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リニヤポンプについて

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Academic year: 2022

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リニヤポンプについて

2011.9

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目 次

1.羽根車(クローズド羽根車)開放羽根車(オープン羽根車) P.1

2.スキマ制御をするしくみ P.5

3.圧力制御のしくみ P.7

4.インバータ方式との比較 P.13

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1.羽根車(クローズド羽根車)と開放羽根車(オープン羽根車)

①クローズド羽根車 -通常の遠心ポンプに使用される一般的な羽根車-

前面にフタがあるため、ブレードの全体は見ることはできません。

ブレード

(4)

1.羽根車(クローズド羽根車)と開放羽根車(オープン羽根車)

②オープン羽根車と羽根プレート -リニヤポンプの羽根車-

前面のフタと羽根車を分離し、前面がオープンな状態なのでブレードの全体を見ることがで きます。弊社では前面のフタ部を「羽根プレート」と呼んでいます。

ブレード

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(5)

1.羽根車(クローズド羽根車)と開放羽根車(オープン羽根車)

③リニヤポンプのスキマ制御特性(1/2)

オープン羽根車と羽根プレートのスキマを調整することにより、ポンプ性能を変化させるこ とができます。リニヤポンプはこの特性を利用し、圧力制御を行っています。

3

(6)

1.羽根車(クローズド羽根車)と開放羽根車(オープン羽根車)

③リニヤポンプのスキマ制御特性(2/2)

スキマが最小の場合は通常のクローズド羽根車とほぼ同じ構造となるため、ポンプ性能としては最大 となります。

スキマが開いてくるとポンプ性能は少しずつ下がり、それに伴い軸動力も下がってきます。スキマが 開ききった状態がポンプの最小性能となります。

(ポンプによっても異なりますが、スキマの動き代は約0.2mm~30mmです。)

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2.スキマ制御をするしくみ

①単段型リニヤポンプの構造

バランス室の

圧力を下げる バランスくずれ

F1 > F2 となる 羽根プレートは

右側に移動 スキマが

狭くなる 吐出圧力 が上がる

バランス室の

圧力を上げる バランスくずれ

F1 < F2 となる 羽根プレートは

左側に移動 スキマが

ひろくなる 吐出圧力 が下がる 例えば、ある位置でF1=F2となり羽根プレートが停止していた場合

パイロット弁でコントロール

①モータが回転すると、主軸及び羽根車はモー タと同じ回転速度で回転します。

②羽根プレートはスピンドルを介してピストン と接続されており、軸方向にのみ動きます。

また、羽根車により加圧された圧力水が羽根 プレート外壁に掛かるため、右向きの力F1が スラスト力として残ります。

③シリンダ内はピストンにより切り分けられた 水室が2つあります。定圧室はオリフィスで 絞られているため、

定圧室圧力<バランス室圧力

となっており、ピストンには左向きの力F2が スラスト力として残ります。

(F1=F2で羽根プレート静止)

④パイロット弁にてバランス室の圧力をコント ロールすることにより、F2の力を調整し、羽 根プレートを軸方向に動かします。

5

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2.スキマ制御をするしくみ

②多段型リニヤポンプの構造

バランス室の

圧力を下げる バランスくずれ

F1 > F2 となる 羽根車は

左側に移動 スキマが

狭くなる 吐出圧力 が上がる

バランス室の

圧力を上げる バランスくずれ

F1 < F2 となる 羽根車は

右側に移動 スキマが

ひろくなる 吐出圧力 が下がる 例えば、ある位置でF1=F2となり羽根車が停止していた場合

パイロット弁でコントロール

①モータが回転すると、主軸及び羽根車 はモータと同じ回転速度で回転します。

②主軸に装着されたベアリングは軸受内 のホルダーに納められています。ホル ダーはスピンドルを介してピストンと 接続されており、回転している主軸は ホルダーごと、軸方向に動きます。ま た、羽根車には、ポンプから発生する 軸スラスト力が左向きの力F1として掛 かっています。

③シリンダ内はピストンにより切り分け られた水室が2つあります。バランス 室にはパイロット弁で調整された圧力 が入っており、ピストンに右向きの力 F2として掛かっています。

(F1=F2で羽根車静止)

④パイロット弁にてバランス室の圧力を コントロールすることにより、F2の力 を調整し、羽根車を主軸ごと、軸方向 へ動かします。

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3.圧力制御のしくみ

①吐出圧力一定制御

水量がQ1からQ2に減少した場合

ポンプ性能1にそって運転点がbに移 動するため吐出圧力上昇

パイロット弁の主弁が押し上げられ バランス室圧力が上昇

羽根プレートが左側に移動しスキマS がひろがる。その結果、ポンプ性能 が変化し圧力が低下していく。

もとの圧力に戻った時(ポンプ性能2

・運転点はc)、パイロット弁の主弁 がもとにもどる。その結果バランス 室圧力も復帰し、羽根プレートが停 止する。

水量がQ1からQ3に増加した場合

ポンプ性能1にそって運転点がdに移 動するため吐出圧力低下

パイロット弁の主弁が押し下げられ バランス室圧力が低下

羽根プレートが右側に移動しスキマ Sがせまくなる。その結果、ポンプ 性能が変化し圧力が上昇していく。

もとの圧力に戻った時(ポンプ性能 3・運転点はe)、パイロット弁の主 弁がもとにもどる。その結果バラン ス室圧力も復帰し、羽根プレートが 停止する。

例えば、左記のa点で運転していたとします。(単段型リニヤポンプの場合)

上記のように、電気的なフィードバック制御がないことと、水圧変化を直接制御力

(羽根プレート、又は羽根車を動かす力)に利用しているため、下記の特徴があります。

1.ポンプの圧力制御に電気的な計装はまったくない。

2.非常に速い応答性。

3.ほとんどハンチングしませんので、圧力変動が非常に少ない。

弊社では上記を自力水力制御と呼んでいます。

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3.圧力制御のしくみ

②吐出圧力一定制御 -実際の圧力・流量変化記録-

約4分間で 0 → 4350L/min → 0 と水量を 変化させていますが、圧力350kPaの変動は

ほとんどありません。

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3.圧力制御のしくみ

③抵抗制御

上図の場合、理論的には管路抵抗曲線Rより上側にポンプ性能があれば、水は流れることになります。

①汎用ポンプの場合、圧力特性はe - cとなります。

②リニヤポンプ(圧力一定)の場合、圧力特性はd - cとなり、①と比較すると緑斜線部の圧力エネル ギー が節約されることになります。

③リニヤポンプ(抵抗制御)の場合、圧力特性はa - b - cとなり、②と比較すると青斜線部の圧力 エネ ルギーが節約されることになります。

上記のようにできるだけ抵抗曲線Rに近い圧力特性を実現できれば、省エネ的にも最大になります。

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3.圧力制御のしくみ

④抵抗制御 -実際の抵抗制御特性-

前記のように③が最も省エネとなりますが、実際の運用上、管路抵抗Rにそわせるようにすると、ポンプからの距 離が最遠端の負荷で水量が不足する可能性があります。

(近いところに水が流れすぎ、遠いところの水が不足する。)

よって、実際の運用では上図のように少し余裕をみた設定で運用しています。

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3.圧力制御のしくみ

⑤抵抗制御 -抵抗制御のしくみ-

圧力上昇命令の場合

制御モータを正転させ

、パイロット弁の設定 圧力をあげる。

パイロット弁の主弁が 押し下げられ、水の通 過面積が減少する。

バランス室の圧力が少 しずつ減少し羽根プレ ートが右に移動

ス キ マSが せま く なり 吐出圧力が上昇

現在圧力=目標圧力で 制御モータを停止

圧力下降命令の場合

制御モータを逆転させ

、パイロット弁の設定 圧力をさげる。

パイロット弁の主弁が 押し上げられ、水の通 過面積が増加する。

バランス室の圧力が少 しずつ増加し羽根プレ ートが左に移動

スキマSがひろくなり 吐出圧力が減少

現在圧力=目標圧力で 制御モータを停止

パイロット弁で設定した圧力は一定制御となるため、そのままでは抵抗制御に利用できません。

水量の変化にともなってパイロット弁の設定を変更するしくみが必要になりました。

そこで、弊社では電動パイロット弁を開発し、抵抗制御に使用しています。

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3.圧力制御のしくみ

⑥抵抗制御 -実際の圧力・流量変化記録-

B点(130kPa・2450L/min)からC点(250kPa・3550L/min)の設定で動作させています。圧力変動は ほとんど見られず、水量に合わせて圧力がきれいに追従していることが判ります。

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4.インバータ方式との比較

(1/2)

項 目 リ ニ ヤ ポ ン プ 判定 イ ン バ ー タ 方 式 判定

システムの構成

圧力制御が自力水力制御のため簡素。

インバータ、計装設計が不要。圧力制御 部がユニット化されているため、手数が まったく掛からない。

ポンプは汎用ポンプであるが、インバー タ、計装が必要ゆえ、取りまとめに手間 がかかる。また、納品後のメンテナンス もバラバラとなる。

開放羽根スキマ制御 周波数変換による回転数制御

・羽根のスキマが大きくなるとポンプ 効率が低下する。

△ ・ポンプ効率は低下しない。 ○ 圧力制御方法

と特徴 ・回転数が一定のため、モータ効率は 低下しない。

○ ・周波数変換により回転数を落とすに つれて、総合効率(モータ効率×イ ンバータ効率)は低下する。

圧力制御の応答性 自力水力制御のため応答性に優れ、変動

幅も極めて少ない。 ○ 慣性効果で制御に遅れが生じ、負荷変動

に対し圧力変動幅も大きい。 × イニシャルコスト 高揚程、大容量については、価格は安価

となる。 × 給水システムのユニット化が進み、小容

量が安価になっている。 ○

ライフサイクル コスト

本体が鋳造品で肉厚が厚いため耐用年数 が長い。

圧力制御部がポンプに含まれているた め、保守管理が容易で、コストは少な い。

汎用ポンプを使用しているが、鋼板を原 材料とした小型・量産化により、耐用年 数は短い傾向にある。

インバータに関しては半導体素子の耐久 力に左右される。

対応性 受注生産を基本とし、ユーザーの要望

を、製品に反映させることができる。 ○ 標準化されているため、オプションに含

まれない項目は製作できないことがある △ 故障時の対応 ポンプメーカで全て対応できる。 ○ インバータ故障の場合、原因が判りづら

く、復旧に手間取ることがある。 △

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4.インバータ方式との比較

(2/2)

項 目 リ ニ ヤ ポ ン プ 判定 イ ン バ ー タ 方 式 判定 コンピュータ

への影響 高周波およびノイズが一切でない。 ○ 高周波およびノイズ対策が絶対条件とな

る。 ×

汎用モータを一定回転で運転するため、

騒音は汎用ポンプと同程度の低騒音。 ○

低騒音型インバータも市販されている が、汎用モータを商用電源で運転した場 合より、騒音は高くなる。

騒 音

軸動力は基本性能圧力との比の 0.5 乗で 求められ、仕様水量付近においてはモー タ効率の低下がないことから、負荷(流 量等)が大きい場合に有利。

軸動力は相似法則により、回転数比(周 波数比)の 3 乗で求められるが、総合効 率が低下することから、負荷(流量等)

が小さい場合に有利。

○ 省エネ効果

省エネ効果の検証をする場合、電動機入力(消費電力)にて行う。

電動機入力は、軸動力をモータ効率(インバータは総合効率)で除することで求められる。

リニヤポンプとインバータ方式では、各々の有利な点も含め、総合的に見るとほぼ同等。

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参照

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