「講習会報告一
平成12年「総合的な学習の時間」における地学領域指導者講習会(第2回
「御船層群とその産出化石を素材として」
2000年10月15日(日)に恐竜化石の産 地で有名な御船地域で表記の誰習会が行われ た。今回の報告は,私の視点で,私が感動し たこと等をふまえて書いてみようと思う。
私たちはまずはじめにH'央町と豊野町の境 界にある梅本生コンエ場西側の砺頭を観察し た。ここでは緑色の強い古生界の肥後変成岩 の上に不整合関係で御船層群払底部が重なっ ているとされている。現在は植生のため不整 合面は確認できなくなっていた。
次に回ったのは甲佐町白放で,ここの露頭 は御船層群の上部層とされており,赤色の泥 岩,青灰色の砂岩,火山豆石を含む白っぽい 凝灰岩からなる。ここで私は二つのことに驚 きを感じた。一つは赤色の泥岩,もう一つは 火山豆石のそれぞれのでき方についてである。
赤色の泥岩はもともと赤かったのではなく,
地下水面の低下による鉄の酸化が原因という ことであった。火山豆石とは噴火で火山灰が
‑上空に̲上がり,そこにある水や雲粒と結び付 きある程度の固まりとなり落ちてきたもので 同心球榊造の跡があると説明があった。また,
この露頭の凝灰岩は厚さが5mにも及び,そ の当時の噴火の規模の大きさがうかがわれる。
これらは私にとって大きな発見と雛きであっ た。地層の一つの屑を調べることによりその 当時のいろいろな出来醜までわかってくる。
それが幾重にも重なった地層は,いわばテー
プレコーダーのようなものだと思った。次に訪れた場所は櫛II船層群上部層にあたる 露頭で,恐竜化石の産出地として知られてい る。またここは向斜の南翼にあたり,飯田山 をはさんで北翼にも同じ層準が見られる。こ この産出化石として魂竜●亀・ワニ・魚の鱗 や歯・"lii乳類の下顎の大臼歯などがある◎私
も化石を探してみたが見つけることはできな‑ 1 5 ‑
熊 大 教 育 真 金 竜 樹 かつた。
次の露頭は御船層群下部屑と ドm牒層が不 整合で頭なっているミフネ化石ひろばだった。
実際に不整合が観察でき,またここは保存の 良い貝化石を採集することができた。確認し
た化石は恥toノ・』α,PS doas 〃s,〃抑"eα などの汽水性二枚貝化石である。化石ひろば には産出する化石の名前や種類が掲示されて おり,また誰でも容易に化石を採取すること ができるので子どもたちを連れてくると非常 によいと思う。
その後御船町恐竜博物館に戻り,館内を見 学した。博物館には今回の野外巡検では確認 されなかった肥後変成岩と御船層群基底部の 不整合や,火Ill豆石,また恐竜の化石などが
展示されていた。このように撫頭ではなかなか見ることのできない,また化石など採集で きなかったものが博物館には数多く展示され ており,地域に密着した「総合的な学習の時 間」のためにももっと御船mi恐竜'博物館を利
用すべきだと思った。最後に今回の誰習会にあたり,終始丁寧に 案内していただいた御船町恐竜博物館の池上 直樹先生,熊本大学教育学部の田中均先生に
感謝の意を表し,誹習会の報告とする。写真:御船層群基底部層の説明をされる池上先生 と熱心に聞く参加者(豊野町)