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図 3 高 唱 圧 安 定 特 性

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Academic year: 2021

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GM計数管プラトーの自動記録式測定

1. 緒 盲■

放射線検出器の うちガイガ一 ・ミューラー計数管 (以下単にGM管 と記す)は,取扱いが 簡単な うえに,出力パルスが大 きいため,簡単な増幅器で計数できるなどの利点によって, 早 くか ら普及 し,広 く放射線計測に用いられている.GM管を長期にわたって,継続的な放 射能測定に用 うる場合や,環境の著 しい変化を伴 う屋外測定に用 うるとき,GM管の性能が 変化 しやすいために,時 々検査 し,性能を確認 してお く必要がある.その際,各種検査の う ちプラ トー測定がよく行なわれ,その性能の判定に使われている.

プラ トー測定は,電圧一計数率特性であ って,GM管への印加電圧の変化 (AV)によって生 ず る,一定時間内に測定 される計数率の変化 (A叫 を,記帳 グラフ化するもので,放電開始 電圧,始動電圧, プラ トーの形状, プラ トー末端電圧等を測定 し, これ らの値か らプラ トー の長さ,傾き,使用電圧が計算され る.これらの値は,GM管の性能をただちに示す重要な もので,累積使用時間 とともに変化 してい くことが経験的に知 られている(1).

プラ トー測定扱)の実施にあたっては,AVの変化のためのポテンシ ョメータの 目盛合わせ, 同じく開始電圧の目盛合わせ,測定時間の決定,計数値の読み,記録,計算, グラフ化な ど, この手順はかな りの労力 と時間 とを要する.このため,実験室で短時間に,簡単にGM管の 性能を調べる目的で,GM管 プラ ト‑を自動記録式測定器によって,速やかにアナ グp表示 する方法を試みた.本報では,主 として,試作 した測定器 とその測定結果について述べ る.

2.測定原理 と測定器 2・1原理と構成

測定器の構成を図1に示す.GM管からの出力パルスを,ゲー ト,パルス整形等の回路を 経て,DA変換器に入れ,計数率 (デジタル量)を電流 (アナ ログ量)に変換 し,それを電 圧値として取 り出 し,記録器につな ぐ. 1万, クロック回路を用意 して,これか ら取 り出 し たパルスをゲー ト制御回路に入れ,自動測定をするため, リレーの駆動,DA変換器の リセ

ッ ト,ⅩY記録器を用 うる場合はY軸方向へのペソの送 り等に利用する.

プラ トー測定の精度に影響を与える要素は,高圧印加電圧の安定性 と測定時間の精度であ る.前者はGM管の封入気体で生 じたイオン対のなだれ現象に直接影響を与えるので(3),計 数率に大きな変動をもた らす.後者は前者に比較 して測定時間の短い場合を除いて,その影 響は少ない. このため,性能のよい高圧安定化電源が必要になる.以下各回路の概要につい て述べ る.

*昭和5311 第39回応用物理学会学術詰浜会において発義

**基礎専門 応用物理 助教授 原稿受付 昭和549月29

(2)

1 回 路 構

2・2高圧安定化電源

安定性を必要 とす るGM管へのEMll電圧は,浮動式定電圧電源を用い,抵抗で分割 した基 準電圧 を ロータ リー リレーで選択 して,変化 させた.可変乾田を900‑1400(V),AV‑25(Ⅴ) の階段上昇, 出力電圧の安定性 を 0.3%/30(min)に設計 した. 簡単な回路で性能を満足 さ

2 高圧電軒同格

図 3 高 唱 圧 安 定 特 性

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図 4高 電 圧 上 昇 特 性

(3)

GM計数管プラトーの自動記録式測定 99 せ るために,倍電圧整流回路に よって1500(Ⅴ)の直流を得た. また各種ICを試験 して,モ

トローラ社 のM C1723CLを採用 した.制御素子の高耐圧のTRの選定にも留意 した.

2にこの回路を示す. I,‑タ リー リレーは3回路25接点の沖電気製を用い,余裕の2 路は, AV及び開始電圧の可変に備えてある.図3はこの回路の長時間安定性で,入力1500

(Ⅴ)に対 して1200(Ⅴ)の出力電圧の安定性を示 してお り,設計 目標 を満足 している.図4 この回路の高圧上昇特性で AV‑25(V)ずつ30秒間,階段上昇 させてある.入力電圧 (1500 ())の約30(Ⅴ)の変動に対 して, 出力電圧は2.5‑ 3(Ⅴ)(約0.2%)の変動がある. またス テ ップアップした近辺での追従性に問題を残 した.

2・3 パルス増幅回路

ICを用いた回路を図5に示す.特定のGM管についての増幅特性を図6に示す. この場 令,GM管か らのパルスは1010(Ⅴ)で表われは じめ,最高10(V)に達す る.なお計数の開倍 電圧は0.5(Ⅴ)とした.

2・4 DA変換器

パルス数を直流電圧に変換す るために, 8bitDA変換用IC(M C‑1408‑L8)を用いて, 28‑256pulseを10(Ⅴ)として変換 させた. この変換器のパルス数‑電圧特性は図7に示す.

これは,10(Hz)の低周波を1/10に逓倍 してDA変換 した もので, 満足すべ き直線性が得 られた. 応答周波数は0.4MHzであ り, これは 2.4×107C.p.m に相当 し,通常の放射線

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図5 パルス増幅回路

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印 加 屯 圧(V)

図6 パルス増幅特性

(4)

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7 /ルス高電圧特性

計測の範囲に使 える. 阿路を図8に示す.

2・5斜偶1回路

GM管に一定の時間だけ一定 の高電圧を印加 して, この間の計数率値を棒状 の グラフにな るよ うにアナ ログ記録 し,更に測定 を休止 した後に次の測定 に入 る複雑な手順 を 自動的に行 うために,図9に示す ようなタイムチ ャー トに基づ く, シーケンス制御を行わせ る図10の阿 路を設計 した.

その作動の要点は次の通 りである. 1. スター トスイ ッチ投入で リレー駆動のパルスを出 す. 2.測定時間(30(S)〜5(min)可変)の間隔だけ, 指圧 印加lFlの リレーが保持 され,G

M管に高屯圧が印加 され る. 3.この間,DA変換器が作動 して,記錬器のY軸 に計数率

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9 タイムチャー ト

を棒状 に記録す る. 4.保持時間後のス トップパルスで, リレー解除 と共に,DA 変換 掛 まリセ ッ トされて零に戻 る. 5.

この後,川志された休息用 タイマが作動 し て, 3秒 (可変)だけ休息す る. 6.休息 時間終 了後にスター トパルスが出て, 1 状態に復帰す る. 7. 1か ら6の操作 を 繰 りか えす.なお, 7においては, ロータ リー リレーの性質で,高圧印加は設定 した 電圧か ら電圧 を1サイクル として測定 を行 うので, この間にGM管が連続放電領域に 入 って しま う恐れがある. これを避け るた めに,最高印加電圧をあ らか じめ一定値で おさえて,それ以上電圧 を上昇 させない方 法 と, このシーケソス制御で, 7の作動の 回数を プ リセ ッ トして,一定 の回数で測定

(5)

GM計数管プラトーの自動記録式測定

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Pulsecount

10制 御 回 路

を停止す る方法 とが考えられるが,いずれの方法 も可能なようにした.

2・6 クロック回路

基本波はインターシール社製ICの8038の短形波を用い,この周波数を(1/10),〟‑1,2, 3,・‑‑の逓倍にすることで,必要な回路にクロック信号を送 り込む.回路を図11に示す.

基本波の安定性は,主に温度によって左右されるが, 1サイクルのプラ トー測定の間の変 動をおさえれば,実験誤差への影響は少ないとい う性質か ら,測定時間を上限で30‑40分 と みても,その間の実験環境の温度変化は低 くおさえられるので,この影響は無視できると考 える.

ltime.より 11クロック回路

(6)

3.

端忽型,内部消滅型GM(No.418028)の測定結果 を図12に示す.

線源はR I協会製288Uの β線標準線源で,崩壊数500dps,GM管時間スタン ドは ア ロカ GP‑101,GM管 と線源間 との距離は30… ,測定時間は30秒,休息時間は3秒, ステ ッ プァ ップ花圧 AV‑25(Ⅴ),最高印加電圧1500(V), 1サイ クルの所要測定時間は,約12分で ある.

この結果, 開始電EEは1015(Ⅴ)で, 計数率が 電圧 として上昇 しは じめ, 30秒後に リセ ッ トされ るまで, ピーク値を示 して 0にもどる. これを繰 りかえ して,最高花圧 までい き, プ ラ トー曲線はその ピー ク値の包絡線 とな る.

プラ トーの懐きSは, N dll線 の中心計数率, AVAV'‑loo(Ⅴ)として,

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の相対勾配で表わせば %/100(Ⅴ)が得 られ る.

この測定結果 と従来の方法 とを比較す るために,同一 のスタソ ドに同一のGM管をセ ッ ト して,同 じ測定条 件で, アロカ製放射線測定器 TDC‑102を用い,測定時間は 1分,dy‑

25(Ⅴ)ず つ手動で印加TE圧を変化 させて, プラ トー測定 した結果を計算 グラフ化 して図13 示す,

両者の結果 を比較す ると,開始屯圧, プラ トー曲線の形状, プラ トーの勾配がかな り一致 してお り, この測定方法の精度は よい と思われ る.

次に繰 りかえし精度を調べ る目的で,同一のGM(No.525130)について,同一の条件で 連続3回測定 した結果を図14に示す. これはスター トスイ ッチを投入 した後は,‑切手を下 さない. 3回の測定結果を比較検討す ると,開始電圧, プラ トーの傾き等に再現性が認め ら れ る.

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図12 El動記録測定結果 13従来の方法‑による測定結果

(7)

GM計数管プラトーの自動記録式測定

4. ‥ ● 学生実験で使用の回数の多い

GM管 について,測定 した結果 を図15に示す.推定使用累餌時 間は106秒 であ る. また実験の 性質上,連続放電徽域で用いた 可能性 もある.記録結果か ら明 らかに プラ トーは短か く,かつ その俄 きも大 きいことがわか る

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図14 再現性の測定

開始電圧 1100(Ⅴ)プラ トーの傾 きは 4.8%/100(Ⅴ)である.

同様 な型 で,未使用のGM管の測定結果を図16に示.記録結果から明 らかな ように, プ ラ トーは長 く,その懐 きも少ない.開始電圧 1075(Ⅴ), プラ トーの傾きは 1.5%/100(Ⅴ)で あ る.なおいずれの測定 も室温 20‑25oC で行なった.

両者 を比較す ると,開始電圧及びプラ トーの傾きは,いずれも後者の方が少な く,前者の 方が極めて大 きい.使用が進んで,寿命が近づ くとプラ トー特性が大 き く変化す るこ とは, 経験的に知 られているが,この結果はそれを裏づけているようであ る. プラ トー特性 とGM 管の寿命 との関係については,更に検討が必要 と思われる.

5.

GM計数管の性能を検査す るために, プラ トーの自動記録式測定器を試作 し,使用状態の 異 な るGM管を測定 した結果,次の点が得 られた.

1. 簡単で迅速な,GM管 プラ トーの 自動記録測定器 として 目標を達 した.従来の方法で 紘,手動に よる電圧の上昇, 目盛合わせ,計数の読み,記帳,計算, グラフ化な どの繁雑な 手順 によってプラ トー特性を得た.その所要後間は,熟練者で1時間以上を必要 としたが,

この方法では,15分程度で 自動記録す る.

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15 使 用 済 の 管

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図16未 使 用 の 管

(8)

2. この自動測定器を用 うることにより,簡単にGM管の正確な特性を調べる可能性があ る.すなわち,今 までの方法では複雑な手数 と長時間にわた る繰 りかえし測定のために,高 圧印加の倣少な変化に対するプラ トーの徽細構造や,温度変化に対す るプラ トーの変化など の実験は,大変な作業であったが, これ らを簡単に研究する可能性がある.

参 考 文 献

(1)森本弥三八 :信州大学工学部紀要,第6 (1956)p.157.

(2) 日本放射性同位元素協会 :ラジオアイソトープ,p37,丸善.

(3) 日本アイソトープ協会 :アイソトープ便覧,p.323,丸善.

図 1 回 路 構 成 2・2 高圧安定化電源 安定性を必要 とす る GM 管へのE Ml l 電圧は,浮動式定電圧電源を用い,抵抗で分割 した基 準電圧 を ロータ リー リレーで選択 して,変化 させた.可変乾田を 9 0 0 ‑1 4 0 0 ( V) , AV‑2 5 ( Ⅴ) の階段上昇, 出力電圧の安定性 を 0

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