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カキ殻加工固形物を使用したアサリ網袋設置式養殖及び天然採苗試験

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Academic year: 2021

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カキ殻加工固形物を用いたアサリ網袋設置式養殖及び天然採苗試験 指導

釧路総合振興局 釧路地区水産技術普及指導所 1 課題設定の背景及び目的 散布漁協のあさり漁業(挟み採りや手掘り )は、11 月から4月にかけて 組合員の約8割 が従事しており、 冬期間の重要な収入源となっている。その 漁獲量は、過去には 大量斃死 により大きく減少したこともあったが 、ここ5年間は 90~110t前後と安定している(図 1)。操業は火散布沼 と藻散布沼で行われているが、特に主要漁場となっている 火散布沼に は、12 のアサリ 礁(天然礁である1~5の島 と丸山奥、造成礁である昭和 62 年造成区(A 礁、B礁 )、平成5年 造成区(1の島、2の島)及び平成 13 年造成区(嵩上げ区含む))が ある。 当漁協では安定したあさり漁業を営んでいくために、移殖や害敵駆除 等の漁場管理と漁 獲サイズ規制や資源量調査結果に基づく漁獲許容量を 設定する等の漁業管理を行っている。 しかし、近年、着業者から礁によってアサリの成長や稚貝の発生にバラつきがみられ ると の声が聞かれるようになった。 こうしたなか、本州各地では、近年、減産が続いているアサリの資源回復 ・増産対策と して、カキ殻加工固形物(「商品名:ケアシェル」)(以下、カキ殻固形物と称す)を用いた、 アサリの天然採苗及び養殖 (垂下式、網袋設置式)試験が行われており、一部地区では、 事業化されているところもある ことがわかった。 そこで、散布漁協ではカキ殻固形 物が、アサリの成長や発生が特に良くない礁において、 成長改善や生残向上、 稚貝確保に有効であるかを 検証するため、本試験を 実施することと なった。 指導所は漁協から 試験への協力要請を受け、 試験計画作成から調査実施、結果の取り纏 めまで支援、指導を行った。 0 10 20 30 40 50 60 0 20 40 60 80 100 120 H22 H23 H24 H25 H26 税 抜 金 額 ( 百万 円) 漁 獲 量 ( ト ン ) 漁獲量 税抜金額 図1 散布漁協アサリ漁獲量 ・税抜金額 経年推移(平成 22~26 年) 2 実施年度、時期及び場所 (1)実施年度 平成 26~27 年度

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(2)実施時期 試験用網袋の設置:平成 26 年5月 26 日 養殖試験追跡調査:平成 26 年7月 17 日、10 月8日、 平成 27 年6月 18 日、9月 24 日 採苗試験付着調査:平成 27 年9月 24 日 (3)実施場所(図2) 火散布沼天然礁1の島 (以下、天然礁1の島 と称す):調査点⑥、⑦ 火散布沼昭和 62 年造成区A礁(以下、S62 年礁と称す ):調査点④、⑤ 火散布沼平成5年造成区1の島(以下、H5年礁と称す):調査点②、③ 火散布沼平成 13 年造成区平成 21 年嵩上区 (以下、H13 年礁嵩上区と称す):調査点① 1の島 2の島 3の島 4の島 5の島 S62年礁 H5年礁 H13年礁 A礁 B礁 2の島 1の島 H13年礁 (H21年嵩上区) 丸山奥 ⑥ ⑤ ⑦ ④ ③ ② ① 火散布沼 藻散布沼 太平洋 図2 火散布沼内のアサリ礁位置と試験調査地点 3 普及対象者 散布漁業協同組合 4 協力・連携機関等 散布漁業協同組合 青年部 浜中町水産課 5 活動状況 (1)試験方法 ①調査地点の設定と 試験用網袋の 作成と設置 試験調査地点 は、アサリの成長と発生数を比較検討するために、漁協と協議して成長

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及び稚貝の発生が良い天然礁1の島に2地点(調査点⑥・⑦)、双方とも悪いS 62 年礁 に2地点(調査点④・⑤)とH5年礁に2地点(調査点②・③)、成長は良いが発生が悪 いH13 年礁(嵩上区)に1地点(調査点①)合計7地点とした。各調査地点には、表1 に示した養殖試験用網袋(以下、養殖袋と称す)と採苗試験用網袋(以下、採苗器と称 す)を平成 26 年5月 26 日に設置した(写真1、2)。これについては、網袋は2mm 目 合のタマネギ袋を 、小砂利は海岸で採取した粒径3~5 mm のものを、カキ殻固形物は粒 径4~6mm のものを 使用し た。また、養殖 袋には、試験区設定当日、1の島で採取した 殻長 30~40mm のアサリを収容した(平均殻長 37.3±2.1mm)。 なお、試験区 への設置 作業は、散布漁協青年部、漁協、浜中町水産課と共に行った(写 真3)。 表1 各調査地点に設置した網袋の内容と設置数 タマネギ袋の色 赤 黄 緑 青 袋設置数(袋/地点) 1 1 2 1 小砂利収容量(㎏) 7 6 7 6 カキ殻加工固形物収容量(㎏) - 1 - 1 アサリ収容数(個) 150 150 - -養殖試験用網袋 採苗試験用網袋 写真1 養殖試験用網袋(カキ殻固形物有り ) 写真2 網袋設置状況(干潮時) 写真3 試験区設置 作業風景

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②網袋設置式 養殖試験 平成 26 年7月 17 日から平成 27 年9月 24 日にかけて、合計4回の追跡調査を実施し た。調査では、養殖袋内のすべてのアサリを生貝と死貝に分けて計数し、生貝について は無作為に 50 個体抽出して、殻長 (0.1mm 単位)を測定した (写真4)。計数、測定 を 終えた生貝は養殖袋に戻し、再び設置した。これらの作業は、漁協、浜中町水産課と共 に行った。 写真4 追跡調査アサリ測定風景 写真5 ふるい上 (1mm 目合)に残った稚貝 ③採苗試験付着調査 平成 27 年9月 24 日に採苗器を回収し、内容物のすべてを1mm 目合のふるいで選別し た。選別後、ふるい上に残ったものの中から、目視により アサリ稚貝のみ を抽出して(写 真5)、その殻長(0.01mm 単位)を測定した。また、冬輪数を計数し、冬輪1本のもの を1年貝(平成 26 年発生貝)、2本以上のものを2年以上貝 (平成 25 年以前発生貝) とした。これらの作業のうち、選別作業は漁協、浜中町水産課と共に行い、アサリ稚貝 の抽出、測定 等は指導所が行った。 なお、各調査点の採苗器への稚貝の付着数と天然稚貝の発生状況と の比較には、平成 26、27 年に漁協と指導所で 実施した稚貝分布状況調査の結果を用いた。 (2)調査結果 ①網袋設置式養殖試験 試験期間中のアサリの生残率と生貝の平均殻長の推移を、表2、図3-1、3-2に 示した。生残率については、すべての養殖袋ともに平成 26 年 10 月8日までは 90%以上 の高い値を示していたが、越冬後の 27 年6月 18 日には、調査点⑥、⑦のカキ殻固形物 無しのものを除いて( 83.8%、89.4%)、生残率は 80%未満とな っていた。そのなかで も、調査点①、⑥のカキ殻固形物有りのものや(5.1%、26.9%)、調査点②、③のカキ 殻固形物無しのもの( 24.7%、27.3%)は生残率が 30%未満で非常に低い値となってい た。さらに最後の追跡調査時 (9月 24 日)には、生残率が 80%以上であったのは、調 査点⑦のカキ殻固形物無しのもの (82.1%)だけであり、 今回、設置した 14 袋中6袋 で生残率が 50%未満となっていた (調査点①、②、⑤のカキ殻固形物有りと調査点②、 ③のカキ殻 固形物無 し )。このよう に 生残 率 については 、場所 や カ キ殻固形物 の有無に 関係なく、越冬時に生残率が大きく低下する傾向がみられたが、生残の良し悪しについ

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ては明確な関係がみられなかった。 表2 調査日別養殖試験アサリの生残率及び平均殻長 カキ殻固形物有り カキ殻固形物無し カキ殻固形物有り カキ殻固形物無し H26.5.26 - - 37.3±2.1 37.3±2.1 H26.7.17 98.7 96.2 37.4±1.7 36.7±2.2 H26.10.8 96.2 95.0 36.6±1.8 36.8±2.1 H27.6.18 5.1 66.7 36.8±2.9 37.2±2.0 H27.9.24 3.8 57.2 36.5±3.2 36.0±2.2 H26.7.17 98.6 92.7 36.3±2.6 36.7±2.1 H26.10.8 97.2 92.7 36.3±2.7 37.0±2.4 H27.6.18 77.9 24.7 35.9±2.8 36.0±2.4 H27.9.24 17.9 15.3 35.9±2.8 35.6±2.7 H26.7.17 97.3 99.3 36.7±2.0 36.1±2.4 H26.10.8 96.6 98.7 36.9±2.0 36.3±2.3 H27.6.18 55.7 27.3 36.8±2.0 36.0±2.3 H27.9.24 45.0 21.3 36.0±2.0 35.6±2.3 H26.7.17 99.3 97.3 36.2±1.8 36.3±2.2 H26.10.8 96.6 91.3 36.3±2.4 36.5±2.0 H27.6.18 75.8 67.3 36.0±2.0 36.6±2.2 H27.9.24 69.1 61.3 36.2±2.0 36.4±2.1 H26.7.17 97.3 96.6 36.9±1.8 37.3±2.2 H26.10.8 96.7 94.0 36.8±1.8 37.0±1.9 H27.6.18 51.3 61.1 36.6±1.8 37.1±2.1 H27.9.24 45.3 53.7 36.4±1.8 37.1±1.5 H26.7.17 100.0 98.1 36.6±2.1 37.2±2.5 H26.10.8 99.3 94.8 35.7±2.0 36.1±2.2 H27.6.18 26.9 83.8 36.5±1.9 37.2±2.2 H27.9.24 18.8 74.7 36.6±1.7 36.6±2.8 H26.7.17 99.3 96.0 36.8±2.3 37.6±2.1 H26.10.8 94.1 93.4 36.1±2.6 38.0±2.0 H27.6.18 63.8 89.4 37.1±2.3 38.2±2.0 H27.9.24 53.3 82.1 36.0±2.5 37.8±1.9 S62年礁 ④ ⑤ 1の島 ⑥ ⑦ 開始時 H13年礁 嵩上区 ① H5年礁 ② ③ アサリ礁 調査点 調査日 生残率(%) 平均殻長±標準偏差(㎜) 35.5 36.0 36.5 37.0 37.5 38.0 38.5 39.0 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 H26.5.26 H26.7.17 H26.10.8 H27.6.18 H27.9.24 殻長( mm ) 生 残 率 ( % ) H13年礁嵩上区①(カキ殻固形物有り) 生残率 生貝平均殻長 35.5 36.0 36.5 37.0 37.5 38.0 38.5 39.0 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 H26.5.26 H26.7.17 H26.10.8 H27.6.18 H27.9.24 殻長( mm ) 生 残 率 ( % ) H13年礁嵩上区①(カキ殻固形物無し) 生残率 生貝平均殻長 35.5 36.0 36.5 37.0 37.5 38.0 38.5 39.0 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 H26.5.26 H26.7.17 H26.10.8 H27.6.18 H27.9.24 殻長( mm ) 生 残 率 ( % ) H5年礁②(カキ殻固形物有り) 生残率 生貝平均殻長 35.5 36.0 36.5 37.0 37.5 38.0 38.5 39.0 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 H26.5.26 H26.7.17 H26.10.8 H27.6.18 H27.9.24 殻長( mm ) 生 残 率 ( % ) H5年礁②(カキ殻固形物無し) 生残率 生貝平均殻長 図3-1 養殖試験アサリの生残率及び生貝平均殻長推移 (調査点①~②)

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35.5 36.0 36.5 37.0 37.5 38.0 38.5 39.0 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 H26.5.26 H26.7.17 H26.10.8 H27.6.18 H27.9.24 殻長( mm ) 生 残 率 ( % ) H5年礁③(カキ殻固形物有り) 生残率 生貝平均殻長 35.5 36.0 36.5 37.0 37.5 38.0 38.5 39.0 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 H26.5.26 H26.7.17 H26.10.8 H27.6.18 H27.9.24 殻長( mm ) 生 残 率 ( % ) H5年礁③(カキ殻固形物無し) 生残率 生貝平均殻長 35.5 36.0 36.5 37.0 37.5 38.0 38.5 39.0 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 H26.5.26 H26.7.17 H26.10.8 H27.6.18 H27.9.24 殻長( mm ) 生 残 率 ( % ) S62年礁④(カキ殻固形物有り) 生残率 生貝平均殻長 35.5 36.0 36.5 37.0 37.5 38.0 38.5 39.0 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 H26.5.26 H26.7.17 H26.10.8 H27.6.18 H27.9.24 殻長( mm ) 生 残 率 ( % ) S62年礁④(カキ殻固形物無し) 生残率 生貝平均殻長 35.5 36.0 36.5 37.0 37.5 38.0 38.5 39.0 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 H26.5.26 H26.7.17 H26.10.8 H27.6.18 H27.9.24 殻長( mm ) 生 残 率 ( % ) S62年礁⑤(カキ殻固形物有り) 生残率 生貝平均殻長 35.5 36.0 36.5 37.0 37.5 38.0 38.5 39.0 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 H26.5.26 H26.7.17 H26.10.8 H27.6.18 H27.9.24 殻長( mm ) 生 残 率 ( % ) S62年礁⑤(カキ殻固形物無し) 生残率 生貝平均殻長 35.5 36.0 36.5 37.0 37.5 38.0 38.5 39.0 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 H26.5.26 H26.7.17 H26.10.8 H27.6.18 H27.9.24 殻長( mm ) 生 残 率 ( % ) 1の島⑥(カキ殻固形物有り) 生残率 生貝平均殻長 35.5 36.0 36.5 37.0 37.5 38.0 38.5 39.0 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 H26.5.26 H26.7.17 H26.10.8 H27.6.18 H27.9.24 殻長( mm ) 生 残 率 ( % ) 1の島⑥(カキ殻固形物無し) 生残率 生貝平均殻長 35.5 36.0 36.5 37.0 37.5 38.0 38.5 39.0 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 H26.5.26 H26.7.17 H26.10.8 H27.6.18 H27.9.24 殻長( mm ) 生 残 率 ( % ) 1の島⑦(カキ殻固形物有り) 生残率 生貝平均殻長 35.5 36.0 36.5 37.0 37.5 38.0 38.5 39.0 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 H26.5.26 H26.7.17 H26.10.8 H27.6.18 H27.9.24 殻長( mm ) 生 残 率 ( % ) 1の島⑦(カキ殻固形物無し) 生残率 生貝平均殻長 図3-2 養殖試験アサリの生残率及び生貝平均殻長推移 (調査点③~⑦)

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養殖袋内のアサリ生貝の平均殻長の推移についてみると、平均殻長は、試験開始時で は 37.3mm であったが、最終調査時では、調査点⑦のカキ殻固形物無しのもの以外は、開 始時を下回る値となっており( 35.6~37.1mm)、試験が進むにつれて養殖袋内のアサリが 成長している結果はみられなかった。また、調査点⑦のカキ殻固形物無しのものについ ても、最終調査時の平均殻長は 37.8mm であり、試験開始時と比べて大差は無かった。 ②採苗試験付着調査 表3に、採苗器に付着していたアサリ(写真6)の付着数と平均殻長を示した。これ によると、調査地点によって付着数に大きな バラツキがみられた。調査点①、⑦の アサ リ全体の付着数は、カキ殻固形物有りの採苗器で 46 個、29 個、カキ殻固形物無しの採 苗器で 67 個、79 個となっていた。 それに対して、 これ以外の 調査地点については、カ キ殻固形物の有無に関係なく、調査点⑥では 10 個台の付着数となっていたが、残り の 調査地点に ついては 5 個以下と非 常に少な く 、調査点③ では全く 付 着 していな かった 。 これらについて、 各稚貝分布 調査地点における殻長 20mm 以下のアサリ(以下、アサリ 稚貝と称す )の個体数密度(1㎡あたり )(図4)と比較すると、平成 26、27 年と続け てアサリ稚貝が多くみられた場所(調査点①(26 年:2,353 個/㎡、27 年:827 個/㎡)、 ⑦(26 年:2,512 個/㎡、27 年:2,608 個/㎡))では採苗器へのアサリ付着数が多く(29 ~79 個)、逆にアサリ稚貝が2年続けて全くみられなかった場所 (調査点②~⑤ )では 採苗器へのアサリの付着が非常に少 ない傾向がみられた(5個以下 )。 採苗器に付着していたアサリの殻長 は全体で 2.9~32.4mm の広い範囲にあった。それ ぞれの採苗器 について 平均殻長をみると、2年貝以上のアサリ(平成 25 年以前に発生 ) が主体で付着している採苗器(調査点①、⑥)では 20mm 前後、1年貝(平成 26 年発生) が主体で付着している採苗器 (調査点⑦ )では 10mm 前後にあった。 なお、カキ殻固形物の有無による違いについては、付着数はカキ殻固形物無しの方が 多くなる傾向が若干みられたが(調査点⑤以外では1~50 個多かった)、付着サイズに ついては特に目立った 違いはみられなかった。

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表3 採苗試験付着調査結果 付着数 (個) 平均殻長±標準偏差 (㎜) 付着数 (個) 平均殻長±標準偏差 (㎜) 付着数 (個) 平均殻長±標準偏差 (㎜) 有り 46 20.27±8.15 13 8.81±1.99 33 24.78±4.35 無し 67 19.24±4.83 6 7.55±1.56 61 20.39±3.25 有り 5 12.07±5.38 2 5.96±0.38 3 16.15±2.56 無し 2 9.60±3.69 1 5.91±0.00 1 13.29±0.00 有り 0 - 0 - 0 - 無し 0 - 0 - 0 - 有り 1 18.04±0.00 0 - 1 18.04±0.00 無し 0 - 0 - 0 - 有り 2 17.83±8.25 1 9.58±0.00 1 26.07±0.00 無し 4 23.86±8.80 1 9.92±0.00 3 28.51±4.10 有り 12 19.19±6.82 3 8.60±0.42 9 22.72±3.49 無し 17 22.16±3.92 0 - 17 22.16±3.92 有り 29 12.25±5.06 12 6.77±1.75 17 16.12±2.32 無し 79 11.96±6.65 53 7.63±1.78 26 20.77±3.51 ⑤ 1の島 ⑥ ⑦ アサリ(1年貝) アサリ(2年以上) H13年礁 嵩上区 ① H5年礁 ② ③ S62年礁 ④ アサリ礁 調査点 カキ殻固形物 有り/無し アサリ全体 写真6 採苗器に付着していたアサリ (上:調査点①、下:調査点⑦、左:カキ殻固形物有り、 右:カキ殻固形物無し )

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100個/㎡ 10,000個/㎡ 0/㎡ 1,000個/㎡ 10個/㎡ 2,512 64 2,353 0 0 0 0 100個/㎡ 10,000個/㎡ 0/㎡ 1,000個/㎡ 10個/㎡ 2,608 827 0 0 0 0 0 図4 採苗器設置地点におけるアサリ(殻長 20 ㎜以下)の個体数密度 (個/㎡) (左:平成 26 年8月、右:平成 27 年8~9月) ※平成 26、27 年稚貝分布調査より 6 活動結果及び成果の活用 網袋設置式養殖試験を実施した結果、カキ殻固形物の有無に関係なく、アサリの成長や 生 残向 上 に 有効 で あ る 結 果が 得 ら れな か っ た 。 今回 の 試 験で は 1 袋 あ たり 殻長 30~40mm のアサリを 150 個収容して試験を行ったが、成長 が滞った要因の1つとして収容数が多か ったことが考えられる 。しかし、これよりも少ない収 容数で養殖が可能であっても、作業 性、経済性の面を考慮すると非効率的であるため、網袋設置式によるアサリの養殖は難し いものと判断された。それに加えて 養殖袋には海藻類が多く付着するとともに泥が堆積 す ることから養殖環境が悪く(写真7)、成長が滞った可能性も考えられる 。また、養殖袋内 のアサリは砂に深く潜れないため、 大半の個体が、 活性が低下して 変色していたことから も(写真8)、当手法によるアサリの養殖は有効でないものと考えられ た 。 天然採苗試験 の結果、 アサリの天然発生が少ない場所に設置した採苗器に は、カキ殻固 形物の有無に関係なく、まとまった数の アサリは付着しなかったが、天然発生の多い場所 に設置した採苗器には、一定数のアサリの付着を確認できた。このことから、 天然発生の 多い場所に採苗器を設置し てアサリを確保して、天 然発生の少ない場所に移殖できる可能 性が考えられるが、今回の付 着数では、 事業規模の増殖手段としては非現実的で あると判 断した。 今回の取り組みに関しては、一部漁業者もカキ殻固形物を用いて、自己管理のアサリ礁 で増産対策を行うなど浜からの関心が高かった が、アサリの成長や発生が 悪い礁での成長 改善や生残向上、稚貝確保に繋がる 期待した成果は得られなかった 。なお、調査結果につ いては、指導所で取り纏めて 漁協と浜中町水産課へ報告し、 関係機関で内容を共有すると ともに、漁業者へは漁協から周知され た。その後、漁協と検討した結果、 カキ殻加工固形 物を用いたアサリの天然採苗及び養殖試験については終了すること となった。

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写真7 養殖袋への海藻の付着状況 写真8 養殖袋内のアサリ 7 問題点とその対策 アサリの成長改善や生残向上、稚貝確保に有効な新たな手段を見出せなかったことから、 今後も安定したあさり漁業を営んでいくために、現在、実施し ている移殖や害敵駆除等の 漁場管理、漁獲サイズ規制や許容量設定等の資源管理を継続して実施するよう漁業者に対 して指導していくとともに、それに関わる活動を支援していくこととする。

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