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気ほうの流動と圧力降下の実験的考察

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Academic year: 2021

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(1)

気ほうの流動と圧力降下の実験的考察

著者

松村 博久

雑誌名

鹿児島大学工学部研究報告

14

ページ

29-37

別言語のタイトル

EXPERIMENTAL CONSIDERATIONS OF THE FLOW

PATTERN AND THE PRESSURE DROP WITH BUBBLE FLOW

URL

http://hdl.handle.net/10232/12842

(2)

気ほうの流動と圧力降下の実験的考察

著者

松村 博久

雑誌名

鹿児島大学工学部研究報告

14

ページ

29-37

別言語のタイトル

EXPERIMENTAL CONSIDERATIONS OF THE FLOW

PATTERN AND THE PRESSURE DROP WITH BUBBLE FLOW

URL

http://hdl.handle.net/10232/00012746

(3)

気ほうの流動と圧力降下の実験的考察

松  村  博  久

(受理 昭和47年5月31日)

EXPERIA4ENTAL CONSIDERATIONS OF THE FLOW PAmRN

AND THE PRESSURE DROP WITH BUBBI.E FLOW Hirohisa MATSUMURA

It has been reported by many investigators that the bubble behaviors in air-water or steam-water two-phase flow had influence on the heat transfer and the pressure drop.

This paper describes the experimental considerations of the relations between the且ow pattern and the pressure drop with bubble且ow in the vertical rectangular channel.

The locations of the con且uence of two bubble row are examined photographically and the correlations based on the ratio of the air flow rate to the water are tried.

1.ま え が き 核沸騰時の蒸気ほうを含んでいる流れ,あるいは相 変化のない場合の気液二相流において,気ほうの流動 は熟伝達に大きく影響を与える.従来の研究結果よ り,伝熱面近傍にまったく気ほうがない流れよりは, ある程度の気ほうの存在する流れの方が熟伝達は良好 であるが,気ほうが増加して気体におおわれる伝熟面 部分が多くなっている流れでは,熱伝達は反対に悪く なることなどがわかっている.また,気ほうの流動模 様は当然のことながら圧力降下にも影響を与える. ここでは,長方形断面管路の側面に対向する2個の 空気吹込孔を設置し,これらから管路水流内に空気を 吹込んだ場合の気ほうの流動模様と圧力降下の間藤を 実験的に調べた.また,空気と水の流量割合にたいし て, 2個の空気吹込孔からの気ほうの流れが合流する 位置がどのように変化するかを二次元的に観察した. 2.沸騰時における気ほうの流動模様と熱伝達 強制対流を伴う沸騰現象の観察1)において,気ほう の流動模様と熟伝達の関係を考察してみると,図1 , 図2および図3に示すように大別することができる・ 図1は熱負荷1.42×105kcal/m2h,管路入口流速 0.92m/S,流休流入温度17oCの場合で,測定部管路 全体にわたって沸騰が生じない状態,すなわち非沸騰 時の強制対流状態を示し,図2〆は熟負荷6・60×105 kcal/m2h,管路入口流速1.09m/S,流体流入温度 34oC の場合で,表面沸騰状態をそして図3は熟負荷 1. 16×105kcal/m2h,管路入口流速0. 97m/S,流体 流入温度99oCの場合で,表面沸騰から飽和沸騰に移 行する状態を表わしている. 図1から図3において, (a)は鉛直に設置した測 定部管路内の状態の観察した結果をスケッチしたもの であり,矢印は流体の流れる方向を示している・ (b) は管路の長さ方向の伝熟面温度,流体温度および静圧 より算出した飽和温度などの分布を表わし, (C)は 静圧分布を表わし,そして(d)は熱伝達率分布を表 わしている\なお, (b),(C)ならびに(d)の縦軸 は(a)に対応して測定部管路の入口からの距離を示 している. 図中の記号は, B.C:肉眼観察による気はう流の合流位置, B. S:肉眼観察による沸騰開始位置, L :測定部管路の入口からの距離, P :静Lf, r :温度, r′ :流体温度, r♪ :伝熟面温度, Ts :静圧より求めた飽和温度, α :熱伝達率, である. 図.11の非沸騰時の強制対流状態において,測定部管 路長さ方向の熱伝達率の変化は小さいが,図2の表面 沸騰状態では,測定部管路の沸騰開始位置より下流に 行くはど熱伝達率が急速に良くなっているのがみられ る.そして,図3の表面沸騰から飽和沸騰に移行する

(4)

鹿児島大学工学部研究報告  第14号 70 0 0.1   0.2 2    3    4 p , kg/cm2    q X 10 ・3kcal/m2h.C (C) 騰 時 の 強 制 対 流 状態 (d) (a)

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0 / 0 / 0 / 0 ∫ 0.2 6 状 徳 10    14    18 a X lo一a, kcal/m2h.C (也) L L I t L Z 4 1 T -●   -  ●   -  ●   -  ● l ● l ム ー ○ I O I O I O I O I o I O I ■ r T 0 nW  = u t J J . i

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(5)

松村:気ほうの流動と圧力降下の実験的考察 100    110 T, ℃ (b) 120  0 0.1 P, kg/cm2 (C) 31 l O

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0 / 0.2  6 図 3  表面沸騰から飽和沸騰に移行する状態 図4 実験装置概略図 10    14    18 α×10 3, kcal/m2h℃ (d) 図5 測定部詳細図 状態において,測定部管路の沸騰開始位置より気ほう 合流位置までの範関では.熱伝達率は管路下流の方が 増加割合が大であるが,気はう流の合流位置付近に達 すると熱伝達率分布曲線には変曲点が存在し,気ほう 流の合流位置付近より管路下流の範囲では下流に行く u t J J t 1 0 臥

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c S 空気吹込孔 静圧測定孔 空気吹込孔

(6)

32 鹿児島入学工学部研究報告  第14号 ほど熱伝達率の増加割合が減少していることが認めら   実験装置の概略を図4に示す.貯水タンク①に貯め れる. 3.空気吹込みによる気ほうの流動模様と圧力降下 3. 1.実験装置および実験方法 られた水は,歯車ポンプ④により測定部⑲から導管⑯ を通って貯水タンク④へと強制循環される.水の流量 は,流量調節弁④および④で制御され,水流量計④で 測定される.空気は空気圧縮機⑥からストレ-ナ⑦お :tilL ◆ (a) (水流招) 100 cm3/S (b)    (C)    (d)    (e)    (∫) 130 cm3/S  210 cm3/S  290 cm3/S  380 cm3/S  460 cm3/S 図 6  空 気 流 Li 20cm3/S の 場 合 (g)    (h) 540 cm3/S  780 cm3/S 喜頚l薄沈滞壌 1 . 1 j f . 溝 1 . . . L f .   L 絹 ﹀ = : . . " , . I .

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(7)

松村:気ほうの流動と圧力降下の実験的考察 (a) (b) (C) (d) 460 cm3/S     620 cm3/S 気 流 量 64cm3/S の 場 合 (C) (d) 水流量130 cm3/S     290 cm3/S     460 cm3/S     620 cm3/S 図 8  空 気 流 量190cm3/S の 場 合 (e) 780 cm.I/.q 、 一 ' -, . , I . 1 ・ J I J   . I

(8)

34 115ト (a) 空気流品23cm3/S 15 (a) 空気銃員23cm3/S 鹿児高大学工学部研究報告  第14号 ↓ 空気吹込孔

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松村:気ほうの流動と圧力降下の実験的考察       35 よび減圧弁㊥を通り,空気吹込孔⑯から測定部⑲内へ 送込まれる.空気流量は空気流量計⑲で測定される. 空気吹込孔⑭から測定部管路の水流内へ空気が吹込ま れるので,測定部⑲で気液二相流となるが,この流体 はサイクロン形の気水分離器⑲で空気と水に分離さ れ,水は導管⑯を通って貯水タンク①-かえされ,壁 気は導管⑲より大気-放出される. 測定部⑲の詳細は図5である.測定部流路は 30 mmx15mmの長方形断面(測定部流路の水力的相 当直径20mm,縦横比2.0)をした長さ1150mmの 透明なアクリル樹脂製である.測定部は鉛直に設置 し,流動方向は上向きである.空気は測定部管路の入 口から300mmの位置に対向している2個の直径0.5 mmの空気吹込孔⑭より測定部管路内水流に吹込 み,気ほうの流動模様は測定部側面から写真撮影およ び肉眼にて観察している.水および空気の温度は,そ れぞれの流量計の下流に取付けてある銅-コンスタン タン熱電対と電位差計にて計測される. 3.2.実験結果および整理 測定部管路内の水流中に空気吹込孔から空気を吹込 んだ場合の気ほうの流動模様を写真にて観察した例 が,図6,図7,図8,図9および図10である.図 6は空気吹込藍が 20cmソS (1個の空気吹込孔から の空気流量は10cmソS)の場合,図7は空気吹込量 が64cm3/S ( 1個の空気吹込孔からの空気流量は32 cmソS)の場合,および図8は空気吹込量が190cmソS (1個の空気吹込孔からの空気流量は95cm3/S)の場 合における水流量の影響である.また,図9は水流量 が290cm3/S (管路入口の水流速は0.66m/S)の場 令,および図10は水流量が620cm3/A (管路入口の 水流速は1.34m/S)の場合における空気流量の影響 y 図11測定部の座標 である・なお,図6から図10における測定部管路の 側面に矢印で示した位置は空気吹込孔の位置を表わし ている. ■0 lll Qg.cm3/S ○20 ●23 ○39 ○64 ●96 ●130 0○160 ●190 劔 ツ r ′ ○

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(10)

36 鹿児島大学工学部研究報告  第14号 気ほうの流動の写真あるいは肉眼による観察におい て,対向する2個の空気吹込孔からの空気流が水流中 で合体流となる場合の気ほう流の合流位置にたいする 水流量Qlと空気流量Qgの流量比Ql/Qgの関係を 図12および図13に示している.図12は空気流量を パテメータとして表わし,図13は水流量をパラメー タとして表わしたものである.なお,図12および図 xl03 -′ ィ耳 ィ ツ ○ イ イ 〇・ イ イ ( ツ

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204 608 儖l 」" Qg, cm3/S 図14 圧 力 降 下 13は気はう流の合流位置を無次元で表わすために, 測定部の観察面の幅を2α(15mm)として図11のよ うな座標を用いた. つぎに,空気吹込孔から水流中に空気を吹込んでで きる気液二相流の圧力降下について調べたのが図14 である.測定部における650mmの距離の圧力降下 APと空気流量Qgの関係を,水流量QEをパラメー タとして示し,空気流量が0 というのは空気の吹込 みが全然なくて水のみの単相流の場合セある.いま, 図14の関係を無次元で表わすために,単位長さ当り の気液二相流の圧力降下を(AP/AL)E♪および単位長 さ当りの水単相流の圧力降下を(AP/AL)l として, 圧力降下比(AP/AL)(♪/(AP/AL),と流量割合 Qg/ (Qg+QE)の関係で示すと図15となる. 4.考   察 熱交換器や伝熟管などの管路内の流動を考える場合 に,管壁と流体との熱伝達が良好であって,しかも管 路における圧力降下が小さいことが望ましい.すなわ ち,動力はできるかぎり小さくすることである. 第2節で述べたように,図2および図3によると, 核沸騰が始まる位置から気ほうの流れが合流する位置 までの範囲において,熱伝達率の増加割合は管路の下 流ほど大きくなっているが,気ほうの流れの合流位置 より下流の範囲における熟伝達率の増加割合は管路の 下流ほど小さくなる傾向があった.この意味から,模 型的に空気吹込孔から空気を吹込んで気はう流の合流 位置を調べたのであるが,図6から図10までの写真 QL,cm3/S ○210. 0290 ●380 ●460 ○540 0620. ○700 ○ イ ○ ○ イ ○ ● ァ" イ 贊 リヒ 6 =7_o ィ耳 ィ ィ耳爾 ネ ツリ ツリ ツ 0-.0一一■ ○ l 劔 メ リ メ 0    0.05  0.10  0.15  0.20  0.25  0.30  0.35  0.40 Qg Qg十QL 図15  圧 力 降 下 比 と 流 量 割 合 2               0 1 -N u a J 澄 . d V

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松村:気ほうの流動と圧力降下の実験的考察       37 にもみられるように,気ほうの大きさや挙動が複雑な 影響因子となっているために,図12あるいは図13に 示したどとく単純な関係で表わされないことがわか った. 圧力降下について示したのは図14あるいは図16で ある.圧力降下と気ほうの流動模様(例えば図6から 図10を参照)の関係を調べてみると,水流量が大き くて空気流量の小さい場合において,あまり大きくな い気ほうのみが存在する流れ(気ほう流という)の圧 力降下は水単相流の圧力降下に比較してそんなに大き く変らないが,水流量が小さくて空気流量の大きい場 合において,管路断面を清すぐらいの気ほうが存在す る流れ(プラグ流あるいはスラグ流という)の圧力降 下は水単相流の圧力降下の数倍の値を示した.すなわ ち,プラグ流あるいはスラグ流になる位置は対向する 気はう吹込孔からの気ほうの流れが合流してからの下 流側なので,気ほうの流れの合流位置より下流域にお いて,圧力降下は急速に増加することが推察できる. したがって,前述の熟伝達率の増加割合が増加して いる範囲においては,圧力降下は水単相流の圧力降下 に比較してそんなに大きくない.ただし,熱交換器や 伝熱管の設計にあたっては,熱伝達率のとりうる範囲 と圧力降下の大きさの許容範囲が与えられるのである から,これらの条件を考慮することにより適切な値を 選ぶことが必要であろう. 終りに,本実験に協力を得た学部卒業生の今島交, 水流忠生ならびに永松雅の諸君に感謝の意を表しま す. 文     献 1)佐藤・松村:強制対流表面沸騰の熟伝達につい て,日本機械学会論文集, 28, 195 (1962-ll), 1542.

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