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九州大学学術情報リポジトリ Kyushu University Institutional Repository Difficulté de la preuve de la propriété immobilière( probatio diabolica ) : Confusion de droi

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(1)

九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

Difficulté de la preuve de la propriété

immobilière(“probatio diabolica”) : Confusion de droit et preuve dans l'action en

revendication

七戸, 克彦

慶應義塾大学法学部博士課程三年

http://hdl.handle.net/2324/6271

出版情報:慶應義塾大学大学院法学研究科論文集. 27, pp.73-97, 1988-03. The Association for the Study of Law and Politics, Faculty of Law, Keio University

バージョン:

権利関係:

(2)

所 有 権証 明 の 困 難 性 ( い わ ゆ る 「悪 魔 の 証 明 」) 綻 つ め て

! 所 有 権 保 護 を め ぐ る 実 体 法 と 訴 訟 法 の 交 錯

七 戸 克 彦 (後 期 博 士 課 程 三 軍 )

1本稿の目的

二ローマ法・フランス古法

一 本 稿 の 目 的

ローマ法

フランス古法

三フランス民法典

判例

一九世紀の学説

今日の学説

四結びに代えて

「悪魔の証明」をめぐる実体

訴訟法の交錯jI占有訴権へ取得噂効'占有・

の推定力と「悪魔の証

明」

8いわゆる「来歴経過」論と「

の証明」

所有権証明の困難性(いわゆる「悪魔の証明」)につSて 今日、.訴訟法上大いに争われている論点にp「所有権取得の来歴

経過は主要事実か間接事実か」と冒問童が紅鮭判例の評価は学

説によって1棟ではないが、7万p今日の学説は主要事実説に立つ(2)ことでほぼ一致してお‑、これは例えば次のように説明される。

不動産所有権に基づく'明渡訴訟や移転登記請求訴訟等いわゆる所有

権訴訟においては、原告は'請求原因において'①自己が目的不動産の

所有者であることP⑨被告が右不動産につき責有ないし所有登記名義を

有することt等の要件事実を主張・証明しなければならない。

被告が右①の要件事実をそのまま認めるとPいわゆる権利自白が成立

する。しかし'被告がこれを全面的に否認すれば、原告は'所有権を塞

七三

(3)

慶鷹義塾大学大学院法学研究科論文集二十七号(昭和六十二年度)(3)礎ける取得原因︹

権原titutus,titre,Titel・・・‑七戸注︺事実を主

張・証明する必要が生じ'自己が

的不動産を原始取得したと主張する

場合にはその取得原因事実'あるいは前主からの伝来的な承継取得を主

張する場合には'前所有者'前々所有者と遡って'原始取得原因事実に

まで遡り'その原始取得者から原告に至るまでの各所有権移転原因をそ

れぞれ主張・証明して'自己の所有権を根拠づけなければならない。

ところが'所有権法を歴史的・沿革的に考察する者にとって'か

かる学説の結論は'極めて重大な事態と受け止められるであろう。

なぜなら'右結論は'ローマ法以来'所有権法最大の難問とも評さ

れる「悪魔の証明probatiodiabolica」を肯定するものに他ならな

いからである。次章以下で詳述するように、「悪魔の証明」とは、

所有権につき証明責任を負う当事者が'無限に続‑承継取得過程の

証明の論理的な不能性

im po Ssi bil

itか及び実際上の困難性di

ffi cu ltか

ヽlヽヽヽヽ

の故に、必ずや敗訴するという事理を意味していたのであ‑'我が

国の学説の多‑が考えるような、単なる事実上の困難性の問題とは

捉えられてはいなかった。(4)本稿は、フランス法を中心に、右「悪魔の証明」問題と、それに

対する対応を沿革的に概観するが、そこからはう占有の権利推定力

・占有訴権・取得時効・登記の公信力の制度趣旨ないし機能p更に

は'所有権移転方法と証拠方法の表裏1体的な関係や'相対的所有

権概念に関する、非常乾興味深い知見が得られるのである.

二 ロ ー マ 法 ◎ フ ラ ン ス 宙 浅

口 ロ ー マ 法

‑所有物返還訴権r

ei yin d

icatif,I

今日の所有権訴訟の原型観は、ローマ法の所有物返還訴権Tei

vi nd i cati o

に遡るとができる。ローマにおいて所有物返還訴権は、

神聖賭金訴訟le

gi s ac ti

osac

ra m en ti

からp古典期における誓約

によるpersponsionem訴訟、更に所有物返還請求に関する方式

書p

er for m ul amp eti tor iam

訴訟へと漸次発展し‰撃第一蒜

聖賭金訴訟においてはう両当事者が各席所有権者であるとの主張を

行ない、被告は'原告の主張を否認するだけで接尾‑ずp遊んで自

己の所有権を証明しなければならなかった。一方pこの訴訟におめ

て、裁判官は、当事者の何れが(Kよ‑良い権利dTOitmeiii

eu

T,

be

ss er e

sR

ec ht W

を有しているかをp相対的証明pT

eu Ve Te i監 iv e

によりP判断したとされてい(a).

これに対して'後二者の訴訟におSてはp原告のみが自己の所有(7)権を証明し、被告は原則的にはこれを否認すれば足りるとされたが、

かかる状態において'係争物が承継取得によって取得された場合p

原告は、握取行為

m an c

ipati

o

あるいは法廷譲与

in iu TeC eS Sio

という(古)市民法上の所有権dominiu

m exl ur e Q u iT it iu m

の(8)取得のために必要な方式によって係争物を取得したことを証明する

だけで足‑たか、それとも前主・前前主と遡ってその取得原因を誕

(4)

明しなければならなかったかについては'大いに争いがある。が'

今日の多‑の学説は'後者の見解を採っており'例えば、メンデル

スゾ‑ンは次のよう堅言う。「原告は'自己が係争物を市民法の規

定する方法で取得したことを証明しなければならないのみならずへ

更に、彼の前主が所有権者であること、即ち﹃無権利者からのa

nondo

mi n

o﹄取得者ではないことを証明しなければならない

れは'理論的には、前主から前主へと最初の先占者まで遡るこ

とを要求するものである。後にこの証明を﹃悪魔の証明﹄と呼ぶに

足る理由が、まさに存するのである

かかる所有権証明の無限連鎖は、原告にとって過酷な負担となる

ものであるが、しかしこれは、原告が使用取得

us ca

pio(後の取得

時効)の要件を満たした場合には免除され0

.3

.掌らく当初は、比

較的短い期間で認められるこの制度によって、当事者の衡平と取引

の安全は保たれたと解される。しかしながら'ローマ社会の発展に

伴い、この制度の要件は厳格と受け取られ'使用取得を援用できな(n)い原告が悪魔の証明を免れないことは不当と感じられたであろう

もっとも、使用取得の有するかかる困難性を免れるために、原告

は不動産占有保持ないし回復の特示命令

in te rd ic tu m

の手続に頼

ることがで(撃その結果、占有を回復した当事者は、後の所有物返

還訴権において所有権に関する証明責任を負わなS被告

占有者と

いう有利な地位に立つ上がで紅響換言すれば、右特示命令はp

所有物返還訴権に発行する別個の手続内でp後の本権訴訟における

所有権に関する証明責任を転換する機能を有したのであるOLかLP

所有権証明の困難性(いわゆる「悪魔の証明」)について 右特示命令は、専ら責有の問題を解決するものに過ぎずr後の審榛

訴訟において生ずる所有権証明の困難性それ自体を何ら解決するも(14)のではなかった。

2プブリキア

・‑

ナ訴権莞叶訂盲b!.iL・ifLi・.Zj

ところで、ローマにおいてp本来p所有権者として取‑駿われる

ものは、上述の(K市民法上の所有権3)者であ‑pれに対してp無

方式の引渡trad

itio

による取得者pあるいは無権利者からの使用

取得者はp市民法上の所有権を獲得できずp従ってp所有物返還訴(15)権による保護を受けられなかった。かかる不都合を是正Lp右の者(16)を保護するために登場したのがpププ‑キア‑ナ訴権である。

この訴権はpある者が占有を来った場合にp彼が自己よ‑も相対

的に弱い地位にある占有者に対してp擬制方式書foTm監野fi

etie a

を用いて、占有を失った時点において既に使用取得が完成してめた(17)と推定ないし擬制するうわわ魔擬制的な所有物返還訴権訴訟である

従ってpプブ‑キア‑ナ訴権を提起し得るためにはp彼が使用取得

占有者であることP即ち、3:使用取得が可能な物であるとP㈲

「正権原」によって引渡された物であるとP回占有の開始におい

て「善意」であること、が必要であ‑pこれらの要件を充足する者

は、使用取得のために要求される期間が完成してSな‑でもP使用

取得したものと推定ないし鞍刺され、所有権の証明をするとなく(18)保護された。

もっとも、看使屑取得占有者がこの訴権を行使した結果はp相手

方の態様によ‑p次のような相対的reiatifなものとなる。

七五

0

(5)

慶磨義塾大学大学院法学研究科論文集二十七号(昭和六十二年度)

伺使用取得占有者が'市民法上の所有権者でも法務官法上の所有

権者でもない者に対して(即ち彼の側ではプブリキア‑ナ訴権を提起で

きな岩島して)これを提起した場合,璽宗勝訴九禦

使用取得占有者が、物の占有を回復した兵の所有権者を相手に

これを提起した場合p被告は「正当な所有権の抗弁

exce

pti

o

justi(Ocq)

d

om ini

」を方式書中に挿入し、これによって被告が捗訴する

回しかLp原告が真の権利者から引渡の方法によって譲り受けて

いた場合、彼は「売却引渡再抗弁

re pti catio rei ve nd ita e et

tradi

ta

e」によって'右正当な所有権の抗弁を排除することができ(

2

1)

。 刷

では'原告がr法務官法上の所有権者(即ち'原告と同様、占有

を央った場合にはプブ‑キ7‑ナ訴権を提起し得る者)に対してこれを提

起した場合には'どうであろうか。れは'

原告・被告の所有権

取得が同削主に由来する場合

(旦

壷譲渡)と、

異なる前主に

由来する場合とによって結論が異な‑'

第一の場合においては、

引渡の古い方へ即ち最初の占有者が優先し、

これに対して、第二(22)の場合には、常に現在の占有者p即ち被告が優先するとされている.

3小結

かようなプブ‑キア‑ナ訴権と所有物返還訴権を比較した場合、

純理的には'後者に勝訴した場合の方が、原告にとっては有利な地

位が与えられる0けだし、右にみたようにププ‑キア‑ナ訴権が相

対的な(Kよ‑良い権利3)の判断であるのに対して、ひとたび所有物

返還訴訟手続において所有権証明に成功した場合、所有権は、相手 七六(23)方は勿論、万人に対して不可争のものとなるからであるOしかしな

がら、実際にはpプブリキアーサ訴権はその誕明の容易さ故にp帝

政期には所有物返還訴権を回避する方法として1駿的紅な‑、時効

期間が一

年あるJSは二

年へと延長されp取得時効を通じての所

有権証明が極めて困難になった時代には、所有物返還訴権はほとん

どプブリキア与訴権に取って代わられ雷考えられて師重

.ン

1フランク法

l方'フランク・ゲルマンの不動産訴訟は、盗物取戻訴訟の淵源

の故に、原告が自己の意思に反して占有を侵奪きれた場合にのみ提(25)起され、またp被告が自己の所有権に関する証明責任を負って折た

ただ、こ町訴訟においては、次の如き特異な証明原則(セジ‑潔

sai sin e (‑ ‑

G e

were)の推走力)によって優先関係が決せら

れた.即ち

3:「占有」対「占有」の衝突の場合、被告

‑ 現

在の責有者は、自

己の占有が原告の占有を侵奪したものではなS

(=

「畷硫なき占

有」であると)を宣誓するとによって、現在の占有から所有権が

推定される結果、この訴訟に捗訴するとができp逆にp畷蟻ある(26)占有の場合にはp占有の先行する者、即ち原告が優先したo

他方、原告

=

過去の占有者には、所有権取得権原(証書かerit)

を援用Lへこれが被告の占有よ‑も古い場合には、被告に優先する

ことが認められてS(SZu)0

0

(6)

なお、ここにいう権原とは'この時代の所有権移転方式現実

的、後には抽象的なアンヴエスティテユールi

nv es

titureを伴った

引渡trad

itio

であり'従って「二重譲渡では'先にtraditioを受ヽヽヽlヽヽヽ(28)けた者が優先する(物的訴権の取得)」︹傍点七戸︺。それ故、後の所

有物返還訴訟において勝訴できるような証拠方法(権原(証書))を

具備することは、同時に所有権移転方法に他なら禿ず'ここにも実

体的な権利の取得

=

所有物返還訴権の取得の同一性'更には'これ

と証拠方法の密着した関係が見て取れ誓

2中世ロ

マ法

一方、中世ローマ法学者は、ローマ法の「悪魔の証明」の不当性

を回避するために、ローマの占有制度に、右ゲヴエーレの権利推定

力を導入した。これは、その主唱者たるモンぺ‑エ法学校の祖の名

を取って、プラケンティヌスPLACENTI

NU S (

PL AC

E.(30)NTIN)の推定と呼ばれをが'これは、被告の現在の「畷硫なき占

有」から彼の所有権を推定するというものであ‑'ここで、被告の

占有取得の有効性が立証されれば'看推定力によ‑彼が勝訴LP畷

琉ある占有ならば'占有の古い方

原告が勝訴する上されたのであ(31)

3封建法

封建時代においてもP占有はp依然として、その推定力を通じて

占有者に本権訴訟におけW.優越的な地位を与えp彼から所有権証明

を免除する機能を有」響しかしながら二二世紀の終りには、こ

こで要求される責有の内容につき重要な変化が生じている。即ちp

所有梅証明の困難性(いわゆる「悪魔の証明」)について 占有が所有物返還訴訟中で援用され得るためには、これが疋期間

存続したものでなければならないとされたのでありP結局、この時

代の占有にはp次の三つの段階が存在した。即ちp裾まずp単純な

現時点の占有は、おそら‑無価値であったがp㈲それが一年間継続

した段階においてはpの占有はセジ‑ヌ

(‑

ゲヴエ‑レ)に変わ‑p

当事者はp右セジーヌの法律上の推定によってp相手方紅証明責任(33)を転換させることができた。㈲更にp長期間経過した占有の段階に

おいては、取得時効による所有権それ自体の覆滅不能夜推定を導きp(34)この場合にのみ所有権の絶対的証明が可能であったo

これを、所有権移転方法との関連でいうならばp当初p封建領主

はアンヴエスティテユールに際して、一旦自己に土地を返還させて

から再付与を行なってお‑、またp封建裁判所はp所有物返還訴訟

においてp所有権の淵源を充分に調査魯確認してわたのであ‑pか

かる基盤に基づき、アンヴエ空アィテユ‑ル接p第三者の権利を即

時に失権させ得たのであった。しかしながらp領主と領主裁判所の

役割は急速に抑制され、領主は、第三者の権利を留保して譲受入監

所有権付与を行うようにな‑、アンヴエスティチュールはpそれ以

後、真の権利者の権利を失権させ、所有権を取得させるものではな

くなったので臥響

4

ア ン シ ャ ン ・ レ ジ ー

3:右の如き封建時代の所有権移転方式は、ナンティスマン

na 警

ti

ss em en

t地方め慣習法に非常に変化した形で受け継がれpこれは(36)後のフランス登記法の形成に重要な影響を及ぼすことになる.ただp

七七

(7)

慶鷹義塾大学大学院法学研究科論文集二十七号(昭和六十二年度)

の慣習においては、ナンティスマンを受けなかった第一譲受人に

対して第二譲受人が対抗し得るに過ぎず、先の時代と同様'領主は

自己及び他の者の権利を留保して所有権を移転させるとされた。従

って、ナンティスマンによる取得者もまた'責の権利者からの所有(37)物返還訴訟による追奪を免れることはできなかったのである。

㈲ こ

れに対して'ブルタ

ニュ地方では'公告banni

es

の方式

()による慣習法が発達これは'譲渡契約書及び占有取得証書の

公告に対し、利害関係人が一定期間内に異議を唱えなければ所有物

返還訴権を失うとするもので'その結果「取得者の権利が後に第三

者から争われる余地はな‑、公告はS,わば所有権の適法性(16galitか)

を立証するものとな

嚢 。

即ちp右公告は,所有権の絶対的証明を

もたらし、前主以前の権利に関する困難な証明を免除するという利

点を有したので臥A)rこれは土地帳簿制度

sys t6m e

d

es iiv re s

fon

ci

er

s、即ち「登記に公信力を認めるドイツ法の登記主義の理論に(41)近いものとして理解しなければならない.」

3:tかしながら、これらの地方を除いては、一四世紀以降ローマ

法の引渡理論が次第に一般的とな‑、遅くともl.七陛紀には、仮装

の引渡、即ち'公証人の面前で作成される所有権移転証書中に引渡

済条項を挿入する方法による所有権移転が一般化している.が、右

形式は、ローマ法の伝統に従い、責の権利者による追奪から、無権(42)利者からの取得者を保護するものではなかった.これに対して'こ

の時代の種々の王令及び勅令はp公示制度の導入によ‑隠れた譲渡

を排除しようと試みたが、しかしPその実効性は上がらなかっ︿S'0 七八

5ポティエの見解

かように、の時代のフランスにおSて山駿化した仮装の引渡理

論はpローマ法の伝統通‑p前主の無権利治癒して取得者

に権利を創設するものではなかったからp土地取引の頻繁化紅伴師p

不動産所有権証明の問題はpよ‑先窮に浮かび上がってきぬと考え

む準それ故、ポティ蒜の間童を詳解監習て憲。即ち

‑ ㈲

証明対象及び証明責任「所有物返還訴訟の原告はp自己の請求を貫徹するため紅は‑‑

︹目的物︺に関する何らかの所有権原︹売買。贈与こ定期金等が挙げらへ45)れている‑‑七戸注︺を主張・立証しなければならな師。」

㈲「権原」対「占有」

続けてポティエほ、原告のみが右梅原を援用した場合のp原告◎

被告

(‑

占有者)間の優先関係につめて述べる。即ち

回「所有物返還訴訟の被告たる責有者がp自己の占有が原告の援

用する権原よ‑も古いことを証明した場合p‑‑原告が援用した権(46)原は、その請求を基礎付けるのに充分ではない。」

これに対してp「原告の提出した権原が、被告たる占有者の占

有開始よ‑育‑pしかも、被告が何らの権原も援用しなかった場合p

原告の権原は、それのみで彼の請求を基礎付けるのに牽分であ

回「更に、原告が援用した権原から知れるp回復物の売主なSL

贈与者がp所有権者でないことが判明した場合でもP原告が善意でp

右売主ないし贈与者が自己に占有を与えるであろう所有者であると

(8)

信じた場合には、原告の権原は、何らの権原も援用しない被告に対

しては、原告の請求を認めるに充分である。原告は回復物の所有権

者ではなく、原告の売主ないし贈与者が自己の有しない所有権を原

告に移転できないことは真実である、従って'原告は﹃対物本来訴

権a

cti on em in re

mdi

re cta m

﹄を有きず'﹃対物プブリキア‑ナ

準訴権a

ct io

n

em in re m ut il

emseupu

bt ic ia n

a

m

﹄、即ち'上述(48

)

の(n.292)'善意で占有する物の占有を失った者が'権原な‑して

占有する者に対して行使する訴権を有in(a).」

㈲「権原」対「権原」

次いで'ポティエは、両当事者が共に取得権原を援用した場合に

ついて触れているがpこれは次の二つに分けられている.

河南権原が同一前主に由来する場合'右前主が「所有者であるか

否かは立証されていないが、この者が所有者であったことは推定さ

れ、この者から係争財産の占有を先に取得した者が、彼から右財産 あるから'結局、彼の所有権は‑‑‑田‑マ法的意味紅お齢てもP

ゲルマン法的意味においても1「相対的」であったとめうこと紅(52)

フランス民法典の下においてpかかる状況ほどJのように変化した

かO章を改めて考察してみよう。

三 フ ラ ン ス 民 法

( b

j る50の^

」0ー所有

権を取得したものと看倣され、所有物返還訴訟で勝訴す

両権原が異なる前主に由来する禦口P被告

占有者が優先上紙.

以上を要するに、ポティエによれば、所有物返還訴権におい

て重要な地位を占めるのは権原と占有であ‑'「権原」対「責有」

の衝突では、時間において古S,方が勝ちp「権原」対「権原」の衝

突では、両権原が同削主に由来する場合には第l譲受人が勝ち、

異なる前主に由来する場合には責有者が勝つO他方p「正権原」と「善意」を有する責有者は、ププ‑キア‑ナ訴権を行使し得るので

所有権を明の困難性(Sわゆる「悪魔の証明」)について フランス民法典(以下ccと略記)はp債務の証明に関しては山三(53)一五条以下に詳解な法定証拠主義の条文を置いているがpれに対

しp物権の証明に関しては何らの競走も置かれていな師。立法者はp

ポティエに示された古法以来の相対的処理の原則を維持しょうとし

たのかp一三一五条以下の規定の準用を意図したのかpあるわはそ(54)の沈黙は単なる傑息の結果なのかは、結局、明らかではない。

ではp取得時効が成立しない場合、裁判官はいかなる判断を下す

べきであろうか。証明責任を負う当事者は、「悪魔の証明」の故に、

nonliqu

et

判決を下され敗訴するのであろうか0

日 判 例

の点につきP判例はp原告の所有権証明はなおも可能であるとへ55)LP権原と占有の間にp以下の如き優先関係を形成したOもっともP

①今健紀初頭までの判例がp右優先関係を固定的紅塵解しp吊権原

に責有に優越する完全な証明力を付与する一方、㈲権原のなS場合

(9)

憂慮義塾大学大学院法学研究科論文集二十七号(昭和六十二年度)

には占有の権利推定力を承認していたと解し得るのに対して'②近

時の判例は'当事者の援用した権原・占有・更には他の証拠を総合

的に判断してp両当事者の何れが所有権者らしいかを'裁判官が証

拠の蓋然性に基づき首由に評価し得るとする傾向にある。

旦両当事者が共に権原を援用した場合

即ち「権原」対「権原」の衝突の場合については'判例は、更に'

次の場合に分けられる。

㈲両権原が同lの前主に由来する場合

回このうち、両権原の何れも公示されてS,ない歩合かかる事

態は、フランスの公証人慣行の下では、実際には生じないと考えら

れていたがpしかし、近時になって初めてへこれに該当する極めて

珍しい判例が現われ、権原の古い方'即ち第一譲受人が優先すると(56)された。I

これに対してp権原の双方あるいは一方が登記されている場合

は、まさに対抗要件主義の原則が適用される場面であ‑、権原が劣

後しても、最初に登記を具備した取得者が優先丸5㌢

㈲両権原が異なる前主に由来する場合

の場合に関する判例には、以下のような変遷が見られる.即ち、(OOLL,)①当初p判例は、権原の古い方が優先するとしていたがp⑨この態

度は一九

七年に変更されp必ずしも榛原の古い方が優先するわけ

ではないとする一万、両権原から生じた推定凝相殺され

S

.

an nu ler p

その結果、援用された原因に関する書面及び状況証拠を掛酌して決(59)すべきものとされたo右破穀院の態度は、③((よ‑慮S権原tit

re

.I.日,)(60)

m ei

lt

eu

rWを優先すべLとの判例に引き継がれp④更紅pA事実審

裁判官jugedufondは、当該行為の陳述の中からpよ‑慮師か

つよ‑特徴付けるような推定pT6sompiionsmei

ue u

ys望邑eu

ca ra et

6risか

es

を生ずるものを尉酌することによってp彼の確信を

引き出すことができる))とする判例によってp権原は事実上の推定

を構成すること'またp右推定は単純に相殺されるものではな‑し

て'裁判官は両推定の優越性を比較衡量すべきことが明示きれる紅(61)至っている.

2当事者6H方のみが権原を援潤した場合

れも次の二つの場合に分けるとができる。

㈲一方当事者が権原並びに責有を援用した場合

原告あるSは被告がp権原及びp彼または彼の前主の占有を援用(62)した場合には、彼が勝訴するとについて全く争いはない。

㈲一方当事者が権原を援用Lp他方が占有を援用した場合

即ち「権原」対「占有」の衝突の場合にもP判例に変化がある。

①一八六四年以来p判例は次のような区別をしてきた。即ちp回原

普(ないしその前主)の権原が被告の占有開始よ‑も前であった場合p

被告の占有が畷癌なき占有であっても、軍が優先れ響㈲反雷p

被告の占有の開始が権原よ‑前でpかつ看占有が畷琉なき占有であ

る場合、被告

責有者が優先九響

②しかしながら、近時、破蟹院はかかる基準を捨てp裁判官は権原静

占有及びその他の証拠を自由に評価してrより良いかつよ‑特徴(65)付けるような所有権推定:)をなすべきと判示するに至ったo

(10)

3両当事者が共に権原を援用しなかった場合

この場合に判例は、原告の過去の占有あるいは被告の現在の占有

(Kより良いあるいはより特徴付けるような))占有、即ち取得時効

の要件たる((畷硫なき占有po

ss es

si

o

n

sa ns

vi

ce o

un

o

nviciかC(

66 ) ‑

有効な占有p

os se ss io n ut i‑e W

であるか否かを、全証拠関係に照(67)らして判断することによって、決している即ち

㈲当事者が畷琉なき占有を援用した場合

回このうち、被告が取得時効に必要な占有を有し'原告が権原あ

るいは過去の占有に基づ‑取得時効も援用しなかった場合には、被

告が優先丸響

㈲これに対して'原告が過去の占有を援用し'それが有効、排他

的かつ充分に特徴付けるものであったならば,原告が優先丈SJ.

㈲両当事者とも畷痕なき占有を援用しなかった場合

この場合、裁判官は、実質的徴表indic

es

mat

er ie ‑S

を用いた

(Kよ‑長いかつよ‑特徴付けるような所有権推定))によ‑'優先関 判例が、取得時効の成立しない場合にもP原告に所有権証明の余(75)地を認めたのに対して、ローランは、原告は、自己またはそ聖別室

による取得時効を援用しない限‑p原告はその請求の基礎を証明し

なければならないとするcc一三一五条の適用により敢訴を免れずp

その結果p被告の占有が常に優先すると主張した。その根拠は、こ

の場合の当事者に何らかの形で所有権証明の余地を認めるため紅はF

条文ないしはそれの規定する法原則の存在が必要であるがp

c e

おいては、これを規定した明文が存在しないという点にあり、右見(76)(77)(78)解は、キンタ三及びり望つ蔓持ざれ駕

しかしながら、右見解に対しては、債権関係に関する規定である

一三一五条鴫{・所有権に直ちに適用されるわけではな‑pまた、原

告を即座に敗訴させることはpわかにも不当な結果を招きp法律が

かかる結論を明宝しているのならともか‑p

c c

が沈黙している以

上、判例法の形成によって妥当な結論を導‑とは是認登れるpと(79)批判さ

係を決+(誓右それ自体では不完全な占有を補強する補充的徴表indicesu

pp utか m en tai re

としては、土地台帳

ca

dast(rEe)p公租公課 2アプルトンの見解

むしろ、l九世紀において有力であったのは、原告は、取得時効

の支払paie

m en t de s im pA

Ts)、土手

ta

ltuRs)、境界標borne

げられる。 (74)等が挙

LT 一 九 陛 紀 の 学 説

かかる判例の展開には、一九世紀の学説の果たした役割が大きい.

1

日 ⁝

ランの見解

所有権証明の困難性(Sわゆる「悪魔の証明」)について の擬制訴訟たるプブ‑キア‑ナ訴権を行使し得るとする宙法以来の(81)考え方でありPuれは、トロ詣pデ言ントン二アルヴアンタ‑(3)(nQO)(哲垂ル、メルラン,ドゥ言ンプp.言下嘉﹀fツアハ豊ら賢豊

張されpアプル長によって修正嘉成され駕それによれば、

c

cが所有権証明の問題について沈黙しているの接、立法者がpポテ

ィエも肯定するローマ法のプブリキア‑ナ訴権を維持しょうとした

八一

(11)

憂慮義塾大学大学院法学研究科論文集二十七号(昭和六十二年度)

ために他ならないとされたがう①ローマ法・古法・従前の学説が

「正権原」と「善意」を要求していたのに対して'⑨アプルトンに

おいてはう悪意あるいは正権原を欠く占有であっても、現行法にお

いて時効期間が満了すれば取得時効が可能な占有、即ち「畷琉なき

責有」ならばpプブ‑キア‑ナ訴権を行使し得ると修正されたので

あった。

先に見たように、判例は、両当事者が共に権原を援用しなかった

場合、畷琉なき占有を有する者を優先させてお‑、これは、その隈

‑においてはへ取得時効の途上にある者にこれが完成したものと擬へ88)削するプブリキア‑ナ訴権説の処理そのものである。しかしながら、

判例は、他方においてp権原の占有に対する優越性を認めていたの

であ‑、れは、専ら取得時効の要件である占有に力点を置‑このへ89)見解とは、明らかに理解を異にする。更に、この見解に対しては、Iローマ法のプブリキア‑ナ訴権が、東の権利者の権利を失権させる

のに対してr

AN em o plu s ju ri s ⁚ .∀

原則の支配する現行法におい

(90 )

てはこれが認められないpまた、現行法においては占有訴権がプブ

リキア‑ナ訴権の「悪魔の証明」救済機能を代替してお‑、従って、(91)後者を敢えて認める実益がないp取得時効の擬制であるプブ‑キア

‑ナ訴権を認めるためには、その旨を規定した明文が必要で駁撃

等の批判がなされた。

3

才 ‑

プリ、口‑の見解

これに対してp判例の処理を原則的に是認し、これに理論的根拠(93)を付与しようとしたのがpオ‑ブ‑p

ロ ー

の見解であった。この見 八二

解によれば、悪魔の証明による敗訴という帰結がp極めて不当であ

る以上、現実的要請exig

en ce

spTati膏eSと衡平

宅款の見地か

ら、原告が被告よ‑もよ‑良い(権利)またはよ‑蓋然性空撮折

権利droitrneili

eu

ret

pin s

pT

Ob a

bieS)を有するとの誕明紀よっ

てp満足せざるを得ないとされFこれはp責有の所有権推定監よっ

てなされるとする一方p条文の欠紋する場合にも裁判官は裁判を拒

否することができな3,とするcc四条のp立法の山蟹的精神

es

pT訂

g6nかralに照らしてpかかる処理は義軍虹EhO)pとされ駕看貫

‑良いまたはよ‑蓋然性が高S権利))の証明という当事者間の衡平

の観点に立つ相対的な処理はpローマのプブリキア‑ナ訴権と同一(95)の基盤に立つものであるが、しかしながらpの見解はpププ‑キ

ア‑ナ訴権説のように、これを実体的な権利自体の相対性と捉える

のではなくしてpr単なる証明の問題」として理解丸撃

この見解は、蓋然性の高さに基づ‑推定による証拠間の相対評価

という点において、以後の判例・学説に大きな影響を与えたがpL

かLpれに対してはp権利は存在するかしないかの何れかである

以上、たとえ証拠の問題である托せよ(Kより慮いまたはより蓋然性(97)の高い権利))という表現は相対的所有権概念から脱却しておらずp

また、そで示された証拠間の相対的評価がp具体的にはいかなる

法理ないし法規範に基づ‑かが、何ら示されていないことに難点が(98)あるとされた。

iエマここエ九・レヴイの見解

その一方p証拠間の相対的評価を、所有権それ自体の相対性の帰

(12)

結であるとする見解も存在する。エマニュエル・レグィの見解がそ

れであ‑、彼は、いわゆる対人権説に立ち、物権もまた債権と同様'

人に対して自己の支配を尊重すべきことを義務づける権利であると(99)しっつ、右義務(即ち物権ないし所有権)がある者に対しては肯定さ

れ、他の者に対しては否定されるという相対的な性質を有している

ことは、ローマ法・古法のみならず、

AN em o pl u s ju ri

s...))原則(t00)に対して種々の例外を認めるccにおいても同様であるとす

かる分析に立った上で'彼は、右相対的所有権の証明は、プブ‑キ

ア‑ナ訴権説のように「畷成なき占有」によってではな‑して'「権原」によってなされ得ると主張」響

しかしながら、この見解に対

てはう書証の相対性は純然たる証・・

拠法上の問題であって権利自体の相対性の問轟ではな‑、また、成

立要件的な動産即時取得の原則を

AN em o pl u s

juri

s ⁚ .))

原則の

支配する不動産領域にそのまま適用することはできない'あるいはp

権原が援用されていない場合にも更に占有を掛酌する判例の態度に()逆らうものであ等の批判の他に、それの依拠する対人権説の前(潤)提自体に根本的な疑問が提起された。

今 日 の 学 説

以上概観してきたように、l九世紀における判例は、

権原(証

書)に占有に対する(あるいは権原間の衝突では先行する権原に)完全

な証明力を認める一方p

権原のない場合には占有に法律上の推定

力を認めていたように解された。他方、一九健紀の学説の多‑は、

所有権証明の困難性(Sわゆる「悪魔の証明」)について かかる相対的な権原(証書)の証明力あるいは占有の権利推定カを

全ての事例に及ぼし、理論の統一化を図ろうと意図した。そこで、

以下では、右判例◎学説の整理も兼ねてp責有及び権原の機能紅関

する理解の変遷を見ることからp今日の学説の立場を概観すること

にしよう。

1占有

既にポティエは、責有の効果を段階的に論ずる一方p占有という

事実から占有者を所有権者であると「看徹す私署蒜TJとしてめた3E

rこれを受けてl九世紀注釈学派は汚毒法におけるゲヴエ‑レの

推定力と同様にp占有の効果をp取得時効に至るまでの時間の経過

に基づき「畷癌なき占有」から生ずる推憲の諸段階として説明した。

即ち'㈲現在の占有から所有物返還訴権におめて証明責任を負わな

い被告たる有利な地位が与えられp㈲有責有が一年以上継続するとP

所有権に関する覆滅可能な法律上の推定カが与えられpれは古着

訴権によって保護される。㈲更に一

年以上継続するとP看推定は

覆滅不能となり、所有権を絶対的に証明する。れが取得時効であ

るPというので

㈲占有の推定力と証明責任

まず、右占有の推定力の第一の効果について見てみよう。先述の

如くP

c c

はp二二一五条で債務に関する証明責任を規定して折る

が、所有権に関する証明責任を定めた規定は存在しないOがp判例

は早期から、自己の所有権につき証明を怠った原告を敗訴させてきuE

.①そこでp一九世紀の一部学説は、右判例の結論を説明するた

八三

(13)

慶鷹義塾大学大学院法学研究科論文集二十七号(昭和六十二年度)

3Eめに、右占有の所有権推定の第一命題を援用したのであっ.②し

かしながらp今日の判例・学説は、所有物返還訴訟において、被告

が消極的地位を有し自己の所有権を証明しなくてもよいのは、右占

有の推定力の故ではな‑'「証明責任原告にあ‑actori

in cG m bi

t

probatio」の一般原則によるものであ‑'従って、原告は'ゲヴエ

ーレの推定力やプラケンティヌスの推定のように'被告

占有者の

占有が畷癌ある占有であることを証明するだけでは足‑ず'進んで蒜jjn自己の所有権を証明しなければならないとさその結果'出所有

物返還訴訟における被告の優位という点を'占有の固有の効果と考

えることは'今日では否定されるに至っている.

㈲占有の推走力と占有訴権

むしろ'右畷疲なき占有の推定力は、占有訴権との関係において

重要な意味を持つ。けだし、この訴訟において'原告は、自己の占

有が被告によって侵奪されたこと

(‑

被告の占有が畷疲ある占有である

こと)を主張・立証すれば勝訴するからであ‑、フランスにおける

占有訴権は二年以上継続した畷蟻なき占有を尊重S

P )p

本権訴訟 ヽlヽヽヽlヽl

を回避し'あるいは右占有訴訟を先行させることによ‑、この訴訟

の原告に現在の占有者たる地位を確保することを通じて、後の本権

訴訟において「悪魔の証明」を負わない被告たる有利な地位を付与(川)する機能を有しているのである.

㈲占有の推定力と取得時効

かような構造を前提にpフランスの所有物返還訴訟における原告

はp自己の所有権につき証明責任を負っているのであるがp

c c

・・:ji・:I

明文上、右所有権の絶対的証明を可能にす

畷琉なき占有の覆滅不能な法律上の推憲を柑尊効のみで

あるOこの制度によって初めて所有権者は「悪魔の証明」から完全

に逃れることができるのであ‑pプラyスの学説は一致してpこれ

が取得時効の通常の機能であると説くO即ちp取得時効制度は、無

権利者の「侵奪を保護するのではな‑して、所有権者に対してp披(Ⅲ)の権利の証明を容易にするのである。」

2権原

次にへ権原の効力について見てみよう。一丸陛紀にお折では、所

有物返還訴訟において当事者が榛原を援用することはp一一六五条

の契約の相対性に反し許されなSとされたことがあ‑pれが権利

それ自体の相対性に結び付けられて論じられたこともあったが、後

にこの態度は改められ、の場合における当事者の権原の援用は専

ら証拠法上の問題であ‑'権利の相対性とは無関係であるとがr(1‑2)認められるに至った。しかしながらp

(m em o

pl慧juTiS⁚ヰ3)原則

の下では自己の所有権は前主の所有権によって基礎付けなければな

らずpその結果、取得時効が成立しなS場合には、「悪魔の証明」

の問題が立ち現われ響先に見たようにp判例は権原を責有その他

の証拠資料に対する優越性を認めp一部学説も梅原(証書)による

直接証明を説いていたがpこれは、債務に関しては公正証書が(義

全な)証明力

公信力を有する旨を規定したcc7三四1条の書証

優越原則への傾斜と考えられた.しかしp今日の判例・学説におい

てはp右条文をそのまま所有権に準用Lp所有権の根拠として公正

(14)

証書を提出しただけで、原告を直ちに勝訴させるわけにはいかない(m)とする点で異論を見ない。他方'右の如き権原証書の公示である登

記も、フランスの法制の下では所有権に関する完全な証明力を有さ(S)ないとされ'学説は'ドイツ法やーレンズ・システムのように'登

記あるいは証書の引渡を所有権移転の成立要件としない限‑、不動

産所有権の直接的・絶対的証明は不可能

im po ssi b‑

eであるtと端(̲16)的に説くに至っている。

3事実上の推定

かように、今日では、一九世紀の判例・一部学説におけるように'

権原(証書)あるいは占有が、所有権に関する完全な証明力ないし

法律上の推定をもたらすわけではないとされるに至ったが'かかる

前提に立った上で、今日の学説は、オーブ‑、ロー説を基本的に承

継し、裁判官は権原・占有を含めた全証拠資料を自由かつ相対的に

評価すべLとしている。ただ、オープリPロー説が占有を中心とし

(Kよ‑良いないしはよ‑蓋然性の高い権利Vの証明という表現に

おいて、古法以来のプブ‑キア‑ナ訴権の理論から完全に脱却して

いなかったのに対して、今日の学説においては・、これは完全に証拠

法上の問題とされ、これによって、例えばレヴイ説が主張するよう

な、実体法的な「相対的所有権」概念を想起させる虞れは解消され(

t

17)

た 。

そこで、次には'右証拠法領域において全証拠資料を参酌した相

対的評価を導‑ような具体的な法理論は何か、と.いう点が問蓮とな

る。再三繰‑返すように、法定証拠主義を原則とするフランスにお

所有権証明の困難性(いわゆる「悪魔の証明」)について いては、一方において古法以来の占有の法律上の推憲がp他方紅お

いて債務関係に関する書証優越原則の明文が存在するためp議論は

これに引き摺られた形で展開していたo権原とお有の国憲的⑳階層

的評価がなされ、それ以外の証拠資料に関してのみp自由かつ相対

的評価の原則が適用されたのは、そのためである。しかしながらp

前二者が所有権証明を充足しないことが明確化された今日紅おめて

は'権原及び占有以外の証拠資料に関してのみ限定的になされてわ

たp自由かつ相対的な蓋然性の評価の原則p即ちp所有権に関する「事実上の推定」がp権原由占有をも取り込んだ全証拠資料に関し

て適用されてくることになる。かようにしてp今日の学説は、オ‑

ブ‑pロー説によって提示された全証拠資料の相対評価の原則、即

ち事実上の推定という蓋然性に基づ‑裁判官の自由な心証形成原則

を'判例理論における固定的評価の部分についても及ぼしpこれを

占有の法律上の推定、あるいは権原証書の証明力の問題としてでは3暇的な‑、事実上の推定の帰結と結論付けて折る。

四 結 び に 代 え て

r 「悪 魔 の 証 明 」 を め ぐ る 実 体 法 と 訴

訟法聖党籍

さてpこのように見てみると、ローマ法の

(m em o pi n s

juTis.≡))

原則の帰結として生ずる「悪魔の証明」を媒介としたp証拠法と実

体法の密着した関係に想い妻らざるを得ない.過去の時代にお折で

は、所有物返還訴訟において確実に酵訴できるような証拠方法を具

八五

(15)

慶磨義塾大学大学院法学研究科論文集二十七号(昭和六十二年度)

備することが、即ち所有権移転方法に他ならなかった.それはp例

えば占有であ‑(使用取得やゲヴエ‑レの推窒力)'権原であり(裁判

証書の不可争性を利用するための仮装の所有物返還訴訟‑マ法の法廷

譲与やゲルマン法におけるアンヴエスティチュール)'あるいは登記であ

った。即ち'(K物を取旦屍すための訴権を有する者は'物自体を有

する魔のと看徹される

is qu i ac tio

n

em ha bet ad re mr ec

ip

er an

da

m , i p sam l・em ha be re vid etu

rS)のであ‑p所有物返還訴権を有して

いるか否か、あるいは行使し得るか否かが'(少な‑とも第三者関係(̲)(I)において)所有権自体を有しているか否かを決定したのであ

ってへ右所有物返還訴訟において、例えばAとの間では優先するが

Bとの間では劣後するような証拠方法を有することは'所有権それ

自体の相対性を導‑とになる。ゲヴエーレの推定力あるいはプブ

リ守アーナ訴権の構造がまさにそれであるが、先に示したように、

フランスにおいて、右占有の権利推定力及びプブ‑キア‑ナ訴権概

念が完全に払拭され、実体法における所有権概念の相対性と訴訟法

における証拠の相対性とが岐別されるには、今世紀の到来を待たな

ければならなかったのである。その意味では、登記による対抗要件

主義を純然たる実体法の問轟とみるときp相対的所有権概念に立ち

至るのは、自然な流れで駁撃がpフランスにお筈はpやはり今

世紀においてp相対性

re la

tiviteJと唆別された形での(K対抗不能

in op po sa bil itか

:)概念を創設することによ‑pれを回避したので

(SS̲ )A.

あった。

一方、所有権の証明方法の変遷の観点からこれを見るときp既に A六八)(脳)イェ‑リン'.へ‑デマン転も明らか匿して折るよう紅pそこ紅は、

裁判官の一回的な誕熟評価が次第に類型化きれpつ折紅は寒極法上

の要件になるに至るという、連続的な段階が看取される。即ちp①

全証拠関係の自由評価(自由心証による事業上の推定)p③特定の証拠

の証明力の尊重(ないしは覆滅可能な法律上の推定)p③完全な証明力

の付与(なS,Lは覆滅不能な法律上の推憲)p④所有権取得匿関する実

体法上の要件化の諸段階はp相互に連続した観念であると言わ得る0

ここで'フランスの学説が登記に完全な誕明力なわしは覆滅不能な

法律上の推定

(‑

公倍力)を付与すべLと主張しpある折は取得時

効制度や動産の即時取得がフランス法官ドイツ普通法砂我が旧民法

の覆滅不能推定からBGB。現行日本民法の実体法的な要件規定へ

と変化した経緯を想起するときPれらの制度の解釈匿おけるP我

が国にいわゆる訴訟法説と実体法説の対立がp現実にはどれほどの(潤)差異をもたらすのかが、改めて問蓮とされるべきであろう。

占 有 訴 権 p 取

得時効

占 有 ・ 登 記 の 推 定 カ と 「悪 魔

の証明」

さて、かかる観点を踏まえつつ、冒頭で提示した我が国の不動産

訴訟の問題に立ち戻ろう0我が国においてp「悪魔の証明」イコー

ル敗訴という図式がさほど強調されなかったのは、おそら‑p日本

の訴訟法学が強い影響を受けたドイツ法がp登記の公信カの採用紅

よって不動産法の領域からこの間蓮の生ずる余地を排除してしまっ()てSたためであ.もっとも、我が国の訴訟法上の通説もP主要

(16)

事案説から生ずる所有権証明の困難性に全‑配慮を示していないわ

けではな‑、右困難性は占有訴権'取得時効'占有・登記の推定力

等の制度誓って充分救済されると

E く 0

ここにおいて問題は'再

び、訴訟法領域から実体法領域へと移行する。既に従来よ‑'右に

挙げた実体法上の諸制度の制度趣旨ないしは存在理由として「所有

権証明の困難性救済」という観点が挙げられてはいたが、これに対B岨円しては、必ずしも異論がないわけではなか.しかしながら'既

に述べたようにへこれらの諸制度の(更には登記の公信力も)成立・

発展に際しては、「悪魔の証明」救済との関連を無視できないC右

実体法上の諸制度の制度趣旨ないし存在理由は'・かかる観点から、

いま1度検討してみる必要があるのではなかろうか.

自 い わ ゆ る 「来 歴 経 過 」 論 と 「悪 魔 の 証 明 」

ところで、先の主要事実説が所有権証明の困難性救済の拠‑所と

する諸制度は、現実には充分機能しているのであろうか。言うまで

もな‑、占有訴権は被告の侵害態様及び提訴期間の制限の故に、ま

た、取得時効は時効期間の存在故に'その行使は非常に限定された

ものとなる.一方、占有・登記の推定力は'今日の多‑の学説によ()れば'証明責任を転換しない、事実上の推定に過ぎないとされるO

このように、これら救済制度が現実に機能する領域が狭‑'あるS

はその効力が微弱であるとすれば、所有権につき誕明責任を負う当

事者が、これを証明できずに敗訴する余地は相対的に大きいと見な

ければならない。かかる結論を不当とLpこれを回避するためにはp

所有権証明の困難性(いわゆる「悪魔の誕明」)について 右実体法制度の効力を強化するかpあるい訴訟法領域におかて

要事実説を捨て間魔事案説を採用する以外途はなSo主要事実と

間接事実の区別に関しては、近時根本的問が鮭起されて折る

とでもあ‑pその動向が注目されるがpでは、フランス法と同

棟の、全証拠資料を用いた所有権に関する

仲./.

ダゝ

埜ポ

o

いう処理が考えられてもよSのではなかろう

何れにせよ、所有権の絶対的証明ができないというとはp権利

者にとっては、後の紛争で確実に勝訴できp権利確保を確実紅する

方法がないということである0では、登記に公信力を相客すべ

Lとするフランスの学説の立法的提言がp参照されるべきであろう。(‑)さしあた‑、野田宏「所有権訴訟における立証責任」兼子山編﹃実

例法学全集民訴法︹上巻︺﹄一六六頁(昭和四〇)p小申信幸「所有権

訴訟における二、二二の間童(そのこ」近藤完爾8浅沼武編﹃∧実務

的研究∨民事法の諸間轟‑﹄八七頁(昭和四

〇 )

p花田政道「所有権

訴訟における二二二の問題(その二)」﹃民事法の諮問童‑﹄一

玉東(昭和四

〇 )

、伊東秀郎「所有権に基づ‑明渡訴訟の間趣意」﹃実務民

事訴訟講座︹第四巻︺﹄三八賞(昭和四四)、井上繁塊「不動産の所有

権移転経過の認定と弁論主義」判夕四六五号三二頁へ昭和五七)pか

山昇「弁論主義違反の有無の基準

vTT〜 ‑

主要事実と来歴¢経過紅つい

て」﹃民訴判例浸策﹄七八頁(昭和五七)0(2)井上・前掲注(7‑〜)二二二頁O(3)我が国において(K権原3)とは「ある法律行為又は事案行為をする

とを正当とする法律上の原因」をいうが(藤木英雄申金子宏新堂孝

司編﹃法律学小辞典<増葡版>﹄二三

頁(昭和六二)p本稿で間轟

とするフランス法においては、右の意味の他に、看原因を証明する書

忠の権利推定3)

(17)

慶磨義塾大学大学院法学研究科論文集二十七号(昭和六十二年度)

.■■■t

面(権原証書)の意味がある(LARGUIER(J,),

Et

udesurtan

otio n

detitreendroitpriv6,thかseMontpeltier})948.は'前者をne・

gotium'後者をinstrumentumとして区別し(n.$4ets,)PPLOets.)うその各々につき詳細な分析を行なっている).従って'フランス

法を検討する際には'(HitrC3)を単純に前者の意味と考えてはならな

い。なお'この点は、フランス法を継受した我が旧民法'更には現行

民法の理解に際しても'注意を払われるべきである。(4)本稿で参照した文献のうち'モノグラフィーのみ次に列挙してお‑0

AppLETON(C.),HistoiredelapropriかtかprかtorienneetdeI.action

publicienne,2vot.,)889;BENTKOWSKl(氏.),Lapreuvedeiapropriかtか〜

im m

obiti㌢e.Etudedejurisprudence,thかseMontpeltier,)9)2

;

GRCSSU(V.),Detapreuvedelaproprigtかetdesesdかmembrements)thaseParis}19)3・,LETORT(A.),DetapreuvedelapropTiかtかimmobili㌢eetdesdroitsrかelsimmobiliars,thaseparis,1905・,

L 抄v Y

(Emm.)一Preuvepartitredudroitdepropriかt伽immobiliare,

thか s

e

Paris,1896;MENDELSSOHN(P.),Delapreuvedelapropriか㌫immobili㌢e,thわseParis,)922;MoLZTOR(1.P.),Lapossession,larevendication,lapublicienneetlesservitudesendroitromainaveclesrapportsentrelalかgi$lationromaineeこedroitfranGais.2eかd.一)868;MoNTAGNE(G.),DeI.actionenrevendicationendroitromain.

De1.actionenrevendicationdesimmeubleSendroiこranのais,thかSe

Poitiers.1879;SAUDINO(A.)一Delapreuvedelaproprieftgimmo・bilireendroitfranGais,thbseAix.1908.

(5)各訴訟の内容の詳細についてはpさしあた‑'船田享二﹃ローマ法

・第二巻﹄五1西京(昭和四四)、吉野悟﹃ローマ所有権法史論﹄九

頁以下(昭和四七)マックス。カーザ‑‑柴田光蔵訳﹃ローマ私法携 ∴∴.、

説﹄一七九頁以下、二一五責以下(昭和五四)0(6)LETORT,OP.cit.,pp.23ets∴MENDELSSOHN,OP.Cite,pp・ilets.

「したがってp所有権は、たんに相対的な権利である」(カ‑ザ‑昏

前掲注(5)・一八

頁)0(7)MENDELSSOHN,OP.cit.,p.12.カーザ‑こ別掲注(5)二二八東O

(8)その内容の詳細についてはpさしあた‑F船田こ別掲注(5)。四

五五頁以下、カーザーこ削掲注(5)二九玉東以下p鎌田薫「フラ

ンス不動産譲渡法の史的考察‖」民商六六巻三号五五丸顔以下(昭和

四七)、滝沢車代﹃物権変動の理論﹄六五頁以下(昭和六二)0

(9)MENDELSSOHN一〇?.Cit.,pp.15ふ"GRハ誘U,OPociilPP

.i&

ふ・カー

ザ‑こ別掲注(5.)二二八頁。反対説とPその評価につきp

MENDELSSOHN,OP.lit.,pp.13ets.吉野こ別掲注(5)ヱ山二五東以

下。

(10)この時代p所有権は、回盗品・強奪物等以外の物をp鋸「正原因iustacausa」ないし「正権原iustustituius」に基づきp伺「善意

bo

na fid es

Jでp刷1年(動産)または二年(不動産)の問責有する

ことによって取得された。その結果、所有権は絶対的に推定され乾か

ら、右「正権原」と「善意」に基づ‑疋期間の責有は、所有権に関

する証拠方法であると同時に(絶対的な)所有権の移転方法そのもの

であった.LETORT.OP.cit..p.19;MENDELSSOHN,OP.cit:苧16oカ

ーザ‑こ別掲注(5)二一

l頁以下。吉野こ別掲注(5㌻八四頁はp

この点を次のように述べる.使用取得の「効果は、譲受人が前主の

Gewahrschaftを要しないで単独でp権利主張者の攻撃を有効に防御

しうることであ‑、またその効果を保障する技術は、主張責任⑳挙証

責任の分配である。このような‑‑︹使用取得の︺規定の訴訟法的意

義が実体法へ反射されるときp同規定による占有者の地位は何びとに

(18)

よっても争いえない地位となる.」(1)MENDELSSOHN,OP,cit.,p.)6.

()MENDELSSOHN一OP.lit.,p.

16

.

ては'カーザ‑・前掲注(5)・ カーずり・前掲注(5)・二一七頁。

この特示命令の種類及び内容に関し

一七

頁以下参照.

(1)ME

ND EL S書 HN

,ibid.(柑)MENDELSSOHN,OP.cit"p.)7.(1

) G R戻 SU . OP

.cit.,p.)6;

M EN DE LSS OH N.

OP.cit.,p.)7.(柑)従って'プブ‑キア‑ナ訴権を行使し得る者は'物を(:財産中に有

するinbo

nis V

者'即ち、法務官法上の所有権dominiuminbdロis

hab ere

(=

無方式の引渡trad

iti

oによ‑手中物を取得した者であ

‑'彼は真の権利者

(‑

市民法上の所有権者)からの所有物返還訴訟

に対して'「売却引渡抗弁exceptiol

ei ve nd ita

eettraditae」をも

って対抗し得た)であったがへこれに加えて'市民法上の所有権者で

あ‑ながら無権利者から取得したために使用取得が認められない者も

またこれを援用し得ることは急速に認められ、この者もまた'物を

((財産中に有する>)者と呼ばれることになった.更に'握取行為が消

失し引渡が所有権移転方法となったユスティニアヌス帝期には前者の

意味は央われ、後者のみが存続することになる

.G R戻 SU,

OP.cit"

pp,16ets・;MENDELSSOHN,OP,cit.,pp.25ets.カーザ‑・前掲注

(5)二八二頁.吉野こ別掲注(5)・l九

頁以下o

(17 )

LETORT,09.cit.,p.21;ME

ND EL SSO HN ,

OP.Cit.,p.18.カ‑ザー・

前掲注(5)二一二四頁、六五四‑五頁。

(18)GR

CXSSU ,

OP.cit.,pp.17etS.;MENDELSSOHN}09.Cit.一pp.19ets.

吉野・前掲注(5)二1

五頁以下。(19)MENDELSSOHN.OP.cit.,p.22.(2)MENDELSSOHN,ibid.カーザ‑・前掲注(5)。一八二]11頁.

所有権証明の困難性(いわゆる「悪魔の証明」)について (2)MENDELSSOHN一OP.Cit.,p.23.カ‑ザーこ別掲注(5)二九三頁。(22)もっともPこの点については争いがあ‑p本文の見解の他p①何れ

の場合においても引渡の古い方が優先するとの見解p③これとは全く

逆に、何れの場合においても現在の占有者

被告が優先するとかう見

解が存在する。MENDEL

SSO HN ,

OP.cii.,pp.柑Setら.

(23)ME

ND EL SSO HN 一

OP.cii.一署.27ets.鎌田こ別掲注

(8

)⑳七三東庄

(‑).結局、ローマには、所有物返還訴権において〜先占。使用

取得等を通じて

絶対的に証明される市民法上の所有権という絶対

的所有権概念と'プブ‑キア‑ナ訴権によって相対的に証明される法

務官法上の所有権という相対的所有権概念とが並存してSたとにな

る.LETORT,OP.cit.,p.18.

(

) G R戻 SU ,

OP.cit.,p.2

3; M E ND EL SSO HN ,

OP.cit,,p.28.(25)ME

ND EL SSO HN )

OP.cit"pp.29

‑3 0

.

(2)MENDELSSOHN一OP.cit.一PP.3

0・ 1.

藤原弘道﹃時効と占有﹄一九六

頁(昭和六

〇 )

0

(2)LETORT,OP.Cit.,pp.54ets.;MENnELSSOHN,OP.cIBi.,p.

30

,結局、

「占有」対「占有」へ「梅原」対「占有」の衝突の何れもf(毒有紀畷

蟻のある限‑)古い方が勝つという形でp両当事者の何れがより慮

い権利S)を有するかが‑推定という手法を通じて相対的に判断

されたのであ‑pその意味紅おいてpゲヴエーレは相対的権利W

ある.ドイツ法に関して、GiERKE(0.)}Deutseh

eS

P

Tiv

Teeht,Bd.貼,

19 05 ,

S

. 20 8

f.ハイン‑ッヒ⁚、、ツタイス

陛慮晃志郎・広中俊雄

訳﹃ドイツ私法概説﹄1六八頁(昭和三六)0

(翁)鎌田こ別掲注(8)。八l頁.仮装の所有物返還訴訟に由来するこ

の手続は'右仮装訴訟の判決証書の不可争軽紅基づき、第三者慨権利

を港除したo換言すればp無権利者からのanondommino取得者

八九

参照

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