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複合循環と循環周期

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Academic year: 2021

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(1)

複合循環と循環周期

著者

村田 治

雑誌名

経済学論究

63

2

ページ

85-122

発行年

2009-09-15

URL

http://hdl.handle.net/10236/3317

(2)

複合循環と循環周期

The Compound cycle

and the length of cycle

村 田   治  

This paper propose a single index which includes the Kitchin cycle, Juglar cycle, and Kuznets cycle. The proposed single index is the GDP growth rate. We examine the cycle pattern of the GDP growth rate in terms of the moving average operation and the periodogram of Schultz. As a result, we can get three types of cycle lengths which are about 4 years, 9 years and 17-22 years. These three types of cycle lengths correspond to respectively the Kitchin cycle, Juglar cycle, and Kuznets cycle. Furthermore, we investigate the cycle pattern of cumulative DI, and obtain the same results as the GDP growth rate.

Osamu Murata

  JEL:E22, E32

キーワード:キチンサイクル、ジュグラーサイクル、クズネッツサイクル、複合循環、 周期解析

Key words: Kitchin cycle, Juglar cycle, Kuznets cycle, Compound cycle, Periodogram

これまで、キチンサイクル、ジュグラーサイクル、クズネッツサイクルから 構成される複合循環については、単一の経済指標を用いて議論されることは皆 無であった。その理由は、これら三つのサイクルが、それぞれ異なった経済変 数の動きによって説明されてきたからである。しかも、それらの経済変数の推 移から各サイクルの循環周期が必ずしも明確に求められたわけではなかった。 具体的には、キチンサイクルは出荷・在庫バランスや在庫投資比率によって、 また、ジュグラーサイクルは設備投資比率の動きによって表され、さらに、ク — 85 —

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ズネッツサイクルは建設投資比率の推移によって説明されてきた。 これらの三つのサイクルの動きを同一の経済指標で表すことができれば、現 実の景気動向を複合循環の観点から説明することが可能となり、景気予測にも 用いることができると考えられる。この経済指標の候補としては、景気動向指 数のCI(コンポジット・インデックス)や累積DI(ディヒュージョン・イン デックス)が考えられるが、いくつかの採用系列の変動を合成したものであり 単一の経済変数ではない1)。言い換えれば、 CIや累積DIは景気の総体的な指 標であるために、これらの循環変動のメカニズムを理論的に説明することは難 しいと考えられる。その点、GDPのような単一の経済変数の変動は、生産関 数や需要要因等によって経済変動のメカニズムの中で説明することが可能であ る。また、合成された変数でないために、大きさや変化率にも明確な意味づけ が可能である。さらに、GDPは日本経済の最も主要な指標でもあり、一国の 経済活動を示す指標として直感的にも理解しやすいと言える。 本稿では、このような観点から、複合循環を表す経済指標としてGDPを用 いることが可能かどうかを、累積DIなどの景気動向指数との連動性にも配慮 しながら検討していきたい。その際、GDPをどのように加工するかは、その 加工変数の動きが景気基準日付の景気の山や谷とどれだけ一致するかなどが 基準となるのは言うまでもない。本稿の分析結果からは、トレンド除去後の GDP成長率の後方移動平均が景気基準日付とのシンクロナイズが最も良いこ とが判明した。さらに、景気動向指数やGDPを用いて、景気の短期循環(キ チンサイクル)や中期循環(ジュグラーサイクル)、さらには長期循環(クズ ネッツサイクル)を検出し、その循環周期についても考察する。 以下では、まず第1節において、戦後の景気基準日付を確認するとともに、 キチン、ジュグラー、クズネッツの三つのサイクルについて、出荷・在庫バラ ンスや設備投資比率などの経済変数の動きによって概観する。第2節では、景 気動向指数(累積DI)を移動平均法とペリオドグラムによってサイクル分解 を行い、各サイクルの循環周期を明らかにしたい。続く第3節では、景気基準 1) 例えば、一致指数について言うならば、CI、DI の採用系列はともに 11 系列である。

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日付に沿って景気循環の全循環、拡張期、後退期の長さを検討するとともに、 戦後の日本経済を高度成長期、安定成長期、低成長期の三つに区分して考察す る。また、GDPを景気動向指標として用いるためのトレンド除去の方法をい くつか検討し、トレンド除去後のGDP、およびGDP成長率の変動について 考察する。第4節では、移動平均法とペリオドグラムを用いて、第3節で得た トレンド除去後のGDP、およびGDP成長率のサイクル分解を行なう。その 上で、GDPの複合循環の山と谷と景気基準日付の山と谷のクロノロジーにつ いて考察し、景気動向指数(累積DI)等との比較を行ない、戦後の日本経済 における複合循環の存在と循環周期を明らかにする。

第 1 節 投資比率の推移と循環周期

(1) 戦後の景気基準日付 戦後の景気基準日付は、内閣府から第1表のように発表されている2)。本稿 では、GDPの水準値やGDP成長率のサイクル分解について考察するため、四 半期による景気基準日付が必要となる3)。これを表にしたのが第 2表である。 第2表においては、拡張や後退の期間については、第1表の月数から計算せ ずに、四半期基準による景気の谷(山)と山(谷)の間の長さとして拡張(後 退)の期間を求めている。 また、現時点(2009年7月現在)では第14循環の景気の山を、内閣府の発 表に基づいて暫定的に2007年第Ⅳ四半期としている4) 2) 内閣府ホームページ「景気統計」の景気基準日付に基づいている。 3) 内閣府によって、GDP は年次、あるいは四半期データで発表されている。 4) さらに、景気基準日付を元号から西暦に直している。 — 87 —

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第 1 表 戦後の景気基準日付 谷 山 谷 期    間 拡張期 後退期 全循環 第Ⅰ循環 昭和 26 年 6 月 昭和 26 年 10 月 4 ヶ月 第 2 循環 昭和 26 年 10 月 昭和 29 年 1 月 昭和 29 年 11 月 27 ヶ月 10 ヶ月 37 ヶ月 第 3 循環 昭和 29 年 11 月 昭和 32 年 6 月 昭和 33 年 6 月 31 ヶ月 12 ヶ月 43 ヶ月 第 4 循環 昭和 33 年 6 月 昭和 36 年 12 月 昭和 37 年 10 月 42 ヶ月 10 ヶ月 52 ヶ月 第 5 循環 昭和 37 年 10 月 昭和 39 年 10 月 昭和 40 年 10 月 24 ヶ月 12 ヶ月 36 ヶ月 第 6 循環 昭和 40 年 10 月 昭和 45 年 7 月 昭和 46 年 12 月 57 ヶ月 17 ヶ月 74 ヶ月 第 7 循環 昭和 46 年 12 月 昭和 48 年 11 月 昭和 50 年 3 月 23 ヶ月 16 ヶ月 39 ヶ月 第 8 循環 昭和 50 年 3 月 昭和 52 年 1 月 昭和 52 年 10 月 22 ヶ月 9 ヶ月 31 ヶ月 第 9 循環 昭和 52 年 10 月 昭和 55 年 2 月 昭和 58 年 2 月 28 ヶ月 36 ヶ月 64 ヶ月 第 10 循環 昭和 58 年 2 月 昭和 60 年 6 月 昭和 61 年 11 月 28 ヶ月 17 ヶ月 45 ヶ月 第 11 循環 昭和 61 年 11 月 平成 3 年 2 月 平成 5 年 10 月 51 ヶ月 32 ヶ月 83 ヶ月 第 12 循環 平成 5 年 10 月 平成 9 年 5 月 平成 11 年 1 月 43 ヶ月 20 ヶ月 63 ヶ月 第 13 循環 平成 11 年 1 月 平成 12 年 11 月 平成 14 年 1 月 22 ヶ月 14 ヶ月 36 ヶ月 第 14 循環 平成 14 年 1 月 平成 19 年 10 月 69 ヶ月 第 2 表 四半期による景気基準日付 谷 山 谷 拡張期 期    間後退期 全循環 第 I 循環 1951 年 1951 年 四半期2 第 2 循環 1951 年 1954 年 1954 年 四半期四半期四半期12 第 3 循環 1954 年 1957 年 1958 年 四半期10 四半期四半期14 第 4 循環 1958 年 1961 年 1962 年 四半期14 四半期四半期18 第 5 循環 1962 年 1964 年 1965 年 四半期四半期四半期12 第 6 循環 1965 年 1970 年 1971 年 四半期19 四半期四半期24 第 7 循環 1971 年 1973 年 1975 年 四半期四半期四半期13 第 8 循環 1975 年 1977 年 1977 年 四半期四半期四半期11 第 9 循環 1977 年 1980 年 1983 年 四半期四半期12 四半期21 第 10 循環 1983 年 1985 年 1986 年 四半期四半期四半期15 第 11 循環 1986 年 1991 年 1993 年 四半期17 四半期11 四半期28 第 12 循環 1993 年 1997 年 1999 年 四半期14 四半期四半期21 第 13 循環 1999 年 2000 年 2002 年 四半期四半期四半期12 第 14 循環 2002 年 2007 年 四半期23

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(2) 在庫投資比率と出荷・在庫バランスの推移 これまで、キチンサイクルを示す経済指標の動きとしては、在庫投資比率や 出荷・在庫バランスがしばしば用いられてきた。これを、景気基準日付ととも に図示したのが、第1図と第2図である5) 第 1 図 在庫投資比率の推移 ᐕ 㪌 㪌 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪌 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪌 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪌 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪌 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪈 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪉 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪊 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪋 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪌 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪈 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪉 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪊 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪋 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪌 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪈 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪉 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪊 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪋 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪌 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪈 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪉 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪊 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪋 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪌 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪈 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪉 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪊 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪋 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪌 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪍 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪎 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪏 㪇 㪇 㪉 䋦 㪄㪉 㪄㪈 㪇 㪈 㪉 㪊 㪋 ᥊᳇ᓟㅌᦼ ࿷ᐶᛩ⾗Ყ₸ 第 2 図 出荷・在庫バランス ᐕ 㪋 㪌 㪐 㪈 ᐕ 㪌 㪌 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪌 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪌 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪌 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪌 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪈 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪉 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪊 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪋 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪌 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪈 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪉 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪊 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪋 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪌 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪈 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪉 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪊 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪋 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪌 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪈 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪉 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪊 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪋 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪌 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪈 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪉 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪊 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪋 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪌 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪍 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪎 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪏 㪇 㪇 㪉 䋦 㪄㪍㪇 㪄㪋㪌 㪄㪊㪇 㪄㪈㪌 㪇 㪈㪌 㪊㪇 ᥊᳇ᓟㅌᦼ ಴⩄䊶࿷ᐶ䊋䊤䊮䉴 まず、第1図から明らかなように、景気の拡張期は在庫投資比率が上昇し、 後退期には下降していることがわかる。また、第2図からは、景気の山におい 5) 第 1 図は、内閣府ホームページの「国民経済計算(SNA)関連統計」の四半期別 GDP 速報か ら作成している。その際、1994 年以後については 93SNA 平成 12 年基準の実質季節調整済系 列の計数を採用しているが、1993 年以前の数値については 68SNA 平成 2 年基準の計数を採 用している。また、第 2 図は、経済産業省ホームページの「鉱工業指数」の計数から作成した。 — 89 —

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て、出荷・在庫バランスが0%ラインを上から下に横切り、景気の谷で下から 上に横切っていることが確認できる。在庫投資比率と出荷・在庫バランスの動 きはともに、景気の短期循環に沿って変動していることがわかる。言い換えれ ば、戦後の景気循環は在庫の変動によるキチンサイクルに連動しているとみな すことができるのである。 (3) 設備投資比率の推移 次に、ジュグラーサイクルの変動を示す経済変数として、設備投資比率の推 移を見てみよう。これを図示したのが第3図である6) 第 3 図 設備投資比率の推移 㪇 㪋 㪏 㪈㪉 㪈㪍 㪉㪇 ᐕ 㪌 㪌 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪌 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪌 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪌 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪌 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪈 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪉 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪊 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪋 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪌 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪈 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪉 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪊 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪋 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪌 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪈 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪉 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪊 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪋 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪌 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪈 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪉 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪊 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪋 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪌 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪈 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪉 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪊 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪋 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪌 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪍 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪎 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪏 㪇 㪇 㪉 䋦 この第3図からは、設備投資比率がトレンドを持っているため明確な循環周 期が読み取れない。そこで、トレンド除去後の設備投資比率を描いたのが第4 図である7)。この第4図のトレンド除去後の設備投資比率の推移から、ジュグ ラーサイクルの山と谷を特定化し、その間隔期間を求めたのが第3表である。 6) ここでは、実質ベースでの設備投資比率を求めて描いている。第 3 図も、第 1 図と同様に内閣 府の「国民経済計算(SNA)関連統計」の四半期別 GDP 速報から作成している。 7) トレンド線は時間 t に関する 2 次多項式を用いて推計している。実際の推計式は次のとおりで ある。ただし、カッコ内の値は t 値である。   設備投資比率 = (20.65)   5.511+ (15.43)   0.09033t− (-8.216)   0.00022t2

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第 4 図 トレンド除去後の設備投資比率 㪄㪋 㪄㪉 㪇 㪉 㪋 㪍 ᐕ 㪌 㪌 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪌 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪌 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪌 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪌 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪈 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪉 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪊 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪋 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪌 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪈 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪉 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪊 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪋 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪌 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪈 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪉 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪊 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪋 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪌 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪈 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪉 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪊 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪋 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪌 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪈 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪉 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪊 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪋 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪌 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪍 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪎 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪏 㪇 㪇 㪉 第 3 表 設備投資比率によるジュグラーサイクルのクロノロジー 谷 山 谷 谷と谷の期間 山と山の期間 1958 年Ⅳ 1961 年Ⅲ 1966 年Ⅰ 7.25 年 8.75 年 1966 年Ⅰ 1970 年Ⅱ 1978 年Ⅰ 12 年 10.25 年 1978 年Ⅰ 1980 年Ⅲ 1983 年Ⅰ 5 年 10.5 年 1983 年Ⅰ 1991 年Ⅰ 1993 年Ⅳ 10.75 年 6.75 年 1993 年Ⅳ 1997 年Ⅳ 2002 年Ⅱ 8.5 年 平 均 期 間 8.7 年 9.06 年 これより、設備投資比率の推移から見たジュグラーサイクルの周期は約9年 であることがわかる。 (4) 建設投資比率の推移 さらに、民間建設投資比率、民間住宅投資比率、民間非住宅投資比率の推移 をグラフにすると第5図のように描くことができる8) 8) 第 5 図は、国土交通省ホームページの「建築着工統計調査(年度計)」のデータから作成した。 ここでは、名目建設投資額を名目 GDP で割った名目ベースでの値が描かれている。また、定 義より、   民間建設投資=民間住宅投資+民間非住宅投資 であるので、民間住宅投資比率と民間非住宅投資比率の合計は民間建設投資比率に等しくなる。 — 91 —

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第 5 図 建設投資比率の推移 㪇 㪈㪇 㪉㪇 㪊㪇 㪋㪇 ᐕ 㪇 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪈 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪉 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪊 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪋 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪌 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪈 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪉 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪊 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪋 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪌 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪈 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪉 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪊 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪋 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪌 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪈 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪉 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪊 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪋 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪌 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪈 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪉 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪊 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪋 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪌 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪍 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪎 㪇 㪇 㪉 䋦 ᳃㑆ᑪ⸳ᛩ⾗Ყ₸ ᳃㑆૑ቛᛩ⾗Ყ₸ ᳃㑆㕖૑ቛᛩ⾗Ყ₸ この第5図から、建設投資比率には長期の循環周期が存在することが読み取 れよう。実際、循環周期のクロノロジーを表にする第4表のようになる。この 第4表から、建設投資比率は17年∼19年の循環周期を持つことが示される。 第 4 表 建設投資比率のクロノロジー 谷 山 谷 谷と谷の期間 山と山の期間 1966 年 1973 年 1985 年 19 年 17 年 1985 年 1990 年 2003 年 18 年 平 均 期 間 18.5 年 17 年 これまでの考察から、在庫投資比率は景気基準日付にシンクロナイズし、設 備投資比率は約9年、建設投資比率は17年∼19年の循環周期を持つことがわ かった。しかしながら、これらの循環周期は必ずしも厳密なものではなく、曖 昧さが残るものである。さらに、キチンサイクル、ジュグラーサイクル、クズ ネッツサイクルの動きはそれぞれ、在庫投資比率、設備投資比率、建設投資比 率の動きによって示されており、一つの指標で表されているわけではない。次 節においては、これら3つのサイクルを表す単一の指標として累積DIについ て考察しよう。

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第 2 節 景気動向指数(累積 DI 一致指数)のサイクル分解

本節では、景気基準日付の決定の基礎となっている景気動向指数(累積DI 一致指数)についてサイクル分解を行い、キチン、ジュグラー、クズネッツの 3つのサイクルが検出できるかどうかを分析する。 (1) 累積DI一致指数と景気基準日付 周知のように、DIはDiffusion Indexの名前のとおり、景気の拡散や波及 の度合い見るための指標であり、経済全体の景気の変化の総体的指標として位 置づけられている。しかしながら、拡散の度合いを測っているため景気の変化 の方向を示すことはできるが、景気の山や谷の高さや深さなどの量感を示すも のではない9)。まず、1954年以降の累積DI一致指数を景気基準日付とともに 図示したのが第6図である10) 第 6 図 累積 DI と景気基準日付 㪋 㪌 㪐 㪈 㪋 㪌 㪐 㪈 㪌 㪌 㪐 㪈 㪍 㪌 㪐 㪈 㪎 㪌 㪐 㪈 㪏 㪌 㪐 㪈 㪐 㪌 㪐 㪈 㪇 㪍 㪐 㪈 㪈 㪍 㪐 㪈 㪉 㪍 㪐 㪈 㪊 㪍 㪐 㪈 㪋 㪍 㪐 㪈 㪌 㪍 㪐 㪈 㪌 㪍 㪐 㪈 㪍 㪍 㪐 㪈 㪎 㪍 㪐 㪈 㪏 㪍 㪐 㪈 㪐 㪍 㪐 㪈 㪇 㪎 㪐 㪈 㪈 㪎 㪐 㪈 㪉 㪎 㪐 㪈 㪊 㪎 㪐 㪈 㪋 㪎 㪐 㪈 㪌 㪎 㪐 㪈 㪍 㪎 㪐 㪈 㪍 㪎 㪐 㪈 㪎 㪎 㪐 㪈 㪏 㪎 㪐 㪈 㪐 㪎 㪐 㪈 㪇 㪏 㪐 㪈 㪈 㪏 㪐 㪈 㪉 㪏 㪐 㪈 㪊 㪏 㪐 㪈 㪋 㪏 㪐 㪈 㪌 㪏 㪐 㪈 㪍 㪏 㪐 㪈 㪎 㪏 㪐 㪈 㪎 㪏 㪐 㪈 㪏 㪏 㪐 㪈 㪐 㪏 㪐 㪈 㪇 㪐 㪐 㪈 㪈 㪐 㪐 㪈 㪉 㪐 㪐 㪈 㪊 㪐 㪐 㪈 㪋 㪐 㪐 㪈 㪌 㪐 㪐 㪈 㪍 㪐 㪐 㪈 㪎 㪐 㪐 㪈 㪏 㪐 㪐 㪈 㪏 㪐 㪐 㪈 㪐 㪐 㪐 㪈 㪇 㪇 㪇 㪉 㪈 㪇 㪇 㪉 㪉 㪇 㪇 㪉 㪊 㪇 㪇 㪉 㪋 㪇 㪇 㪉 㪌 㪇 㪇 㪉 㪍 㪇 㪇 㪉 㪎 㪇 㪇 㪉 㪏 㪇 㪇 㪉 㪇 㪈㪇㪇㪇 㪉㪇㪇㪇 㪊㪇㪇㪇 㪋㪇㪇㪇 㪌㪇㪇㪇 㪍㪇㪇㪇 㪎㪇㪇㪇 㪏㪇㪇㪇 㪐㪇㪇㪇 㪈㪇㪇㪇㪇 ᥊᳇ᓟㅌᦼ ⚥Ⓧ㪛㪠 当然のことだが、第6図から、累積DIの推移は景気基準日付に一致して いることがわかる11)。この累積 DIが複合循環の変動を表しているのであれ 9) このため、2008 年度 4 月のデータ(発表は 6 月)から、従来の DI から景況感を反映する CI 中心の発表に変更されている。 10) 1980 年以降の累積 DI は、内閣府の「景気統計」によって発表されている。それ以前の数値に ついては、『経済変動観測資料年報』「景気動向指数の長期時系列」の DI 一致指数の値から計算 し接続している。 11) この累積 DI の推移等から景気の判断が内閣府によってなされていたのである。 — 93 —

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ば、次式で表されるようなサイクルに分解できる12)。このサイクル分解は、 Schumpeter(1939)の複合循環論の考えにしたがったものである。 累積DIの全変動=トレンド+クズネッツサイクル +ジュグラーサイクル+キチンサイクル+不規則変動 (1) ここで、全変動からトレンドを除去した残差を残差変動と呼ぶなら、 累積DIの全変動=トレンド+残差変動 (2) の関係が成立している。ここで、クズネッツサイクル、ジュグラーサイクル、 キチンサイクル、および不規則変動に関して次のように定義しよう13) クズネッツサイクル=残差変動の85期移動平均14) (3) ジュグラーサイクル=残差変動の49期移動平均 残差変動の85期移動平均 (4) キチンサイクル =残差変動の15期移動平均 残差変動の49期移動平均 (5) 不規則変動 =残差変動残差変動の15期移動平均 (6) ここで、ジュグラーサイクルを検出するのに、残差変動の49期移動平均から 85期移動平均を差し引いているのは、49期移動平均の動きには85期移動平 均で表されるクズネッツサイクルが含まれるからである15)。キチンサイクル の場合も同様の理由による16)。さらに、 12) ここで言うサイクル分解とは、経済変数を不規則変動とトレンド、およびいくつかのサイクルに 分解することを意味している。したがって、ペリオドグラムなどの周期解析とは意味が異なる。 13) この (3)∼(6) 式における移動平均は中心移動平均を採用している。その理由は、累積 DI それ 自体が景気基準日付と極めてよくシンクロナイズしているためである。 14) 田原(1998)においてはクズネッツサイクルが 7 年移動平均値で求められており、本稿でもこ れに従っている。累積 DI が月次データであるため、7 年× 12 ヶ月=84 ヶ月が求まる。さら に、中心移動平均法で計算しているので項数を奇数に合わせるため 1 ヶ月増やして 85 ヶ月と している。 15) 篠原(1994、pp.16-17)においても同様の手法で中期循環のグラフが描かれている。 16) 不規則変動を除去するのに、しばしば 1 年移動平均や 1.5 年移動平均が用いられ、あるいは帯 域通過フィルターなどでは 1∼1.5 年未満の周期が取り除くことが行なわれている。本稿でも、 これに倣い 15 ヶ月(1.25 年)の移動平均を用いている。この不規則変動の除去については、肥 後・中田(1998)等を参照されたい。

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複合循環=キチンサイクル+ジュグラーサイクル +クズネッツサイクル (7) と定義するなら、(2)∼(7)式より 複合循環=残差変動不規則変動 (8) を得る。この累積DIの複合循環の動きを図示したのが第7図である17)。この 第7図からわかるように、累積DIのトレンドと不規則変動を除いた複合循環 を表したグラフは景気基準日付とシンクロナイズしている。 第 7 図 累積 DI の複合循環と景気基準日付 㪈 㪐 㪌 㪋 㪈 㪐 㪌 㪌 㪈 㪐 㪌 㪍 㪈 㪐 㪌 㪎 㪈 㪐 㪌 㪏 㪈 㪐 㪌 㪐 㪈 㪐 㪍 㪇 㪈 㪐 㪍 㪈 㪈 㪐 㪍 㪉 㪈 㪐 㪍 㪊 㪈 㪐 㪍 㪋 㪈 㪐 㪍 㪌 㪈 㪐 㪍 㪍 㪈 㪐 㪍 㪎 㪈 㪐 㪍 㪏 㪈 㪐 㪍 㪐 㪈 㪐 㪎 㪇 㪈 㪐 㪎 㪈 㪈 㪐 㪎 㪉 㪈 㪐 㪎 㪊 㪈 㪐 㪎 㪋 㪈 㪐 㪎 㪌 㪈 㪐 㪎 㪍 㪈 㪐 㪎 㪎 㪈 㪐 㪎 㪏 㪈 㪐 㪎 㪐 㪈 㪐 㪏 㪇 㪈 㪐 㪏 㪈 㪈 㪐 㪏 㪉 㪈 㪐 㪏 㪊 㪈 㪐 㪏 㪋 㪈 㪐 㪏 㪌 㪈 㪐 㪏 㪍 㪈 㪐 㪏 㪎 㪈 㪐 㪏 㪏 㪈 㪐 㪏 㪐 㪈 㪐 㪐 㪇 㪈 㪐 㪐 㪈 㪈 㪐 㪐 㪉 㪈 㪐 㪐 㪊 㪈 㪐 㪐 㪋 㪈 㪐 㪐 㪌 㪈 㪐 㪐 㪍 㪈 㪐 㪐 㪎 㪈 㪐 㪐 㪏 㪈 㪐 㪐 㪐 㪉 㪇 㪇 㪇 㪉 㪇 㪇 㪈 㪉 㪇 㪇 㪉 㪉 㪇 㪇 㪊 㪉 㪇 㪇 㪋 㪉 㪇 㪇 㪌 㪉 㪇 㪇 㪍 㪉 㪇 㪇 㪎 㪄㪍㪇㪇 㪄㪋㪇㪇 㪄㪉㪇㪇 㪇 㪉㪇㪇 㪋㪇㪇 㪍㪇㪇 㪏㪇㪇 㪈㪇㪇㪇 ᥊᳇ᓟㅌᦼ ⚥Ⓧ㪛㪠䈱ⶄวᓴⅣ (2) 累積DIのサイクル分解 次に、このように景気基準日付とシンクロナイズしている累積DIがキチン、 ジュグラー、クズネッツの3つのサイクルに分解できるかどうか、また、そ れらのサイクルの循環周期が従来から言われている長さに等しいかどうかにつ いて吟味しよう。これを見るために、累積DIの(トレンドと不規則変動を除 いた)複合循環のデータを(3)∼(5)式に基づいて分解したグラフが第8図で ある。 17) トレンド線は 3 次多項式を適用した。推計結果は以下のとおりである。ただし、括弧内の値は t 値である。  累積 DI= (−4.432)−200.34+ (59.0)   34.97t− (−28.39)0.05922t2 +( (19.05)   3.96E−05)t3 — 95 —

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第 8 図 累積 DI のサイクル分解 㪄㪍㪇㪇 㪄㪋㪇㪇 㪄㪉㪇㪇 㪇 㪉㪇㪇 㪋㪇㪇 㪍㪇㪇 㪏㪇㪇 㪋 㪌 㪐 㪈 㪌 㪌 㪐 㪈 㪍 㪌 㪐 㪈 㪎 㪌 㪐 㪈 㪏 㪌 㪐 㪈 㪐 㪌 㪐 㪈 㪇 㪍 㪐 㪈 㪈 㪍 㪐 㪈 㪈 㪍 㪐 㪈 㪉 㪍 㪐 㪈 㪊 㪍 㪐 㪈 㪋 㪍 㪐 㪈 㪌 㪍 㪐 㪈 㪍 㪍 㪐 㪈 㪎 㪍 㪐 㪈 㪏 㪍 㪐 㪈 㪐 㪍 㪐 㪈 㪇 㪎 㪐 㪈 㪈 㪎 㪐 㪈 㪉 㪎 㪐 㪈 㪉 㪎 㪐 㪈 㪊 㪎 㪐 㪈 㪋 㪎 㪐 㪈 㪌 㪎 㪐 㪈 㪍 㪎 㪐 㪈 㪎 㪎 㪐 㪈 㪏 㪎 㪐 㪈 㪐 㪎 㪐 㪈 㪇 㪏 㪐 㪈 㪈 㪏 㪐 㪈 㪉 㪏 㪐 㪈 㪊 㪏 㪐 㪈 㪊 㪏 㪐 㪈 㪋 㪏 㪐 㪈 㪌 㪏 㪐 㪈 㪍 㪏 㪐 㪈 㪎 㪏 㪐 㪈 㪏 㪏 㪐 㪈 㪐 㪏 㪐 㪈 㪇 㪐 㪐 㪈 㪈 㪐 㪐 㪈 㪉 㪐 㪐 㪈 㪊 㪐 㪐 㪈 㪋 㪐 㪐 㪈 㪋 㪐 㪐 㪈 㪌 㪐 㪐 㪈 㪍 㪐 㪐 㪈 㪎 㪐 㪐 㪈 㪏 㪐 㪐 㪈 㪐 㪐 㪐 㪈 㪇 㪇 㪇 㪉 㪈 㪇 㪇 㪉 㪉 㪇 㪇 㪉 㪊 㪇 㪇 㪉 㪋 㪇 㪇 㪉 㪌 㪇 㪇 㪉 㪌 㪇 㪇 㪉 㪍 㪇 㪇 㪉 㪎 㪇 㪇 㪉 ⶄวᓴⅣ 䉨䉼䊮䉰䉟䉪䊦 䉳䊠䉫䊤䊷䉰䉟䉪䊦 䉪䉵䊈䉾䉿䉰䉟䉪䊦 さらに、このサイクル分解から得られた3つのサイクルの山と谷のクロノ ロジーを特定化し、サイクルの長さを求めて表にしたのが第5表∼第7表で ある18) 第 5 表 キチンサイクルのクロノロジー 谷 山 谷 谷と谷の期間 山と山の期間 1957 年Ⅰ 1958 年Ⅳ 4.5 年 1958 年Ⅳ 1961 年Ⅲ 1963 年Ⅰ 4.25 年 3.75 年 1963 年Ⅰ 1964 年Ⅱ 1965 年Ⅳ 2.75 年 6 年 1965 年Ⅳ 1970 年Ⅱ 1972 年Ⅰ 6.25 年 3.5 年 1972 年Ⅰ 1973 年Ⅳ 1975 年Ⅱ 3.25 年 3 年 1975 年Ⅱ 1976 年Ⅳ 1978 年Ⅰ 2.75 年 3.25 年 1978 年Ⅰ 1980 年Ⅰ 1983 年Ⅰ 5 年 5 年 1983 年Ⅰ 1985 年Ⅰ 1987 年Ⅰ 4 年 6 年 1987 年Ⅰ 1991 年Ⅰ 1993 年Ⅲ 6.5 年 6.25 年 1993 年Ⅲ 1997 年Ⅱ 1999 年Ⅰ 5.5 年 3.5 年 1999 年Ⅰ 2000 年Ⅳ 2002 年Ⅱ 3.25 年 平 均 期 間 4.35 年 4.48 年 18) ただし、ここでのクロノロジーは後の分析との関連で、四半期タームで特定化し期間については 年単位で表記している。

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第 6 表 ジュグラーサイクルのクロノロジー 谷 山 谷 谷と谷の期間 山と山の期間 1959 年Ⅲ 1962 年Ⅱ 1964 年Ⅳ 5.25 年 6.75 年 1964 年Ⅳ 1969 年Ⅰ 1976 年Ⅳ 12 年 11.25 年 1976 年Ⅳ 1980 年Ⅱ 1987 年Ⅳ 11 年 10.25 年 1987 年Ⅳ 1990 年Ⅲ 1994 年Ⅱ 6.5 年 6 年 1994 年Ⅱ 1996 年Ⅲ 2003 年Ⅲ 9.25 年 平 均 期 間 8.8 年 8.56 年 第 7 表 クズネッツサイクルのクロノロジー 谷 山 谷 谷と谷の期間 山と山の期間 1964 年Ⅰ 1971 年Ⅰ 1984 年Ⅲ 20.5 年 17.75 年 17.75 年 1984 年Ⅲ 1988 年Ⅳ 2001 年Ⅱ 16.75 年 平 均 期 間 18.63 年 まず、キチンサイクルについて言うと、谷から谷までの平均期間は4.35年 で、山から山までの平均期間も4.48年となっており、一循環の平均期間は4.41 年となる。次に、ジュグラーサイクルについては、谷と谷との間の平均期間 は8.8年で、山と山の間の平均期間は8.56年となっている。その結果、一循 環の平均期間は8.69年と求められる。さらに、クズネッツサイクルについて は、谷から谷までの平均期間は18.63年で、山から山までの平均期間は17.75 年となり、その結果、一循環の平均期間は18.17年となる。したがって、累積 DIのキチンサイクルは約4.41年、ジュグラーサイクルは約8.5年、クズネッ ツサイクルは約18年の周期を持つということができる。 (3) 累積DIの周期解析 これまで、トレンドと不規則変動を除いた累積DIの複合循環をキチン、ジュ グラー、クズネッツの3つのサイクルに分解する方法として、中心移動平均 を用いて分析を行なってきた。しかしながら、移動平均法を用いる場合、ユー ル=スルツキー効果が生じる可能性があることが知られている19)。もちろん、 移動平均操作によって必ずユール=スルツキー効果が生じるわけではないが、 19) ユール=スルツキー効果とは、移動平均操作によって原系列にはなかった周期性が出現する場合 があることを意味している。 — 97 —

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検出されたサイクルが原系列に潜在していたものなのか、ユール=スルツキー 効果から生じたものかどうかを判定することは実質的には困難である。これを 判定するためには、複数の系列から同様のサイクルが検出されるかどうかの検 証や、理論的メカニズムからのデータ分析などが必要となってくるが、ここで は、Schusterのペリオドグラム(周期解析)を用いて、トレンド除去後の累積 DIの周期を検討しよう20) この累積DIのペリオドグラムを図示したのが第9図である21)。第 9図か らわかるように、周期104、108、109での強度が27000以上となり、次いで、 周期68の21520、周期206の16869と続いている。この周期解析の強度か らは、まず、5.67年周期の短期サイクル22)、8.92年周期の中期サイクルがあ り23)、少し離れて 17.17年周期の長期サイクルの存在が明らかであろう。短 期サイクルについて、37ヶ月、40ヶ月、47ヶ月周期のサイクルをも考慮し て、強度をウェイトとして加重平均の周期を求めると、4.53年となる24)。こ 第 9 図 累積 DI のペリオドグラム 㪇 㪌㪇㪇㪇 㪈㪇㪇㪇㪇 㪈㪌㪇㪇㪇 㪉㪇㪇㪇㪇 㪉㪌㪇㪇㪇 㪊㪇㪇㪇㪇 㪈 㪉 㪈 㪈㪈㪈 㪉㪉㪈 㪈㪊㪊 㪋㪋㪈 㪌㪌㪈 㪈㪍㪍 㪎㪎㪈 㪏㪏㪈 㪐㪐㪈 㪇㪈㪉 㪈㪉㪉 㪉㪉㪊 㪊㪋㪉 㪋㪌㪉 㪉㪌㪍 㪍㪎㪉 㪎㪏㪉 㪉㪐㪏 㪐㪇㪊 㪇㪉㪊 㪊㪊㪈 㪉㪋㪊 㪊㪌㪊 㪋㪍㪊 㪊㪎㪌 㪍㪏㪊 㪎㪐㪊 㪏㪇㪋 㪐㪈㪋 㪇㪊㪋 㪋㪋㪈 㪋㪉㪌 㪊㪍㪋 㪋㪎㪋 㪌㪋㪏 㪍㪐㪋 㪎㪇㪌 㪌㪏㪈 㪐㪉㪌 㪇㪋㪌 㪈㪌㪌 㪉㪍㪌 㪊㪎㪌 㪌㪏㪋 㪌㪐㪌 㪍㪇㪍 㪍㪈㪎 㪏㪉㪍 㪐㪊㪍 㪇㪌㪍 ๟䇭䇭䇭䇭䇭ᦼ䇭䇭㩿᦬䇭䇭ᢙ䋩 㪪 㪺 㪿 㫌 㫊㫋 㪼 㫉䈱 ᒝ ᐲ 20) Schuster の周期解析については、岸根(1978)、溝口・浜田(1983)等を参照されたい。 21) 第 9 図は、月次データを用いて解析した結果であるので、周期は月数で表されている。 22) 短期のサイクルについては、37 ヶ月、40 ヶ月、47 ヶ月周期のサイクルも見出されている。こ れらについては後に詳しく分析する。 23) 104 ヶ月、108 ヶ月 109 ヶ月周期の単純平均は 107 ヶ月であるので、12 で割ると 8.92 年が 求まる。 24) 具体的には、(37 ヶ月× 6846+40 ヶ月× 8475+47 ヶ月× 7134+68 ヶ月× 21520)/43975 の計算結果として 53.437 ヶ月が求まり、年数に直すと 4.53 年となる。

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こで、ペリオドグラムで得られた周期の長さと第5表∼第7表で得られたキ チン、ジュグラー、クズネッツサイクルの長さと比較してみよう。まず、キチ ンサイクルについては約4.4年と4.5年と約1ヶ月の差であり、ジュグラーサ イクルに関しては8.69年と8.92年と、その差は3ヶ月未満となっている。ま た、クズネッツサイクルについては、18.17年と17.17年と、その差はちょう ど1年となっている。したがって、キチンサイクルとジュグラーサイクルに関 しては、移動平均、およびペリオドグラムから得られたサイクルの長さは同じ であると言えよう。 しかしながら、累積DIはいくつかの採用系列の変動を合成したものであり、 単一の経済変数の動きではない25)。したがって、景気の総体的な指標である ために、その循環変動のメカニズムを理論的に説明することが難しいと考えら れる。その点、GDPのような単一の経済変数の変動は、生産関数等によって 経済変動のメカニズムの中で説明することが可能である。また、合成された変 数でないために、大きさや変化率にも明確な意味づけが可能である。さらに、 GDPは日本経済の最も主要な指標でもあり、一国の経済活動を示す指標とし て直感的にも理解しやすいと言える。その意味で、GDPの加工変数を景気の 指標として用いることができないかを吟味すること重要である。

第 3 節 GDP 成長率のトレンド除去

本節では、単一の経済変数としてGDP、あるいはGDP成長率に焦点を当 て、累積DIと同様のサイクル分解が可能かどうか、また、可能である場合に 各サイクルの循環周期は投資比率や累積DIのサイクル分解と一致しているの かどうかを吟味していきたい。まず初めに、戦後のGDPの推移を詳しく見て いこう。 (1) 戦後のGDPの推移 まず、戦後のGDP成長率は高度成長期を経て、安定成長期、低成長期へと 移行してきた。戦後日本経済を高度成長期、安定成長期、低成長期の3区間に 25) 例えば、一致指数について言うならば、CI、DI の採用系列はともに 11 系列である。 — 99 —

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分けるためには、GDP成長率のトレンド屈折点を見つける必要があるが26)、 このトレンド屈折点を考察すために、季節調整済み実質GDPの対数値の四半 期データをプロットしたのが第10図である27) 第 10 図 実質 GDP の対数値 㪈㪇 㪈㪈 㪈㪉 㪈㪊 㪈㪋 㪈㪐㪌㪌ᐕ㪈㪐㪌㪍ᐕ㪈㪐㪌㪎ᐕ㪈㪐㪌㪏ᐕ㪈㪐㪌㪐ᐕ㪈㪐㪍㪇 ᐕ㪈㪐㪍㪈 ᐕ 㪍 㪐 㪈㪉ᐕ㪈㪐㪍㪊ᐕ㪈㪐㪍㪋ᐕ㪈㪐㪍㪌ᐕ㪈㪐㪍㪍ᐕ㪈㪐㪍㪎 ᐕ㪈㪐㪍㪏 ᐕ㪈㪐㪍㪐 ᐕ 㪈㪐㪎㪇ᐕ㪈㪐㪎㪈ᐕ㪈㪐㪎㪉ᐕ㪈㪐㪎㪊ᐕ㪈㪐㪎㪋ᐕ㪈㪐㪎㪌 ᐕ㪈㪐㪎㪍 ᐕ 㪈㪐㪎㪎ᐕ㪈㪐㪎㪏ᐕ㪈㪐㪎㪐ᐕ㪈㪐㪏㪇ᐕ㪈㪐㪏㪈ᐕ㪈㪐㪏㪉 ᐕ㪈㪐㪏㪊 ᐕ 㪏 㪐 㪈㪋ᐕ㪈㪐㪏㪌ᐕ㪈㪐㪏㪍ᐕ㪈㪐㪏㪎ᐕ㪈㪐㪏㪏ᐕ㪈㪐㪏㪐 ᐕ㪈㪐㪐㪇 ᐕ㪈㪐㪐㪈 ᐕ㪈㪐㪐㪉 ᐕ 㪈㪐㪐㪊ᐕ㪈㪐㪐㪋ᐕ㪈㪐㪐㪌ᐕ㪈㪐㪐㪍ᐕ㪈㪐㪐㪎ᐕ㪈㪐㪐㪏 ᐕ 㪈㪐㪐㪐ᐕ㪉㪇㪇㪇ᐕ㪉㪇㪇㪈ᐕ㪉㪇㪇㪉ᐕ㪉㪇㪇㪊ᐕ㪉㪇㪇㪋 ᐕ㪉㪇㪇㪌 ᐕ 㪇 㪇 㪉㪍ᐕ 㪇㪉㪇㪎ᐕ㪉㪇㪇㪏ᐕ この第10図から、実質GDPの対数値の推移には二つの屈折点があること が読み取れよう。一つは1970年第Ⅲ四半期から1973年第Ⅳ四半期あたりで の屈折であり、もう一つは1991年第Ⅰ四半期から1992年第Ⅰ四半期のあた りでの屈折である。本稿では、景気の拡張期、後退期の長さを求めることに関 心があるので、屈折点を景気の山か谷に同定し、一つ目のトレンド屈折点を 26) 戦後の日本経済の 1970 年代前半と 1990 年代前半の 2 回にわたる成長屈折について検証し、 その原因を求めている研究としては、吉川(1992)、浜田・堀内・内閣府社会経済系総合研究所 (2004)、原田・吉岡(2004)などを参照されたい。 27) データは内閣府ホームページの「国民経済計算関連統計」に掲載されている季節調整済四半期 データを利用した。この統計表には、68SNA 平成 2 年基準では 1955 年第Ⅱ四半期∼2001 年 第Ⅱ四半期までのデータが、また、93SNA 平成 12 年基準では 1994 年第Ⅰ四半期∼2008 年 第Ⅲ四半期までのデータが掲載されている。本稿では、両データの重複している 1994 年第Ⅰ 四半期∼2001 年第Ⅱ四半期までの季節調整済実質 GDP の比率の平均値を用いて、両データ の接続を行なった。

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1971年第Ⅳ四半期、二つ目の屈折点を1991年第Ⅰ四半期とする28)。その上 で、1954年第Ⅳ四半期∼1971年第Ⅳ四半期を高度成長期29) 1971年第Ⅳ四 半期∼1991年第Ⅰ四半期を安定成長期、1991年第Ⅰ四半期以降を低成長期と 定義しよう。言い換えれば、第3循環の谷∼第6循環の谷までが高度成長期、 第6循環の谷∼第11循環の山までが安定成長期、第11循環の山以降が低成 長期となる。これを前提とするなら、戦後の全期間、高度成長期、安定成長期、 低成長期の拡張、後退、全循環の平均期間は第8表のように求められる30) 第 8 表 拡張期、後退期、全循環の長さ 拡 張 期 後 退 期 全 循 環 拡 張 期比率31) 全 期 間 四 半 期11.92 四 半 期5.46 四 半 期17.38 68.58% 高度成長期 四 半 期12.75 四 半 期4.25 四 半 期17.0 75.0% 安定成長期 四 半 期10.2 四 半 期6.5 四 半 期17.1 59.64% 低 成 長 期 四 半 期14.67 四 半 期7.67 四 半 期22.33 65.7% この第8表からもわかるように、安定成長期以降においては拡張期比率が 9.3%ポイント以上も低下している。また、低成長期に入ってからは、一循環 の長さが約5四半期ほど長くなってきている。 上で見たように、戦後のGDPの推移には2回の屈折が生じており、このこ とはGDP成長率トレンドにも屈折があることを意味している32)GDP成長 率のトレンド線についてはいくつかの仮説が考えられるが、ここでは、多項式 28) 一つ目の屈折点の他の候補としては、1970 年第Ⅲ四半期と 1973 年第Ⅳ四半期が考えられる。 副島(1994)においても、1970 年第Ⅳ四半期から 1973 年第Ⅳ四半期にかけて屈折点のある 可能性が指摘され、1971 年第Ⅲ四半期を屈折点として採用している。本稿の屈折点も、この点 を考慮して、1971 年第Ⅳ四半期を採用した。また、二つ目の屈折点については、バブル崩壊後 の劇的な GDP の落ち込みを考慮して、1991 年第Ⅰ四半期とした。 29) 1955 年度の『経済白書』では、「もはや戦後ではない」と謳われた。 30) 全期間の拡張期に関しては、第 2 循環から第 14 循環までの平均を、後退期に関しては第Ⅰ循環 から第 13 循環の平均を、全循環に関しては第 2 循環から第 13 循環までの平均を求めている。 31) 拡張期比率とは全循環に占める拡張期の割合を意味している。 32) 半対数図におけるグラフの傾きは成長率を表すので、第 10 図における GDP グラフの傾きが 2 回屈折していることは成長率トレンドも 2 回変化していると考えることができる。 — 101 —

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によるトレンド線、β収束によるトレンド線、屈折トレンド線の3つについて 考察しよう。 (2) 多項式によるトレンド推計 多項式によるトレンド除去は、GDP成長率を時間tの多項式で近似してト レンドを除去する方法であるが、その際に時間tの次数の選択が問題となる。 本稿では、キチン、ジュグラー、クズネッツの3つのサイクルをGDP成長率 から検出することを目的としているので、トレンドとしてはクズネッツサイ クルよりも長いコンドラチェフサイクル(長期波動)の一局面が考えられる。 分析のデータ期間は1955年第Ⅱ四半期∼2008年第Ⅲ四半期の約53年間であ るので、この間にコンドラチェフサイクルの兆候があるとしたら、山と谷が1 回づつ、あるいは、山と谷のどちらかが2回の二つのケースが考えられる33) このことは、多項式の次数でいうと時間tについて3次、あるいは4次の多項 式で近似されることを意味する。ここでは、この二つの多項式でトレンド推計 を行ない、その当てはまりの良さで次数を決めよう。これを実際のGDP成長 率とともにグラフに描いたのが第11図である34) 第11図から判断する限り、4次多項式の方が1950年代後半と2000年以降 のGDP成長率の動きをうまく捉えているように思われる。したがって、以下 では、多項式トレンドとしては4次トレンドを採用する。 33) コンドラチェフサイクルの長さは、中村(1978)、田原(1998)によると、47 年∼60 年(平均 54 年)と推定されている。したがって、本稿の分析期間 53 年の間には、コンドラチェフサイ クルの山と谷が 1 回ずつ、あるいは、山と谷のどちらかが 2 回存在すると仮定できる。 34) 3 次多項式と 4 次多項式トレンドの具体的な推計式は、それぞれ次のように表される。ただし、 推計値の下の括弧内の数字は t 値である。    GDP 成長率= (28.50)   9.771 (−10.55)0.00081t2+( (7.947)   3.04E−06)t3    GDP 成長率= (8.794)   7.553+ (3.294)   0.184t− (−4.187)0.00447t2 +( (3.816)   2.88E−05)t3 −( (−3.351)   5.9E−08)t4

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第 11 図  GDP 成長率と多項式トレンド 㪄㪌 㪇 㪌 㪈㪇 㪈㪌 㪉㪇 ᐕ㪍 㪌㪐 㪈 ᐕ㪍 㪌㪐 㪈 ᐕ㪎 㪌㪐 㪈 ᐕ㪏 㪌㪐 㪈 ᐕ㪐 㪌㪐 㪈 ᐕ㪐 㪌㪐 㪈 ᐕ㪇 㪍㪐 㪈 ᐕ㪈 㪍㪐 㪈 ᐕ㪉 㪍㪐 㪈 ᐕ㪉 㪍㪐 㪈 ᐕ㪊 㪍㪐 㪈 ᐕ㪋 㪍㪐 㪈 ᐕ㪌 㪍㪐 㪈 ᐕ㪌 㪍㪐 㪈 ᐕ㪍 㪍㪐 㪈 ᐕ㪎 㪍㪐 㪈 ᐕ㪏 㪍㪐 㪈 ᐕ㪏 㪍㪐 㪈 ᐕ㪐 㪍㪐 㪈 ᐕ㪇 㪎㪐 㪈 ᐕ㪈 㪎㪐 㪈 ᐕ㪈 㪎㪐 㪈 ᐕ㪉 㪎㪐 㪈 ᐕ㪊 㪎㪐 㪈 ᐕ㪋 㪎㪐 㪈 ᐕ㪋 㪎㪐 㪈 ᐕ㪌 㪎㪐 㪈 ᐕ㪍 㪎㪐 㪈 ᐕ㪎 㪎㪐 㪈 ᐕ㪎 㪎㪐 㪈 ᐕ㪏 㪎㪐 㪈 ᐕ㪐 㪎㪐 㪈 ᐕ㪇 㪏㪐 㪈 ᐕ㪇 㪏㪐 㪈 ᐕ㪈 㪏㪐 㪈 ᐕ㪉 㪏㪐 㪈 ᐕ㪊 㪏㪐 㪈 ᐕ㪊 㪏㪐 㪈 ᐕ㪋 㪏㪐 㪈 ᐕ㪌 㪏㪐 㪈 ᐕ㪍 㪏㪐 㪈 ᐕ㪍 㪏㪐 㪈 ᐕ㪎 㪏㪐 㪈 ᐕ㪏 㪏㪐 㪈 ᐕ㪐 㪏㪐 㪈 ᐕ㪐 㪏㪐 㪈 ᐕ㪇 㪐㪐 㪈 ᐕ㪈 㪐㪐 㪈 ᐕ㪉 㪐㪐 㪈 ᐕ㪉 㪐㪐 㪈 ᐕ㪊 㪐㪐 㪈 ᐕ㪋 㪐㪐 㪈 ᐕ㪌 㪐㪐 㪈 ᐕ㪌 㪐㪐 㪈 ᐕ㪍 㪐㪐 㪈 ᐕ㪎 㪐㪐 㪈 ᐕ㪏 㪐㪐 㪈 ᐕ㪏 㪐㪐 㪈 ᐕ㪐 㪐㪐 㪈 ᐕ㪇 㪇㪇 㪉 ᐕ㪈 㪇㪇 㪉 ᐕ㪈 㪇㪇 㪉 ᐕ㪉 㪇㪇 㪉 ᐕ㪊 㪇㪇 㪉 ᐕ㪋 㪇㪇 㪉 ᐕ㪋 㪇㪇 㪉 ᐕ㪌 㪇㪇 㪉 ᐕ㪍 㪇㪇 㪉 ᐕ㪎 㪇㪇 㪉 ᐕ㪎 㪇㪇 㪉 ᐕ㪏 㪇㪇 㪉 䋦 䌇䌄䌐ᚑ㐳₸ 䋳ᰴᄙ㗄ᑼ䊃䊧䊮䊄 䋴ᰴᄙ㗄ᑼ䊃䊧䊮䊄 (3) β収束によるトレンド推計 次に、経済成長モデルから導出されるβ収束トレンドを検討してみよう。こ のβ収束とは、一人当たりGDP成長率が時間とともに漸近的にゼロに収束 していくという仮説であり、概念図を図示すると第12図のようになる35) 第 12 図  β 収束の概念図 ᤨ䇭䇭䇭䇭䇭䇭䇭䇭䇭䇭㑆 ৻ ੱ ᒰ 䈢 䉍 㪞 㪛 㪧 ᚑ 㐳 ₸ ここで、GDP、人口、一人当たりのGDPの間には、定義から GDP成長率=一人当たりGDP成長率+人口成長率 (9)

35) 理論的な導出については、Barro and Sala-i-Martin(1995、pp.36-37)等を参照されたい。

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の関係が成立している。したがって、この関係から GDP成長率のトレンド=     一人当たりGDP成長率トレンド(β収束トレンド) +人口成長率トレンド (10) が成立していると考えられる36) まず、1956年第Ⅱ四半期以後のわが国の一人当たりGDP成長率のβ収束 トレンド線を求めるために、β収束トレンド線を β収束トレンド線= α exp (gt) (11) と仮定する。ただし、αは1956年第Ⅱ四半期の一人当たりGDP成長率の推 計値、gは一人当たりGDP成長率の推計収束率、tは時間である。上式を、現 実の一人当たりGDP成長率のデータから推計すると、α=12.46%(42.318)β=−0.517%−10.55)と求まる37)。このようにして推計した β収束トレンド 線と一人当たりGDP成長率の現実値を描いたのが第13図である38)。次に、 人口成長率トレンドを推計し図示したのが第14図である39)。最後に、 (10)式 および第13図と第14図から、GDP成長率のβ収束トレンド線を求め図示す ると第15図のようになる。 36) 成長モデルでは人口成長率は一定と仮定されているが、現実には、当然のことながらトレンドを 持っている。

37) これより、一年当たりの β の値は約 0.0205 となり、Barro and Sala-i-Martin(1995、pp.394-395)における推計値 0.0191(1955 年∼1990 年)とほぼ同じ値であることがわかる。また、 推計値の後ろの括弧の中の数値は t 値である。 38) GDP に関しては、内閣府ホームページの「国民経済計算(SNA)関連統計」の四半期別 GDP 速報から作成している。 39) データは厚生労働省ホームページの「人口動態調査」から作成した。トレンド線は次のように して求められている。まず、実際の人口の値を対数値に直して 4 次多項式でトレンドを推計し、 この対数値のトレンドから前年同期比の成長率を計算した。

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第 13 図 一人当たり GDP 成長率と β 収束トレンド 㪄㪌 㪇 㪌 㪈㪇 㪈㪌 㪍 㪌 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪈㪌㪎ᐕ㪈㪐㪌㪏ᐕ㪈㪐㪌㪐ᐕ㪈㪐㪍㪇ᐕ㪈㪐㪍㪈ᐕ㪈㪐㪍㪉ᐕ㪈㪐㪍㪊ᐕ㪈㪐㪍㪋ᐕ㪈㪐㪍㪌ᐕ㪈㪐㪍㪍ᐕ㪈㪐㪍㪎ᐕ㪈㪐㪍㪏ᐕ㪈㪐㪍㪐ᐕ㪈㪐㪎㪇ᐕ㪈㪐㪎㪈ᐕ㪈㪐㪎㪉ᐕ㪈㪐㪎㪊ᐕ㪈㪐㪎㪋ᐕ㪈㪐㪎㪌ᐕ㪈㪐㪎㪍ᐕ㪈㪐㪎㪎ᐕ㪈㪐㪎㪏 ᐕ㪈㪐㪎㪐 ᐕ㪈㪐㪏㪇 ᐕ㪈㪐㪏㪈 ᐕ㪈㪐㪏㪉 ᐕ㪈㪐㪏㪊 ᐕ㪈㪐㪏㪋 ᐕ 㪐 㪈㪏㪌ᐕ㪈㪐㪏㪍ᐕ㪈㪐㪏㪎ᐕ㪈㪐㪏㪏ᐕ㪈㪐㪏㪐ᐕ㪈㪐㪐㪇ᐕ㪈㪐㪐㪈ᐕ㪈㪐㪐㪉ᐕ㪈㪐㪐㪊ᐕ㪈㪐㪐㪋ᐕ㪈㪐㪐㪌ᐕ㪈㪐㪐㪍ᐕ㪈㪐㪐㪎ᐕ㪈㪐㪐㪏ᐕ㪈㪐㪐㪐ᐕ㪉㪇㪇㪇ᐕ㪉㪇㪇㪈ᐕ㪉㪇㪇㪉ᐕ㪉㪇㪇㪊ᐕ㪉㪇㪇㪋ᐕ㪉㪇㪇㪌ᐕ㪉㪇㪇㪍 ᐕ㪉㪇㪇㪎 ᐕ㪉㪇㪇㪏 ᐕ 䋦 ৻ੱᒰ䈢䉍㪞㪛㪧ᚑ㐳₸ 㱎෼᧤䊃䊧䊮䊄 第 14 図 人口成長率のトレンド 㪄㪇㪅㪌 㪇 㪇㪅㪌 㪈 㪈㪅㪌 㪉 㪉㪅㪌 㪐 㪈㪌㪍 ᐕ㪈㪐㪌㪎 ᐕ 㪐 㪈㪌㪏 ᐕ㪈㪐㪌㪐 ᐕ 㪈㪐㪍㪇 ᐕ㪈㪐㪍㪈 ᐕ 㪈㪐㪍㪉 ᐕ 㪐 㪈㪍㪊 ᐕ 㪈㪐㪍㪋 ᐕ 㪐 㪈㪍㪌 ᐕ㪈㪐㪍㪍 ᐕ 㪐 㪈㪍㪎 ᐕ㪈㪐㪍㪏 ᐕ 㪈㪐㪍㪐 ᐕ㪈㪐㪎㪇 ᐕ 㪈㪐㪎㪈 ᐕ 㪐 㪈㪎㪉 ᐕ 㪈㪐㪎㪊 ᐕ 㪐 㪈㪎㪋 ᐕ㪈㪐㪎㪌 ᐕ 㪐 㪈㪎㪍 ᐕ㪈㪐㪎㪎 ᐕ 㪈㪐㪎㪏 ᐕ㪈㪐㪎㪐 ᐕ 㪈㪐㪏㪇 ᐕ㪈㪐㪏㪈 ᐕ 㪈㪐㪏㪉 ᐕ 㪐 㪈㪏㪊 ᐕ 㪈㪐㪏㪋 ᐕ 㪐 㪈㪏㪌 ᐕ㪈㪐㪏㪍 ᐕ 㪈㪐㪏㪎 ᐕ㪈㪐㪏㪏 ᐕ 㪈㪐㪏㪐 ᐕ㪈㪐㪐㪇 ᐕ 㪈㪐㪐㪈 ᐕ 㪐 㪈㪐㪉 ᐕ 㪈㪐㪐㪊 ᐕ 㪐 㪈㪐㪋 ᐕ㪈㪐㪐㪌 ᐕ 㪐 㪈㪐㪍 ᐕ㪈㪐㪐㪎 ᐕ 㪈㪐㪐㪏 ᐕ㪈㪐㪐㪐 ᐕ 㪉㪇㪇㪇 ᐕ 㪇 㪉㪇㪈 ᐕ 㪉㪇㪇㪉 ᐕ 㪇 㪉㪇㪊 ᐕ 㪉㪇㪇㪋 ᐕ 㪇 㪉㪇㪌 ᐕ㪉㪇㪇㪍 ᐕ 㪉㪇㪇㪎 ᐕ㪉㪇㪇㪏 ᐕ 䋦 ੱญᚑ㐳₸ ੱญᚑ㐳₸䊃䊧䊮䊄   — 105 —

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第 15 図  GDP 成長率と β 収束トレンド 㪄㪋 㪇 㪋 㪏 㪈㪉 㪈㪍 㪈㪐㪌㪍ᐕ㪈㪐㪌㪎 ᐕ 㪈㪐㪌㪏ᐕ㪈㪐㪌㪐 ᐕ㪈㪐㪍㪇 ᐕ 㪐 㪈㪍㪈 ᐕ㪈㪐㪍㪉 ᐕ 㪈㪐㪍㪊ᐕ㪈㪐㪍㪋 ᐕ 㪈㪐㪍㪌ᐕ㪈㪐㪍㪍 ᐕ 㪈㪐㪍㪎ᐕ㪈㪐㪍㪏 ᐕ㪈㪐㪍㪐 ᐕ 㪈㪐㪎㪇ᐕ㪈㪐㪎㪈 ᐕ 㪈㪐㪎㪉ᐕ㪈㪐㪎㪊 ᐕ 㪈㪐㪎㪋ᐕ㪈㪐㪎㪌 ᐕ㪈㪐㪎㪍 ᐕ 㪐 㪈㪎㪎 ᐕ㪈㪐㪎㪏 ᐕ 㪈㪐㪎㪐ᐕ㪈㪐㪏㪇 ᐕ 㪈㪐㪏㪈ᐕ㪈㪐㪏㪉 ᐕ 㪈㪐㪏㪊ᐕ㪈㪐㪏㪋 ᐕ㪈㪐㪏㪌 ᐕ 㪐 㪈㪏㪍 ᐕ 㪐 㪈㪏㪎 ᐕ 㪈㪐㪏㪏ᐕ㪈㪐㪏㪐 ᐕ 㪈㪐㪐㪇ᐕ㪈㪐㪐㪈 ᐕ 㪈㪐㪐㪉ᐕ 㪈㪐㪐㪊ᐕ㪈㪐㪐㪋 ᐕ 㪈㪐㪐㪌ᐕ㪈㪐㪐㪍 ᐕ 㪈㪐㪐㪎ᐕ㪈㪐㪐㪏 ᐕ 㪈㪐㪐㪐ᐕ㪉㪇㪇㪇 ᐕ㪉㪇㪇㪈 ᐕ 㪇 㪉㪇㪉 ᐕ㪉㪇㪇㪊 ᐕ 㪉㪇㪇㪋ᐕ㪉㪇㪇㪌 ᐕ 㪉㪇㪇㪍ᐕ㪉㪇㪇㪎 ᐕ 㪉㪇㪇㪏ᐕ 䋦 㪞㪛㪧ᚑ㐳₸ 㱎෼᧤䊃䊧䊮䊄 (4) 屈折トレンドの推計 上でも見たように、戦後のGDPの推移には、1971年第Ⅳ四半期と1991年 第Ⅰ四半期の2回の屈折点が存在する。この二つの時点でトレンド屈折があ ると考えて、それぞれの区間においてGDP対数値のトレンド線を推計し、現 実のGDP対数値とあわせて描くと第16図のようになる。さらに、このトレ ンド線からトレンド成長率を求めると、高度成長期が9.42%、安定成長期が 第 16 図  GDP の変動とトレンド線 㪈㪇㪅㪌 㪈㪈 㪈㪈㪅㪌 㪈㪉 㪈㪉㪅㪌 㪈㪊 㪈㪊㪅㪌 㪌 㪌 㪐 㪈 ᐕ 㪈㪐㪌㪍ᐕ㪈㪐㪌㪎 ᐕ 㪈㪐㪌㪏ᐕ㪈㪐㪌㪐ᐕ㪈㪐㪍㪇ᐕ㪈㪐㪍㪈ᐕ㪈㪐㪍㪉 ᐕ 㪈㪐㪍㪊ᐕ㪈㪐㪍㪋 ᐕ 㪈㪐㪍㪌ᐕ㪈㪐㪍㪍 ᐕ 㪐 㪈㪍㪎ᐕ㪈㪐㪍㪏ᐕ㪈㪐㪍㪐ᐕ㪈㪐㪎㪇ᐕ㪈㪐㪎㪈 ᐕ 㪈㪐㪎㪉ᐕ㪈㪐㪎㪊 ᐕ 㪐 㪈㪎㪋ᐕ㪈㪐㪎㪌 ᐕ 㪐 㪈㪎㪍ᐕ㪈㪐㪎㪎ᐕ㪈㪐㪎㪏ᐕ㪈㪐㪎㪐ᐕ㪈㪐㪏㪇 ᐕ 㪈㪐㪏㪈ᐕ㪈㪐㪏㪉 ᐕ 㪐 㪈㪏㪊ᐕ㪈㪐㪏㪋ᐕ㪈㪐㪏㪌ᐕ㪈㪐㪏㪍ᐕ㪈㪐㪏㪎 ᐕ 㪈㪐㪏㪏ᐕ㪈㪐㪏㪐 ᐕ 㪐 㪈㪐㪇ᐕ㪈㪐㪐㪈 ᐕ 㪐 㪈㪐㪉ᐕ㪈㪐㪐㪊ᐕ㪈㪐㪐㪋ᐕ㪈㪐㪐㪌ᐕ㪈㪐㪐㪍 ᐕ 㪐 㪈㪐㪎ᐕ㪈㪐㪐㪏 ᐕ 㪐 㪈㪐㪐ᐕ㪉㪇㪇㪇 ᐕ 㪇 㪉㪇㪈ᐕ㪉㪇㪇㪉ᐕ㪉㪇㪇㪊ᐕ㪉㪇㪇㪋ᐕ㪉㪇㪇㪌 ᐕ 㪇 㪉㪇㪍ᐕ㪉㪇㪇㪎 ᐕ 㪇 㪉㪇㪏ᐕ 㪞㪛㪧䈱ኻᢙ୯ 䊃䊧䊮䊄✢

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4.25%、低成長期が1.30%と求まる。このようにして求めた屈折トレンドと4 次多項式トレンド、β収束トレンド、およびGDP成長率の推移をグラフにす ると第17図のようになる。 第 17 図  GDP 成長率とトレンド線 㪄㪌 㪇 㪌 㪈㪇 㪈㪌 㪉㪇 ᐕ 㪍 㪌 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪌 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪌 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪈 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪉 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪊 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪌 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪈 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪉 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪊 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪌 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪈 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪉 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪊 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪌 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪈 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪉 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪊 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪌 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪈 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪉 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪊 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪌 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪍 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪎 㪇 㪇 㪉 䋦 䌇䌄䌐ᚑ㐳₸ ዮ᛬䊃䊧䊮䊄 䋴ᰴᄙ㗄ᑼ䊃䊧䊮䊄 㱎෼᧤䊃䊧䊮䊄 さらに、実際のGDP成長率から、これらの3つのトレンドの成長率を差 し引いて描いたのがトレンド除去後のGDP成長率である。これを図示すると 第18図のようになる。この第18図からわかるように、どのトレンドを選ぼ うがトレンド除去後のGDP成長率の変動はほぼ同じである。言い換えれば、 トレンド除去後のGDP成長率の推移を見る限り、どのトレンドを選んでも良 いことになる。もしそうであるならば、別の基準でトレンド線を選ぶことが 可能となる。その基準は、推計の簡便さであろう。まず、推計の簡便さの観点 からは、屈折トレンドが候補となろう。なぜならば、4次多項式トレンドとβ 収束トレンドではデータが加わるごとに再推計が必要となってくる。その点、 屈折トレンドの場合は、新たな屈折点が生じない限り追加データのトレンド線 からの乖離を求めるだけでよいことになる。また、当てはまりよさから言って も、第16図を見る限り、GDP対数値の推移には屈折があるように思われる。 したがって、以下では、GDP成長率のトレンド線として屈折トレンドを考え ることにしたい。 — 107 —

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第 18 図 トレンド除去後の GDP 成長率 㪄㪈㪉 㪄㪏 㪄㪋 㪇 㪋 㪏 㪈㪉 ᐕ 㪍 㪌 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪌 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪌 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪌 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪈 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪉 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪊 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪋 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪌 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪈 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪉 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪊 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪋 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪌 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪈 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪉 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪊 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪋 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪌 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪈 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪉 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪊 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪋 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪌 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪈 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪉 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪊 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪋 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪌 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪍 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪎 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪏 㪇 㪇 㪉 ዮ᛬䊃䊧䊮䊄 䋴ᰴᄙ㗄ᑼ䊃䊧䊮䊄 㱎෼᧤䊃䊧䊮䊄 さらに、この屈折トレンド除去後のGDP成長率と景気基準日付とのシンク ロナイズを見たのが第19図である。 第 19 図 トレンド除去後の GDP 成長率と景気基準日付 ᐕ 㪍 㪌 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪌 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪌 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪌 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪈 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪉 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪊 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪋 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪌 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪈 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪉 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪊 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪋 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪌 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪈 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪉 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪊 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪋 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪌 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪈 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪉 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪊 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪋 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪌 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪈 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪉 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪊 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪋 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪌 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪍 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪎 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪏 㪇 㪇 㪉 㪄㪏 㪄㪍 㪄㪋 㪄㪉 㪇 㪉 㪋 㪍 㪏 ᥊᳇ᓟㅌᦼ 䊃䊧䊮䊄㒰෰ᓟ䈱㪞㪛㪧ᚑ㐳₸ また、第16図のGDPの対数値からトレンドを除いたGDP対数値の変動 を、景気基準日付と対照して図示したのが第20図である。第19図と第20図 からわかるように、トレンド除去後のGDP成長率の山と谷は景気基準日付の 山と谷に同期しているとは言いがたい。この理由としては、トレンド除去後の

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GDP成長率にかなりの不規則変動が含まれているためと考えられる40)。この 点を考慮して、次節では、GDP対数値とGDP成長率のサイクル分解を考え ていこう。 第 20 図 トレンド除去後の GDP の変動 ᐕ 㪌 㪌 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪌 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪌 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪌 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪌 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪈 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪉 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪊 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪋 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪌 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪈 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪉 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪊 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪋 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪌 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪈 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪉 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪊 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪋 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪌 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪈 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪉 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪊 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪋 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪌 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪈 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪉 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪊 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪋 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪌 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪍 㪇 㪇 㪉 ᐕ㪎 㪇 㪉 ᐕ 㪏 㪇 㪇 㪉 㪄㪇㪅㪇㪍 㪄㪇㪅㪇㪋 㪄㪇㪅㪇㪉 㪇 㪇㪅㪇㪉 㪇㪅㪇㪋 㪇㪅㪇㪍 ᥊᳇ᓟㅌᦼ 䊃䊧䊮䊄㒰෰ᓟ䈱㪞㪛㪧

第 4 節 GDP 成長率のサイクル分解

(1) サイクル分解の定義 ここでは、前節で求めたトレンド除去後のGDP対数値とGDP成長率のサ イクル分解について考えていく41)。ここでのサイクル分解は、累積DIと同様 に、GDP対数値やGDP成長率の全変動を次式で表されるように分解するこ とを意味している42) 全変動=トレンド+クズネッツサイクル+ジュグラーサイクル       +キチンサイクル+不規則変動 (12) 40) この点は、トレンド除去後の GDP 対数値にも当てはまる。 41) 前にも述べたように、ここで言うサイクル分解とは、経済変数を不規則変動とトレンド、および いくつかのサイクルに分解することを意味している。したがって、ペリオドグラムなどの周期解 析とは意味が異なる。 42) 変数の対数値と成長率の定義から、水準での GDP の変動は次のように表される。    GDP の変動=トレンド×クズネッツサイクル×ジュグラーサイクル        ×キチンサイクル×不規則変動 — 109 —

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さらに、全変動からトレンドを除去した残差を残差変動と呼ぶなら、以下の関 係が成立する。 全変動=トレンド+残差変動 (13) さらに、クズネッツサイクル、ジュグラーサイクル、キチンサイクル、および 不規則変動に関しては、それぞれ次のように定義しよう43) クズネッツサイクル=残差変動の28期移動平均 (14) ジュグラーサイクル=残差変動の16期移動平均 残差変動の28期移動平均 (15) キチンサイクル =残差変動の5期移動平均 残差変動の16期移動平均 (16) 不規則変動 =残差変動残差変動の5期移動平均 (17) ここで、ジュグラーサイクルを検出するのに、残差変動の16期移動平均から 28期移動平均を差し引いているのは、16期移動平均の動きには28期移動平 均で表されるクズネッツサイクルが含まれるからである44)。キチンサイクル の場合も同様の理由による45)。また、このようにして、ジュグラーサイクルと キチンサイクルを検出する場合、(12)式の関係が成立し複合循環論と整合的 となる46)。また、GDP対数値、GDP成長率の複合循環を 複合循環=キチンサイクル+ジュグラーサイクル +クズネッツサイクル (18) と定義するなら、(14)∼(17)式から 複合循環=残差変動不規則変動 (19) を得る47) 43) GDP 成長率の 28 期移動平均の動きをクズネッツサイクルとみなすのは、田原(1998, p.77) にしたがっている。田原(1998)においては、年次データの 7 年移動平均が用いられている。 44) 篠原(1994、pp.16-17)においても同様の手法で中期循環のグラフが描かれている。 45) 前にも述べたが、不規則変動を除去するのに、しばしば 1 年移動平均や 1.5 年移動平均が用い られ、あるいは帯域通過フィルターなどでは 1∼1.5 年未満の周期が取り除くことが行なわれて いる。本稿でも、これに倣い 5 期(1.25 年)移動平均を用いている 46) (13)∼(17) 式の関係から (12) 式が成立することが容易に確かめられる。 47) つまり、GDP 成長率の複合循環とは現実の GDP 成長率の変動からトレンドと不規則変動を 除いたものとなる。

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(2) 複合循環と景気基準日付のクロノロジー GDP対数値とGDP成長率のサイクル分解を行なうためには、いくつかの 移動平均値を求める必要がある。一般に、移動平均値の求め方には中心移動平 均と後方移動平均の2つの計算方法がある。移動平均項数nが奇数の場合の 中心移動平均値¯xt、後方移動平均値¯xtは、それぞれ次式で計算される48)。 ① 中心移動平均   x¯t= m X i=1 xt−i+ m X i=1 xt+i ! /n、 ただし、m = (n− 1)/2 (20) ② 後方移動平均   x¯t= n X i=0 xt−i/n (21) これらの式からもわかるように、一般に、後方移動平均値は中心移動平均値に 比べてm期遅れる。しかしながら、将来予測を考えた場合、中心移動平均は直 近のデータが不足するためARIMAモデル等でm期先までの変数の推計が必 要などの問題がある49)。その点、後方移動平均はそのような問題点を持ってい ない。以下では、このような点にも留意しながら、GDP対数値とGDP成長 率の複合循環を中心移動平均と後方移動平均を用いて検出し、景気基準日付と のクロノロジーを確かめよう。ここで、複合循環と景気基準日付とのクロノロ ジーを見るのは、景気基準日付の判断の前提にある景気動向指数の動きには短 期のキチンサイクルの変動だけではなく、ジュグラーサイクルやクズネッツサ イクルなどの中期や長期の変動も反映していると考えるからである50)GDP 対数値、およびGDP成長率の中心移動平均と後方移動平均で求めた複合循環 と景気基準日付のクロノロジーを表にしたのが第9表と第10表である。これ 48) 移動平均項数 n が偶数のとき、後方移動平均値は (21) 式で求まるが、中心移動平均値は加重 平均値として計算される。 49) さらに、この ARIMA モデル等による推計は、景気の転換点などでは極めて不安定になること がわかっている。これに関しては、肥後・中田(1998)等を参照されたい。 50) ところで、(17)(19) 式より、   複合循環=残差変動の 5 期移動平均 の関係が成立しているので、前節で求めた残差変動の 5 期移動平均と景気基準日付との比較を 行なえばよい。 — 111 —

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第 9 表  GDP 対数値と景気基準日付の同期性 複合循環中心移動平均 複合循環後方移動平均 谷のリード・ ラグ 山のリード・ ラグ 谷のリード・ ラグ 山のリード・ ラグ 第 3 循環  5 −6  7 −4 第 4 循環  2 −1  4  1 第 5 循環  0 −2  2  0 第 6 循環  0 −2  2  0 第 7 循環  1 −2  3  0 第 8 循環 −6 −4 −4 −2 第 9 循環  2 −2  4  0 第 10 循環  1  0  3  2 第 11 循環  0 −2  2  0 第 12 循環  1 −2  3  0 第 13 循環  0 −1  2  1 第 14 循環 ― −1 ―  1 平均値 y 2.56 2.57 3.57 1.5 全平均値 y 2.56 2.7 xi xi xi xi 第 10 表  GDP 成長率と景気基準日付の同期性 xi xi xi xi 複合循環中心移動平均 複合循環後方移動平均 谷のリード・ ラグ 山のリード・ ラグ 谷のリード・ ラグ 山のリード・ ラグ 第 3 循環  1  2  3  4 第 4 循環  0 −2  2  0 第 5 循環 −2 −3  0 −1 第 6 循環 −2 −6  0 −4 第 7 循環 −2 −3  0 −1 第 8 循環 −3 −2 −1  0 第 9 循環  1 −4  3 −2 第 10 循環  0 −2  2  0 第 11 循環 −2  3  0  5 第 12 循環 −2 −3  0 −1 第 13 循環 −1 −1  1  1 第 14 循環 ― −2 ―  0 平均 y 1.71 3.01 1.60 2.33 全平均 y 2.48 2.01 らの表の数値は、複合循環の谷(山)の景気基準日付の谷(山)に対するラグ 四半期数を表している51)。また、複合循環の第i循環の景気基準日付に対す 51) つまり、プラスの数値は複合循環の谷(山)が景気基準日付の谷(山)に対して遅れている四半 期数を表している。逆に、マイナスの数値は複合循環の谷(山)が景気基準日付の谷(山)に対 して先行している四半期数を表している。

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るリード・ラグ数をxiで表すと、谷や山ごとの平均、および全平均yは次式 の形で求められている52) y = [(x21+ x 2 2 で+· · · x 2 n)/n] 1/2 (22) この(22)式は、いわばリード・ラグ数の平均的な長さの指標となっており、こ の値が小さいほど複合循環は景気基準日付とシンクロナイズしていると言える。 この第9表と第10表の全平均値yの大きさから判断して、複合循環と景気 基準日付と最も同期性があるのは、GDP成長率の後方移動平均であることが わかる。谷と山のリード・ラグはそれぞれ平均1.6四半期と2.33四半期で、全 平均値は2.01四半期と約半年の長さとなっている。特に、景気の谷に対して は、景気基準日付と同期している場合が多く、景気の谷の予測には極めて有効 と言えよう。また、予測の観点から言うと、後方移動平均であることから最新 データが利用可能となる。 したがって、以下のサイクル分解では、景気基準日付に最も同期している GDP成長率の後方移動平均を複合循環の指標として用いる。このGDP成長 率複合循環と景気基準日付とのクロノロジーをグラフで表すと第21図のよう に描くことができる。 第 21 図  GDP 成長率複合循環と景気基準日付 ᐕ 㪎 㪌 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪌 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪌 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪈 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪉 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪊 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪋 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪌 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪍 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪈 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪉 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪊 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪋 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪌 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪎 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪈 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪉 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪊 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪋 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪌 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪏 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪈 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪉 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪊 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪋 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪌 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪍 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪎 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪏 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪐 㪐 㪐 㪈 ᐕ 㪇 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪈 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪉 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪊 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪋 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪌 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪍 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪎 㪇 㪇 㪉 ᐕ 㪏 㪇 㪇 㪉 㪄㪍 㪄㪋 㪄㪉 㪇 㪉 㪋 㪍 ᥊᳇ᓟㅌᦼ 䌇䌄䌐ᚑ㐳₸ⶄวᓴⅣ 52) ここで、n は景気循環の数を示している。また、各循環でのリード・ラグ数 xiを二乗している のは、リード数とラグ数の相殺を防ぐためである。 — 113 —

参照

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