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Technical YKVバルブ入門書      コントロールバルブ

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(1)

Technical YKV バルブ入門書       コントロールバルブ 

Information

目        次

1.バルブ(弁)とは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2

  (1)バルブの定義・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2

  (2)体の中のバルブ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2

  (3)暮らしの中のバルブ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2

2.バルブ体系・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

  (1)分    類・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

  (2)手動制御と自動制御(温度制御)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

  (3)調節弁の基本動作・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4

     1)シリンダ駆動式グローブ弁・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4

     2)シリンダ駆動式ボール弁・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4

3. YKV 調節弁の種類と構造・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5

  3.1 本  体  部・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5

  (1)グローブ弁・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6

     1)スタンダードプラグ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6

     2)プレッシャバランスプラグ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7

     3)シビアサービストリム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7

  (2)三  方  弁・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8

  (3)ShearStream・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9

  (4)Valdisk・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9

  (5)ボール弁・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9

  (6)バタフライ弁・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10

  3.2 駆動部(アクチュエータ)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10

  (1)複動形リニア空気圧シリンダー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11

  (2)複動形ロータリ空気圧シリンダー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12

  3.3 本体部と駆動部の組合せ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13

4.調節弁はどのようなところに使用されているか・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14

5.仕様決定要領・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14

6.調節弁の選定・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15

  (1)機種選定・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15

  (2)Cv(弁容量係数)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 17

  (3)サイジング・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 17

  (4)レンジアビリティ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 17

  (5)流量特性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 17

  (6)本体部材質・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 18

  (7)駆動部の選定・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 18

  (8)付属品  1)ポジショナ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 22

         2)フィルタ付減圧弁・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 22

         3)電  磁  弁・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 22

         4)リミットスイッチ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 23

  (9)調節弁の選定例・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 23

7.調節弁仕様明細書の記入要領・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 24

8.調節弁の価格構成・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 26

9.調節弁に使用される代表的用語の解説・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 27

(2)

1.バルブ(弁)とは 

(1)バルブの定義 

  バルブ(VALVE)とは、「水、空気、ガス、蒸気などの流体が通過する配管(パイプ)の途中に挿入して、流体を通したり、

遮断したり、あるいは流れる量を調節するためのメカニズムである」と定義することができます。 

 

 

(2)体の中のバルブ 

  私たちの体の中にも多くのバルブ(弁)が働いていることを、意外に多くの人が忘れています。 

  これは普段、直接目に見えるものではなく、健康な人にとっては機能していることがあたりまえであり、自分の意思にかかわ りなく作動しているからです。 

  例えば、動脈や心臓につながる箇所には半月弁という逆流防止のバルブあり、心臓弁膜症などは、これら心臓部の弁開閉不全 の疾患といえます。 

 

 

(3)暮らしの中のバルブ 

  私たちの日常生活も、多くのバルブ(弁)が使われています。身近な例では、水道の出口に使用される蛇口(専門的には給水 栓と呼ばれ、手動式グローブ弁に属する)とか、ガスコンロに使用されるコック(専門的にはガス栓と呼ばれ、手動式ボール弁 の系統)などがあります。図1.1に給水栓(蛇口)を、図1.2にガス栓(コック)の内部構造を示します。 

 

ハンドルを回して閉めた状態      ハンドルを回して開けた状態 

         

 

         

      ①  本    体      ④  弁  棒      ⑦こまパッキン        ②  ハンドル      ⑤  パッキン押え及びカバー    ⑧こま        ③  弁    座      ⑥  パッキン      ⑨こまナット 

図1.1給水栓(蛇口) 

コックを回して閉めた状態      コックを回して開けた状態 

         

 

         

      ①  本    体      ④ナット        ②    栓      ⑥袋ナット        ③  座    金      ⑥ニップル   

図1.2ガス栓(コック) 

(3)

2.バルブの体系

(1)分      類

  バルブには、いろいろな用途、構造あるいは材質のものがあり、その分類方法もいくつかに分けることができます。

  その中で、最も適当とされているのは、下表のような、バルブの操作方法による分類の仕方です。

       

      上下動式

      回  転  式       (ロータリ式)

自動バルブ

開閉操作を手動以外の方法で行なうもの。

ShearStream ボ  ー  ル  弁

三 方  弁 グローブ弁

コントロールバルブ(調節弁)

開閉操作を別供給源より与えられる。

エネルギー(空気・油圧・電力等)を用いて行 なうもの。

(例)空気圧作動式調節弁       (油圧式)

      (電動式)

レギュレータ

開閉操作にプロセス中の流体エネルギー。

(圧力・温度・浮力等)を直接用いて行なうもの。

(例)減圧弁・安全弁・フロート弁 手動バルブ

開閉操作を補助媒体を介さず直接入力。

(手動)で行なうもの。

バ ル ブ

アングル弁

Valdisk バタフライ弁

(2)手動制御と自動制御(温度制御)

  図2.1はコック(手動式ガス栓)を用いて水の温度を一定に保とうとする場合の例ですが、図から人間は、目標値に水の温 度を保つためにガスの流量をコックで調節します。これを工業計器に置き換えると、図2.2のようになり、自動的に目標温度 を保つことができます。これは温度制御の一例ですが、流量、圧力、液面なども検出器、変換器、調節計、コントロールバルブ の組合せで自動制御ができます。

図2.1      図2.2

(4)

(3)調節弁の基本動作 

  YKV では温度、流量、圧力、液面など、さまざまな自動制御に対応できる種々のコントロールバルブ(調節弁)を販売して います。以下に代表的な調節弁の基本について述べます。 

 

1)シリンダ駆動式グローブ弁 

  この弁は、コントロールバルブとして最も基本的なもので、構造は図2.3の通りとなります。ポジショナーにコントローラ ーからの信号を受け、内弁を開−閉する構造になっています。

図2.3

2)シリンダ駆動式ボール弁(コックと同様回転式) 

  この弁は、その名の通り内弁がボール状で図2.4のようにボール中央に配管径とほぼ同一の流路が設けられており、90°回 転することによって弁を開閉することができます。種々の流体をON-OFF制御に最適なコントロール弁です。弁作動はシリン ダに規定圧力を排気または加圧することにより、内弁を全開または全閉に切換えます。

図2.4

(5)

3. YKV 調節弁の種類と構造  3.1本  体  部 

  調節弁の本体部は配管の間に挿入され、弁箱(ボディ)に内蔵された内弁(プラグまたはディスク)の開閉(開口面積)によ って、水,空気、蒸気を調節(制御)する部分です。しかも流れる流体は、スラリー液やパルプ液、さらには高粘度、腐食性流体 などがあり、低圧から高圧、低温から高温などさまざまな流体を取扱う部分といえます。使用流体条件に応じて最適な弁形式を 用意しています。図3.1はその一例です。

上下動式弁・グローブ弁      回転式(ロータリ式)弁

ShearStream

Valdisk

図3.1

(6)

(1)グローブ弁

  グローブ弁はコントロールバルブの最も基本的なものであり、構造もシンプルで低圧から高圧、低温から高温、各種腐食性流 体に至るまで幅広い用途に使用されます。グローブ弁は、トップガイド方式(アンバランス形、プレッシャーバランス形)です が、構造、主要部の名称は、アンバランス形を例にとれば図3.2の通りです。

図3.2 1)スタンダードプラグ(アンバランス形) 

  スタンダードプラグは弁の作動(AIR TO OPEN またはAIR TO CLOSE)によって流体の流れ方向が異なります。弁を全閉にし た場合、メタルシートの許容漏洩量は全開時Cv値(その弁が流体を通過させる容量)の0.01%以下になります。

逆作動                正作動 (AIR TO OPEN) (AIR TO CLOSE)

図3.3  

 

(7)

2)プレッシャーバランスプラグ(バランス形) 

  プレッシャーバランスプラグは、スタンダードプラグとは逆に弁の作動(AIR TO OPEN またはAIR TO CLOSE)によって流体 の流れ方向が異なります。弁を全閉にした場合の漏洩量はバランスシール材質により定格Cv値の0.01%〜0.5%になります。 

逆作動                   正作動  (AIR TO OPEN) (AIR TO CLOSE)

図3.4 3)シビアサービストリム 

  このシビアサービスに使用するバルブはトリムを交換することにより、アプリケーション変更の対応が容易です。その例を図 3.5〜図3.8に示します。 

①  CavControl トリム(液体用) 

  CavControl トリムは、気泡の破裂がメタルパーツから離れたところで起きるように流れを誘導することによって、キャビテ

ーションによる部品の損傷を軽減します。流体の流れ方向は常にFLOW OVERとなります。

図3.5

②  ChannelStream(液体用) 

  流れは直列に重ねられたシリンダー状のステージを外部から内部に向かって流れます。各ステージは多数のエキスパンション ホールと呼ばれる流体の拡大部分とこれに交差するシリンダーの表面に沿って作られた長細いチャンネル(水路)と呼ばれる流 れの絞り部分から構成されます。流体の流れ方向は常にFLOW OVERとなります。

図3.6

(8)

③  MegaStream(気体用) 

  MegaStreamトリムは、各アッテネータ(減音ユニット)のステージに分割して発生する気体の騒音を最大25dBA減音しま す。ゆるやかな減圧を行なうには充分な数のステージが必要になります。互いに溶接された1から7つのステージで構成されて います。流体の流れ方向は常にFLOW UNDERとなります。

図3.7

④ TigerTooth(気体、蒸気、液体用) 

    Tiger Toothトリムは、ディスクの表裏に同心円上に刻まれたToothと呼ばれる溝を加工し、これらのディスクを積層してい ます。流れはToothの山と谷の部分で急激な拡大、縮小を繰り返しながら、波のようになってディスク表面を放射状に中心 から外へ向かって通り抜けます。騒音を減らしキャビテーションを取り除くTigerToothは高差圧条件下の気体、蒸気、液体 のプロセスで効果的に使用されます。流体の流れ方向は常にFLOW UNDERとなります。

図3.8

(2)三方弁 

      この三方弁は一方向から入る流体を二方向に分割して流す調節弁です。又、二方向から入る流体を混合して一方向に流す 調節弁です。用途に応じて使い分けができます。漏洩量はスタンダードプラグ(アンバランス形)と同様、Cv値の0.01%

以下になります。

       

三  方  弁 図3.9

 

 

(9)

(3)ShearStream 

       ShearStreamは、低開度域に V ノッチを有する部分球面ディスクによって流量を制御するストレートフロータイプの回 転形調節弁です。高粘度流体やパルプスラリ流体を制御するのに特に優れた構造です。また弁容量、レンジアビリティが 大きく、小型軽量という特長を持っています。全閉時の漏洩量はシート材質によってANSI B16-104 ‘76クラスIV、クラ スVIとなります。

特長 図3.10

(4)Valdisk(ハイパフォーマンスバタフライ弁) 

      Valdiskは、2重編芯構造で優れたシール機能を持つ高性能バタフライ弁です。 

図3.11

(5)ボール弁 

      ボール弁は回転弁の最も基本的なものであり、低温から高温(最高使用温度260℃)に至る液体、ガス体を始め,腐食性 流体、スラリーなどのON-OFF制御に数多く使用されます。構造および主要部品名称は図3.12の通りです。

図3.12

(10)

(6)バタフライ弁

      この弁は別名蝶形と呼ばれ、小型のものは自動車エンジンのキャブレータにチョークド弁として使用されています。大型

のものとしては、煙道のバタフライ弁として使用され、回転型のコントロールバルブです。YKV としては、プロセス制 御用として本体を鋳造、ディスクを鋼板製として製造販売しています。 

図3.13

3.2  駆動部(アクチュエータ)

      弁の開閉操作をする駆動部の動力源としては、空気、油圧、電力などが用いられます。中でも調節弁の代表的な駆動部と

しては今日では空気圧が最も多く使用されています。したがって、ここでは空気式について説明します。

      複動形リニア空気圧シリンダ      複動形ロータリ空気圧シリンダ

        正  作  動      逆  作  動

 

複動シリンダ/スコッチヨーク形  単動シリンダ/スコッチヨーク形  図3.14

(11)

(1)複動形リニア空気圧シリンダー

      構造は図3.15の通りです。ピストン、スプリング、アクチュエータステムなどが、シリンダー、ヨーク内に内蔵され

ています。

図3.15      

作動原理は図3.16の通り、複動形リニア空気圧シリンダはポジショナの信号変化に対応して出力圧力(OUT1, OUT2)

が切換わります。操作圧力がシリンダ室に入るとピストンは空気圧力で上方に押され、ピストンを介してスプリングを圧縮 し、右図のように動きます。内蔵のスプリングはAIR FAIL時、弁を安全方向へ動作させるためのものです。 

図3.16

(12)

(2)  複動形ロータリ空気圧シリンダ

      ロータリシリンダには、複動形ロータリ空気圧シリンダと単・複シリンダ/スコッチヨーク形の2種類があります。ここ では、複動形ロータリ空気圧シリンダを図3.17に示します。このシリンダは、ShearStream, Valdiskに使用されます。

アクチュエータステムの上下の動きをスピンドルレバーアームを介して回転運動に変換して、内弁を開閉させます。内弁を 開閉させることによってアクチュエータステムの傾きが生じてもシリンダ下部には気密性が保てる構造となっています。弁 の作動はトランスファーケースを前後に取付け変更することにより、既設と逆の作動が得られます。 

図.17

(13)

3.3  本体部と駆動部の組合せ

  ボディとシリンダを組合せした場合の作動を下図に示します。

      逆  作  動      正  作  動

図3.18

図3.19

 

(14)

4.調節弁はどのようなところに使用されているか 

    プロセスの制御ループは、ほとんど操作端として調節弁が使用されています。即ちコントローラの調節出力信号側には必ず 調節弁(コントロールバルブ)が付くと言っても過言ではありません。図4.1は最新鋭DCSであるCENTUM-XL, μXL

とYS-80を用いたボイラーの自動燃焼制御(ACC)であり主制御対象である主蒸気圧力制御信号をマスター信号とし、燃料流

量調節計と燃焼空気調節計の設定値を決定しています。本フローシートにおいても、重油流量調節弁、燃料ガス流量調節弁、

給水流量調節弁(以上は主にグローブ弁)、空気流量調節弁(Valdisk)が使用されています。

図4.1

5.仕様決定要領

    調節弁の仕様決定に必要な一般条件は下記の通りです。

1)プロセスの計装フローシート

    これによって調節弁の使用目的が判明し、調節弁の形式、内弁特性などを決める資料となります。

2)流体の名称とその性質

    流体の名称とその成分、比重、粘度、腐食性,凝固性などの性質により調節弁の形式、材質を決める資料となります。

3)流体の状態

    調節弁の前後における流体の圧力、流量、温度など、予想される最大、常用および最小値が必要です。これらの値は調 節弁形式、サイズ、定格圧力、材質、レンジアビリティなどを決める資料となります。

4)接続の条件

    調節弁前後の配管材質と配管サイズ、フランジ規格など、接続するのに必要な仕様です。

5)操作源と入力信号とその範囲

    調節弁を駆動するための操作源は空気圧、電気、油圧のうち、どれを使用するのか、コントローラーより調節弁に与え られる信号が空気圧、電気のいずれであるのか、またその範囲はいくらかを知っておく必要があります。

 

 

(15)

6.調節弁の選定 

(1)機種選定 

      調節弁の機種選定は図6.1、図6.2のような要素から制御目的に適した機能のバルブを選定します。図6.1は基本 的な選定方法の一例です。この他用途別に炉ガス制御、石油出荷、製紙ラインなどで、ある程度機種を選定することができ ます。また流体の種類、高粘度流体、スラリーなどでも選定ができます。しかし大分類としては、流量、圧力制御の場合は グローブ弁を、ON-OFF制御の場合はボール弁を、基本として選定することをお奨めします。 

     

         

       

      (コントロールまたはON-OFF) 

   

      (機種により、同サイズにおいてCv値が異なり、製作範囲が決 っている) 

   

      (機種により異なる) 

   

      (機種により、レーティング、シート材、駆動部径などの制限が ある) 

   

      (機種により異なる) 

   

      (機種により異なる) 

   

         

   

      (機種により製作範囲がある。特に耐蝕性材質について要注意) 

     

      (数種の機種が適用できる場合は、価格、納期などで決める) 

選  定  要  素  サイジング(計算Cv値) 

圧力、温度 

(流体、粘度、スラリー、凝固性)

1      制  御  目  的

2      弁  サ  イ  ズ

4      圧  力、温  度 3      許容リーク量

5      流  量  特  性

6      レンジアビリティ

7      材        質

8      経    済    性

9      機  種  決  定  

 

図6.1

(16)

スタンダードプラグ 15〜300A

プレッシャバランスプラグ 50〜300A

ボール弁      クイックオープン 15〜250A      15〜300A

CavControl 25〜300A

ChannelStream 25〜300A

MegaStream

25〜300A TigerTooth

40〜300A

バタフライ弁 50〜300A

ShearStream 50〜300A Valdisk 50〜600A

コントロール ON-OFF

選  定  要  素

図6.2 

 

 

(17)

(2)Cv(弁要領係数)

 

      弁の容量を表す係数として、容量係数をCv 値で表示する方法が使われています。(Cvとは、弁全開時において 60°F  (15.5℃)の清水を圧力差1psi(6.895 kPa)とし、1 分間に流れる水の量をUSガロン(1ガロン3.785 L)で表示したもの)

      したがってCv値は、その弁が持つ容量を表す係数であり、機種によって異なります。各機種毎のCv値がGSに表示さ れています。 

(3)サイジング 

      調節弁のサイジングとは、弁を通過する流体条件から、その条件におけるCv値を算出し、適切な弁サイズを選定するこ とを言います。 

      サイジングの手順は図6.4の通りです。 

 

流  体  条  件 流  体  名  称 圧力(弁入口、出口圧)

温      度 密  度(比  重)

粘      度

Cv  計  算 FCI 方式による決めら れた計算式を用いて最 大流量時および最小流 量時の Cv 値を算出す る。 

サ  イ  ジ  ン  グ

GSのCv値表から最大流量時の計算Cv値が 弁開度80〜90%。 

最小流量時の計算Cv値が10〜15%開度とな るような内弁サイズとする。 

Cv値は機種ごとに異なるのでGS参照のこと。

             

図6.4 

(4)レンジアビリティ 

      弁が調節できる最大流量と最小流量の比をレンジアビリティと呼びます。しかし通常はCv最大値/Cv最小値で表しま す。      YKV調節弁のレンジアビリティの目安は下記の通りです。 

 

      レンジアビリティ           グローブ弁    約30 : 1       Valdisk       約30 : 1

(5)流量特性 

      プロセスの流量特性は、計器信号と流量、弁開度と流量の関係などを示しますが、調節弁の流量特性は、Cv 値(差圧一 定)特性で表します。内弁の形状により特性は異なりますので、制御目的(コントロールの場合)に適した流量特性を選 定することが必要です。グローブ弁はプラグ(内弁)形状により特性をEQ%、リニア、ON-OFFを選定できます。バタ フライ弁は弁固有の特性(EQ%に近似した特性を持っていますので、通常そのままの特性を使用します。またボール弁 は、ON-OFF制御のみに使用しますので特に流量特性を選定する必要はありません。

(18)

1)イコールパーセント(EQ%)特性 

      弁開度(0〜100%)がどの位置で変化しても、Cv変化の割合が変化前のCvと同じになる特性です。したがって片対数方眼 紙にプロットすれば直線となります。いいかえれば弁開度に対する流量感度を弁開度(0〜100%)のどの位置でも一様にす るりことの出来る特性です。 

 

      方眼グラフに表示した場合      片対数グラフに表示した場合

①イコール%特性  ②リニア特性      ①イコール%特性  ②リニア特性

図6.5  

2)リニア(LINEAR)特性 

      弁開度とCv(流量)とが図6.5の左図②のように正比例します。一般にはイコールパーセント(EQ%)特性が良く使わ れます。イコールパーセント特性とリニア特性を図6.5に表します。

(6)本体部材質 

      調節弁を構成する部品で直接流体に触れる本体、トリム部品などの材質選定は、サイジングと同様、制御目的に対する寿 命や信頼性を左右するので重要なポイントになります。 

      1)流体の圧力、温度に対し充分な強度であること。 

      2)流体の腐食性に対し充分な耐食性があること。 

      3)弁入口圧力と出口圧力の差(差圧)が大きい場合またはスラリー流体などには耐磨耗性があること。 

      4)流体使用条件に対して、経済性、市場性、加工性などの高いものであること。 

      図6.6に本体材料に関する参考資料を記載しました。 

本  体  材  料  JIS  規  格  使  用  温  度  用      途  鋳鉄 

炭素鋼鋳鋼 

18-8系  ステンレス鋼  18-8Mo ステンレス鋼 

FC200 SCPH2 SCS13A SCS14A 

0〜250℃

-5〜538℃

-196〜800℃

-196〜800℃ 

一般用  一般用  超低温、耐蝕用  超低温、耐蝕用        ただし、圧力によって使用温度は制限されます。詳細はJIS規格を参照してください。

図6.6

(7)駆動部の選定 

      駆動部選定はプロセスの制御性、全閉時の弁漏洩などに直接関係しますので制御時の重要なポイントです。YKV 調節弁 の駆動部は、3.2項でも述べたようにスプリング入りのシリンダー駆動部を採用していますので、制御目的に応じた適 切な駆動部を図6.8によって選定して下さい。ここでは代表的なグローブ弁に使用する複動形リニア空気圧シリンダー の選定とサイジングについて概略説明します。 

      駆動部選定はサイジングを含め下記(表6.1)の項目を決定しておきます。 

表6.1  項      目 

①本体定格圧力  ⑦ΔP(コントロール時の実差圧) 

②サ  イ  ズ  ⑧弁  作  動 

③トリムサイズ(内弁サイズ番号)  ⑨供給空気圧 

④パッキン材質  ⑩流体の流れ方向 

⑤P1(締切時 1 次圧力 MPa)  ⑪供給圧力 

⑥P2(締切時 2 次圧力 MPa)   

(19)

表6.2  駆動部標準サイズ、スタンダードプラグ

弁口径 本体定格圧力 トリムサイズ 駆動部標準サイズ

15A (1/2B) 150〜600 0.50 25

20A (3/4B) 150〜600 0.72 25

25A (1B) 150〜600 0.81 25

25A (1B) 900〜1500 0.81 25

25A (1B) 2500 0.72 25

40A (1-1/2B) 150〜600 1.25 25

40A (1-1/2B) 900〜1500 1.25 50

40A (1-1/2B) 2500 1.00 50

50A (2B) 150〜600 1.62 25

50A (2B) 900〜1500 1.62 50

50A (2B) 2500 1.62 50

80A (3B) 150〜600 2.62 50

注:ANSIクラス150〜600はJIS 10K〜40Kに対応します。 

1) 駆動部サイジングの手順は概略次の通りです。

       

      弁口径、本体定格圧力、トリムサイズに対応する標準サイズをサイジ ングの計算に先立って見ておきます。(*注) 

     

      シリンダに、プロセス差圧(実差圧)を絞り込む事ができるか。 

         

 

       

シリンダに、ブレーク・アウト又は締切力があるか。 

     

      スプリングに、弁を所定位置まで移動させる力があるか。 

      (全閉又は全開) 

     

      シリンダ、スプリングに、ANSIクラスIVの締切力があるか。 

      (許容漏洩量:0.01%max Cv) 

弁口径、本体定格より

駆動部標準サイズ(表6.2)が決ります

Step ①

最大許容差圧のチェック

Step ②

締切差圧のチェック

Step ③

Air-Fail時の弁移動チェック

Step ④

Class 4のチェック

エ  ン  ド スタート

         

(*注)駆動部標準サイズは、サイジングに当たってのガイド・サイズであり、この標準サイズ(表6.2)25 で間に合うか 否かを、Step1〜Step4にてチェックする事になります。 

      駆動部サイズは、“呼び”サイズで25, 50, 100, 200, 300 まであり、シリンダの面積(in2)を表します。 

(20)

 

ここでは、その一例としてグローブ弁(スタンダード・トリム)の例を手順に従って記してみます。 

 

 

〈駆動部サイジング例〉 

①  サイジング基礎データ   

項      目  仕      様 

①本体定格圧力  ANSIクラス300 

②呼  び  径  50A(2B)

③トリムサイズ(内弁サイズ番号)  1.62スタンダードプラグ(アンバランス形)

④パッキン材質  テフロン 

⑤P1(締切時 1 次圧力 MPa)  1.47 MPa

⑥P2(締切時 2 次圧力 MPa)  0.49 MPa

⑦ΔP(コントロール時の実差圧)  0.98 MPa

⑧弁  作  動  RA Air to open, Air Fail close

⑨供  給  圧  0.39 MPa

⑩流体の流れ方向  FLOW-OVER (図6.7参照) 

⑪供給圧力  0.39 MPa

 

     

図6.7 

 

②  駆動部標準サイズ  ・・・・・  25 となります。  ・・・・・・  表6.2矢印参照

③  サイジング計算

    Step 1 最大許容差圧のチェック

     

. MPa

. . A

J Low P A

S O

C

1 97

3 13

177 0

148 × =

× =

= •

ΔPa=最大許容差圧 MPa

      ∴ΔP(実差圧)=0.98 MPa <ΔPa=1.97 MPa OK AC・Low=シリンダ(25Sq.in)下部面積cm2 AS =シート面積(トリムサイズ1.62)cm2

OK

JO=エアスティフネス係数       PS=供給空気圧MPa/kN/cm2 JO=0.3882 xPS+0.025=0.177 MPa

Step 2 締め切り差圧のチェック

      AC・Low x PS ≧P1(AS-ASTEM)-P2 x AS+SE+PF SE=標準プラグの初期スプリング力  kN 左辺=148 x 0.0392 =5.80 kN PF=パッキン摩擦力  kN

右辺=0.147(13.3-3.88)-0.049x13.3+0.647+0.196=1.576 kN ASTEM=プラグのステム面積  cm2

∴左辺(シリンダ力)=5.80 kN>右辺(流体による力)=1.526 kN

OK Step 3 Air-Fail時の弁移動チェック

      SF = P1 x ASTEM + PF =0.147 x 3.88 +0.196 =0.766 kN SF=必要なスプリング力  kN ∴S65%E = (1.068 kN)> SF = 0.766 kN OK

・S65%E = 1.068 kN

  スプリング力(65%伸び状態))・・・スプリング・サイズ(SE)が決ればS65%Eも決る。

Step 4 ANSIクラスIVのチェック

      P1(AS-ASTEM)-P2 x AS + SE –PF> RSL RSL=必要なシート線圧       左辺=0.147 x (13.3 –3.88) – 0.049 x 13.3 +0.647 –0.196 =1.18 kN

RSL = 1.127 kN

∴左辺(スプリング力、流体圧)=1.18 kN >RSL =1.12 kN OK

・RSL =1.12 kN

  (Class 4を保つためのシーティング・ロード)   RSL =0.221 x πx T/N =0.221 x πx 1.62 =1.127 kN

(21)

④  駆動部サイジング結果 

・駆動部サイズ:25(スタンダード・スプリング) 

      逆作動:Air-to-open(Fail-close) 

・供給空気圧:0.392 MPaG 

・Air-Fail時:全閉となる(作動Air-to-open) 

・許容漏洩量:実差圧0.98 MPaに於いてスプリング力のみで定格Cv値の0.01%以内(ANSIクラス IV 相当)が保て ます。 

  注)Step ①〜④のチェック上満足しない場合、TI 21F0A3をご参照下さい。

       

グローブ弁 スタンダードプラグ プレッシャーバランスプラグ 3  方  弁

アングル弁 CavControl MegaStream ChannelStream TigerTooth

ShearStream

(Vノッチボール)

Valdisk

(ハイパフォーマンス   バタフライ)

ボール弁 バタフライ弁 選 定 要 素

複動形リニア空気圧シリンダ        複動形ロータリ空気圧シリンダ      複動シリンダ

単動シリンダ

図6.8

(22)

(8)付属品 

    YKVでは調節弁の付属品を各種準備しています。しかし一般的には、制御目的に応じて下記のものが使用されます。 

 

コントロール

ポジショナ

エアーセット

リミットスイッチ

ON-OFF

電 磁 弁

エアーセット 制  御  目  的

エアー切替弁

リミットスイッチ  

                       

1)ポジショナ 

    ポジショナは、コントロールに使用され、電空ポジショナ(入力電流、出力空気圧)、空空ポジショナ(入出力ともに空気  圧)との2種に大別されます。使用目的は、信号を変換すると共に、各種のコントロールを妨げる要素(ステムの摩擦、流 体圧力によるプラグの不平衡など)とは無関係に計器信号に対し、弁ステム位置を別操作圧力を利用して、精度良く比例動 作させることにあります。 

             

      操作信号が電流の 

複動形リニア空気圧シリンダー 複動形ロータリ空気圧シリンダー 空−空

電−空 ポジショナ

単動シリンダー 複動シリンダー       場合必ず必要 

      空−空=PP100 

      電−空=EP100 (電流信号の場合必要) 

2)エアーセット(フィルター付減圧弁) 

    エアーセットは減圧弁とフィルターがセットされたもので、調節弁の操作圧力(供給圧力)を一定に保持するために使用さ れます。 

3) 電  磁  弁 

空気式調節弁をON-OFFで使用する場合は、操作空気圧力を電気信号(ACまたはDC)でON-OFF切換して弁を作動さ せます。この切換を行なうため電磁弁が使用されます。またポジショナ付弁は、電源断で弁開または閉とする場合、およ びその開度でロックさせたりすることにも使用します。YKVでは三方、四方、その他各種の電磁弁を用意しています。 

   

       

      〔4 方電磁弁 

      標準形、防爆形〕       

 

      〔信号=AC100V, 210V(50Hz,

60Hz)DC24V. 48V などあります。〕 

 

      〔3方電磁弁        標準形、防爆形〕 

   

複動形リニア空気圧シリンダー 複動形ロータリ空気圧シリンダー

複動シリンダー

(スコッチ形)

単動シリンダー

(スコッチ形)

(23)

4)リミットスイッチ 

    リミットスイッチは、調節弁の開閉位置を電気信号として取り出す目的に使用します。 

    特に全開、全閉の確認を制御室でランプ表示する場合や、シーケンス制御信号として使用します。 

    リミットスイッチは、弁に直接取付ける現場機器で雰囲気に応じて標準形、耐圧防爆形の 2 種を用意しています。 

 

(9)  調節弁の選定例 

    調節弁を選定するにあたって、前述図4.1(P.14)のボイラーの自動燃焼制御を例に、客先よリ提示された仕様(流体条件)

から、重油ラインのグローブ弁と空気ラインのValdiskについてサイジング(Cv値計算)してみます。 

  1)重油ライン        ・流体条件

流  体  名 重        油

□LIQ

□GAS

□STEAM

MAX 15

NOR MIN

5 ■m3/H □Nm3/H 

□kg/H  □ 入口圧力  P1 MAX流量時

6

NOR流量時 MIN流量時 8

出口圧力  P2 5 2

差    圧  ΔP  1 6

最大締切圧力  8

■MPa

■G

□abs.

□mmH2O

温    度  t  20 20 ■℃  □°F

比    重  G  0.95 0.95 水=1 □空気=1 

・Cv計算

    ・調節弁の選定

    ・付属品

2)空気ライン     ・流体条件

流  体  名 燃    焼    空    気 流

□LIQ

□GAS

□STEAM

MAX

16,500

NOR MIN

5,500 □m3/H ■Nm3/H 

□kg/H  □ 入口圧力  P1 MAX流量時

1,500

NOR流量時 MIN流量時 1,600

出口圧力  P2 1,300 700

差    圧  ΔP  200 900

最大締切圧力  2,000

□MPa

■G

□abs.

■mmH2O

温    度  t  80 80 ■℃  □°F

比    重  G  1 1 水=1 ■空気=1 

・Cv計算 

    ・調節弁の選定   

 

・付属品   

      Cv計算値には、FCI方式による手計算方式とオリフィス/バルブ計算尺を用いる方法があります。

(24)

3)内弁サイジング

Cv基本式FCI(FLUID CONTROLS INSTITUTE)方式

計    算    式        

流体 P2>P1/2 P2≦P1/2 液        体

P

1

Q G .

Cv = 0 366

1

左に同じ

ガ        ス

( )

(

1 2

)

2

2

273

2785 P P P T G Cv Q

+

= + ( )

2407P

1 2

2

G T 273

Cv Q +

=

飽  和

(

1 2

)

7

137 . P P P Cv W

+

= ∆

3

1

119 . P Cv = W

蒸  気

過  熱

( )

(

1 2

)

7 137

0013 0 1

P P P .

t . Cv W

'

+

= + ( )

3

1

119 0013 0 1

P .

t . Cv W

+

'

=

記号の説明  Cv  :弁容量係数  Q1  :容積流量(m3/h) 

Q2  :容積流量(標準状態)(Nm3/h)  W  :重量流量(kg/h) 

ΔP  :差圧P1-P2(MPa) 

P1  :弁入口圧力(絶対圧)(MPa Abs.)  P2  :弁出口圧力(絶対圧)(MPA Abs.)  G1  :液体の比重 

G2 :ガスの比重 

T   :使用状態の温度(℃) 

t’   :過熱度(℃)

7.調節弁仕様明細書の記入要領 

  この仕様明細書は調節弁および部品、その他共通に分かれています。部品はすべて特注扱いですので、調節弁用のみについて 解説します。記入方法は、一部書き込みと、必要項目の□印にチェックマークする方法があります。該当項目がない場合は空 欄にマークして必要事項を記入してください。 

 

(1)品名/形名 

  1)品名:例.一般用グローブ弁    2)形名:例.GV02 

 

(2) 流体条件 

  1)流体名:調節弁を通過する流体の名称を記入する。 

  2)流体:LIQ, GAS, STEAMのどれかにチェックマーク。次にMAX. , (NOR), MIN流量値を記入し、その単位をチェックマ ークする。 

  3)入口圧力P1:MAX, (NOR), MIN流量時のそれぞれの調節弁入口圧力P1を記入する。 

  4)出口圧力P2:MAX, (NOR), MIN流量時のそれぞれの出口圧力P2を記入する。 

  5)差圧ΔP:MAX, (NOR), MIN流量時のそれぞれの入口圧力P1と出口圧力P2の差圧ΔPを記入する。 

  6)最大締切圧力:調節弁が全閉時に受ける流体の最大圧力を記入する。 

  7)比重G:上記同様それぞれの時の比重Gを記入する。(GASは空気:1、 LIQは水:1を基準とする)    8)モル重量:流体圧力が気体の場合で、分子量をモル重量として記入する。 

  9)温度t:上記同様それぞれの時の温度tを記入する。 

10)過熱度t、粘度V、計算Cv値等は、出来る限り記入する。 

11)配管径:バルブ前後の配管径、スケジュールNo.を記入する。 

12)流れ方向:Flow Over(P1:プラグステム側)又はFlow Under(P2:プラグ側)を記入する。 

 

(3)弁本体部 

1) 形式:調節弁の選定をバルブ選定法(TI 21F0A1)にて選定し、形式を記入する。 

  2)弁口径/トリムNo.:流体条件からその条件におけるCvを計算し、GS Cv値表から適切な口径/トリムNo.を選定し記入 する。 

  3)定格、接続、材質:客先仕様書より記入する。 

  4)ボンネット:流体温度により選定,記入する。 

(4)主  要  部 

  1)形式:グローブ弁は全閉時許容漏洩量などにより選定し記入する。 

  2)特性:グローブ弁はプラグ形状により特性をEQ%、リニア、ON-OFFを選定できます。制御目的に適した流量特性を選 定します。 

3)材質、プラグシート:流体の圧力、温度,耐食性、耐磨耗性、全閉時の許容漏洩量を考慮して記入する。

(25)

  4)スペシャルトリム:キャビテーション、高騒音が予測される場合、その流体に適したトリム(CavControl, MegaStream,  ChannelStream, TigerTooth)を選定する。 

  5)パッキン材質・ガスケット:使用圧力、温度に相関があり、流体に最適な材質を記入する。 

  6)ガイド:温度、圧力に限界がありますのでGS参照ください. 

 

(5)駆  動  部 

  1)形式: 

  2)サイズ・スプリング:駆動部サイジングによって確認されたシリンダサイズ、スプリングはシングルかデュアルを記入す る。 

  3)AIR TO :調節弁の作動がポジショナーの入力信号を介してAIR TO(入力信号増)でOPEN(開)かCLOSE(閉)を記 入する。 

  4)AIR FAIL  :調節弁の作動がAIR FAIL  (供給圧減)で、OPENかCLOSEかLOCK(固定)かを記入する。LOCKの場 合は付属機器としてLOCK UP Valveを必要とします。 

  5)手動機構:手動機構指定の場合,要求するタイプを記入する。 

  6)周囲温度:設置される周囲温度(GSに記載)を確認の上記入する。周囲温度によっては、使用する付属品の仕様が異な ります。 

  7)供給圧:シリンダー駆動部に使用される供給圧力。ON-OFF弁の場合、最大圧力(0〜0.4 MPaの場合 0.4 MPa)を記入 する。 

  8)空気配管接続:ポジショナーの標準接続径はPc1/4となります。作動速度は指定がある場合、シリンダーの配管、接続径 が標準(1/4)より大きくなる場合があります。 

 

6)ポジショナー 

  1)ポジショナ・入力信号:客先仕様書を確認の上記入する。PP空―空ポジショナー、EP電―空ポジショナー。ポジショナ ーが電―空の場合、標準か耐圧防爆かを記入する。 

  2)POS入力増:ポジショナの入力が増加したとき、調節弁をOPENにするのかCLOSEにするのか記入する。 

 

7)付  属  品 

  1)エアーセット:調節弁にエアーセット(フィルター付減圧弁)を付属品としてつける場合は、チェックマークして手配す べきエアーセットの形式を記入する。 

      他社製の減圧弁を使用する場合、設定範囲、接続径に注意して下さい。 

  2)エアーフィルター:手配すべきエアーフィルターの形式を記入する。 

  3)電磁弁:調節弁に電磁弁を付属品としてつける場合、手配すべき電磁弁のFULL 形式を記入し、AC、 DC、定格電圧、

周波数などをチェックマークする。 

  4)リミットスイッチ:リミット付の場合、FULL形式を記入し、OPEN側かCLOSE側かチェックマークする。 

  5)ボリュームブースター・ロックアップバルブ・スピードコントローラー:調節弁にこれらの付属品がつく場合、チェック マークし付属品のFULL形式を記入を記入する。 

    注:作動条件(作動速度、AIR FAIL時のバルブの作動方向:OPEN, CLOSE, LOCKなど)に関係しますので、機種選定の 際接続径に注意して下さい。 

 

8)手  配  関  係 

  1)客先名:契約先名、需要先名を記入のこと。 

2)手配No.:手配No. Section-Loop-Item No.を記入のこと。 

  3)Tag No. :客先の指定あれば必ず記入のこと。

(26)

8.調節弁定価表の構成 

  大別すると下記の様になっています。 

    (a)  弁本体部+標準駆動部の価格      (b)  弁本体部の加算価格      (c)  弁本体部付加仕様の加算価格      (d)  駆動部、駆動部付加仕様の加算価格 

    (e)  付属品の価格(ポジショナ、電磁弁、リミットスイッチ  etc.) 

 

1)調節弁野価格の算出法 

  定価表が (a)〜(e) の様な構成になっておりますので        調節弁の定価= (a) + (b) + (c) + (d) + (e) 

 となります。これは調節弁の種類(一般形グローブ弁、ShearStream、 etc.)によらず、全て同じ手法で積算できます。 

 

2)形名の構成 

    □□      □□□ 

 

    形式    サイズコード   

3)定価表の引き方 

  (a)  まず GS、調節弁仕様書明細書記入方法により、調節弁仕様明細書、ロータリー調節弁仕様明細書(以下は明細書)を 作成して下さい。 

  (b)  次に、明細書で書かれている形式、GV, HG, TV, SV, VV, BV, DV, CC, CS, MG, TTによって該当する価格表を探して下さ い。 

    注:以下定価表の引き方については各形式のPrice Sheetsを参照して下さい。 

 

4)立会検査費、特殊検査費、特殊試験および特殊処理について 

  調節弁の種類により違うため、検査費はその都度見積もる必要がありますので、特注表によりYKVに見積もり依頼をして下 さい。 

(27)

9.調節弁に使用される代表的用語の解説 

  コントロールバルブの構造、特性、試験および検査などを論ずる場合に必要とする各種用語のうち代表的なものを表9.1に まとめ、それらの簡単な解説を行った。 

   

表9.1 

用    語  用    語    解    説 

本  体  部  BODY ASSEMBLY =

 操作量を変えるための可変制御量を包含し、それが駆動部の出力によって操作され、位置付けられる。

駆  動  部  ACTUATOR =

  本体部を動かすための駆動力を発生し、かつ信号量に対応した操作位置を決める部分。 

正  作  動  DIRECT ACTION =

  信号量の増加に従ってステム(弁軸)が下がってプラグ(内弁)が閉じる駆動部の 作動をいう。 

         

逆  作  動  REVERSE ACTION =

  信号量の増加に従ってステム(弁軸)が上がってプラグ(内弁)が開く駆動部の作 動をいう。 

   

許  容  差  圧  ALLOWABLE PRESSURE DROP =

  許しうる最大の弁前後圧力降下の値であって、一般にはプラグ(単座弁)で特に問題となる。 

ト  リ  ム  VALVE TRIM =

  バルブ本体内部で流体を制御する主要部分の総称で P.6, 図3.2における、プラグ、ステム、シー トリングなどをいう。 

弁  容  量  CAPACITY =

  プラグ(内弁)全開時、単位時間内にバルブを通過する流体の量(m3/h, kg/hなどをいう。 

弁容量係数    Cv値 

FLOW COEFFICIENT =

  弁の容量を表す係数としてCv値で表示されている。Cvとは弁全開時において60°F(15.5℃)の清水 を圧力差1psi (6.895 kPa)とし、1 分間に流れる水の量をUSガロン(1ガロン=3.785 L)で表示した もの。 

  P17参照。 

レンジアビリティ  RANGEABILITY =

  そのコントロールバルブで制御可能なる最大流量と最小流量との比をいう。P17参照。 

定  格  圧  力  RATING PRESSURE =

  そのバルブの公称使用最高圧力であって、実際にはJIS B2201その他に規定されている如く、使用温 度、流体の性状によって使用最高圧力は異なってくる。 

弁座漏れ量  SEAT LEAKAGE =

  逆作動弁では信号ゼロにした状態、正作動弁では信号の最大値の10〜20%増の状態で内弁(ポート)

と弁座のすり合せ面から流体が漏れる量をいい、同一差圧に保ったときの全開流量に対するパーセン トで表す。 

サイジング  SIZING =

  弁を通過する流体仕様(流体名、流量、圧力、温度など)から充分な容量(弁容量係数Cv値)を有 する弁サイズを選定することをいう。P17参照。 

ヨ  ー  ク  YOKE =

  駆動部と本体と結合するに要する連結枠をいう。P11,図3.15参照。 

プ  ラ  グ  PLUG =

  内弁(ポート)のことでステム(弁軸)と一体構造となっており、弁座(シートリング)と組合せで、

流れを開閉する。P.6 図2.3参照。 

ス  テ  ム  VALVE STEM =

  駆動部の動きを内弁(ポート)に伝達する弁軸をいう。P.6, 図3.2参照。 

(28)

用    語  用    語    解    説  シートリング  SEAT RING =

  弁座のことで内弁(ポート)との組合せで開閉する。P.6, 図3.2参照。 

デ  ィ  ス  ク  DISK =

  バタフライ弁、Valdiskなどのように内弁形状が円板状の場合、一般にディスクという。 

プラグ形状  (1) P-PORT(プラグ形) 

テーパープラグのような形状をしたもので弁座と内弁との間にできるリング状 の面積を変えて流量を制御するものです。特長は内弁形状が単純なのでステライ トなどの表面硬化処理が容易である。また高粘度、雑物を含む流体、高温、高差 圧の流体などのアプリケーションにも対応できます。 

   

(2) Q-PORT(サラ形) 

    急速開閉、即ちON-OFF制御用として使用するもので特性は問題にならない が流れの状態があまり乱れない形状にしている。 

 

  Psi POUND-SQUARE-INCH

    圧力単位 lb/in2の意味で、1 lb/in2 = 6.895 kPaに相当する。 

流  量  特  性  FLOW CHARACTERISTIC =

    調節弁の流量特性は Cv 値(差圧一定)特性で表します。 

(1) イコールパーセント(EQ%)特性 

   弁開度(0〜100%)がどの位置で変化してもCv変化の割合が変化前のCvと同一になる特性です.

従って片対数方眼紙にプロットすれば直線となります。 

 

(2) リニア(LINEAR)特性 

    弁開度とCv(流量)とが正比例します。 

    ①  イコール%特性  ②リニア特性      ①  イコール%特性  ②リニア特性 

  

レデュースポート  REDUCED PORT =

    調節弁のサイズが配管サイズより小さい時には、弁の入口と出口側にレジューサを付けるのが普通で すが、弁単体で本体サイズは配管サイズに合わせ、内弁サイズを配管サイズより小さく(Cv値で決る)

縮小する方法をいいます。 

Rev. Mar./2001

参照

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