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サンフランシスコ市におけるチェーンストア規制 : その運用と近隣商店街に対する影響

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サンフランシスコ市におけるチェーンストア規制

∼その運用と近隣商店街に対する影響∼

滔 滔

1.はじめに

アメリカ合衆国カリフォルニア州サンフランシスコ市は、「近隣地区の 連合市」(confederation of neighborhoods, Switzky 2010)と呼ばれるこ とが多い。なぜならば、多彩で特徴のある近隣商店街と周辺住宅街で構成 される近隣地区(neighborhood)が市の至る所に存在するからである。こ れらの近隣地区は、アメリカ国内だけではなく、世界中から観光客を惹き つけており、サンフランシスコ市の最大の魅力となっている。 2004年にサンフランシスコ市は、アメリカの大都市としてはじめてフォー ミュラ小売業(formula retail)の出店を規制する条例を施行した。この 条例が定めたのは、同市の近隣商店街地区(Neighborhood Commercial Districts, NCD,s)に出店しようとするチェーン店に対して、出店計画を 出店先の近隣地区で周知することを義務づけた上で、近隣から出店審査の 要請が出される場合、サンフランシスコ都市計画委員会(San Francisco Planning Commission、以下都市計画委員会と略す)が公聴会(public hearing)を開催し、審査を行わなければならない、というものである。フォー ミュラ小売業の定義は、アメリカ国内で11以上の店舗があり、また次の特 徴のうち2つ以上を有する小売活動を営む施設というものである。すなわ ち、標準化された(a)品揃え、(b)ファサード(店舗正面概観)、(c)店内装 飾とカラー、(d)看板・商標またはサービスマーク、(e)統一された作業服 という特徴を有する小売業者である。規制される施設は、小売店に加えて、

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飲食店、商品販売とサービスをともに提供する小売施設1 ) などが含まれる。 本論文では、これらの規制対象であるフォーミュラ小売業をチェーン店と 呼ぶ。この条例の目的は、中小企業の発展を促進することによって、市に おける多彩かつ活気に満ちた近隣商店街を維持することにある。2006年11 月、有権者投票により、条例の改正案である「小規模企業保護法」(Small Business Protection Act)が承認され、規制強化がなされた。

サンフランシスコ市において、チェーン店を規制する条例がなぜ制定さ れ、また、その内容はどのようなものか。さらに、条例は実際にどのよう に運用され、結果として意図通りに機能しているのか。本論文ではこれら の問題について、条例が制定された経緯および、規定されているチェーン 店出店の審査手続きを明らかにした上で、施行されてから2011年 2 月15日 までの約 7 年間にかけてサンフランシスコ都市計画局(San Francisco Planning Department、以下都市計画局と略す)に提出された全50件の出 店申請の審査プロセスと審査結果を分析することで検討する。本研究では、 都市計画局のスタッフレポート、公聴会の議事録、動議(motions)、新聞 と雑誌記事を収集して分析したことに加えて、サンフランシスコ商工会議 所副会頭、都市計画局上席プランナー、不動産所有者、商店主、コミュニ ティ組織の役員、近隣地区保護運動の活動家、サンフランシスコ州立大学 の研究者など計14名に対するインタビュー調査を行った。 本論文の構成は次の通りである。第2節では、サンフランシスコ市にお けるチェーン店の規制条例が制定された経緯を説明する。第3節では、条 例と改正法の内容および、条例で定められている出店申請と審査の手続き を解説する。第4節では、条例が施行されてから2011年 2 月15日まで都市 計画局に提出された全50件の出店申請の審査プロセスと結果を分析し、申 請企業、審査プロセスおよび審査結果の特徴を明らかにする。第5節では、 第4節の分析結果に基づいて条例の効果を検討する。最後に第6節では、 結論を述べる。

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2.サンフランシスコ市における近隣商店街地区のゾーニング規制

とチェーン店規制条例の制定

サンフランシスコ市において、チェーン店を含めて小売店舗が出店可能 な場所または禁じられる場所および、店舗建築物が満たすべき様々な基準 は、市の都市計画法(San Francisco Planning Code)によって細かく規 定されている(福川1997)。同法では、市の土地が用途地区(zone)に区画 され、それぞれの地区の規制、いわゆるゾーニング規制(zoning controls) が詳細に決められている。ゾーニング規制では、地区における基本用途 (principal uses)、すなわち権利として許可される用途(permitted as of right)や、条件付き利用(conditional uses)、すなわち都市計画委員会の 許可を得なければ認められない用途(authorized by the Planning Com-mission)などの土地利用基準(uses permitted)および、容積率や高さ や正面セットバック用件などの建築基準(building standards)の2つが 細かく定められている。 サンフランシスコ市において近隣商店街地区(NCD,s)は用途地区の1 つであり、独自のゾーニング規制(NC Zoning Controls)が適用されてい る。近隣商店街地区が同市の用途地区の1つとして正式に設けられたのは 1987年に遡る。その範囲は市の6つの商業地区を除いたすべての商業地区 を含む。(1)ダウンタウン(Downtown Commercial)2 ) 、(2)フィッシャー マンズワーフ(Fisherman,s Wharf)、(3)ノースイスタンウォーターフロ ント地区(Northeastern Waterfront Areas)、(4)ストーンスタウンギャ レリア(Stonestown Galleria)、(5)チャイナタウン(Chinatown)と(6) サウスオブマーケット(South of Market)の6商業地区である。近隣商 店街地区は、面積としてそれぞれの商店街は小さいため、市の全商業地区 土地の40.3%しか占めていないが、商店街の数は200を超え、市の至る所

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に分布している(San Francisco Planning Department 2009)。 2 - 1.近隣商店街地区におけるチェーン店出店の問題とその対応:2004 年まで サンフランシスコ市の近隣商店街地区において、チェーン店がはじめて 問題とされたのは1970年代終盤であった。ただし、当時問題の焦点は小売 チェーンではなく、大手ファストフードチェーンであった。1950年代から 70年代にかけてサンフランシスコ市は主要産業が衰退しつつあった製造業 から金融・サービス業に転換したことに成功したため、専門職として働く 若い住民がアメリカ各地から同市に移入し(Castells 1983, Godfrey 1988)、 1950年代から減少し続けた市の人口が70年代から増加に転じた(San Francisco Planning Department 2009)。こうした人口の増加と人口構成 の変化は、衰退しつつあった近隣商店街に新しい顧客を提供し、再生に良 い環境条件を提供した一方、次のような問題も招いた。つまり大手ファス トフードチェーンと銀行が近隣商店街に顧客が増加したことを見て競って 商店街に店舗や支店を出店したのである。彼らはより高い家賃と長期不動 産リース契約を締結できたため、商店街にある既存の中小独立食料品店や 雑貨店を追い出す結果となった。これに加えて、大手ファストフードチェ ーンや銀行が建設した店舗の多くは、規模が大きく、建築様式も商店街既 存の建物との調和を図らなかったため、商店街の景観が大きく損なわれた ことも問題視された。 これらの問題に対して最初に立ち上がったのは、商店街の中小店舗の商 人と周辺の住宅街の住民たちであった。1970年代末から、ユニオンストリ ート商店街(Union Street Neighborhood Commercial District)3 )

をはじめ、 多くの商店街と近隣住宅街の商人と住民は、自分の近隣地区の特徴が失わ れることを恐れ、市議員に働きかけて、自らの近隣商店街におけるファス

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トフードチェーンや銀行の新規出店に対して、一時的な禁止令を施行させ た。こうして近隣商店街の活動が積み重ねた結果、1987年に近隣商店街地 区は市の用途地区の1つとして正式に設けられ、独自の土地利用基準と建 築基準が規定された。 このような経緯で導入された近隣商店街ゾーニング規制は、ファストフ ードチェーンや金融施設など特定の飲食、サービスと小売店について、出 店可能もしくは不可能な商店街を明確にし、出店審査の手続きを確立し、 また店舗規模や建築様式について制限を設けた。しかし一方では、このゾ ーニング規制は必ずしも小売チェーンに焦点を当てたわけではなく、小売、 サービスと飲食店を含めて、チェーン店を1つのカテゴリとして定義して 規制する法的枠組みを盛り込まなかった。結果として、チェーン店の業種 によって、出店がゾーニング規制に制限されないケースが少なくなかった ため、出店に反対する近隣地区の商人と住民たちはその都度自ら出店に関 する情報を入手し、反対運動を組織せざるを得なかった。 2 - 2.近隣商店街地区におけるチェーン店規制条例の制定 チェーン店を1つのカテゴリとして規制する法的枠組が導入された直接 なきっかけは、市中心部にあるヘイズ・ゴーフ商店街(Hayes-Gough Neighborhood Commercial Transit District)に出店しようとした大手小 売とコーヒー店チェーンに対して、商人連合会(Hayes Valley Merchants Association)と近隣住宅街連合会(Hayes Valley Neighborhood Associ-ation)が起こした反対運動であった。ヘイズ・ゴーフ商店街と近隣住宅 街は、サンフランシスコの多くの近隣地区と同じように、第二次世界大戦 終わりまで労働者階級の住宅街として繁栄したが、1950年代に住民の郊外 移転によって衰退し始めた(Mollenkopf, 1983)。さらに、1950年代に建築 された高架高速道路がこの地区を横断したため、地区は市のほかの地域か

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ら分断されただけではなく、高架下が売春や麻薬売買などの犯罪の溜まり 場となった。1970年代から80年代終わりまでこの地区は市の貧しい住宅地 となり、また、治安状況が非常に悪かったため、近隣商店街のほとんどは 空き店舗であった4 ) 。 こうした状況が好転し始めたのは1990年代初めであった。そのきっかけ は2つあった。ひとつは、1989年に起きたロマ・プリータ地震によって地 区を横断した高架高速道路が崩壊し、その再建に対して住民が激しい反対 運動を起こした結果、再建が行われなかったことである。もうひとつは、 1990年代初めから、地区の安い家賃に惹かれて新たに移入した若い商人6 人が、アンティークや洗練された洋服・家庭用品など従来の店舗とは異な る商品を販売する店を開き、資金を持ち寄ることで商店街全体の宣伝活動 を積極的に行ったことである。こうした商店街の変化によって、近隣住宅 地だけではなく、より遠くの地区からの若い顧客も増えはじめた。結果と して、顧客の増加と安い賃料は、さらに新しい商人を商店街に引きつけ、 新しい店の開店はまた顧客を呼ぶ、という好循環が回り始めた。1990年代 後半以降は、空き店舗がなくなり、ヘイズ・ゴーフ商店街は人気の高い出 店地域となった。 一方、好転したヘイズ・ゴーフ商店街に対して、チェーン店も出店意欲 が高めた。1998年にアメリカの大手ドラッグストアチェーン・ライトエイ ド(Rite Aid Corporation)が商店街に出店する計画を発表し、商店街の商 人と近隣住民たちが反対運動を起こし、1999年に出店を阻止した。しかし、 2001年に「ウォルマートと同様にチェーンストアの象徴」(Peter Cohen、 筆者のインタビュー調査)であったアメリカの最大手コーヒー店チェー ン・スターバックスが出店計画を発表した。商人と住民たちは1年以上に わたる反対運動によって、出店を阻止したが、反対運動のリーダーたちは、 チェーン店の商店街への出店は今後も続くであろうと予想し、その都度反 対運動を組織する方法には限界があると考えた。この問題を解決するため

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に彼らは、実情に応じてチェーン店の出店を受け入れもしくは拒否する権 限を各商店街に与える法的枠組みが必要であると考えた。その後、これら のリーダーたちは地元選出の市議員の支持を得て、市弁護士オフィス (Office of the City Attorney)、市議会書記局(Office of the Clerk of the Board)と共同作業して規制条例案を作成した。2004年 3 月に条例は市議 会(Board of Supervisors)で承認され、市の都市計画法第703.3項として 同法に付け加えられ、同年 4 月に施行された。

3.規制の内容と出店申請・審査の手続き

3 - 1.条例の規制内容と法改正 2004年 4 月に施行された条例によると、チェーン店が近隣商店街地区に 出店しようとする際には、出店プロジェクトが出店先商店街のゾーニング 規制および適用されているすべての設計ガイドラインに従わなければなら ない。それに加えて、出店計画を周辺の不動産所有者、住民、コミュニティ グループなどの関係者に通知しなければならず、出店に反対する者は通知 されてから30日以内、出店プロジェクトを審査するよう都市計画委員会に 要求することができる5 ) 。ただし、この条例は、さらに厳しいチェーン店 規制を独自に定めた次の3つの商店街で適用しない。つまりヘイズ・ゴー フ商店街ではチェーン店の出店が完全に禁止されている。またコール・カ ールストリート商店街(Neighborhood Commercial Cluster Districts at Cole and Carl Streets)およびパルナサス・スタンヤンストリート商店街 (Neighborhood Commercial Cluster Districts Parnassus and Stanyan Streets)では、チェーン店の出店は条件付き利用と定められている。す なわち近隣からの出店審査要望の有無にかかわらず、出店は常に都市計画 委員会から許可を得なければならない。

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こうした規制が制定された最大の理由は、サンフランシスコ市の都市と しての魅力を維持することにあると市の都市計画法に明記されている。な ぜならばサンフランシスコ市はアメリカにおいて、個性的かつ活気あふれ る近隣地区が残されている数少ない大都市のひとつであり、また、それぞ れの近隣地区はその中心である近隣商店街によって個性的な特徴が生み出 されているからである。チェーン店の標準化された建物、内装、看板など は、商店街の特徴を損なう。また、彼らはより高い賃料を払い、長期的な 賃貸契約を締結することができるため、独立中小小売商を商店街から締め 出す可能性がある。したがって近隣商店街地区におけるチェーン店の出店 を規制する必要があるとされる。 2004年 4 月に条例が施行されてから、市議員たちは自らの選挙区にある 近隣商店街の要望に応じて、さらなる規制強化の新条例を次々と導入した。 2005年 1 月から2006年 7 月まで、 6 つの近隣商店街において、チェーン店 の出店を禁止したり、または条件付き利用に改正したりするように規制強 化の条例が導入された。こうした状況の中、2006年11月に、条例の改正法 が有権者投票にかけられて採択され、全市範囲での規制強化がなされた。 改正法は「小規模企業保護法」(Small Business Protection Act)と名称 つけられ、チェーン店の出店について、すでに全面禁止している近隣商店 街を除き、全ての近隣商店街地区において、条件付き利用許可の取得を要 求するようになった6 )。 3 - 2.チェーン店の出店にかかわる条件付き利用の申請と審査の手続き チェーン店の出店にかかわる条件付き利用の申請と審査のプロセスは、 時間順での申請前の手続き、都市計画局の審査、都市計画委員会による公 聴会の開催、および都市計画委員会の投票から構成される。申請前の手続 きは、申請者が申請を都市計画局に提出する前に、出店先の近隣商店街地

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区にある全てのコミュニティ組織、出店予定店舗に隣接する不動産所有者 や住民などを誘い、最少一回会合を開くことを要求する7 ) 。会合の主な目 的は、申請者に出店に関する近隣関係者の懸念をより早い段階で把握し、 それに対応する機会を与えることである。しかし、この会合は申請を審査 する場ではないため、審査に関連する議題、たとえば出店プロジェクトの 合理性や美観などは議論されない。

会合を終えた申請者は、「条件付き利用申請書」(Application for Condi-tional Use)やプロジェクト説明書などの書類を揃えて、都市計画局に提出 して審査を受ける。都市計画局が審査する主な内容は、申請がゾーニング 規制、市の総合計画(General Plan)、出店先地区の設計ガイドラインに矛 盾があるかどうか、という点である。審査結果は勧告(recommendation) として、申請プロジェクトに関するスタッフレポートに明記される。都市 計画局は審査を行うと同時に、都市計画委員会が開催する公聴会の日時を 設定し、近隣関係者に告示する。 都市計画委員会が開催する公聴会は、近隣関係者が意見陳述をする場で ある。公聴会の進行は詳細に決められており、出店反対者、出店賛成者、 前二者の意見陳述で上げられた質問に対する申請者と出店反対者の回答、 という順序が規定されている。またそれだけではなく、各発言者が発言に も制限時間が設けられている。公聴会の最後に、都市計画委員会が議論し て投票する。都市計画委員会が決定する際に依拠する基準は、出店が近隣 地区にとって必要または望ましい、という条件付き利用許可一般の基準で ある。これに加えて、(1)既存のチェーン店の集中度、(2)類似店舗の有 無、(3)出店店舗と商店街の既存建築物との美的調和、(4)空店舗率、お よび(5)近隣住民のニーズに対応する小売業と、より広範囲な買い物客 のニーズに対応する小売業との比率、という出店先の近隣商店街の5つの 現状も考慮に入れる。審査結果は都市計画委員会の7名の委員の過半数で 決定され、決定に不服する側は市議会に上訴することができる。

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4.条例運用の実態

条例が施行されてから、どのような企業が申請を行い、また、審査はど れほどの時間がかかり、どのような決定が下されたか。表 1 は、2004年 4 月に条例が施行されてから2011年 2 月15日まで都市計画局に提出された全 50件の出店申請を示している。申請企業を見ると、50件の申請のうち、デ ータを入手できなかった2件を除き、29件は小売であり、19件は飲食店で あり、飲食店のうちの13件はファストフード店であった。これらの申請企 業には3つの鮮明な特徴がある。第1に、飲食店の場合、米最大手のファ ストフードチェーン・マクドナルドがなく、また、コーヒー店チェーン最 大手のスターバックスも1店舗の申請のみであった。一方、「新鮮なもの を食べよう。環境を保護しよう」(Eat fresh, live green)という企業理念 で消費者に訴えているファストフードチェーン・サブウェイの出店申請が 非常に多かった。第2に、小売業の場合、ウォルマートに代表される全国 展開の総合ディスカウントストアが非常に少なく、専門店がほとんどであ った。実際、出店申請を提出した総合ディスカウントストアはターゲット ストア(Target Store)による1店舗のみであり、これも審査中に企業自 らキャンセルした。第3に、小売業の申請企業のうち、新しいコンセプト によって成長を遂げた企業や、高いブランド力を持つ企業が多かったこと である。たとえば、低価格ではなく、自然食品と有機食品を提供すること によって成長してきた食品スーパー・ホールフーズマーケット(Whole Foods Market)、美しいデザインと機能性を備えるというデザイン理念を 唱えているインテリアショップ・ボーコンセプト(Bo Concept)、世界的 に高いブランド力を持つアップルやラルフローレンのような企業である。 一方、審査プロセスは、全体的に迅速に行われ、近隣関係者は公聴会で 活発に意見を述べたといえる。全50件の出店申請のうち、2011年 3 月 1 日

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現在審査が終了していないのは2011年 1 月終わりと2月に提出された2件 の申請のみである。残りの48件の申請について、審査中撤回・キャンセル された11件を除いて、37件はすべて1年以内、27件は4ヶ月以内に結論が 下された。また、公聴会が開かれた36件の申請8 )

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聴会において近隣関係者が意見陳述をしたことが記録された。 撤回・キャンセルされた申請のうち、申請企業が経営上の理由で出店計 画を撤回・キャンセルしたケースは少なく、出店先地区の反対活動を見て、 出店が許可される可能性が低いと判断したため撤回・キャンセルしたケー スがほとんどであった9 ) 。こうした撤回・キャンセルされた申請を考慮に 入れると、実際約3分の2の申請は許可され、3分の1は不許可であった といえる。 都市計画委員会の決定に対して、2件の上訴があった。ひとつは、アメ リカの最大手コーヒー店チェーン・スターバックスの出店申請であり、も うひとつは、大手ペンキ専門店チェーンICI ペイント(ICI Paints )の出 店申請であった。スターバックスは、2007年 3 月20日に出店申請を提出し、 同年 6 月14日に都市計画委員会は許可の決定を下した。しかし、同年 7 月 11日に、近隣商店街の商人連合会(Clement Street Merchant Association) は市議会に上訴し、 9 月11日に市議会は都市計画委員会の決定を覆し、出 店申請を不許可と決定した。一方、ICI ペイントは、2007年12月20日に出 店申請をし、2008年 3 月13日に都市計画委員会は不許可という決定を下し た。しかし、同年4 月 4 日に申請者側は市議会に上訴し、 5 月 6 日に市議 会は都市計画委員会の決定を覆し、出店申請を許可した。 上訴結果を含めた審査結果には4つの特徴が見られた。第1に、不許可、 撤回とキャンセルされた申請のうち、新しいコンセプトによって成長を遂 げた小売企業や、高いブランド力を持つ小売企業はより少なく、大手ファ ストフードチェーンが多かった。大手チェーンのシンボルであるスターバ ックスも最終的に不許可された。第2に、低価格を主な訴求ポイントとする 全国展開の大手総合ディスカウントストアは出店反対に遭い、申請をキャ ンセルせざるを得なかった。第3に、出店申請の合法性が確認され、都市 計画局に許可されたものに対して、都市計画委員会は必ずしも許可するわ けではなかった。第4に、同じ企業でも出店先の商店街によって異なる審

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査結果になった場合があった。 こうした条例の運用の実態はどのように評価すべきか。具体的には、条 例は意図通りに運用され、また、目的を実現するように機能しているのか。 次節では、これらの問題を検討する。

5.分析:条例の効果

条例の意図は、全市範囲でチェーン店の出店を一律して禁じることでは なく、むしろ特定の出店申請が出店先の近隣地区に及ぼす影響を判断し、 それに基づいて出店を受け入れ、または拒否する機会をそれぞれの近隣地 区に与えることである。条例運用の実態を見ると、意図通りに運用されて いるといえる。審査プロセスと審査結果の3つの特徴はこの点を裏付けて いる。つまり、(1)近隣関係者は公聴会で出店申請に対する意見を明らか にしており、(2)都市計画局が許可した出店申請に対して都市計画委員会 は必ずしも許可を与えておらず、(3)同じ企業でも出店先の近隣商店街に よって異なる審査結果になっている。これらの特徴は、近隣関係者が自ら の地区の実情に応じて、チェーン店出店の影響を積極的に検討しており、 その意見は審査結果に大きな影響を与えたことを示したと考えられる。 このように運用されている条例は、その目的を実現するように機能して いるのか。条例の効果について、実施前から2つの懸念が示されていた (SPUR 2006)。ひとつは、出店審査にかかる時間はおそらく条例の支持者 が主張する約3ヵ月よりはるかに長くなると予想するため、長期間の審査 がもたらすコストが、11店舗に達したばかりの成長途上にある革新的な地 元スタートアップ企業にとって大きな負担となり、さらなる発展を阻害す るのではないか、という疑問である。もうひとつは、貧しい住宅街に隣接 し空き店舗が多い近隣商店街にとって、商店街がチェーン店を誘致する上 で条例が障害となるのではないか、という疑問である。以下では、これら

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の問題を検討する。 5 - 1.発展期にある地元スタートアップ企業に与える影響 条例運用の実態をみると、発展途上にある地元スタートアップ企業の発 展を阻害しているとはいえない。その理由は、出店審査の長期化が必ずし も発生しなかったことに加えて、条例で定められているチェーン店の定義 は、発展途上にある地元スタートアップ企業を規制対象から実質上はずし ているからである。 まず、審査プロセスを見ると、審査が1年以上かかったケースは1つも なく、また審査中撤回・キャンセルされた申請を除いた39件の申請のうち、 27件(69.2%)は4ヶ月以内に結論が下された。こうした迅速な審査は決 して偶然の結果ではなく、条例の2つの特徴によって保障されている。ひ とつは、条例においては審査手続きが詳細かつ具体的に規定されているこ とである。これは審査の最重要な場である公聴会の進行だけではなく、申 請前の手続きに関しても同様である。申請前の手続きについて、出店申請 者が周辺関係者と会合を開くことだけではなく、会合に誘う関係者の範囲、 会合の場所と開催場所、議題、会合で配布する資料、会合後に都市計画局 に提出する資料など、関連する事項すべてが細かく規定されている。この ような詳細かつ具体的な規定は、審査中における関係者の恣意的な行動を 防ぎ、審査を予定通りに進めることを保障していると考えられる。迅速的 な審査を保障した条例のもうひとつの特徴は、都市計画局、近隣関係者と 都市計画委員会という3つの相互に独立する機関・組織・個人が、審査の 異なる段階で審査の主体となって独自に判断する、という審査手続きが設 計されていることである。具体的には、審査の最初段階において、関連法 案に精通し相対的に中立的な立場にある都市計画局が申請の合法性のみを 審査することは、申請の合法性をより客観的かつ迅速的に審査することを

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可能にしている。また、合法性を確認した上で行われる公聴会は、近隣関 係者の意見陳述の場であり、議論の焦点も出店が近隣地区に及ぼす影響に 絞られている。最後に審査の最終段階において、利害関係者を含めない都 市計画委員会が決議することは、都市計画局と近隣関係者両方の意見を考 慮すると同時に、審査を予定通りに終えることを保障している。 このように審査の冗長化が必ずしも発生しなかったことに加えて、条例 で定められているチェーン店の定義――アメリカ国内で11以上の店舗が ある――という最低店舗数基準は、発展途上にある地元スタートアップ 企業を規制対象から実質上はずしている。11店舗の基準が採用された経緯 について、条例案の作成者の一人であるPeter Cohe n氏は次のように説明 している10 ) 。 条例は、発展期にあるスタートアップ企業の発展を阻害しないように、 チェーン店の定義を、アメリカ国内で11以上の店舗があると定めた。 私たちは条例案を書いたときに、サンフランシスコ財務と収税オフィ ス(Office of the Treasurer and Tax Collector)と共同で研究を行っ た。彼らは、サンフランシスコ市にある小売企業のプロフィールとそ の時系列の変化についてとても優れたデータベースを持っていたから だ。彼らのデータによると、条例案が作成された2003年当時、サンフ ランシスコ市にあるすべての小売企業のうち、81%は1店舗しかなく、 また、96%は5店舗以下であったそうだ。つまり、サンフランシスコ 市の小売企業に圧倒的に多いのは、規模が極めて小さい企業であり、 5店舗以上を持つ小売企業は起業段階をはるかに超えたエリート大企 業であった。このデータに基づいて、私たちは最初チェーン店の定義 を、アメリカ国内で6以上の店舗があると定めたが、最終的に基準を 緩和して、11店舗に決定した(筆者が翻訳)。

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実際、50件の出店申請企業のデータもPeter Cohen 氏の主張を裏付けて いる。申請企業のうち、規模が最も小さいサンフランシスコ地元小売企業 であるペットフードエクスプレッス(Pet Food Express)でさえ、最初の 出店申請を行った2009年 8 月にすでに34店舗を展開した。このように、条 例は、成長期にあるスタットアップ企業の発展を阻害したとはいえない。 5 - 2.商店街のチェーン店誘致に与えた影響 貧しい住宅街に隣接し、空き店舗が多い商店街にとって、条例はチェー ン店誘致の障害になっているとはいえず、むしろ商店街の振興に役に立っ ていると考えられる。その理由は3つある。第1に、チェーン店の出店申 請に対する審査結果は、出店先商店街の出店に対する態度によって左右さ れるため、商店街が出店を歓迎する場合、出店が速やかに許可され、条例 が出店を阻害することがなかったからである。第2に、そもそもチェーン 店が空き店舗の多い商店街に出店したがらない理由は、商店街に十分な集 客力を見込めないことにあり、条例で定められている出店審査を受ける手 間が原因でないからである。この点について、条例案の作成者の一人であ るPeter Cohen氏は次のようにコメントしている11 )。 チェーン店が出店の場所を選ぶ際に最も重視するのは、その場所は彼 らの店舗に対する十分な需要があるかどうかという1点だけだ。もし、 その場所への出店が利益を生み出し、もしくは新市場を作り出すこと ができると彼らが判断すれば、たとえ条件付き利用許可を取得する手 間がかかっても、彼らは出店の手続きを進める。彼らにとって、都市 計画局に申請を提出し、出店先の関係者とコミュニケーションをとり、 都市計画委員会の許可を取得することは、利益を得られる場所への出 店の障害ではない(筆者が翻訳)。

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実際、本論文の第2節で紹介したヘイズ・ゴーフ商店街の事例はPeter Cohen氏の主張を裏付けている。1990年代までにヘイズ・ゴーフ商店街の ほとんどが空き店舗であり、治安が悪い場所として顧客に敬遠されたとき に、チェーン店を規制する条例がなく、また、その出店に対する反対もな かったにもかかわらず、彼らはまったく出店しようとしなかった。一方、 商店街が再生した1990年代半ば以降、チェーン店に対する地元の反対が高 まり、チェーン店は出店するために時間を費やして商人連合会と近隣住宅 街連合会を説得しなければならなかったにもかかわらず、彼らは相次いで 出店計画を発表した。 条例は商店街の振興を阻害するのではなく、むしろ役に立っていると考 えられる第3の理由は、それが出店申請をするチェーン店と商店街の関係 者との間でのコミュニケーションのきっかけを作り出しているからである。 衰退した商店街は、チェーン店が商店街に出店さえすれば自然に再生でき るわけではない。再生するには、チェーン店が集客できるような店舗を作 り、商店街の再生に積極的に貢献し、また、商店街の中小企業が経営努力 を行うという3つの要素すべてを揃える必要がある。条例によってもたら されるコミュニケーションの機会は商店街に、チェーン店に協力してもら う具体的な要望を伝える機会を与え、一方、チェーン店には今後の経営環 境をより早い段階で知るチャンスを提供する。このように、条例は商店街 に必要とされるチェーン店の出店を促進すると同時に、チェーン店が効果 的に商店街に貢献することにも役に立つと考えられる。 5 - 3.条例が市全体の小売集客力に与える影響 最後に、条例の効果に対する懸念としては指摘されなかったが、条例が サンフランシスコ市全体の小売集客力に与える影響を検討する必要がある と考えられる。なぜならば、同市の周辺にチェーン店を積極的に誘致して

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いる都市が少なくないからである。このような周辺都市との競争の中で、 チェーン店規制条例はサンフランシスコ市の小売集客力を損なうことがな かったのか。

この問題を検討するには、サンフランシスコ市と近くのサンノゼ市 (City of San Jose )と比較してみることが適切であると考えられる。その 理由は4つある。第1に、両市の人口は大差がない。2010年時点でサンノ ゼ市は102万人であるのに対して、サンフランシスコ市は86万人である。 第2に、両都市は約70キロしか離れておらず、便利な高速道路を利用して 1時間弱の運転で相互アクセスできる。第3に、両都市はいずれも、収入 が高い経営者と従業員が集中するシリコンバレー地区から近い。シリコン バレーは2都市の間のサンノゼ市よりの場所に立地し、いずれもシリコン バレーの顧客が簡単に買い物のためにアクセスできる。第4に、以上の類 似点がある一方、チェーン店の出店に関して、両都市は正反対する政策を とっている。チェーン店の出店を規制しているサンフランシスコ市に対し て、サンノゼ市は都市再開発事業を積極的に実施し、ショッピングモール を数多く建設してチェーン店を積極的に誘致してきた。 図1は、2000年から2010年までサンフランシスコ市とサンノゼ市の人口 および小売年間販売額の比較を示している。図1から分かるように、サン ノゼ市は人口が一貫してサンフランシスコ市より多かったにもかかわらず、 サンフランシスコ市の方が小売年間販売額が高く、また、チェーン店規制条 例が施行された2004年以降はその差がさらに拡大した。このように、チェー ン店規制条例が施行された後、サンフランシスコ市の小売集客力は、チェー ン店を積極的に誘致してきた周辺大都市と比べてむしろ高まった。 このような結果は、サンフランシスコ市のチェーン店規制条例が同市の 小売集客力を強化していると裏付けていると考えられる。その源泉につい て、都市計画局のプランナーたちは、買い物客がサンフランシスコ市を訪 れる理由は、チェーン店で買い物したいからではなく、多彩でかつ面白い

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中小独立小売業を訪れて他の都市で味わえない近隣商店街の雰囲気を味わ うためであると指摘している12 ) 。条例が施行されて7年を経った同市の小 売現状を見ると、条例の運用は、同市最大の魅力である近隣商店街の発展 を促進する、という目的を実現するように機能していると考えられる。

6.おわりに

サンフランシスコ市は、2004年にアメリカの大都市としてはじめて、チェー ン店の出店を規制する条例を施行した。本論文では、条例が制定された経 緯と内容を説明した上で、条例運用の実態を明らかにし、その効果を分析

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した。本論文の結論は4点にまとめることができる。第1に、条例の制定 はトップダウンではなく、近隣商店街と住宅街から発案されたものであり、 これらの組織のリーダーたちは条例案の作成に携わった主要メンバーであ った。第2に、条例の意図は、全市範囲でチェーン店の出店を一律して禁 じることではなく、むしろ特定の出店申請が出店先の近隣地区に及ぼす影 響を判断し、それに基づいて出店を受け入れ、または拒否する機会をそれ ぞれの近隣地区に与えることにあった。第3に、条例は意図通りに運用さ れ、近隣地区の関係者が表明した意見はチェーン店の出店申請に対する審 査結果に大きな影響を与えた。第4に、サンフランシスコ市は条例が施行 されて以降、チェーン店を積極的に誘致してきた周辺大都市と比べて小売 集客力を高めた。以上の結果から、条例がサンフランシスコ市の近隣商店 街の発展を促進し、同市の小売集客力の源泉を強化したと推測できる。 条例は以上のような成果を上げた一方、運用においては、審査結果が一 部の住民や組織の意見に過度の影響を受けずに、可能な限り多くの関係者 の意見を公平に意思決定に反映させるという市民参加型の意思決定に広く 見られる困難を完全に解決したわけではない。たとえば、平日の午後に開 催する公聴会では、平日に仕事がある住民が参加しにくいため、勤務時間 が柔軟なNPO組織や活動家の意見が公聴会を支配することがあると都市 計画局のプランナーたちは指摘していた。また、公聴会で発言したり、都 市計画委員会に手紙を書いたりする意欲または能力が低い住民の意見をい かに吸い上げることも、条例を有効に運用する上で解決しなければならな い課題である。 こうしたサンフランシスコ市のチェーン店規制条例の策定と施行の経験 は、日本の商店街と中心市街地商業の振興にも重要な示唆を示していると 考えられる。日本の多くの都市で見られる総花的な振興政策は、地区特定 の集客力の源泉の強化につながらないため、効果を上げることが難しい。 また、商店街や中心市街地は買い物の場だけではなく、地域住民や観光客

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が交流し、レジャーを楽しむ場でもあるため、振興するには商業政策だけ では不十分であり、土地利用や建築規制などを含む総合的な政策が必要で ある。こうした振興政策の策定についてサンフランシスコ市から学べるこ とが多いと思われる。これは政策の運用についてもいえることである。か つて日本の大店法に見られたような法文から逸脱した運用を防ぐためには、 運用に関する具体的かつ詳細的な規定を定める必要があることをサンフラ ンシスコ市の経験は示している。このような政策の策定と運用を実現する には、自らの既存権益を守ることだけに関心があるのではなく、地域の発 展に真に貢献する強い意志を持ち、そのために時間と労力を払うことが可 能な地元関係者の参加が不可欠である。このことは、国や地域の違いを越 えて、商店街や中心市街地の振興に共通するポイントであると思われる。 謝辞 この調査を進めるにあたって、サンフランシスコ商工会議所のJim Lazarus 氏、サンフランシスコ都市計画局 Daniel A. Side r 氏、Joshua Switzk y 氏、 Jonas P. Ionin 氏、John Billovits 氏、コミュニティ組織 Duboce Triangle Neighborhood AssociationのPeter Cohen氏、Mission Economic Development AgencyのDairo Romer o氏、Haight Ashbury Neighborhood Council のCalvin Welch氏、Haight Ashbury Improvement Association のTed Loewenberg 氏、 商人Russell E. Pritchard氏、弁護士・プロパティオーナーMark J. Brennan氏、 プロパティオーナーJohn Brennan 氏、住民Jim Warshell 氏、サンフランシス コ州立大学のJason Henderson 氏にインタビューを実施しました。本調査にご 協力いただいたことに心より御礼申し上げます。また、本研究は科研費(課題 番号22730339)および、敬愛大学研究プロジェクト補助金(平成23年度)の助 成を受けたものです。ここに記して御礼申し上げます。

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参考文献・資料・アーカイブ

参考文献 石原武政・西村幸夫(2010)、『まちづくりを学ぶ:地域再生の見取り図』、有 斐閣。 鶴田俊正・矢作敏行(1991)、「大店法システムとその形骸化」、三輪芳朗・西 村清彦(編)『日本の流通』、東京大学出版会、pp.283-324。 原田英生(1999)、『ポスト大店法時代のまちづくり:アメリカに学ぶタウン・ マネージメント』、日本経済新聞社。 福川裕一(1997)、『ゾーニングとマスタープラン:アメリカの土地利用計画・ 規制システム』、学芸出版社。

Castells, Manuel (1983), The City and the Grassroots: A Cross-Cultural Theory of Urban Social Movements, University of California Press. Godfrey, Brian J. (1988), Neighborhoods in Transition: The Making of San

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(http://www.spur.org/goodgovernment/ballotanalysis/Nov2006/propg). アーカイブ

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1)たとえば、梱包用品の販売と配送サービスをともに提供する店舗が例であ る。 2)ダウンタウン地区は、都市再開発事業で建設された中心業務地区(Central Business District, CBD)および、大規模な小売施設とホテルの集積である。 3)ユニオンストリート商店街は歴史が長い近隣商店街であり、ダウンタウン 地区のユニオンスクエアとまったく異なる場所である。 4)筆者のインタビュー調査による(調査日:2011年 3 月 2 日、2011年 3 月 7 日、2011年 3 月 9 日)。 5)この規制は、土地利用に変更がない場合、例えば、あるチェーン店が閉店 し、その場所で別のチェーン店が開店する場合に適用しない。 6)改正法において、土地利用に変更がない場合、例えば、あるチェーン店が 閉店し、その場所で別のチェーン店が開店する場合でも、条件付き利用許可 の取得が必要となった。また、この改正法は市の都市計画法第703.4項とし て同法に付け加えられた。 7)コミュニティ組織のリストは都市計画局のウェブサイトに掲載され、また、 都市計画局のスタッフは、これらの関係者との連絡を取ることに手伝ってい る。 8)残りの14件の申請については公聴会が開かれた記録がなかった。具体的に は、審査中の 2 件は 2 月15日現在公聴会がまだ開かれていない。また、撤 回・キャンセルされた11件の申請は公聴会が開かれた記録がなかった。さら に、 1 件の申請は、都市計画局の審査段階で不許可され、その後申請企業が 関連法律に従うように出店計画を修正しなかったため、公聴会が開かれず、 最終審査結果は自動的に不許可となった。 9)筆者のインタビュー調査による(調査日:2011年 3 月 3 日)。 10)筆者のインタビュー調査による(調査日:2011年 3 月 7 日 )。 11)筆者のインタビュー調査による(調査日:2011年 3 月 7 日)。 12)筆者のインタビュー調査による(調査日:2011年 3 月 3 日、2011年 3 月 8 日、 2011年 3 月10日)。

参照

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