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腎移植者の QOL に関係する諸概念の測定用具の作成

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(1)

岡大医短紀要,7:135‑148,1996 BullSchHealthSci,OkayamaUniv

(原 著)

腎移植者の QOL に関係す る諸概念の測定用具 の作成 お よび信頼性 と妥 当性 の検討

林 優子

要 約

腎移植者の

QOL

向上 をめ ざした系統的なアプ ローチ を検討す るにあた り

,QOL

に関係があると考 え られ る諸要 因を導 き出 した。本研究の 目的は, それ らの諸要 因の関係 を明 らかにす るために測定用具 を 作成 し, その信頼性 と妥当性 を検討す るこ とである。作成 した測定用具 は身体 の状態, 自己概念,不確 か さ,ソー シャルサ ポー ト,対処お よび

QOL

である。測定用具の信頼性 と妥当性 は

,4

施設に通院 をし ている20オ以上の腎移植者210名 を対象に行 った。信頼性 は タロンバ ックαに よる内部一貫性 ない しは 評定者間信頼性 を検討 し,妥当性 は,構成概念妥当性 ない しは併存妥当性 を検討 した。 自己概念,不確 か さ, ソー シャルサポー トお よび対処 の尺度は, それ らの項 目の因子分析の結果, 因子項 目の タロンバ ックα信頼性係数が0.7以上 で内部一貫性が支持 され, さらに確認的因子分析 に よ り構成概念妥当性が 支持 された。身体 の状態お よび

QOL

の尺度 は,主成分分析の結果,各々の項 目が総合化 された主成分 で あることが示 され, またそれ らの尺度の評走者間信頼性 ない しは併存妥当性が支持 された。 したがって, 上記の結果か ら,作成 した尺度は腎移植者に適用可能な測定用具 であることが示 されたa

キーワー ド:測定用具,信頼性,妥当性

は じ め に

腎移植者は 自立 した, 自由で活動的な生活 を体 験 している一方,移植後に新 たな身体的,心理社 会的な問題が生 じることによってス トレスフルな 状況にさらされやすい。腎移植後の様々をス トレ スフルな状況 に対す る対処 と

QOL

の関係 につ い て,欧米 の先行研 究 に よる と,効果 的 な対処 が

QOL

を向上 させ るとい うこ とが明 らかに されて いる1・2)。腎移植看護 は,移植者が腎移植 とい う出 来事 に対処 しなが ら, その人 らしいよ り望 ましい

QOL

に向けて前進 してい くこ と‑ の継続的 な援 助 であると考 えられ る。そこで

,QOL

向上 をめ ざ

して系統的にアプローチす る看護援助 を検討 して い くために, まず,移植後の対処 に焦点 を当て, 腎移植後 レシピエン トの対処 および対処 に影響 を 及ぼす要 因を明 らかにす る帰納的研究 を行 った。

岡山大学 医療 技術短期大学部看護学科

その結果,対処 の影響要 因 として身体の状態, 自 己概念,不確か さ, ソー シャルサポー トが導 き出 された3)。次の段階は,それ らの各要 因 と対処,そ して

QOL

との関係 を検証す るこ とを試み るこ と である。

本研究は, それ らの関係 を検証す るために各々 の測定用具 を作成 し, その測定用具の信頼性 と妥 当性 を検討す ることを目的 としている。

研究の対象 と方法 1.研究対象

対象者は,関東地方 と名古屋の各々2施設に通 院 をしている20オ以上の腎移植者210名 で,研究承 諾の得 られ た者 であ る。 その内訳 は,男性

1 3 4

名 (63.8%),女性76名 (36.2%),平均年齢は

4

1.6

才 ( SD‑9. 5 )

である

(2)

2.

研究方法 1)測定用具の作成

測定用具の作成にあたっては, まず測定すべ き 用語の操作的定義 を行 い,それ らの定義に対応 し た測定用具 を検討 した。作成 した測定用具 は, 身 体 の状態, 自己概念,不確かさ, ソー シャルサポ ー ト,対処

,QOL

であ り, それ らは既存の もの, 翻訳 したもの,筆者が作成 した ものであるC翻訳

にあたっては,英語の専 門家1名 と米国に留学経 験のある英語 に堪能を看護研究者1名 に点検 を依 頼 した。測定用具 の有用性はパ イロッ トスタディ (N‑20)で検討 し,無回答が多かった り,不明瞭 であった り,不適切 であった質問項 目に対 しては 質問の内容 を再検討 し修正 した。

身体 の状態については,身体症状 と機能 ・活動 状況 を測定す るために

2

つの測定用具 を作成 した。

身体症状の測定のために,文献4,5)並 びに移植 医1 名 とレシピエン トコ‑デ イネ\‑ タ‑ 1名の意見 を 参考 に して症状チェックリス トを作成 した。内容 は身体症状の有無,症状の程度,つ らさの程度で 構成 された

1 3

症状 とその他か ら成 る。 回答方法は 症状 についてあ りなしでチェックし, あ りの症状 について症状の程度 とつ らさの程度 を評定す る。

症状の程度は,

「1

‑少 しある」

「2

‑まあまああ る」

「3

‑かな りある」の

3

段階評定 であ り,つ ら さの程度は,「1‑つ ら くない」か ら「4‑かな り つ らい」の 4段階評定である。得点は症状の程度 やつ らさの程度が高いほ ど高得点であるo身体 の 機能並 びに活動状況の測定のために

,Kar no f s ky Pe r f o r ma nc eSt a t us

(以下

KPS

と略す)6・7)を翻訳

した。内答 は症状や病的な徴候 の有無, 日常生活 や仕事の活動状況,ケア度か らな り, それぞれの 内容 を稔合 して身体機能や活動 レベル を評定す る。

評定方法は 「10‑正常」か ら「0‑死」までの10段 階評定である。 この尺度 を使用す るにあた り,外 来移植者の身体 の機能や活動状況が適切 に評価 で きるように,歩行,仕事,家事,スポーツ,視力 などを具体的に表 した10段階か ら7段階 までのフ ローチャー トを作成 した。

自己概念については,移植後に体験す る自己概 念 を測定す るために,文献810)を参考 に して,中里

が翻訳 した

Ro s e nbe r g

の 自尊感情尺度11)と,レシ ピエン トコーデ ィネー ターの意見 を参考 に して作 成 した身体像尺度 を用いて作成 した。 内容 は 自己 イメー ジと身体的外観についてのイメー ジで構成 された16項 目か ら成 る。回答方法は,「1‑全 くそ う思わない」か ら

「4

‑全 くそ う思 う」の

4

段階 評定 である。肯定文 と否定文 では

4

段階評定の尺 度 を逆転 させ て得点化 した。得 点は肯定的な自己 概念であるほ ど高得点である。

不確か さについては,移植後 に体験す る不確か さを測定す るために,小迫が翻訳 した癌患者用の

Mi s he l ' sUnc e r t ai nt yI l l ne s sSc al e

(以下

MUI S

と略す)12)を腎移植着用に修正 した。内容 は身体の 状態や治療,ケアシステムな どで構成 された

3 3

項 目か ら成 る。回答方法は,

「3

‑どちらで もない」

を含む

「1

‑全 くそ うでない」か ら

「5

‑全 くそ うだ」の5段階評定 である。肯定文 と否定文では

5

段階評定の尺度 を逆転 させ て得点化 した。得点 は不確か さが高いほ ど高得点である。

ソー シャルサ ポー トについては,サ ポー トネ ッ トワー クの測定 と重要他者が どの程度サポー トを して くれてい る と感 じるか を測定 す るため に,

St ar r

So c i alSuppo r tQue s t i o nnai r

el)を翻 訳 した。サ ポー トネ ッ トワー クはサポー ト提供者で ある

2 6

種類の人々 とその他か ら成 る。 回答方法 は, サポー トがあ りな しでチェ ックし, あ りと回答 し たなかか ら特に重要 である人物 を

3

人 ランクづ け す る。次にその人物か ら受け るサ ポー トの影響 を 評価す る。その内容 は快,不快 を感 じさせ る肯定 的お よび否定的サポー トで構成 された

1 4

項 目か ら 成 る。 回答方法 は,「1‑全然 そ うしない」か ら

「5

‑大いにそ うす る」の

5

段階評定 である。得 点は肯定的なサポー トを受けた と知覚す るほ ど高 得点である。

対処 については,移植後に どのような対処 を用 いて い るか を測定 す るため に

,St a r

rの

Co pi ng

Que s t i o nnai r e

l)を潮訳 した。 その質問紙 は項 目数 が83項 目と多いために,パ イロッ トスタディの結 果 と文献13 18)を参考 に して精選 し修正 した。内容 は問題 中心の対処 と感情中心の対処 で構成 された

3 0

項 目か ら成 るO回答方法は,「1‑そ うしなか っ

(3)

測定用具 の作成 お よび信頼性 と妥当性 の検討

た」か ら

「5

‑大 いにそ うした」の

5

段階評定 で ある。得点は対処が多いほ ど高得点である。

QOL

については,移植後の生活に対す る満足度 を測定 す るため に

Fe r r a ns & Powe r s

Qual i t y o fLi f ei nde x‑ Ki d ne yt r a ns pl a ntve r s i o n

(以下

QL

Iと略す)19,20)を翻訳 した。内容 は身体 の健康 と 機能,心理的霊的,社会的経済的お よび家族に関 す る満足度 と重要度で構成 された64項 目か ら成 る。

回答方法は,

「1

‑とて も不満」か ら

「6

‑ とて も 満足」, と

1‑ほ とん ど重要 でない」か ら

「6 ‑

とて も重要」の

6

段階評定 である

。QOL

の得点は 満足度 を重要度によって重みづ け をして計算す る。

得点は満足度 と重要度が共 に高い程高得点であ り, 重要度が高 く満足度が低 いほ ど低得点である。

Q

LIの併 存妥 当性 を検 討 す るため に

,Ha t h‑

away

Ge ne r al Qual i t y of Li f e Scal e ( Ge nQO

L)21)を潮訳 した。質問項 目は

1

項 目であ り,生活全般 の善 し悪 しにつ いての絵合評価 であ る。回答方法は,

「1

‑非常 に悪 い」か ら

「5

‑非 常に良い」の

5

段階評定 である。

2

)分析方法

分析 は,統計パ ッケー ジ

HALBAU

Ver 4と

SAS

Ver6.04を用 いて,質問項 目の主成分分析 な らびに因子分析 を行 った。信頼性 は,主因子法に よるプ ロマ ックス斜交回転 で因子分析 を行 い,令 因子の タロンバ ックα信頼性係数 を求めて内部 一貫性 を検討 した。 また,一部評走者聞信頼性 を 検討 した。妥当性 は確認的因子分析 を行 って,樵 成概念妥当性 を検討 した。 また,一部併存妥当性

を検討 した。

表1 自己概念項 目の因子分析結果 と信頼性

回転後の因子パ ター ン :主 因子法,斜交 回転 .プ ロマ ックス法 N‑207

号香目︼項

質問項 目 第1因子 第2因子 共通性

(自尊感情) (身体 像 ) Q 5 私にはあまりとりえがない (‑)

Q6 時々自分は役に立たないと感 じる (‑) Q9 自分はできの悪い人間と思ってしまう (‑) Q2 自分 は まるで駄目だと思 う (‑)

Q 8 もう少 し自分 を尊敬 で きた らと思 う (‑) Q 3 自分 にはい くつか見 どころがあ ると思 う QIO 私 はいろいろなことをうま くやれ ると思 う

Q16 体型や顔 のむ くみな ど自分 の容貌が嫌 だ と思 う (‑) Q 7 私 は他 の人 と同 じだけの値打 ちのある人間だ と思 う Qll 移植後体 力がつ き同年代 の人 と同 じくらいの活動 はで きる Q12 移植後 自分 の身体 は束縛 されず 自由である

Q4 私 は普通の人 と同 じくらいは物事ができる

Q14 自分 の身体 は良 くなった り悉 くなった り変化 しやす い (‑) Q15 腎機能が良い とどんな合併症が起 ころうと悲観 しない Q13 移植 した腎職が 自分 の身体 の一部分 でない ように思 う (‑) Q l 私 は 自分 に満足 している

因子寄与 2.8484 1.5981

因子寄与率 (%) 17.8026 9.9881 累積寄与率 (%) 17.8026 27.7906 タロンバックα信頼性係数

因子間相関

第1因子 第2因子 第1因子 1̲00000 0.41265 第2因子 0.41265 1.00000

0.8401 0.6556

(4)

表2 ソーシャルサポー ト項目の因子分析結果と信頼性

回転後の因子パターン :主因子法,斜交回転 ・プロマックス法 N‑209

項目番号 質問項目 第1因子 第2因子 共通性

(肯定的サポート) (否定的サポート) QIO ものごとについてあなたの考え方や感 じ方 を理解 して くれ る

Q9 何かで悩んでいるとき理解してくれた り解決す るの を手伝 って くれ る

Q13 あなたの力になってくれる

Ql 必要なと勇気づけたり励ました りして くれ る Q8 自信 を高め るようなこを言 って くれ る

Qll 何か して くれた りあなたが必要 とす ることをす ぐに行 って手助け して くれ る Q6 重要 な話 をしたい とき話 を良 く聞いて くれ る

Q3 あなたを一人の人間 として気づか って くれ る Q5 必要 な とき役 に立つ知識や助言 を くれ る Q14 頼 まな くて も手助け して くれ る Q12 あなた を非難す る

Q7 あなたの神経 をイライラさせ る

Q2 あなた を不快 にさせ るような態度 でふ るまう Q4 あなたの人生 を難 しくさせ る

因子寄与 因子寄与率 (%) 累積寄与率 (%)

0.0976

‑0.0182 0.0237

‑0.1272

79055ll2520372982190877094311

4.5386 1.2525 32.4182 8.9465 32.4182 41.3647 タロンバックα信頼性係数

因子間相関

第 1因子 第2因子 第1因子 1.00000 ‑0.39657 第2因子 ‑0.39657 1.00000

結 果

1.信頼性 の検討

自己概念の項 目, ソー シャルサ ポー トの項 目, 不確 か さの項 目,対処 の項 目の因子分析 を行 った。

因子分析 の結果, 自己概 念は表1に示す ように, 自尊感情 と身体像 の

2

因子 を抽 出 した。第

1

因子 は,「私 にはあ ま りとりえがない」「時々 自分 は役 に立 たない と感 じる」「自分 はで きの悪 い人間 と思 って しまう」 な どの項 目の因子負荷量が高 く, 自 分・自身につ いてのイメー ジ としての 自尊感情 を示 す 因子 であった。第2因子 は,「同年代 の人 と同 じ

くらいの活動 はで きる」「自分 の身体 は束縛 されず 自由であ る」「私 は普通の人 と同 じくらいは物事 が で きる」 な どの項 目の因子負荷量が高 く, 自己の 身体 的 イメー ジ としての身体像 を示す 因子であっ た。因子間相 関は

0. 4 1

であ り,クロンバ ックα信 頼性係数 は

0. 8 4

0. 6 6

であった。

ソー シャルサ ポー トは表2に示す ように,肯定

0.9168 0.6574

的サ ポー トと否定的サ ポー トの

2

因子 を抽 出 した。

第1因子 は,「もの ご とにつ いてあなたの考 え方や 感 じ方 を理解 して くれ る」「何 かで 悩んでい るとき 理解 して くれた り解決す るの を手伝 って くれ る」

「あなたの力になって くれ る」 な どの項 目の因子 負荷量が高 く,肯定的サ ポー トを示す 因子 であっ た。 第2因子は, 「あなた を非難す る」「あなたの 神経 をイライラさせ る」 な どの項 目の因子負荷量 が高 く,否定的サ ポー トを示す 因子 であったO 因 子間相 関は

‑0. 4 0

であ り,クロンバ ックα信頼性 係数 は

0. 9 2

0. 6 6

であった。

不確 か さは表

3

に示す ように,唆昧 さ と複雑 さ の

2

因子 を抽 出 した

( MUI S

4

因子構造 では タ ロンバ ックα信頼 性係数 が低 い因子が抽 出 され た)。第

1

因子 は, 「症状 はいろいろ変化 して予測 がつ きませ ん」「今 の症状 は どれ くらい悪 くな るの かはっ き りしませ ん」「自分 で 自分 の こ とが で きる ようになるのに どれ くらいかか るか見定め るのは

(5)

測定用具の作成および信頼性 と妥当性の検討

表3 不確か さ項 目の因子分析結果 と信頼性

回転後の因子パ ター ン :主因子法,斜交回転 ・プロマ ックス法 N‑210

号香目H項

第1因子 第2因子 共通性

(

唆昧 さ) (複雑 さ) Q9 症状はいろいろ変化 して予測がつきません

Q4 今の症状はどれくらい悪 くなるのかはっきりしません

Q24 自分で自分のことができるようになるのにどれくらいかかるか見定めるのはむつかしい Q20 移植後私にどんな合併症が起こるのかはっきりしませ ん

Q13 私の受けた腎移植は複雑すぎてよくわか りませ Q2 答えのでない疑問がたくさんあります

Q14 腎機能を維持するための免疫抑制剤などの薬が効いているのかどうか知るのはむつかしい Q17 身体の状態は変化 していて調子のいい目も悪 い 日もあ ります

Q18 移植後自己管理をどのようにしていけばよいのか漠然 としています Q16 身体の状態の予測が立たないので将来の計画 を立て ることがで きませ ん Q3 移植をしたにもかかわらず状態が良くなっているのか悪くなっているのか確信がありません Q22 私 の検査結果は一貫 してい ませ ん

Q8 移植後の合併症や拒絶反応に対 して何 がいつ され るのか私にはわか りませ ん Q26 腎移植 を受 けているために私がで きるこ ととで きないことは変化 しています Q23 腎移植 の効果 は定か ではあ りませ ん

Q5 医療従事者か ら受 けた説明はぼんや りしています

Q19 どこが恵 いかにつ いてた くさんの違 った意見 を聞か されています Q29 具体的な腎移植 におけ る治療方針 は聞いてい ませ ん

Q15 職種 の違 う様々な職長がい るので誰が何 の責任者かわか りませ ん Qll 医師たちは様々に解釈 で きるようなことを私 に言います Q l 私 は どこが悪 いのかわか りませ ん

Q32 私 の受けた腎移植 が重要 なこ とははっき りしています

Q33 医師や看護婦 は 日常的な言葉 を使 うので言っているこ とは理解 で きます Q31 私が必要 な ときには医師や看護婦 は手助け して くれ ると信頼 してい ます Q28 私が受けている腎移植 は成功の可能性が認め られています

QIO 説明 されたことはすべ て理解 しています

Q7 症状があるとそれが私 に とって どんな状 態 を意味す るのかわか ってい ます Q6 腎移植 の 目的ははっき りしています

82127136CO3549(U997602752074008265159383251006QU923920655800323035069600「n620866A▲00041QU732043323221223211322210043222110nU00nU0000000000000000OハU00000

因子寄与 因子寄与率 (%) 累積寄与率 (%) タロンバックα信頼性係数 因子間相関

難 しい」な どの項 目の因子負荷量が高 く,第

2

因 子は,「私 の受けた腎移植 が重要 なこ とははっ き り しています」「私が受けてい る腎移植 は成功 の可能 性が認め られてい ます」な どの項 目の因子負荷量 が高か った

。MUI S

の翻訳修正版 では元の尺度 と 因子項 目が異 な って示 され たが, 因子 の命 名 は

MUI S

2

因子構 造 にお け る病 気 の状 態 につ い ての手がか りが漠然 としている とい う暖味 さ と,

3.4986 2.0772 12.4951 7.4186 12.4951 19.9137 0.83579 0.66305

治療や ケア システムにつ いての手がか りが多様 で ある とい う複雑 さの因子 を用 いて,第

1

因子 を暖 咲 き,第

2

因子 を複雑 さ とした。因子間相 関は

0. 3 9

であ り,クロンバ ックα信頼性係数 は0.84と0.66 であった。 内部一貫性 において,暖咲 きの質問項 目

「 Q

l私 は どこが悪 いのか わか りませ ん」の主 成分 が0.066と極端 に低 か った ため に この項 目を 削除 して尺度構成 とした。

(6)

4 対処項 目の因子分析結果 と信頼性

回転後の因子パ ター ン :主 因子法,斜交 回転 ・プ ロマ ックス法 N‑210

項 目番号 質問項 目 第1因子 第2因子 第3因子 共通性

(問題 (積極的 (消極的 解決的) 前向 き) 回避的) Q21 で きるだけ多 くの知識 を得 るためにいろいろ調べ た り本 を読んだ りした

Q2 問題が どこにあるか を良 く知 るためにいろいろ と調べ てみた Q4 事態 をもっ とはっきり知 りたい と医師や看護婦 に聞いてみた Q15 知人や友人に助 言や情報 を求めた

Q19 生 じた問題に対して今までとは違った解決策を導きだし最 も良い方法を選んだ Q18 初めて生 じた事態に役立て ようとこれ までの経験 を頼 りに した Q20 自分 自身に関わ りのあ る何か を変 えようとした

Q13 行動計画 を立ててそれ を実行 した

Q17 自分 の立場 をわ きまえて事態の処理 に必要 な物 を得 ようと努力 した Q16 私 の悩み を誰かに話 した

Q l 次に何 をしなければな らないか を考 えた Q26 事態がいい方向に向か っていると信 じていた Q24 楽観的に考 える方がいい と思 った

Q28 誰もがそれぞれに問題を抱えているので 自分 をみじめだと思わか ‑よう

に 努 め

Q12 私や移植仲間に も役立つ共通の経験 をお互 いに共有 した

Q22 同 じような状況にいる他 の移植者の経験 を聞いて知識 を得 よう

と し

Q27 今 は物事が うま くいかな くて もやがては うま くい くだろ うと思った Q8 物事 の良い面 を見 るように努めた

Q9 この経験のおかげで成長 してよ り良い人間になった Q23 私 の支 えになる助 けはた くさん受けた

Q14 強い信念 を持つ ように した

Qll 自分 の気持 ちをある程度 まで発散 させ た Q7 自分 の感情 をあま り外 に出さないように努めた Q5 奇跡が起 こることを望 んだ

Q6 人の手によって コン トロールで きない もの もあ ると思 った Q25 どうしようもないので我慢す るしか仕方がない と思 った QIO 何事が起 ころ うとも運命 であると受 け とめた

Q30 神や仏に祈 った

Q3 仕事 をした り何か他 のこ とをして気 を紛 らわせ た Q29 透析がいかにつ らい ものであったか を考 えてみた

0.0832 ‑0.0803

‑0.2318 0.1834

‑0.0493 0.0839 0.2933 ‑0.1980 0.1955 0.0440 0.1464 0.0604 0.1705 0.1042 0.2787 ‑0.1423 0.1791 0.1354

‑0.0163 0.0427

‑0.0906 0.3857

‑0.0371 0.0163

0.1997 ‑0.1292 0.0144 0.0571

‑0.1319 0.2012

‑0.0505 0.3972 0.0033 0.0480 0.2144 0.0110 0.0521 0.1207

因子寄与 2.9587 2.4401 1.7393 7.1381 因子寄与率 (%) 9.8623 8.1337 5.7977

累積寄与率 (%) 9.8623 17.9960 23.7937 クロンバックα信頼性係数

因子間相関

第1因子 第2因子 第3因子 第1因子 1.00000 0.47179 0.40560 第2因子 0̲47179 1.00000 0.35629 第3因子 0.40560 0.35629 1.00000

対処 は表4に示す ように,問題解決的対処,積 極的前向 き対処,消極的回避的対処 の

3

因子 を抽 出 した。第1因子は,「できるだけ多 くの知識 を得 るためいろいろ調べ たり本 を読んだ りした」「問題 が どこにあるか を良 く知 るためにいろいろと調べ てみた」「事態 をもっとはっきり知 りたい と医師や 看護婦に聞いてみた」などの項 目の因子負荷量が

0.8702 0.8544 0.7167

高 く,情報 を集めた り,問題 と取 り組む とい う問 題解決的対処 を示す因子であると考 えられた。第

2

因子は,「事態がいい方向に向か っていると信 じ ていた」「楽観的に考 える方がいい と思 った」 「誰

もがそれぞれに問題 を抱 えているので1∃分 をみ じ めだ と思わないように努めた」 な どの項 目の因子 負荷量が高 く,物事 を肯定的に捉 えで情緒 を安定

(7)

測定用具 の作成 お よび信頼性 と妥 当性 の検 討

させ るとい う積極的前向 き対処 を示す因子 と考 え られた。第

3

因子は,「自分 の感情 をあま り外 に出 さないように努めた「奇跡が起 こるこ とを望 ん だ」「人の手によって コン トロールで きない もの も あると思 った」 などの項 目の因子負荷量が高 く, 感情 を抑制 した り回避す ることで情緒 を安定 させ るとい う消極的回避的対処 を示す因子であると考 えられた。因子間相関は問題解決的対処 と積極的 前向 き対処が0.47,問題解決的対処 と消極 的回避 的対処が0.41,積極的前向 き対処 と消極 的回避的 対処が0.36であったQタロンバ ックα信頼性係数 は0.87,0.85,0.72であった。

QLIについては,その質問項 目の中に対象者の 属性 (子供がいる,就労 ・未就労)によって異な る項 目があるので, それ らを削除 して タロンバ ッ クα信頼性係数 を求 め る と

0. 94

で あ った (N‑

151)

0

KPS

については,移植 医

1

名 と著者 との評走者 間信頼性 を検討 した結果,両者におけ る相関係数 が γ‑0.68 (N‑17)であった。

2.

妥当性の検討

確認的因子分析 の結果,抽出 した因子 (潜在変 数)か ら質問項 目 (観測変数)‑の因果係数 は, 自己概念では0.26か ら0.76(図1), ソー シャルサ ポー トでは0.47か ら0.87(図2),対処 では0.34か ら0.74であ り(図3), t検定の結果有意水準5%

で統計的に有意であるこ とが認め られた。不確か さでは,質問項 目

「 Q3 3

医師や看護婦は 日常的な言 葉 を使 うので言 っていることは理解 で きます」が 因果係数 0となったため, この項 目を削除 した後 で再度確認的因子分析 を行 った。その結果, 因果 係数 は0.24か ら0.73であ り(図4), t検定の結果 有意水準5%で統計的に有意であることが認め ら れた。

QLIについては,因子分析 をせずに主成分分析 に よ りQLIの構 成要素 がQOLの成分 をな して いるか どうかの確認 を行 った (属性別 にす るとサ ンプル数が少 な くなるため)。その結果表

5

に示す ように,第1主成分 が寄与率75%でQOLを総合 的に示す主成分 として解釈 できた。併有妥当性 を 検 討 した結果,QLIとGenQOLとの相 関係 数 が

表5 QualityofLifeIndex(QLI)の主成分分析 結果 N‑209 変数名 第1主成分 健康 と機 能

社会 ・経済的 心理 ・霊的 家族

0.8809 0.8939 0.9017 0.7825 固有値

累積 固有値 寄与率 (%) 累積寄与率 カイ2乗値 (自由度) 有 意確率

3.0004 3.0004 75.010 (%) 75.010 487.989 ( 9) 0.00000

表6 身体 の状 態項 目の主成分分析結果 N‑210 変数名 1主成分 身体症状 0.9274 症状 の程 度 0.9600 症状 のつ らさ 0.9018 身体機 能 と活動 ‑0.5864 固有値

累積 固有値 寄与率 (%) 累積寄与率 カイ2乗値 (自由度) 有意確率

2.9387 2.9387 73.467 (%) 73.467 704.312 ( 9) 0.00000

γ‑0.60であった。

身体 の状態については,表

6

に示す ように主成 分分析 の結果,累積寄与率73%で身体 の状態 を総 合的に示す主成分 として解釈 で きた。

(8)

自己概念の項 目

El :自尊感情

Ⅹ1 Q2 自分 は まるで駄 目だ と思 う

Ⅹ 2 Q3 自分 にはい くつか見 どころがあ ると思 う

Ⅹ3 Q5私 にはあま りとりえがない

Ⅹ4 Q6時々 自分 は役 に立たない と感 じる

Ⅹ 5 Q7 私 は他 の人 と同 じだけの値 打 ちのある人間だ と思 う

Ⅹ6 Q8 もう少 し自分 を尊敬 できた らと思 う

Ⅹ 7 Q 9 自分 はで きの悪 い人間 と思 って しまう

Ⅹ8 QIO私 はいろいろなこ とをうま くやれ る と思 う

Ⅹ9 Q16体 型や顔のむ くみな ど自分 の容貌が嫌 だ と思 う E2:身体像

Ⅹ10 QI Xll Q4

Ⅹ12 Qll X13 Q12

Ⅹ14 Q13

Ⅹ15 Q14

Ⅹ16 Q15

私 は 自分 に満足 している

私 は普通の人 と同 じくらいは物事 がで きる

移植後体力がつ き同年代 の人 と同 じくらいの活動 はで きる 移植後 自分 の身体 は束縛 されず 自由である

移植 した腎臓が 自分 の身体 の一部分 でない ように思 う 自分 の身体 は良 くなった り悪 くなった り変化 しやす い 腎機能が良い とどんな合併症が起 ころ うと悲観 しない

GFl=0.8388 AGFl=0.7871 AIC=97.5336

1 自己概 念 項 目の確 認 的 因子分 析 の結 果

(9)

測定用具 の作成お よび信頼性 と妥当性 の検討

ソーシャルサポー トの項 目 El:肯定的サポー ト

Ⅹ 1 Ql 必要 な とき勇気づ けた り励 ました りして くれ る

Ⅹ 2 Q 3 あなたを一人の人間 として気づか って くれ る

Ⅹ3 Q5 必要 な とき役 に立つ知識や助言 を くれ る

Ⅹ 4 Q 6 重要 な話 をしたい とき話 を良 く聞いて くれ る

Ⅹ 5 Q8 自信 を高め るようなことを言 って くれ る

Ⅹ 6 Q 9 何 かで悩んでいるとき理解 して くれた り解決す るの を手伝 って くれ る

Ⅹ7 QIO もの ご とについてあなたの考 え方や感 じ方 を理解 して くれ る

Ⅹ 8 Qll 何 か して くれた りあなたが必要 とす るこ とをす ぐに行 って手助け して くれ る

Ⅹ 9 Q13 あなたの力になって くれ る

Ⅹ10 Q14頼 まな くて も手助 け して くれ る E2 :否定的サ ポ

11Q2 あを不 るよう態度 で

12Q4 あの人くさせ

13Q7 あの神イラさせ る

Ⅹ 14Q12 あを非す る

0.‑‑

0.‑‑1

。・5。‑

。・5。J

GFl=0.8951 AGFl=0.8551 AIC=8.6317

2 ソー シャルサ ポー ト項 目の確認的因子分析 の結果

(10)

対処の項 目

E1 :問題 解 決 的対 処

1 Ql 次 に何 を しな け れ ば な らな いか を考 え た

x 2 Q 2 問題 が どこに あ るか を良 く知 るため に い ろい ろ と調 べ て み た

Ⅹ 3 Q4 事 態 を もっ とは っ き り知 りた い と医 師や 看 護 婦 に聞 い て み た

Ⅹ 4 Q13行 動 計 画 を立 て て それ を実 行 した

Ⅹ 5 Q15知 人や 友 人 に助 言 や 情 報 を求 め た

Ⅹ 6 Q16 私 の悩 み を誰 か に話 した

Ⅹ 7 Q17 自分 の 立場 をわ きま えて事 態 の処 理 に必要 な物 を得 よ う と努 力 した

Ⅹ 8 Q18 初 め て生 じた事 態 に役 立 て よ う とこれ まで の経 験 を頼 りに した

Ⅹ 9 Q19 生 じた 問題 に対 して今 まで とは違 った解 決 策 を導 きだ し最 も良 い方 法 を選 ん だ

Ⅹ10 Q20 自分 自身 に関 わ りの あ る何 か を変 え よ う と した

Ⅹ11 Q21 で きるだ け 多 くの知 識 を得 るため い ろ い ろ調 べ た り本 を読 ん だ りした E 2二消塵 的 回避 的対 処

Ⅹ23 Q 3 仕 事 を した り何 か他 の こ とを して気 を紛 らわせ た

Ⅹ24 Q 5 奇 跡 が起 こ る こ とを望 ん だ

Ⅹ25 Q 6 人 の 手 に よ って コン トロ‑ ル で きな い もの もあ る と思 っ た

Ⅹ26 Q 7 自分 の感 情 をあ ま り出 さな い よ うに努 め た

Ⅹ27 QIO何 事 が起 こ ろ う と も運 命 で あ る と受 け とめ た

Ⅹ28 Q25 ど う しよ う もな いの で我慢 す る しか仕 方 が な い と思 っ た

Ⅹ29 Q29透 析 が いか につ らい もの で あ っ たか を考 えて み た

Ⅹ30 Q30 神 や 仏 に祈 っ た E 3:苛責極 的 前 向 き対 処

Ⅹ12 Q 8 特 事 の 良 い面 を見 る よ うに努 め た

Ⅹ13 Q 9 この経 験 の お か げ で成 長 して よ り良 い人 間 に な った

Ⅹ14 Qll 自分 の気 持 ち をあ る程 度 まで発 散 させ た

Ⅹ15 Q12私 や移 植 仲 間 に も役 立 つ 共 通 の経験 をお互 いに共 有 した

Ⅹ16 Q14 強 い信 念 を持 つ よ うに した

Ⅹ17 Q22 同 じよ うな状 況 に い る他 の移 植 者 の経 験 を聞 い て知 識 を得 よ う と した

Ⅹ18 Q23 私 の支 えに な る助 け は た くさん受 け た

Ⅹ19 Q24 楽 観 的 に考 え る方 が い い と思 った

Ⅹ20 Q26事 態 が い い方 向 に 向 か って い る と信 じて い た

Ⅹ21 Q27今 は物 事 が う ま くいか な くて もや が て は う ま くい くだ ろ う と思 っ た

Ⅹ22 Q28 誰 もが それ ぞれ の 問題 を抱 えて い るの で 自分 をみ じめ だ と思 わ な い よ うに努 め た

積 極 的 前 向 き

ヽ、e22

GFl=0.7439 AGFl=0.7038 AIC=268.0347 図3 対処項 目の確 認的 因子分析 の結果

(11)

測 定 用具 の作 成 お よび信 頼 性 と妥 当性 の検 討

不確 か さの項 目

El :唆 昧 さ

Ⅹ 1 Q2 答 えのでない疑問がた くさんあ ります

Ⅹ2 Q3 移植 をしたに もかかわ らず状態が良 くなってい るのか悪 くなっているのか確信が あ りませ ん

Ⅹ 3 Q4 今 の症状 は どれ くらい悪 くなるのかはっき りしませ ん

Ⅹ 4 Q 5 医療従事者か ら受 けた説明はぼんや りしています

Ⅹ 5 Q 8 移植後の合併症や拒絶反応 に対 して何がいつ され るのか私 にはわか りませ ん

Ⅹ6 Q9 症状 はいろ、いろ変化 して予測がつ きませ ん

Ⅹ7 Qll 医師たちは様 々に解釈 で きるようなこ とを私 に言います

Ⅹ8 Q13私 の受けた腎移植 は複雑す ぎて よ くわか りませ ん

Ⅹ9 Q14 腎機能 を維持す るための免疫抑制剤 な どの薬が効 いてい るのか どうか知 るのはむつか しい

Ⅹ10 Q15職種 の違 う様々な職月がい るので誰が何 の責任者かわか りませ ん

Ⅹ11 Q16 身体 の状態の予測が立たないので将来の計画 を立て るこ とがで きませ ん

Ⅹ12 Q17 身体 の状態は変化 していて調子のいい 目も悪 い 日もあ ります

Ⅹ13 Q18移植後 自己管理 をどの ように していけば よいのか漠然 としています

Ⅹ14 Q19 どこが悪 いかにつ いてた くさんの違 った意見 を聞か されています

Ⅹ15 Q20移植後私 に どんな合併症が起 こるのかはっきりしませ ん

Ⅹ16 Q22私 の検査結果は一貫 していませ ん

Ⅹ17 Q23 腎移植 の効果は定かではあ りませ ん

Ⅹ18 Q24 自分 で 自分 のこ とがで きるようになるのに どれ くらいかか るか見定め るのはむつか しい

Ⅹ19 Q26 腎移植 を受 けているために私が で きることとで きないこ とは変化 してい ます

Ⅹ20 Q29具体的な腎移植 におけ る治療方針 は開いてい ませ ん

腎移植 の 目的ははっき りしてい ます

症状が あるとそれが私 に とって どんな状態 を意味す るのかわか っています 説明 されたことはすべ て理解 してい ます

私が受けてい る腎移植 は成功の可能性が認め られています

私 が必要 な ときには医師や看護婦 は手助 け して くれ る と信頼 してい ます 私 の受けた腎移植が重要 なこ とははっ きりしてい ます

0‑40ー E

a e J

e 2 1 0 0 3 0 4 . 2 7

io *

GFl=0.8352 AGFl=0.8059 AIC=160,5393

0 7 3 % e 2 6

0 ‑ 5 も+ C 2 ,

4 不 確 か さ項 目の確 認 的 因子分 析 の結 果

(12)

考 察

仮説検証のために身体 の状態, 自己概念,不確 か さ,ソー シャルサポー ト,対処並びに

QOL

の測 定用具 を作成 した。

患者の心理的側面 を測定す る研究 では,用 いる 測定用具の心理計量学的評価,つ ま り信頼性 と妥 当性 を検討す ることが必要 とされ る。 その信頼性 が低 ければ研究の仮説 を適切 に検証す ることがで きない。 また本 当に測定 したいことが適切 に測定 されていなければ,測定 したい概念 を測定す る意 味がない。心理計量学的評価 の結果, 自己概念, 不確か さ, ソー シャルサポー トお よび対処 の測定 用具 は, クロンバ ックα信頼性係数が

0. 7

以上 で, 信頼性のある尺度構成であ り,翻訳版 あるいは新 規作成 としては利用価値のある尺度であると考 え られ る。 それ らの妥当性 では,潜在変数 と観測変 数 との関係が適切に対応 していることが認め られ, 妥当性のある腎移植者に通用可能 な測定用具 であ

ると考 えられ る。

不確か さの測定用具 は,確認的因子分析 の結果, 翻 訳修正版 の因子項 目が元 の尺度 であ る

MUI S

と異なる結果 を示 した。翻訳 した尺度は因子分析 をす ると必ず といっていいほ ど因子項 目が異な り, その翻訳尺度 をその まま使 うか どうかについては 他 の妥当性検討 を加 えるなどして研究者 自身の判

断によるところが大 きい22)と言われている

ソー シャルサ ポー トの測定用具 は数 多 くあ り, 定義 も多様 である。 その定義は

2

大別 され

, 1

つ は取 り交わされ るソー シャルサポー トの内容 ある いは提供物 を明示す る機能面か らの定義 であ り, 2つ 目はソー シャルサポー トの リソー スである対 人関係の存在 に焦点 を当てた構造面か らの定義で ある23)。後者はソー シャルサポー トを対人相互作 用か ら生 じる重要 な副産物 であると考 えて,受け 辛‑ どのような影響 を及ぼすか を検討す るもので あ り,対人的結びつ きとネ ッ トワー クの中に流れ る一組 の付随す る資源であると定義 されてい る23)0 本研究 では後者の定義に基づ いて測定用具 を選択

した。 その翻訳版の測定用具 は,質問項 目の因子 分析 の結果, 因子負荷量が高 く,累積寄与率 も大 き くて, 因子項 目も元の尺度 と同 じであった。 そ

れは欧米で作成 された ものであるが, 日本人に適 用可能 であるといえよう。

自己概念の測定用具 は,下位尺度の人格的 自己 としての 自尊感情 と,身体的 自己 としての身体像 で構成 した。因子分析 の結果,身体像 は体力ある いは活動能力 を表す と考 えられ る因子負荷量が高 く, それ らが腎移植者に とって重要 な項 目である ことが伺 える。 タロンバ ックα信頼性係数 は

0. 7

であ り,新規作成の尺度 としては満足のい く値 で あると考 えられ る。既存の 自己概念の尺度は少な い。欧 米 で 用 い られ て い る もの に

Te nne s s e e s e l f ‑ c onc e pts cal e

24)があるが,質問項 目が

1 0 0

項 目

とかな り多 くて,他 のい くつかの尺度 と併用す る 場合 は対象者の負担度 を考 えると,使用が困難で あると思われ る。

QL

Iを開発 した

Fe r r a ns

,QOL

を多次元 の 構成概念 ととらえ,個 人が重要 とす る生活領域 に 満足であるこ と, あるいは不満足であることか ら 起 こ る個 人の

we l 1 ‑ be i ng

の感覚 と定義づ けてい る25)。この尺度は

QOL

を個 人の生命,生活,人生 など全体論的に捉 えた尺度 であ り

,QOL

の現象 を 明 らかにす るのに適 した尺度 であると思われ る。

この尺度について本研究では主成分分析 を行 った のみであ り,一次元 としての

QOL

の検討 に とど まった

。Ge nQOL

との併 存妥 当性 が支持 され,

QL

Iが使用可能 な尺度であると結論づ けたが,今 徳, 因子分析 を行 い因子構造 を検討す るこ とが必 要であると思われ る。

身体 の状態の測定用具 は,主成分分析 の結果か ら身体 の状態 を総合的に表す主成分 であったこと か ら,腎移植者に適用可能 な測定用具 と考 えられ

る。身体 の機能 と活動状況に関す る

KPS

は,評走 者間信頼性が支持 され,測定用具の信頼性が推測

された。

結 論

QOL

に関連す る諸概 念の関係 を検証す るにあ た り,測定用具 を作成 し,心理計量学的評価 を行 った。 その結果,各々の測定用具 の信頼性 と妥当 性 が支持 され た

。QL

Iは属 性 の異 な る項 目が あ り,サ ンプル数の関係 で因子分析 を行 わなか った

(13)

測定用具 の作成お よび信頼性 と妥当性 の検討

が,今後サンプル数 を多 くして因子分析 を行 い, 因子構造 を検討す ることが必要 であろう。 また, 腎移植者 を対象にして作成 した測定用具 を一般化 す るためには,追試を行い, さらに検討 を重ねる 必要があると思われる。

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(14)

relating to QOL after adult kidney transplantation

Yuko

HAYASHI

Abstract

The purpose of this study was to assess the reliability and validity of the instruments developed to measure physical state, self-concept, uncertainty, social support, coping, and QOL. The sample consisted of 210 kidney posUransplant recipients aged 20 or more and they were the cases from four hospitals.

In respect to each item of self-concept, uncertainty, social support, and coping, factor analysis was made to examine the factor structure. Cronbach's alphas were calculated for each of their subscales. Construct validity was assessed using the confirmatory factor analysis. The results supported the internal consistency reliability of their subscales (alphas = 0.7 or more) and construct validity. Principal component analysis was used to examine the principal components of physical state and QOL. Concurrent validity and interrater reliability also were assessed and the results supported them.

Therefore, all of them were applicable instruments for Japanese kidney transplant recipients.

Key words: instrument, reliability, validity

School of Health Sciences, Okayama University

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