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不整脈児における水泳および潜水時の心電図についての検討

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(1)

日本小児循環器学会雑誌 3巻3号 311〜319頁(1988年)

不整脈児における水泳および潜水時の心電図についての検討

(昭和62年9月28日受付)

(昭和63年2月3日受理)

牧  隆敏 斉木 和夫

  横浜市立大学小児科

真下 和宏  南沢  享 戸塚 武和  原口 寿夫

key word8:潜水反射,水泳,心電図,徐脈性不整脈,頻拍性不整脈

安井  清 新村 一郎

      要  旨

 (1)26名の原発性不整脈児童に対して水中心電図検査を施行して潜水および水泳が不整脈に与える影 響について検討した.

 (2)潜水中の頻拍誘発は無かったが,2度房室ブPック2例を含む3例に2秒以上の心停止がみられ

徐脈性不整脈児の潜水には十分な注意が必要であると思われた.

 (3)水泳による運動を心拍数の増加でみると,泳げる例においては病院内におけるダッシュ法による 運動負荷時とほぼ同様な結果が得られたが,水に慣れない患児においては水泳時間に対して心拍数の増 加が大きく水に対する恐れや緊張感による交感神経系興奮の影響が大きいと考えられた.

 (4)頻拍の誘発は上室性頻拍症で院内より多く見られたが,病歴より既知の発作のみであり,心室性 頻拍症では運動負荷の結果とほぼ一致した.

 (5)水中においては陸上における運動より迷走神経や交感神経がより複雑に関与していることが窺わ

れた.

         はじめに

 不整脈児の管理においては,従来運動負荷心電図や ホルター心電図の所見よりその運動管理区分が決定さ れてきた.しかしながらプールの可否および水泳の許 可基準に関しては未だ十分な検討がなされていない.

本稿では基礎疾患をもたない特発性不整脈児における 水中心電図について下記の目的について検討を加えた ので報告する.

 ①潜水は不整脈児にどのような影響を与えるか.

 ②水泳による循環器系への影響はどのくらいか.

 ③水泳は不整脈誘発に陸上での運動と違いを見せ

るか.

         対象と方法

 26名の原発性不整脈児(男児14名,女児12名)につ いて検討した.年齢は6歳から19歳で当科循環器外来

別刷請求先:(〒232)横浜市南区浦舟町3−46      横浜市立大学病院小児科  牧  隆敏

受診中のもので,心エコー検査を含む非侵襲的循環器 検査において基礎心疾患の存在は否定している.不整 脈の内訳は,心室性頻拍症10名,上室性頻拍症5名,

心室性期外収縮2名,2度房室ブロック4名,および 心室性副収縮,徐拍性心室性頻拍症,QT延長症候群,

完全右脚ブロック,WPW症候群各1名である.全例 トレッドミル運動負荷心電図にて運動誘発性不整脈の 有無を検討し,保護者にプールでの検査の承諾を得た.

水泳は,室内プール(室温31℃,水温28℃)にて行っ た.プログラムは,①プール外安静.②プール内安静.

③プール内において立位よりそのまま水中に潜る潜 水.④患児のできる水泳種目.泳げなけれぽビート板 を使ったバタ足とした.記録は日本光電社製水中心電 図モニターシステムにて行い,データレコーダーにも 保存し検査後に解析した.検査中の電源は,水際であ

ることも考慮してバッテリー電源とした.心電図の解 析は,紙送り速度25mm/secにて潜水中の1拍毎の心 室波間隔,水泳中の5秒毎の心拍数,不整脈の頻度を

(2)

3.00

2.00

卍00

T」.15Y F. WPW&PSVT

BCL   667msec maxRR 1440msec

        10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33

       (拍)

図1 潜水中および潜水後の心室波間隔の潜水前心室波間隔に対する比.横軸は1拍  毎の推移を縦軸は心室波間隔の比を示す.心室波間隔は潜水の後半に延長を示して

 いる.

2.00

1.00

K.1.10Y M. CRBBB

●一…e潜水中 o−一一4潜水後

5sec 5sec

123456789

15sec  15sec

10 11 12 13 14 15 16 17 1B 19 2021 22 23 24 25 26 27 28 29 3031 32

      (拍)

図2 潜水中および潜水後の心室波間隔の潜水前心室波間隔に対する比,潜水開始後  10秒にて心室波間隔の延長が見られるがその後は殆ど延長を示さない.

検討した.

      結  果

 1.潜水試験二潜水にて心室波間隔の延長を認めた が,その延長のパターソは症例により異なり,徐々に 心室波間隔が延長する例や,最後に急激に延長する例,

同程度の延長が続く例に分かれた.図1〜3は潜水前 の心室波間隔に対する潜水中および潜水後の心室波間 隔の比を1拍ごとに示した.15歳女児のWPW症候群 例では21秒間の潜水時間のうち前半の10秒間は殆ど心 室波間隔の延長が見られないが,後半には徐々に心室 波間隔延長を示して最後の1拍で最も長い1,440msec

を記録した(図1).10歳男児の完全右脚ブロック例で は潜水開始後10秒にて心室波間隔の延長が見られる が,その後の延長は見られぬまま潜水を終了している

(図2).2度房室ブロックの14歳女児例(図3,4)

では突然に心室波間隔の延長を示し潜水開始前の心室 波間隔との比で6.69(3,420msec)となっている.この ような延長は2度房室ブロック4例中2例および心室 性頻拍症10例中1例にみられ3例とも2秒以上の心室 波間隔を示した.今回の水中心電図では心房波の同定 は必ずしも全例において出来なかったので,検討の対 象とはしなかった.10秒以上潜水の出来た16例につい

(3)

昭和63年5月1日

N.T.14Y F. IIAVB

      ユC・69

①BCL

 maxRR 3420msec

②BCL  543・msec  maxRR 2160msec   ●一一●潜水中   O−−4潜水後

313−(25)

1.OO

てみると(表1),最大心室波間隔は860〜3,420(平均

1,454±713)msecで潜水前に対する比率は

1.48〜6.64(平均2.42±1.32)であった.2秒以上の 心停止は,前述の3例でそれぞれ3,420,2,060,2,900 msecであった.潜水中の頻拍症の発作は見られな かったが,徐拍性心室性頻拍症の例で97/分の心室調律

NT14YF

皿゜AVB

    プール内潜水開始

一.}・三『琴≡‡≡≒ニニニ三三二≒三三三.:三こ

1∀

tk、4

 t 2 3  4 5 6  7 8  9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20

       (拍)

図3 11°房室ブPック例.心室波間隔の延長は突然に  みられ最長3,420msを記録した.

5sec      10sec  潜水終了

≡≡≡≡甕三三≡≡≡誓i妻≡喜曇三三三{三三三三三三≡三≡i妻

二=・ ニ   ー一・三− 3420i stid=二・一≡=一・一ニー・  _..一一一・,___=rr__ ≒≡

図4 図3と同じ例の水中心電図

表1 10秒以上潜水した例

名前 年齢

(歳) 診断 潜水時間

 (sec)

(A)潜水前   RR間隔  (msec)

(B)最大

  RR間隔  (msec)

(B)/(A)

 比

N.T. 14 F II°AVB 12 515 3420 6.64

17 543 2160 3.98

S.T. 13 F II°AVB 17 483 1880 3.89

28 581 2060 3.55

T.N. 12

M

II°AVB 23 636 1100 1.73

D.G. 10

M

II°AVB 16 549 1000 1.82

20 672 1040 1.55

H.N. 13

M VT

22 661 1260 1.91

25 700 1180 1.69

Y.E, 19

M VT

33 757 2900 3.83

S.F. 9 F

VT

22 497 1020 2.05

K.N. 13 F

VT

20 650 1380 2.12

29 670 1620 2.42

T.S. 17 F

VT

15 505 1220 2.42

22 595 1460 2.45

Y.1. 9 F

PSVT

17 496 1140 2.30

22 720 1300 1.81

T.1. 15 F

PSVT

21 667 1180 1.77

J.M, 12

M PVC

26 600 980 1.63

44 807 1120 1.39

R.K. 9 F V.para 22 525 860 1.64

M.H. 12 F

WPW

20 582 920 1.58

K.1. 10 F

CRBBB

15 814 1020 1.25

22 690 1060 1.54

T.H. 11 F

LQTS

10 637 940 1.48

(4)

表2 30秒以上泳いだ例の検討

名前 診断名 年齢

1水泳

時間(分) PHR/分 運動負荷 PHR/分 服用薬剤

H.N.

VT

13

M

背   泳 180 146 16% 8K/分2分30秒

145 (D80mg

ク ロ ール 80 146

Y.E.

VT

19

M

平 泳 ぎ 20 145 ET 12分Bruce 158 ㊨  80mg 600mg

6 ク ロ ール 50 139

Y.H.

VT

16

M

平 泳 ぎ 72 138 ET l1分Bruce 157 ⑬  80mg 200mg

ク ロ ール 88 140

K.N.

VT

13 F ク ロ ール 130 157 ET 8分Bruce 150 ⑬ 200mg 450mg

A.0,

VT

15 F ク ロ ール 30 176 IV 3分 186 ⑰160mg

A,M.

VT

12 F ク ロ ール 58 164 ET 11分Bruce 189

K.H.

VT

7

M

ク ロール 50 200 ET 10分20秒Bruce 202

T.S.

VT

17 F ク ロ ール 60 166 IV 3分 181

ビート板 450 159

J.M.

PVC

12

M

ク ロ ール 130 175 V 2分 174

S.M.

PVC

6

M

平 泳 ぎ 72 138 階段 146

M.H.

WPW

13 F ク ロ ール 40 195 IV 2分 182

Y.1.

PSVT

9 F 平 泳 ぎ 350 181 IV 3分 180

ク ロ ール 240 185

N.T. II°AVB 14 F ク ロ ール 150 183 IV 2分30秒 162

S.T. II°AVB 13 F ク ロ ール 190 186 16% 8K/分2分 197

T.N. II°AVB 12

M

ク ロ ール 79 144 V 3分 185

D.G. II°AVB 10

M

平 泳 ぎ 125 186 IV 3分 175

ク ロ ール 135 173

PHR:peak heart rate

㊥:propranolol⑧:acebutolol⑰:verapamil⑭:mexiletine

Om OP 2b

150

100

14Y F. IIAVB

①25m②25m

①BHR  91 bpm②BHR 139bpm

 maxHR 183 bpm   maxHR 183 bpm

50m

 50m

d−一●水泳中 Φ一一一〇水泳後

[{Mダッシュ法によるHRの推移

0  10  20  30  40  50  60  70  80  90 100 110 120 130 140 150 160 170 180 190 200 210 220 230 240 250 260 270

       sec    図5 水泳と陸上でのダッシュ法における心拍数の対比.斜線は当科におけるダッ     シュ法(180sec)による心拍数の推移を示す.水泳中の心拍数の経過はダッシュ法と     ほぼ一致する.

(5)

昭和63年5月1日 315−(27)

が見られた.

 2.水泳:水泳は泳法を特に指定せずに30秒以上泳 げたものを対象とした(表2).各人の泳力に差があり,

水泳持続時間にもバラッキが見られるため,一定した 負荷量を決められるトレッドミル運動負荷心電図との 比較は難しいが,最高心拍数でほぼ同様な値(水泳 168±20,運動負荷173±17/分)が得られた.水泳ので きる14歳の2度房室ブロック女児例において,水泳中 の心拍数の上昇を縦軸にとり横軸を時間軸として比較 すると(図5),斜線の院内におけるダッシュ法(ブルー ス法のstage III〜Vを各人の走力にみあった段階で いきなり2〜3分のダッシュにて負荷する)の心拍数 の上昇にほぼ一致した所見であった.一方水泳がやや 不得手の例(図6)では水泳時間に比較して心拍数の 上昇が大きくall outも早かった.水泳前の心拍数も多

いことからこれらの例では水に対する恐怖から交感神 経の緊張状態にあり,しかも泳ぎが下手なため余計に 心拍数の上昇をきたしたと考えられる.

 3.上室性頻拍症(表3)の5例のうち運動負荷誘発 性の2例と日常生活では頻拍があるものの運動負荷に ては誘発出来ない2例(図7,8)で水泳中に頻拍が 誘発した.最近日常生活においても運動負荷テストに よっても頻拍の見られない1例では頻拍は誘発されな かった.頻拍誘発の4例のうち2例はプールに入る前 より頻拍の誘発を認め,1例はプール内安静時より頻 拍を認めた.潜水においては頻拍が潜水前より続いて

いた3例では,潜水にて洞調律に復帰した.潜水後に は4例に頻拍の誘発が見られた.従って,今回の5例 のうち頻拍の誘発された4例とも潜水後に誘発を見た が,潜水中は頻拍の停止を見るのみで頻拍誘発はな

oo

2b

15

100

A.0.15Y F. VT

      x         竃

   《、_\

   m8xHR 179bpm       b

①②BHR 129bpm

   maxHR 176bpm        ●一一㊨水泳中        o ・・一一〇水泳後

bpm200

150

10

K.H.9Y M. VT

       2oo      \        bpm       、、烏、

        、、、

        、          \ 15。

         〜

BHR   109 bpm         、 maxHR 200bpm         も

●一→水泳中 o−一一〇水泳後

100

M.H.11Y. F. WPW

      、㍍

       ㌔         尽、

         \       SN   ①BHR IOObpm  b

②     maxHR 182 bpm

  ②BHR 130bpm    maxHR 195bpm

①       ●一→水泳中       or−−o水泳後

0  10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

       (秒)

       図6

 0  10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

       (秒)

水泳が不得手な例における心拍数の推移

0  10 20 30 40 50 60 70 80 90

      (秒)

表3 上室性頻拍

名前 年齢 性 機  序 安  静プール外 安  静プール内 潜水中 潜水後 水泳中 水泳後 運動負荷誘  発 薬  剤服  用

T.1, 15 F

EAT

SR SR SR

SVT SR SVT

あ り な し

A.H. 6

M EAT SVT SVT SVT→SR SVT SR

SR な し ⑫ 30mg

SR SR

SR→SVT SVT

⇔0.15mg

SVT→SR

SR

Y.1. 9 F

DAVNP

SR SR SR SR SR SR な し な し

J.M. 8

M WPW

int.

SVT SVT SVT→SR SR→SVT

SR SR あ り な し

SR

SR→SVT

E.M. 14

M

reentryatrial SR

SVT SVT→SR SR→SVT SVT SVT→SR

な し ⑧ 40mg SR SR

⑰240mg

SR:sinus rhythm

⑰:propranalo1⇔:digoxin ⑰:verapamil

(6)

かった.水泳では,同一症例においても水泳中より頻 拍を誘発させたり,水泳後に頻拍が見られたり一定の 傾向は得られなかった.今回の頻拍誘発の全例は循環 動態に異状は無かったために,頻拍停止処置を必要と

しなかった.

 4.心室性頻拍症(表4)は10例で徐拍性心室性頻拍 症1例および心室性副調律の1例も検討に加えた.心 室性頻拍症10例のうち7例は薬剤投与中である.表の

AH6Y M   PSVT

=理≡≦;・雫潜水髄_ニー一一… 一 三竺堅一.一一・_

一⊂1^庁w{亡白勺{r吟一口「「

こ一20。、p。,轡開始.竺L,≡_≡。 .=・…

        T      エ       __       

世巳口「丁や{〔〔or竺[r了丁「}⊂⊃⌒⊇≡≡.≡≡≡〔ピ、r〔自=⊂血

    フ泳開始       終了  一.      _一 三≡三三≡≡:±≡= 一≒≡b≡=m−一    ・・ 一一

「{、一⌒,⌒r−,      −rywo「fwy.〔yy「『巳;岬T

運動負荷所見はプール検査日時に最も近い外来受診時 における成績である.症例Y.M.は2回の検査を行っ ている.初回は当日朝から服薬を忘れており潜水後に 心室性頻拍が誘発された(図9).水泳においても水泳 中から心室性頻拍が誘発された.2回目は服薬をきち んとして来ており,潜水及び水泳においてもcouplets がみられるのみで,心室性頻拍の誘発はなかった.症 例H.N.においても水泳後にshort run VTがみられ たが(図10),この例では潜水は心室性頻拍を誘発しな かった.他の8例においては,2例にcoupletsを認め

Tl15Y F PSVT プール内潜水開始

  20g些   潜水終了

≡  v≡≡≡二!!F=1≡≡…≡ _≡≡≡・

       _ 一≡≡」÷

.ワミー

    =精和m5e亡

PSVT

      水泳開始      終了

=.三二===上二二二二ニー≡璽亘三ニヨ≡≡≡≡璽bliin=

コニrへ一巳一

   水泳開始       終了

一一・ニーL−_⊥⊥二二三..一 二三コi5i聖竺二]一一一一一

舎一←f°=i=Efti±一

15sec

垂 〒量 rt;ep・.9 Pt}za

      クn一ル終了

;茎一認P配tl−:il−一

一≡  =.__ 一

亘仁〜「「−r{〔n〔で〔ニー

図7 潜水開始前より上室性頻拍を認める.潜水にて  頻拍の停止を認める.水泳では水泳中より頻拍が見   られることも,水泳後に見られることもある.

.t一ノrt−,,r一

一_

幽些.

±5sec    PSVT±≡   bpm_rm‥・一

eJLdil

図8 潜水終了後と水泳終了後に上室性頻拍を認め

 る.

表4 心室性頻拍

名前 年齢 プール外安静PVC数/分 プール内安静PVC数/分 潜水中PVC数/分 潜水後

PVC数/分

水泳中PVC数/分 水泳後PVC数/分 運動負荷

所  見 薬    剤

M.N. 9

M

0 51 48 36 shortrun

⑬  30mg 100mg

Y.M. 16

M

①34 48 C=460

VT VT VT VT

①服薬もれ

②6

C=29  5 C=20

22 C=12

39 C=0

18 C=0

12

C=32 C ②㊨   80mg  200mg

Y.E. 19

M

0 0 0 0 0 0 SR ㊨ 80mg 600mg

H.N. 13

M

3 0 0 0 0 shortrun PVC ⑫80mg

K.N. 13 F 26 27 6 21 0 0 PVC ⑬ 200mg 450mg

S.F. 9 F 21 14 5 26 6 8 C ⑰160mg

A.O. 15 F 21 0 18 0 0 0 PVC ⑰160mg

K.H. 7

M

26 63 13 20 0 7 PVC な  し

T.S. 17 F 23 24 5  8

C=2 0 0

shoπ

run な  し

A.M. 12 F 8 0 36 C=124 0  1C=1 shortrun な  し

J.S. 13

M

0 0 70 slow VT 0 0 slow VT な  し

R.K. 9 F 24 12 12 C=224 0 7 V.para な  し

C:couplet  SR:sinus rhythm

⑧:proprancid⑨:verapamil④:acebatoiol⑭:mexiletine

(7)

昭和63年5月1日

YM16YMVT

プール内潜水開始

=一一≒一二

三誌舜…i≡≡≡≡三一毫i・

   潜水終了

        ニ  ニ      bpm

逗≡・、巳_一二二口・」≡・一> F r

   .SCsegl=−−=一一一

         クロール開始      5sec          −一= ltr Ti三≡

一云亘…≡≡毒語…璽琴一讐曇蒙≡…

エ  ヨニ   

 ニー== −i、。C    ==−=       ヨニニ     ヨ 

  7≒=二

     P「n−≡≡≡

暮㌻丁ぎ㌔._一苧一一三⊇已望」一一 ≡T  ≡一一≡一…

    :   ヨをM)L_.l

ItT=  一=一.姪了       }一一一一一一一一一

     ≡ 一≡一一 一一= tt− .一一   bprn≡≡…≧≡≡≡三≡_≡. ⊥1≡=^一ニ        ー.;一三 一一三茎≡≡一三≡=一.⊃.一≡一一}=F−=

:r−一一テ≡≡

  一一  一≡三 59−『≡ 一一一一一一三_=.一一  ≡一.一一1 −=〒一

図9 心室性頻拍症例.潜水終了後および水泳にて心  室性頻拍が誘発された.

HN13YM VT

ビア「ご,⊂:工

 終了後35sec    .     40see

_一一. _一 一  一一二:    二1自5−bp匝  一一一一 一

、コ=三Uu后戸三華量≡

         fe tL終了(100 rn,

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        10sec      15sec   背泳40秒終了   一二二王

 r〜ビーv〔□≡⊂1⌒r「t⌒巳ぜ

15⊆⊇ゴbpm −一 一一一LL−一一一一 一. 一一

ぼ       

      一_」⊂ヒ

   200秒)  5sec

{子ひr}e−一 .『三匡≡≡− ftL/〔ニー一

2Q≡ 25sec

≡⊃討亙左卜 …§塾 等≒⊇⊆ヨ≡

ニー一一一_183二bpm−=   一毒16ヱLbpm  −   .一一r.一一一=

図10 心室性頻拍症例.水泳終了後に最高6連発の心  室性頻拍が見られた.

たのみで,運動負荷によるshort run VT誘発の3例 においても誘発はなかった.徐拍性心室性頻拍症の例 では潜水にて心室性調律がみられたが,水泳では洞調 律のみであった.心室性副調律の例でも潜水中に副調 律が見られた.QT延長症候群・完全右脚ブロック・頻

拍の既往のないWPW症候群ではとくに変化は認め

なかった.水泳にて誘発された心室性頻拍は院内でも 誘発されたものであり,十分にコントロールされてい る例では誘発はされなかった.従って十分に管理され ている例においては院内での運動負荷所見より水泳中 の心室性頻拍の誘発は予見し得ると考えられる.

      考  案

 心疾患児における生活管理において,運動制限の必 要性がどこまであるかについては日常の外来診療にお いて常に問題になる点であり,不必要と思われる運動

317−(29)

制限を学校で受けていたりする例にしぼしぼ遭遇す る.その大部分は運動に対する過度の恐れが原因と思 われるが,一方において運動そのものが心疾患児にど のような影響を与えるかについての研究が未だ十分で ないことも事実であろう.とくに水泳については今ま でどのような影響を小児特に心疾患児に与えるかにつ いては不明であった.近年水泳中の死亡事故の原因究 明を果たす手段として水中心電図が注目を集めてい る.浅井ら1)によって本邦においての小児科領域の報 告がなされて以来健康小児及び心疾患児について水中 心電図の報告がなされている2)〜5).今回我々は不整脈 児を対象として水中心電図の検討を行ない,水中にお ける不整脈の誘発の有無を中心として潜水及び水泳に 対して不整脈児の反応がどのようなものであるかを検

討した.

 潜水反射に関しては,今までの報告と同様に種々の 程度の徐脈が見られた6)−9).潜水反射は,①横隔膜やそ の他の呼吸筋への体性神経の抑制,②心臓への迷走神 経刺激,③心臓へのβ交感神経抑制,④臓器,皮膚,

筋肉血管へのα交感神経刺激,⑤嫌気性代謝の元進,

などによって種々の循環器機能異常がもたらされ

る1°)〜11).潜水反射に影響を与える因子としては,水温 や呼吸停止の有無及び停止時間また呼吸停止をしたと きの呼吸時相などがあげられるが,今回の検査時の室 温31℃・水温28℃は夏季の屋外プールとほぼ同様であ

り,呼吸は停止にて潜水させた.一方Wolf9)は検査時 点の精神状態(恐れや緊張)が結果のバラッキに強く 影響することを強調している.従って今回の検査結果 が必ずしも普遍性をもつとは言えず,水泳を行う環境 や精神状態を含めた身体的条件の変化によって結果が 変わることも推測される.しかしながら,洞結節機能 や房室結節機能に異常が予想される徐脈性不整脈患者 については水に対する恐れや緊張状態を残したまま潜 水を促すことは避けるべきであろう.

 潜水時における不整脈の発生についても健康成人や 小児について報告されている5)12)一一17).その多くは潜水 反射による徐脈に伴うもので,洞徐脈・房室結節性調 律・心室性期外収縮・上室性期外収縮・心室性固有調 律などがあげられ,2度房室ブロックの出現は少ない と言われる.本稿は頻拍性不整脈児に関して潜水によ る頻拍症の誘発が見られるかについて検討したが,潜 水中にはいずれの患者においても頻拍発作の発現はな かった.しかしながら,上室性頻拍症の3例は潜水前 より頻拍を記録しており潜水にて頻拍の停止を見たが

(8)

潜水後には再び頻拍が見られ,また心室性頻拍症の1 例では潜水後に頻拍が誘発されている.これらの頻拍 の誘発は潜水反射そのものではないにしろ,潜水に対 する交感神経系緊張や恐らくは潜水反射のリバウンド としての交感神経系の興奮が関与していると考えられ る.但し,今まで院内では見られなかった新たな不整 脈の発現や重症化は見られなかった.

 水泳における心拍数の推移は泳げる例においては院 内におけるダッシュ法の心拍数の推移とほぼ同様で あったが,泳ぎの下手な例では水泳時間に比較して心 拍数の上昇が顕著であったことは交感神経系の関与が 大であったことをうかがわせた.

 水泳による頻拍誘発についてみると,院内における 運動負荷で誘発されなかった上室性頻拍症2例と心室 性頻拍症の1例で頻拍が見られた.上室性頻拍症の例 では明らかに水に対する恐れあるいは緊張が強く関与 することが推測されたが,心室性頻拍症の例では服薬 をきちんとしてきたときには全く頻拍はみられなかっ た.Waynei5)らも頻発性の心室性期外収縮例で潜水反 射にて心室性頻拍の誘発を見たことを報告している が,彼らの例でも治療による心室性期外収縮の抑制後 の検査では心室性頻拍症は誘発されなかった.本稿の 症例を見る限りにおいては,心室性頻拍症においても 院内における運動負荷試験の結果と水泳中の心電図所 見はほぼ一致していた.即ち,十分な薬物服用を含め て管理されている例においては,院内における運動負 荷の結果より水泳中の不整脈の誘発の有無が推測し得 ると考える.従って以下の条件が満たされるなら不整 脈児と言えども水泳は許可出来るものと考える.

 ①運動負荷試験(運動中でのモニターが望ましい)

やホルター心電図などで不整脈の状態が十分に把握さ れている.

 ②頻拍症においては抗不整脈剤によって頻拍がコ ントロールされているか,または頻拍誘発があっても 循環動態に大きな影響を与えないことが確かめられて

いる.

 ③.徐脈性不整脈児で潜水テストで異常が見られる 場合には,潜水は出来る限り避ける.

 ④当初は水に慣れることを第一とする.

 ⑤できれぽ潜水試験や水中心電図を事前に施行し て,水泳は支障のないことを確かめておく.

 不整脈をはじめとする心疾患に対する水泳の影響に ついては未だ未知の分野であり,我々の少数例におけ る検討においても迷走神経系と交感神経系が複雑に関

与していることが窺われ,今後も更に検討を加えるこ とが必要と思われた.

 最後に本研究に多大なご助力を戴いた横浜市営港南プー ル青木所長と横浜市学校保健課長沼氏に深謝致します.さ らに御校閲を賜りました松山秀介教授に謝意を表します.

      文  献

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 3)若林 良,小佐野満,老川忠雄,森川良行,小島好    文,村井孝安,石原 淳,田口 豊,須田 真:水    中運動時の心拍・心電図変化.一水泳訓練心電図記    録から.日本小児循環器銀会雑誌(第22回日本小児    循環器女会総会号)No.2, p.154,1986.

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 5)石川秀樹,浅井俊行,中島崇博,長嶋正実,田中明    彦,大須賀明子:基礎心疾患をもつ小児の水泳中    の心電図変化について.日児誌(第90回日本小児科    学会総会号)No.91, p.487,1987.

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(9)

昭和63年5月1日 319−(31)

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Analysis of ECG Recordings in Children with Arrhythmia       During Swimming and Diving

Takatoshi Maki, Kazuhiro Mashimo, Susumu Minamisawa, Kiyoshi Yasui, Kazuo Saiki,

       Takekazu Totsuka, Hisao Haraguchi and Ichir6 Niimura        Department Pediatrics,

   We recorded ECGs of 26 arrhythmic children(male 14, female 12)during swimming and diving in an indoor poo1(room temperature 31°C,water temperature 28°C). The study group was comprised of 7 patients with VT,10 with SVT, 2 with PVCs,4with Wenckebach type II°AVB, and others(ventricular parasystole, slow VT,10ng QT syndrome, CRBBB, and WPW syndrome).

   During diving there were variable patterns of bradycardia. Three patients(2 with II°AVB and one with VT)manifested ventricular asystole over two seconds. It seemed that bradyarrhythmic patients who showed a long ventricular pause during diving response should be advised to avoid diving as possible.

   The increased heart rates during swimming were similar to those during running, but clumsy swimmers revealed abnormally high heart rates. The latter response seems to be the result of sympathetic nerve excitation due to fear and tension during swimming.

   Diving did not induce any episodes of tachycardia. However 40f 5 subjects with SVT developed tachycardia during swimming, three before swimming and one after submersion. Two patients with VT demonstrated tachycardia during and after swimming. One of them stopped to take his medication and this particular case revealed no episodes of VT during swimming the following day after medication. The other case with VT was a short run type and also induced during exercise testing in the hospital. The induction of VT during swimming may be expected to parallel that of exercise testing in the hospital.

   It was speculated that complex relationships between vagal and sympathetic stimulation have the influence on arrhythmogenicity during swimming, but any different complex arrhythmias were not induced during swimming.

参照

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