貴志桃子 斉藤真衣子 渋田浩章 室田彩絵子
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目次
Ⅰ.はじめに...3 Ⅱ.京菓子とは...3 Ⅲ.季節の京菓子...3 Ⅳ.京菓子作り体験・インタビュー...5 Ⅴ.まとめ ...8 Ⅵ.感想...9~ 2 ~
Ⅰ.はじめに
私たちは、誰もが一度は口にしたことがあるだろう「和」つまり「和菓子」に興味を持 ち、また、京都の和菓子である京菓子には何か京都ならではのお宝性があるのではないか と考え、京菓子について調べることにした。また今回お菓子作り体験とインタビューさせ ていただいたお店は、「亀屋良長」さんであり、これより述べていくことは、他のお店によ って異なる場合もある。京都で有名なお菓子について、浅い知識しかもっていなかったの で、この機会に調べることにした。Ⅱ.京菓子とは
1. 京菓子について 京菓子は「有職儀式典礼に用いる菓子、または茶道に用いる菓子」と定義される。 「京菓子」は江戸時代に関東で称された京都の和菓子の呼び名。別称は上菓子とも いい、京都の伝統産業の一つである。 また、お茶の菓子は濃茶用の主菓子と薄茶用の干菓子に分けられる。菓子は関西の ほうが色や形が洗練されている。形はシンプルであり、色も控えめである。 2. 五感で味わう 京菓子は五感全てを使って味わうことが大切とされている。その五感とは目、口、 舌、鼻、そして耳である。 ●目…色や形を堪能する。 ●口…感触を味わう。 ●舌…味を楽しむ。 ●鼻…香りを楽しむ。 ●耳…菓子の名前から自由に連想して楽しむ。 3. 季節 京菓子は2週間ごとに季節が変わると言われ、お菓子に季節を表現することが大切 とされる。「亀屋良長」さんでは、四季でお菓子の種類を分けると、10種類にも なる。単純に四季だからといって、お菓子の分類を4つにわけるものではないそう だ。10種類にもなるのは、四季だけでなくその月にある行事に合わせたお菓子が あるためである。また、このお店が大切にしていることは、お店の中に季節の風が 流れるように駆け抜けることである。Ⅲ.季節の京菓子
ここでは代表的な季節のお菓子をあげていく 1. 春~ 3 ~
●ヨモギ団子…ヨモギの中に粒餡を入れたもの。 ●花見団子…またの名を三色団子でしこしこと味わいの深いお団子。 ●桜餅…京都ならではの道明寺粉を使って豊かな香りとあっさりとしたこし餡で 葉ごと食べることが出来る。 ●花大福…桜の花の塩漬けをお餅に搗きこんだお団子。 ●柏餅…砂糖を入れないお団子であっさりとした餡が特徴。 ●ちまき…お団子を笹に包んであるもの。 2. 夏 ●水ようかん…口あたりのさっぱり感が持ち味の夏向きのようかん。中でも竹に入 った水ようかんは夏の定番。 ●麩饅頭…生麩を使った饅頭。生麩で餡を包んでいるのが特徴。 ●葛饅頭…透明な葛でこし餡を包んだもの。 ●わらびもち…わらび粉にもち米の粉を加えて作った餅。 ●錦玉かん…寒天と砂糖を煮詰め、流し箱に入れて冷やしたもの。 ●鮎菓子・若鮎…鮎の形をしている菓子で、京都の子の菓子には必ず求肥がつか われている。外は干菓子みたいなものと、調布を使うところが ある。 3.秋 ●鹿の子…大粒の大納言小豆をつけて鹿の背に似せた餅菓子のこと。 ●初雁…上用(薯蕷)製で餡は粒餡。秋の日のお茶会で好評。 ●松茸上用…松茸の形の上用(薯蕷)饅頭。 ●柿ようかん…柿餡をふやきせんべいで包んだもの。 ●栗饅頭…栗餡、または蜜漬けの栗を混ぜた白餡を皮で包んだもの。 ●万寿菊…つくね芋をすりおろして作った上用(薯蕷)饅頭。中はあっさりこし餡。 4. 冬 ●菱葩餅…求肥で中に白味噌餡と牛蒡の甘炊きが入っている。新年の御祝いの求肥 餅。 ●冬籠…刻んだ市田柿が入った練り切りで、中は小豆の漉し餡。 ●寒紅梅…練切で小豆の漉し餡を包んでいる。 ●うす氷…黒糖の羊羹で、氷の部分は上用(薯蕷)羹。 ●老松…求肥で小豆の漉し餡を包み、周りはそぼろにした餡を付けている。 ●えくぼ…上用(薯蕷)饅頭の中は小豆の漉し餡。
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Ⅳ.京菓子作り体験・インタビュー
はじめに、お菓子作り体験について述べていく。私たちは京菓子について深く知りた いと思い、お菓子を自分で作るという体験を通して何かわかることはないのか、という ことでフィールドワークを行った。 <インタビュー> 次にインタビューについて、以下にインタビューの質問と質問に対する回答を述べる。 同じ名前のお菓子でも、ちがった見た目になるのはなぜか? インタビューしていただいた店では、毎年お菓子のデザインについて考える際、前 年と同じものであれば、そのままのデザインを使ってお菓子を作るが、たまに、職 人が自分たちでテーマを決めてそれに沿ったデザインを考えることもあるので、そ の時々で異なる場合がある。名前が異なるのは職人が作ったお菓子は職人がお菓子 の名前を決めるのではなく、お菓子の名前を決める人がいる。菓名はその人による。 通年でお店に出ているお菓子はあるのか? 四季に関係なしに出しているお菓子はその店の代表銘菓となっている。 一つ一つが高価なのはなぜなのか? 需要と供給のバンランスを見て決めている。老舗で小さいお店であれば、だいたいお 客さんの来る分を用意して、当然職人が手を籠めて作っていることと生産性とお店の 利益のことを考えて値段を決めている。 お菓子は誰かにみせるから意味があるのか? もともとお菓子はお茶の添え菓子。お茶に華を添えるということでだすようになった。 茶席みたいなところであれば、みんなで楽しむであろうが、みんなで楽しむのか、個 人で楽しむのかは、どんなシーンなのかによる。また、「楽しむ」のは個人による。 メインは多数で「楽しむ」ことなのではないか。 関東のお菓子と関西のお菓子の違いはどういったものか? 関東と関西のお菓子の違いは、関東と関西の風土のちがいがある。関東では、派手さ、 華やかさ(どのくらい手がかかっているのか)を表現し、お菓子につける色も濃い目 にしているが、一方、京都はシンプルでとにかく、淡めに色をつけることが多い。そ れは京都のこだわりである。 京菓子は、今、どんなシーンで使われているのか?また、どんな年層の方が購入するか? 贈り物として購入される方が一番多い。二番目には、お土産として購入される方が多~ 5 ~
い。購入される年層は、若い人というよりも年配の方が多い。 老舗が続く理由はなにか? 老舗同士の助け合い。老舗は「○○会」というものに所属している。その所属してい る会では勉強会が開催されたり、情報の交換の場となっている。 お菓子を手で作るということのこだわりはなにか? 生菓子は機械では作ることができない。細かい表現をするため、機械に頼るよりも人 間の手で行ったほうが良い。機会は人間の手に勝つことができない。機械では、細部 をこだわるよりも、大量に生産するために使われることが多い。しかし、ここでは、 その日の朝に作ったものをその日のうちにはけるように調整している。そのためもあ って、機械では作らないし、作れない。 京菓子で使用される餡は、こし餡が多いのは京菓子の特徴なのか? こし餡は一般的に食感が良い。粒餡は苦手な人も少なくないためこし餡が一般的に なっただけで、どうしてもこし餡を使いたいというこだわりはない。しかし、どの ようなお菓子をつくるのかによって使用する餡を使い分けている。 京都は水がきれいと言われているが、菓子に使用される際のこだわりはあるのか? 水には軟水と硬水があって、使用する種類は全部軟水である。特にくずやきという ものは水の味があるので、軟水を使うという決まりがある。また、軟水を使用する ことで舌ざわりが良くなる。 <インタビューを通してわかったこと> ■客層は高齢者が多い。 ■インタビュー内容を考える際に、あらかじめ返答を予測していたが、中には予想外の 答えが返ってきた項目もいくつかあった。 ■一度目の発表を終え、その中でみんなから多数出てきた質問や、自分たちの中での疑 問点なども丁寧に答えていただき、納得できた。自分たちの力だけでは、絶対に納得 のいくものにはなっていなかったと思う。 ■インタビューを録音し、後から聞きなおせるようにしたことで、職人さんの思いや言 葉を変えてしまうことなく伝えられると思う。 <手作り体験会> 私たちが体験したお菓子作り体験というのは、材料はもともと用意されていて、職人
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さんが前で手本を見せてくれてから、実際に自分たちで作っていくようなもので、この 体験会では、二種類の形の違うお菓子を二つずつ作って計四つのお菓子を作った。用意 されている材料を手で丸めて、模様をつけるときは木製のヘラやくしのようなもの使用 した。 ■一色よりも何色も色を重ねたほうがより一つのお菓子の質が高くなる。また、色をぼ かすなどの技術を使ってより本物に近い形を表現しようとしていた。 ■職人さんがお菓子作りに取り組む姿は真剣そのものであった。丁寧に細部までこだわ りを表現しつつも、スピーディーであった。 <お店に行ってわかったこと> ■京菓子作りに際して使用される道具や材料の展示もされていた。 ■職人さんのこだわり・プライドなどを改めて発見できた。 ■若者をターゲットにした商品が開発されていて、洋菓子と和菓子をミックスしたお菓 子などがあった。
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■お店には季節のお菓子と通年売られているお菓子がある。通年売られているお菓子は、 お店の代表銘菓で、「亀屋良長」さんでは「烏羽玉」であった。
Ⅴ.まとめ
<お宝性> 京都は古くから都として栄え、独自で様々な文化を生みだしてきた。そういった中で、 京都の人々は「自分たちが作り上げてきた文化」だというプライドを持ちながら、自分の 手の中にある技術を子孫へと伝えてきた。そんな文化の継承を繰り返しながら今まで続い てきた京のお宝性は京菓子と通ずるものがあるのではないかと考える。 また、京都には天皇に代表されるように位の高い人々が多くいた。このことは京菓子を 調べる上で出てきた用語の中の上用という高い位の人々が食べるものという言葉からも推 測できる。このような人々がいたから位の高い人(公家や武将などもお菓子を食したとさ れる。)が食べるお菓子として京菓子が発展した。つまり、位の高い人々がいたことが京菓 子の発展につながり、現代に京菓子としての名前を残していったと考え、京のお宝性と導 き出した。よって、これを京菓子のお宝性とむすび付けると、京菓子のお宝性は京都の伝 統、恵まれた環境、プライド、技術である。伝統、環境については京菓子が生まれた時 から現在に至るまで京菓子が生き残っていて、四季やそれぞれの店で一子相伝のものが あり、良質の地下水が確保できるという環境に恵まれながら、お店の味を守りつつ現在 に至るまで京菓子を伝えてきた。プライドについては全国の和菓子とは違った京菓子独 自のものを作り、関東の和菓子などの各地方のものとは違ったものを作るというものが ある。 技術については私たちが京菓子作りの体験を行って、職人さんとの技術の違いに驚か された。職人さんは素早い作り方によって餡のおいしさをしっかりと職人さんの技術に よって、均等の太さに整えている皮に包み込んで、京菓子作りを行っている。 伝統、プライド、技術に京都の地下水が混ざることによって、京菓子は日本のどのお 菓子にも負けないものを作り出している。ここから私たちは、伝統、環境、プライド、 技術こそが京のお宝性を通して見出した京菓子のお宝性であるということに辿り着い た。~ 8 ~
Ⅵ.感想
~貴志桃子~ 私たちは今回京菓子について調べたが、京菓子には、その見た目、銘に四季が表現され ていることが分かり、京菓子を四季に焦点を当てて、調べることにした。初めに「季節の 京菓子」を調べた。それらの京菓子は確かに季節感はあったが、季節の京菓子は全国的に 有名で、京都に限らず他の地方でも食されているとの指摘があった。そもそもどうして、 京菓子に季節を表現するのかと疑問に感じ、職人さんに尋ねたところ、「四季が日本の特徴 であるから。」との返事をもらい、四季というものは京都だけに存在するものではないので、 四季から京菓子のお宝性を探るのは難しいということになり、また一から考えることにな った。そんな時に、京菓子の手作り体験会に参加させていただいた。初めて目の当たりに する職人さんの技術に本当に驚いた。正直、体験会に行くまでは「私だってあれくらい作 れるやろ。」と思っていたのだが、そんなことを考えていた自分が恥ずかしくなった。お菓 子を一つ作るのにも、より本物に近づけるために、牛肥の色を混ぜて、ぼかしたり、線を つけるときも、棒のようなものを巧みに動かして線を付けていた。私が作ったものと比較 すると、比べ物にならないものであった。インタビューを通しても、職人さんが京菓子に かけるプライドをうかがえた。私が感じたのは、やはり、実際にお店に出向くことが大切 であると思った。それは、実際に、職人さんの技術、熱意、またお店が持つ京菓子の伝統 (創立100 年を祝う掛け軸のようなものもあった。)を感じたし、お店の外にある井戸水か らも京都の恵まれた環境を感じることができたからである。私は今回の調べ学習を通して 京菓子への見方が変わった。これからは、今回発見できたお宝性を感じながら、京菓子を 食したいし、また、もしかしたらまだ京菓子が秘めているかもしれないお宝性を探りなが ら、京菓子を味わいたいと思った。 ~渋田浩章~ 京都のお宝性として、京菓子について調べることになって、初めは、四季から調べるこ とになった。私自身、京菓子は四季の変化によってお菓子の内容が変わることを知ってい たので、京菓子のお宝性は四季を通してみることが可能であると思っていた。しかし、実 際に、四季から京菓子をみると多くの問題が浮上してきて、うまくまとめることができず、 京菓子のお宝性を四季から見るのをやめた。そこで、次は京菓子作りを体験して見えてく るものをお宝性にしようと考えた。実際の体験は試合と重なってしまい、行くことができ なかったが、写真を通して京菓子職人の技術のすごさを思い知った。そして、インタビュ ーの録音を通して、地下水の重要性、それぞれの店には一子相伝のものがあること、関東 の和菓子とは違ったものを作ろうというプライドなどを発見することができた。また、京~ 9 ~
菓子が過去から現代に至るまで伝わってきた伝統が、今もなお受け継がれているというこ ともわかった。これらのことを通して京菓子のお宝性について導き出すことができた。こ のようなルポを行うという講義は今までの大学の講義の中では初めてであり、とても新鮮 であった。お宝性を導き出すにあたって、悩んだり、考えたりしたことが多くあった。こ の体験が自身の将来において大きな役割を担っていくと思う。そして、軽くしか知らなか った京菓子について多くのことを学ぶことができ、あまり行ったことのない京菓子のお店 に足を運んでみようと思った。 ~斉藤真衣子~ 私は京菓子についての興味を持った理由としては、先輩たちのルポを読んで、京都の特 有のものがあらわれていると感じた。それはどうしてなのかと疑問に思って、私も京菓子 について調べてみたいと思った。そして、京菓子について調べていくうちに、京菓子はど のようなものなのか少し知ることができた。京菓子のお宝性について、はじめは京都の特 有の環境が京菓子を支えているのであると思っていたが、京都特有の環境だけでなく、職 人が気持ちをこめて一つ一つお菓子を作り上げていることを実感した。どうして、それを 実感したかというと、実際にインタビューを行ったり、実際に京菓子作り体験を通して、 体感することができたことによって、文献調査だけではわからないことを、体感を通して 知ることもあるのだということが、改めてわかった。なた、インタビューを一回だけでな くより、京菓子のことについて深めたいとおもい、再度お願いしたが、祇園祭りのため忙 しいといわれてしまい、社会の厳しさも同時に体験することができた。しかし、その 2 回 目のインタビューでは、お菓子についての知識を批判されることならまだしも、自分の人 間性について否定されてしまったので、悲しいと感じ、職人さんは独特な特徴があるので、 お菓子に込める想いは一般の人には計り知れないのかもしれないと、感じたが、この京菓 子を調べて、京菓子についての知識を深くまで知ることができたとはまだ、実感できない。 最後に、京菓子について調べる前と後で京菓子に対する私の中のイメージが変化した。2 回 目のインタビューのことが引っかかっている私にとって、京菓子のイメージは少しマイナ スのイメージになってしまっている。しかし、嫌いというわけではない。もちろん京菓子 は奥が深く、このまま継続して調べていけば、楽しさを見つけられると感じるし、お菓子 の歴史を知って、そんなに古くから存在し、現代にまで残ってきている理由を発見できる と思うが、やっぱり、お菓子は食べて楽しんでいくほうが私にとっては楽しいと感じる。 ~室田彩絵子~ 私が今回この「京菓子」というテーマを選んだのは、おいしそうだからなどという単純 な理由からだった。しかし調べていくと、職人さんたちがこだわりやプライドを持ちなが ら作り続け、技術を守り抜いてきたことや、普通の和菓子とは違う「京菓子」としてのこ だわりなどがあり、奥が深いのだということがわかった。京都に住んで 3 年になり、京菓