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実験 2 食べられる青色のクレヨンの作製実際に青くて食べられるクレヨンを作ることを目指して 染料を変えて実験を行った 食べても安全な材料でクレヨンを作成するためにロウソクを米ぬか蝋に サラダ油は米油に換えた また 染料は適当なものを探すため ドライブルーベリー 青色の食紅 紫キャベツを用いて実験を行

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食べられるクレヨンを作ろう

-青色のクレヨンを作る-

石塚彩世 岩田涼佑 大庭潤 小林優大 原誠人 山中希未斗

神奈川県立厚木高等学校 2年

I 組 1班

Abstract

We did our investigation to develop eatable and blue crayons to reduce the harm when children eat them. According to previous study, there are eatable crayons made from natural material. We thought that we could create eatable and blue crayon by using the natural blue material. First, we found the appropriate proportion of oil to candle but we could not create eatable and blue one. It’s because the dye we used couldn’t be mixed with oil and candle.

1 背景・目的 子供がクレヨンなど身近なものを誤って食べてしまう事故が後を絶たない。私たちは子供が安心して遊べ るように、食べても安全なクレヨンを作ろうと考えた。先行研究によると、青色以外の天然の色素では、食 べても安全なクレヨンが商品化されていることが分かった。そこで、私たちはまだ作られていない青色の食 べられるクレヨンを開発することにした。 2.仮説 ブルーベリーや紫キャベツなど、天然の青色の色素を含む身近な物から抽出した色素で食べても安全な青 色のクレヨンンを作ることができる。 3.方法 実験1 通常のクレヨンの作製 食べられるクレヨンを作る前に通常のクレヨンの作製における最適な油とロウの割合や冷やし方を検討し た。染料として適量のスダンⅢと双子葉類の葉を用いた。また、サラダ油、ロウソクは分量を変えて最適な 割合を求めた。さらに、完成品の硬さを上げるために試作品によっては片栗粉も加えた。まず、耐熱皿でロ ウソクを加熱して融かし、液体にして芯を取り除く。その間にビーカーに油と染料を加えて、ロウソクが完 全に融けるのを待つ。その後、融けて液体になったロウをビーカーに加えて、そのビーカーを冷やす(図 1)。最後にある程度冷え固まった試作品を取り出し、空気中に放置してさらに固まるのを待った。(図 2)。 冷やす方法は常温でゆっくり冷やす方法と、氷水で急速に冷やす方法を試した(表1)。 表1 サラダ油とロウソクの割合及び冷やし方や片栗粉の量 試作品番号 1 2 3 4 5 6 7 8 9 蝋そく(本) 3 2 2 2 3 3 3 3 3 サラダ油(mL) 10 4 2 1.5 1.5 1.5 1.0 1.5 1.5 染料(適量) 葉 スダンⅢ スダンⅢ スダンⅢ スダンⅢ スダンⅢ スダンⅢ スダンⅢ スダンⅢ 冷やし方 氷水 氷水 氷水 氷水 常温 常温 氷水 常温 氷水 片栗粉(g) 0 0 0 0 0 0.3 0 0 0 図2 試作品を取り出したところ 図1 氷水で冷却している様子

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実験2 食べられる青色のクレヨンの作製 実際に青くて食べられるクレヨンを作ることを目指して、染料を変えて実験を行った。 食べても安全な材料でクレヨンを作成するためにロウソクを米ぬか蝋に、サラダ油は米油に換えた。ま た、染料は適当なものを探すため、ドライブルーベリー、青色の食紅、紫キャベツを用いて実験を行った。 また、紫キャベツの色素は塩基性において青色を呈する性質を利用するため炭酸水素ナトリウム水溶液を用 いた。ドライブルーベリーの色素を抽出するため、ドライブルーベリーを乳鉢と乳棒ですりつぶし、粉末状 にした。青色の食紅は実験1 と同様に米ぬか蝋を加熱して融かし、そこに米油と青色の食紅を加えた。紫キ ャベツの場合は、純水にいれてゆでて、紫色の色素を抽出した。次に、その液体に炭酸水素ナトリウム水溶 液を少しずつ加えて青色にした(図3)。その後、米ぬか蝋を耐熱皿で加熱して融かし、青色にした紫キャ ベツの色素、油の順で加えた(図4)。 4.結果 実験1 通常のクレヨンの作製 表 2 各試作品の完成度 試作品 番号 完成度 試作品 番号 完成度 1 崩れやすく色が出ず、感触は油っぽい。 6 硬くてもろい。 2 固まらなかった。 7 力を入れるとすぐ崩れた。 3 崩れやすく描きづらい。 8 軟らかく描きづらい。 4 色がうすく、もろい。 9 程よい硬さで、全ての試作品の中 で最も描きやすい。 5 1 から 5 の中では最も描きやすい。 染料の量は試作品の完成度にあまり影響を及ぼさずロウソク3 本の中の融けたロウの質量は 3.9 g だった。 実験2 食べられる青色のクレヨンの作製 ドライブルーベリーを用いた実験ではドライブルーベリーが粉末状にならず、先の手順に進めなかった。 食紅を用いた実験では融けた米ぬか蝋に米油と食紅を加えたところ、食紅と米油、米ぬか蝋が混じり合わな かった。紫キャベツを用いた実験でも融けた米ぬか蝋、米油、紫キャベツからとった液体が混ざらなかっ た。 5.考察 実験1 にて描きやすいクレヨンの作成の最適な油とロウソクの割合は、油が 1.5 mL、蝋は 3.9 g であっ た。また、氷水で急速に冷やしたほうがよいということを明らかにした。しかし、油やロウと混じる安全な 青色の染料を見つけることができなかったため青色の食べられるクレヨンは作れなかった。 6.今後の展望 ロウに染色液を混ぜるのではなく、ロウで染色液を抽出することを検討する。 図3 紫キャベツからとった液体 を青色にした様子 図4 融けた蝋に青色の紫キャベツの液、油を加えころ

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防音壁に適した素材の探求

-Sound Proofing Wall-

上原珠莉 大石かなえ 桐原百合香 竹田美穂 中本理絵

神奈川県立厚木高等学校 2年

I 組 2班

Abstract

In this project, we searched soundproofing, cost and ease of processing for the best material to make the soundproofing wall. So, we did two experiments and acquired some data about rubber sheet, cork sheet and acrylic board. Concretely, we examined soundproofing, flexibility, weight, density, price, ease of processing and surface condition. Especially, flexibility and density is involved in soundproofing. As the result of these experiments, we came to conclusion that cork sheet is the best material.

1.背景・目的 防音はプライバシーを保護する上で重要な役割を果たす。しかし、仮設住宅や集合住宅では十分な防音を得 ることが難しいというのが現状である。そこで、今研究では防音性が高く、安価で扱いやすい防音壁を作る ことを目的に、それに適した素材を発見するための実験を行った。本研究における防音性とは、素材を通し て音を聞いた際に、吸音と遮音によってどれだけ音量が小さくなるかを表すものとする。先行研究より、吸 音性が高い物質は柔軟性が高く、遮音性が高い物質は密度が高いことがわかっている。また、吸音性は表面 積が大きくなると高くなることもわかっている。 2.仮説 同じ厚さであれば、柔軟性と密度の高さを兼ね備えた物質がより防音性に優れている。 3.方法 3.1 準備 実験器具として、レーザー照射機、重りとして用いる消しゴム、アルミホイル、ホワイトボード、録音と音 量の計測用のスマートフォン、音源として用いるクロマチックチューナー、10×10×10(cm3)のアクリルボッ クス(以下、箱とする)、マーカーとして用いる養生テープ、比較用の素材を用意した。比較用の素材であ るゴムシート、アクリル板、コルクシートは全て2 mm に統一した。 3.2 操作 今研究で使用する素材の質量と体積を計測し、密度を算出した。また、実体顕微鏡で各素材の表面を観察し た。さらに、比較材料として、同面積を購入した場合の各素材の値段と、素材を切断した際の扱いやすさに ついてまとめた。その後、柔軟性と防音性を比較する実験を行った。柔軟性を比較する実験は、図1 のよう に、素材にレーザー光線を当て、反射光をホワイトボードへ照射し、重りを置く前後の照射位置の差を計測 した。具体的な方法としては、まず、土台にのせた素材にレーザー光を斜め上方から照射し、反射してホワ イトボードに投影させた位置を確認した。次に素材の中央部に重りをのせて湾曲させ、同様にレーザー光を 照射し、照射位置の差を計測し表1 にまとめた。その際、コルクシートとゴムシートは光を反射しなかった ため、アルミホイルを被せた。防音性を比較する実験は、音を鳴らした状態のクロマチックチューナー(以 下、音源とする)へ箱を被せ、スマートフォンを用いて音量を計測した。また、比較用に音源のみの場合も 計測した。箱は図2 のようにゴムシートを内側に貼り付けたもの、コルクシートを貼り付けたもの、アクリ

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ル板を内側に貼り付けたものを用意した。計測にはアプリケーション「騒音測定器」を用い、箱からスマー トフォンまでの距離を13 cm 離して各 4 回録音した。今回は楽器のチューニングに用いられることの多い 442 Hz の音を 10 秒間録音し、その平均値をデータとして検証した。 音源 13cm 箱 素材 スマートフォン 図1 柔軟性を比較する実験装置について 図2 左からゴムシート、コルクシート、アクリル板を貼り付けた箱 図3 防音性を比較する実験装置について 重りを置く前 重りを置いた後 素材 照射機 照射位置の差 ホワイトボード

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4.結果 結果を表1、表 2 に示す。密度はアクリル板、ゴムシート、コルクシートの順に高く、防音性はアクリル 板、コルクシート、ゴムシートの順に高かったことから、防音性と密度には関係性が認められなかった。ま た、柔軟性は高い順にコルクシート、ゴムシート、アクリル板であり、防音性と柔軟性にも関係性は認めら れなかった。ゴムシートは密度と柔軟性のどちらにおいても二番目で遮音性と吸音性の両方で優れていると 予想していたが、防音性は一番低かった。今研究の目的である、防音壁に適した素材はアクリル板の防音性 との差が非常に少なく、軽くて扱いやすいコルクシートであるという結論に至った。 表1 ゴムシート コルクシート アクリル板 重さ[g] 28.4 4.7 21.4 密度[g/cm3] 1.54 0.25 4.28 柔軟性[cm] 3.3 7.2 1.1 値段[¥/cm3] 1.56 2.29 2.56 扱いやすさ 比較的に簡単に切ることが できサイズ調整がしやすい 柔らかく切りやすいが、崩 れやすいため隙間ができや すい 切るために専用の器具を使 う必要がある(今回はカッタ ーを使用し、三時間以上か けて完成させた) 表面の状態 少しざらつきがある 小さなものが重なり合い、 隙間がある 凹凸が全くなく無色透明で あるため、下の台の表面し か見えない 表2 実験結果 音源のみ ゴムシート コルクシート アクリル板 1 回目 67 64 61 59 2 回目 61 64 59 62 3 回目 68 65 65 60 4 回目 67 66 66 65 平均 66 65 63 62 結果は第一小数点を四捨五入した。単位はdB とする。

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5.考察 アクリル板の防音性が高かったのは、密度が高く、遮音性に優れていたためと考えられる。コルクシートが ゴムシートより防音性が高くなったのはコルクシートの特殊な構造による表面積の増加と、柔軟性による高 い吸音性がゴムシートの防音性を上回ったためと考えられる。アクリル板がコルクシートよりも防音性に優 れていたのはコルクシートの柔軟性がアクリル板の約7 倍であるのに対し、アクリル板の密度がコルクシー トの約17 倍と高かったためであると考えられる。 6.参考文献 音が伝わる仕組みと防音材 http://www.inforent.co.jp/fan_contents_07.htm アプリケー ション「騒音測定器」 https://play.google.com/store/apps/details?id=kr.sira.sound

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気体による音の変化

-固有振動数と分子量の関係-

今屋天海 早淵稜弥 對馬拓実 土屋諒悟 猪俣晴紀

神奈川県立厚木高等学校 2年

I 組 3班

Abstract

When we breathe helium gas, our voice will become so high. We want to demonstrate the phenomenon and to know what happens with other gasses. We make an experiment which is a model of a vocal tract with 5 kinds of gasses. The result shows that as the molecular weight of gasses decreases, the frequency increases. 1 背景・目的 ヘリウムガスを吸うと声が高くなる。私たちはこの現象がなぜ起こるのかに興味を持った。 この現象を考えるのにあたり、まずはヘリウムガスを吸った際に何が変化するのかを考えた。今回は簡単 のためにすべての気体を理想気体として扱う。ヘリウムガスを吸っても喉や肺の中の圧力・温度・体積は変 化しないと考えられる。理想気体の状態方程式pV=nRT より、圧力・温度・体積が変化しないのならば、 物質量も変化しないことがわかる。よって変化するのは気体の分子量のみである。つまりは気体の密度だけ が変化する。次に人の発音方法について調べた。声帯で作られた音が声道と呼ばれる喉や口、鼻といった空 洞を通ることで声が作られる。そもそも声帯で作られる音には様々な周波数の音が含まれている。しかし、 音が声道を通るときに、声道内にできる定常波の共鳴を利用して特定の周波数の音だけが増幅、整音され る。これによって、言葉などといった複雑な音の発音が可能となる。共鳴とは音の周波数が物体の固有振動 数と一致した際に音が増幅され大きくなる現象である。そこで共鳴について考えた。 気体が共鳴するときにできる定常波の周波数は弦の場合と同様に、音の三要素の公式v=fλ より、音速と 波長に大きく影響される。波長λ は温度等と同様にヘリウムガスを吸ったとしても変化しないと考えられ る。また先行研究より音速v は v=√(k/ρ)という式にしたがうことがわかっている。ここでkは流体の体積弾 性係数であり、ρ は密度である。体積弾性係数 k は高校の学習内容には含まれていないので今回は扱わず、 各気体で一定のものとする。密度ρ は前述のように気体の分子量にのみ影響される。 以上のことから、分子量の違いが共鳴を利用した発音のシステムに影響を与えていると考えられる。ヘリ ウム(分子量 4.0、以下気体名後のかっこ内の値は分子量を表す)は空気(28.8)に比べて 7 分の 1 程度の分子量 しか持たない。この分子量の大きな違いによってヘリウムガスを吸うと声が非常に高くなると考えられる。 ここで私たちは逆に分子量が空気に比べて大きな気体、例えば酸素(32)や二酸化炭素(44)では声が低くなる と考え、次の仮説を導いた。 2 仮説 音の周波数(固有振動数)は媒質気体の分子量が小さくなるほど大きくなる。これは次式で表される。 f=K√(1/M) ただし K=1/λ・√(kRT・103/p) (f:周波数 M:分子量 k:体積弾性係数 R:気体定数 T:気体の温度 p:気体の圧力)

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マイク 3.方法 ヘリウムとは異なり、酸素や二酸化炭素を直接吸入するのは非常に危険である。そこで私たちは人の発音 方法をモデルにし、音の共鳴に着目することのできる実験を考案した。今回の実験の目的は、水素(2.0)、ヘ リウム、空気、酸素、二酸化炭素について、各気体の固有振動数を測定し、分子量との関係を調べることで ある。図1 に実験装置の写真と模式図を示す。模式図より、イヤホンが人の声帯、気柱が声道に相当する。 図1 実験器具の写真(左)と模式図(右) まず、管を水で満たし水上置換で各気体を気柱の長さが20 cm になるまで集める。水上置換により各気 体の圧力を一定にすることが可能となり、仮説の式と同様に気体の分子量にのみ注目することができる。次 に、スマートフォンアプリ「Frequency Sound Generator」を用いてイヤホンから発音し、0 Hz から周波数 を上げていき最初に共鳴する周波数(固有振動数)を測定する。音の大きさの増減から容易に共鳴が起きた かを判断することができる。また、はじめに定常波ができるのは基本振動なので、その周波数が固有振動数 と言える。この際、気体内で集音を行うことで周囲の環境の影響を少なくすることができる。なお、実験の 条件は気温20℃、気圧 1020 hPa とした。 4.結果 表1 測定値 気体 水素 ヘリウム 空気 酸素 二酸化炭素 分子量(g/mol) 2.0 4.0 28.8 32 44 周波数(Hz) 3248 1650 820 773 680 イヤホン 気柱

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図2 測定値と理論値のグラフ 水素とヘリウムは共鳴が10~20 Hz に渡って起きたため、音の大きさが増減した値の平均値を測定値と した。図2 で、理論値は最も理論の分子量に近いと考えられる実験②での空気の実験値を基準とした。 曲線は最近似曲線(累乗近似)である。 5.考察 仮説通り、分子量が小さくなるほど周波数(固有振動数)は大きくなることが示された。図 2 が示すよう に、測定値が理論曲線とほぼ一致した。水素とヘリウムの測定値が理論曲線から外れたのは、測定に時間が かかったのと空気よりも軽いために管内から一部が逃げてしまったためと考えられる。また、水素とヘリウ ムの周波数に幅があった原因は、そこでの周波数が比較的大きいために1 Hz の全体に対しての割合が小さ くなったこと、音の増減を調べるのが人に依っていたことがあげられる。 6.今後の展望 今回の実験では空気も含め5 種類の気体についてのものだった。今後、気体の種類を増やした実験を行 い、さらに詳細なデータを得たい。今回の実験では、各気体同士での圧力の違いを無くせるという利点のあ る水上置換法で気体の捕集を行った。ただ、この方法だと水に溶けにくい気体しか扱えないという欠点があ る。今後、気体の種類を増やすためには、この利点はそのままに、この欠点を補える新たな方法を考案する 必要がある。例えば、置換に利用する液体を水ではなくベンゼンなどの有機溶媒に換えることでそれが可能 になる。しかし、この方法では不揮発性の有機溶媒が置換に用いることができる程大量に必要である。 今回は実験の都合上、気柱の長さを20 cm とした。しかしそのために、分子量の小さな水素とヘリウム の固有振動数が非常に大きくなってしまい、共鳴が10~20 Hz に渡って起きるという問題が生じた。今後 の実験では今回のデータを踏まえ、気柱の長さを適切なものにすることでこの問題を解消したい。例えば、 気柱の長さを倍の40 cm にするだけでも水素の固有振動数は半分の 1600 Hz 程になり、測定が容易になる と考えられる。 0 500 1000 1500 2000 2500 3000 3500 0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 周波数 (H z) 分子量(g/mol) ●

測定値

-理論値

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また、共鳴が起きたかどうかを知るのは音の増減から容易とはいえ、結局は人の判断に依ってしまってい た。これにもPC のソフトなどを活用して、データ上で行えるようにしたい。これも前述の問題の解決につ ながると考えられる。 7.参考文献 ・石綿良三、図解雑学流体力学、田中正隆、株式会社ナツメ社、2007 年 ・声が作られる仕組みhttp://www.f.waseda.jp/hon/kotoba/Vocal_tract.ppt

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植物からガラスを作る

~もみ殻の再利用~

石井伶奈 長田拓之 押尾新 笹貫百花 佐藤創太 西池雄大

神奈川県立厚木高等学校 2年

I 組 4班

Abstract

The purpose of this study is to make rice husks into glasses. In thus study, we investigated whether it is possible to make lead glasses from rice husk ash instead of SiO2, the main component in lead glass, so we compared using rice husk glass to using the SiO2 glass. This study reveals that we can make green glasses from rice husk ash. We analyzed ash with X-ray diffraction. As a result, we found that it has amorphous SiO2. 1 背景・目的 現在日本国内では196 万トンのもみ殻が発生している。これらのもみ殻は土地の改良や家畜のえさなどに利 用されている。しかし全体の約20%、つまり約 40 万トンは廃棄されていることから(図 1)、この廃棄され ているもみ殻に利用価値を見出そうと考えた。イネ科植物にはガラスの主成分となるケイ素が多く含まれて いることから(図2)、イネ科植物において最もガラスの作製に適している部位を特定し、実用化にむけてガ ラスに色を付けること、強度を上げることを目的に研究を進めた。 2.仮説 ガラスの色を決定づけるのは金属イオンである。植物の部位によって含まれている金属イオンは異なるので 作成するガラスの色も異なる。また、ガラスを作成する際に、灰の量の増加に伴い金属イオンとケイ素の量 も増加するので、ガラスの色は濃くなり強度も高くなる。 3.方法 方法1:ガラスの作製に適した植物の部位の特定 ガラスの作製に適した植物の部位の特定をするため、学校の敷地内に生えていたイネ科植物であるネズミム ギを使用し、実、葉、茎の3 つの部位についてガラスを作成した。ネズミムギを乾熱滅菌機で乾燥させ、部 位ごとに分けた後それぞれを加熱して灰にした(図3)。今回は融点が低く比較的に簡単に作成できる鉛ガラ スの材料を参考に、二酸化ケイ素をネズミムギの灰に置き換えてガラスを作成した。ネズミムギの灰1.3g、 四ホウ酸ナトリウム4.0g、酸化鉛 3.35g をるつぼに入れ、ガスバーナーで 10 分間加熱した(図 4)。 図1 もみ殻の利用状況 2 ケイ素の含有量

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方法2:ケイ素の含有の確認 もみ殻にガラスの主成分となるケイ素が含まれていることを確認するため、もみ殻の灰のX 線回折を行っ た。 方法3:ガラスの色と強度 灰の量を増加するとガラスの色が濃くなり、強度も高くなることを確認するため、方法1 における植物の灰 の量を1.3 g(1 倍)、2.6 g(2 倍)、3.9 g(3 倍)に変えて作成した。今回はイネのもみ殻を使用した。また、灰 の中の不純物を取り除きケイ素の割合を大きくするため、もみ殻を完全に白い灰にした後ふるいにかけた (図5)。また、実験の再現性を高めるため、それぞれの灰の量のガラスを 3 回ずつ作成した。 方法4:ガラスに含まれる金属イオンの推定 もみ殻から作成したガラスの色の特定を行うため、鉛ガラスにもみ殻に含まれていると考えられる銅イオン として酸化銅Ⅱ0.1 g、鉄イオンとして酸化鉄Ⅱ0.1 g を加えたものを作成した。さらに、酸化銅Ⅱ0.02 g と 酸化鉄Ⅱ0.1 g を加えたものを作成し、これらのガラスと方法 3 で作成したガラスを比較した。 4.結果と考察 方法1:ガラスの作製に適した植物の部位の特定 ネズミムギの実から作成したガラスは黄緑色、葉は黄土色、茎は茶色になった(図6)。実にはガラスの色を 緑色にする鉄イオンと銅イオン、葉には黄色にするニッケルイオン、茎には赤色にする硫黄イオンが含まれ ていると考えられる。また、葉と茎から作成したガラスは濁っていたのに対して実から作成したガラスは透 き通っていたため、ガラスの作成に適した植物の部位は実だと考えられる。なお、ガラスの温度を急激に下 げてしまったため、実と茎のガラスは割れてしまった。 図3 乾燥後のネズミムギ 図4 加熱中のるつぼ 図5 左;ふるいにかける前のもみ殻 右;ふるいにかけた後のもみ殻

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方法2:ケイ素の含有の確認 乳鉢ですりつぶさないもみ殻の灰と、乳鉢ですりつぶしたもみ殻の灰の2 種類を X 線回析にかけた。点が 二酸化ケイ素のピークを示す(図7、8)。もみ殻の灰のピークと二酸化ケイ素のピークが重なっており、こ れはもみ殻の中に二酸化ケイ素が含まれていることを示している。グラフが山なりになっているのは、もみ 殻の灰の中には結晶の二酸化ケイ素以外に、非結晶の二酸化ケイ素も含まれているためだと考えられる。 方法3:ガラスの色と強度 灰の量が1.3 g(1 倍)のガラスはうすい茶色、2.6 g(2 倍)のガラスは黄色、3.9 g(3 倍)のガラスは緑色になっ た(図9、10、11) 。これは灰の量を増やすとガラスの色を決定づける金属イオンの量も増加するためだ と考えられる。また、もみ殻にはガラスの色を緑色にする鉄イオンと銅イオンが含まれていると考えられ る。さらに、灰の量を増やすとガラスをるつぼから流し出すときの粘度が高くなったことから、ケイ素の量 が増加しガラスの強度が高くなったと考えられる。 図6 上段(左)鉛ガラス、(右)実のガラス、 下段(左)葉のガラス、(右)茎のガラス 図10 灰の量が 2 倍のガラス 左から1 回目 2 回目 3 回目 図7 乳鉢ですりつぶさないもみ殻 図8 乳鉢ですりつぶしたもみ殻 図11 灰の量が 3 倍のガラス 左から 1 回目 2 回目 3 回目 図9 灰の量が 1 倍のガラス 左から 1 回目 2 回目 3 回目

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方法4:ガラスに含まれる金属イオンの推定 鉛ガラスに酸化銅Ⅱ0.1 g を加えたものは濃い青色、酸化鉄Ⅱ0.1 g を加えたものは黄色、酸化銅Ⅱ0.02 g と 酸化鉄Ⅱ0.1 g を加えたものは緑色になった(図 12)。作成したガラスに色以外の違いは見られなかった。 方法3 で作成したガラスと比べてみると、鉛ガラスに酸化銅と酸化鉄を加えたガラスの色が類似しているこ とから、もみ殻には銅イオンと鉄イオンが含まれていると考えられる。 5.結論 植物の実から作ったガラスは黄緑色、葉は黄土色、茎は茶色になった。また、実から作成したガラスのみが 透き通っていたことから、ガラスの作成に適している植物の部位は実であることが分かった。そして、現在 大量に廃棄されているもみ殻からガラスの作製に成功し、もみ殻の量を増やすことでガラスの色を黄色から 緑色に変えられることも分かった。これはガラスの中の鉄イオンと銅イオンの量が増加したためだと推測さ れる。もみ殻の中にはガラスの主成分となるケイ素が含まれていることから、もみ殻の量を増やすとガラス の粘土が高くなった。今後は実際にガラスの強度について測定する。さらに、もみ殻の灰の系統分析を行い 金属イオンの特定をするとともに、実用化する際のコストも考えていきたい。 6.参考文献 もみ殻の廃棄量 含有量 https://www.s.affrc.go.jp/docs/ibunya/kakubunyakentoukai/pdf/2kai1-2.pdf 植物とケイ酸 http://www.bsikagaku.jp/f-knowledge/knowledge22.pdf 色ガラスづくり http://www.nagano-c.ed.jp/seiho/risuka/2006/2006-08.pdf 植物からガラスを作る http://www.hakko.co.jp/contest/report01/07_20070608.pdf 7.謝辞 本研究を進めるにあたり、ご助言頂いた東京工芸大学工学部基礎教育研究センター松本里香教授に感謝いた します。 図12 上段左から 鉛ガラスに酸化銅Ⅱを加えたガラス、酸化鉄Ⅱを加えたガラス、 酸化銅Ⅱと酸化鉄Ⅱを加えたガラス 下段左から もみ殻の灰の量が1 倍のガラス、2 倍のガラス、3 倍のガラス

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結露を防ぐ

小宮瑶 杉野匠 高﨑光 津田達郎 中村佑生 間瀬竣介

神奈川県立厚木高等学校 2年

I 組 5班

Abstract

To prevent condensation of cup, we focus on “defogger spray”. It contains “Surfactant” like soaps and shampoos. So we prepared some familiar Surfactant and applied them to side and bottom of cup. Furthermore, we made Surfactant from CaCO₃ and NaOH. But they couldn’t prevent condensation. Water gathered on cup’s bottom.

1. 背景・目的 冷たい飲物をコップに入れて置いておくと、机に水滴がつく。それを簡単な方法で防ぐことを目的とした。 窓のくもり止めスプレーには「界面活性剤」が使われているので、日用雑貨で界面活性剤が使われているも のを使えば防ぐことができると考えた。また、コップの材料によっては表面についた水滴を吸収するのでは ないかとも考えた。さらに、身の回りの界面活性剤はぬめりがあるものがほとんどであるが、このことは界 面活性剤の性質との知見はないので、ぬめりのない界面活性剤を自作することにした。 2. 方法 実験① 実際に界面活性剤を塗ったとき、結露を防ぐことができるかを確かめるために、歯磨き粉や石鹸などの身の 回りの界面活性剤を側面に塗ったビーカーと何も塗っていないビーカーを用意し、100 mL の氷水を 3 分間 入れた場合に水滴の付き方に違いが出るかを比較して観察した。また、木製のコップにも一定量の氷水をい れ、こちらもしばらく置いて観察した。 実験② 炭酸カルシウム(CaCO3)や水酸化ナトリウム(NaOH)をサラダ油と混ぜながら加熱し、界面活性剤を作成し た。そしてこれらを側面に塗り、氷水100 mL を入れ 3 分間置いて観察した。結果は液体石鹸を塗ったとき の結果と比較した。 3. 結果 実験① 結果を表1 に示す。ビーカーにはどの界面活性剤でも側面に水滴がつかなかったが、底に水滴がつかなかっ たのは歯磨き粉だけだった(図1)。 ビーカー 木製のコップ 側面 底 底に水が溜まった。 歯磨き粉 ○ ○ 固形石鹸 ○ × 液体石鹸 ○ × (表1) ○;水滴がつかなかった ×;水滴がついた

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図1.歯磨き粉を塗ると、底には水が溜まらなかった。 図 2.石鹸はどちらも水が溜まった。 実験② 界面活性剤を作成して、実験①と同様の実験を行い観察した。結果を表2 に示す。CaCO3で作成した界面 活性剤であってもNaOH で作成した界面活性剤であっても、側面に水滴はつかなかったが、底にはどちら とも水滴がついた(図3、5)。 自作した界面活性剤と液体石鹸を比較したところ、結果は同じであった(図4)。 表2・実験②の結果 界面活性剤 側面 底 CaCO3で作成 ○ × NaOH で作成 ○ × 液体石鹸 ○ × 4. 考察 身近な界面活性剤は結露を防ぐというより、水と混ざって流れ落ちたと思われる。その結果として、そこに 水が溜まり結露を防ぐことはできなかった。歯磨き粉は結露を防いだように見えるが、界面活性剤ではない ため界面活性剤とは異なる作用で防いでいると考えられる。さらにこれらにはぬめりがあるため、結露を防 げても実用性は低い。また、木製のコップ結果については、今回使ったものがペン立てであったために、水 が漏れだした可能性がある。構造がしっかりした木製のコップで検証すれば、異なる結果が得られる可能性 がある。 5. 参考文献 “石鹸百科”(URL:http://www.live-science.com/honkan/basic/miwake01.html) 図 3.ビーカーに入っているものが CaCO3で自作した界面活性剤。ふた 付の容器に入っているのが液体石 鹸色が異なっていることがわかる。 図 4.液体石鹸,水,サラダ油を 混ぜたもの 図5.NaOH で作成した界面活性剤, 水,サラダ油を混ぜたもの。液体石 鹸,水,サラダ油を混ぜたものと比 較すると,図3 と同様に色が異なっ ていることがわかる

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電気分解

-金属に色をつける-

高橋洸矢 大塚紫乃 加藤康佑 田地川蒼太 中村美月 平川雄太

神奈川県立厚木高等学校 2年

I 組 6班

Abstract

Metals colored with paint come off colors. We want metal’s colors to last and we find that using electrolysis makes them last. So we want to discover pattern which metals color.

1.目的 塗料で金属に着色すると落ちてしまうことが多い。しかし電気分解で着色する方法であれば色落ちを防 ぐことができる。アルミニウムにおける電気分解による着色の原理は、表面に薄い酸化アルミニウムの膜が 形成されることにある。自然に形成されるものは1 nm ほどでとても薄いが、電気分解により厚い人工的な 酸化被膜を作ることができる。この作業は「陽極酸化皮膜処理」と呼ばれ、処理条件を変えることにより厚 さを変えることが可能となる。酸化被膜の色は干渉色で説明されることから、条件の変化が色の違いに関連 していると考えられる。電解液の中にアルミニウム板を入れ、これを陽極として、弱い直流か交流、また は、交直流の電流を流すと、表面に酸化皮膜が形成される。この時、電解液の種類、濃度、温度、電流密度 などの処理条件やアルミ合金の種類を組合せることにより、銀,金,黒色を着色することや、耐摩耗性を付 与したより硬い皮膜をつくることができる。今回の研究では水溶液の種類と処理時間に着目し、処理条件に よる色の違いを明らかにすることにした。 2.仮説 電解液の種類や電気分解の処理時間により着色する色が異なる。 3.方法 アルミニウム板を陽極、鉛版を陰極として電気分解装置につなぎ、水溶液の種類や処理時間を変えた。 実験①処理時間の検討 電気分解の処理時間により着色する色が異なることを確認するため、電解液に硝酸(0.1 mol/L),水 酸化ナトリウム水溶液(0.1 mol/L)を用いて、電気分解を行った。処理時間は 30 分間と 60 分間と し、着色した色の違いを確認した。 実験②電解液の検討 電解質の種類により着色する色が異なることを確認するため、硫酸、硫酸アルミニウム水溶液、硝 酸、炭酸水素ナトリウム水溶液、塩化アルミニウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液の6 種類を電 解液として用いた。各電解液の濃度は0.1 mol/L とした。なお処理時間は 60 分とした。これらの水 溶液を選んだ理由は水溶液中にアルミニウムイオンを含むもののほうが酸化皮膜を形成しやすいと考 え、硫酸アルミニウム水溶液と硫酸を用いた。また酸化力が強い硝酸を用いた。そして、pH の違い で着色する色は異なるのか確認するために弱塩基性の炭酸水素ナトリウムと強塩基性の水酸化ナトリ ウム水溶液を用いた。最後に塩化アルミニウムは中性でかつアルミニウムイオンを含んでいるものと して選んだ。

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4.結果 実験①処理時間の検討 30 分間処理したものよりも、60 分間処理したものの方がより濃く着色した。(表 1) 表1 処理時間による違い 実験②電解液の検討 硫酸水溶液よりも硫酸アルミニウムのほうが色が濃く、虹色がかった色が着いた。炭酸水素ナトリウム,水 酸化ナトリウムは白単色が着いた。塩化アルミニウム水溶液は灰色が着くというより、アルミ板が溶けて灰 色に着色した。 表2 電解質液による違い ④ 5.考察 表②より硫酸アルミニウム、硝酸は虹色に着色したため三原色が出せている。そのため偏光の技術を組み 合わせれば単色を取り出せるのではと考えた。また白に着色した硫酸、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリ ウムは表面に酸化アルミニウムではなく、硫酸鉛や炭酸鉛などほかのものがアルミニウムの表面に付着した と思われる。そのため、塩基性や中性は陽極酸化皮膜処理には向かないと考えられる。 6.結論 電気分解の時間を長くすると着色する色が濃くなる。電気分解で用いる水溶液を変えると着色する色が変 わる。炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム水溶液が白くなったので、塩基性の水溶液は白くなる。硫酸 と硫酸アルミニウム水溶液の比較により、水溶液にアルミニウムを含むものを使うと、より色が濃くなる。 6.参考文献 http://www.dhk.co.jp/tech/alumi.html 「アルミ表面処理-電化被膜工業」 www.yoshizaki-mekki.co.jp 「吉崎メッキ化工所ホームページ」

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汚れた水をろ過する‼

井芹友里乃 小原井桃香 橋本野乃 美濃島由佳 宮坂愛美海 渡辺舞

神奈川県立厚木高等学校 2年

I 組 7班

Abstract

We wanted to make dirty water to clean. So we made filter ourselves. We experimented using various filter materials to find the best way of cleaning it. We succeed in filtration of dirty water.

1.背景・目的 近年、東日本大震災や熊本地震など、地震などの災害が多く発生している。東日本大震災では地震直後に 貯水槽が壊れるなどして、水不足が問題として発生していた。そこで、もし私たちが被災した際、同様のこ とが起こると思われる。そのような事態になったときに少しでも水不足が解消できるよう、簡便で有効な手 段を開発するため、今回の研究を行うことにした。 2.仮説 ペットボトルなど身近で手に入りやすい材料から作成したろ過装置でも、水を浄化することができる。 3.方法 3.1 準備 【ろ過装置製作】 ・綿 ・ガーゼ ・砂利 ・活性炭 ・ペットボトル ・輪ゴム ・シャワーの水 【COD の調査】 ・試験管 ・過マンガン酸カリウム(0.005 mol/L) ・硫酸(6 mol/L) ・ビーカー ・ろ過前の水 ・ろ過後の水 図1 実験に用いたろ過装置 貯め置きの古い水を使うことを想定し、今回は長年使われていないシャワー室のシャワーの水を利用し た。 3.2 操作 【ろ過装置製作】 最初に、ペットボトルの底を切り取り、ペットボトルの口をガーゼで覆い、輪ゴムで留める。次に、ろ 材を目が細かく、密度の高いものが下になるように、下から順は綿、活性炭、砂利の順になるように詰める (図1)。切り取った底の側からシャワーの水を入れ、ろ過する。

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【COD の調査】 5 本の試験管に、過マンガン酸カリウム水溶液を 1.0、2.0、3.0、4.0、5.0 mL それぞれホールピペット で正確に測って入れる。さらに硫酸を1 mL ずつ入れる。それらの試験管にろ過前の水を 10 mL ずつ 入れる。試験管を80℃程度で 30 分間加熱して、どの試験管まで過マンガン酸カリウムの紫色が消えた かを調べる。同様の操作をろ過後の水でも行う。 COD は次式で説明される。 過マンガン酸イオンの反応 MnO4- + 8H+ + 5e- → Mn2+ + 4H2O 酸素の酸化剤としての反応 O2 + 4e- → 2O2- 水浴後、沈殿し、沈殿前と比べ、色の薄くなった試験管が多いほど、試料の水はCOD が高く、汚れて いるということになる。 4.結果 ろ過前の水では、水浴前より紫色が薄くなり沈殿が多くできた(表1)。特に、過マンガン酸カリウムの 量を3.0 mL 以上にすると、紫色が残った(図 2)。ろ過後の水では、ろ過後は水浴前と水浴後の変化はほぼ なかった(表2、図 3)。 表1 ろ過前の水 表2 ろ過後の水 図3 ろ過後の水の実験後の様子 5.考察 ろ過前の水で行った実験で、変化があったことから、この水はCOD が大きく、汚いと言える。ろ過後の 水で行った実験では、変化がほぼなかったことから、ろ過後はCOD が小さくなったと考えられる。この結 果より、私たちの作ったろ過装置によって水が浄化されたと考えられる。 6.参考文献 [1]神奈川化学塾(2000)『化学の実験』新生出版 [2]メタウォーターランド『ペットボトルで簡単「ろ過実験」』 http://www.mwland.jp/experience/01.html 図2 ろ過前の水

過マンガン酸カリウムの量

過マンガン酸カリウムの量

図 2  測定値と理論値のグラフ  水素とヘリウムは共鳴が 10~20 Hz に渡って起きたため、音の大きさが増減した値の平均値を測定値と した。図 2 で、 理論値は最も理論の分子量に近いと考えられる実験②での空気の実験値を基準とした。 曲線は最近似曲線(累乗近似)である。 5.考察  仮説通り、分子量が小さくなるほど周波数(固有振動数)は大きくなることが示された。図 2 が示すよう に、測定値が理論曲線とほぼ一致した。水素とヘリウムの測定値が理論曲線から外れたのは、測定に時間が かかったのと空気よりも軽

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