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てんかん患者の身体イメージに関する臨床心理学的研究 [ PDF

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Academic year: 2021

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(1)障がい児の特性と母親自身のアイデンティティ及び自己成長感 との関連についての研究 キーワード:障害児の母親、アイデンティティ、自己成長感 人間共生システム専攻 松元 民子 <問題と目的> 障がいのある 子どもを育てることは 、通常の子育て. イデンティティ 達成の関連性は見い出されていないと 報告している。. 以上に精神的にも肉体的にも負担が重いものである。. このように、健常児 の親の研究では、はっきりとし. しかしその一方で、一般的 に言われている “困難をバ. た結果が得られていないまでも 、育児を通した親の側. ネに成長する”ということがあるのならば 、障がい児. のアイデンティティ について研究が始められているが 、. を育てるという 困難を乗り越えてきた 人と通常の育児. 障がい児を持つ親に関する研究では親としての側面か. をしてきた人では、人間的成長 に差があるのではない. らしか研究されておらず、1 人の人間としてとらえた研. だろうか 。また、援助者としては、育児ストレス の中. 究はなされていない 。障がい児を持つ母親を理解する. でも自己の成長を感じている母親もおり、その心のあ. ためには、親としての側面だけでなく、1 人の個人とし. り方を知ることが大切なことであるが 、それは容易な. ての理解が本当の母親理解のためには必要と思われる 。. ことではない。その心のあり方を知る手掛かりが 、母. 本研究では、母親が「育児を通して自分自身が精神. 親援助には必要なのではないだろうか。. 面や価値観・対人面などについてより良く成長したと. 障がい児を持つ親についての研究は、主に障がい児. 感じること」を「自己成長感」と定義し、障がい児の. 受容の研究、親の養育態度 の研究、親がもつ育児スト. 母親の自己成長感についてその構造を明らかにし、健. レスについての 研究の3つを中心に進められている。. 常児の母親と比較した上で関連要因の検討を行う。ま. その中でも比較的多く研究がなされているのが、育児. た、母親が今まで生きてきた中で培ってきたアイデン. ストレス に関する研究で、障がい児の母親が健常児の. ティティの状態をエリクソンの個体発達分化の図式の. 母親に比べてストレスが多いことや、障がいの内容に. 概念を取り入れた自我の発達の視点から統計的調査を. よって親のストレスは異なってくることが 報告されて. 行い、健常児の母親と比較した上で関連要因を検討す. いる(稲浪ら、1994 他)。最近、障がい児をもつこと. る。最後に障がい児の母親のアイデンティティの在り. の 肯 定 的 側 面 に 関 す る 研 究 が 始め ら れ て い る ( 牛. 方について、事例的研究を行う。. 尾,1998;奇,1999)。しかし、自己成長を感じられてい ない母親もいれば、それを 感じていても依然として育 児困難を感じている母親もいるだろう 。その差が育児 ストレス と同様に子どもの障がいの 種類によるものか 、 その他の要因によるのかを 知ることは 、母親の心理的 援助における大切な知見となると思われる 。健常児の 親の研究では 1994 年に柏木が「親となる」ことによる. <第 1 研究> 障がい児の母親の自己成長感に関する研究 目的:障がい児の母親の自己成長感についてその 構造 を明らかにし、健常児の母親と比較した上で関連要因 を検討。. 未就学児 小学生 中学生 高校生 19歳以上 合計. 人格発達 について研究がなされている。この研究は、 身体のみ. 17. 14. 1. 7. 0. 39. 自閉症. 3. 6. 5. 11. 0. 25. その他知的. 2. 3. 1. 7. 0. 13. 重複. 3. 27. 8. 17. 1. 56. 臨床合計. 25. 50. 15. 42. 1. 133. 統制群. 13. 73. 64. 28. 4. 182. 奇(1999)の行った障がい児の親の研究と異なる内容 が存在しており 、障がい児の母親と健常児 の母親の心 の成長の差を示唆しているかもしれない。 また,人の心の発達を見る観点の一つとして 、エリ クソンの個体発達分化の図式があり、育児体験は他者 を育てはぐくむことによって、同時に自らも成熟して いくという相互発達的な営みとされている 。この視点 から岡本(1991)は研究をおこなったが、職業とアイ デンティティ達成の関連性 は認められたが 、育児とア. Table1. 方法:調査対象者. 質問紙法。臨床群 13 名について個別に配. 調査内容. 布・回収した以外は、学校の担任を通じて配布・回収 を行った。 (1)自己成長感に関する 21 項目・・奇(1999)及び 1.

(2) 柏木(1994)の研究を参考に作成、5段階評定. 分の存在”・“交友関係”因子において交互作用が見ら. (2)基本的属性に関する項目・・母親の①年令、②. れ、「障がい児の母」>「健常児の母」となった. 職業の有無、障がい児の③年令、④学年、⑤性別、⑥. (F(1,301)=.025,p<.05);F(1,301)=.032,p<.05);. 身体障がいの有無、⑦知的障がいの有無、等。. F(1,301)=.018,p<.05)。 “自己抑制”因子のみは、未. 結果(1)母親全体の因子構造について. 就学児及び中学生で交互作用が見られ、「健常児の母」 >「障がい児の母」となった(F(1,301)=.010,p<.05;. Table2. 母親全体の自己成長感因子構造 項目内容 F1 F2 F3 F4 第1因子「 子ども中心」 いろいろな見方で物事を考えられるようになった. F5. 共通性. (F(1,301)=.018,p<.05))。 (4)母親の職業形態と自己成長感との関連. 0.72. 0.13. - 0.14. - 0.01. 0.07. 0.61. 子どもの気持ちを考えるようになった. 0.69. - 0.14. 0.01. - 0.02. - 0.04. 0.34. 子どものことを真剣に考え、勉強するようになった. 0.63. - 0.13. 0.04. - 0.04. - 0.07. 0.28. 0.45. 0.12. - 0.01. - 0.05. 0.38. 0.62. 0.41. 0.15. 0.24. 0.09. - 0.21. 0.45. - 0.13. 0.88. - 0.08. - 0.01. - 0.08. 0.52. - 0.08. 0.79. - 0.10. 0.00. 0.06. 0.52. 0.04. 0.66. 0.08. - 0.03. - 0.17. 0.43. 0.25. 0.39. 0.17. 0.01. 0.03. 0.53. 考察:. - 0.10. - 0.02. 0.78. 0.02. 0.07. 0.56. 育児の成長感が限局されている 一方で、障がい児の母. 0.01. - 0.13. 0.72. 0.04. 0.03. 0.48. 他人にやさしくなった 福祉や教育問題に関心を持つようになった. 第2因子「精神的強さ」 小さなことでくよくよしなくなった どこに行っても物怖じしなくなった 自分の意見をしっかり言うようになった ささやかなことに感謝し、喜ぶようになった. 第3因子「 自分の存在感」 長生きしなければと思うようになった 自分の健康を考えるようになった 自分がなくてはならない存在と思うようになった. 生きがいが増した 第4因子「交友関係」 子どもを通して交友関係が広がった 子どもを通して大切な友人が出来た 第5因子「自己抑制」 自分のほしいものを我慢するようになった. 自分本位の考えや行動をしなくなった 寄与率( %). 母親の職業形態 を独立変数 として 分散分析を行った ところ“交友関係”因子のみ有意差が見られ、多重比 較を行った結果、 パートタイム>フルタイムとなった (Mse=.033,p<.05)。. 親は、“子ども中心” ・“自分の存在” ・“交友関係”と幅. 0.27. - 0.03. 0.53. - 0.08. - 0.20. 0.36. - 0.16. 0.22. 0.36. - 0.02. 0.27. 0.32. 広く自分の成長を感じており、これらが障がい児を育. - 0.02. 0.03. - 0.10. 0.98. 0.02. 0.90. てている 母親と健常児を育てている母親の差になるの. - 0.03. - 0.07. 0.13. 0.73. - 0.03. 0.57. - 0.16. - 0.05. 0.01. - 0.02. 0.69. 0.36. 0.25. - 0.13. 0.01. 0.02. 0.65. 0.55. 27.53. 7.03. 4.16. 3.60. 3.36. かもしれない 。 “精神的強さ”は子どもの障がい児の有 無に関わりなく共通であると思われる。 < 第 2 研 究>障がい児の母親のアイデンティティに 関する統計的調査研究 目 的 : 障がい児の母親のアイデンティティ発達につい. ( 2 ) 障 がい児の特性と母親の自己成長感との関連 「子どもの障がいの 種類」を独立変数にして 、分散 分析を行ったが、有意差は見られなかった。. て統計的調査を行い、健常児の母親と比較した上で関. 「子どもの年齢」を独立変数にして分散分析 を行っ. 連要因を検討。. たところ、 “交友関係”因子のみ交互作用が見られ、小 学校低学年>高校生となった(F(4,128)=.021,p<.05)。. 身体のみ 自閉症 その他知的 重複 臨床合計 統制群. 「子どもの障がいの有無」を独立変数にして t 検定を 行ったところ(Fig.1)、 “子ども中心” ・“自分の存在”・ “交友関係”因子で「障がい児の母」>「健常児の母」 となった(t(134)=.038,p<.05;t(134)=.008,p<.01; の母」>「障がい児の母」となった(t(134)=.000,p<.01)。 **. *. * *. 0.2. 14 3 2 3 22 11. 13 6 3 31 53 74. 2 6 1 5 14 55. 6 9 5 17 37 22. 1 0 0 1 2 3. 36 24 11 57 128 165. (1)Rasmussen のアイデンティティ 尺度(以下、REIS と略す)の日本語版(宮下,1987):67 項目、エリク ソンの発達理論 の第Ⅰ∼Ⅵ段階の危機をどの程度解決 しているかによって 、自我同一性の程度を測定しよう. 0.1. とする尺度。7段階評定。. 0. (2)基本的属性に関する項目・・第1研究に同じ。. - 0.1 - 0.2 - 0.3. Table3. 調査内容. t(134)=.012,p<.05)。“自己抑制”因子のみは 、 「健常児. *. 方 法 :調 査 対 象 者. 未就学児 小学生 中学生 高校生 19歳以上 合計. ( 3 ) 子 どもの障がいの有無と自己成長感との関連. 0.3. 健常児 では“自己抑制”を強く感じており、. 結果: 子ども中心. 精神的強さ. 障がい児の母親群. 自分の存在感. 交友関係. 自己抑制. ( 1 ) 障 が い 児 の 特 性 と REIS と の 関 連. 健常児の母親群. 「子どもの障がいの種類」を独立変数にして、分散. Fig.1 障がい児の母親と健常児の母親の 自己成長感の違い. 分析を行った結果、第Ⅲ段階「自発性 」で有意差 が見 られ、多重比較をした結果、 「重複障がい」>「知的障. 次に、「障がいの有無」×「子どもの年齢群」の分散分. がいのみ 」となった(Mse=.013,p<.05)。また、第. 析を行ったところ、小学校低学年で“子ども中心” ・ “自. Ⅴ段階「自我同一性」及び第Ⅳ段階「親密性」でも、 「重 2.

(3) また、自己成長感と REIS を Peason の積率相関にて. 複障がい」>「 知的障がいのみ」で有意傾向が見られ た。. 分析した結果、自己成長感因子の多くが REIS と正の. (2)母親の職業の有無・職業形態と REIS との関連 Table4. 相関をなしていることも分かった。(Table.5). 障がい児の母親内 職業の有無 職業形態 REIS t検定 分散分析 Ⅰ「基本的信頼感」 n.s. フルタイム>無職+ n.s. Ⅱ「自律性」 有職>無職* n.s. フルタイム>無職* Ⅲ「自発性」 Ⅳ「勤勉性」 有職>無職* フルタイム>無職**. Table5. 自己成長感因子. vs.健常児の母親 職業の有無 職業形態 t検定 分散分析 無職:健>障* 無職:健>障* n.s. n.s. 有職:障>健+ フル タイム:障>健* n.s. フル タイム:障>健*. フルタイム>パート*. n.s. フルタイム>無職* n.s. n.s. Ⅵ「親密性」 有職>無職* フルタイム>無職** REIS合計. Ⅴ 「自我同一性」. REIS と自己成長感との関連 精神的強さ. 自分の存在感. 交友関係. 0.148 **. 0.242 ***. 0.215 ***. 0.124 *. 0.095 n.s.. 自己抑制. REIS Ⅰ. 基本的信頼感. REIS Ⅱ. 自立性. 0.180 ***. 0.331 ***. 0.095 †. 0.052 n.s.. 0.057 n.s.. REIS Ⅲ. 自発性. 0.202 ***. 0.276 ***. 0.220 ***. 0.294 ***. 0.028 n.s.. REIS Ⅳ. 勤勉性. 0.105 †. 0.195 **. 0.055 n.s.. 0.058 n.s.. 0.041 n.s.. REIS Ⅴ. 自我同一性. 0.231 ***. 0.303 ***. 0.201 ***. 0.242 ***. 0.101 †. REIS Ⅵ. 親密性. 0.227 ***. 0.291 ***. 0.228 ***. 0.335 ***. 0.027 n.s.. 0.245 ***. 0.369 ***. 0.200 **. 0.238 ***. 0.080 n.s.. REIS合計. 無職:健>障* 無職:健>障* n.s. n.s. 有職:障>健+ フル タイム :障>健**. 子ども中心. 注) ***:p<.001 **:p<.01 *:p<.05 †:p<.10. 考察:REIS の結果は、職業に大きく左右されるもので. フルタイム>パート+. あったが、健常児の母親群内では大きな差は見られず、. 「職業の有無」を独立変数にして t 検定を行ったとこ. 障がい児を育てることに特徴的 に見られた 。具体的に. ろ、第Ⅱ段階「自律性 」 、第Ⅳ段階「勤勉性 」 、REIS の. は、フルタイム職の母親では「自発性」及び「勤勉性」. 合計得点に有意差が見られ、 「有職の母親」>「無職の. において 、障がい児の母親の方が有意に高く、障がい. 母親」となった(F(1,126)=.036,p<.05;F(1,126). 児を持ちながら 働くことは 、通常の育児をしている母. =.015,p<.05;F(1,126)=.017,p<.05). 親以上に母親の自我の発達を促している可能性が示唆. 次に「子どもの 障がいの有無」×「職業の有無」を. された。しかし一方で、フルタイム職 14 名のうち9名. 独立変数にして分散分析を行ったところ(Fig.2)、第. が重複障がい児の母親であったことから、 「自発性」の. Ⅲ段階「自発性」第Ⅳ段階「勤勉性」 、REIS 合計で交. 結果が職業によるものか、障がい児の特性によるもの. 互作用が見られ、多重比較 を行った結果、フルタイム. なのかどうかは今後検討する必要がある。. 職の場合「障がい児の母親」>「健常児の母親」であ. また、無職の母親では「基本的信頼感 」と「自我同. ることがわかった( (F(1,282)=.010,p<.05); (F. 一性」で健常児 の母親の方が有意に高くなっていた。. (1,282) = .039, p < .05 );( F (1,282) = .029, p. 障がい児の母親が無職とならざるを得ないような 育児. <.05)) 。また、母親が無職の場合は第Ⅰ段階「基本的. の大変さなどが背景にあるかもしれない。. 信頼感」と第Ⅴ段階「自我同一性」で交互作用が見ら. また、自己成長感との関連から、REIS と自己成長感. れ、 「健常児の母親」>「障がい児の母親」であること. は一部が重なり合った形で、互いに影響を及ぼしてい. が わ か っ た (F (1,282)= .046,p < .05;F (1,282). る可能性もしれない。REIS は「親密性」までの尺度で. =.022,p<.05;)。. あるため 、自己成長感は「世代性」に関連したものの. 70.00 *. 60.00. *. *. **. * *. 可能性も考えられる。今後検討が必要である。. * *. +. < 第 3 研 究>障がい児の母親のアイデンティティに 関する事例的研究. 50.00. 目的: 鑪(1963)は、親の姿として「社会型の親」と「日. 40.00. REISⅠ. REISⅢ. REISⅣ. 常型の親」、また牛尾(1998)は「障害受容・成長以前. REISⅤ. 障がい児の母親 無職. 障がい児の母親 フルタイム. 障がい児の母親 パートタイム. 健常児の母親 無職. 健常児の母親 フルタイム. 健常児の母親 パートタイム. の母親の姿」と「母親と障がい児(者)が共生してい く姿」として報告している。筆者はこれらから障がい 児の母親のアイデンティティのあり方には、以下の3. Fig.2 職業形態別 健常児の母親とのREIS得点の比較. (3)自己成長感との関連. つの層、第 1 層:障がい児の母親であることを受け入. 自己成長感の各項目 と REIS の項目を合わせ、因子. れられない揺らいだ自分、第2層:障がい児の母親と. 分析を行った結果、“子ども中心” “自分の存在感” “精. して、子どもを中心に行動する自分、第3層:障がい. 神的強さ” “自己抑制”の項目は、独立した一つの因子. 児の母親であると共に自分の生き方を模索する自分が. となり 、 “交友関係”については、REIS の“親密性”. 存在し、母親や子どもの状況によって、それは変化し. 3項目と“自発性”1項目からなる因子構造へ。. ていくのではないかと考えた。この仮説の基づき、障 3.

(4) Table8. がい児の母親のアイデンティティの在り方について、 母親の自己成長感と自我の発達との関連を見るため、. 自 己 成 長 感 RE IS. 事例的研究を行うこととした。 方法:調査対象者. 研究の主旨を理解し、協力の了解. を得ることが出来た障がい児の母親5名(Table7) 。 面接の内容. ①現在の母親の心の中にある 以下の3つ. の気持ちの割合。 (A)母親として子どもを中心に行動する自分(以下(A)) (B)母親であることに揺らぐ自分(以下(B)) (C)母親であると共に自分らしく生きたいと思う自分 (以下(C)) 面 接 の 結 果. ②それらの割合が変化する時について。 ③ソーシャルサポートの有無と内容など。 ④第1研究および第2研究の質問紙。 結 果 : 面接の内容の②・③については、Table6 の視点 で分類行った。自己成長感の因子構造は障がい児の親 のみで因子分析を行ったものを使用したため、第 1 研 究とは若干の差があり、 “子どもの目線” :6項目、 “生 命力”:4項目、“自己革新性” :5項目、 “交友関係”: 2項目、 “自分への気付き” :2項目で構成されている。 自己成長感及 び REIS については、平均値を障がい児の 母親全体の標準得点に換算し、上位と下位 25%とそれ ぞれ高群・低群として分析を行った。 Table6.面接のキーワードの視点 面接項目 子ど も 中 心に 行 動す る 自 分が 増 える要因 母 親 であること に 揺 ら ぐ自 分 が 増 える要 因. キーワード. 子ど も の問 題 行 動が 増 えるなど. 当 然 のこと. ある条 件 で 増えるということではなく、 日 常な も の. 子 ど も の状 態 が 不安定. 子ど も の問 題 行 動が 増 えるなど. 自 分の 思っ た通 りに事 が進 まない. 母親の 描 いたスケジュール通り に 子 どもが動 かない時. 子どもの 特性 気持ちの 割合. 4の母親は、周りの人との関わりや社会参加を積極的 に行っていた。子どもが入所して手もとから離れてい. 子ど も の将来の た め に、 何 かをしなくてはという思 い Mo自身が 社 会 から取 り 残されている 感 じ を 受け る 後輩の Moへ 自分の 工 夫 を伝 え た り、 援 助を し た い思い. ることもあり、積極的に自分らしく生きようとしてい. 子ど も の問 題 行 動が 増 えるなど 子ど も の状態か ら 、 自分の 夢を 描 くことが諦 めている. る母親であった 。このような母親のあり方の違いが、. 情緒的に 積極的に必 要 としていることが 伺 えるもの 苦 痛であったり 、仕 方な く、 お付 合いしていると思 われるのもの. 気持ちの割合として現れていたと思われる。. いずれでもないもの. Satisfy. 現在の サポート に満 足 している. Not   Satisfy. 現在の サポート に 満 足できていない. Nutral. いずれでもない. <まとめと今後の課題>. 障が い 告 知 を受 け る 、障 が い に関 し て 勉強す る 子ど も の問 題 行 動が 減 っ た り、 気 にならなくなる. 母親の自己成長感は健常児の母親と障がい児の母親. 大き な 原 因が 考 えられないもの. とでは、自己成長感を感じる内容が異なっており、こ. 面接対象者と気持ちの割合. ケース1. ケ ー ス2. ケース3. ケース4. ケ ー ス5. 50代. 30代. 40代. 40代. 30代. 無職. 無職. 無職. 有職. 無職. 20代 重複. 未就学児 自閉症. 中学生 知的. 20代 知的. 小学校低学年. 在宅. 在宅. 在宅. 入所. 在宅. A+B. ぐ気持ちの渦中にいることがわかった 。一方、ケース. 自 分が 揺らぎやすい 場面 について 、コーピング を行 っているもの. M o自 身 が大 変 障 が い の理 解 だ っ た時 期 か 子 ど も の状 態の 安 定 ら、 現 在の 状 態 に変 化 し た要 因 特 定 不 可 能. 母親の 特性. 「 基本的 信頼感 」は高 いが 、他は 標 準的である。 B については 、 「全 然ない 。楽し く てしょうがない」と語られた。 しかし 、過去 においては 「周り が 働 き出す 頃で、 自分だ け取 り残さ れ る 感じ。 社会に 接していたい気持 で 焦 りがあった 。 」と 、働いたが 、 「時 間 的に追 われて 、これなら 時間の 方 がいい。 その当 時、長期休 みに預 け るところやヘルパーもなく 、GMo に も頼めない。 仕事はしたいけど 、 諦 めの時 期。気 持さえなくなったと きもあった。 」と語られた。そして 今 は 、「 障 がい 児 のために何 か 出来 た ら 、自分 が苦労 してきたので手伝 い が 出来たらなと 思った 。 」と 、これか らの希望を語られた。 子どもとの現 在に至 るまでの状 況 については「中 学の頃 まではあった が 、今はない。 子どもの成 長と共 に 落 ち 着 い た 。」 と 語 ら れ た 。 ソーシャルサポート のついては 、 「(夫 は)家 事はい っさいしないが、 子 どもの 面倒をみる、 遊び に連れ て ってくれる。」また 、 「 子どもと関 係 のない友 人」と も楽し い時 間を過 ご している 。母親仲間と の関 係も「 理 解 しあえるし、 相談できる 。小さ い 頃 からずっと一 緒に育 ってきた。 気 持 の支えになる。」と 、大切 な存在 で あることを語られた。. 好まず、子どもを一人で抱えて、今も母親として 揺ら. 考え 方 を変 え る 工夫をしていると推察されるもの. Positive 同 じ境 遇 の Moと Negative の関係 Nutral. Table7. 「 基本的信頼感 」 「自律性 」 「勤勉 性 」が高 く、 REIS 合計 も高い。 「 予 定 が 上 手 く 行かなかったと き とか、 つかれてるときとかか、 A が い う こ と を丸 き り聞 かない で 」といった状 況 で B を感 じて いる。 子ど も中 心の 生活 の中 で、「自 分 の時間 って言 うのか 、安心 して A がどっかに行ってて 、1年 の中 に 何ヶ月 か、であと何 ヶ月か は自 分 の し た い こ と が出 来 る っ て言 うのね。そういうのもあったらい い と思う 。 」 と、 C へ の芽生 えを 語られた。 現 在 に 至 る ま で の 状 況 につい ても、 「 大きなきっかけはないけ ど 、ほんとに日 々生活 に追われて るじゃない?ずっと、何 年も。い なきゃ寂 しいし、気になるし、誰 よ り気 になるんですね。」という よ う に 子 ど も と の関 係 を 語 って いた。 ソ ー シ ャ ル サ ポ ー ト について は「いなかった 。―中 略―( 自分 の)親はいないし、自 分でやるし かない 。」と 語り、 母親仲間 との 関 係も「気 は紛れなかった。それ は、すごい 苦痛だった 。 」と語り 、 一 人 で 育 児 をするしかなかった ことを語られた。. 同じ境 遇の母親に悩み を話す. 自分ら し く生 き 子 ど も の将 来 へ の不 安 たいと思う 自 分 社 会 的な孤 独 感 が 増 える要 因 後 輩 への思 い 自分ら し く生 き 子 ど も の状 態 が 不安定 たいと思う 自 分 諦め が 減 る要 因. ソーシャルサ ポート. ケース4 積極的に 社会に 参加し 、対人面の 成 長 を強く 感じている。 健康 への心 配 は持たれていない。. 考察:面接の結果、ケース 1の母親は人との関わりを. キーワードの 視 点. 子 ど も の状 態 が 不安定. 母親であること 母 親 仲 間 に揺 ら ぐ自 分 が 価 値 観の 転 換 減る要因 コ ー ピ ン グ行 動. ケース1と4の結果. ケース1 子 ど も 中 心 の 生 活に 自 分 の 成長 を 感 じ る こ と が 少な く 子 どもを 通 し た 社 会 参 加 や交 友 関 係 の乏 しさが見られた。. A. A  C. A C. れらが障がい児の母親と健常児の母親の差になるのか もしれない。また、REIS による母親の自我の発達 は、 障がい児の母親に特徴的に職業が関与し、フルタイム. 自閉症. で働くことが自我の発達を促し、無職であると健常児 の母親よりも自我の低下が見られた。これらの要因に. C A B. ついて今後検討していく必要があると思われる。REIS と自己成長感は一部が重なり合った形で、互いに影響. 今回は、子どもも母親も年齢が近いが、母親の気持. を及ぼしている可能性も示唆された一方で、自我の発. ちの割合に差が大きかった ケース1とケース4につい. 達は高くても自己成長感が低い母親も存在した。要因. て検討を行った(Table7・8)。. を探ることも必要と思われる。 4.

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