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の各種税制優遇を受けやすくする見直しが行われ 入居までに耐震基準に適合するという証明があれば 1 住宅ローン減税 2 住宅取得資金に関する贈与税の非課税措置 3 中古住宅に関する不動産取得税の特例措置の適用が可能となる 耐震基準に適合しない中古住宅を取得し 耐震改修工事を実施した後に入居するような場

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Academic year: 2021

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今月の話題

平成 26 年度税制改正大綱・各種

優遇税制とアドバイスのポイント

与党と政府は、平成 25 年 12 月に税制改正大綱を決定・公表したが、今回の大綱には住 宅取得にも影響を与える項目が含まれている。また、消費増税を目前にして景気への影響 も懸念される中、「すまい給付金」やフラット 35 の 10 割融資の実施などの補正予算措置に より景気落ち込みの抑止を目指す。今般の税制改正大綱の概要を中心に、消費増税の影響 についても解説する。 一般社団法人 金融検定協会試験部 忽滑谷大士

平成 26 年度税制改正大綱

与党は平成 25 年 12 月 12 日に、平成 26 年度の「税制改正大綱」を決定・公表したが(閣 議決定は 12 月 24 日)、今般の改正では、新築住宅に関する固定資産税優遇の延長や、認定 長期優良住宅に関する所得税・登録免許税の特例措置の延長などのほか、中古住宅取得の 際の住宅ローン減税の適用などの改正が実施されることになっており、住宅取得者にとっ ても影響は少なくない。なお、制度改正は、国会での関連法案の審議・成立をまって正式 に実施されることになる。 以下、与党・政府の税制改正大綱のうち、住宅関連の改正についてポイントを絞って解 説する。

(1)中古住宅・リフォーム市場の拡大のための特例措置

政府は、中古住宅の流通・リフォーム市場の規模を 2020 年までに 20 兆円規模に倍増(10 年比)することを示しており、環境整備の一環として、今般の税制改正にも中古住宅の取 得を促す各種措置を盛り込んでいる。 ① 住宅ローン減税等の適用 現在は、耐震基準を満たさない住宅は、住宅ローン減税の適用対象外であり、たとえ、 住宅取得後に耐震基準を満たすような耐震改修を行った場合であっても、住宅ローン減税 の対象外となっていた。 今般の改正では、耐震基準に適合しない住宅を取得した場合でも、住宅ローン減税など

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の各種税制優遇を受けやすくする見直しが行われ、入居までに耐震基準に適合するという 証明があれば、①住宅ローン減税、②住宅取得資金に関する贈与税の非課税措置、③中古 住宅に関する不動産取得税の特例措置の適用が可能となる。耐震基準に適合しない中古住 宅を取得し、耐震改修工事を実施した後に入居するような場合でも、耐震基準への適合が 確実であることを申請すれば、住宅ローン減税等の適用を受けることも可能となってくる。 これまでも、中古住宅を購入する際には、木造なら築 20 年、耐火構造では築 25 年以内 であれば、住宅ローン減税をはじめとした各種減税を受けられていたが、それを超える建 物で減税を受けるには「耐震基準適合証明書」の取得が必須であった。実務上は、この証 明書は、売主が引き渡し前に耐震診断や耐震改修を行ったうえで取得する必要があったた め、使い勝手の悪さからほとんど利用されていない状況であったが、今回の改正により売 主側の負担が減ったこともあり、積極的な利用が見込まれる。 ② 登録免許税の特例措置の創設 また、事業者が中古住宅を取得して、リフォームによって一定の質向上を図って再販し た場合には、住宅購入者が納める登録免許税が 0.1%となり、一般住宅特例より引き下げら れる措置を新たに設けた(本則2%、一般住宅特例 0.3%)。適用期間は、平成 26 年 4 月 1 日~平成 28 年 3 月 31 日となる。なお、対象となるリフォームの基準は今後決められる。

(2)その他優遇措置の延長等

① 省エネ対策等 省エネ住宅の普及を促すために、「認定低炭素住宅」に関する登録免許税の特例措置も 2 年延長される。「認定低炭素住宅」に係る登録免許税の税率を一般住宅特例より引き下げる 措置が行われているが(所有権保存登記:0.1%(本則 0.4%、一般住宅特例 0.15%)、所 有権移転登記:0.1%(本則 2%、一般住宅特例 0.3%))、この平成 28 年 3 月 31 日まで適 用期限が延長される。なお、平成 25 年 4~11 月の低炭素住宅の認定戸数は 1,700 戸あまり となっている。 なお、住宅以外の建築物においても、耐震改修促進法で耐震診断が義務付けられた建築 物(宿泊施設など)が、耐震改修を実施した場合に、特別償却、固定資産税の減額措置が 認められる。既存建築物でもLEDや断熱窓などの省エネ設備を導入すれば、設備の即時 償却または税額控除を認める制度が新たに創設される。 ② 認定長期優良住宅に関する特例措置の延長 長期にわたる良質な住宅ストックの形成を進めるために、新築住宅における「認定長期 優良住宅」の割合を、平成 32 年度には 20%とすることが政策目標として掲げられているが、 この「認定長期優良住宅」に関する登録免許税等の特例措置も、今般の税制改正により 2 年延長されることになる。「認定長期優良住宅」に係る特例措置として、 ア.登録免許税の税率が一般住宅特例より引き下げられており(所有権保存登記:0.1% (一般住宅特例 0.15%)、所有権移転登記:0.2%(戸建)、0.1%(マンション)(いずれも

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一般住宅特例 0.3%))、この措置が 2 年延長される。また、 イ.固定資産税が 2 分の一となる、一般住宅特例についても 2 年延長される(戸建 3 年 →5 年、マンション 5 年→7 年)。 ウ.不動産取得税についても、課税標準からの控除額が一般住宅特例より増額されてい るが(一般住宅特例 1,200 万円→1,300 万円)、これも適用期限が 2 年延長される(適用期 限は平成 28 年 3 月 31 日)。なお、平成 24 年度の認定戸数は 107,500 戸あまりとなってい る。 ③ 新築住宅に係る固定資産税の減額措置の延長 住宅の耐震性確保を進めるために、新築・建替え支援のために、新築住宅に係る固定資 産税の減額措置を行っているが(一般住宅:3 年間税額 1/2 減額、中高層住宅:5 年間税額 1/2 減額)、この適用期限も平成 28 年 3 月 31 日まで 2 年延長される。 ④ 買替え等の課税所得の課税特例措置の延長 居住用資産を譲渡し、損失や利益が出た場合の課税特例措置も 2 年延長される(平成 27 年 12 月 31 日まで)。特例措置については以下のとおり。 ア.譲渡損が生じた場合 住宅の住替え(買換え)で譲渡損失が生じた場合であって、買換資産に係る住宅ローン 残高がある場合は、譲渡損失額を所得金額の計算上控除(以降3年間繰越控除)する。ま た、住宅を譲渡した際に譲渡損失が生じた場合であって、譲渡資産に係る住宅ローン残高 が残る場合は、住宅ローン残高から譲渡額を控除した額を限度に、所得金額の計算上控除 (以降3年間繰越控除)する。 イ.譲渡益が生じた場合 住宅の住替え(買換え)で、譲渡による収入金額が買換資産の取得額以下の場合は譲渡 がなかったものとして、譲渡による収入金額が買換資産の取得額以上の場合は、その差額 分について譲渡があったものとし課税(※譲渡資産価額要件を1億円以下に見直し)する。

消費増税対応としての補正予算措置

消費増税を前にして、負担増加の影響を最小限にするため、また、住宅の駆け込み需要 の反動減を抑制するために、総額 5.5 兆円規模の経済対策の補正予算が組まれる予定であ る。住宅関連では、「すまい給付金」やフラット 35 の 10 割融資などの実施、「長期優良リ フォーム」のモデル事業などが実施される。いずれも、国会での関連法案成立をまって実 施される予定である。 <補正予算(住宅関連)のポイント> ・所得に応じて戸あたり最大 30 万円を給付する「すまい給 付金」に 1,600 億円を計上 ・フラット 35 の全額融資を実施(現在の融資上限は 9 割)。 ただし、全額借り入れる場合は金利を上乗せ

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(1)すまい給付金

「すまい給付金」は、消費税率引上げによる住宅取得者の負担を大幅に緩和するために、 引上げ後の消費税率が適用される住宅を取得する場合、負担軽減のために現金を給付する 制度である(平成 26 年 4 月から平成 29 年 12 月まで)。 住宅ローン減税は、支払っている所得税等から控除する仕組みであるため、収入が低い ほどその効果が小さくなるため、すまい給付金制度は、住宅ローン減税の拡充による負担 軽減効果が十分に及ばない収入層に対して、住宅ローン減税とあわせて消費税率引上げに よる負担の軽減をはかるものである。 平成 25 年度の補正予算にて、新たに本制度に対して 1,600 億円が計上されることになっ た。なお、「すまい給付金」制度の詳細な内容に関しては、本会報平成 25 年 12 月号を参照。

(2)フラット 35 全額融資

フラット 35(買取型)について、これまで住宅の建設費または、購入価額の9割を上限 としていた融資率を 10 割まで引き上げる。この措置は、補正予算の成立後に実施されるこ とになる(実施日以降の資金受取分から適用)。なお、住宅金融支援機構では、制度拡充に 当たり、融資率が 9 割を超える場合は、住宅取得に係る自己資金が少ない顧客であっても 将来にわたって返済できるよう、返済の確実性などを慎重に確認するとともに、融資率が 9 割以下の場合と比較して融資額全体の金利を高くすることを予定しているとする。なお、 フラット 35(買取型)の金利は、現在 1.8%台で推移している。 なお、フラット 35 の 10 割融資は、景気後退後の 09~12 年にも実施していたが、当時は 金利の上乗せは行われていなかった。

住宅ローンアドバイザーとしての視点

前述のように、消費増税を控えて、駆け込み需要やその反動への予防として、各種政策 による優遇措置が実施されている。住宅購入者にとっても費用負担の増減については関心 が高いところであり、住宅ローンアドバイザーとしても、この点を分かりやすく示すこと は欠かせない。 例えば、分譲住宅であれば、消費税率5%の物件を手に入れることが可能なので、消費 税5%の物件を購入して、既存のローン控除を受けるのがいいのか、消費税の負担は増す が、枠の広がった新しい住宅ローン控除を活用するのがいいか、どちらが得かといった点 に注目することもあろう。 この点について、アドバイスのポイントとして、弊協会住宅ローンアドバイザー試験委 員の金子千春氏は、「どちらが得か、という点については、当然ながら、『新しい住宅ロー ン控除を適用することでアップする控除額 > 消費税増税に伴う増税額』となる場合であ れば、消費税が上がった後が有利、と判断できるが、これは、借入金額や年収、家族構成

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(扶養控除の関係から)、建てる建物の価格等、総合的に判断する必要があるので、その点 は注意をしてアドバイスをしていかなければならない。また、消費税増税の影響を受ける のは、建物だけでなく諸費用や新居に入れる家具等も含まれるので、その点も含めて総合 的にみていく必要がある」と話す。中長期的な視点を持って、いかに費用負担を減らすか といった点をアドバイスしていく必要がある。 また、この時期の住宅購入希望者の関心としては、「むしろ、この時期は消費税増税を気 にする人よりは、今年で直系尊属からの住宅取得資金の贈与を受けた場合の非課税制度が 終了してしまうので、そちらに注目している人が多いようだ」と前述の金子氏は話してい る。この点にも着目しておきたい。

参照

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