鉄道分岐器トングレールの寿命を延長するための 基本レール顎下部分の削成に就いて
理工学部土木工学科 伊 藤 健 雄
緒 言
前回の紀要に「分岐器の分岐線側トングレール前端部分における車両の安全度に就いて」
と題する筆者の拙文中,その〔IV〕脱線の危険防止の対策の項で「基本レールの顎下部 分を図21の50Nに影線を施したように削り取リトングレールの頭部の肉厚を増加する方 法」を解決策として,一応推奨しておいたのであったが,当時としては,筆者も確信をも って断定を下すだけの資料を持たなかったのであった。その後,東京の国鉄の電車線で,
トングレールを熱処理してSorbite組織とした焼入れトングレールの摩耗状態を,その 敷設当初から撤去するに到るまで,約1ヵ月毎に測定した貴重な資料を入手し,更に,東 海道新幹線に筆者等の意見に基き,わが国で初めて採用した基本レールの顎下部分を削成
した分岐器の使用成績も判明するに到ったので,ここに発表して御批判を仰ぐこととした。
〔1〕 トングレールの摩耗情況の調査に電車線を選んだ理由
前回の〔1〕「トングレール前端部の車輪の運動」の項で述べたように,トングレールの 前端部は,分岐器に対して対向して進行して来た車輪を分岐線側へ導くための最初の衝撃 を受ける役目を果たす部分である。尚前回の紀要に,トングレールに最初にあたる車輪が,
その車両の先頭外側車輪であって,その際,車輪がトングレールに加える動力学的横圧 Q・が,Q・−vs…雁の形で現わされる非常に強力なものであるこ・も述べたので ある。蒸気機関車の場合には,多くは先台車を持つため,先台車の車輪が先ず衝撃を加え,
レールからの反力の作用によリ,車両長軸より曲線の内側にあたる方へ偏移し,復元装置 その他の作用により主台車に分岐線側へ導こうとする力を与える。
しかし,先台車の車輪は輪重が小であるために,強大な横圧を受けさせることは脱線の 危険に直面することとなるので,(前回記載のNada1の式参照)比較的小さい値の横圧を 負担させることに止め,主台車の先頭外側働輪に相当大きい値の横圧を負担させ,前記の 先台車の指導力との共同作用によって,主台車を分岐線方向に旋回させるのが普通の状態 と考えられる。換言すれば,主台車に指導力を及ぼす車輪は2個存在し,そのため質量の 大きい蒸気機関車も,2つの指導的車輪の各がトングレールに接触した瞬間の(?mは安全 な範囲の値に止まることが出来ているのである。
電気機関車に対しても略々同様のことが成立する。
それに反して,この度の調査の対象である電車線においては,電車がBogie構造であ る関係上,各車輪は略々平等に車両の重量を分担する設計となっていて,その輪重は相当 大であり,十分に大きv・値の指導圧力に耐えることが出来得るのである。Bogie構造の特 長として,先頭台車の先頭車輪がトングレールに接触した瞬間,レールからの横圧により,
先頭台車はその枢軸の周りに少し旋回する。この作用は当初の衝撃を幾分緩和することに 役立つのであるが,蒸気機関車の先台車の先頭車輪等と比較すれば遙かに大きい値が予想 せられる。
更に電車のBogie台車は,固定輪軸距が短いため前記Q,nの式の角γ即ち先頭外側 車輪の進行方向とレールとのなす角は,大きい値を取る場合が考えられる。
トングレールに焼入れを施して現地試験を行ない,なるべく短期間にその成績を知ろう とする場合に電車線を選定した理由は,とにかく,実際に摩耗が早いと言うことであるが,
その早い原因として老えられる事項は,上述のQmが大であると言うことの他に列車回数 が多いことと,総べての列車が運転状態が同一であること,車輪の摩擦速度が早いこと及 び力行制動中に分岐器を通過する場合が多いこと並びに接触面の圧力強度が大であること 等が考えられる。
前記のQm式の右辺のVは車両の進行速度であるが,分岐器の分岐線側の速度はその リード曲線半径等に基く制限速度が番数毎に定められていて,現場の情況に応じて生れる 所望の分岐線通過速度に適応するような番数の分岐器が設置せられているのが原則である
から,基準線側(主として,その線の速度の高い列車の通過する側)の運転状況の如何に 拘らず分岐線側は,その制限速度に近い,轍叉番数によって略々一定した速度と考えて差 支えないものと思われる。従って電車線もこの点においては東海道本線その他の高速度の 線におとるものでは無いのである。
電車は一般に蒸気機関車に比較して重心の位置が低いのであって,そのためにレールに 対する横圧が大になるのであるが,(前回紀要拙文中の(6)式参照}この点は電気機関車も 又同様である。ただ電車は一列車編成車両中,動力車の割合が非常に多く,列車回数の圧 倒的に多いことと相俣って一定期間中の横圧の総量が多くなることと思われる。運転する 車両も速度も各列車殆んど変らないことは車輪がトングレールにあたる位置が略々同じ場 所になるため局部的に摩耗の激しい場所が出来易く寿命を短縮することになる。
電車線は駅構内の配線が極めて簡単なものが多く,旅客,貨物両列車を運転する普通線 路に比較して,最遠転轍器の位置が近いため分岐器の上を各列車は力行又は制動状態で通 過することが非常に多い。
車両がトングレール先端部のような折線形の軌道を運行する時,先頭外側車輪がレール によって急激に内方へ移動させられる場合にその車輪の車軸方向の車軸と軸函との間の余 裕(第1回紀要の拙文中「基本レールの最大接触角θm。。」参照tだけ台車に無関係に移動
することが出来得るのであって,接触瞬間のQmの緩和に小量とはいえ役立つのであるが,
力行又は制動中の車両においては,車軸が台車に略々固定せられている状態におかれるた めにQmの衝撃性は少しも緩和せられないこととなる。
電車は動力車も客車(又は荷物車)として使用する関係上,各車輪の直径は他の動力専 用の車両の働輪に比較して小である。速度が一定の場合,当然その回転数が大になる結果
となる。
車輪がトングレールの先端附近で接触する面はフランジの凹部よりもその先端に近い傾 斜面で車軸に対して60°以上の角を有するため,車輪の回転により激しく摩擦せられるこ ととなる。普通のレールの場合には車輪の凹部に近い場所が接触面となることが多いが
(分岐器以外の場合には,例え緩和曲線が設置せられていない場合でも,フランジの凹部の 中で接触することが多く,その接触面はトングレール程,常に先端に近い傾斜面で接する
ということは考えられない。)その結果は接触面の位置が車輪の回転中心点から遠ざかり 摩擦する速度も速くなる。
〔II〕項で説明をするが,車輪はQmが生ずる最初の瞬間に,幾分レール上にせりあが る傾向を示し,その結果は車輪の踏面に作用する摩擦力が減退し,接触面の横圧の強度は 増大する。
尚トングレールにSorbite railを使用した理由は,この組織が摩耗に対する抵抗力が 大で普通レールの摩耗の激しい急曲線に使用した結果が,焼入を行なわない場合に比較し て,約4倍以上の寿命があることが実証せられているためであるがトングレールの場合に は,その断面が非常に複雑な形状のため,焼入の際の変形がこれ又複雑であって,匡正が 非常に困難であるのと,このような匡正がトングレールを使用している間に;どのような 結果となるかということを知るため,この試験が摩耗の激しい電車線で行なわれたのであ って,最初に予期した通り短い期間に結果を知ることが出来たのであるが,筆者としては トングレールが如何なる経過を辿って摩耗によりその生命を終るか,いわば,トングレー ルの一代記ともいうべきものを知ることを得て,研究上,非常な利益を得た次第である。
〔II〕 トングレール前端部に先頭外側車輪が接触した直後の車輪の情況
この問題について最初に取リ扱った論文はHeumann博士が1930年にOrgall ftir die Fortschritte des Eisenbahnwesens誌に発表された「鉄道車両の曲線路への走入」
と題する論文であるように思われる。その内,本論文に関係の深い部分を要約すると次の ようになる。
図一1で,左右車輪の踏面間 距離を0とした,即ち車両を一 ・・+5 つの直線で現わしたUVが,左 方がら右方へ進行し,直線路か ら曲線路にさしかかって,その 先頭外側車輪がAo点で外側レ ールにそのフランジをもって接 触したものとする。
車両UVがこの図では直線路 をゲージの真中を,即ち車輪の 可動余裕σ・のSだけ左右の車 輪がレールから離れて,速度V で直進して来たものということ を前提条件としている。
先頭外側車輪のトングレール 図一1 に最初に接触した時に,接触点 でのレールの接線が車両の進行
方向となす角をα。(筆者は走入角と名付けた。)とする。先頭車輪は接触直後に曲線中心
点Cの馴・触度÷触速度芸で旋回を始める・淳両全体と・てはさらに
緩かな旋回を始めるのであって,その道筋の曲率中心点C から車両の長軸(車両の長さ
x
zm
δ.
丁
A.
u M. β α・ V;
M, ! lc︸
α9
a A
定 R ! ■
/
・・ ξ/
// γ R C
R
R
β
C
方向の中心線で,この場合には車両を現わす直線と一一Stする。)に下した垂線の足をM(車 両の回転摩擦の中心点)とすれば,C もMも車両の接触後の僅かな進行の間に急激に変 動する。
図一1で先頭車輪カミ A・から非常に短v・距離A・A・だけ前進する間に摩擦中心点M・か らM,に移動するものとすればMeMiの道筋はやはり一つの円弧を画くものと考えて差 し支えないはずであってその円弧の半径をR とする。
今A・A・=a及び走入角α。が非常に小さい値であると老えるとα=R β=Rr又c=
・β≒・隔)であ・からβ,・1 −S(c・・ S)又一噺堰イ吾・なり
・一昔であ…のB…及び・の値をaの式に代入すれば
x ×2R._.____.___._.__._____(1)
R ==
a十2Zm
となり,a=0の時R =LR,又a=0及びαo =0の時R =。。となる。即ち,この場
一 〒 〒 Zm
合には走入の瞬間に車両はまだ直線運転を継続して居り,M点における遠心加速度は0で ある。
角加速度が0となる点を極0点と 呼ぶ。(図一2参照)前記a=0,αo=0 の時0はMと一致するが,αoの値 が大になるに伴いR が小になリ,M v2
u
G F
H
u2=Rl
︷ b璽 B A.
v
0 M. Zm F Zm u
忙
y 2ψ
C
?
図一2
ずる加速度の値を図示したものである。
点の遠心加速度頂7が大になり,極 O点は後方へ移りα・=−ff,み=ズの
とき無限の距離に去る。図一2は直 線と円曲線が直接に接続した形の線 路の普通の状態の車両の各部分に生
以上述べた走入現象の当初においては,図一1に示すようにx>Zmであって, M点 の移動経路を示す円弧の中心点〆はCよリ後方にある。その後,車両が次第に直線部 から曲線部に移るに従い(この移り変わる時間は非常に短い)走入角α,従って2=Rα が次第に大になり,それと同時にR が小になっていくのであって,最後に車両に属する 車輪が全部円曲線路の内部に進入した時に,〆がCに重なリ走入現象が終り,かくて円 曲線路内の運転即ち慣性状態となるのである。
先頭外側車輪が図一1のAo点で,外側レールに接触した直後には,車輪は図一3に示す ようにAoにおける接線の方向に転向して進むように外側レールによって指導せられるが,
それが実際に行なわれるためには,従来の前進方向で速度は一瞬の内にVからVw・=v cos cr・
に減少すると同時にこれに直角の方向にVS=v sin aoの速度が与えられねばならぬことと なるが,そのためには無限に大きい力がtz・一ルから車輪に与えられねばならないこととな
り不合理である。
レールと車輪の接触点の情況は,普通図4に示すような相対的位置を取るのであって,
これを一点接触の状態といい,走入状態の衝撃を緩和する上に,好都合な状態である。
一点接触の場合には,車輪に横圧が加えられると図4のフランジは次第にレールに乗り 上がって行くが,それに伴って両者の接触点の接線の方向は垂直に近づくために,.レール が車輪に及ぼす方向力が大になり,接線が水平線となす角がある値となった時に平衡状態 が保たれることになる。(紀要第1号拙文中のNada1の式参照)かくて車輪は旋回し始め るのであるが,車輪のレールへの乗り上がり運動,従ってそれに伴って方向力の増加する 状態,何れにも断続する点が無く,衝撃を伴わぬsmoothな状態である。(二点接触の状 態に就いては後に述べることとし,博士の論文の要旨をもう少し述べさせて頂くこととす
る。)
B Zm☆
り A。ηw
t/sαo
u
R
αo
C 図3
図4
図一5
t
図5において,レールの方向力が前述の如く大になって先頭車輪を遂に旋回させ始める 点をA・ とすれば,車輪とレールとの接触点の軌跡は,この点からそこまで進んで来た 直進路を接線とするある形の曲線路(そこには入射角は存在しない)を描き始めるのであ
って,その時の方向力の値は車両に属する各車輪の踏面に作用する摩擦力(静力的抵抗)に 打ち勝つだけの大いさであって,車両の慣性に打ち勝って先頭車輪の場所で速度Vtを与 える値(動力的抵抗)にはまだ不充分であるから車両はようやく旋回を始めたというに止 まり,その速度は微々たるものである。従ってVsを与える条件に合致するA。 まで更 に車輪はレールに乗り上っていくのである。
A。 の軌跡の曲率半径Rrntnは図1で走入後の車輪が外側レールに沿うて動くと仮定し て,図・にb寺とその力嘩を定めたのであ・が・・の値より翻・大き・・δ=蒜!n となる。慣性状態においても先頭外側車輪はレールに幾分乗り上がりかけている筈であっ てその時には図5の右端σ の位置となるが,この慣性状態になる点がA。 である。
〆 はσ より相当大である関係上,図に示すように幾つかの波を描いた後に〆 に落 ちつくことになる、,
以上はHeumann博士の論文から要約したものであるが車両の走入現象をよく解明し て居る名著であると信じて拝借した次第である。
分岐器に対向に車両が運行して分岐線に向う時,トングレールの前端部に先頭車輪が接 触した瞬間に起る走入現象は更に激しいものが起るのである。
その原因として考えられる項目を列挙すれば(1)走入角α・が大であること,(2)二点 接触となること,(3)車両動揺を起す軌道構造であること,等である。
(1)の走入角α・の問題については既に〔1〕の項で述べた通りにゲージ内で車両又は先 頭Bogie台車の取る位置の如何によって相当大きくなり得るのである。特に轍叉番数の 少ない分岐器及び直線形トングレール(紀要第1号拙文参照)の場合には,トングレール の前端にスラックを付け,それを前方約5mの距離で逓減する関係上,台車の固定輪軸距 が短い程αoは大きくなり得るのである。更に考えられることは分岐器の前方に何か車両 に左右動を起こさせる原因となるものがあった場合には,それによって誘発された振動に より,先頭車輪がトングレールにあたる瞬間,レールを強く衝くことも当然起り得るので あって,この動力的影響はVsを起すべきAo の位置を更に高めることとなり走入現象 を益々激しいものとする。
(2)トングレールの前端附近は頭部が薄く到底輪重を負担させることが出来得ない構造 となっているため,頭部を低くして輪重は基本レールに負担させ,トングレールは車輪の フランジを押して分岐線側へ導入する役目を受け持つのである。普通曲線路への走入の際 には,レールと車輪との接触点は図4に示すA・からA。 へ不連続な経路をとらずに移
り変わるのに反して走入の瞬間,直接A・からAo 以下の点に突如として移るのであっ て,その時の走入現象はこれ又相当に烈しいものとなる。
(3)につV・ては便宜上次の〔III〕項に譲る。
〔III〕分岐線対向以外の運転状態の場合
車両が分岐器を通過する方向4種類の内,前述の分岐線対向の場合がトングレールに最 も速く局部摩耗を起させる筈であるので,先きに取り上げて論じた次第である。次に残余 の3方向の運転状態について,この論文に関係の深い事項だけ述べることとする。
(a)分岐線を背向に運転する場合
図6の矢印Bに示す運転状態の場合で,前記分岐線対向の矢印Aを逆行する状態であ
る。
この場合にはd にあるクロッシングの軌間線欠線のために右側の車輪が一時的に低下 して車両又は台車はその長軸の周りに少し旋回することになる。左側の車輪はガードレー ルによって急激に蛇行動を制約せられるためと,ガードレールの略々全長,特にその取り 入れ勾配の部分で前進に対する抵抗を受けるため左右車輪の抵抗の差を生じ左右動を起す 原因を作る。以上二つの動揺の原因は一つの車両に属する総べての車輪に別の時期に次々
に生ずる結果,車両の左右動及び蛇行動は共に助長せられ易い。
CC とd d 間にリード曲線が存在しその半径は轍叉番数によって異なるが一般曲線に 比較し半径の小さいものが多くその長さが短かい。従っkカントも付けられず,緩和曲線 も設置することが出来ない。このような情況は車両の動揺を顕著にする原因となるもので
ある。
この線を通じてのスラックの変化も又車両動揺の大きい原因となる。数字は分岐器の種 類と轍叉番数によって変わり,本論文の目的から遠去かる関係で省略するが,直線形トン
グレールの場合等S・とS3が大きくS2が小で鼓のような形になっている。
図6の8方向に進行して来た車両が,cct即ちトングレールの後端継目附近にさしかか
a
D
a
b c d
9;「〔3ぽヱぎc
って来た時,トングレールが曲線形の場合にはCC 附近で特別な走入現象の如き衝撃を伴 う車輪の運動は生ぜず,むしろトングレールを通過した直後にbに近いab部分に横圧 を加えるのであって,A方向の運転の場合に, bc部分のbに近い部分に横圧を与えたの と略々同様の現象である。
唯,ここで注意すべきことの第一は図一2の極O点の位置である。
c→bと進んで来た先頭外側車輪がb点で激しい走入現象を起すと図1のRは遙かに小 さいRminとなるが,それと同時に0点は前方へ前進し,後方の車軸の位置で既に図2の Uに生じた加速度と同様な負の大きい加速度を生ずるのであってその結果はbよりも相当 後方の外側レールを摩耗させることが起る。
第二の留意すべき点はトングレールが枕木に緊締せられていないことである。
図7に見るように先頭外側車輪の前進方向は,外側レールに角αをなす方向に向うので あってこれをAtで同じく接線に対してαの角を持つ状態に移る間に車輪は外側レール に少量ではあるが乗り上がりそれによって得た大きい値の方向力によって向きを変えられ ながら押し下されるとV・う細かいながらzigzagな運動を幾度か繰り返して到達するもの と思われる。従って車輪がトングレールを押す力に時々刻々変動があるのであるが,一方
トングレールは普通レールが各枕木毎に犬釘,スクリュースパイキ等によって充分に緊締 せられ短い長さについて考えれば枕木中心間隔をスパンとする両端固定桁に近いのである が,トングレールは基本レールから止め金具によって支えられるとはいえ横圧に対する続 み抵抗が少なく,車輪が通過する時に局部的に急曲線の形となり易い。
トングレールの先端に近い部分はその頭部が直接に基本レールによって連続して支えら れているから上述の急曲線が出来難く,又トングV一ルの後端継目部分も強固な構造のた
めに横の剛性は大である。
(b)基準線を運転する場合
基準線を運転する場合には,対向背向の何れの場合にも,トングレールが余り激しい摩 耗を受けることは無い筈である。
轍叉番数の小さい小型の分岐器や,直線形のトングレールの場合には,図6に示すよう
にトングレールの前端にスラック∫・がつけられa b =5m以上の距離で逓減してあるた め車両は車輪の踏面勾配により右側(a b 側)が低下すること,それと同時にb 〆側へ 進行方向が傾く傾向を持つこと,トングレールの前端に近い部分は頭部が細いために基本
レールよリ低くなっているのでatからb まで運行して来た車輪はb 〆 のトングレー ルに直ぐに乗らず車輪の踏点は基本tz・一一ルb C 上を暫くは進むことになるので踏点とフ
ランジの接触点間の距離は次第に大になり,それにつれて車輪は低下して行くのであるが,
トングレールの乗り移り点で,トングレール上に踏点が移るに及んで又元の高さに上昇す ることになるためa b C 側を走る車輪は上下動を行ないその結果車両に左右動が生じ進 行方向にも影響を及ぼすこと等,対向運転の場合にはトングレールの摩耗を誘致するかと 思われる原因が考え得られるのではあるが,到底激しい摩耗を起す原因とは考えられない。
背向運転の場合には更に薄弱な理由しか考え得られない。
〔IV〕電車線における現場試験の検討
この試験は東京鉄道管理局施設部保線課からの指令によリ新橋,新宿両保線区で調査を 行なったものである。
第 1 表
分岐器名称 分岐器の
種 類 トングレール型式 運転状態 分岐方向
速度
酎久期間 運転回数 通過屯数
(年)
御茶の水 7号イ 50kg 12# 6mP50直3〜2左 基準線 対向 振分 60 10ケ月12日 276同/n 33,428 同 15号イ 50kg 12# 6mP50直3〜2左 基準線背向 右 50 9ケ月 274回/n 32,632 同 15号ロ 50kg 10# 5mP50直2〜1右 基準線対向 右 50 3ケ月9H 232回/日 36,760 池 袋 5号ロ 50kg 8# 帽子型 4.5mP50
帽1B〜1右 基準線 対向
右 50 7ケ月5日 295回/日 37,200 同 11号 50kg l6# 帽子型 7mP50
帽4A〜1右 分岐線 背向 左 60 6ケ月22日 182回/日 22,969 品 川新166号 50kg 12# P50直3 −1 基準線 対向 振分7:3 14ケ月 219回/日 44,300 田 町 24号二 50kg 16# P50帽子4B〜1 分岐線 対向 右 15ケ月15日 290回/日 30,420 田 町 25号u 50kg 16# P50¢冒チ4A〜1 分岐線 対向 左 19ケ月 308回/臼 34,850
第1表は調査の対照とした分岐器の名称とその主要事項を表にまとめたものである。(こ の他にも二三の分岐器に就いて同様の調査が行なわれた¶,のと思われるが筆者の入手した 資料では何れも途中で調査が中断したようにな ・ている。或は欠損等によr,て中止したの
ではないかと思われる。)
第II表はトングレールの摩耗量を実測した測定日とその量を示した表であるが,僅か な電車の間合いに長いトングレー一 1レの前端から後端まで500mm毎に毎月大体の日を定め て測定を行なった熱意と労苦に対し感謝と尊敬の念を禁じ得ない。
測定の結果を図に描いたのが図8であるvこの図の左端の欄の記事は第1表から再記し たもので図を見る上に直接眼に入る方が都合がよいと思われる事項である。
帽子型トングレールは基準線側はもちろん直線形であるが分岐線側は曲線形であって,
その入射角は同じ番数の分岐器の直線形トングレールよりも小である。又横の剛性も比較
第 II 表 (1)b
中央線(緩行下線) 御茶の水駅 7号イ分岐器
測定日 mm
500 mm1,000 mmL500 mm2,000
mm
2,500
1wm
3,000
mπ1
3,500
mm
4,000
mm
4,500
mm
5,000
mm
5,500
mm
6,000 37年
5.4 0.5 1 1 1 0.5 0.5 0 0 0 0 0 0
6.3 1 2 2 1.5 1 1 0.5 0.5 0.5 0 0 0 7.6 2 3.5 3.5 2.5 1.5 1.5 1 0.5 0.5 .0 0 0
8.3 3 5 4.5 3.5 2 2 1.5 1 1 0.5 0 0
9.6 3.5 6 5.5 4 2.5 2 2 L5 1.5 0.5 0 0
10.7 4 6.5 6 4.5 2.5 2.5 2 2 1.5 1 0.5 0 12.3 4.5 7.5 6.5 5 3 3 2.5 2.5 2 1.5 0.5 0 38年
1.7 5 8.5 7 5.5 3.5 3.5 3 2.5 2.5 1.5 0.5 0
2.5 5.5 9.5 8 6 4 4 3.5 3 3 2 0.5 0
敷設37.4.4 撤去38.2.16 耐久月数10ケ月(12日)
(緩行下線) 15号イ分岐器 37年
6.3 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 0 0 0 0 0
7.6 1.5 1.5 2 1 1 0.5 0.5 0 0 0 0 0
8.3 2.5 3 3 1.5 1.5 0.5 0.5 0 0 0 0 0
9.6 3.5 4.5 4 2 2 1 0.5 0 0 0 0 ●0
10.3 4 5.5 5 2.5 2 1 1 0.5 0.5 0 0 0 11.7 4.5 6.5 5.5 3 2.5 L5 1 0.5 0.5 0 0 0
12.3 5 7.5 6 3.5 3 1.5 1.5 1 0.5 0.5 0 0 38年
L 7 5.5 8.5 6.5 3.5 3.5 1.5 1.5 1.5 1 0.5 0 0 2.5 6 9.5 7 4.5 3.5 2 2 1.5 1.5 , 1 0.5 0
敷設37.5.10 撤去38.2.9 耐久月数8ケ月(30日)
第 H 表 (2)
中央線(憩行下線) 御茶の水駅 15号ロ分岐器
測定日 mm
500 mm1,000
mm
1,500
mm
2,000
mm
2,500
mm
3,000
mm
3,500
mm
4,000
mm
4,500
mm
5,000
mm
5,500
mm
6,000 37年
7.1 2.5 2 1.5 L5 1 0.5 0.5 0.5 0.5 0
8.5 5 4 3 2 1.5 1 0.5 0.5 0.5 0 9.3 7.5 5.5 4 3 2 1.5 1 1 0.5 0.5
敷設37.6.3 撤去37.9.12 耐久月数3ケ月(9日)
山手電車線(上線) 池.袋 駅 5号ロ分岐器 37年
6.15 1 1.5 1.5 1.5 L5 1.5 1 1
7」0 2.5 3.5 3.5 3.5 3 3 1.5 1
8.14 3.5 4.5 4.5 5 4.5 4 1.5 1.5
9.10 4.5 5.5 6 6.5 5.5 4.5 2 1.5
10.18 5.5 6 7.5 7.5 6.5 4.5 2.5 1.5
1
11.9 6 6.5 8.5 8.5 7 5 2.5 2
12.15 6.5 7 9 9.5 7.5 5 3 2 1.5
敷設37.5.15 撤去37.12.20 耐久月数7ケ月(5日)
赤羽併用線(上線)池 袋 駅 11号分岐器 37年
8.14 1.5 1.5 1.5 2 2.5 2丘 2.5 2 2 2 2 2
9.10 2.5 3 3.5 4.5 4.5 4.5 4.5 3.5 3.5 3 3 2.5
10.18 3.5 4 5 6 6 6.5 6 5 5 3.5 3 3
1L9 4.5 5 6.5 7.5 8 8.5 8.5 6.5 6 4 3.5 3.5
12ご15 4.5 5.5 7.5 9 9.5 10.5 9.5 7.5 7 5.5 3.5 3.5
38年
1.15 5 6 8.5 10.5 11 11.5 10.5 8.5 7.5 6 4 4
敷設37.7.3 撤去38.1.25 耐久月数6ケ月22日
第 II 表 (3)
東海道上り客線 品 川 駅 八ッ山旧29号新166号分岐器
測定日 mm
500 mm1,000 訂1m1,500 mm2,000
mm 2.・500
mm
3,000
mm
3,500
mm
4,000
mm 4,500
mm 5.00
mm
5,500
mm
6,000 37年
7.28 1.0 1.0 0.9 0.5 0.5 0.5 0.3 0.3 0.2 0.2 0.2 0.2
8.28 1.9 1.8 L8 1.2 1.0 0.9 0.5 0.5 0.4 0.4 0.4 0.4
9.29 2.7 2.7 2.6 2.0 1.5 1.3 0.8 0.6 0.5 0.6 0.7 0.6
10.28 3.5 3.6 3.4 2.5 2.0 1.5 1.0 0.7 0.6 0.7 0.8 0.7
11.28 4.2 4.4 3.9 3.0 2.5 1.9 L3 0.9 0.7 0.8 0.9 0.9
12.27 4.9 5.2 4.5 3.4 2.9 2.4 ユ.5 1.1 1.0 1.0 1.0 LO
38年
1.28 5.5 5.9 5.0 3.9 3.4 2.8 1.9 1.3 1.2 L2 L2 L1
2.28 6.1 6.6 5.5 4.5 3.9 3.0 2.0 1.5 1.3 1.3 L3 1.2
3.28 6.7 7.3 6.2 5.0 4.3 3.2 2.2 1.8 1.5 1.6 1.5 1.3
4.29 7.3 7.8 6.8 5.5 4.7 3.4 2.5 2.0 L6 1.7 1.6 1.5
5.28 8.0 8.4 7.5 6.0 5.2 3.6 2.7 2.2 1.7 L8 1.8 1.6
6.28 8.6 9.0 8.0 6.5 5.6 3.8 2.8 2.3 1.9 1.9 1.9 1.8
7.28 9.0 9.5 8.6 7.0 6.0 4.1 3.0 2.5 2.0 2.0 2.0 2.0
敷設37.6.28 撤去38.8 F旬 耐久期間14ケ月
このトングレールに更換する前のトングレールの更換前の摩粍形(焼入無し))
37年
5.28 9.6 9.0 7.6 7.0 7.0 5.5 3.5 2.8
|2.川 1.8
1.9 1.9
6.28 10.0 11.0 9.5 9.0 8.0 6.0 4.0 3.0 2.5 2.0 2.0 2.0
第 II 表 (4))
東海導山手線(電車上線) 田 町 駅 24号二分岐器
測定日 mm
500 mm1,000
而m
1,500 mm2,000
mm
2,500 mm3,000
mm
3,500
mm
4,000 mm4,500 mm5,000 mm5,500
mrn
6,000 37年
5.23 0.3 0.5 0.7 0.8 0.7 0.5 0.3 0.3 0.4 0.4 0.3 0.2
6.23 0.6 1.0 1.3 1.4 1.3 LO 0.6 0.6 0.7 0.7 0.7 0.5
7.24 0.7 1.3 2.0 2.2 2.0 L3 1.0 0.9 0.9 0.9 0.9 0.8
8.25 1.0 1.6 2.5 2.7 2.5 1.6 L3 1.1 1.2 1.3 1.1 1.0
9.24 L2 1.9 2.7 3.0 2.7 1.7 1.5 1.2 1.4 1.5 1.3 L2
10.23 1.5 2.3 3.0 3.4 3.0 2.0 1.9 1.5 1.7 1.8 1.6 1.4
11.22 1.6 2.6 3.4 3.7 3.4 2.3 2.2 1.7
.
2.0 2.0 1.7 1.6
12.23 1.7 2.9 3.7 3.9 3.5 2.7 2.5 2.0 2.3 2.3 1.9 1.8
38年L24 1.8 .3.2 4.0 4.2 3.8 3.0 2.8 2.3 2.5 2.4 2.2 2.0
2.24 1.9 3.5 4.4 4.5 4.2 3.3 3.0 2.4 2.7 2.6 2.4 2.1
323 2.0 3.8 4.8 4.9 4.6 3.5 3.2 2.7 3.0 2.9 2.6 2.2
4.23 2.2 4.0 5.0 5.2 4.8 3.7 3.4 2.9 3.2 3.1 2.9 2.4
5.23 2.4 4.2 5.2 5.5 5.0 4.0 3.6 3.1 3.4 3.3 2.1 2.6
624 2.6 4.5 5.5 5.7 5.2 4.2 3.8 3.2 3.6 3.5 3.3 2.8
7.28 2.8 4.7 5.7 6.0 5.4 4.5 4.0 3.4 3.8 3.7 3.5 3.0
敷設36.4.23 撤士39.8.4 耐久期間 15ケ月15日
このトングレールに更換する前のトングレールの更換前の摩粍形(焼入無し)
37年
3.20 8.4 11.7 11.8 10.0 8.4 6.5 6.0 5.5 5.5 5.5 5.3 4.6 4.23 9.0 13.0 12.5 11.0 9.0 7.0 6.5 6.0 6.0 6.0 6.0 5.0
●
第 II 表 (5)
東海道山手線(電車上線) 田 町 駅 25号ロ分岐器 測定H 5品
37年7.17 0.3
8.17 0.6
9.18 1.0
mm l mm 1・ooo i 1・500
O.5
1.0 0.6
1.2
の
2,000
0。5
L2
のび
2,500
0.4 のロ
3.000
1.5
0.4
1.0 0.8 1.、1
1−一
1・・い・・{
|
1.3
10」7 1・・ 1・・}…1…1 1.gl 十 1.7 一 ;. 1
1口8
12.18
じ ム
2.91 2.51 2.1
1・8 1・2・7 i3・6[3・43・°12・5
38年 1」7 2.18
3.17
4.17
5。17 2.0
2.3
2.5
2.8
3.1 3.0
3.4
t
4.11
﹈
4.6
4.0 3.4 2.9
4.4 3.8 3.2
3.8 [
5・214・9 4.2
1
3.6
4.2
,.,1,.、1、.、 1 }
.4.0
一 !
、.66.15.・15.・
_
4.3
6.17 3.3 5.0 6.5 6.1 5.5﹇
7.20 3.5
,.、1,.。 !
F6,516.0
7
否
4
〇一
5
|
・,E「ng11.1…;;
O.3 0.3
0.7 0.7
L2 1.2 L7 1.7
のの
4.500
0.3
0.7
1.2
1.7
2.0
2.3
、.。1
|
2.3 2.0
2.3
寸
3.31
1
4.0
十3.3
3.713.7 4.0
4.3
4,5 4.3
4.5
ひロユ
5,000
0.2
0,5
0.9
1.3
のの のひ
5,500 6,000 0.2 0.2
0.5 0.5
0.9 0.9
1.3 1.3
」一・・
2.0 2.0 2.0
勇k言{と 37.5.17 」故ゴi 38.12.16
3.3
3.7
4.0
4.2 、3.7
4.5 4.O
1肘久期閻19ケ」]
・.・
!…
2.3
2.6 2.6 2.6
2.9 2.9 2.9
3.2 3.2 3.2
3.4 3.4 3.4
!
3.71
4.0 3.7
4.0
このトングレールに更換する前のトングレールの更換前の摩耗形(焼入無し)
37年 4.17 5.17
6.4
7.0
刀 一 ほ
9一9
55
史﹄02
1一− 6.87.3 6.5
7.0
ト
…{・・1 づ6.5 5.5
5.2
5.5 4.8
5.0 6.0
6.5 5.4
5.5
的大である。
尚この図で上位にある5図は実線が摩耗によって更換するに到った最後の測定の結果で あり,鎖線はそのトングレールの寿命の約半分と思われる時期の摩耗状態を示したもので
ある。
又この図の下位にある分岐器は第II表に示す通り調査が中止せられているのでその代 りとして,前代のトングレールの摩耗形を測牢の結果に基いて描くこととした。それが最 も大きい摩耗値を示している点線のものである。
調査の対照としたトングレールの前代のものは焼入れを施してないもので摩耗は試験に 使用したものに比較して相当速かであったことと思われるが摩耗形の研究にはこれを借用
しても大差ないように一応思われるのである。
しかし生命の半分の時期の摩耗状態を示す鎖線が実線に非常によく似た形を多くは見せ ているのに対して下位の2つの図形で点線と実線とが摩耗の傾向を少し異にしていること は材質の差によるものか否か或は更換の際に軌道の通りを直しそのための変化か今後更に 現地の情況を調査研究する必要があるように思われる。
誌藩1請㍉1㌘㍉
●
直振対直斐背直基
対
翻﹂︐t︐対
分 背
直振対
中[1
分 対
中
分
対
10㎜
5mm Omm 5mm Omm 10mm 5mm Omm
10mm 5mm O㎜
10mm smm Omm
10mm smm
Omm 10mm smm Omm 10㎜
5mm O㎜
慨
摩
トングレ→ル 先端からの距離.
〔注〕直ほ直線形トングレール 軽1は帽子型トングレール 対は対向 lflt背向 差は堅押線 分ほ分岐縛 fs三は江分
図一8
P50椙11 4.5m糧子形吉イント
x =500 x =1500
スニエむ まニぬ
P 50 1L i.3 6 mポイント
x=500 r=2000
1− [「〕
x=Iooo∩
x=1500
「〕〔⊃
ヱニおむ
「〕
x= 3000 (full sectlen)
欝
「ノL
x=1000 7m帽子形ポイント
x=2000
全般的に見て摩耗の形態 は〔II〕及び〔III〕で述べ x・2500 たことによく合致している。
従ってここで改めて説明の 必要が無いように思われる。
ただ,上位の御茶の水駅の 3つの分岐器が問題を提起 しているように思われるが,
同駅が非常に狭長な曲線形 の土地に設けられ,しかも
昭和4〜5年当時総武線を 尺 乗り入れさせて中央線の輸 p50直25mポィ.ト 送力増強を行って以来,駐 、−5。0 ,−2。。。 留線の増加等次次に行なわ
(レごコ 蕪藩㌧麸
には基準線といえども車両 運動学的見地からすれば分 岐線と同等に考えるべきも
も
z−3・oo のである。この摩耗形から
エニゆ む
耗形をとっているのである。
田町駅の2つの分岐器に 比較して品川駅の振分分岐 器の最大摩耗を起す点の位 図 9 置が前方に寄っているよう に見えるのは入射角の差とトングレールの形の曲直の差によるものと思われる。
又,田町駅の2つの図形の右の方に小さい山が生じているのは,車輪が再びここを強く 押しているにとを示すものと思われる。
数の少ない資料から大胆に種々の推論を下せば上述の通りとなるが,ここに明確に現わ