てんかん患者の身体イメージに関する臨床心理学的研究 [ PDF
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(2) 柏木(1994)の研究を参考に作成、5段階評定. 分の存在”・“交友関係”因子において交互作用が見ら. (2)基本的属性に関する項目・・母親の①年令、②. れ、「障がい児の母」>「健常児の母」となった. 職業の有無、障がい児の③年令、④学年、⑤性別、⑥. (F(1,301)=.025,p<.05);F(1,301)=.032,p<.05);. 身体障がいの有無、⑦知的障がいの有無、等。. F(1,301)=.018,p<.05)。 “自己抑制”因子のみは、未. 結果(1)母親全体の因子構造について. 就学児及び中学生で交互作用が見られ、「健常児の母」 >「障がい児の母」となった(F(1,301)=.010,p<.05;. Table2. 母親全体の自己成長感因子構造 項目内容 F1 F2 F3 F4 第1因子「 子ども中心」 いろいろな見方で物事を考えられるようになった. F5. 共通性. (F(1,301)=.018,p<.05))。 (4)母親の職業形態と自己成長感との関連. 0.72. 0.13. - 0.14. - 0.01. 0.07. 0.61. 子どもの気持ちを考えるようになった. 0.69. - 0.14. 0.01. - 0.02. - 0.04. 0.34. 子どものことを真剣に考え、勉強するようになった. 0.63. - 0.13. 0.04. - 0.04. - 0.07. 0.28. 0.45. 0.12. - 0.01. - 0.05. 0.38. 0.62. 0.41. 0.15. 0.24. 0.09. - 0.21. 0.45. - 0.13. 0.88. - 0.08. - 0.01. - 0.08. 0.52. - 0.08. 0.79. - 0.10. 0.00. 0.06. 0.52. 0.04. 0.66. 0.08. - 0.03. - 0.17. 0.43. 0.25. 0.39. 0.17. 0.01. 0.03. 0.53. 考察:. - 0.10. - 0.02. 0.78. 0.02. 0.07. 0.56. 育児の成長感が限局されている 一方で、障がい児の母. 0.01. - 0.13. 0.72. 0.04. 0.03. 0.48. 他人にやさしくなった 福祉や教育問題に関心を持つようになった. 第2因子「精神的強さ」 小さなことでくよくよしなくなった どこに行っても物怖じしなくなった 自分の意見をしっかり言うようになった ささやかなことに感謝し、喜ぶようになった. 第3因子「 自分の存在感」 長生きしなければと思うようになった 自分の健康を考えるようになった 自分がなくてはならない存在と思うようになった. 生きがいが増した 第4因子「交友関係」 子どもを通して交友関係が広がった 子どもを通して大切な友人が出来た 第5因子「自己抑制」 自分のほしいものを我慢するようになった. 自分本位の考えや行動をしなくなった 寄与率( %). 母親の職業形態 を独立変数 として 分散分析を行った ところ“交友関係”因子のみ有意差が見られ、多重比 較を行った結果、 パートタイム>フルタイムとなった (Mse=.033,p<.05)。. 親は、“子ども中心” ・“自分の存在” ・“交友関係”と幅. 0.27. - 0.03. 0.53. - 0.08. - 0.20. 0.36. - 0.16. 0.22. 0.36. - 0.02. 0.27. 0.32. 広く自分の成長を感じており、これらが障がい児を育. - 0.02. 0.03. - 0.10. 0.98. 0.02. 0.90. てている 母親と健常児を育てている母親の差になるの. - 0.03. - 0.07. 0.13. 0.73. - 0.03. 0.57. - 0.16. - 0.05. 0.01. - 0.02. 0.69. 0.36. 0.25. - 0.13. 0.01. 0.02. 0.65. 0.55. 27.53. 7.03. 4.16. 3.60. 3.36. かもしれない 。 “精神的強さ”は子どもの障がい児の有 無に関わりなく共通であると思われる。 < 第 2 研 究>障がい児の母親のアイデンティティに 関する統計的調査研究 目 的 : 障がい児の母親のアイデンティティ発達につい. ( 2 ) 障 がい児の特性と母親の自己成長感との関連 「子どもの障がいの 種類」を独立変数にして 、分散 分析を行ったが、有意差は見られなかった。. て統計的調査を行い、健常児の母親と比較した上で関. 「子どもの年齢」を独立変数にして分散分析 を行っ. 連要因を検討。. たところ、 “交友関係”因子のみ交互作用が見られ、小 学校低学年>高校生となった(F(4,128)=.021,p<.05)。. 身体のみ 自閉症 その他知的 重複 臨床合計 統制群. 「子どもの障がいの有無」を独立変数にして t 検定を 行ったところ(Fig.1)、 “子ども中心” ・“自分の存在”・ “交友関係”因子で「障がい児の母」>「健常児の母」 となった(t(134)=.038,p<.05;t(134)=.008,p<.01; の母」>「障がい児の母」となった(t(134)=.000,p<.01)。 **. *. * *. 0.2. 14 3 2 3 22 11. 13 6 3 31 53 74. 2 6 1 5 14 55. 6 9 5 17 37 22. 1 0 0 1 2 3. 36 24 11 57 128 165. (1)Rasmussen のアイデンティティ 尺度(以下、REIS と略す)の日本語版(宮下,1987):67 項目、エリク ソンの発達理論 の第Ⅰ∼Ⅵ段階の危機をどの程度解決 しているかによって 、自我同一性の程度を測定しよう. 0.1. とする尺度。7段階評定。. 0. (2)基本的属性に関する項目・・第1研究に同じ。. - 0.1 - 0.2 - 0.3. Table3. 調査内容. t(134)=.012,p<.05)。“自己抑制”因子のみは 、 「健常児. *. 方 法 :調 査 対 象 者. 未就学児 小学生 中学生 高校生 19歳以上 合計. ( 3 ) 子 どもの障がいの有無と自己成長感との関連. 0.3. 健常児 では“自己抑制”を強く感じており、. 結果: 子ども中心. 精神的強さ. 障がい児の母親群. 自分の存在感. 交友関係. 自己抑制. ( 1 ) 障 が い 児 の 特 性 と REIS と の 関 連. 健常児の母親群. 「子どもの障がいの種類」を独立変数にして、分散. Fig.1 障がい児の母親と健常児の母親の 自己成長感の違い. 分析を行った結果、第Ⅲ段階「自発性 」で有意差 が見 られ、多重比較をした結果、 「重複障がい」>「知的障. 次に、「障がいの有無」×「子どもの年齢群」の分散分. がいのみ 」となった(Mse=.013,p<.05)。また、第. 析を行ったところ、小学校低学年で“子ども中心” ・ “自. Ⅴ段階「自我同一性」及び第Ⅳ段階「親密性」でも、 「重 2.
(3) また、自己成長感と REIS を Peason の積率相関にて. 複障がい」>「 知的障がいのみ」で有意傾向が見られ た。. 分析した結果、自己成長感因子の多くが REIS と正の. (2)母親の職業の有無・職業形態と REIS との関連 Table4. 相関をなしていることも分かった。(Table.5). 障がい児の母親内 職業の有無 職業形態 REIS t検定 分散分析 Ⅰ「基本的信頼感」 n.s. フルタイム>無職+ n.s. Ⅱ「自律性」 有職>無職* n.s. フルタイム>無職* Ⅲ「自発性」 Ⅳ「勤勉性」 有職>無職* フルタイム>無職**. Table5. 自己成長感因子. vs.健常児の母親 職業の有無 職業形態 t検定 分散分析 無職:健>障* 無職:健>障* n.s. n.s. 有職:障>健+ フル タイム:障>健* n.s. フル タイム:障>健*. フルタイム>パート*. n.s. フルタイム>無職* n.s. n.s. Ⅵ「親密性」 有職>無職* フルタイム>無職** REIS合計. Ⅴ 「自我同一性」. REIS と自己成長感との関連 精神的強さ. 自分の存在感. 交友関係. 0.148 **. 0.242 ***. 0.215 ***. 0.124 *. 0.095 n.s.. 自己抑制. REIS Ⅰ. 基本的信頼感. REIS Ⅱ. 自立性. 0.180 ***. 0.331 ***. 0.095 †. 0.052 n.s.. 0.057 n.s.. REIS Ⅲ. 自発性. 0.202 ***. 0.276 ***. 0.220 ***. 0.294 ***. 0.028 n.s.. REIS Ⅳ. 勤勉性. 0.105 †. 0.195 **. 0.055 n.s.. 0.058 n.s.. 0.041 n.s.. REIS Ⅴ. 自我同一性. 0.231 ***. 0.303 ***. 0.201 ***. 0.242 ***. 0.101 †. REIS Ⅵ. 親密性. 0.227 ***. 0.291 ***. 0.228 ***. 0.335 ***. 0.027 n.s.. 0.245 ***. 0.369 ***. 0.200 **. 0.238 ***. 0.080 n.s.. REIS合計. 無職:健>障* 無職:健>障* n.s. n.s. 有職:障>健+ フル タイム :障>健**. 子ども中心. 注) ***:p<.001 **:p<.01 *:p<.05 †:p<.10. 考察:REIS の結果は、職業に大きく左右されるもので. フルタイム>パート+. あったが、健常児の母親群内では大きな差は見られず、. 「職業の有無」を独立変数にして t 検定を行ったとこ. 障がい児を育てることに特徴的 に見られた 。具体的に. ろ、第Ⅱ段階「自律性 」 、第Ⅳ段階「勤勉性 」 、REIS の. は、フルタイム職の母親では「自発性」及び「勤勉性」. 合計得点に有意差が見られ、 「有職の母親」>「無職の. において 、障がい児の母親の方が有意に高く、障がい. 母親」となった(F(1,126)=.036,p<.05;F(1,126). 児を持ちながら 働くことは 、通常の育児をしている母. =.015,p<.05;F(1,126)=.017,p<.05). 親以上に母親の自我の発達を促している可能性が示唆. 次に「子どもの 障がいの有無」×「職業の有無」を. された。しかし一方で、フルタイム職 14 名のうち9名. 独立変数にして分散分析を行ったところ(Fig.2)、第. が重複障がい児の母親であったことから、 「自発性」の. Ⅲ段階「自発性」第Ⅳ段階「勤勉性」 、REIS 合計で交. 結果が職業によるものか、障がい児の特性によるもの. 互作用が見られ、多重比較 を行った結果、フルタイム. なのかどうかは今後検討する必要がある。. 職の場合「障がい児の母親」>「健常児の母親」であ. また、無職の母親では「基本的信頼感 」と「自我同. ることがわかった( (F(1,282)=.010,p<.05); (F. 一性」で健常児 の母親の方が有意に高くなっていた。. (1,282) = .039, p < .05 );( F (1,282) = .029, p. 障がい児の母親が無職とならざるを得ないような 育児. <.05)) 。また、母親が無職の場合は第Ⅰ段階「基本的. の大変さなどが背景にあるかもしれない。. 信頼感」と第Ⅴ段階「自我同一性」で交互作用が見ら. また、自己成長感との関連から、REIS と自己成長感. れ、 「健常児の母親」>「障がい児の母親」であること. は一部が重なり合った形で、互いに影響を及ぼしてい. が わ か っ た (F (1,282)= .046,p < .05;F (1,282). る可能性もしれない。REIS は「親密性」までの尺度で. =.022,p<.05;)。. あるため 、自己成長感は「世代性」に関連したものの. 70.00 *. 60.00. *. *. **. * *. 可能性も考えられる。今後検討が必要である。. * *. +. < 第 3 研 究>障がい児の母親のアイデンティティに 関する事例的研究. 50.00. 目的: 鑪(1963)は、親の姿として「社会型の親」と「日. 40.00. REISⅠ. REISⅢ. REISⅣ. 常型の親」、また牛尾(1998)は「障害受容・成長以前. REISⅤ. 障がい児の母親 無職. 障がい児の母親 フルタイム. 障がい児の母親 パートタイム. 健常児の母親 無職. 健常児の母親 フルタイム. 健常児の母親 パートタイム. の母親の姿」と「母親と障がい児(者)が共生してい く姿」として報告している。筆者はこれらから障がい 児の母親のアイデンティティのあり方には、以下の3. Fig.2 職業形態別 健常児の母親とのREIS得点の比較. (3)自己成長感との関連. つの層、第 1 層:障がい児の母親であることを受け入. 自己成長感の各項目 と REIS の項目を合わせ、因子. れられない揺らいだ自分、第2層:障がい児の母親と. 分析を行った結果、“子ども中心” “自分の存在感” “精. して、子どもを中心に行動する自分、第3層:障がい. 神的強さ” “自己抑制”の項目は、独立した一つの因子. 児の母親であると共に自分の生き方を模索する自分が. となり 、 “交友関係”については、REIS の“親密性”. 存在し、母親や子どもの状況によって、それは変化し. 3項目と“自発性”1項目からなる因子構造へ。. ていくのではないかと考えた。この仮説の基づき、障 3.
(4) Table8. がい児の母親のアイデンティティの在り方について、 母親の自己成長感と自我の発達との関連を見るため、. 自 己 成 長 感 RE IS. 事例的研究を行うこととした。 方法:調査対象者. 研究の主旨を理解し、協力の了解. を得ることが出来た障がい児の母親5名(Table7) 。 面接の内容. ①現在の母親の心の中にある 以下の3つ. の気持ちの割合。 (A)母親として子どもを中心に行動する自分(以下(A)) (B)母親であることに揺らぐ自分(以下(B)) (C)母親であると共に自分らしく生きたいと思う自分 (以下(C)) 面 接 の 結 果. ②それらの割合が変化する時について。 ③ソーシャルサポートの有無と内容など。 ④第1研究および第2研究の質問紙。 結 果 : 面接の内容の②・③については、Table6 の視点 で分類行った。自己成長感の因子構造は障がい児の親 のみで因子分析を行ったものを使用したため、第 1 研 究とは若干の差があり、 “子どもの目線” :6項目、 “生 命力”:4項目、“自己革新性” :5項目、 “交友関係”: 2項目、 “自分への気付き” :2項目で構成されている。 自己成長感及 び REIS については、平均値を障がい児の 母親全体の標準得点に換算し、上位と下位 25%とそれ ぞれ高群・低群として分析を行った。 Table6.面接のキーワードの視点 面接項目 子ど も 中 心に 行 動す る 自 分が 増 える要因 母 親 であること に 揺 ら ぐ自 分 が 増 える要 因. キーワード. 子ど も の問 題 行 動が 増 えるなど. 当 然 のこと. ある条 件 で 増えるということではなく、 日 常な も の. 子 ど も の状 態 が 不安定. 子ど も の問 題 行 動が 増 えるなど. 自 分の 思っ た通 りに事 が進 まない. 母親の 描 いたスケジュール通り に 子 どもが動 かない時. 子どもの 特性 気持ちの 割合. 4の母親は、周りの人との関わりや社会参加を積極的 に行っていた。子どもが入所して手もとから離れてい. 子ど も の将来の た め に、 何 かをしなくてはという思 い Mo自身が 社 会 から取 り 残されている 感 じ を 受け る 後輩の Moへ 自分の 工 夫 を伝 え た り、 援 助を し た い思い. ることもあり、積極的に自分らしく生きようとしてい. 子ど も の問 題 行 動が 増 えるなど 子ど も の状態か ら 、 自分の 夢を 描 くことが諦 めている. る母親であった 。このような母親のあり方の違いが、. 情緒的に 積極的に必 要 としていることが 伺 えるもの 苦 痛であったり 、仕 方な く、 お付 合いしていると思 われるのもの. 気持ちの割合として現れていたと思われる。. いずれでもないもの. Satisfy. 現在の サポート に満 足 している. Not Satisfy. 現在の サポート に 満 足できていない. Nutral. いずれでもない. <まとめと今後の課題>. 障が い 告 知 を受 け る 、障 が い に関 し て 勉強す る 子ど も の問 題 行 動が 減 っ た り、 気 にならなくなる. 母親の自己成長感は健常児の母親と障がい児の母親. 大き な 原 因が 考 えられないもの. とでは、自己成長感を感じる内容が異なっており、こ. 面接対象者と気持ちの割合. ケース1. ケ ー ス2. ケース3. ケース4. ケ ー ス5. 50代. 30代. 40代. 40代. 30代. 無職. 無職. 無職. 有職. 無職. 20代 重複. 未就学児 自閉症. 中学生 知的. 20代 知的. 小学校低学年. 在宅. 在宅. 在宅. 入所. 在宅. A+B. ぐ気持ちの渦中にいることがわかった 。一方、ケース. 自 分が 揺らぎやすい 場面 について 、コーピング を行 っているもの. M o自 身 が大 変 障 が い の理 解 だ っ た時 期 か 子 ど も の状 態の 安 定 ら、 現 在の 状 態 に変 化 し た要 因 特 定 不 可 能. 母親の 特性. 「 基本的 信頼感 」は高 いが 、他は 標 準的である。 B については 、 「全 然ない 。楽し く てしょうがない」と語られた。 しかし 、過去 においては 「周り が 働 き出す 頃で、 自分だ け取 り残さ れ る 感じ。 社会に 接していたい気持 で 焦 りがあった 。 」と 、働いたが 、 「時 間 的に追 われて 、これなら 時間の 方 がいい。 その当 時、長期休 みに預 け るところやヘルパーもなく 、GMo に も頼めない。 仕事はしたいけど 、 諦 めの時 期。気 持さえなくなったと きもあった。 」と語られた。そして 今 は 、「 障 がい 児 のために何 か 出来 た ら 、自分 が苦労 してきたので手伝 い が 出来たらなと 思った 。 」と 、これか らの希望を語られた。 子どもとの現 在に至 るまでの状 況 については「中 学の頃 まではあった が 、今はない。 子どもの成 長と共 に 落 ち 着 い た 。」 と 語 ら れ た 。 ソーシャルサポート のついては 、 「(夫 は)家 事はい っさいしないが、 子 どもの 面倒をみる、 遊び に連れ て ってくれる。」また 、 「 子どもと関 係 のない友 人」と も楽し い時 間を過 ご している 。母親仲間と の関 係も「 理 解 しあえるし、 相談できる 。小さ い 頃 からずっと一 緒に育 ってきた。 気 持 の支えになる。」と 、大切 な存在 で あることを語られた。. 好まず、子どもを一人で抱えて、今も母親として 揺ら. 考え 方 を変 え る 工夫をしていると推察されるもの. Positive 同 じ境 遇 の Moと Negative の関係 Nutral. Table7. 「 基本的信頼感 」 「自律性 」 「勤勉 性 」が高 く、 REIS 合計 も高い。 「 予 定 が 上 手 く 行かなかったと き とか、 つかれてるときとかか、 A が い う こ と を丸 き り聞 かない で 」といった状 況 で B を感 じて いる。 子ど も中 心の 生活 の中 で、「自 分 の時間 って言 うのか 、安心 して A がどっかに行ってて 、1年 の中 に 何ヶ月 か、であと何 ヶ月か は自 分 の し た い こ と が出 来 る っ て言 うのね。そういうのもあったらい い と思う 。 」 と、 C へ の芽生 えを 語られた。 現 在 に 至 る ま で の 状 況 につい ても、 「 大きなきっかけはないけ ど 、ほんとに日 々生活 に追われて るじゃない?ずっと、何 年も。い なきゃ寂 しいし、気になるし、誰 よ り気 になるんですね。」という よ う に 子 ど も と の関 係 を 語 って いた。 ソ ー シ ャ ル サ ポ ー ト について は「いなかった 。―中 略―( 自分 の)親はいないし、自 分でやるし かない 。」と 語り、 母親仲間 との 関 係も「気 は紛れなかった。それ は、すごい 苦痛だった 。 」と語り 、 一 人 で 育 児 をするしかなかった ことを語られた。. 同じ境 遇の母親に悩み を話す. 自分ら し く生 き 子 ど も の将 来 へ の不 安 たいと思う 自 分 社 会 的な孤 独 感 が 増 える要 因 後 輩 への思 い 自分ら し く生 き 子 ど も の状 態 が 不安定 たいと思う 自 分 諦め が 減 る要 因. ソーシャルサ ポート. ケース4 積極的に 社会に 参加し 、対人面の 成 長 を強く 感じている。 健康 への心 配 は持たれていない。. 考察:面接の結果、ケース 1の母親は人との関わりを. キーワードの 視 点. 子 ど も の状 態 が 不安定. 母親であること 母 親 仲 間 に揺 ら ぐ自 分 が 価 値 観の 転 換 減る要因 コ ー ピ ン グ行 動. ケース1と4の結果. ケース1 子 ど も 中 心 の 生 活に 自 分 の 成長 を 感 じ る こ と が 少な く 子 どもを 通 し た 社 会 参 加 や交 友 関 係 の乏 しさが見られた。. A. A C. A C. れらが障がい児の母親と健常児の母親の差になるのか もしれない。また、REIS による母親の自我の発達 は、 障がい児の母親に特徴的に職業が関与し、フルタイム. 自閉症. で働くことが自我の発達を促し、無職であると健常児 の母親よりも自我の低下が見られた。これらの要因に. C A B. ついて今後検討していく必要があると思われる。REIS と自己成長感は一部が重なり合った形で、互いに影響. 今回は、子どもも母親も年齢が近いが、母親の気持. を及ぼしている可能性も示唆された一方で、自我の発. ちの割合に差が大きかった ケース1とケース4につい. 達は高くても自己成長感が低い母親も存在した。要因. て検討を行った(Table7・8)。. を探ることも必要と思われる。 4.
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