企業と消費者の文化活動
ミズ・パビリオン設立の経過覚書
植 木 とみ子
1.新しい動き
2.ミズ・パビリオン設立までの経過 1)パビリオン設立の契機
2)基本構想策定まで 3)D社出展表明まで 4)推進体制の中で 5)映像の完成まで
3.ミズ・パビリオン,その後 1)ミズ・パビリオンの記録 2)D社の収支決算
3)ミズ・ルネッサンス委員会のその後 4)評価
1.新しい動き
これまで,企業の消費者に対する関心は,企業の供給するものをいかに消費者に買わせ るかに重点が置かれてきた。マーケティングでは,消費者が何を望んでいるかではなく,
消費者の欲求をどう作り上げるかに,多くの労力が費やされてきた。エスキモーに冷蔵庫 を売るために,まずビールの味を覚えさせ,つぎにビールをもっとも美味しく飲むために は,一定の温度を保つ必要があるということを経験させて,そのために冷蔵庫が必要であ ることを理解させたというような,笑えない実例があるのは,まさにこのことを表すもの であろう。1960年代には,高度成長のなかで,「消費は美徳」のキャッチ・フレーズのも と,「もっと使用させろ」「捨てさせろ」「むだ遣いさせろ」「キッカケを投じろ」「流行遅 れにさせろ」「気易く買わせろ」「混乱を作り出せ」などの,マーケティング戦略に乗った 消費者は,供給される商品を主体性もなく買いまくり,やがて家庭の中はあふれるような モノで埋ってしまった。
消費者の側に,このような主体性のなさが反省され始めたのは,70年代後半からの公害 の多発やオイル・ショックなどによる環境問題,資源問題への関心の高まりによるもので ある。消費者は様々な場で発言をし始めたし,たとえ積極的に発言をしなくても,その商 品は買わないという消極的な立場を取ることで,企業の側の一方的な押し付けに対する反 抗を行っている。一時期,店頭には合成洗剤しか置かれていなかったが,やがて粉石鹸
が復活したというのも,また無燐…の洗剤が開発されたというのも,この消費者の種極的,
消極的な圧力によるものであろう。つまり,企業はもはや商品の押し付けではなく,消費 者のニーズに合わせた物を売る,そのためには消費者の本当のニーズを把握しなければな
らない時代になったのである。
ところで,企業は将来的に継続するものである以上,消費者の現在のニーズにばかり合 わせて,経営戦略を立てるわけにはいかない。多少なりとも先を読んで,それに対応でき るようにつねに準備をしていなければならない。昨今,企業の文化活動に対する物質的,
金銭的援助がかなり大々的になされているが,これも,消費者がモノよりココロを重視す る時代に入ったことを先取りして,企業イメージを上げる経営戦略にほかならないと言え るだろう。また,環境問題資源問題に対する取り組みも同様である。ところが,やっか いなことに企業は本来は利潤追求の手段である以上,本質的には消費者の利益を考えるこ
ととは矛盾することが有り得るし,またこれまではそのことの方がむしろ一般的であった とも言える。そこで,これからの企業戦略としては,この二つの相矛盾する価値をいかに 適合させて行くかに,その多くの努力を払う必要があると思われる。
一方,世の中はまさに学習時代。この6月目制定され,7月に施行に至った「生涯学習 の振興のための施策の推進体制の整備に関する法律」では,これまでの成人の学習は文部 省の社会教育の分野でという考え方を大きく変えて,その所管が文部省だけではなく,通 商産業省まで入っていることが,特徴的である。つまり,これまで述べた企業と消費者の 関係の動向を踏まえ,これから先も企業が消費者の文化活動により積極的に応援し易いよ
うに,寄付行為などに対する税制上の優遇処置を定めているのである。これからは,この ような文化活動に関する企業と消費者の連携はますます盛んになるであろう。
消費者の側から言えば,このような連携の場合,どこまで自分たちの思いが実現される のかが,重要な問題となる。企業と消費者の利益がまったく合致するものではない以上,
互いに一定程度の妥協を余技なくされる。どちらがどの程度妥協するか,つまり互いの妥 協点を見いだして,なおかつ自分たちの主張を続けていく姿勢がなければ,これらの連携 はありえない。本稿では,女性問題ということをテーマにしたミズ・パビリオンをめぐり,
これを企画した消費者としての市民団体の意志と,これに 協賛した企業の収支決算から,
この二つの相矛盾する価値がどのようにせめぎ合い,どのように妥協点を見いだしていっ たかを明らかにしたい。これを消費者の利益と企業の利益の適合への努力の一事例として,
反省点も含めて客観的に報告することにより,今後同様な取り組みを計画する際の,何ら かの参考に資すれば幸いである。
2.ミズ・パビリオン設立までの経過 1)パビリオン設立の契機
ミズ・パビリオンとは,1989年に福岡市で開催されたアジア太平洋博覧会において,こ れからの女性の生き方をテーマに,女性たちが企画し,それに地元のD社が出資して,設 立された展示館のことである。
そもそも1985年夏の同博覧会のテーマ委員会で,委員の一人であった同市婦人問題懇話 会会長の徳本サダ子が,「ぜひ女性問題を考えるようなパビリオンを設けてほしい」と要 望したことに,端を発する。博覧会 協会は,この提案を取り上げ,約半年後「新しい企画
で十分やれる」と判断し,建設の方針を決めた。同協会はこの企画について,「九州各県 の婦人団体の協力が取り付けやすく,博覧会参加者のすそ野が広がる」,「女性のライフス タイルをテーマにすれば異業種の企業の出展も期待できる」と述べている。博覧会協会の 関係者は後に,「本当に実現できるかどうか判らなかったが,これまでの博覧会にはなか った企画だから,話題性はある。つまり打ち上げ花火として,博覧会の話題作りにはちょ うどよいという判断もあった。」とも述べているが,おそらくこれが本音ではなかっただ ろうか。そこで,協会はN広告社に「力になってくれ」と,話を持ちかけた。N社として
も,当初は初めての試みでもあり,とまどいも大きかったが,それでも長期的にみれば,
いはば福岡市のトップの女性たちとのコンタクトが取れるのだからとの計算もあり,引き 受けた。しかし実現しなければまる損,それでその後,より大手のH広告社を参入させ,
利益も損益も折半という約束を取り交わしたときは,多少安心したと言うのも,事実であ
ろう。
2)基本構想策定まで
さて,このようにして,「女性の館」(仮称)設立準備委員会は,1986年2月8日に発足 した。これは,徳本の個人的な人間関係から,福岡市婦人問題懇話会のメンバーを中心に,
必要におうじて各方面の専門家に呼びかけ,当初は12名であったが,最終的には25名で構 成されている。準備委員会は,国際化,高齢化の進展の中で,これからの女性の生き方を 探るという目的のもとに,まず,現在どんな問題があるかを明かにし,パビリオンではど のようなことをやりたいか,さらには,博覧会に関するノウハウまで勉強した。以下に,
委員会の開催日とテーマについて記す。
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回
2月8日 3月1日 4月5日 5月10日 6月7日 7月5日 8月2日 8月23日
自己紹介,準備委員会の運営について
「女性の館」の基本方針,展開方法,内容 未来をどう捉えるか
西暦2001年の家庭像一家族,女性の果たす役割 21世紀の国際交流に果たす女性の役割
未来社会における女性の労働 つくば博 REPORT一博覧会の裏話 未来情報社会と情報ネットワーク
第7回の委員会では,企業はなぜ「女性の館」に金を出すか,それは,人平,地縁つま りネットワーク作りのためであるということが語られ,ここですでに,準備委員会の「女 性問題を考える」という設立の意図と,企業目的の違いが明かになっている。
この後,N社とH社の合同事務局による,これまでのブレーン・ストーミングのまとめ の作業に入り,11月からは,設立準備委員会から選出された5名のワーキング・グループ による,本格的な基本構想案策定の作業に入った。この間,1987年2月21日には,基本構 想にパブリシティを持たせるために,市立婦人会館にて「女性の館を考える会」を開催し,
一般公募で参加した約100名が,各自のパビリオンにかける夢を語った。基本構想案は最 終的に同年3月28日,設立準備委員会総会にて承認され,全体テーマを「ミズ・ルネッサ
ンス福岡 89」と定めた。
ここでは,これからの国際化,高齢化,情報化社会において真に求められるのは,男女 の共生,文化伝承,平和という三つの視点であるとされている。ここに,「女性の館」(仮 称)基本構想の一部を転載しておく(資料1)。
資料1
1.基本構想の背景と視点
《背 景》
福岡市は,明治22年市制施行以来,昭和64年に100周年を迎える。太古より中国大陸や朝鮮 半島に開かれた日本の玄関口として,果たしてきた役割は大きかった。その文化的遺産は,現 代においても脈々と受けつがれ,西日本地域の中枢都市として果たしている役割も大きい。
今,現代社会はr国際化』r情報化』『高齢化』を迎え,人々の生活も物的満足から精神的充 足へと,また,これまでの科学技術一辺倒への反省,個性を重視した価値観の多様化など,多 元的社会の様相を示している。まさに現代社会こそ,市民一人一人が自律する心を持って自ら の立場を確実に築き,来たるべき21世紀をきり拓くことが求められている。
九州/福岡は「国際化」においては,アジアを拠点とする情報基地としての役割が期待され,
しかも民凹型交流が重要な視点としてクローズアップされている。「情報化」においては,学 術研究,産業技術のみならず,文化芸術や日常家庭生活へのハイテック化の導入が求められる
と同時に,一方では,あふれる情報を前に市民主体の情報選択の必要性がますます高まり,こ の意味でも市民の果たす役割への比重が大きくなってくる。さらに「高齢化」については,九 州の場合いちはやくその状況が発生する。ここでは,高齢化社会への適切な対応が要求される とともに,高齢者の果たす役割または家庭内交流,世代間交流,すなわち,文化や生活の知恵 の伝承といった面を考えるとき,高齢者に対する期待は大きい。
このように,時代の潮流は各生活分野にわたって確実に,市民に対して自律する心と,明日 を確かにみつめ,真剣に考える態度を要求している。
つまり,市民の手による市民のためのまちづくりが求められているといえる。
一方,市制100周年の記念事業の一つとして実施される「アジア太平洋博覧会一福岡 89」
は,『新しい世界の であい を求めて』をテーマに,九州は一つと考え,九州の文化的,経 済的,国際的な活性化を図るものとして位置づけられている。この博覧会を契機に,アジア・
太平洋地域の精神的連帯が築かれ,情報ネットワークが確立され,さらに,これらが一時的な ものではなく,恒久化していくことが目的とされている。
《視 点》
このような時代環境のなかで,これまで私たちは,女性として社会に対して十分な発言をし てきたであろうか?
現代が,21世紀の時代おこし,社会づくり,まちづくりまたは家庭づくりにおいて,市民一 人一人の個性が重視される時代であるとすれば,まさに今,私どもが女性であることの特性を 充分に活かして,その役割を果たすべきであると考える。著しく社会進出を遂げてきた女性,
また,家庭やコミュニティを中心に,確かな実感を持って生活してきた女性の知恵こそが,必 要とされている。
この「アジア太平洋博覧会一福岡 89」を契機とし,来たるべき新世紀に,私ども女性の 立場から,さらに一層積極的に発言し,社会への参加を図るべきときが来たといえる。
そのためには,次の三つの視点を持つべきだと思われる。
(1) 「男性社会」と「女性の優しさ,知恵」との共生的視点をもつ。
近代において男性が創り出してきた社会は,確かに我が国の経済的繁栄と国際的地位の向上 をもたらした。しかしその繁栄は,一方では必ずしも精神的充足や国際的協調性を強めたわけ ではない。来たるべき新世紀は,むしろ,その財産をもとに精神性や協調性に重点を置くべき 時代であり,とくに,女性が持ち続けてきた 優しさ 知恵 が重要となる。ここにおいて,
女性と男性のこれまで以上の相互理解が必要となろう。
(2)これからのいかなる発展も,過去の優れた文化の伝承なしには存在しえないという視 点をもつ。
現代社会にとっては,政治的,経済的視点に加え,文化的視点の重視が必要である。文化面 で,女性がこれまでの日常生活で創造し,伝承してきた役割は大きい。
たとえば,日本の伝統的な織機などは,女性たちの手で脈々と受け継がれてきたものであるし,
基本的な生活を営んでいくうえでの「しつけ」などを通し, 美の創造 や 文化の定着 に 果たしてきた役割も大きい。
私どもは,徒らに伝統にのみ拘わるものではないが,過去の遺産として受け継ぐべき文化とは 何かを真剣に考え,未来に伝えるべきものを残していきたい。
(3)私どもが願ってやまないもの,それはいつの時代でも 平和 であったし,これから も 平和 であるという視点をもつ。
それは,健康だったかもしれない,元気な子どもを生み育てることだったかもしれない,隣 近所と仲良くすることだったかもしれない。まずは家庭,隣人という身近なところで, 優し さ 思いやり を持つことから始まる平和だった。現代社会においては,まさにこの基本的 な幸せ,基本的な平和こそが求められている。新世紀においてだれでもが願っているこの平和 を,どうやって築きあげていくか,それは,とりもなおさず自分の生活の部分から見つめ直す ことである。
新世紀におけるあるべき生活を,共生的視点,文化伝承的視点,平和的視点をもって,市民 一人一人が自らの手で検討し創造していくことが必要である。私どもは,その大切さを単なる 概念としてではなく,身体に覚えこんだ体験として認織している。そうであるからこそ,また,
自らが参加し体験することで真の創造が可能であると考える。
女性がこれまで見失なわないで保ち続けてきた『智』『優』『美』という特性を,来たるべき 新世紀の時代おこしのために男性と共有し,最大限に活かしていくことが,私どもの願いであ
る。
2.基本理念
長い歴史の中で,私どもが果たしてきた役割は大きい。女性として,妻として,母親として,
また社会を構成する一員として,男性との共生により文化を伝承し,現在へつないできた。今 後も私たちは未来に伝えるべき文化遺産を守り,その土台のもとに新しい創造への道をきり拓 いていかねばならない。そのためには,男女のこれまでの固定的な役割分担を見直し,『過去 と未来をつなぐ女性の役割』を再認識し,女性が見失なわないできた『智』『優』『美』を,広 くこれからのものの見方の基礎にすえていくことが必要である。さらに,アジア太平洋諸国の 女性たちに熱いメッセージを送ることにより,国際的視野のもとに新たなネットワークを形成
し,真の連帯づくりを行なうべきである。そして,このことを,次の世代を担う子どもたちに 確実に伝えねばならない。
それは,まず自分たちの文化を充分に知るとともに,各国の文化を理解し,日常生活の部分 から新世紀をきり拓く知恵を生み出すことから始まる。このことにより,始めて男性と共感す ることができ,また,アジア太洋平諸国における女性たちの真の結びつきが果たせるものであ
る。
この考えを一語で言うならば,「ミズ・ルネッサンス福岡 89」(案)というべきものであり,
さらにこの理念は,単に一時的なものに留めるのではなく,この博覧会を契機として,来たる べき21世紀に向けて継承されていくものとする。
●テーマ 『ミズ・ルネッサンス福岡 89』
●サブテーマ r国際化の中の伝統美の新発見』
『お茶の間交流』
『世界の知恵とのめぐりあい』
3.展示・催事に関する構想の方向
1 展示・演出構想
●基本的には,テーマを訴求するシンボル(メイン)ゾーンと,三つのサブテーマの訴求展 示ゾーン関係で構成されるものとする。
●展示演出にあたっては,次の点を考慮する。
(1)皮膚的体験ゾーンとして考えるべきであり,五感に訴える展示内容物とする。
(2)そのためには,活字メディアに依存しすぎず,電波系,映像系メディアを駆使する。
(3)パビリオンとは,基本的には見て楽しみ,共感するものであり,アミューズメント 的要素を駆使するなかで学ばせることが必要である。
(4)男性の共感を得ることなしには成功しない。男性にも伝え得る内容を充分に有した パビリオンとする。
(5)博覧会終了後も,財産として残し得るものを考え,市民に長く語りかけるような展 引物を考えるべきである。
2 催事構想
●展示演出ゾーンを,より共感性をもって訴求するためには,より五感に訴える祭り催事が 必要となる。
●当催事は,シーズン毎に内容を変更することにより,変化性と躍動性を持たせる。
●催事は,可能なかぎり市民参加型をめざし,市民一人一人の理解と共感を勝ち得るべきで ある。
3)D社出展表明まで
「女性の館」設立準備委員会は,この4月以降,パビリオンに協賛する企業を募るので あるが,実際の行動はN社およびH社に全面的に依頼することになる。構想案策定当事者 自身が危倶していたように,このような考え方は,未だ保守的な色彩が強く残る九州内で の諸企業にはなかなか理解されず,ずいぶん時間がかかったようであるが,7月の下旬に 至って,市内の大手デパートのD社が協賛を決定した。この背景には,H社がすでに「誰
よりも,ミズです」のキャンペーンでD社と提携していたこともあり,かなり強引に押し 進めたということもあったと聞く。
ミズとは,ミスとミセスを区別しない女性の自由な生き方を表明するものであるが,そ もそも,準備委員会の中ですら,「一般の人にはまだ馴染みが薄い」ということで,この 命名に反対する向きもあった。準備委員会,D社の両者とも互いの動きを知らないときの ことで,まさに偶然の一致ということであろう。徳本はこのことを当時の新聞記事で「ま さにミズ(水)が合った」と評している。
パビリオン出展に対して,D社では社長は積極的ではなかったが,一人の常務(現専務)
の強い意志で実現した形である。後になるが,推進体制の中での会議録にも,「常務は首 を懸けて,(パビリオン)に取り組んでいる」という発言が,何度となく出てくるが,こ のことを端的に示すものであろう。たしかに常務は先を読むことにはかなり敏感で,以前 より「21の会」という名称の勉強会を持ち,各界の女性を招いてトレンドの話を聴いたり,
年に数回はニューヨークに出かけて,最先端の情報を得るように努力しているという話も
聞く。
しかし,企業自体としては現在の採算を無視はできない。D社では,出展表明とともに,
さっそくつぎの「ミズパビリオンにご協賛くだされば」(資料2)rr21世紀のミズを支え る企業たち』展開試案」(資料3)といったパンフを出して,他の企業に対して共同に出 資することを求めている。
資料2
ミズパビリオンにご協賛くだされば
1.御社の女性をターゲットとした戦略の組立てと,推進の お役に立ちます。
○
○
○
シンポジウムは,御社に関わる重要なオピニオンリーダーのシソバ化と商品開発のモニ ター,ヒントに。
イベント,ショーは,御社の商品,技術のダイナミックな,プレゼンテーションの又と ない機会に。
展示は,御社の商品等が単品でなく,生活の中でより,コーディネートされた形で展開 されます。
2.開催前からの長いPR期間は,高い企業イメージの高揚 が得られます。
会期前のパブリシティ効果は抜群です。企業のイメージアップに最高のチャンスです。
アジア太平洋博覧会の中で,女性の館「ミズ・パビリオン」は特に話題性の高いパビリ オンです。それは,これまでのどんな博覧会にもなかった女性が意図し,企画したパビ
リオンだからです。
この意味で87年後半88年半準備が進むにつれ,マスコミ各社の取材が増加してのパブリ シティ効果,更に協賛内容の発表による話題の喚起など十分に期待できます。
成熟市場といわれる現在,厳しい企業競争に勝ち抜くための企業戦略(ソシオプロモー ショソ)の一環となります。
3.店舗と結びついた展開も可能です。
博多大丸を核とする女性の館「ミズ・パビリオン」協賛の販売促進企画,店内イベント,
広告が実施できます。いわゆるトレードリレーションズイベントが又とない機会として 実施できます。
4.CMの上映
未来の映像システムハイビジョンのインターバルに御社のコマーシャルを上映できま す。(お手持ちのコマーシャルフィルムは,ハイビジョン方式に転換できます)
5.パビリオンに社名が掲示されます。
出展コーナーを主体に協賛社としての御社名を掲示します。
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4)推進体制の中で
「女性の館」は,D社の出展を契機に,ミズ・パビリオンと名称を変えた。さらに,「女 性の館」設立準備委員会も,ミズ・ルネッサンス委員会と改めた。
D社の推進体制は,図1の通りである。件の常務が最高責任者として位置づけられてい るが,実際には部長以下のメンバーで事が遂行されていく。十年スパンの思考をする常務 と,現実を最優先すべき現場の意見がくい違うこともあったのではないかと推測される。
推進本部におけるミズ・ルネッサンス委員会の位置づけは,ミズ・パビリオン・アドバイ ザーとして,総合プロデューサーにエールを贈る役目であるとされ,態よく脇へやられた 形である。これ以降,実際にはD社,H社, N社の三者で,事が進められていく。
推進体制,作業スケジュール,企画に関するコンセプト作りのために,1987年8月から 9月にかけて,三者の合同会議は頻繁に行われた。この合同会議の中心テーマは,「準備 委員会の構想は良いと思うが,それをどう楽しく共感できるものにしていくか」に絞られ ていく。会議録では,「良いパビリオンとは,何だろう」というつぶやきが,何回となく 出ている。「人が並べば良いのか」「狙った人が入れば良いのか」「入場者数が多ければ良 いのか」などなど。なかなか方針が決まらなくて,rD社は難しいものに取り組んだのだ ろうか」との不安も出されてくる。結局,「女性は素晴らしいな一」「自分の娘にそんな生 活をさせたいなあ」というように感じさせれば良いのではないかとの,共通のコンセプト ができ上り,つまり,D社がこれまで展開してきたミズの延長線上で考えるということに 落ち着いた。また,ミズ・ルネッサンス委員会への対応は,これとは別次元で考えるとい
うことになっている。
この間,ミズ・ルネッサンス委員会は,D社に対してその後の経過の報告を求めていた ので,D社は,10月15日に委員会代表者に対して,さらに11月28日には委員会総会に対し て報告し,さらに互いの間で意見交換がなされた。この席で,パビリオンは映像を中心に 構成されることが明らかにされ,映像およびパビリオンの建築に関しては,委員会の中で 新たにワーキング・グループを作り,D社と共同作業をしていくことが約束された。結果 から言えば,ルネッサンス委員会のワーキング・グループに対する,実際の共同作業の申
し出はなく,いちおう出来上がったものへの評価と修正だけを求められたので,この約束 は厳密には実行されなかったと言えるだろう。
いっぽう,D社内部では,ミズ・パビリオンE&Pプロジェクトという,若手の女性チー ムを発足させ,プレ・キャンペーン催事の企画,博覧会会期中のイベントの立案などを担 当させる。前述のように,D社は「ミズ・ルネッサンス福岡 89」の構想に乗ってはみた
ものの,未だ女性の自立という考え方に全面的には組みしきれなくて,その意味でルネッ サンス委員会を多少煙たがる向きもあったのであるが,これまでの推進体制が男性のみで 構成されていたのと比較すると,このような女性の積極的な起用は,女性問題に関して実 際に進歩したと評価されるべきであろう。なにしろD社はこれまで,女性を重要な部所に は付けないと,内部的な指摘がなされていた位であるのだから。
もっとも,E&Pプロジェクトから提出されたイベントのポジショニングの図(図2)
を見れば,ミズ・ルネッサンス委員会は しかつめらしい というイメージで,やはり多 少敬遠され気味である。これはしかし,運動の側自体が,自分たちの思想を広く理解して
もらおうと思うときの,重要な指針となるデータでもあろう。
図1 推進体制図
役 員 会
東京在住
Msグループ
(アドバイザー)
Msパビリオン出展 総合プロデューサー 戸 上 常 務
チーフディレクター 中山営業推進部長 準備事務局 栗原営三部付部長
Ms
ルネッサンス委Msパビリオン 推i進委員会
栗原部付部長
物下館 MD・出店計画
鍋島課長
Msパビリオン 商品開発 販売計画 栗原部付部長
コンパニオン 教育計画
ローテーション計画
ワーキング グループ
Msパビリオン
建物設計施工 竹内(平岡)
(21世紀)
メインルーム 映像制作 竹花(竹内)
21世紀
デザイン室
(竹内・小田)
J.V.
博報堂
プレキャンペーン
催事/事業
パブリシティ計画
高島(博)
※住友
(アドバイザー)
西 広
栗原(E&P)
(博)(西)
1 「 1 「 { ,
______________」
セレモニー計画 運営企画
一丸(西)
※平山
(アドバイザー)
図2 イベントのポジショニング
ソフト
○参加型でユカイで楽しく刺激がある イベントで,最も動員力がある。
エンター
テイメント
●グッチワーク(グチの樹)
●ファッションショウ ●人気女性マンガ家 フォーラム
●ハイテク占い ●大パッチワーク ●ザ・井戸端会議 ●グチリケーショソ
○参加型で楽しみがある。
それでいてある目的(大義名分)
を持つイベント
○あたりが柔らかく,時代を反映した,それで いてタメになるイベント
●アジア太平洋女性誌編集長 サミット
●女性映画祭
●ルネッサンス展
●ミズルネッサンス委員会系 シンポジウム
シリアス
○少ししかつめらしいが真面目でタメになるイ ベント。
ハード
5)映像の完成まで
D社では,パビリオンのメーン展示として,映像中心のものにすると決定した。そして,
このシナリオ書きおよび制作を,東京の新進のSプロダクションに依頼する。これ以後,
D社,H社, N社およびSプロダクションの合同会議で討議されたのは,おもに「硬いテー マをどう解きほぐすか」ということであった。つまり,ルネッサンス委員会では,このメ
ッセージの対象をオピニオン・リーダーとなるような女性に設定していたのであるが,D 社は自社の展開しているミズの延長線上で考え,さらに売り場との連動も考慮に入れなけ ればならない,また博覧会という性質上たくさん来場する子どもたちにも判るものであっ てほしい等の理由から,対象をずっと広げていった。そしてその分,内容も薄くなってい
った。
ミズ・ルネッサンス委員会のワーキング・グループへの説明会が実行されたのは,翌 1988年2月20日である。これまでにすでに,上記合同会議では,「東南アジア系混血の少 女(ドロシー・チャン12〜3才)と」3D坊や(キャラクター)を案内役に,それぞれの 扉の中の世界を通して,21世紀の女性の新しい生き方を,お客様に感じてもらう」とい
う筋が固まっていた。
ルネッサンス委員会では,展示が映像中心である点,メッセージのメーン・ターゲット の年齢層がかなり低くなっている点に,若干の反発があったが,「基本的な事項であり,
もはやこの点については変更できない」ということで,了承せざるを得なかった。また,
キャラクターを採用するということに関しても,子どもつぽいのではないかとの不満を持 つ者もあった。しかし結局は,各扉の中に登場する女性像に注文をつけるということで,
合意が成立した。
D社の側は,これからの女性像として,いわゆるキャリア・ウーマンを考えていた。つ まり,モデルとして登場するのは,科学者,医師,教師などであり,これらの女性がいか に生き生きと働いているかに焦点を当てていた。ルネヅサンス委員会はこれに対して,
(1)家事への男性の参加の必要性ということで,男性が家事をしている場面を出すこと,
(2)女性も政策決定の場に進出する必要があるということで,国際的な会議で女性が発言 している場面を出すこと,(3)様々な職業へ女性が進出している現状を踏まえ,例えばト ラクターの運転手,建築の現場監督などの場面を入れること,(4)すべては平和が維持さ れてのものであるという,前提条件がはっきりと伝わるようなメッセージを入れること,
の4点を要望した。両者の協議会は都合3回開催され,D社側はこれらの要望を受けて,
最終的には資料4のような出展構想が出来上がった。
資料4
1.出展の主旨
「誰よりもMs(ミズ)です。」をストアコンセプトとする博多大丸は、21世紀に向けて生きる みずみずしいMs(ミズ)たちを応援するために「大丸Ms(ミズ)パビリオン」を出展します。
これは、ミズルネッサンス委員会(旧女性の館設立準備委員会)が、日本の博覧会史上初の試みとして 構想した、女性の・女性による・女性のためのパビリオン企画を博多大丸が全面的に支援し、実現 するものです。
やがて来る21世紀に、女性はどう生きるのか〜。
多くのMs(ミズ)たちが、共に知り考え行動しなければならない指針とは何か一。
このテーマのもと、「大丸Ms(ミズ)パビリオン」は、アジア太平洋に生きるすべてのMs(ミズ)
たちにとって、楽しい意義ある「出あい」の場を展開いたします。
2.出展の内容
「大丸Ms(ミズ)パビリオン」は、次の2つのゾーンで構成されます。
A3D立体映像シアター
(three dlmenslon−3次元、4ch立体音響の迫力)B エアドーム・レストラン (いま話題のエアドームが、九州で初めて登場)
A.3D立体映像シアター
【タイトル】 「ノーイの世界」
【テ 一 マ】 すべての女性に捧げる、夢と出会いの玉手箱。
夢という自由を翼にした少女「ノーイ」の出会いの旅が、Ms(ミス)たちに、
ます。
21世紀への指針を与え
【ストーリー】 大人になることへの好奇心と不安を持つ少女「ノーイ」は、ある日、町で不思議な生き物(マスコット キャラクター)に出会い、友達になります。
この奇妙な友達は、ノーイを空に浮かんだ真白い箱に導きます。
箱の中は夢の世界 0 次々に扉を開くノーイ。
驚き、怖れ。感動し学ぶノーイ。
いつしかノーイは、自分が進む大人への道に、明るい希望と勇気を持ちはじめます。
沢山の部屋の扉が続いています。
そのたびに、知らなかった新しい世界が広がります。
【鶏映鉾】
タ 鼠:麟響編
目の前に、かわいいマスコットキャラクターがとび出してくる/
手をのばして、思わず握手したくなる/
3D立体映像は、臨場感あふれる「体験の空間」です。
このエキサイティングな「体験の空間」は、やがて大きな力でMs(ミズ)のテーマを語りかけます。
「そうだね/私も何かやってみよう/」
力強く明日を支える女性たちを高らかに謳いあげる映像は「共感の体験」となり、見る人に希望と勇気を 与えます。
主役の少女。
アジア太平洋博覧会のPRを兼ねて、東南アジアでの公募オーディソヨンにより採用。
大人になることへの不安を持ちながら、あらゆる可能性とみずみずしい感性を持ち、
旺盛な好奇心と行動力のある少女。
東南アジアの海に棲む、人魚伝説のジュゴンをモチーフとした、かわいらしいキャラクター。
3D映像をより生かし、より一層楽しくしてくれます。
一般から名前を公募し、かわいい愛称をつけてもらう予定です。
B.エアドーム・レストラン
今、東京ドームが話題を呼んでいます。
このエアドームの素材(テフ・ン膜)メーカーである地元企業の中興化成の協賛により、エアドーム・レストランが実現 します。
夏の宵には、カラー照明による楽しい光の演出を予定しています。
女性のためのヘルシーなオリジナルメニューも用意します。
3.ミズ・パビリオン,その後 1)ミズ・パビリオンの記録
アジア太平洋博覧会は,1989年3月17日から9月3日までの171日間開催され,823万人 の入場者を記録して,幕を閉じた。ミズ・パビリオンには,このなかの90万人が入場して いる。D社は,このために約5億円を出費し,呼びかけに応じた出展参加の企業は247社
に及んだ。
パビリオンは,基本的にシアターとエアドーム・レストランの二つの部分から構成され,
そのほかにキャラクター商品を販売するためのショップ・スペースが設けられている。シ アター部分は,メーンが「ノーイの世界」という3D立体映像であるが,ウエイティング
ホールにはVTRプロジェクターを設置して,後に述べる「ミズの会」が独自に他の企業 の後援により実施して,民間テレビ局で放映された「アジア太平洋トークラリー」のダイ ジェスト版を放映した。
2)D社の収支決算
D社は,このパビリオン出展で,金銭的には2億5千万円の赤字であった。ところで,
このD社がミズ・パビリオン出展に際して,期待した成果はつぎの5項目である。
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
「誰よりも,ミズです」のキャッチフレーズの浸透 ミズの組織化
ハイタッチショップへのチャレンジ 純プロパー売上高の拡大(伸び率10%)
国際化への対応
このうち(1)に関しては,マーケティング・リサーチの結果,「誰よりも,ミズです」の 資料5
プラス評価(13名)
・年をとっているのに何となく若くなったような気 がする
ハイセンス
・おしゃれな感じ フレッシュな感じ
・現代の世代にマッチしている
・洗練された宣伝だと思う
・女性を大切にしたキャッチフレーズである
・素敵なキャッチフレーズだと思う
・私もこうありたい 何となく良いと思う
・博多大丸らしいいい印象だと思う
・私の理想とする大好きな言葉,好印象を感じる すごくすばらしいキャッチフレーズだと思う一
プラス印象(12名)
・女性を結婚の有無にとらわれず全体としてとらえ ている。
・若々しくうぶみたいなひびきがある いきいきした女性の集り
・何となく落ち着いた女性のイメージを感じる
・きれいな言葉
・躍動感があり洗練された余り生活臭のないミセを 連想する
・お客がハイセンスな人が多い
・意欲的・進歩的・インテリタイプ等現代女性とい うイメージが強い
・女性としての意識を忘れないように常に意識をさ せてくれる
・生活感覚をより楽しめるという感じ
・家事にとらわれず主婦もファッション感覚を身に つけ社会に目を向けるようにという響きがある
・普通の人より恵まれた生活ができる
マイナス評価(8名)
・人と比べて上をいくという考え方は嫌いだ(自分 の内面を高めるような方向が望しい)
・下層と思っている人は嫌だと思われる(ハイセン スの人だけが入れるデパートのイメージが強い)
・上並み層対象ということはあまり好感を持てない
・中味とキャッチフレーズの内容がまだ一致してな い
(Msにポイントをおいているのはわかるが)洋 服の好みなどがワンパターン,少し押しつけの印 象がある
・企業が考えるようなことは全く自分にはわからな い(もっと誰でも簡単にわかるような言葉がよい)
・あまりピンと来ない
・Msという言葉は7〜8年前に流行した言葉 古い感じがしてあまり好きでない
マイナス印象(6名)
・Msの意味がわかりにくい,PR不足を感じる(男 性が対象から除かれている感じ)
・別に女性だけにこだわる必要はないと思う
・(考え方を読めば理解できるが)キャッチフレー ズそのものから意味がよくわからない
ターゲットを働く女性に置いている感じであまり ファミリーとつながらない
・説明文を聞くまでMsという意味がわからなかっ た(しかし,Msの中にこんなにも考えが含まれ ているんだなあと思った)
・この言葉は目,耳から入ってくるだけで別に深く 考えた事はない
中間的印象(4名)
・ニューサーティっぽいイメージ
・働く女性を対象にしているかなあと思う
・最近はこういう考え方が増えてきたようだ
・聞き慣れてきた
(D社中期営業戦略案市場調査報告書,平成2年2月)
キャッチフレーズを見聞きしているのは出展直前の15%足らずから,この博覧会終了直後 には,75%に跳ね上がっており,さらに,D社が販売のメーン・ターゲットにしている35 才未満の女性層では90%と,ほぼ全員に知られるに至ったことが明らかになった。また,
資料5に示すように,ミズに対するイメージもかなり良い方に傾いている。
資料6
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(2)のミズの組織化ということについては,D社は88年8月にミズ・クラブを発足させ た(資料6)。これは,D社を取り巻く若い女性たちの親睦団体,またはD社の後援団体
といった性格のものであろうか。当初3,000名の会員を募集したが,申し込みが多くて現 在6,000名が登録されており,運営も順調である。
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4
(4)の売上高の拡大については,表1を参照されたい。D社の89年の売上高は88年の110
%を超えているし,これは他のどこのデパートも,いまだ達成していない比率である。つ まり,D社は,短期的にも確実な利益を上げたといえる。
筆者は,企業経営のことはよく解らないし,他の2点に関しても,資料がないのでコメ ントはできないが,以上の3点からだけでも,D社がミズ・パビリオンに投資したことの メリットは,十分差あったと言えるのではないだろうか。
表1.福岡市内デパート各社の売上推移と対前年度比
売上推移 (百万円) 対前年度比 (%)
86年 87年 88年 89年 87年 88年 89年 D 社 41,810 44,390 47,950 52,937 106.2 108.0 110.4 1 社 65,950 68,490 73,460 76,888 103.9 107.3 104.7
T 社 28,590 28,850 29,190 29,290 100.9 101.2 100.3 H 社 13,530 13,560 13,660 14,111 100.2 100.7 103.31
ストアーズ社「 89百貨店調査年鑑」
売上推移89は西日本新聞
(D社中期営業戦略案市場調査報告書,平成2年2月)
3)ミズ・ルネッサンス委員会のその後
ミズ・ルネッサンス委員会は,パビリオン設置でいちおうその目的を達成したのである が,当初の基本構想に沿って,今後も自己啓発に努めるという趣旨で,これを発展的に解 消し,新たに「ミズの会」を設立した。資料7は,「ミズの会」への入会案内である。
資料7
「ミズの会」入会のおさそい
このたび「新しい世界のであいを求めて」をテーマに,国内外の優れた文化・産業・技術を紹 介し,アジア・太平洋諸国との結びつきを深め,九州・福岡の活性化,国際化を図ることを目的
とする「アジア・太平洋博覧会一福岡 89」が福岡市において開催されることになりました。
私たちは,上記博覧会において,女性としての発言の場を持つため,「よりよい21世紀創出の ための女性の生き方」をテーマに,自主的に出展を企画しましたが,この意図はミズ・パビリオ ンの創設によって,実現の運びとなりました。
私たちといたしましては,これにとどまることなく,この博覧会を契機に,国際化時代に生き る女性として,アジア・太平洋の女性たちとコミュニケーションをかわし,真の連帯づくりをし,
ひいては,自由で平和な国際国家日本の創出に,いささかなりとも貢献したいと考えております。
そのためには,先ず,私たちは自己啓発に努め,国際的常識を身につけ,その役割を自覚する 必要があろうかと思います。
そこで,私たちは前記ミズ・パビリオンを企画したミズ・ルネッサンス委員会(仮称「女性の 館」設立準備委員会)を発展し,拡大した「ミズの会」を,ここに新たに発足させました。