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はじめに 昨 今 分 譲 マンションの 管 理 削 減 や 管 理 会 社 が 話 題 に 上 がることが 多 くあります 平 成 1 6 年 7 月 25 日 の 日 経 新 聞 にも マンション 管 理 費 こんなに 減 らせます という 題 で 特 集 が 掲 載 されました 削 減 の 方

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委託業務削減の具体策

2005 年 2 月 17 日

北区マンション管理士会会長 狛江市マンション管理士会監事

瀬下 義浩

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はじめに

昨今分譲マンションの管理削減や管理会社が話題に上がることが多くあります。平成1 6年7月25日の日経新聞にも「マンション管理費こんなに減らせます」という題で、特 集が掲載されました。削減の方法としては、①管理組合自身で交渉をする、②専門のコン サルティング会社に依頼する、の2 通りがあります。 このうち①の「管理組合自身で交渉」の場合、理事会の負担がかなり想定されます。平 成16 年 7 月に相談があった管理組合では、当初理事会自身での削減・管理会社変更に当た っておりましたが、合い見積もりを取得した他の管理会社と「理事会が癒着しているので は?!」との根も葉もないビラを現行管理会社によって配られ、他の管理組合員から批判の 中心におかれている状態でした。幸い当方のコンサルタントで、9 月に総会を実施でき、 管理費の削減及び管理会社変更がようやく実現しました。 また、②の「コンサルタント会社に依頼」する場合に注意しなければならないことは、 コンサルタントは一般に年間削減額の50%を報酬として請求しますので、金額だけに観 点を置かれがちです。管理レベルをおとして削減をするなら、これは誰にでもできること です。コンサルタントに頼むということは、当然、管理の質を落とさないことが条件のは ずです。また管理会社を叩いて安く管理させる場合が多くありますが、マンションの管理 とは、いい維持管理をその場だけではなく継続して行っていかなければなりません。無理 をすればいずれどこかでひずみが生じます。管理会社も商売ですので、金額に見合うように どこかで手を抜かれるかわかりません。 このような状況下で、管理会社変更及び管理費の削減を行っていかなければなりません ので、気をつけたい重要なポイントを列記しました。

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1. まず考えなければならないこと (1) 管理費を削減する目的を明確にすること ① 一番多い目的設定は、「管理費を削減して今後の修繕費用に活用する」です。こ れは役員以外の管理組合員にもすんなり受け入れられます。 ② 次に多いのが、「管理費を削減して月々の支払負担を軽減する」です。この場合 も受け入れやすい目的です。具体的にいくら軽減されるかまで示してあげなけ ればなりません。 (2) 管理会社の変更も考慮するのか否か ① 管理会社の変更も視野に入れて、あるいは変更が絶対条件で削減に当たる場合 は、結果的に効率よく下がることが多くあります。注意すべきことは、冒頭で も言いましたが、新管理会社を候補にあげる際に他の管理組合員にいらぬ疑い を持たれぬようにしなければなりません。 ② 現行管理会社のままで削減をするには、かなり難しい点があります。相手はプ ロですから、足元を見られる可能性があります。 2. 管理委託契約書から読み取る事項 (1) 定額管理方式か否か ① 一般的に管理会社はこの方式を用いています。定額管理方式とは管理事務に加 えて、メンテナンスの支払いも包括して毎月定額(変動しない金額)を管理会 社に支払い、各メンテナンス業者には管理会社から支払いをするというもので す。 ② 定額管理以外の方式を使っている管理会社は、非常に少数です。以外とは、管 理委託費を純粋に事務管理業務費(管理事務)と管理員業務費だけで、管理委 託契約書にくくってあるものです。 ③ この定額管理方式のメリットとしては、収支決算書が非常に簡潔で見やすいと いうことです。要はメンテナンスを含んだ管理委託費と、変動費である水道光 熱費や備品消耗品等しか決算書に記載されません。裏を返せば、管理委託費の 内容がわかりづらくなっているというデメリットがあります。 ④ 定額管理費の内訳がわからないとの意見が多くあり、平成15年5月に国土交 通省が発表した「マンション標準管理委託契約書」には内訳の明示が、指導要 綱として記載されています。 (2) 管理員業務費 ① 「こんなに管理員さんの給料はいいのか?!」と驚かれる方が多いのですが、そ んなわけはありません。福利厚生や通勤交通費、作業服や代行要員の確保等、

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当然利益も加算されておりますから、七∼八掛けと見ておくのが妥当でしょう。 ② 重要なことは管理員の勤務が「過剰設定」されていないかということです。こ れはご自分のところだけではなかなか判断がつきかねると思います。 3. メンテナンス業務のはなし (1) 日常清掃業務 ① 通常規模(全国平均50数戸)のマンションですと管理員が日常清掃を兼務し ております。 ② 戸数の多い大規模なマンションでは、管理員だけで日常清掃を兼務することが 難しいということで、別途に日常清掃員を設定しています。 (2) 定期清掃業務 ① これは一般的に床の機械(ポリッシャー等)清掃を指します。日常清掃同様、 規模の問題となります。毎月実施するのに越したことはありませんが、費用対 効果を考えれば、通常規模のマンションで隔月実施がいいところだと思います。 ② 過剰な設定をしているか否かは、何も実施回数だけではありません。その清掃 仕様も重要なポイントです。 (3) 法定とそれ以外 点検の中でどれが法定なのかそうでないのかは理解しておかなければなりま せん。一般的なマンションでの法定点検・清掃は以下の通りです。 ・ 消防設備点検(消防法・住戸専用では3 年 1 回消防署届出) ・ エレベーター保守(建築基準法の特殊建築設備・年1 回の行政届出) ・ 貯水槽清掃(水道法・年1 回の清掃と水質検査) ・ 簡易水道検査(水道法・10t以上 100t未満、年 1 回) ・ 建築設備点検(建築基準法第 12 条 2 項・年1 回の行政届出) ・ 特殊建築物定期検査(建築基準法第12 条 1 項・3年1 回の行政届出) (4) 消防点検 消防設備の種類によって金額が異なります。部屋内の煙や熱感知器がある場合、 各お部屋に入って点検しなければならず、労力と時間を要するので、金額は高くな ります。 (5) 貯水槽清掃 これは単純に、容量と屋上に設置されている高架水槽の有無によって金額が 決まります。ただ水道法に決められておりますので、検査員の衛生検査報告や 清掃後の水の水質検査表が添付されます。 (6) 簡易水道検査 簡易水道検査は管理会社や設備業者が実施する検査ではなく、保健所指定業者に よる設備検査です。行政によって些少の差はありますが、税込み¥20,000 前後です。

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(7) 建築設備点検と特殊建築物定期検査 この検査は建築基準法に規定されているものですが、検査資格としては建築士若 しくは国で定める資格者となっています。行政から実施要請がきてから行いますが、 ピックアップから洩れている物件もまだまだあります。このような場合でも、正当 な管理会社であれば実施を提案すべきでしょう。マンション所在地の都道府県での 扱いがまちまちなので注意が必要です。行政によっては非常照明と排煙設備だけで いいところもありますし、検査免除されているところもあります。特に厳しいのは、 これだけマンション等の特殊建築物の多い東京都です。 (8) エレベーター保守 ① エレベーターは毎月点検を実施しなければならないとの誤認されていることが 多いのですが、日本エレベーター協会は「毎月の点検が望ましい」との指導要 綱となっているだけです。エレベーターはもともとは月2回の点検をしており ましたが、人件費の削減と技術進歩により、3ヶ月に1回でも十分な整備環境 が整っております。 ② エレベーター内のインターフォンは、通常管理室の受話器と通話できるように なっておりますが、管理員不在時には電話回線を使ってエレベーターメンテナ ンス会社と直接通話できるようにしてある「遠隔通話システム」があります。 ③ P.O.G契約かフルメンテナンス契約を把握していなければなりません。P. O.Gとはパーツ・オイル・グリスの略で、これの交換は契約に入っていると いうものです。これに対してフルメンテナンスとは、ボタンや扉等の意匠部 分以外は料金に入っている契約です。 ④ メンテナンス契約金額について、今でもフルメンテナンス契約で月に7・8 万円、P.O.G契約で4・5万円をも払っている管理組合があります。 ⑤ メンテナンス専門会社を選ぶ際には、金額だけで判断しないほうがよいでし ょう。いざ故障という時に、メーカー部品の調達力で差が出てしまいます。 ⑥ 「メーカーのメンテナンスのほうが対応力もあり安心だ」といわれる方も多 いと思います。留意していただきたいのは、先入観だけではなくその会社の メンテナンス要員一人に対して何台の担当を持っているかで、対応力を判断 することです。 (9) 法定以外の点検や清掃 法定以外は必要に応じて設定していますので、過剰設定もしやすい項目です。 ① 顕著な例としては、設備の点検があります。これは主に給水ポンプ等の水廻 りの設備を点検しますが、大手管理会社では外装関係も見てくれます。ただ、 建築の専門家が見るケースは稀で、設備屋さんがついでに見るというのがほ とんどです。 ② 次に、排水管清掃に関してですが、マンションができた初年度から、管理委 託費の内訳に計上されている例がありますが、できてすぐに清掃の必要はあ りません。 ③ 機械式駐車場について、単純上下式の機械は3ヶ月に 1回点検で十分です。

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毎月実施させられていた管理組合もありましたので、注意してください。た だ、横行上下式やタワー式は別です。横行上下式は出庫に時間がかかります ので、時間短縮のためにインバーターを採用している機械がほとんどです。 インバーター式は部品も多く、通常隔月の点検が必要です。 ④ 「遠隔管理業務」というのがあります。これは共用部の警報を転送機によっ て管理会社若しくは警備会社に自動で送信して設備の管理をする業務です。 警報の中には警備行法にかかるものもありますので、通常は警備会社とタイ アップしての契約です。通常エントランスに警備会社のシールが貼ってあり ますので、どこの警備会社かはすぐわかるはずです。要するに警備会社の費 用プラス管理会社の緊急センター費用で構成されているものです。 4. 損害保険のはなし 分譲マンションの火災保険は、専有部内(各お部屋内)はそれぞれの個人が、それ 以外の共用部分は管理組合が入ることになっています。この仕切りさえ、誤認してい る方も結構います。火災保険のほかにも、損害賠償責任保険に入っている管理組合が ほとんどです。 (1) 火災保険 前述の通り、共用部分の火災保険となります。ただここで注意していただきたい のは、鉄筋コンクリート(RC)或いは鉄筋鉄骨コンクリート(SRC)のマンション は、木造の戸建と違って全焼はありえないということです。ということは、つまり「必 要最小限」を担保していれば十分だという意味です。マンションの基礎部分が燃える と思いますか? (2) 施設賠償責任保険 この保険はマンションの設備が原因で、居住者を含む第 3 者に被害を与えた場合 に適用になる保険です。例えば、共用給水管から水漏れがあり、専有部分の居室に漏 水して被害が出たときなどに適用します。 (3) 個人賠償責任保険 これは各居住者が原因となって、他の居住者を含む第 3 者に被害を与えた場合に 適用する保険です。一番多い事故は、洗濯機のホースが外れて階下に水を漏らしてし まった場合です。管理組合の中では個人の責任の事故だからと言って、管理組合では 個人賠償責任保険に加入していないところもあります。確かに、住宅ローンの際に火 災保険に特約として添付しているケースも多いのですが、全員が入っているとは限り ません。例えば、賃貸をしているケースなど借家任賠償責任保険者に入っていればよ いのですが、何も保険に入っていなかった場合、被害の補償でトラブルになることが 想定できます。

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(4) その他の保険 ① 地震保険 火災保険の特約として担保できるものですが、建物評価額の50%までしか掛 けることができません。とても高価な保険ですので、管理組合が特約をつける 場合は総会決議を得るべきです。知っておきたいこととしては、地震による火 災の被害は通常の火災保険では担保されず、地震保険に加入していないとだめ だと言うことです。 ② 機械保険 一般的にはエレベーターや機械式駐車場に対する保険です。ある管理組合で、 エレベーター保険特約として1 億円も入っていたところがありました。確かに 人身事故になればそのぐらいの被害額は想定されますが、果たして管理組合責 任を取らなければならない場合とはどういうケースでしょうか? ③ 水漏れ調査特約 これは水漏れの際に、原因調査の費用を補償する保険です。床下配管からの 漏水の場合、床を剥がして原因を究明して改修しなければなりません。この特 約をつけていないと、原因調査費用及び剥がした床の復旧費用は、原因のお部 屋の所有者負担になってしまいます。下手をすると被害改修額よりこの費用の ほうが多きいこともあります。 5. 管理会社の合い見積のはなし 管理会社の見積もりは、それぞれの会社によって呼び名がばらばらです。ここが一 般の管理組合には理解できないところでもあるのです。 (1) 内訳項目 ① まずはメインとなる「事務管理業務費」です。単純にこの項目だけしかないと ころもありますし、会計業務費や管理運営業務費、管理報酬だの一般管理費な どの項目に別れている場合も多いのです。 ② エレベーター点検は「昇降機設備保守費」若しくは「昇降設備点検費」として いるところもあります。 ③ 設備の点検を単純に「巡回点検」としているものもありますし、「給排水設備点 検」とだけ言っている会社もあります。この場合建築部分を見ない、若しくは 別途で計上している会社や、ポンプ点検を別途に費用計上している場合もあり ますので注意してください。 ④ 前述の「遠隔管理業務」についても機械監視業だとか24 時間セキュリティーと 言ったり、オリジナル名称を使っているケースもありますので、錯誤しないよ うにしてください。

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(2) 見積外費用 その管理会社の管理委託料の見積書に含まれていないものは何かを判断するこ とが重要です。例えば管理室の電話料金や口座自動引き落としの費用、総会の資料 作成費用等です。 6. コンサルタント活用のはなし (1) 結びとしてこういう項目をあげたのは、前項までの重要注意事項でご理解いた だけたと思いますが、管理組合だけで削減を実施する場合、よほどでない限り「思 わぬところの落とし穴」におちてしまうことが多いということです。 (2) 管理費削減のコンサルタントには、①専門のコンサルタント会社、②マンショ ン管理士、の2 種類があります。 (3) 「簡易査定」と呼ばれる削減見込みの積算があります。「この規模程度のマンシ ョンなら、(どんぶり勘定で)この程度は下げられるだろう」などというコンサ ルタントは問題外です。確実な根拠の元に査定ができるのが条件ですので、詳細 の分からない項目は「計算から除外しています」と明言できるところにご相談す べきだと判断します。 (4) コンサルタントのレベル判断の手法がひとつあります。それは、現行管理会社 の管理委託契約書等で管理内容を如何に読み取れるかということです。「この管 理会社はどんな会計方式をとっているか」を見分けることができるかは、一番簡 単な判断材料となるでしょう。 管理会社との管理委託契約は1 年間がほとんどですが、リプレース(管理会社変更) を実施するのは大変な労力が要ります。もししくじれば、執行した理事会の責任を問 われかねない事態になりますから、管理会社の変更は失敗はしたくないものです。 以 上

参照

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