このような状況の中で、バンクーバーオリンピック(カナダ)後は、企業や大 学では新たなチームが結成され、道内他市でもチーム化を進める元オリンピック 選手など新しいチームの結成や、通年のカーリングホールの建設が進められるな ど、ソチオリンピック(ロシア)へ向けての動きが顕著となっています。 また、民間施設の「河西建設カーリングホール」は、これまで公共施設の補完 的な役割を担い、地域においてカーリングの普及発展に大きな成果を上げていま す。しかし、施設の老朽化が進んでいることから、今後においても、これまでと 同様な施設の環境整備を検討する必要があります。北見市のカーリング競技者の状況(人)
4 常呂町カーリングホール整備の基本的な考え方
次代を担う青少年の健全育成において、スポーツが果たす役割は極めて大きく、 特にカーリングホールは、冬期間の健康増進やコミュニケーションの場として生 涯スポーツの位置付けと、世界で活躍するための選手育成や競技力の向上を図る 競技スポーツ施設の両面において、欠くことのできない施設となっております。 カーリングホールは、学校授業での取り組みをはじめジュニア教室、チェア(車 椅子)カーリング、子どもからお年寄りまで幅広い年齢層が利用する市内の拠点 施設として、以下の4点を基本に整備を進めます。 (1)ジュニア教室や初心者教室、少年団活動やトップチームの合宿など、子ども から高齢者まで幅広い年齢層の市民が利用できる生涯スポーツ振興の場と して、また障がいのある方も使い易い施設となるよう配慮した施設とします。 (2)優秀な選手やその指導者の強化育成などカーリング振興と、上位大会や国際 大会を開催する施設とします。 (3)省エネルギー化を図るとともに、自然エネルギー等の利用を検討するなど、 自然環境にやさしい施設とします。 (4)カーリングを通じた地域の活性化のため、地域的特性や観光振興にも配慮し た通年型の施設とします。 常呂町カーリングホール年度別利用状況 個 人 開館 日数 利用者 総数 小中学 高校 一般 計 団 体 18 123 13,827 2,124 755 2,929 5,808 8,019 19 147 13,731 1,205 1,498 2,907 5,610 8,121 20 135 13,134 1,050 1,474 2,593 5,117 8,017 21 144 13,398 1,149 1,157 2,365 4,671 8,727 22 138 12,246 648 297 3,063 4,008 8,238 競技者登録 その他 計 登録チーム数 北見支部 127 21 148 24 チーム 常呂支部 113 89 202 42 チーム 計 240 110 350 66 チーム5 カーリングホールの改築予定地
(1)改築予定地 カーリングホールは、「北見市常呂町字土佐2番地2外1筆」の約10,000㎡ を移転改築予定地とします。 (2)予定地選定の理由 カーリング大会の開催時には、開会式やパーティーの会場として、また 合宿時のトレーニング場所としては、スポーツセンターや多目的研修センター が利用されることから、これらの各施設と一体的に連携できる場所として最適 地と判断しました。 なお、現施設については用途を廃止し、その利活用について検討します。6 施設概要
(1)施設整備の基本的な考え方 ① 施設構造等 延べ床面積は概ね3,400㎡程度、階数は原則地上2階とし、「北見市公共 建築物木造化・木質化推進方針」等に基づき、地域材を活用した木質化に 努めることとします。 ② 人にやさしい施設 施設の整備にあたっては、あらゆる人が快適にカーリングに親しむこと ができるよう、ユニバーサルデザインの考え方を導入し、誰もが自由に利 用できる施設として整備します。また、観覧者は土足を可能とします。 ③ 環境等への配慮 省エネルギー化を図るとともに、太陽光などの自然エネルギーの利用を 検討するなど、環境への負荷や維持管理の負担を軽減する施設として整備 します。 ④ 周辺環境への配慮 建物からの騒音や夜間照明、車両動線など、周辺環境に配慮した施設と して整備します。 (2)施設整備の具体的内容 ① エントランス ・シート内に直射日光が入らないようにするため、玄関は遮光対策を施し、 北見市の観光や物産PR機能を付加します。 ② 管理事務所 ・物品庫、用具貸し出しスペースを併設し、券売機を設置します。 ③ 競技場内 ・シートは、国際大会の開催や効率的な利用促進が図られるよう6シート とし、世界カーリング連盟が定める規格(5m×45.72m)とします。 ・中央部分のシート間には、通路となるスペースを確保し、ストーン収納 庫を設けます。(通路床下2箇所各16個×3セットずつ) ・場内の片側壁に、150席程度の収納式席を設けます。 ④ 観覧席 ・全体で350席程度の固定席を設け、うち10席程度を車椅子専用とします。 (大会時には、150席程度はコーチボックス、記録・タイマー席など関係者席となります。) ・各シートの映像モニターを、パソコン又はモニター(卓上6基)で確認 できるよう、コーチボックスにケーブルを配線します。 ⑤ 多目的スペース ・観覧席の後部に机とイスを配置し、談話や観覧ができるようにします。 また、授乳スペースについても検討します。 ⑥ エレベーター ・車いす使用者に対応した規格とします。 ⑦ トイレ ・多目的トイレ、一般トイレ、選手及びコーチ用トイレを設けます。(男 子用・女子用・HC用) ・ドーピングトイレ2室、作業室2室を設けます。 ⑧ 更衣室、シャワールーム ・更衣室には、ロッカーを男女各80人分設置し、障がい者用スペースを確 保します。 ・シャワールームは、男女各2室とし、障がい者用スペースについて検討 します。 ⑨ 会議室 ・2室(16人~20人用程度)設置します。 ⑩ 多目的室 ・大会時には60人程度の会議を行います。 ・移動間仕切りを設置(2箇所)し、選手控え室となるようにします。 ・通常時はトレーニングスペースとして、運動機器を設置します。 ⑪ 展示スペース ・歴史資料、映画資料、オリンピック出場、皇室ご台覧資料などを展示す るスペースを設けます。 ⑫ ウォーミングアップスペース ・通路等を利用します。(リンク側に窓を設置しない) ⑬ 放送設備等 ・ハウス天井カメラ12台、モニター15台(壁掛け6台、卓上6台、ほか3台)、 タイマー6台、得点表示板6枚、放送などの設備は一体的に設置します。
⑭ その他 ・機械室、アイスメイク準備室(給湯設備、表面凹凸削る/スクレッパー、 純水器)、倉庫(製氷機/アイスキング2台、表面凸凹溶かす/メルター、 散水器具、机・いす、パネル、大会看板、計測器、製氷器具/ニッパー、 得点版、ハンドルケース(60×120×60)6個などを格納)を設けます。 ・物品庫を設けます。(イス80脚、その他物品) ⑮ 駐車場、駐輪場 ・スポーツセンター西側の建物や樹木などの解体や移設を行い、駐車場・ 駐輪場として一体的に整備します。 ・駐車台数は普通車70台、障がい者用10台、大型バス3台程度とします。 ・玄関周辺に駐輪場を設置します。
常呂町カーリングホールゾーニング案 1F 約 2,500㎡ 5 0 1 10 m M2F 約 200㎡ 2F 約 700㎡ 約 3,400㎡ 延面積 ドーピ ング用 トイレ 更 衣 室 ・ ト イ レ ホール (吹 抜) 倉庫 ・機械室 会議室 5m×45.72m×6 シート 事 務 室 選手用トイレ 観 覧 スペース 会議室 トイレ 展 示 スペース 多目的 室 トレー ニング 室 観 覧 スペース M2F (屋根)