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インターンシップ体験の意味深さに影響を及ぼす要因の検討
Factors Affecting the Meaningfulness of an Internship Experience for University Students
古田克利(関西外国語大学) 本研究の目的は、インターンシップ体験の意味深さをコーリングの指標を参考に測定し、インターンシップの 期間、地域(国内/海外)、内容(業務経験/集合研修/プロジェクト学習)、および学生生活(勉強/サーク ル/アルバイト)の意味深さとの関連を明らかにすることである。地方の文系私立大学(A 大学)で実施した 2017 年度夏季インターンシップの事前・事後アンケート調査の結果を用いて、縦断的な定量分析をおこなった。 A 大学における 2017 年度夏季インターンシップの派遣先企業数は 186 社で、参加者数は 456 名である。回収さ れたアンケートのうち、記入の不備等のあったデータを除く、224 名のデータを分析対象とした。分散分析およ び重回帰分析をおこなったところ、次の 4 点の結果が得られた。すなわち、1)インターンシップの期間が 10 日 以上よりも 9 日以下の場合にインターンシップ体験の意味深さが高く、2)国内よりも海外インターンシップを経 験した方が、インターンシップ体験の意味深さが高かった。また、3)インターンシップの内容に着目すると、業 務経験や集合研修はインターンシップ体験の意味深さを高めるが、プロジェクト学習ではその効果がなかった。 さらに、4)勉強の意味深さが高いほど、インターンシップ体験の意味深さが高かった。 キーワード:インターンシップ、意味深さ、コーリング、大学生 1.はじめに 近年のキャリア研究分野において、現実に対する意 味づけを重視する社会構築主義的アプローチにもとづ く研究が注目されている(Hansen 1996、Savickas 2005)。 例えば、Hansen(1996)はキャリアにおける重要課題 のひとつに人生の意味や目的を探ることを挙げ、また Savickas(2005)はナラティブ(語り)を通して人生の 意味を再構成することの重要性を説く。さらに、労働 者が仕事の意味深さを感じ取ることによって、個人の キャリア意識や組織行動にポジティブな影響を与える ことがこれまでの研究で明らかにされてきた(Rosso, Dekas & Wrzesniewski 2010)。しかし、学生を対象にした意味づけの研究、たとえ ば学生生活や就職活動等の意味づけの深さに関連した 研究は限られており(髙坂 2016、溝上 2009)、とり わけインターンシップ体験の意味深さに注目したもの は見当たらない。学生がインターンシップ中に意味深 さを感じ取る経験は、学生が将来、仕事に意味深さを 感じることと密接に関連すると考えられる。そして、 それは間接的に、将来の個人のキャリア意識や組織行 動にポジティブな影響を与える可能性がある。そこで 本研究では、大学生のインターンシップ体験の意味深 さに着目し、それに影響を及ぼす要因を検討する。 2.問題 2-1. インターンシップ体験の意味深さ まず、本研究で用いる「インターンシップ体験の意 味深さ」の概念的整理を行う。仕事の意味(meaning of work)研究の文脈において、仕事の意味とは、多次元 的な概念構成体であることが指摘されている(中村 1991)。例えば、Fox(1980)によれば、仕事の意味は 「社会的な意味」と「個人的な意味」に分類される。 社会的な意味とは、仕事(働くこと)の本質が何であ るかを表し、教育や文化を通じて学習されるものであ る。一方の個人的な意味とは、働くことによって得ら れていると個人が知覚する成果に関わるものとされる。 この分類にもとづけば、本稿が着目するインターンシ ップ体験の意味深さは、後者に近い。すなわち、イン ターンシップを体験することによって得られ、個人が 知覚するものを本稿では扱う。 次に、キャリア教育研究の文脈から、学生生活の意 味深さに関連する先行研究を見ると、学生生活に費や す時間でそれを測定しようとする研究(溝上 2009)や、 活動の重点度を 5 件法で測定する研究(髙坂 2016)等 がある。しかし、ある活動に多くの時間を費やしたり、 重点的に取り組んだりしているからといって、その活 動に意味深さを感じているとは言い切れない。 そこで本研究では、近年キャリア研究において注目 されているコーリング(calling)の概念に着目した。コ ーリングには多様な定義が存在するが、近年では「個 人がある職業(役割)に人生の目的として情熱的に強 く惹かれている状態」(柏木 2015)のように、個人の 状態を捉える概念として用いられている(注 1)。また、
2 コーリングを仕事の意味深さを測定する指標として援 用し、それが組織適応感に正の影響を与えること(古 田 2017)等が明らかにされている。 以上をふまえ、本研究では、インターンシップ体験 の意味深さを、コーリングを参考にして捉える。そし てそれを「個人がインターンシップ体験に情熱的に強 く惹かれている状態の知覚の程度」と定義する。なお、 本稿において、意味深さとはその意味の内容を問わず、 強弱にのみ着目したものである。さらに、具体的な意 味の内容を明確に自覚しているかを問わず、「あたか も私はこのために生きていると思えるほど、いきいき と情熱的に取り組めている状態」を指す。 2-2. 仮説 本研究では、インターンシップ体験の意味深さに影 響を及ぼす要因を、2 つの側面から検討する。ひとつは、 インターンシップの構造面である。具体的には、イン ターンシップの期間、地域(国内/海外)、および内 容(業務経験/集合研修/プロジェクト学習)と、イ ンターンシップ体験の意味深さの関連を検討する。も うひとつは、インターンシップを体験する以前の学生 生活の意味深さである。具体的には、勉強の意味深さ、 サークルの意味深さ、およびアルバイトの意味深さと、 インターンシップ体験の意味深さの関連を検討する。 まず、インターンシップの期間について、亀野(2009) は、中長期に比べて短期(5 日以下)の方がインターン シップの満足度が低くなることを明らかにしている。 ただし、得られる効果の内容によっては、短期の方が 効果的なケースもあり、目的によって適切なインター ンシップ期間が異なるという(亀野 2009)。本研究で は、インターンシップ体験の意味深さに着目しており、 体験の期間が長くなるほど多様な経験が得られること から、それに伴いインターンシップ体験に対する意味 づけの深さも強まることが予想される。そこで、第 1 の仮説を「仮説 1 インターンシップ期間が長いほど、 インターンシップ体験の意味づけが深まる」とした。 次に、インターンシップの地域に関しては、海外イ ンターンシップの効果に着目した研究が多く報告され ており(例えば、落合 2011、久保 2009)、いずれの 研究でも国内より海外でインターンシップを体験する ことに高い意義が見出されている。その理由として、 非日常性が国内に比べて海外の方が高く、吸収するも のが多くなること等があげられている(向谷地 2013)。 インターンシップ体験の意味深さにおいても同様に、 国内での経験に比べると海外インターンシップで得ら れるものが多くあることにより、インターンシップ体 験の意味深さが強まると予想される。そこで、第 2 の 仮説を「仮説 2 国内インターンシップよりも海外イン ターンシップを経験した方が、インターンシップ体験 の意味づけが深まる」とした。 さらに、インターンシップの内容に関しては、業務 体験型とプロジェクト学習型とでは、得られる効果が 異なること(真鍋 2010)や、プロジェクト学習型を組 み込んだ方が学生の満足感が高まること(矢崎・中村 2013)等が明らかになっている。これらの結果を踏ま えると、複数の内容を組み合わせることで多様な効果 が得られ、また相乗効果も期待できる。そこで、第 3 の仮説を「複数のインターンシップ内容を組み合わせ るほど、インターンシップ体験の意味づけが深まる」 とした。 最後に、学生生活の意味深さにおいては、髙坂(2016) によれば、学生生活のすべての活動に重点をおく学生 が、自立欲求や内発的動機づけを高く保有していると いう。また、溝上(2009)も、勉強に加えサークルや 遊びにも多くの時間を費やす活動性の高い学生が、 日々の充実感や将来展望を持っていることを報告して いる。つまり、日常の学生生活に意味深さを感じてい るほど、新たな経験に対しても意味深さを感じやすく なると推測できる。そこで、第 4 の仮説を「学生生活 の意味深さを強く感じる学生ほど、インターンシップ 体験の意味づけが深まる」とした。なお、インターン シップ経験を通じて学生生活の意味深さが変化する可 能性がある。このため、仮説 4 を検証するためにはイ ンターンシップ経験前の、学生生活の意味深さを測定 する必要がある。 3.方法 3-1. 対象と手続き 関西地方の私立大学(以下、A 大学)で実施された、 2017 年度夏季インターンシップ・プログラムへの参加 学生を対象とした。A 大学は、3 つの文系学部から構成 され、1 万人を超える学生が通う大学である。2017 年 度夏季インターンシップでは、456 名(男性 89 名、女 性 367 名)の学生が 186 の国内外企業に派遣され、主 な派遣先業種は宿泊業、運輸業、小売業等であった。 分析に用いるデータは、インターンシップ経験前 (2017 年 7 月)、および経験後(同年 9 月)の 2 時点 で実施したアンケート調査で得られたものである。い
3 ずれのアンケートも、キャリアセンターが実施するイ ンターンシップ事前研修会および事後研修会の場で、 キャリアセンターの職員によって配布・回収された。 なお、アンケート調査の実施にあたっては、調査へ の協力は任意であることや、成績評価などには関連し ないこと、また回答しなくても不利益は生じないこと などを口頭で説明するとともに調査票にも明記した。 インターンシップ経験前のアンケート調査票は 302 部回収され、経験後の調査票は 298 部回収された。そ れぞれの調査票に学籍番号の記入を求め、経験前・経 験後の調査票の紐づけが可能であったものだけを調査 対象とした。また、調査項目・尺度ごとに回答不備の 者がいたため、分析の際には回答不備者を除外した。 その結果、最終的な分析対象数は 224 部であった。 3-2. 分析に用いた変数 1)学生生活の意味深さ 学生生活(勉強/サークル/アルバイト)の意味深 さを測定するために、コーリングの指標(Dobrow & Tosti-Kharas 2011)を参照した。この指標は、コーリン グの対象をその状況に応じた用語(仕事、趣味等)に 書き換えて使用することが可能なように作成されてい る。例えば、古田(2017)は、組織で働くプロフェッ ショナルを対象に仕事の意味深さをコーリングの指標 を援用して測定し、組織適応感との関連を明らかにし ている。これを参考にし、本稿では、意味深さの対象 を勉強、サークル、アルバイトに置き換えて各対象へ の意味深さを測定するための質問文を作成した。 具体的には、勉強に対しては「私は勉強することが 何より楽しい」「勉強することは大きな満足を私に与 えてくれる」「私は勉強することが大好きだ」の 3 項 目で測定される。これらの項目に対し「あなたの今の 状況についてお聞かせ下さい。」という教示のもと、1 「まったくそうは思わない」、2「あまりそうは思わな い」、3「どちらとも言えない」、4「ややそう思う」、 5「強くそう思う」の 5 件法で回答を求めた。当該項目 は、インターンシップ経験前の調査票において、回答 を求めた。 2)インターンシップ体験の意味深さ 上記と同様の方法で、インターンシップ体験の意味 深さを測定する項目を 3 つ作成し、インターンシップ 経験後の調査票において回答を求めた。具体的な質問 内容は「インターンシップは、私の気持ちを生き生き させた」「インターンシップは、何より楽しかった」 「インターンシップは、大きな満足を私に与えてくれ た」の 3 項目である。 これらの項目に対し、「インターンシップについて、 どのように感じていますか。最も近いと思う番号に〇 をつけてください。」という教示のもと、1「まったく そうは思わない」から 5「強くそう思う」の 5 件法で回 答を求めた。 3)個人属性およびインターンシップ体験の概要 インターンシップ経験前の調査票において、性別(男 性、女性)、学年(1 年~4 年)の回答を求めた。また、 インターンシップ経験後の調査票において、インター ンシップの総日数、地域(国内/海外)、およびイン ターンシップの内容(業務経験/集合研修/プロジェ クト学習)ごとの経験日数(1「未実施」、2「1 日~5 日」、3「6 日~14 日」、4「15 日以上」の 4 件法)の 回答を求めた。 なお、インターンシップの内容ごとの経験日数を問 う際、それぞれの内容に対して次の説明文を付記した。 すなわち、業務経験に対しては「職場に入り込んで、 実際に仕事を経験した」、集合研修に対しては「イン ターンシップ生が集合し、座学形式で講義を受けた(講 義の内容は問いません)」、プロジェクト学習に対し ては「インターンシップ生がプロジェクトを組み、与 えられた課題に対する提案などを行った」である。 4.結果と考察 4-1. 分析に用いる変数の概要 1)個人属性 対象者の属性、およびインターンシップの概要は以 下の通りであった。まず、対象者の属性は、表 1 の通 り男性=34(15.2%)、女性=190(84.8%)であり、女性 が8割を超える。また、1年=30(13.4%)、2年=57(25.4%)、 3 年=137(61.2%)であり、3 年生が全体の約 6 割を占 めている。 表 1 対象者の属性 項目 n % 性別 男性 34 15.2 女性 190 84.8 学年 1 年 30 13.4 2 年 57 25.4 3 年 137 61.2
4 2)インターンシップ体験の概要 インターンシップ体験の概要を、総日数、地域(国 内/海外)、およびインターンシップの内容(業務経 験/集合研修/プロジェクト学習)ごとの経験日数の 順に見ていきたい。まず、インターンシップの総日数 の平均は 12.0 日(標準偏差=6.7、最小=3、最大 31) であった。総日数の人数分布(図 1)を見ると、3 日=26 (11.6%)および 10 日=26(11.6%)が最も多く、14 日 =23(10.3%)、5 日=22(9.8%)と続く。総日数の最小 値が 3 日であることから、1 日(または半日)だけのイ ンターンシップ(以後、1day インターンシップと表記) に参加した者が含まれていないように見えるものの、 複数社の 1day インターンシップに参加している可能性 がある。今回のアンケート調査票では参加企業数を問 う項目を設けていないため、これを検証することは難 しく、この点は今後の課題としたい。 図 1 インターンシップの総日数の分布 次に、インターンシップの実習場所は、国内=168 (75.0%)、海外=56(25.0%)であり、インターンシッ プ経験者のうち 4 人に 1 人が海外インターンシップ経 験者であった。A 大学の特徴のひとつに、海外大学と の交換留学制度の充実があげられる。それゆえ、将来、 海外での就業を視野に入れた学生が多く在籍するため に、海外インターンシップ経験者の割合が高くなって いると考えられる。 さらに、インターンシップの内容(業務経験/集合 研修/プロジェクト学習)ごとの経験日数の分布を表 2 に示す。表 2 より、業務経験を体験した者は 204 名 (91.1%)であり、本研究の対象者の多くが、インター ンシップにおいて業務経験を体験していることが分か る。業務経験の日数を見ると、業務経験を体験した 204 名のうち、1 日~5 日が 53 名(26.0%)、6 日~14 日が 79 名(38.7%)、15 日以上が 72 名(35.3%)であり、 体験日数の偏りは見られない。一方、集合研修を体験 した者は 125 名(55.8%)であり、本研究の対象者の過 半数がインターンシップにおいて集合研修を受けてい る。集合研修の日数に着目すると、集合研修受講者 125 名のうち 123 名(98.4%)の者が 1 日~5 日に集中して いることが分かる。さらに、プロジェクト学習を体験 した者は 67 名(29.9%)であり、対象者のうち約 3 割 がプロジェクト学習を体験していた。プロジェクト学 習の日数を見ると、プロジェクト学習経験者 67 名のう ち、56 名(83.6%)の者が 1 日~5 日に集中していた。 表 2 インターンシップの経験日数(内容別) 内容 日数 業務経験 集合研修 プロジェク ト学習 未実施 20 (8.9%) 99 (44.2%) 157 (70.1%) 1 日~ 5 日 53 (23.7%) 123 (54.9%) 56 (25.0%) 6 日~ 14 日 79 (35.3%) 2 (0.9%) 9 (4.0%) 15 日 以上 72 (32.1%) 0 (0.0%) 2 (0.9%) 注 n=224 3)学生生活の意味深さ 学生生活の意味深さの各下位尺度を構成する質問項 目間の相関係数は、勉強の意味深さ(r=.56~.63、p<.001)、 サークルの意味深さ(r=.82~.88、p<.001)、アルバイ トの意味深さ(r=.60~.70、p<.001)であり、中程度か ら強い正の有意な相関を示した。また、各下位尺度の 信頼性係数(α 値)を計算すると、勉強の意味深さ (α=.82)、サークルの意味深さ(α=.94)、アルバイト の意味深さ(α=.86)であり、十分な内的整合性を有す ることが確認された。以上のことから、各下位尺度に おいて一定の信頼性が確保されていると判断し、尺度 を構成する項目の合計得点を、各下位尺度の変数得点 として今後の分析に用いることとした。各変数の基本 統計量は、勉強の意味深さ(平均値=9.35、標準偏差=2.24、 範囲=3~15)、サークルの意味深さ(平均値=9.66、標 準偏差=3.12、範囲=3~15)、アルバイトの意味深さ(平 均値=10.58、標準偏差=2.53、範囲=3~15)であった。 また、各変数間の相関係数は r=.17~28(p<.05)であり 弱い正の相関を示した。これは、勉強、サークル、ア ルバイトへの意味深さが相互に関連し合いながら、学 生生活の意味づけが深まることを示唆するものである。
5 4)インターンシップ体験の意味深さ インターンシップ体験の意味深さを構成する質問項 目間の相関係数を見ると、r=.66~.78(p<.001)であり、 中程度から強い正の相関が見られた。また、信頼性係 数の値はα=.89 であり、十分な内的整合性を有するこ とが確認された。このため、インターンシップ体験の 意味深さを測定する尺度に一定の信頼性があると判断 し、3 項目の合計得点をインターンシップ体験の意味深 さ得点として算出した。インターンシップ体験の意味 深さの平均値は 12.71(標準偏差=2.47、範囲=3~15)で あった。先に見た学生生活(勉強/サークル/アルバ イト)の意味深さの得点と比べると、インターンシッ プ体験の意味深さの得点が、高い水準にあることが分 かる。これは、本研究の対象者がインターンシップの 事前・事後研修の参加者であり、あらかじめインター ンシップに参加する意思を持ち、実際に参加した学生 に限定されるためである。つまり、インターンシップ に対して一定の目的意識を持つ学生を対象としている ため、目的意識の高さがインターンシップ体験の意味 深さに影響を及ぼしているものと考えられる。 4-2. 仮説の検証 1)インターンシップの構造とインターンシップ体験の 意味深さの関係 インターンシップの総日数、地域(国内/海外)、 およびインターンシップの内容(業務経験/集合研修 /プロジェクト学習)と、インターンシップ体験の意 味深さの関係を検討する。まず、仮説 1 を検証するた め、インターンシップの総日数とインターンシップ体 験の意味深さの相関係数を見ると、r=-.19(p<.05)で あり負の値を示した。そこで、インターンシップの総 日数を 10 日ごとに区切り、1=「9 日以下」、2=「10 日から 19 日」、3=「20 日以上」としたうえで、イン ターンシップ体験の意味深さの平均値の差を検討する こととした。インターンシップの総日数(10 日区切り) を要因とする分散分析をおこなった結果、インターン シップ体験の意味深さの平均値は「9 日以下」=13.2 が 最も高く、「10 日から 19 日」=12.43、「20 日以上」=12.28 であった(F(2,221)=3.08、p<.05)(注 2)。以上のこ とから、インターンシップの総日数が短いほど、イン ターンシップ体験の意味深さが高まる傾向にあること が示唆される。 次に、仮説 2 を検証するため、地域(国内/海外) によるインターンシップ体験の意味深さの平均値の差 を t 検定によって分析した。その結果、国内インターン シップ経験者の平均値=12.42(標準偏差=2.63)、海 外インターンシップ経験者の平均値=13.59(標準偏差 =1.61)であり、海外インターンシップ経験者の方が国 内インターンシップ経験者よりも、インターンシップ 体験の意味深さの平均値が有意に高かった(t(155.18) =-3.96、p<.001)。 続いて、仮説 3 を検討する前に、インターンシップ の内容(業務経験/集合研修/プロジェクト学習)ご との経験日数と、インターンシップ体験の意味深さの 関係を見ておきたい。まず、業務経験日数を要因とし た時の分散分析の結果を表 3 に示す。 表 3 業務経験日数を要因とした時の分散分析の結果 業務経験 (n) インターンシップ体験 の意味深さの平均値 (標準偏差) F (df=3, 220) 多重 比較 経験なし (20) 12.30 (2.64) 3.90** 1~5 日> 6~14 日*、 1~5 日> 15 日以上* 1~5 日 (53) 13.70 (1.56) 6~14 日 (79) 12.37 (3.06) 15 日以上 (72) 12.47 (2.05) 注 ** p<.01、* p<.05 表 3 の通り、インターンシップ体験の意味深さの平 均値は、業務経験が 1~5 日の場合に最も高く(平均値 =13.70、標準偏差=1.56)、業務経験なしの場合に最も 低かった(平均値=12.30、標準偏差=2.64)。また、多 重比較の結果、業務経験が 1~5 日の場合に、6~14 日 あるいは15 日以上の場合よりもインターンシップ体験 の意味深さの平均値が有意に高くなっていた。業務経 験の有無や、その日数だけに着目すると、インターン シップ体験の意味深さは業務経験が1日~5日の場合に もっとも高まることが示唆される。次に、表 2 に示し たように、集合研修の日数を見ると、集合研修を体験 した 125 名のうち 123 名(98.4%)が 1~5 日に集中し ていた。このため、集合研修の体験の有無によるイン ターンシップ体験の意味深さの平均値の差を検討する ことにし、t 検定をおこなった。その結果、集合研修の 体験なし(平均値=12.16、標準偏差=2.80)よりも、集 合研修の体験あり(平均値=13.14、標準偏差=2.07)の 方が有意にインターンシップ体験の意味深さが高かっ た(t(222)=-3.01、p<.01)。同様に、プロジェクト 学習を体験した 67 名のうち、56 名(83.6%)の者が、1
6 ~5 日に集中していたため、プロジェクト学習の体験の 有無によるインターンシップ体験の意味深さの平均値 の差を検討することにした。t 検定の結果、プロジェク ト学習の体験の有無によるインターンシップ体験の意 味深さの平均値に有意な差は見られなかった。 上記を踏まえたうえで、仮説 3 の検討を行う。イン ターンシップ内容の組み合わせによる、インターンシ ップ体験の意味深さの平均値の差を検討するため、イ ンターンシップ内容の組み合わせを要因とした分散分 析をおこなった(表 4)。表 4 の通り、要因の有意な主 効果が見られ(F(6, 217)=3.56、p<.01)、インターン シップ体験の意味深さの得点が最も高かったのは「集 合研修のみ」(n=6、平均値=14.83、標準偏差=0.41)で あり、次いで「全て経験」(n=40、平均値=13.53、標準 偏差=1.91)であった。一方、インターンシップ体験の 意味深さの得点が最も低かったのは「プロジェクト学 習のみ」(n=3、平均値=9.67、標準偏差=1.15)であり、 次いで「集合研修+プロジェクト学習」(n=11、平均 値=11.64、標準偏差=2.54)が続いた。 表 4 インターンシップ内容の組み合わせを 要因とした時の分散分析の結果 組み 合わせ (n) インターンシッ プ体験の意味深 さの平均値 (標準偏差) F (df=6, 217) 多重 比較 業務経験のみ (83) 12.24 (2.73) 3.56** 集合研修 のみ > プロジェ クト学習 のみ† 集合研修のみ (6) 14.83 (0.41) プロジェクト学習 のみ(3) 9.67 (1.15) 業務経験+集合研 修(68) 13.01 (2.03) 業務経験+プロジ ェクト学習(13) 12.23 (3.39) 集合研修+プロジ ェクト学習(11) 11.64 (2.54) 全て経験 (40) 13.53 (1.91) 注 ** p<.01、† p<.10 なお、表 4 から「業務経験のみ」を経験した者の意 味深さは、全体の平均値(=12.71)に比べると低いこと が分かる。これは、表 3 で見たように、業務経験を 6 日以上経験した場合の、インターンシップ体験の意味 深さが低いことによると考えられる。 ここまでの結果をふまえ、仮説 1 から仮説 3 の検証 結果をまとめると、次の通りとなる。まず、インター ンシップの総日数が 10 日以上よりも 9 日以下の場合に インターンシップ体験の意味深さが高く、また、業務 経験の日数が 6 日以上よりも 5 日以下の方がインター ンシップ体験の意味深さが高い。このことから、仮説 1 「インターンシップ期間が長いほど、インターンシッ プ体験の意味づけが深まる」は不支持となった。この 理由として、学生がインターンシップにおいてリアリ ティ・ショックを経験している可能性があげられる。 リアリティ・ショックとは、期待と現実のギャップに よる幻滅感であり、新入社員の入社直後の組織コミッ トメントを一時的に下げる効果を持つ(鈴木 2007)。 本研究の結果では、業務経験の日数が 6 日以上よりも 5 日以下の方がインターンシップ体験の意味深さが高か った。つまり、業務経験が 1 週間を超えたあたりから、 仕事や組織の現実性と客観的に向き合うことが可能に なり、期待と現実のギャップを意識し始める。そのギ ャップが、インターンシップ体験の意味深さを一時的 に減じる効果をもたらしている可能性がある。もっと も、新たな環境に適応する過程においては、リアリテ ィ・ショックを克服する体験も重要であると考えられ る。そのため、直ちにインターンシップの期間は短い 方が良いと判断することはできない。 次に、国内よりも海外でインターンシップを経験し た者の方が、インターンシップ体験の意味深さが高か った。このことから、仮説 2「国内インターンシップよ りも海外インターンシップを経験した方が、インター ンシップ体験の意味づけが深まる」は支持された。 さらに、インターンシップ内容の組み合わせに着目 すると、「集合研修のみ」経験した学生の、インター ンシップ体験の意味深さが最も高く、「プロジェクト 学習のみ」経験した学生のそれが最も低かった。また、 「全て経験」した学生の、インターンシップ体験の意 味深さは全体の平均値を上回るものの、「業務経験+ プロジェクト学習」および「集合研修+プロジェクト 学習」を経験した学生のそれは、全体の平均値を下回 っていた。つまり、複数のインターンシップ内容を組 み合わせて経験することが、インターンシップ体験の 意味深さを高めているとは言えない。このことから、 仮説 3「複数のインターンシップ内容を組み合わせるほ ど、インターンシップ体験の意味づけが深まる」は不 支持となった。その理由に関し、「プロジェクト学習 のみ」、「業務経験+プロジェクト学習」および「集 合研修+プロジェクト学習」を経験した者(n=27)の インターンシップ体験の意味深さが、全体の平均値を
7 下回っていたことに注目したい。一般的にプロジェク ト学習では、企業が提示した課題に対して、学生同士 が協働作業を通じて解決策を提示することが多い。こ れを通じて、仕事を遂行する上で必要となる主体性や チームワークを涵養することが期待できる。しかし、 業界の特徴や仕事内容を知ること等、一般的に学生が インターンシップに対して抱く期待を、プロジェクト 学習によって満たすことは難しい。また、プロジェク ト学習を通じて、その個人の特徴と企業や仕事との適 合性を確かめることも困難であると思われる。つまり、 学生側がインターンシップ体験を通じて得たいことと、 プロジェクト学習で得られる効果との間に齟齬が生じ ることになる。このために、プロジェクト学習を経験 した学生の、インターンシップ体験の意味づけが十分 に深まらなかった可能性が考えられる。 2)学生生活の意味深さと、インターンシップ体験の意味 深さの関係 仮説 4 を検証するため、学生生活(勉強/サークル /アルバイト)の意味深さと、インターンシップ体験 の意味深さの関係を重回帰分析によって検討する。具 体的には、次の手順で重回帰分析をおこなった。まず、 従属変数をインターンシップ体験の意味深さとし、統 制変数として、性別、学年、総日数(3 カテゴリ)、地 域、業務経験(有無)、集合研修(有無)、およびプ ロジェクト学習(有無)をそれぞれダミー変数化した うえで、重回帰式に投入した(model1)。次に、学生 生活の意味深さが、インターンシップ体験の意味深さ に与える個々の影響を検討するため、model1 に対して、 勉強の意味深さ(model2)、サークルの意味深さ (model3)、アルバイトの意味深さ(model4)をそれ ぞれ投入した。最後に、学生生活の意味深さの 3 変数 を一度に投入した(model5)。重回帰分析に用いた変 数のうち、主要な変数間の相関分析の結果を表 5 に示 す。また、重回帰分析の結果を表 6 に示す。 重回帰分析の結果、model1 において、地域(海外) と集合研修(有)がインターンシップ体験の意味深さ と有意な正の関連を示した。また、性別(女性)と総 日数(10 日~19 日)がインターンシップ体験の意味深 さと正の有意傾向を示した。 次に、model1 に学生生活の意味深さをそれぞれ単独 で投入すると(model2~model4)、学生生活の意味深 さとインターンシップ体験の意味深さとの間に正の有 意な関連が示された。これは、インターンシップの内 容や日数に関わらず、学生生活に意味深さを感じてい る学生がインターンシップを経験すると、インターン シップ体験に対する意味深さを高める効果を持つこと を示唆している。しかし、学生生活の意味深さをすべ て重回帰式に投入すると(model5)、サークルとアル バイトの意味深さとインターンシップ体験の意味深さ との間の有意な関連は消滅し、勉強の意味深さだけが インターンシップ体験の意味深さと正の有意傾向を示 した。以上の結果から、仮説 4「学生生活の意味深さを 強く感じる学生ほど、インターンシップ体験の意味づ けが深まる」は、勉強の意味深さにおいてのみ、支持 されたといえる。 なお、model5 において、性別(女性)、地域(海外)、 集合研修(有)とインターンシップ体験の意味深さと の間の正の有意な関連が示され、また総日数(10 日~ 19 日)とインターンシップ体験の意味深さとの間に正 の有意傾向が示された。これらの結果は、インターン シップ経験前の学生生活の意味深さの程度に関わらず、 学生の性別やインターンシップの総日数、地域、内容 が、インターンシップ体験の意味深さに影響を及ぼす ことを示唆するものである。 表 5 相関分析の結果 1) 2) 3) 4) 5) 6) 7) 1) 地域(海外=1、国内=0) - 2) 業務経験(有=1、無=0) .15 * - 3) 集合研修(有=1、無=0) -.32 *** -.18 ** - 4) プロジェクト学習(有=1、無=0) .05 -.27 *** .27 *** - 5) 勉強の意味深さ -.11 -.06 -.01 .09 - 6) サークルの意味深さ .06 .01 -.01 .09 .17 * - 7) アルバイトの意味深さ .04 .09 .06 -.07 .19 ** .27 *** - 8) インターンシップ体験の意味深さ .21 ** .05 .20 ** .02 .09 .14 * .18 ** 注 *** p<.001, ** p<.01, * p<.05;重回帰分析で用いる変数のうち、主要な変数間の相関係数を表す。
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表 6 重回帰分析の結果
従属変数:
インターンシップ体験の意味深さ model1 β model2 β model3 β model4 β model5 β 性別(女性=1、男性=0) 0.12 † 0.12 † 0.13 * 0.13 * 0.13 * 学年ダミー 1 年 0.02 0.04 0.02 0.03 0.05 2 年 0.05 0.06 0.05 0.07 0.07 総日数ダミー 10 日~19 日 0.13 † 0.13 † 0.14 † 0.12 0.13 † 20 日以上 -0.07 -0.06 -0.06 -0.07 -0.06 地域(海外=1、国内=0) 0.34 *** 0.36 *** 0.34 *** 0.34 *** 0.35 *** 業務経験(有=1、無=0) 0.06 0.06 0.05 0.04 0.05 集合研修(有=1、無=0) 0.31 *** 0.32 *** 0.31 *** 0.30 *** 0.31 *** プロジェクト学習(有=1、無=0) -0.09 -0.11 -0.10 -0.08 -0.10 勉強の意味深さ 0.15 * 0.11 † サークルの意味深さ 0.13 * 0.08 アルバイトの意味深さ 0.15 * 0.10 調整済み R2 0.18 *** 0.20 *** 0.19 *** 0.20 *** 0.22 *** 注 *** p<.001, ** p<.01, * p<.05, † p<.10;VIF 値=1.1~1.4;ダミー変数の参照カテゴリは、学年ダミー=3 年、日数ダミー=9 日以下 なお、重回帰分析の結果(model2)で示された、勉 強の意味深さからインターンシップ体験の意味深さへ の正の影響(β=.15、p<.05)は、表 5 で示された相関係 数(r=.09、n.s.)では見出されなかった関係である。そ こで、インターンシップ体験の意味深さに正の影響を 与えた「地域(海外)」と「集合研修(有)」を含め た関係を検討するため、偏相関係数を算出した。その 結果、インターンシップ体験の意味深さを制御変数と した時の「地域(海外)」と勉強の意味深さの関係に おいて、有意傾向の負の相関が示された(r=-.13, p<.10)。以上のことから、勉強の意味深さが抑制変数 として作用している可能性が考えられる。この理由と して、A 大学の特徴である、海外の大学との交換留学 制度の充実があげられる。つまり、勉強の意味深さを 強く感じ、成績の高い学生の多くが、大学の交換留学 制度を利用する一方で、交換留学制度の条件に満たな い(成績が基準を満たさない)学生が海外経験を得る ための次善策として海外インターンシップを希望する のである(注 3)。 さらに、表 5 で示されたサークルの意味深さ、およ びアルバイトの意味深さと、インターンシップ体験の 意味深さとの間の正の関係が、疑似相関である可能性 を指摘しておきたい。学生生活の意味深さが、相互に 影響を及ぼしあいながら高め合う可能性について先に 述べた。そして、重回帰分析の結果、相互の影響を統 制した場合に、勉強の意味深さだけがインターンシッ プ体験の意味深さと正の有意傾向を示した。これは、 サークルやアルバイトの意味深さが、直接的にインタ ーンシップ体験の意味深さに影響を及ぼすのではなく、 勉強の意味深さが制御変数として作用し、インターン シップ体験の意味深さを高めている可能性を示唆する。 言い換えると、サークルやアルバイトにだけ意味深さ を感じる学生ではなく、勉強にも意味深さを感じる学 生が、インターンシップ体験に意味深さを感じること ができる。このように解釈すると、本研究の結果は、 学生生活のすべての活動に重点をおき、すべての活動 に時間を費やす学生の適応性を示した髙坂(2016)や 溝上(2009)の研究と整合的である。以上のことをふ まえ、キャリア意識の涵養や、インターンシップ体験 の意味深さを感じることを大学生のキャリア発達のひ とつの課題と捉えれば、次のことが言えるだろう。す なわち、学生生活の意味づけをバランス良く深めるこ とが、大学生のキャリア発達を促す可能性がある。 5.まとめ 本研究の目的は、インターンシップ体験の意味深さ をコーリングの指標を用いて測定し、それに影響を及 ぼす要因を検討することであった。分析の結果、期間 が 10 日以上よりも 9 日以下の場合にインターンシップ 体験の意味づけが深まり、また国内よりも海外インタ ーンシップを経験した方が、インターンシップ体験の 意味づけが深まることが示された。また、インターン シップの内容に着目すると、業務経験や集合研修はイ ンターンシップ体験の意味づけを深めるが、プロジェ クト学習ではその効果が得られないことを示唆する結 果となった。さらに、勉強を軸にしてサークルやアル
9 バイトに意味深さを感じることが、インターンシップ 体験の意味づけを深めることを示唆する結果が得られ た。 本研究の結果は、これまでインターンシップ研究や 仕事の意味研究において明らかにされていなかった大 学生のインターンシップ体験の意味深さに着目した点、 およびそれに影響を及ぼす要因をインターンシップの 構造面および学生生活の意味深さの面から解明した点 で意義を有する。また、実践的には、業務経験だけで なく集合研修を組み合わせることによって、学生のイ ンターンシップ体験の意味深さを高めることが示唆さ れる。 最後に、本研究の限界と課題を述べる。第 1 に、イ ンターンシップ体験の意味深さの概念的定義の限界で ある。本研究は「インターンシップ体験の意味」の一 面を捉えただけに過ぎない。今後、学生にとって、イ ンターンシップ体験がどのような点で意味があったの か(内容面)や、意味づけが深まるプロセス(過程面) 等も明らかにしていくなど、概念の精緻化が求められ る。第 2 に、サンプルの限界である。本研究のサンプ ルは、特定の A 大学に通う学生から抽出したものであ り、この結果を直ちに一般化することはできない。特 に、考察で述べた通り勉強の意味深さが抑制変数とし て作用した点は、A 大学ならではの結果であると考え られる。今後、より多くのサンプルにもとづく分析を 行う必要がある。第 3 に、インターンシップの経験社 数を測定できていない点である。そのため、1day イン ターンシップ 10 社と、1 社で 10 日間のインターンシッ プが同じデータとして扱われている可能性がある。今 後、両者を分けて分析することが求められる。 【注】 1)コーリングの概念の詳細なレビューは、柏木(2016)を参照のこと。 2)それぞれの n は次の通りであった。9 日以下=90(40.2%)、10 日か ら 19 日=91(40.6%)、20 日以上=43(19.2%)。 3)分析結果をもとに、A 大学のキャリアセンター職員に聞き取り調査 を行った。その結果にもとづく考察である。 【参考文献】 落合功(2011)「広島修道大学における海外インターンシップについ て」『私学経営』442、私学経営研究会、37-44 頁 柏木仁(2015)「キャリア研究におけるコーリングの概念的特徴の明 確化に向けて―コーリングとキャリア関連変数との関係性およびタ イプ分け―」『経営行動科学』27(3)、経営行動科学学会、209-224 頁 柏木仁(2016)『キャリア論研究』文真堂 亀野淳(2009)「体験型インターンシップの役割の再検証と仮説の設 定・検証による向上効果」『インターンシップ研究年報』第 12 号、 日本インターンシップ学会、17-24 頁 久保由加里(2009)「大阪国際大学短期大学部における海外インター ンシップの取り組み」『観光ホスピタリティ教育』4、日本観光ホス ピタリティ教育学会、35-45 頁 鈴木竜太(2007)『自律する組織人 組織コミットメントとキャリア論 からの展望』生産性出版 髙坂康雅(2016)「大学生活の重点からみた現代青年のモラトリアム の様相-『リスク回避型モラトリアム』の概念提起」『発達心理学 研究』27(3)、日本発達心理学会、221-231 頁 中村義寿(1991)「組織における「仕事の意味」とその動機づけ機能」 『名古屋学院大学論集社会科学編』 28(1)、名古屋学院大学、53-80 頁 古田克利(2017)「職業観、仕事の意味深さおよび組織適応感の関係 ―組織で働くプロフェッショナルを対象にした定量分析―」『研究 論集』、関西外国語大学、119-137 頁 真鍋和博(2010)「インターンシップタイプによる基礎力向上効果と 就職活動への影響」『インターンシップ研究年報』第 13 号、日本イ ンターンシップ学会、9-17 頁 溝上慎一(2009)「『大学生活の過ごし方』から見た学生の学びと成 長の検討-正課・正課外のバランスのとれた活動が高い成長を示す」 『京都大学高等教育研究』15、京都大学、107-118 頁 向谷地博信(2013)「海外インターンシップの教育効果について」『教 養・文化論集』8(1)、秋田経済法科大学総合研究センター教養・文化 研究所、65-79 頁 矢崎裕美子・中村信次「インターンシップ経験によるコンピテンシー の変化―動機と研修の型からの検討」『日本福祉大学全学教育セン ター紀要』1、日本福祉大学、3-9 頁
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ABSTRACT
Factors Affecting the Meaningfulness of an Internship Experience for University Students
FURUTA, Katsutoshi
Kansai Gaidai University
This study aims to measure the Meaningfulness of an Internship Experience based on a scale measure of Calling and to identify the relations of the meaningfulness between an internship period, regions (domestic / overseas), details (working experience / collective training / project learning) as well as university life (studying / club activities / part-time jobs). I performed a longitudinal and quantitative analysis on the results of the questionnaires which were performed before and after the summer internships in a private liberal arts university A in a rural area. The number of the companies which offered their summer internships in the fiscal year 2017 was 186 companies and 456 students participated from the university A. The analysis target was 224 students’ data after removing some data out of the collected questionnaires due to filling in failures etc. I obtained the following 4 results by performing an analysis of variance and a multiple regression analysis: 1) The meaningfulness of the internship experience was high when the internship period was 9 days and under, rather than 10 days and over. 2) People who experienced overseas internships had a higher degree of meaningfulness of their internship experience than those who experienced domestic internships. 3) Regarding the details of internships, it revealed that working experience or collective training increased participants’ meaningfulness of their internship experience. However, project learning didn’t impact the meaningfulness of the internship experience. 4) When the meaningfulness of learning was high, the meaningfulness of the internship experience was also high.