聴覚障害児童に対する国語科指導のための手話教材ビデオ制作の試み
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(2) 鳥越隆士. な検討を進めていかねばならないだろう。 そこで本論文では,まずリテラシー(日本語の読み書 き能力)の獲得における手話の位置付けについて理論的 な考察を行う。さらに国語科指導のための手話ビデオ教. メリカ手話の能力の他,手話と英語を結びつける能力 (Associative skill)の評価もあわせて行った。この能力 は手話表現の中から指文字単語を検出・再生する課題と. の実践が行われてきた。これは聴覚障害児に,第一言語 としてまずスウェーデン手話を習得させ,スウェーデン 語はその読み書きの能力を中心として第二言語として指 導していくという指導方法である(Svartholm,1993; Mahshie,1995;鳥越・クリスタ-ソン,2003)。スウェー デンをはじめ,北欧諸国においても同様の実践がおよそ 20年間蓄積されている。その中でリテラシーの獲得への 手話の活用の影響について少しずつであるが,明らかに されつつある。手話からリテラシーの獲得への影響につ. いこと,むしろ促進している可能があることを示唆して いる。ただどのような経路や道筋を適ってそれが生じて いるのかについては検討されていない。 鳥越(1999,2001)は,岡本(1985)の1次的ことば と2次的ことばの考えを援用し,手話による2次的こと ばを育成することが日本語の読み書きや学力の育成にも つながるのではないかと議論している(図1)。すなわ ち,従来のように日本語の話しことばから書きことばに 単純に移行させるのでなく,手話を用い,手話による話. いては, 「全くない」, 「抑制する」, 「促進する」の3つ の可能性が考えられるが,以下に述べるように「促進す る」との報告が多い。. しことばを十分に育て,豊かな2次的ことばの能力を獲 得することがまず必要だというのである。これは従来の 聴覚口話法の枠組みのみでは,対話の状況が限られてお. 頭文字手話単語(Initialized signs :単語の一部が指文字 材作成の取り組みとろう学校での試用・評価について報 によって構成されている)を再生・記録する課題により 告を行う。最後に手話教材を効果的に活用するにあたっ 評価された。英語の読み書きの成績は,アメリカ手話の ての今後の課題を述べる。 成腐,手話と英語を結びつける課題の成績いずれとも高 い相関があった。しかしながら相互の因果関係について 2,リテラシーの獲得における手話の活用 は今後の検討課題であるとしている。 \これらの実践報告や調査報告は,いずれも決して手話 スウェーデンでは, 1983年からバイリンガルろう教育 を学ぶことによって読み書き能力の獲得を抑制していな. まずスウェーデンでは, Heiling (1994)が,バイリン ガル状況における子どもたちの言語力や学力の伸びを,. 手話. それ以前のト一.タルコミュニケーションによる教育を受 けた子どもたちの成績と比較している。知能検査で両者 に差はないが,数学や言語検査の成績で有意な向上が見 られている。デンマークでも,バイリンガル教育の考え によって運営された実験クラスでの教育実践の成果が報 告されている(Lewis,1994)。これによると,基礎学校. 日本語. 2次的ことは. ♂■細. 書きこと(i. I. 菖しことは. 修了時(中学3年にあたる),全国規模の学力試験(デン うーク語,英語,物理,化学,数学など)で聴児と変わ らない成績を収めていたという。手話を導入した教育実 践によって,聴覚障害児たちの学力や読み書きの能力は 確かに向上していることが示されていると言えよう。 では手話の能力のどの側面が,どのように音声言語の 読み書き能力の獲得に影響を及ぼしているのであろう か?北米でも,様々な調査が行われつつある. 鵜- ⇔題表書 ft. i以msfj 菖しことは. t. - ⇔看■m. 図1. 1次的ことばと2次的ことばの枠組みから見た手 話から日本語への学びの道筋。 (鳥越, 1999による). (Chamberlain et al, 2000) Strong & Prinz (2000)は, 8歳から15歳のろう学校に在籍する子どもたちにアメリ カ手話の能力と英語の読み書きの力を評価し,その関連 を調べた。アメリカ手話の能力は,理解課題と産出課題, 文法的課題と語用論的課題など様々な側面から調べられ ている。アメリカ手話のいずれの調査項目も英語の読み 書きの成績と高い相関があったと報告している。. 手話. 日本語. e ⇒e-く三つ 図2.読みの初期段階での手話と日本語との関わり。日 本語文そのものを読むことによって意味に到達すること が難しいが,最初に手話の語りを見ることによって教材 内容の大まかな意味に容易に到達できる。. Padden & Ramsey (2002)も同様にアメリカ手話の能 力と英語の読み書き能力の関わりを調べた。彼らは,ア. 98.
(3) 聴覚障害児童に対する国語科指導のための手話教材ビデオ制作の試み. り,十分な2次的ことばの力が育ちにくいということで ある。 しかしながらこの議論では, 2次的な話しことばとし ての手話からどのように日本語に結びつけていくかにつ いて,メタ言語意識や翻訳などがその介在要因として重 要であると述べるにとどまり,具体的な学びのプロセス や指導・援助方法については十分に議論して_こなかっ たO 子どもたちは, 2次的ことばの学習段階で,単に「語 り」のスキルを身に付けるだけでなく,手話に対するメ タ言語的な意識(言語形式を分析的にみる力)をも育て ているのであろう。それは例えば,対話の相手に応じて 手話や語りの様式を使い分けたりすることに見て取れ る。理解の深まりは単に相手の状態を類推することによ って得られるのでなく,しっかり表現形式に着目するこ とにより,その形式を意識的に分析することにより得ら れる。そのような体験が次の段階で日本語の表現形式を 分析し,語柔や文法を学習するとともに,内容の深い理 解を達成することに生かされるのであろう。したがって, 日本語の学習のためには,まずもって手話の言語能力を 十分に育てていることが不可欠となる。 その意味で,小学低学年の日本語学習(国語科)にお いて,子どもたちが日本語文の読解を進める前に,まず 教材内容を手話で理解し,理解を深める作業は有用であ ろう。そのような考えをもとに,小学低学年の国語科の 教科書を翻訳する畷り組みを行った。. 図3.手話により読みを深める段階。手話の形式への着 目と分析により,より深い意味に到達することができる。. 教育実践としては以下のような手順を考えた。まず第 1段階は手話で教材内容を大まかに把握する段階である (図2)。国語科では1次読み段階に相当する。この段階 は,もちろん個々人の差は存在するが,日本語文を直接 読むことのみではなかなか十分に内容に到達することが できない。第2段階は手話の形式を意識的に分析するこ とにより,教材内容の読解が進む段階である。国語科で は2次読み段階に相当する(図3)。第3段階は,すでに 十分に深められた意味をもとに,手話から日本語へと橋 渡しがなされる段階である(図4)。このように手話を バイパスとした内容の理解,読解の深まりを体験するこ とにより,いずれ第4段階として,手話による内容の分 析の助けを得ずに,直接日本語文との関わりを適して深 い読解が達成されるようになるであろう(図5)。. 図4.手話と日本語を対照比較する段階。到達できた深 い意味を前提として, 2つの表現形式を比較したり,辛 話から日本語への翻訳がなされることにより,日本語の 学習が進む。. 3,手話ビデオ教材の制作 対象とした教材は小学低学年の国語科の教科書(光村. 図5.日本語の形式から直接意味の深まりを達成できる 段階。手話による形式と意味内容との関わりを体験する ことにより,手話によるバイパスを通らずに,直接日本 語文の読解ができるようになる。. 図書)から選んだ「くじらくも」, 「どうぶっのあかちゃ ん」, 「スイミー工「お手紙」の4つの教材である。日本 語文をまず日本手話に翻訳する作業を行った。その作業 には,著者の他,ろう学校の教師や手話の専門家が加わ. 99.
(4) 鳥越陸士. った。手話表現者は日本手話を第一言語とする聴覚障害 者であった。 手順としては,まず日本語文を手話表現者に見てもら い,自由に手言副こ翻訳をしてもらった。その際,日本語. ・最後まで通して見せ.あらすじの大体を把掘させた。. 文の理解が不十分な場合は話し合いによって意味を明確 化した。その後,表現された手話文を検討した。検討事 項として,手話の語りが日本手話として自然なものか, 日本語文の意味内容が十分に表現されているか,また授 業で扱われる予定の指導項目が手話表現の中に十分に反 映されているかであった。 最後の項目に関しては,例えば,自然な手話で表現し た場合,日本語文で示された意味内容がすべて手話の表 現に示されていない場合がある。特に,手話は視覚的言. ・手話ビデオを見せる。知っている手話,知らない手話. (スイミー) ・物語の内容を理解し,内容を楽しめるように使用。 (スイミー) について話し合う。手話ビデオを見せる。どんな内容 の話か話し合う。ビデオを見ながらまねをする。 (く じらくも,スイミ-) ・導入時にビデオを通してみてあらすじをつかんだ。 (どうぶっのあかちゃん) ・まずビデオを見てから日本語文を見た。 (どうぶっの あかちゃん) ・ビデオを通してみて,お話のあらすじを大体つかませ る。 (お手紙). 語であり,日本語文が聴覚的な現象を詳細に記述してい る喝合,それを手話でこと細かに翻訳すると,手話の語. ビデオ教材は,いずれの単元でもまず導入部分で用い. りそのものが不自然になってしまうことが多々あった。 その場合は手話表現者とそれ以外のメンバーの議論によ って,手話の表現の検討を行った。 手話表現を確定し,ビデオ撮影した後,単語リスト (巻末資料1)と指導計画案(巻末資料2)を作成した.. られた。まず日本文を読んでいく前に全体をビデオで見 たり,あらすじを把握させたりしていた。さらにビデオ を見るだけでなく,見ながら手話を模倣させたり,ビデ オを見た後,内容や手話についての話し合いを行ったり していた。また回答の中には導入の段階のみでビデオを 見せたというものもあった。. 4,手話ビデオ教材の試用と評価. 次に2次読み以降のビデオ使用についての回答例を示 す。. 手話ビデオ教材を10校23学級で試用した。いずれの学 校も授業で手話を使うことに肯定的で,また手話ビデオ. < 2次読み以降> ・ほぼ毎時間使用した。ロールシフトや会話の場面の話. 教材の活用に積極的であった。ビデオ教材配布時には, 手話単語リストと指導計画案もあわせて提供した。授業 の実施後,担当教師に対して,郵送によるアンケート調 査を行った。アンケート内容は, 1,どのようにビデオ 教材を使用したか, 2 ,ビデオ教材の使用に対する子ど もたちの反応, 3 ,ビデオ教材の改善点や今後の要望で あった。 17学級から回答が得られた(内訳, 1年生7ク ラス;2年生6クラス;その他4クラス)0. 者.視線,位置関係などの確認に,テープの一時停止 を繰り返しながら児童とやり取りした.また話者の表 情にも注目させ,心情を想像するきっかけにもした。 (くじらくも). ・場面ごとにビデオを見て読み取る。 2次読みから文を 拡大したコピ-を提示したが.読み取りはビデオを中 心とした。例えばビデオで「子どもは何を言ったのか な」と話し合った後, 「それは文のどこに書いてある. 4-1手話ビデオ教材が教師によってどのように利用 されたか?. のかな」と見つけるというふうに行った。 (くじらく ち) ・ビデオを繰り返し見て,内容をつかみ.児童間で意見. まず手話ビデオ教材をどのように使用したかをたずね た。回答の内容から5つに分けるとことができた。導入 (1次読み), 2次読み,日本語との関わり,家庭学習, その他である。 まず導入(1次読み)の回答例を以下に示す。. を出し合い,劇化した。 (くじらくも) ・毎時間ビデオを見せて,まねさせた。 (くじらくも) ・自分たちもビデオのように手話で話してみる。それを ビデオ掘りする。 (くじらくも) ・場面ごとに使用。授業のはじめに今日の学習場面を見 せる。次に内容理解を深めるため,手話表現や表情に. <導入(1次読み) > ・導入時にビデオを通してみて,あらすじをつかむ。 (くじらくも) ・まず導入に全体を通して見せた。 (くじらくも) ・導入と一次読みの段階で(のみ)使用。 (くじらくも). 着目させ,その部分を止めて説明していく。その時問 の終わりにまとめとしてその場面を見せる。 (スイミ -). ・場面ごとにビデオを見せる。登場人物の気持ちを考え る0日分で物語りを再現する。本読み.ワークシート inn.
(5) 聴覚障害児童に対する国語科指導のための手話教材ビデオ制作の試み. た。それに関しての回答例を以下に示す。. で整理する(くじらくも.スイミ-) ・一応学習が終わり,まとめ読みと手話単語学習のため にビデオを使用した(どうぶっのあかちゃん)0 ・日本語文をまず見て,自分なりに内容を考えたり,わ. <家庭学習> ・今までは家庭学習で音読をしていたが,ビデオの視聴 を行った。 ・次の学習場面のビデオ視聴を家庭で行わせた。 ・ 1人1本ビデオを持ち帰り,音読練習の代わりに見せ. かりにくいところを出し合ったりして.話し合ってか らビデオを見た。 (どうぶっのあかちゃん) ・本時の段落部分のビデオを見せて,内容の粗方をつか ませる。 (どうぶっのあかちゃん) ・挿絵ごとに段落にわけ.段落ごとに繰り返し見て読み 取りを学習する(お手紙)0 2次読みは,場面ごとにより読みを深める段階である。 ここでもビデオ教材が様々に利用されていた。まず場面 ごとに繰り返しビデオを見て,内容の理解を深めたり, 登場人物の心情の理解させたりするために活用されてい た。またそのために教師はビデオの手話表現者の細かい. fco. ・各家庭に持ち帰らせて,家庭学習としてみるようにさ せた(音読の代わりに)。見るときはビデオのまねを しながら見るように指導した。 ・ビデオをダビングして,家庭でも見るように家に持た MS 多くのろう学校では,手話ビデオ教材がダビングされ 各家庭にも供与された.家庭では家族と一緒にビデオを 見たり,音読の代わりとして,ビデオを見ながら,手話 模倣がなされたりしていた。 その他として,手話ビデオ教材が授業で十分使いこな. 手話表現(ロールシフト,視線,位置関係など)や表情 に着目させていた。手話の形式からその内容の理解を深 める試みがなされていたと言えよう。また理解したこと を子どもたち自身が表現する活動にも活用されていた。 劇化したり,内容を語らせたりするときの手かがりとし てビデオが活用された。 次に日本語学習との関わりでビデオ教材が用いられた とする回答例を示す。. せなかった理由が述べられていた。以下に回答例を示す。 <その他> ・授業の最後にのみ使用。子どもから出てくるはずの豊 かなイメージを狭めたくなかったので。 ・国語科の時間でなく,朝の会,自立活動の時間に。絵 本の読み聞かせの一部として手話ビデオを見せてい る。. <日本言吾との関わり> ・日本語の学習の際,ビデオと照らし合わせてみた。. ・事前に指導者が見て,研修。 ・指導者が手話表現の予習用に使用した(授業では使用 せず)0 ・手話がとても上手で芸術的。授業に取り入れるのは難. (くじらくも) ・文章を読んだとき,難しい語句について,もう1度ビ デオに戻り,その意味一内容を見て理解させた。 (く じらくも). ・文章の内容をつかむために,手話表現と本文とを対応 させて,単語の意味をつかませた。 (くじらくも) ・日本語表現につながるように,部分的に日本語文と照. しい。 まず子どもから出てくるイメージを狭めたくなかった ので,授業前にビデオを見せなかったという回答があっ た。手話は視覚言語で,心情などが語り手の表情にダイ レクトに現われてしまうので,本来文章から読み取った り,想像したりすべき活動が制限されてしまうという意 見であろう。ただそのように考えたとしても,教員の手 話学習のためやB]語科以外の枠組みで活用する試みはな されたようである。. らし合わせながら使用(スイミー)。読みを進める際. 各段落で日本語の文章を読み,意味を考えた後,手話 ビデオを見て確認。日本語文がわからないときも,辛 話ビデオを見て,意味を考えた。日本語-手話ビデオ -日本語という活動を繰り返した。 (どうぶっのあか ちゃん) ・単語の意味を理解するために,分からない単語を本文 から抜き出してから,ビデオを見て意味をつかむ。 (どうぶっのあかちゃん). 4-2子どもたちの反応. 日本語文の導入後も,手話ビデオを様々に活用してい る。手話を適して得た教材内容の理解に基づき日本語文 の学習を行っていた。日本語の分からない語句や文を, 手話ビデオの中から探し出して意味を読み取ったり,日. 次に授業場面で手話ビデオ教材を利用したことによっ て子どもに現われた反応や学習に及ぼした効果をたずね た。回答は,子どもたちのビデオ教材との関わり,内容 の把握,日本語の学習,子供同士の関わり,授業者とビ デオ教材との関わり,授業全体への影響,今後の課題の 7つに分けることができた。. 本語文とビデオの手話表現を照らし合わせたりした。 家庭学習でも様々に手話ビデオ教材が利用されてい 101.
(6) 鳥・越隆士. させていたようである。またビデオを見ることによって, 手話そのものの理解が広がったようである。自身の手話. まず子どもたちのビデオ教材との関わりを記述する。 概ね子どもたちには好意的に捉えられているようであっ. と比較したり,友達同士でわざと間適った手話を表現し て楽しんだり,矧こ入った表現を繰り返し表現したりし ていた。洗練された手話表現を繰り返し見ることによっ て,手話そのものへの意識的な理解(メタ言語意識)が 深まったのだろう。音読の時にも手話を併用するように なったとの記述もあった。音声言語の理解や表現にも肯. た。以下に回答例を示す。 <子ともたちのビデオ教材との関わり> ・子どもたちは手話表現の模倣が好き。どんどん上手に なっていく。 ・児童は飽きることなくビデオを見たがった。最初に見 たときから笑いや手話模倣がおこった。 ・ 「くじらくも」はとても楽しそうで,すぐにまねをしノ ながら見ていた。 「どうぶっのあかちゃん」はあまり おもしろくないという感想が出た。. 定的な影響が見られるようである。 手話ビデオ教材を使用することによって,教材内容に 興味を持たせるだけでなく,内容の把握や理解の深まり が得られたとの記述もあった。以下に回答例を示す。. ・ビデオを見て,入学まで全く手話を知らなかった1人 を含め.日頃の音読にも少し手話をつけたり.発音の. <内容の把握や理解の深まり>. 時も手話をつけたりするようになった。. ・予想以上に,一次読みで内容を読みとることができて いた。身近な学校生活のことだったからかもしれない が, 1場面のくじらと生徒が一緒に回る場面や子ども をのせて,くじらが進む場面のような手の動きをすん. ・何よりも子ども達が楽しんで学習できたことがよかっ た。 ・手話表現を楽しんでいた。わざと手話表現を間違えて. なりと理解できていたのには驚いた。 「おーい.こっ ちにおいで」と呼びかけあうところのロールシフトも 手の向き,目線などしっかり見て理解していた。 ・物語全体の大まかな理解が早かった。またビデオを使 用していないときは,あらすじ理解にとどまることが. 表して喜んだり,好きな表現(うなぎ,虹色のゼリー, くじらくも)を繰り返し使ったりした。 ・海や魚の表現などを見て, 「いろんな手話がある!」 と言っていた(手話単語の表現として,例えば「海」 はこうと決まっていると思い込んでいる子どももい. 多いが,今回は心情面まで迫る学習が展開できた. ・教材文のあらすじをつかむことが容易にできた。日本 語の苦手な児童も.内容をつかみ.登場人物の心情を 想像することができた。日本手話で丸覚えして表現す ることができた。場面の様子や登場人物の表情など日 本語に縛られることなく豊かに表現できた。 ・場面の状況を日本語力に関わらずスムーズにイメージ することができた。登場人物の心情理解や会話を想像 するといった物語教材本来のねらいを十分深め,楽し むことができた。 ・本教材の日本語文は倒置法や比職,体言止めなどいろ. る)0 ・日本語の文章に抵抗感をもつ児童も洗練された手話表 現からお話を楽しむことができた。 ・手話ビデオを見たときはつまらなさそうにしていた児 童が, 「ス-ホの白い馬」の時, 「ビデオがないのか?」 と聞いてきた。見た目よりずっと参考にしていたよう m ・スイミ-のビデオを見せたところ. 4人のうち, 2人 .が全く話をつかめていなかったO ・手話ビデオがどれくらい子どもに伝わるか知りたかっ たので.前もっていろいろ言わないで見せた。見た後.. いろな表現法が使われており,日本語文からだけでは, 内容を読み取ったり,情景を読み取ったりすることは 困難だった。手話ビデオを見ている子ども達の表情は 生き生きとしていて,物語の中に入り込んで,登場人 物になりきっている様子がうかがえた(スイミー)0 ・くじらくもと子ども達の関係やその情景を読み取り, そのときの気持ちを考えるなど,単元のねらいにせま れるようになった。 ・登場人物の会話のやりとりやしたことなど,文章から の読み取りよりもビデオの読み取りが自然にそして確 実に内容把握できた(お手紙)0 ・モデルの手話や表情からイメージを持ち.物語のあら すじをつかませることができた。また,普段自分達が 使っている手話とは違う表現もあることが発見できた。. どうだったか.わかったか等の発間をしたが.子ども 達の反応は「分からなかった」ということだった。で も「くじら」 「体操」 「飛び乗る」等,表情豊かなモデ ルの手話に時々笑顔を見せながら見ていた。 ビデオは,まず子どもたちに教材内容への興味を持た せたようである。何度も何度も飽きることなく繰り返し 見たり,ビデオの語りを楽しみながら,自分でも模倣し て手話表現したりしていた。学校によっては子どもたち の手話理解力が十分でなく,有効に使えなかったところ もあったようであるが,子どもたちの手話の能力は十分 でなくとも,それなりに楽しめていたとの記述もある。 またビデオを見ることで全体の意味を即座に把握するま でに至らない場合でも,手話の動きや表情を断片的に捉 えることはできており,それが教材内容への興味を持続 102.
(7) 聴覚障害児童に対する国語科指導のための手話教材ビデオ制作の試み. 学習にとりこめるようになり. 3人が一緒に授業を進 めることができるようになった。 ・子ども同士の意見交換が活発に行われた。 ・ビデオを見ることで内容を理解し.児童間のやりとり が活発になった。 ・友達に意見を言うとき,今までではどう表現してよい かわからないときは,指文字で表現したり教師の助け を求めたりしたが,ビデオの表現を借りて何とか自分 で伝えようとすることが増えた。 まず児童間のやり取りや意見交換が活発になり,対話 を中心とした授業の展開ができるようになったことであ る。従来の教師から児童への一方向的な授業の展開とは 大きく異なる。手話により教材内容の理解が進んでいる こと,また手話という視覚言語が主たる手段のためより 児童間での意見や考えの共有が可能となったのであろ う。また手話で授業が展開するために,日本語の苦手な 子どもも積極的に授業に参加できたようである。. まず導入部で手話ビデオを見ることによって,内容を 大まかに把握することができた。教師の予想以上に手話 の表現内容を理解できていたようである。さらに手話ビ デオにより学習を発展させることが可能となった。例え ば,あらすじだけでなく,登場人物の心情の理解をした り,登場人物同士の関わりや情景を読み取り,気持ちが 考えたりするなどの課題をこなすことができた。単に語 句の解説にとどまらず,まさに国語科の本来の授業の展 開が可能となったことが示されている。 さらに学習は手話や教材内容にとどまらず,日本語の 学習にも生かされたようである。以下に回答例を示す。 <日本語の学習> ・手話表現と日本語表現を比較して見たり,考えたりす ることができていた。日本語文の自分のわかりにくい 部分を,手話ビデオを見て. 「ここ1,」と見つけるこ とができた。文の順序の遣いなどにも気づくことがで きた。 ・初めて出会う日本語について,その意味やニュアンス の理解が容易になった。. 授業を行う教師にとっても手話ビデオ教材は様々に影 響したようである。以下に回答例を示す。 <授業者とビデオ教材との関わり>. ・日本語を読む際もビデオ内の手話表現を用いながら. 意味を考えながら読むようになった。 ・本文を読むとき,日本語対応手話で読むのであるが, ビデオから学んだ表現方法を使うことが多かった。 ・手話表現と日本語の文章表現を比べ,その遣いに気を つけながら書きの活動につなげることができた。 ・文字で書かれたものにあまり関心を示さなかった児童 が,表されている手話が教科書のどのことばなのかを さがそうとしていた。 ・手話をしながら単語を覚えたほうが,意味と結びつき. ・授業者として手話表現の勉強になった。 ・私自身手話が下手なので.手話ビデオは大変参考にな った。 ・教師側もビデオ内の手話表現を活用し授業が進めてい けるので,児童とのやりとりがスムーズになった。 ・手話表現や表情など,教員側としてもとても参考にな った。 ・教師側の手話の扱い方を統-できた。 まずは教師自身の手話の学習に有効であった。また授 業中にビデオ教材の手話表現をいつでも取り出すことが できるため,手話表現に基づいた児童とのやり取りがス ムーズになったとのことである。. やすいし.忘れにくい。 ・わからない単語を本文の中から抜き出してから,ビデ オをみることで意味をつかむことができた。 手話での理解が深まっていることにより,それを日本 語に広げることが可能となった。手話表現に対応する日 本語表現を教科書の中に見つけようとしたり,理解でき ない日本語の単語や文を,ビデオの手話表現を手がかり に理解しようとしたり,さらに日本語表現と手話表現の 違いに着目し,書きの活動につなげたりしていた。十分 教材内容の意味が理解でき,さらにそれが深まっている ことにより,形式としての手話表現から別の形式である 日本語表現に橋渡しが可能となるのであろう。日本語学 習への意欲も高まっているようであった。 手話ビデオを利用することにより,子ども同士の関わ りも活発になったようである。以下に回答例を示す。. ビデオ教材の使用の影響は,単に国語科の授業内だけ でなく,それ以外にも波及したようである。回答例を以 下に示す。 <授業全体への影響> ・25時間くらいの学習時間になったが,毎時間ビデオを 子ども達が準備するなど,興味,関心,意欲が継続した. ・今までは日本語の説明に多くの時間を費やしてきた が,手話ビデオを活用することで,児童が主体的に学 習できるようになった。 ・手話の語集が増えて,日常的にも使用するようになっ た。 ・家での読みでも,手話ビデオではこう表現していたと 家の人に教えたりすることができた。 ・保護者もダビングを希望し,家庭でも兄弟と一緒に見. <子ども同士の関わり> ・日本語を読むことに苦手意識があった児童も,喜んで. 103.
(8) 鳥越隆士. デオを使用しなくてもよいのではないか?. たと連絡があった。また,通常学級でもこのビデオを. 回答の多くは日本語の指導に関するものであった。手 話で教材内容の理解が深まり,また児童同士の話し合い や意見交換が活発になったとして,そこで得たことをど う本文の読みや日本語の学習につなげるかが今後の課題 として残されていたようである。. 見る機会を作ってもらい.まわりの子ども達への手話 への関心を広げられたと思う(難聴学級)0 まず子どもたちが意欲的,主体的に学習に取り組むこ とができるようになったことである。また生活の中で手 話の使用も増えてきた,家族や周りの聴児(難聴学級の 場合)へも手話への関心を広げることができたとのこと. 4-3ビデオ教材の改善点や今後の要望. である。 以上のように子どもたちの反応として様々な肯定的な. 最後にビデオ教材の改善点や要望,ビデオ教材のあり 方についてたずねた。以下に回答例を示す。 ・物語文と説明文では,ねらいも異なるので,手話表現. 評価があったが,今後の課題も以下のように示されてい る。 <教材活用の今後の課題>. もその違いを大事にして欲しい。 ・物語文に比べ,説明文教材の場合にはまた遣った作り 方があると思う(物語文では手話表現を見ると内容が わかるというものが多いが.説明文では見ただけでは わかりにくいことも多かった)。 ・児童間で登場人物の心情を話し合う際.ビデオの表情 がすべてになってしまうことがある。児童に考えさせ たい場面は表情を抑えるなどして,児童が自分なりに 考えられるようにして欲しい。 ・少し手話がはやいように思う(子ども達の手話力にも 差があるので). ・日本語とどう結びつけていくのか。全文を対応させて いると非常に時間がかかる。ポイントとなる部分だけ でいいのだろうか? ・くじらにのった瞬間の「あっという間に」の表現はな かなか意味がつかめず,また説明も難しかった。日本 語の文や単語を取り上げて学習することはできなかっ た。どのように提示して,どうつなげていけばよいの かまだまだ課題がある。 ・ビデオの表現と教科書に書かれた文章が子どもの中で ピタッとつながるのは難しいと感じた。つながりやす い子はもともと聴力もよく,もともと日本語が入って. ・なんとか自分で日本語文を読み取ろうとする児童もい. ・前の場面の手話が終わって次の挿絵が出てくるまで の,あと少し間があるといいと思った。場面ごとに読 み取りをしているときテープを止めるタイミングが遅 れてしまうことがあったので。 ・挿絵が文章の内容よりも早くに出されていた(「くじ らくも」では子どもたちが空に上がる前に,飛んでい る挿絵が出ている)。教科書のページにあわせるより. るoビデオと日本語文の提示のタイミング.使い方を もっと考えていきたい。. ち.内容にあわせた方がいいと思った。 ・キーワードの文法解説や新出語句を使った短文なども. ・子ども達自身の日本語の読み書きする力にどうつなげ. 手話ビデオに収めてはどうか。 ・文章の中に出てくる単語や短文を抜き出して手話表現 したもの(日本語一手話辞典みないなもの)。 ・実際に手話ビデオ教材を使った授業のビデオが欲し い。. いる子だった。 ・書きことばへと結び付けていく指導法の検討。ビデオ を使用しての学習が終わった段階で教科書を使って音 読したが,そのときの指導はどうすればよいのか? (対応手話を使ってもよいのか,文字だけか?). ていくかが課題。 ・説明文の場合,本文を読むときは日本語対応手話(日 本語の語順で)で読めることが必要だと思う。そのと きにどのあたりまでビデオで表されている表現を使え ればいいのだろうか。児童の読みの深まりに任せてい. ・手話を全く知らずに入学してくる子どももいるので. 幼児.児童用の段階別手話学習のための教材ビデオが 欲しい。 ・他の単元の手話ビデオも作成して欲しい。 ・東京書籍の教科書でも作って欲しい。. いのか。 ・日本語文をどのように取り扱うか?国語の教科書の大 部分は読みの教材である。その読みの教材で手話ビデ オを活用した場合,日本語文に触れる機会が減ってし まう。個の状態に応じて日本語の学習を展開していけ. ・教科書に拘らず,物語のビデオ。科学読み物や社会. 歴史についても。 ・算数についてのビデオも欲しい。 ・市販テストのような内容の手話ビデオ ・蒸付資料としての要望 指導計画案,ワンポイントアドバイスなど. ばよいと思うが,今の教員配置では個別の学習の時間 がとりにくい。 ・授業研く手話ビデオを使用した授業)を行ったが,児 童によって.また指導する教員によって使用の状態は まちまちであった。すべての児童に同じ様な方法でビ HG.
(9) 聴覚障害児童に対する国語科指導のための手話教材ビデオ制作の試み. 単語リスト,指導計画案,手話文法の解説. Germany: Signum Press.. 小林春美・佐々木正人1997子どもたちの言語獲得 東京:大修館書店. 手話と日本語文をつなげる学習でのワークシ-卜の ようなもの 先生向けに手話表現の解説(特に日本語文に対応し ていない部分) コマ送り写真(新出単語の意味を知る教材づくりに 使いたい) 制作されたビデオそのものの改善点のほか,ビデオ教 材を使いこなすための添付資料やマニュアルの要望も多 かった。今後の検討課題である。. Lewis.W. 1994 Bilingual teaching of deaf children. Aalborg, Denmark: Doveskolernes Materialelaboratonum. Mahshie,S.N. 1995 Educating deaf children bihngually. Washington,DC: Gallaudet University Pre-College Program s. 森井結美2001乳幼児期からの手話使用:その成果と 課題手話コミュニケーション研究(日本手話研究所 所報) , 41,10-15. 中森礼美1999子ども達とつくった創作劇「わんぱく だん」 :子ども同士の話し合いを大切にした取組奈. 5,今後の課題 本論文では,まず手話から日本語への学びの道筋につ いて検討した後,手話ビデオ教材の制作とその評価につ いて述べた。手話ビデオ教材の評価は概ね良好であった。 手話ビデオ教材により,児童が興味や意欲を持って教材 の学習を行うことができたこと,教材内容の理解が深ま ったこと,対話形式の授業の展開ができたこと,手話そ のものの学習も可能であったことなどがあげられた。そ の一方で,いくつかの問題点も指摘された。 1つには必 ずしも手話から日本語へと授業の中で十分に展開できな かったことである。手話による話し合いや意見交換は活 発になったが、それをもとに日本語に結びつける取り組 みが不十分であったのだろう。 この間堰を解決する方途として, 1つには先にも述べ たように,手話そのものの学習をさらに進める必要があ ろう。手話による大まかに理解にとどまっていては,日 本語文の理解においても十分に深まらず,それがひいて. 良県立ろう学校研究紀要, 21,16-21. 岡本夏木1985ことばと発達東京:岩波書店. は日本語の学習にも十分な効果が期待できない。手話に よる内容の理解と,内容を理解するための手話そのもの, 手話の表現に対する文法的,語柔的,語用的な理解を深 める必要があろう。そのためには教師側の手話に対する 深い理解が必要であり,そのための取り組みが必要であ ろう。またそれを支援するための添付資料や指導法の検 討が必要であろう。それらの要望はアンケート調査の中 にも見られている。今後の検討課題である。. 鳥越隆士・クリスターソン,G. 2003バイリンガルろ う教育の実践:スウェ-デンからの報告東京:全日 本ろうあ連盟出版局. Padden.C, & Ramsey,C. 2000 American Sign Ilnguage and reading ability in deaf children. In: C.Chamberlain, J.P.Morford, & R.I.Mayberry, (eds.) 2000 Language acquisition by eye. Mahwah, NJ.: Erlbaum., pp.165・189. Strong.M.L, & Prinz.P. 2000 Is American Sign Language skill related to English literacy? In: C.Chamberlain, J.P.Morford, & R.I.Mayberry, (eds.) 2000 Language acquisition by eye. Mahwah, NJ.: Erlbaum., pp.131-141. Svartholm,K. 1993 Bilingual education for the deaf in Sweden. Sign Language Studies, 81, 291-332.. 鳥越隆士1999ろう教育における手話の導入兵庫教 育大学研究紀要, 19, 163-171. 鳥越陸士2001手話・ことば・ろう教育京都:全日 本ろうあ連盟日本手話研究所. 巻末資料1 「くじらくも」手話リスト. (空自で仕切られた語や語句は1つの手話単語を示す。 PTは指さし,ハイフンで区切られた文字は指文字の表 覗, /は文の切れ目を示す。また括弧内は手話単語以外 の身振り的な表現や非手指の動作などを示す。) 第1場面 4(時間目)勉蛍小学1 2組こどもた ち/体操する(体操するしぐさ) (上を見るしぐ さ)大きいく-じ-らくじら/(首ふり)白い. 付記:本稿で取り扱った手話ビデオ教材の制作は,日本 手話研究所ろう教育研究部との共同研究に基づく。なお 本稿は,平成13-15年度科学研究費補助金(基盤研究C2 )および平成14年度松下視聴覚教育財団研究開発助成 による研究成果の一部である。. Chamberlain.C, MorfordJ.P., & Mayberry,R.I. (eds.) 2000 Language acquisitionわ, eye, Mahwah, NJ.: Erlbaum.. 雲移動する(雲が) PT/ (体操するしぐさ) PT 同じ(くじらが体操するしぐさ) (くじらが深呼吸す るしぐさ)終わり/みんなかけあし走る回る (生徒が) (上を見る) PT(くじらがぐるぐる回. Heiling.K. 1993 The development of deaf children. Hamburg,. る)/先生笛を吹くぐるぐる回る+PT(くじら. 引用文献. 105.
(10) 鳥・越隆士. と生徒が一緒にぐるぐる回る)止まる(くじらと生徒. ・題名から内容を想像するOみんなで話し合うo. が)/右笛を吹く右に向く(上を向く)右に 向く(くじらが) /みんなPT学校好きPT みんな/. ・おおよその内容を手話で再現できる。 ・内容についておもしろかったところや好きなところに ついて話し合う。 ・手話モデルの表情や手話表現などについておもしろか ったところ,好きなところについて話し合う。. 第2場面 こどもみんなおーい(呼ぶしぐさ)くじらおー い(くじらが)/こどもPT(こっち)おいで くじらFr(こっち)おいで/みんな雲行く 飛び乗る(みんな) (うなずくしぐさ) /みんな 男みんな女みんながんばる/. 2次読み:各場面の様子や登場人物の気持ちを,手話ビ デオをより詳細に見たり.動作化したりするなどを通し て読み取る。 *日本語文はその都度提示するか, 4次読みでまとめて 取り上げる (第1場面) くじらくもと子どもたちとの出会いの様子を読み取る. 第3場面 こどもみんな手を握る円になる手を握る(行 こう!) (1, 2, 3.飛び上がる(みんな)/ 飛び上がる高さ足らない30(センチ) /くじ. ・ビデオをもう一度見る- 「だれが,どこで,何をした か?」 ・先生と生徒とくじらの動作の関わりを理解する。また 生徒とくじらの手話表現(表情)の対比に着目する。 役割を決めて,動作化をしてみる。 体操する 深呼吸する 走る-止まる. らもっと高く! (繰り返す) /みんな(うなず く) (行こう!) (1,2, 3)飛び上がる(み んな)/飛び上がる前高さ増える50(セン チ)/くじらもっと高く! (繰り返す) /み んな(行こう!) (1,2,3時風が吹く 飛ばされる(みんな)飛んでいく(手を握ったまま) 飛び乗る(くじらの背にみんなが)乗る(手を握った まま)/あっという間に/ 第4場面 みんな泳ぐ(鰭で) (行こう!)/くじらにこど. 回れ右をする ・ 「きっと学校が好きなんだ」 -なぜそう思ったのかを 話し合いをする。 (第2場面) くじらくもと子どもたちのやり取りの様子を読み取る. もが乗っている進む(こどもを乗せて) /青い 空進む(こどもを乗せてくじらが) /山海進 む(こどもを乗せてくじらが) /川家(いくつか) 山進む(こどもを乗せてくじらが) ビル(たくさん)車が行き交う町進む(こどもを 乗せてくじらが)/ PT(みんな)歌う指揮をす る楽しい/空まだ遠い/ 第5場面. ・ 「おうい,ここへおいでよ」誰が誰に声をかけている のか? -手話のロールシフトを理解する ・くじらと子どもたちで役割を決め,動作化をしてみる。 ・ 「よし,きた」 (手話は「やった!」)気持ちを話し合 う。. 楽Lt、先生(時計をみる)あっという間畳/ くじら帰ろう! /くじら引き返す(くじらが) 進む(鰭で)進む(こどもを乗せてくじらが)/学 校建物見る進む(こどもを乗せてくじらが)/ PTジャングルジム(登る+網+登る)進む(こど もを乗せてくじらが)止まる(くじらが)/みんな 降りる(たくさん)/みんなさようならをする(こ どもが)/時鐘が鳴る4(時間目)勉車終わ り/くじらさよならをする(くじらが)/くじら 塩を吹く進む(鰭で)進む(くじらが)見えなく なる/. ・吹き出だしを使って,子どもたちがどんなことを話し ているか(手話で)発表しあう。 (第3場面) くじらくもに飛び乗ろうとする子どもたちと.応援する くじらくもの様子を読み取る ・子どもたちとくじらのがんばりと応援の関係を理解す る。 -手話のロールシフトを理解する ・ジャンプが30センチ,次に50センチと高くなったとき の手話表現(表情)に着目し,そのときの気持ちにつ いて話し合う。動作化をして子どもたちの気持ちを考 える。. 巻末資料2. ・かぜに吹かれて,雲に乗った場面の手話表現の理解す. 「くじらくも」指導計画案. る。. 1次読み:ビデオを通してみて,物語のあらすじをつか. (第4場面) くじらくもに飛び乗った時や牢を旅する時の子どもたち. m. 106.
(11) 聴覚障害児童に対する国語科指導のための手話教材ビデオ制件の試み. の様子や気持ちを読み取る ・雲に乗っている子どもたちを観察(挿絵主手話で描 写(どこにどんなかっこうで) ・雲に乗っている子どもたちの気持ちを想像しあう(辛 話で発表しあう)0 (ワークシートの吹き出しを利用) 雲の上から下の世界(港,町,義)を見たときの気持ち を想像する。 ・雲が空を進んでいく手話表現に着目する。 (第5場面) くじらくもが子どもたちをジャングルジムに降ろすまで の様子を読み取りまた別れる時の気持ちを裸像できる ・くじらくもと子どもたちの気持ちを想像しあう-帰り 道でどんなことを話し合ったか発表しあう。 ・どこにどんなふうに降りたのか,手話表現を読み取る ・役割を決めて,別れの場面を動作化する。 「さような ら」を言ったときの気持ちを話し合う。他にどんなこ とを言ったのか吹き出しなどを利用して話し合う。 3次読み:全体を通して手話で表現したり.くじらくも にビデオレターを作ったりして,物語を味わい.学習の まとめをする。 ・役割を決めて,手話劇を行う。 ・ 1人で語りを行う(CLやロールシフト,表情などを 適切に使い,情景を描写したり,そのときの気持ちを 表現できる) ・ビデオレターを作り,くじらぐもにお礼を言おう。 4次読み:いくつかの日本語表現を取り上げ,手話表現 との対比を通して語集や文法を学習する。 ・取り上げる語柔の例 まっしろ,のぴたり,ちぢんだり,あいず,ごう れい,きっと,はりきりました,やっと,いきな り,ふきとばす,あっというまに,つないだまま, およぐぞ,もうお昼だ,など ・取り上げる文法の例 対比の表現「も」 -そのときの手話表現は?. 107.
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