神戸市立相楽園におけるニホンイシガメ保護の試み 続報
上月彌々野・渡邊輝海・森真弓・中谷卓司 ( 神戸山手女子高等学校 )
Conservation activities for Japanese pond turtles, Mauremys japonica, in Japanese garden "Sorakuen" with Kobe-Suma Aquarium
By Yayano KOZUKI,Terumi WATANABE,Mayumi MORI and Takuji NAKATANI
1. 目的
日本固有種であるニホンイシガメについて , 神戸市立須磨海浜水族園に個体を提供頂き , 同市立相楽園に場所を提供し て頂いて , 保全の可否を検討した .
2. ニホンイシガメ保全方法の模索 (1) 概要と調査方法
神戸市立相楽園で捕獲した 1 匹に加え , 須磨海浜水族園から兵庫県産のニホンイシガメ 22 匹を譲り受け , 相楽園の日 本庭園の池に計 23 個体を 2012 年 9 月に再導入した . これを不定期に , 池外周から目視観察を行い , 加えて網による捕獲 を行って , 各個体の追跡調査を実施した .
(2) 調査結果
23 個体中 ,8 個体は今年も継続して確認できている . そのほかの個体は不明であるが ,2 年ぶりに捕獲できた個体もい るので , すべてが死亡したとは考えにくい . また孵化後間もない幼体を捕獲することもでき ,2016 年は産卵場所と産卵行 動を観察することができた . 産卵場所に到達し , 離脱するまで 1 時間 20 分 53 秒要し , 産卵間隔は 1 分 27 秒であった . 総時間の 60% が穴を掘ることに費やされ ,30% が穴の埋め戻し , 残る 10% が産卵に要した時間であった . 相楽園で発見さ れた幼体は計 21 個体 ( 発表後 , 新たに 5 個体を保護したので最終 26 個体 ) である ( うち 3 個体は死亡 ).
3. 考察と今後の方向性
相楽園という閉鎖された庭園にニホンイシガメを集めることによって , 十分繁殖が可能であることが確認できた . また 今年 , 校内の一角にイシガメ用の池と区画 (3m×4m) を整備したので , この区画を利用して , ある程度成長してから相楽 園やその他の場所に再導入するなどして , ニホンイシガメを繁殖させていきたい .
1個目の産卵の様子 ( 撮影日時 2016 年 5 月 26 日 10:36:47)
15 亀楽 (15)