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までの間, 毎月 回の頻度でシャットネラ属プランクトン調査を実施し, 本種の同定及び水質観測を行なった また, 湾内の 点 ( 図 ) においてシャットネラ属プランクトンのシスト分布調査を 6 月と 月に実施し, 採取した試泥をフ 6 AKA 8 FT FN 千葉 BC 8 FT BC FN 千葉

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Academic year: 2021

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(1)

図 1 ケイ藻赤潮調査点および ノリ漁場(斜線部).

1 課題名

東京湾におけるケイ藻 ・ 新奇有害プランクトンの被害防止対策

2 全体計画

(1)目的 1990 年代以降,東京湾では冬季にケイ藻赤潮が多発するようになっており,これに伴う栄養塩不 足によってノリの色落ちが発生し,千葉県のノリ養殖業に大きな被害が生じている。 このため,東京湾において多発しているケイ藻赤潮によるノリの色落ち被害について,原因とな っているプランクトン種をモニタリングし,その発生状況と栄養塩環境及びノリの色落ち状況との 関係を明らかにする。 また,2009年1月に東京湾において有害プランクトンのシャットネラ属プランクトンが確認され, 原因は不明であるが,湾内の養殖魚類のへい死が発生した。このため,シャットネラ属プランクト ン及び海洋環境の調査を行ない,その発生状況を明らかにするとともに,漁業被害を防止するため に赤潮発生を予察し,情報提供を行なうのに必要なモニタリング手法を確立する。 (2)試験等の方法 東京湾において冬季ケイ藻赤潮が発生する時期を中心にケイ藻赤潮調査を実施し,ノリ色落ち原 因プランクトンの出現状況や栄養塩環境などを定期的に把握する。 また,東京湾内におけるシャットネラ属プランクトンの発生状況及びシストの分布状況を把握す る。

3 平成 22 年度計画及び結果

(1)目的 東京湾において,多発している冬季ケイ藻赤潮によるノリの色落ち被害について,大きく関与す る原因プランクトンの発生状況などを定期的に把握し,栄養塩環境やノリの色落ち状況との関係を 明らかにする。 また,東京湾内におけるシャットネラ属プランクトン及びシ ストの分布を調査し,その発生状況を明らかにする。 (2)試験等の方法 1)ケイ藻赤潮によるノリの色落ち発生要因の解明 東京湾内湾に 16 点設定し(図 1),2010 年 10 月から 2011 年 3 月までの間,ケイ藻赤潮調査を実施し,水温,塩分,pH,透明 度,クロロフィル a 量,栄養塩の定量及びノリの色落ち原因プ ラントンの同定・計数を行った。 2)シャットネラ属プランクトン発生状況の解明 東京湾内に 18 点設定し(図 2),2010 年 5 月から 2011 年 3 月

(2)

FN FT 8 BC 千葉 54 3 52 AKA 56 120 2KH 10 UR2 23 22 24 25 FN FT 8 BC 千葉 54 3 2KH 10 12 勝山養殖場 図 2 シャットネラ属プ ランクトン調査点 図 3 シスト調査点 までの間,毎月 2 回の頻度でシャットネラ 属プランクトン調査を実施し,本種の同定 及び水質観測を行なった。 また,湾内の11点(図3)においてシャッ トネラ属プランクトンのシスト分布調査 を 6月と11月に実施し,採取した試泥をフ ルイ分けにより濃縮したのち,同定・計数 及び発芽実験を行った。 (3)結果及び考察 1)ケイ藻赤潮によるノリの色落ち発生要 因の解明 2010 年 10 月中旬まで頻発した渦鞭毛藻や ケイ藻を主体とする赤潮は 10 月下旬に終息した。 12 月 20 日から東京内湾でクロロフィル a 量が増加し始め,1 月 5 日には湾奥部及び多摩川河口 付近の西側海域でケイ藻赤潮が発生し,11 日にはほぼ内湾中央から北部海域に拡大した。その後, 縮小・拡大を繰り返しながら 2 月 8 日まで継続し,16 日にはほぼ解消した。2 月 23 日には再び湾 奥部でケイ藻赤潮が発生したものの,3 月初めに全域で終息した。これに伴って,DIP が 1 月に入 って減少し始め,1 月下旬から 2 月上旬にはほぼ全域で枯渇状態を示した(図 4)。 この赤潮発生前からのクロロフィル a 量をみると,各調査点の現存量は比較的同調的な増減を示 し,1 月 11 日と 26 日から 2 月 1 日にかけて大きなピ-クがみられ,船橋ではこの傾向が顕著に現 れていた(図 5)。

赤潮を形成する優占種は 1 月上旬がSkeletonema sp. と渦鞭毛藻の Akashiwo sanguinea,下旬から

2 月初旬はCheatoceros socialis,その一週間後は Skeletonema sp. と Thalassionema nitzchioides,2 月

下旬からはEucampia zodiacus であった。 これらケイ藻種は東京湾に通常出現する種類であるが,ノリの色落ちを引き起こす原因生物とさ れている。また,1 月上旬に出現した Akashiwo sanguinea もノリの色落ち被害を与える種類と言わ れている。 次に,栄養塩濃度をみると,DIN・DIP とも比較的同調的な増減を示し(図 6),DIN は調査期間を とおしてノリ養殖にとって十分な濃度で維持していた。しかし,DIP は年明け後急激に減少し,1 月 11 日から各調査点で 0.4μM を下回り,下旬には枯渇状態に達した。これはケイ藻赤潮の発生に よって DIP が極度に摂取されたことと 1 月の降水量が記録的に少雨であったためと考えられる。そ の後,各調査点で DIP の低い状態が継続し,2 月中旬のまとまった降雨で一時的に回復したものの, 2 月 23 日頃の植物プランクトンの増加で,再び減少し,3 月に入ってから各調査点で回復傾向を示 した。 この栄養塩の状況に伴い,1 月下旬から 2 月上旬には各地区でノリ葉体の色素低下がみられ,特 に,内房北部地区で顕著であった。

(3)

2.0 1.5 1.0 0.5 0.0 0.5 0.7 0.7 1 1.5 2 2.0 1.5 1.0 0.5 0.0 0.4 0.5 0.6 0.6 0.8 0.8 11.4 2.0 1.5 1.0 0.5 0.0 0.2 0.3 0.3 0.3 0.4 0.4 0.4 0.5 2.0 1.5 1.0 0.5 0.0 0.2 0.3 0.3 0.3 0.4 0.4 0.4 0.5 0.6 0.7 20 15 10 5 0 3 5 5 5 5 7 7 7 10 20 15 10 5 0 5 5 10 10 10 10 10 15 15 20 20 15 10 5 0 10 12 12 12 15 20 20 25 25 20 15 10 5 0 10 10 15 15 15 20 20 2530 2.0 1.5 1.0 0.5 0.0 0.2 0.2 0.3 0.5 0.6 20 15 10 5 0 7 10 10 15 15 20 2.0 1.5 1.0 0.5 0.0 0.05 0.05 0.1 0.1 0.2 0.2 0.2 0.3 0.5 2.0 1.5 1.0 0.5 0.0 0.05 0.05 0.05 0.1 0.1 0.2 0.4 2.0 1.5 1.0 0.5 0.0 0.05 0.1 0.2 20 15 10 5 0 57 10 15 15 15 20 20 20 25 30 40 20 15 10 5 0 7 7 10 10 12 15 20 15 10 5 0 12 12 15 15 20 20 20 20 20 30 35 2.0 1.5 1.0 0.5 0.0 0.1 0.2 0.2 0.2 0.3 0.3 0.4 0.4 0.4 0.6 0.6 1 2.0 1.5 1.0 0.5 0.0 0.3 0.4 0.5 0.5 0.6 0.6 0.8 0.8 0.8 20 15 10 5 0 1 2 2 3 3 5 5 7 10 20 15 10 5 0 5 5 5 5 7 7 7 10 10 15 20 15 10 5 0 2 2 2 3 3 3 4 4 4 5 5 20 15 10 5 0 2 3 3 3 3 4 4 4 4 5 5 8 2.0 1.5 1.0 0.5 0.0 0.4 0.5 0.5 0.6 0.8 0.8 1 1 1 1.4 2.0 1.5 1.0 0.5 0.0 0.2 0.2 0.3 0.3 0.3 0.5 1 1.4 1/18 1/26 2/1 2/8 図 4 植物プラントン現存量(クロロフィル a μg/L:上)と DIP(μM:下)の分布 (2010 年 12 月から 2011 年 3 月) 12/6 12/20 1/5 1/11 2/16 2/23 3/1 3/8

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千葉灯標 0 10 20 30 40 50 10/1 11/1 12/1 1/1 2/1 3/1 盤洲#C 0 10 20 30 40 50 10/1 11/1 12/1 1/1 2/1 3/1 船  橋 0 10 20 30 40 50 10/1 11/1 12/1 1/1 2/1 3/1 京葉シーバース 0 10 20 30 40 50 10/1 11/1 12/1 1/1 2/1 3/1 盤洲#A 0 10 20 30 40 50 10/1 11/1 12/1 1/1 2/1 3/1 富津ベタ 0 10 20 30 40 50 10/1 11/1 12/1 1/1 2/1 3/1 船 橋 0 10 20 30 40 50 60 10/1 11/1 12/1 1/1 2/1 3/1 0 1 2 千葉灯標 0 10 20 30 40 50 60 10/1 11/1 12/1 1/1 2/1 3/1 0 1 2 京葉シーバース 0 10 20 30 40 50 60 10/1 11/1 12/1 1/1 2/1 3/1 0 1 2 盤洲#C 0 10 20 30 40 50 60 10/1 11/1 12/1 1/1 2/1 3/1 0 1 2 盤洲#A 0 10 20 30 40 50 60 10/1 11/1 12/1 1/1 2/1 3/1 0 1 2 富津ベタ 0 10 20 30 40 50 60 10/1 11/1 12/1 1/1 2/1 3/1 0 1 2 図 5 ケイ藻赤潮と植物プランクトン現存量の変化(2010 年 10 月から 2011 年 3 月) ケイ藻赤潮の判定は pH8.4 以上(▲),透明度 3m 未満を満たしたときとする(◆)。 図 6 無機栄養塩濃度の変化(2010 年 10 月から 2011 年 3 月) 図中の灰線は DIP 閾値(=0.4μM)を示す。 クロロフィル a (µ g/ L ) DIN (μ M ) DIP (μ M )

(5)

2010 年 10 月から出現した主要種はSkeletonema sp.,Thalassiosira sp.,Cheatoceros spp.,Ch. socialis, Eucampia zodiacus,Thalassionema nitzchioides 及び渦鞭毛藻の Prorocentrum minimum,Pr. dentatum, Akashiwo sanguinea の 9 種類であった。

その出現状況をみると,船橋では DIP が 0.65µM と急激に低下した 10 月 18 日は Thalassiosira sp.,

Cheatoceros spp.の 2 種が増加し,後者は急増した。11 月は DIP 1.0µM 前後に低下した中旬から渦

鞭毛藻のPr. dentatum が増加し,下旬まで継続した。1 月に入ると,DIP 0.4µM 以下に減少し始め

た 1 月上旬からSkeletonema sp.,Cheatoceros spp.及び渦鞭毛藻の Ak. sanguinea の 3 種が増加し始め,

特に, Skeletonema sp.は著しく急増し,11 日にはピークに達した(図 7-1)。

その後,18 日にはほぼ消滅し,次いで,Ch. socialis,E. zodiacus の順に急増し,後者はその後一

旦急減したものの 3 月に入って再び増加し始めた。これは DIP 減少後Ch. socialis,E. zodiacus が増

殖し,前者の増殖要因は不明であるが,おそらく,多種類の有機態リンを利用して増殖できたもの と考えられる。 0 1000 2000 E . z od ia cu s 0 1000 2000 そ れ 以 外 の 主 要 種 0 1000 2000 P ro ro ce nt ru m s pp . 0 100 200 A ka sh iw o sa ng ui ne a (c el ls /m L ) 1/11 0 1 2 10/1 11/1 12/1 1/1 2/1 3/1 D I P ( µ M ) 0 10000 20000 30000 C he at oc er os s oc il is . 1/11 1/26 2/23 0 1 2 10/1 11/1 12/1 1/1 2/1 3/1 D I P (µ M ) 0 5000 10000 15000 Sk el et on em a sp ,.( ce ll s) /m L また,盤洲#A においても船橋とほぼ同様な出現推移を示し,12 月 20 日に Skeletonema sp.が急増

し,DIP 0.4µM 以下になり始めた 1 月上旬から Skeletonema sp.や渦鞭毛藻の Ak. sanguinea が増加し

た。DIP 減少後,Ch. socialis,E. zodiacus の順に急増した(図 7-2)。

Skeletonema sp. Cheatoceros spp. 船 橋 DIP E.zodiacus Thalassiosira sp. Ch. socialis Pr. dentatum Pr. minimum Ak. sanguinea 図 7-1 DIP および主要種の推移(2010 年 10 月から 2011 年 3 月、 上:ケイ藻、下:渦鞭毛藻 ) 図中の横線は DIP 値(=0.4µM)を示す。

(6)

0 1000 2000 E . z od ia cu s 0 1000 2000 そ れ 以 外 の 主 要 種 0 1000 2000 P ro ro ce nt ru m s pp . 0 100 200 A ka sh iw o sa ng ui ne a (c el ls /m L ) 1/11 0 1 2 10/1 11/1 12/1 1/1 2/1 3/1 D I P ( µ M ) 0 10000 20000 30000 C he at oc er os s oc il is . 12/20 1/26 2/23 0 1 2 10/1 11/1 12/1 1/1 2/1 3/1 D I P (µ M ) 0 5000 10000 15000 Sk el et on em a sp ,.( ce ll s) /mL 2)シャットネラ属プランクトン発生状況の解明 2010 年 5 月から 2011 年 3 月まで実施した調査において,すべての調査点でシャットネラ属のプ ランクトンは確認されず,東京湾で普通に出現するケイ藻のSkeletonema sp.がほぼ周年にわたって

卓越したほか,Coscinodisus sp.や渦鞭毛藻の Prorocentrum micans,P. minimum などが優占していた。

2010 年 6 月 2 から 3 日および 11 月 29 から 30 日に実施したシスト分布調査の結果,各調査点で シストは確認されず,また,各調査点で得られた底泥試料を用いてシストの発芽実験を行ったが, シャットネラ属の発芽は確認されなかった。しかし,東京湾で赤潮をしばしば形成する植物プラン

クトンの発芽がみつかり,Skeletonema sp.,Thalassiosira sp.や Cheatoceros spp.などが確認された。

4 平成 23 年度計画

(1)次年度も,引き続き東京湾において,冬季ケイ藻赤潮が発生する 10 月から 3 月にかけてノ リの色落ち原因とされるプランクトンの出現状況と栄養塩環境を明らかにする。 (2)有害プランクトンのシャットネラ属プランクトン調査を対象とした湾内全域で実施し,その 出現状況を明らかにする。 図 7-2 DIP および主要種の推移(2010 年 10 月から 2011 年 3 月、 上:ケイ藻、下:渦鞭毛藻 ) 図中の横線は DIP 値(=0.4µM)を示す。 DIP 盤洲#A

参照

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