• 検索結果がありません。

新規機能性化粧品素材の開拓を指向したタイ天然資源からの機能性分子の探索研究

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "新規機能性化粧品素材の開拓を指向したタイ天然資源からの機能性分子の探索研究"

Copied!
4
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

生年月日

学位論文審査結果の報告書

本籍(国籍)

学位の種類

B召禾口

萬瀬

学位記番号

58年

学位授与の条件

(博士の学位)

4月

n刀

奈良県

8日

士(

新規機能性化粧品素材の開拓を指向したタイ天然資源からの機能性分子の探索研究

学位規程第5条該当

学位論文受理日

学位論文審査終了日

審査委員

学)

平成30年

平成30年

(主査)

(副主査)

(副主査)

(副査)

指導教員

20日

森川

2日

仲西

敏生

.^ζ・'゛, f

門面ン

-1-@

兪文題

邉兀一

目 =

月月

1

(2)

タイの天然資源である Kha (Alpin伯 galanga,果実), Lamduan (1Welodorum fruticosum,花部)および Piku

(U肋Usopselengi,花音のについて,機能性化粧品素材として有望と考えられる強いメラニン産生抑制活性を Kha お

よび Lamduan から調製した抽出エキスに,また,ヒアルロニダーゼ阻害活性を PikU1 から調製した抽出エキスに見

いだした.これら3種の天然資源について,抽出エキスからの詳細な含有成分の探索研究(ものとり研究)を実施す

るとともに,得られた複数の新規化合物について NMR,1R, MS などの種々のスペクトノレデータの詳細な解析と全 合成研究によって,絶対立体構造を含めた全化学構造を明らかにした.次いで,抽出エキス中の1舌性寄与成分を明ら かにする目的で,単離化合物および全合成した類縁化合物の1舌陛評価を実施するとともに,それらの構造活性相関お よび作用機序に関する知見を得た. Ξ心、

Kha(A.ga伯nga,果実)の 80%含水アセトン抽出エキスについて,マウス B16 メラノーマ4A5 細胞におけるテオ

フィリン誘発メラニン産生抑制活性(1C5。=フ.3μglmL)を見いだしたことから,その1舌陛寄与成分を明らかにする目

的で含有成分を精査を行った.その結果,天然由来化合物としては珍しい 7-0-9'結合型ネオリグナンである

galanganolD diacetate(1)および labdane 型ジテルペンである galangaldite『peneA-C の計 4 種の新規化合物を単

離・構造決定するとともに,22 種の既知化合物を単離・同定している.化合物 1の 7位立体化学および光学純度を

明らかにする目的で,その両エナンチオマー体(S.1 および尺.1)を全合成を達成した.次いで, S.1 および R、1と

のキラル HPLC 分析および比旋光度の比較から,天然物 1 は光学純度 99%ee以上の S 体であることを明らかに

した.

含有成分のメラニン産生抑制活性を評価した結果,新規化合物 1(S,1,1C5。=2.5μM およびR.1,19μM)や主要成分

として得られたフェニノレプロパノイドの 1'S-1'・acetoxychavicol acetate (2,55 μM)および 1'S・1'・acetoxyeugeno

acetate (3,56 μM)などに,陽性対照剤として用いた a巾Utin(174 μM)よりも強い活性強度力靖忍められた.さらに,

化合物1-3の作用機序の解明を目的に,メラニン産生のおける律速酵素であるチロシナーゼの酵素活性および関連

タンパク(チロシナーゼ, TRP・1 およぴTRP・2)の mRNA 発現に及ぼす影響を検討した.その結果,いずれの化合物

もチロシナーゼ酵素に対する阻害1舌陛を示さず,関連タンパクのmRNA発現を抑制することにより作用発現している ことが示唆された.(第一章) J-」ー の ヒ二

Lamduan(ん1.加ガCosum,花音ののメタノール抽出エキスに上述の Kha の抽出エキスと伺程度のメラニン産生抑制

活性(1C釦=5.8μg/mりが認められたことから,その含有成分を精査した.その結果,"アルキリデンブテノリドであ

る既知化合物の melodo『in01(4), 1Somelodorin01(5), fruticosin01(6)およぴ新規化合物である isofruticosin01(フ)な

ど,計 21 種の化合物を見いだした.既知化合物4-6 は,これまでに複数の研究グループから天然由来化合物とし

て報告されているが,今回得られた単離化合物の比旋光度はいずれも文献記載の値と大きく異なっていた.そこで, 天然由来の化合物 4-7 のキラリティーを明らかにする目的で, D・およびL、ribose を出発原料として S.および R4 ーフを全合成し,キラル HPLC 分析により光学純度を測定した.その結果,天然由来の化合物 4-7 は,いずれも

S 体が優位なスカレミック混合物(S1尺=83門7-82門8)であることが判明した.立体化学の異なるブテノリドが抽出

エキス中に混在することから,抽出過程によって立体反転が観察されるかを検証した.すなわち,化合物 4 および 6 について,その化学構造中のアシル基部分にあたる安息香酸を添加した酸性条件下,安息、香酸ナトリウムを添加し た塩基性条件下および添加物を含まない含水メタノール条件においてそれぞれ検討したところ,立体反転は観察され ずに隣接するヒドロキシ基ヘのアシル基車云位反応が進行することを見いだした. Lamduan から得られた単離化合物についてメラニン産生抑制活性を評価した結果,上述のブテノリド化合物はいず れも強い活性を示した(S・および尺・4-フ,1C5。=029-29μM).その作用機序については,チロシナーゼの酵素活 性に影響を与えずに関連タンパクの mRNA発現を抑制することが示された.(第二章)

(3)

-2-Pikul(ん1.elengi,花音D のメタノール抽出エキスに,皮膚の保湿やアレルギー発症の予防に関与するヒアノレロニ

ダーゼ阻害活性を見いだした(1C印=271μglmL).次いで,その詳細な成分探索を実施したところ,2 種の新規配糖

体 elengiosideA および B を単雜・構造決定するとともに,26 種の既知化合物を単雜・同定した.また,ヒアルロ

ニダーゼ阻害活性の1舌性寄与成分として,フェネチルアルコール配糖体成分の UndatusideC を見いだした.(第Ξ 早) 以上,タイ産天然資源のKhaおよび Lamduan の抽出エキスに,しみ・そばかすの予防および美白効果に関与する 強いメラニン産生抑制H舌性を,また, pikU1 の抽出エキスに保湿機能やアレルギー発症の予防に関与するヒアルロニ ダーゼ阻害1舌性を示すことを明らかにするとともに,種々の活性寄与成分を見いだした.これらのエビデンスもと に,今後,新たな機能性化粧品素材が創製されることが期待される.

(4)

-3-本論文は,タイの天然資源である Kha (Alpmia galanga,果実), Lamduan (1Welodorum frubcosum,花音のおよび

Pikul(肋'musopse1印gi,花音のについて,新たな機能性化粧品素材としての利用を開拓することをめざした探索研究

である.すなわち,これら3 種の天然資源から調製した抽出エキスについて,機能性化粧品素材として有望と考えら れる強いメラニン産生抑制活性やヒアルロニダーゼ阻害活性を認められたことから,それらの詳細な成分探索,新規 化合物の各種スペクトル解析および全合成による絶対立体構造の決定,活性寄与成分の同定およびその構造活性相関 や作用機序に関する知見を得られている.

第一章では,マウス B16メラノーマ 4A5 細胞におけるテオフィリン誘発メラニン産生抑制活性(1C釦=73μglmL)

を見いだした Kha (A.galanga,果実)の 80ツ0 含水アセトン抽出エキスから,天然由来化合物としては珍しい 7-0-9'

結合型ネオリグナンの galanganol D diacetate (1)および labdane 型ジテルペンの galaηgalditerpene A-C の計 4 種

の新規化合物を単雜・構造決定するとともに,22種の既知化合物を単離・同定されている.新規化合物1の構造決 定の過程において,その 7 位立体化学および光学純度を明らかにする目的で,両エナンチオマー体(S、1および R. 1)の全合成を達成され,キラル HPLC 分析および比旋光度の比較から天然物 1 は光学純度99%ee 以上の S 体

であることを証明されている.また,含有成分についてメラニン産生抑制活性を評価され,新規化合物 1(S.1,1C5。需

25 μM および R.1,1.9 μM)や主要成分として得られたフェニノレプロパノイドの 1'S・1'・acetoxychavicolacetate (2,

55 μM)および 1'S・1'・acetoxyeugenolacetate (3,56 μM)などを活性寄与成分として同定されるとともに,その活性

強度が陽性対照剤として用いた a巾Utin(174μM)よりも強いものであることを見いだされている.加えて,化合物 1

-3 の作用機序の解明を目的に,メラニン産生のおける律速酵素であるチロシナーゼの酵素活性および関連タンパク

(チロシナーゼ, TRP、1および TRP・2)の mRNA発現に及ぼす影響について検証されており,いすれの化合物もチロ

シナーゼ酵素に対する阻害活性を示さず,関連タンパクのmRNA発現を抑制することにより作用発現していることを 示唆する知見を得られている

第二章では,第一章の Kha と同程度のメラニン産生抑制1舌陛(1C駒=5.8μglmL)が認められた Lamduan(U

fruticosum,花音ののメタノーノレ抽出エキスから,"アノレキリデンブテノリドである既知化合物の melodorin01(4),

isomelodorin01(5), fruticosin01(6)および新規化合物である isofruticosin01(フ)など,計 21 種の化合物を得られてい

る.既知化合物のうち,既知化合物 4-6 はこれまでに複数の研究グループから天然由来化合物として報告されてい るが,今回得られた単雛化合物の比旋光度はいずれも文献記載の値と大きく異なっていた.そこで,天然由来の化合 物 4-7 のキラリティーを明らかにする目的で, D・および L・ribose を出発原料とした S・および R4-7 の全合成 研究を実施,達成されている.合成品と天然由来化合物とのキラル HPLC 分析および比旋光度の比較に結果,天然

物は,いずれも S 体優位なスカレミック混合物(Sノ尺=83/17-82門8)であることを証明されている.次いで,立体

化学の異なるブテノリド化合物が抽出エキス中に混在することから,その抽出過程による異性化の可能性を検証され た.すなわち,化合物 4 および6 について,その化学構造中のアシル基部分にあたる安息、香酸を添加した酸性条件 下,安息、香酸ナトリウムを添加した塩基性条件下および添加物を含まない含水メタノール条件においてそれぞれ検討 したところ,立体反転は観察されずに隣接するヒドロキシ基ヘのアシル基転位反応が進行することを観察されている など,植物科学的にも興味深い知見を得られるに至っている.次いで,含有成分のメラニン産生抑制1舌性を評価され

た結果,上述のブテノリド化合物はいずれも強い活性(S.およびR.4-フ,1C印=029-29μM)を示したことから,

主たる活性寄与成分であることを明らかにされている.その作用機序については,第一章記載の化合物1-3と同様 にチロシナーゼの酵素活性に影響を与えずに関連タンパクのmRNA発現を抑制することを明らかにされている.

第三章では, pikul(ル1.elengi,花音D のメタノール抽出エキスに,皮膚の保湿やアレノレギー発症の予防に関与する

ヒアルロニダーゼ阻害1舌性を見いだされている(1C駒=271μglmL).その含有成分を探索し,2 種の新規配糖体

elengiosideAおよびB を単離・構造決定するとともに,26種の既知化合物を単籬・同定されている.得られた含有

成分についてヒアノレロニダーゼ阻害活性の評価されたところ,フェネチノレアノレコーノレ配糖体成分の UndatusideC を 活性寄与成分として見いだされるに至っている. 以上,タイ産天然資源の Kha および Lamduan の抽出エキスに,しみ・そばかすの予防および美白効果に関与す る強いメラニン産生打備1活性を,また, pikU1 の抽出エキスに保湿機能やアレルギー発症の予防に関与するヒアルロ ニダーゼ阻害活性を示すことを明らかにするとともに,それらの詳細な成分探索,合成的手法を含む新規化合物の構 造決定およびそれらの活性寄与成分の同定に至る一連の研究を実施されている.これらのエビデンスもとに,これま で化粧品関連素材として利用されていなかった天然資源の新たな高付加価値化がかなったものと判断する.今後,こ れらのタイ産天然資源を素材とした新たな機能性化粧品が創製されることが期待できることから,本論文は博士の学 位論文に値するものと認める. 三心、 査 の ヒ=ι

参照

関連したドキュメント

本資料は Linux サーバー OS 向けプログラム「 ESET Server Security for Linux V8.1 」の機能を紹介した資料です。.. ・ESET File Security

粗大・不燃・資源化施設の整備状況 施設整備状況は、表−4の「多摩地域の粗大・不燃・資源化施設の現状」の

荒天の際に係留する場合は、1つのビットに 2 本(可能であれば 3

森林には、木材資源としてだけでなく、防災機能や水源かん養

2 号機の RCIC の直流電源喪失時の挙動に関する課題、 2 号機-1 及び 2 号機-2 について検討を実施した。 (添付資料 2-4 参照). その結果、

2012 年度時点では、我が国は年間約 13.6 億トンの天然資源を消費しているが、その

2012 年度時点では、我が国は年間約 13.6 億トンの天然資源を消費しているが、その

なお,表 1 の自動減圧機能付逃がし安全弁全弁での 10 分,20 分, 30 分, 40 分のタイ