第4回(平成18年度)受賞内容の紹介
受賞者名 (所在地) 学校法人荘司学園 美し野幼稚園 (横浜市港南区港南台 4-12-1) 受賞内容 (区分) 幼稚園に 19kW の太陽光発電所 (設備の先進的・モデル的導入) ○ 受賞者について 美し野幼稚園は昭和 52 年に開園しました。「ゆたかでのびのびした遊び」、「いのち の大切さを身体で学ぶ」、「知識よりも身体で学ぶ」ことなどを教育方針としています。 園児数は 193 名(平成 19 年 2 月現在)。 ○ 受賞内容について 美し野幼稚園では、平成7年度に園舎の屋上に 10kW の太陽光発電設備を設置し、 さらに、平成 15 年度に 9kW の太陽光発電設備を増設しました。また、幼稚園の入口 に発電量を表示する説明パネルを設置し、来園者や地域の方へ太陽光発電設備につい てわかりやすく紹介しています。 美し野幼稚園では、「身体で学ぶ」ことを大切にしており、園児が成長した時に、毎 日通った幼稚園に太陽光発電設備があったことを体験的に感じてもらえるよう入園式 などの行事で折に触れて園児や保護者に太陽光発電についてお話をしています。 また、園のたよりには年に数回、発電実績などを掲載している他、太陽光発電シス テムのパンフレットを作成し、太陽光発電についてPRしています。 その他、雨水の利用や節電に取り組み、設置した太陽光発電設備の活用とともに環境 教育に熱心に取り組んでいます。 太陽電池(園舎屋上) 発電量を表示するパネル (幼稚園入口)受賞者名 (所在地) キリンビバレッジ株式会社 湘南工場 (高座郡寒川町倉見 1620) 受賞内容 (区分) 太陽光発電システムの導入と環境問題の啓発活動 (設備の先進的・モデル的導入、普及啓発・導入促進) ○ 受賞者について キリンビバレッジ株式会社は清涼飲料などの製造および販売を行っています。昭和 48 年に設立された湘南工場は、現在、同社の主力工場の一つとなっています。工場従 業員数は 237 名(平成 18 年 10 月現在)。 ○ 受賞内容について キリンビバレッジ株式会社湘南工場ではキリングループにおける環境への取組みの 一環として、平成 18 年 3 月に本館外壁及び工場見学お客様用エントランス周辺に合計 システム容量 60kW の太陽光発電設備を導入しました。 この工場では一般の見学コースに太陽光発電設備の見学も含めており、本館の環境 展示室には専用パソコンとディスプレイを設置し、見学者が発電実績などを確認でき るようになっています。見学会ではわかりやすい資料を活用し、地球環境問題につい て詳しく解説した上で、太陽光発電設備についても説明しています。さらに、毎年、 地球環境に関するイベントを実施しておりますが、太陽光発電設備の導入後は設備を イベントに活用する他、工場のパンフレットにも掲載し、来場者へPRしています。 このように、導入した太陽光発電設備を活用したさまざまな普及啓発活動の取組み を進めています。 この他、この工場では、ISO14001 の認証取得やコージェネレーションシステムの導 入など環境配慮行動を実践しています。 太陽電池(本館正面) 環境展示室
受賞者名 (所在地) 劇団四季(四季株式会社) (横浜市青葉区あざみ野 1-24-7) 受賞内容 (区分) 太陽光発電設備導入による啓蒙普及及び環境貢献 (設備の先進的・モデル的導入) ○ 受賞者について 昭和 28 年に設立された劇団四季は、現在、全国に 8 つの専用劇場を持ち、年間 3,000 を超えるステージを上演しています。平成 18 年 3 月現在、従業員数は 194 名、活動を 支える俳優や技術スタッフ、経営セクションの担当者などは総勢 1,000 名を超えます。 ○ 受賞内容について 四季芸術センターは劇団員の稽古場として平成 18 年 7 月に竣工しました。この新し い建物の屋上に 1,540 枚の太陽電池パネルを設置し、芸術センターの電力源として利 用しています。この太陽電池の発電容量は 275kW という民間施設としては規模の大き なものです。 劇団四季ではチケット料金抑制のための経費削減および地球環境保全のための取組 みとして、節水や節電などの省エネルギー活動に取り組んできましたが、さらに芸術 集団として環境問題への取組みを進めるため、新しい稽古場の設立に伴い、大規模な 太陽光発電設備の導入に至りました。 この芸術センター入口には発電状況がリアルタイムでわかる電光掲示板を設置し、 通行者に太陽光発電システムをPRするとともに、館内には発電状況等を表示できる モニターを設置し、劇団員の意識啓発に活用しています。 太陽電池 (四季芸術センター本館屋上) 発電状況を表示する電光掲示板 (四季芸術センター本館入口)
受賞者名 (所在地) 社会福祉法人知足会 二宮保育園 (中郡二宮町二宮 1049) 受賞内容 (区分) 地球環境に感謝の心を育てる保育 (設備の先進的・モデル的導入、普及啓発・導入促進) ○ 受賞者について 二宮保育園は、宗教法人知足寺の福祉事業として、昭和 25 年に認可を受け開園しま した。「明るく、正しく、仲良く」を基本理念とし、「地球環境に感謝の心を育てる保育」 を実践しています。園児数は 104 名(平成 19 年 2 月現在)。 ○ 受賞内容について 二宮保育園では平成 15 年に既存の園舎に約 10kW の太陽光発電設備を設置しました。 保育園のパンフレットには設置した太陽光発電設備について掲載し、設備について PRしています。また、園に設置した太陽光発電システムの紹介や太陽光発電システム の地球環境への貢献度、家庭用太陽光発電システムについての解説も掲載した独自のチ ラシを作成し、これまでに地域住民やお寺への参拝者などへ 1,000 部以上配布しまし た。 また、保育園の朝礼では折に触れて太陽光発電システムや地球環境についての話を し、保護者へ配る園のたより「竹の子」にも導入した太陽光発電システムや地球環境に ついて記載しています。 その他、地元で開催された地球環境に関するイベントに参加し、保育園に設置した太 陽光発電システムについて来場者へ説明するなど、導入した太陽光発電設備を活用した 普及啓発の地道な取組みを進めています。 太陽電池 (園舎屋上) 発電量を表示できる説明パネル (保育園玄関)
受賞者名 (所在地) 千代田化工建設株式会社 (横浜市鶴見区鶴見中央 2-12-1) 受賞内容 (区分) 地球温暖化防止対策導入に於けるエコオフィスの実現を目指して (普及啓発・導入促進) ○ 受賞者について 千代田化工建設株式会社は昭和 23 年に総合エンジニアリング企業として設立されま した。現在の主な事業は石油、天然ガス・LNG、石油化学、化学、環境分野の各種プラ ント・施設のコンサルティング、計画、設計、調達、試運転およびメンテナンスです。 平成 18 年 3 月末現在の従業員数は 2,787 名(連結ベース)。 ○ 受賞内容について 千代田化工建設株式会社では、平成 13 年に ISO14001 認証を取得し、さらにオフィ スの省エネルギーを目的とした 2001 年∼2010 年の「中期環境改善計画」を策定しまし た。この計画に基づき、新エネルギー設備の導入を含め、環境改善活動に積極的に取 り組んでいます。 これまで、主要オフィスである横浜本店(鶴見オフィス)および子安オフィスに、 コージェネレーションシステム(80kW、28kW マイクロガスタービン、170kW ディーゼ ルエンジン)、太陽光発電(10kW)、風力発電(5kW)など、さまざまな新エネルギー 設備や省エネルギー設備を導入するとともに、これらの各設備には見学される方々の ために説明パネルを設置しています。また、鶴見オフィスのロビーには、各設備の紹 介や発電状況などをリアルタイムで表示できるモニターを設置し、来館者への設備の PRに活用するとともに、各オフィスで導入した設備を紹介したパンフレットを作成 し配布しています。 これらのさまざまな設備は社員を対象とした施設見学会の実施により社員への環境 意識の啓発に活用するだけでなく、外部からの施設見学も受け入れ、一般への普及啓 発にも取り組んでいます。 太陽電池 (鶴見オフィス) 170kW ディーゼルエンジン・コージェネレーションシステム(子安オフィス)
受賞者名 (所在地) 東京急行電鉄株式会社 (東急東横線元住吉駅:川崎市中原区木月 1-36-1) 受賞内容 (区分) 東急元住吉駅改良工事におけるホーム部および駅舎部への光透過型 太陽光発電設備の導入 (設備の先進的・モデル的導入) ○ 受賞者について 東急電鉄株式会社は大正時代に田園調布や洗足の宅地開発を手がけた田園都市株式 会社に端を発し、以来80年余にわたり、東急多摩田園都市に代表される、鉄道事業を 基盤とした街づくりを事業の根幹としながら、さまざまな分野で事業を展開しておりま す。 ○ 受賞内容について 平成 18 年 9 月の東急元住吉駅のリニューアルにあたり、東京急行電鉄株式会社とし ての環境対策の一環として 140kW の太陽光発電設備を駅舎に設置しました。この太陽 電池モジュールは駅のホームおよびコンコースの屋上に埋め込まれた設計になってお り、太陽電池が建物のデザインと一体となり、建築物とうまく調和しています。また、 この太陽電池は光透過型で、晴天時には太陽電池を透過してホームや駅舎内に適度な 光が差し込みます。 また、駅構内に太陽光発電による発電量などを表示できるモニターを 2 台設置する ともに、駅のパンフレットにこの太陽光発電システムについての紹介を掲載するなど して、駅利用者への情報発信にも積極的に取り組んでいます。 元住吉駅では、「光・水・緑のチカラで駅がエコにうまれかわります。」とのキャッ チフレーズのもと、太陽光発電システムの導入だけでなく、雨水利用や屋上・壁面緑 化を行い、環境に配慮した施設となっています。 太陽電池モジュール(コンコース屋根) 太陽電池モジュール(駅ホーム屋根)
受賞者名 (所在地) 速水浩平 (株式会社音力発電:藤沢市遠藤 4489-105 号) 受賞内容 (区分) 『発電床』の開発とモデル的導入 (製品・技術の開発) ○ 受賞者について 速水氏は大学在学中より音のエネルギーや振動のエネルギーを電気として取り出し 活用する音力発電と振動力発電について研究しています。平成 18 年 9 月に株式会社音 力発電を設立し、インキュベーション施設※「慶應藤沢イノベーションビレッジ」に入 居し、新しい発電技術の開発と実用化に向けた研究活動、研究成果を製品化し事業化す る取り組みを続けています。 ※ 新事業の創出・育成を支援するための施設 ○ 受賞内容について 今回受賞対象となったのは、「発電床」、「参加型イルミネーション」、「発電下駄」な ど、振動のエネルギーを電力として取り出し利用する一連の製品開発についてです。 「発電床」は人が歩いた時の衝撃を電気エネルギーに変換するものです。平成 18 年 10 月から 12 月にかけて、JR東京駅丸の内北口において、改札に発電床のシートを設 置し、通行客の歩いた衝撃を電気に変え、その状況を電光掲示板に表示する実証実験 が行われました。 「参加型イルミネーション」は発電床と同様に、人が歩く際に生じる振動のエネル ギーを利用し、LED 照明を発光させる外部電力不要のイルミネーション装置です。屋外 のイベントなどでの利用により、地球環境問題への普及啓発の効果も期待されます。 「発電下駄」は履いて歩くことにより、振動のエネルギーを電力に変換し、発光さ せます。「からんころん」という下駄の音色とシンクロして光り、音と光を楽しむこと ができます。 現在、株式会社音力発電では、この他にも振動力発電を活用した製品の開発を進め ており、非常時の照明用電源など、さまざまな分野への応 用が期待されます。 発電下駄 「発電床」の上を歩き発光させている様子
受賞者名 (所在地) 山北町 (山北町役場:足柄上郡山北町山北 1301-4) 受賞内容 (区分) 新エネルギー推進事業 (普及啓発・導入促進) ○ 受賞者について 神奈川県西部に位置する山北町は、面積の約 90%が丹沢大山国定公園と県立自然公 園などの山岳地帯であり、自然を求め多くの観光客が訪れています。人口は平成 19 年 1 月現在約 12,000 人。 ○ 受賞内容について 山北町では平成 15 年 3 月に「山北町新エネルギービジョン」を策定し、平成 17 年 3 月に策定した第4次総合計画(中期基本計画)では、『新エネルギー導入の推進』を施 策の方針の一つに掲げています。 これまで、新エネルギービジョンに基づき、さまざまな新エネルギー設備を町の施 設に導入してきました。平成 15 年度には山北駅前に新設した健康福祉センター「さく らの湯」に太陽熱利用システムを導入し、給湯のための熱源に利用しています。また、 町内の街区公園のトイレ屋上に太陽電池を導入し、町立オートキャンプ場には風力発 電設備を設置しています。さらに、山北駅前や町役場の支所などに太陽光発電と風力 発電を併用したハイブリッド外灯を設置しています。現在、地元小学校への設置工事 を着工したところです。 その他にも、平成 17 年度には『なるほど!エネルギー館』をはじめ、新エネルギー に関するイベントを集中的に実施した他、小学校においては新エネルギーや地球環境 に関する教育(出前講座)を積極的に実施するなど、新エネルギーの普及啓発・導入促 進に総合的に取組んでいます。 太陽熱利用システム (健康福祉センター「さくらの湯」屋上) ハイブリッド外灯 (山北駅南口付近)