目 次
第 1 章 保健事業実施計画(データヘルス計画)の基本的事項 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
1 背景・目的 2 計画の位置付け 3 計画期間 4 関係者が果たすべき役割と連携 5 保険者努力支援制度第2章 第1期計画に係る評価及び考察と第2期計画における健康課題の明確化 ・・・ 9
1 第1期計画に係る評価及び考察 2 第2期計画における健康課題の明確化 3 目標の設定第3章 特定健診・特定保健指導の実施(法定義務) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 22
1 第3期特定健診等実施計画 2 目標値の設定 3 対象者の見込み 4 特定健診の実施 5 特定保健指導の実施 6 個人情報の保護 7 結果の報告 8 特定健康診査実施計画の公表・周知第4章 保健事業の内容 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 27
1 保健事業の方向性 2 糖尿病性腎症重症化予防 3 ポピュレーションアプローチ第5章 地域包括ケアに係る取組 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 35
第6章 計画の評価・見直し ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 37
第7章 計画の公表・周知及び個人情報の取扱い ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 38
参考資料 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 39
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1 背景・目的
近年、特定健康診査及び後期高齢者に対する健康診査(以下「特定健診等」という。)の実 施や診療報酬明細書(以下「レセプト」という。)等の電子化の進展、市町村国保、国保組合 (以下「保険者等」という。)及び後期高齢者医療広域連合(以下「広域連合」という。)が 健康や医療に関する情報を活用して被保険者の健康課題の分析、保健事業の評価等を行うた めの基盤整備が進んでいる。 こうした中、平成 25 年6月 14 日に閣議決定された「日本再興戦略」において、「全ての健 康保険組合に対し、レセプト等のデータの分析、それに基づく加入者の健康保持増進のため の事業計画として「計画」の作成、公表、事業実施、評価等を求めるとともに、市町村国保 が同様の取組を行うことを推進する。」とされ、保険者はレセプト等を活用した保健事業を推 進することとされた。 平成 27 年5月に成立した「持続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保険法等の 一部を改正する法律」により、国民健康保険については、都道府県が財政運営の責任主体と なり、市町村ごとの国保事業納付金の額の決定を行うとともに、保険者に参画して財政運営 を都道府県単位化することとなったが、保健事業などの医療費適正化の主な実施主体はこれ までどおり市町村が行う。 また、医療保険加入者の予防・健康づくりを進め、ひいては医療費の適正化を進めるため、 国民健康保険制度改革の中で公費による財政支援の拡充を行う一環として、平成 30 年度から 新たなインセンティブ※1 制度である保険者努力支援制度が創設されることとなった。 こうした背景を踏まえ、保健事業の実施等に関する指針(厚生労働省告示)(以下「国指針」 という。)の一部を改正する等により、保険者等は健康・医療情報を活用してPDCAサイク ル※2 に沿った効果的かつ効率的な保健事業の実施を図るための保健事業の実施計画(デー タヘルス計画)(以下「計画」という。)を策定したうえで、保健事業の実施・評価・改善等 を行うものとした。 白糠町においては、国の指針に基づき、「第2期保健事業実施計画(データヘルス計画)」 を定め、生活習慣病対策をはじめとする被保険者の健康増進により、
医療費の適正化及び保 険者の財政基盤強化を図ることを目的とする。 ※1 【インセンティブ】: 意欲を起こさせるような刺激 ※2 【PDCAサイクル】: P(Plan=計画)、D(Do=実践)、C(Check=評価)、A(Action=改善)を 循環していくこと- 2 -
2 計画の位置付け
(図表1・2・3) 第2期保健事業の実施計画(データヘルス計画)とは、被保険者の健康の保持増進に資す ることを目的として、保険者等が効果的かつ効率的な保健事業の実施を図るため、特定健診 等の結果、レセプトデータ等の健康・医療情報を活用して、PDCAサイクルに沿って運用 するものである。 計画は、健康増進法に基づく「基本的な方針」を踏まえるとともに、都道府県健康増進計 画や市町村健康増進計画、都道府県医療費適正化計画、介護保険事業計画と調和のとれたも のとする必要がある。- 3 -
平成30年度に向けての構造図と法定計画等の位置づけ
2017.10.11 「健康日本21」計画 「特定健康診査等実施計画」 「データヘルス計画」 「介護保険事業(支援)計画」 法律 健康増進法 第8条、第9条 第6条 健康増進事業実施者※ 高齢者の医療の確保に関する法律 第19条 国民健康保険法 第82条 介護保険法 第116条、第117条、第118条 高齢者の医療の確保に関する法律 第9条 医療法 第30条 基本的な指針 厚生労働省 健康局 平成24年6月 国民の健康の増進の総合的な 推進を図るための基本的な方針 厚生労働省 保険局 平成29年8月 特定健康診査及び特定保健指導の適切 かつ有効な実施を図るための基本的な指針 厚生労働省 保険局 平成28年6月 「国民健康保険法に基づく保健事業の 実施等に関する指針の一部改正」 厚生労働省 老健局 平成29年 介護保険事業に係る保険給付の円滑な 実施を確保するための基本的な指針 厚生労働省 保険局 平成28年3月 医療費適正化に関する施策 について基本指針 【全部改正】 厚生労働省 医政局 平成29年3月 医療提供体制の確保に関する基本指針 根拠・期間 法定 平成25~34年(第2次) 法定 平成30~35年(第3期) 指針 平成30~35年(第2期) 法定 平成30~32年(第7次) 法定 平成30~35年(第3期) 法定 平成30~35年(第7次) 都道府県:義務、市町村:努力義務 医療保険者 医療保険者 市町村:義務、都道府県:義務 都道府県:義務 都道府県:義務 「医療計画」 「医療費適正化計画」 ※ 健康増進事業実施者 とは 健康保険法、国民健康保険法、共済組合法、労働安全衛生法、市町村(母子保健法、介護保険法)、学校保健法 健診・医療情報を活用して、費用対効果の観点も考慮 生活習慣の改善による糖尿病等の生活習慣病の予防 対策を進め、糖尿病等を予防することができれば、通院患 者を減らすことができ、さらには重症化や合併症の発症を 抑え、入院患者を減らすことができ、この結果、国民の生活 の質の維持および向上を図りながら医療の伸びの抑制を実 現することが可能となる。 特定健康診査は、糖尿病等の生活習慣病の発症や重症化 を予防することを目的として、メタボリックシンドロームに着 目し、生活習慣を改善するための特定保健指導を必要とす るものを、的確に抽出するために行うものである。 生活習慣病対策をはじめとして、被保険者の自主 的な健康増進及び疾病予防の取り組みについて、保 険者がその支援の中心となって、被保険者の特性を 踏まえた効果的かつ効率的な保健事業を展開するこ とを目指すものである。 被保険者の健康の保持増進により、医療費の適正化 及び保険者の財政基盤強化が図られることは保険者 自身にとっても重要である。 健康寿命の延伸及び健康格差の縮小の実現 に向けて、生活習慣病の発症予防や重症化予防 を図るとともに、社会生活を営むために必要な機 能の維持及び向上を目指し、その結果、社会保障 制度が維持可能なものとなるよう、生活習慣の改 善及び社会環境の整備に取り組むことを目標とす る。 メタボリックシンドローム 肥満 糖尿病 糖尿病性腎症 高血圧 脂質異常症 メタボリックシンドローム 肥満 糖尿病 糖尿性病腎症 高血圧 等 対象年齢 40歳~74歳 被保険者全員 特に高齢者の割合が最も高くなる時期に高齢期を迎 える現在の青年期・壮年期世代、小児期からの生活 習慣づくり ライフステージ(乳幼児期、青壮年期、高 齢期)に応じて 対象疾病 基本的な考え方 計画策定者 評 価 ①特定健診受診率②特定保健指導実施率 ⑩適正体重を維持している者の増加(肥満、やせの減少) ⑪適切な料と質の食事をとる ⑫日常生活における歩数 ⑬運動習慣者の割合 ⑭成人の喫煙率 ⑮飲酒している者 虚血性心疾患 脳血管疾患 慢性閉塞性肺疾患(COPD) がん 虚血性心疾患 脳血管疾患 メタボリックシンドローム 肥満 糖尿病 糖尿病性腎症 高血圧 虚血性心疾患 脳血管疾患 ロコモティブシンドローム 認知症 メンタルヘルス ①脳血管疾患・虚血性心疾患の年齢調整死亡率 ②合併症(糖尿病性腎症による年間新規透析導入患者数) ③治療継続者の割合 ④血糖コントロール指標におけるコントロール不良者 ⑤糖尿病有病者 ※53項目中 特定健診に関係する項目15項目 ⑥特定健診・特定保健指導の実施率 ⑦メタボ予備群・メタボ該当者 ⑧高血圧⑨脂質異常症 慢性閉塞性肺疾患(COPD) がん 糖尿病性腎症 糖尿病性神経障害 糖尿病性網膜症 慢性閉塞性肺疾患(COPD) がん末期 1号被保険者 65歳以上 2号被保険者 40~64歳 特定疾病 脳血管疾患 閉塞性動脈硬化症 メタボリックシンドローム 糖尿病 生活習慣病 すべて 国民皆保険を堅持し続けていくため、国民の 生活の質の維持及び向上を確保しつつ、医療費 が過度に増大しないようにしていくとともに、良質 かつ適切な医療を効果的に提供する体制の確 保を図っていく。 医療機能の分化・連携を推進することを 通じて、地域において切れ目のない医療の 提供を実現し、良質かつ適切な医療を効率 的に提供する体制の確保を図る すべて 糖尿病 心筋梗塞等の心血管疾患 脳卒中 がん 精神疾患 初老期の認知症、早老症 骨折+骨粗鬆症 パーキンソン病関連疾患 脊髄小脳変性証、脊柱管狭窄症 関節リウマチ、変形性関節症 多系統萎縮症、筋委縮性側索硬化症 後縦靭帯硬化症 高齢者がその有する能力に応じ自立した日常生活 を営むことができるように支援することや、要介護状 態または要支援状態となることの予防又は、要介護 状態等の軽減もしくは悪化の防止を理念としている 〇医療費適正化の取組 外来 ①一人あたり外来医療費の地域差の縮減 ②特定健診・特定保健指導の実施率の向上 ③メタボ該当者・予備群の減少 ③糖尿病重症化予防の推進 入院 病床機能分化・連携の推進 保険者協議会(事務局:国保連合会)を通じて、保険者との連携 その他 保健事業支援・評価委員会(事務局:国保連合会)による計画作成支援 ①5疾病・5事業 ②在宅医療連携体制 (地域の実状に応じて設定) (3)医療費等 ①医療費②介護費 (2) 健康診査等の受診率 ①特定健診率 ②特定保健指導率 ③健診結果の変化 ④生活習慣病の有病者・予備群 (1)生活習慣の状況(特定健診の質問票を参照する) ①食生活 ②日常生活における歩数 ③アルコー ル摂取量 ④喫煙 ①地域における自立した日常生活の支援 ②要介護状態の予防・軽減・悪化の防止 ③介護給付費の適正化 保険者努力支援制度 【保険者努力支援制度制度分】を減額し、保険料率決定 【図表1】- 4 -
標準的な健診・保健指導プログラム「30 年度版」より抜粋
- 5 - 標準的な健診・保健指導プログラム「30 年度版」より抜粋
3 計画期間
計画期間については、保健事業実施指針第4の5において、「特定健康診査等実施計画や健 康増進計画との整合性を踏まえ、複数年とすること」としていること、また、手引書におい て他の保健医療関係の法定計画との整合性を考慮するとしており、北海道における医療費適 正化計画や医療計画が平成 30 年度から平成 35 年度までを次期計画期間としていることから、 これらとの整合性を図る観点から、平成 30 年度から平成 35 年度の6年間とする。 【図表3】- 6 -
4 関係者が果たすべき役割と連携
1)実施主体関部局の役割
(図表4) 白糠町においては、保健福祉部が主体となりデータヘルス計画を策定する。本計画の策 定あたって部内の調整と必要なデータの取りまとめは、国民健康保険及び後期高齢者医療 保険を所掌する町民サービス課が行うが、住民の健康の保持増進には幅広い専門知識が必 要なことから、特に介護健康課の保健師等の専門職による保健事業の実施や多角的な分析、 部内外との連携を通じ、市町村一体となって計画策定を進めていく。 具体的には、高齢者医療部局(町民サービス課)、保健衛生部局及び介護保険部局(介護 健康課)、企画・財政部局(企画財政課)、生活保護部局(福祉課)とも十分連携すること が望ましい。 さらに、計画期間を通じてPDCAサイクルに沿った確実な計画運用ができるよう、担 当者・チームの業務を明確化・標準化するとともに、担当者が異動する際には経過等を含 めて確実に引継ぎを行う等体制を整えることも重要である。2)外部有識者等の役割
計画の実効性を高めるためには、策定から評価までの一連のプロセスにおいて、外部有 識者等との連携・協力が重要となる。 外部有識者等とは、国民健康保険団体連合会(以下「国保連」という。)及び国保連に設 置される支援・評価委員会等のことをいう。 国保連に設置された支援・評価委員会は、委員の幅広い専門的知見を活用し、保険者等 への支援等を積極的に行うことが期待される。 国保連は、保険者である市町村の共同連合体として、データヘルス計画策定の際の健診 データやレセプトデータ等による課題抽出や、事業実施後の評価分析などにおいて、KDB ※3 の活用によってデータ分析や技術支援を行っており、保険者等の職員向け研修の充実 に努めることも期待される。 また、平成 30 年度から北海道が財政運営の責任主体となり、市町村との共同運営となる ことから、特に市町村国保の保険者機能の強化については、都道府県の関与が更に重要と なる。このため、市町村国保は、計画素案について北海道の関係課と意見交換を行い、北 海道との連携に努める。 また、保険者等と白糠町三師会等地域の保健医療関係者との連携を円滑に行うためには、 北海道が北海道医師会等との連携を推進することが重要である。 国保連と北海道は、ともに市町村等の保険者等を支援する立場にあることから、平素か ら両者が積極的に連携に努めることが必要である。 ※3 【KDB】:国民健康保険データシステムのこと- 7 - 保険者等は、転職や加齢等による被保険者の往来が多いことから、他の医療保険者との 連携・協力、具体的には、健康・医療情報の分析結果の共有、保険者事業の連携等に努め ることが重要である。このためには、保険者協議会等を活用することも有用である。
3)被保険者の役割
(図表4) 計画は、被保険者の健康の保持増進が最終的な目的であり、その実効性を高める上では、 被保険者自身が状況を理解して主体的に積極的に取り組むことが重要である。 連携5 保険者努力支援制度
(図表5) 医療費適正化や健康づくりに取り組む自治体等へのインセンティブ制度として、市町村 国保では新たに保険者努力支援制度が創設され、平成 28 年度から、市町村に対して特別調 整交付金の一部を活用して前倒しで実施している。(平成 30 年度から本格実施) 国は、保険者努力支援制度の評価指標について、毎年の実績や実施状況を見ながら進化 発展させるとしており、現在は、糖尿病等の重症化予防や保険料収納率の実施状況を高く 評価している。 【図表4】 】 ○町の実施体制図 実施体制図 助言 情報共有 情報共有 相談 支援・評価 情報共有 情報共有 保険者(白糠町) 情報 共有 連携 事業実施者 (企画・実施・評価) 連携 町民サービス課 介 護 健 康 課 企画財政課 福 祉 課 保健事業支援・評価委員会 保険者協議会 白糠町三師会 北海道糖尿病 対策推進会議 白糠町国保 運営協議会 北 海 道- 8 -
保険者努力支援制度
評価指標 配点 H28 配点 H29 配点H30 H30 配点 (参考) 総得点(満点) 465 725 1050 1050 交付額(千円) 866 総得点(体制構築加点含む) 147 253 363 共通① 特定健診受診率 0 0 0 95 特定保健指導実施率 0 0 0 95 メタボリックシンドローム※4 該当者・予備軍の減少率 0 0 0 95 共通② がん検診受診率 0 0 0 30 歯周疾患(病)検診の実施 10 15 25 25 共通③ 糖尿病等の重症化予防の取組の実施状況 0 40 100 100 共通④ 個人インセンティブ提供 0 0 0 70 個人への分かりやすい情報提供 20 15 25 25 共通⑤ 重複服薬者に対する取組 0 0 0 35 共通⑥ 後発医薬品の促進 7 25 35 35 後発医薬品の使用割合 0 0 0 60 固有① 収納率向上に関する取組の実施状況 10 0 0 145 固有② データヘルス計画策定状況 10 30 40 40 固有③ 医療費通知の取組の実施状況 10 15 25 25 共通④ 地域包括ケアの推進の取組の実施状況 0 0 0 25 第三者求償の取組の実施状況 10 13 15 40 共通⑥ 適正かつ健全な事業運営の実施状況 38 50 体制構築加点 70 70 60 60 【図表5】 ※4 【メタボリックシンドローム】: 内臓脂肪型肥満に加えて高血圧、高血糖、脂質異常のうち、いずれか 2つ以上を併せ持った状態- 9 -
1 第 1 期計画に係る評価及び考察
1)第 1 期計画に係る評価
(1)全体の経年変化
平成 26 年度と平成 28 年度の経年比較を見ると、早世予防からみた死亡(65 歳未満)の 割合は減少していたが、死因別に心臓病・脳疾患・腎不全・糖尿病による死亡割合は増加 しており、特に、糖尿病・腎不全による死亡は 2 倍であった。 重症化の指標となる介護や医療の状況を見ると介護認定率の上昇、40~64 歳の 2 号認定 率の増加、それに伴う介護給付費の増加がみられた。 また、医療費に占める入院費用の割合は減少し、外来費用割合が増加している。医療機 関受診率と、特定健診受診者における受診勧奨の医療機関受診率を合わせて見ると、健診 受診後の適正な医療受診行動の結果等により重症化予防につながっている。特定健診受診 率は上昇傾向にあるが、依然として低い状況にあるため、医療費適正化の観点からも特定 健診受診率向上への取組は重要となる。(参考資料 1)(2)中長期目標の達成状況
① 介護給付費の状況
(図表6) 介護給付費は年々増加傾向で推移しているが、一件当たりの給付費は減っている。 つまり、高齢者人口の増加に伴い認定者は増えているが、一件当たりのサービス利用 は低いということがわかった。介護給付費の変化
(単位:円) 年度 白糠町 同規模平均 介護給付費 一件当たり給付費(全体) 一件当たり給付費 居宅サービス 施設サービス 居宅サービス 施設サービス H26 年度 763,542,334 63,076 39,141 296,321 71,395 41,327 281,490 H28 年度 803,638,632 59,994 38,778 293,963 70,593 40,986 275,281 【図表6】- 10 -
② 医療費の状況
(図表7) 医療費の変化について、一人当たり医療費の伸び率を同規模で比較すると、白糠町はす べての項目において伸び率が増加傾向であるが、医療費の年度比較においては、入院費用 が若干増加しているものの、入院外費用が大きく減少しているため、医療費全体の伸び率 を比較すると抑制できていることがわかった。 白糠町 同規模 白糠町 同規模 白糠町 同規模 H26年度 917,592,510 433,082,950 484,509,560 H28年度 793,438,050 -124,154,460 -13.5 -0.7 432,928,503 -154,447 0.0 -7.0 330,613,831 -153,895,729 -31.8 4.9 H26年度 29,626 15,643 13,983 H28年度 28,318 -1,308 -4.4 5.2 16,056 413 2.6 5.1 12,262 -1,721 -12.3 5.3 費用額(円) 増減 伸び率(%) 1総医療費 2一人当た り医療費 項目 全体 入院 入院外 費用額(円) 増減 伸び率(%) 費用額(円) 増減 伸び率(%)③ 最大医療資源(中長期的疾患及び短期的な疾患)
(図表8) 26 年度と 28 年度を比較すると、一人あたり医療費は 1,308 円減り、中長期、短期目標 疾患の医療費計も 1.18%減少した。中長期目標疾患である、慢性腎不全、脳血管疾患、虚 血性心疾患に係る医療費に占める割合が減っており、狭心症心筋梗塞は 1.31%、慢性腎不 全の透析無は 0.25%減少した。 短期目標疾患のうち、高血圧の医療費に占める割合は 0.55%減り、糖尿病と脂質異常症 の医療費に占める割合は糖尿病が 0.95%、脂質異常症が 0.63%増加した。 同規模 県内 国 8,504,739,524,640 23,292 -- -- 5.35% 0.37% 2.62% 2.30% 5.50% 5.73% 3.06%2,119,887,564,170 24.93% 12.91% 9.58% 8.41% 北海道 291,215,099,860 26,642 -- -- 3.95% 0.37% 2.80% 2.51% 5.30% 5.49% 2.71% 67,356,861,550 23.13% 13.98% 8.87% 9.36% 1 H26 白糠町 917,592,510 29,626 40位 50位 3.30% 0.37% 3.03% 2.91% 5.27% 6.69% 2.32% 219,214,140 23.89% 16.31% 5.23% 9.54% 2 H28 白糠町 793,438,050 28,318 73位 79位 3.25% 0.12% 2.24% 1.78% 6.22% 6.14% 2.95% 180,170,900 22.71% 14.57% 3.95% 8.99% 最大医療資源傷病(調剤含む)による分類結果 ◆「最大医療資源傷病名」とは、レセプトに記載された傷病名のうち最も費用を要した傷病名 筋・ 骨疾患 金額 順位 データヘルス計画のターゲットとなる疾患が医療費に占める割合(平成26年度と平成28年度との比較) 【出典】KDBシステム:健診・医療介護データからみる地域の健康課題 同 規 模 区 分 市町村名 総医療費 一人あたり医療費 中長期目標疾患 短期目標疾患 (中長期・短期) 目標疾患医療費計 新生物 精神 疾患 脂質 異常症 慢性腎不全 (透析有) 腎 脳 心 糖尿病 高血圧 慢性腎不全 (透析無) 脳梗塞 脳出血 狭心症 心筋梗塞④ 中長期的な疾患
(図表9) 虚血性心疾患の割合は減り、特に 65 歳以上で 0.9%減少しているものの、虚血性心疾 患に脳血管疾患を併せ持つ割合は、特に 65 歳以上で 3.7%増加した。また、虚血性心疾 患に脂質異常症を併せ持つ割合が増え、特に 65 歳以上で 2.8%増加した。 【図表7】 【図表8】- 11 - 脳血管疾患の割合は減少しているものの、脳血管疾患に高血圧を併せ持つ割合は8割 を超え、脳血管疾患に糖尿病を併せ持つ割合は6割に増加している。 人工透析の割合は横ばいで、すべて 64 歳以下となっており、65 歳以上は後期高齢者医 療に移行しているためである。人工透析に併せ持つ高血圧及び糖尿病の割合は 100%であ った。 被保険者数 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 全体 2661 109 4.1 24 22.0 4 3.7 86 78.9 51 46.8 60 55.0 64歳以下 1598 29 1.8 7 0.4 4 0.3 20 1.3 13 0.8 14 0.9 65歳以上 1063 80 7.5 17 21.3 0 0.0 66 82.5 38 47.5 46 57.5 全体 2391 89 3.7 20 22.5 2 2.2 71 79.8 35 39.3 51 57.3 64歳以下 1359 21 1.5 3 0.2 2 0.1 14 1.0 8 0.6 10 0.7 65歳以上 1032 68 6.6 17 25.0 0 0.0 57 83.8 27 39.7 41 60.3 被保険者数 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 全体 2661 108 4.1 24 22.2 2 1.9 81 75.0 52 48.1 54 50.0 64歳以下 1598 24 1.5 7 29.2 2 8.3 18 75.0 11 45.8 12 50.0 65歳以上 1063 84 7.9 17 20.2 0 0.0 63 75.0 41 48.8 42 50.0 全体 2391 85 3.6 20 23.5 1 1.2 71 83.5 51 60.0 43 50.6 64歳以下 1359 16 1.2 3 18.8 1 6.3 13 81.3 11 68.8 6 37.5 65歳以上 1032 69 6.7 17 24.6 0 0.0 58 84.1 40 58.0 37 53.6 被保険者数 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 全体 2661 5 0.2 2 40.0 4 80.0 5 100.0 3 60.0 4 80.0 64歳以下 1598 5 0.3 2 40.0 4 80.0 5 100.0 3 60.0 4 80.0 65歳以上 1063 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 全体 2391 4 0.2 1 25.0 2 50.0 4 100.0 4 100.0 1 25.0 64歳以下 1359 4 0.3 1 25.0 2 50.0 4 100.0 4 100.0 1 25.0 65歳以上 1032 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 0 0.0 脂質異常症 H26 H28 糖尿病 様式3-7 人工透析 脳血管疾患 虚血性心疾患 高血圧 高血圧 脂質異常症 H26 H28 厚労省様式 中長期的な目標 短期的な目標 糖尿病 中長期的な目標 様式3-6 脳血管疾患 虚血性心疾患 人工透析 短期的な目標 厚労省様式 様式3-5 中長期的な目標 短期的な目標 脳血管疾患 人工透析 高血圧 糖尿病 脂質異常症 H26 H28 虚血性心疾患 厚労省様式
(3)短期目標の達成状況
① 共通リスク(様式3-2~3-4)
(図表 10) 糖尿病治療者は、1.4%増加しており、虚血性心疾患や脳血管疾患を併せ持つ割合は減 少しているが、人工透析、糖尿病性腎症の割合が増加している。治療中断者がいないか、 治療していてもコントロール不良者として経過していないかを確認し、糖尿病の重症化 【図表9】- 12 - 予防につなげていく必要がある。 一方、高血圧と脂質異常症治療者はそれぞれ増加しているが、虚血性心疾患や脳血管 疾患、人工透析を併せ持つ者は減少していることから、早期の受診により重症化予防が できたと推測される。 被保険者数 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 全体 2661 307 11.5 33 10.7 211 68.7 149 48.5 51 16.6 52 16.9 3 1.0 12 3.9 64歳以下 1598 107 6.7 11 10.3 63 58.9 49 45.8 13 12.1 11 10.3 3 2.8 3 2.8 65歳以上 1063 200 18.8 22 11.0 148 74.0 100 50.0 38 19.0 41 20.5 0 0.0 4 2.0 全体 2391 308 12.9 29 8.8 212 68.8 153 49.7 35 11.4 51 16.6 4 1.3 18 5.8 64歳以下 1359 103 7.6 10 9.7 61 59.2 54 52.4 8 7.8 11 10.7 4 3.9 7 6.8 65歳以上 1032 205 19.9 19 9.3 151 73.7 99 48.3 27 13.2 40 19.5 0 0.0 11 5.4 被保険者数 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 全体 2661 597 22.4 211 35.3 259 43.4 86 14.4 81 13.6 5 0.8 64歳以下 1598 178 11.1 63 35.4 78 43.8 20 11.2 18 10.1 5 2.8 65歳以上 1063 419 39.4 148 35.3 181 43.2 66 15.8 63 15.0 0 0.0 全体 2391 576 24.1 212 36.8 264 45.8 71 12.3 71 12.3 4 0.7 64歳以下 1359 163 12.0 61 37.4 72 44.2 14 8.6 13 8.0 4 2.5 65歳以上 1032 413 40.0 151 36.6 192 46.5 57 13.8 58 14.0 0 0.0 被保険者数 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 全体 2661 389 14.6 149 38.3 259 66.6 60 15.4 54 13.9 1 0.3 64歳以下 1598 122 7.6 49 40.2 78 63.9 26 21.3 12 9.8 1 0.8 65歳以上 1063 267 25.1 100 37.5 181 67.8 46 17.2 42 15.7 0 0.0 全体 2391 394 16.5 153 38.8 264 67.0 51 12.9 43 10.9 1 0.3 64歳以下 1359 121 8.9 54 44.6 72 59.5 10 8.3 6 5.0 1 0.8 65歳以上 1032 273 26.5 99 36.3 192 70.3 41 15.0 37 13.6 0 0.0 厚労省様式 短期的な目標 中長期的な目標 様式3-2 糖尿病 人工透析 糖尿病性腎症 H26 H28 厚労省様式 短期的な目標 中長期的な目標 インスリン療法 高血圧 脂質異常症 虚血性心疾患 脳血管疾患 様式3-3 高血圧 糖尿病 脂質異常症 虚血性心疾患 人工透析 H26 H28 厚労省様式 短期的な目標 中長期的な目標 脳血管疾患 人工透析 H26 H28 様式3-4 脂質異常症 糖尿病 高血圧 虚血性心疾患 脳血管疾患
② リスクの健診結果経年変化
(図表 11)リスクの経年変化をみると、男性は HDL-C※5 、空腹時血糖、HbA1c※6、LDL-C※7 以外の全てで有所見が増加していることがわかった。一方、女性は腹囲、空腹時血糖、 LDL-C 以外の全てで有所見の割合が増加している。 メタボリックシンドロームの予備群は男性で、該当者の割合は男女ともに増加してお り、男性は3人に1人が該当者で、女性の3倍である。また、該当者・予備群ともに、 血圧をリスクに持つ人が多いことの背景には、肥満によるインスリン抵抗性に起因する 血圧上昇者として推測されること、また高血圧治療者は健診を受診しているが、糖尿病 治療者については、健診を受診しない者が多いことが要因の一つとして考えられる。 【図表 10】
- 13 - 健診データのうち有所見割合の高い項目や年代を把握する(厚生労働省様式6-2~6-7) 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 合計 39 32.2 67 55.4 27 22.3 35 28.9 11 9.1 36 29.8 69 57.0 70 57.9 34 28.1 68 56.2 0 0.0 40-64 17 34.7 25 51.0 10 20.4 15 30.6 5 10.2 7 14.3 30 61.2 18 36.7 12 24.5 27 55.1 0 0.0 65-74 22 30.6 42 58.3 17 23.6 20 27.8 6 8.3 29 40.3 39 54.2 52 72.2 22 30.6 41 56.9 0 0.0 合計 53 41.4 73 57.0 31 24.2 40 31.3 10 7.8 25 19.5 65 50.8 81 63.3 52 40.6 53 41.4 0 0.0 40-64 25 48.1 33 63.5 10 19.2 22 42.3 3 5.8 5 9.6 23 44.2 29 55.8 21 40.4 22 42.3 0 0.0 65-74 28 36.8 40 52.6 21 27.6 18 23.7 7 9.2 20 26.3 42 55.3 52 68.4 31 40.8 31 40.8 0 0.0 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 合計 56 28.9 42 21.6 28 14.4 19 9.8 5 2.6 37 19.1 91 46.9 87 44.8 36 18.6 122 62.9 0 0.0 40-64 19 30.6 22 35.5 10 16.1 7 11.3 3 4.8 8 12.9 29 46.8 22 35.5 15 24.2 39 62.9 0 0.0 65-74 37 28.0 20 15.2 18 13.6 12 9.1 2 1.5 29 22.0 62 47.0 65 49.2 21 15.9 83 62.9 0 0.0 合計 72 32.4 44 19.8 37 16.7 26 11.7 6 2.7 26 11.7 112 50.5 124 55.9 50 22.5 130 58.6 0 0.0 40-64 25 33.8 18 24.3 11 14.9 8 10.8 3 4.1 9 12.2 36 48.6 26 35.1 18 24.3 44 59.5 0 0.0 65-74 47 31.8 26 17.6 26 17.6 18 12.2 3 2.0 17 11.5 76 51.4 98 66.2 32 21.6 86 58.1 0 0.0 メタボリックシンドローム該当者・予備群の把握(厚生労働省様式6-8) 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 合計 121 15.0 12 9.9% 22 18.2% 1 0.8% 17 14.0% 4 3.3% 33 27.3% 4 3.3% 0 0.0% 18 14.9% 11 9.1% 40-64 49 12.7 7 14.3% 8 16.3% 0 0.0% 6 12.2% 2 4.1% 10 20.4% 0 0.0% 0 0.0% 6 12.2% 4 8.2% 65-74 72 17.2 5 6.9% 14 19.4% 1 1.4% 11 15.3% 2 2.8% 23 31.9% 4 5.6% 0 0.0% 12 16.7% 7 9.7% 合計 128 17.5 6 4.7% 30 23.4% 1 0.8% 25 19.5% 4 3.1% 37 28.9% 6 4.7% 0 0.0% 20 15.6% 11 8.6% 40-64 52 16.0 5 9.6% 15 28.8% 1 1.9% 12 23.1% 2 3.8% 13 25.0% 2 3.8% 0 0.0% 8 15.4% 3 5.8% 65-74 76 18.8 1 1.3% 15 19.7% 0 0.0% 13 17.1% 2 2.6% 24 31.6% 4 5.3% 0 0.0% 12 15.8% 8 10.5% 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 合計 194 19.9 8 4.1% 15 7.7% 1 0.5% 11 5.7% 3 1.5% 19 9.8% 2 1.0% 2 1.0% 11 5.7% 4 2.1% 40-64 62 15.5 7 11.3% 4 6.5% 0 0.0% 4 6.5% 0 0.0% 11 17.7% 1 1.6% 2 3.2% 8 12.9% 0 0.0% 65-74 132 23.0 1 0.8% 11 8.3% 1 0.8% 7 5.3% 3 2.3% 8 6.1% 1 0.8% 0 0.0% 3 2.3% 4 3.0% 合計 222 24.0 6 2.7% 13 5.9% 0 0.0% 12 5.4% 1 0.5% 25 11.3% 4 1.8% 1 0.5% 14 6.3% 6 2.7% 40-64 74 21.5 4 5.4% 6 8.1% 0 0.0% 5 6.8% 1 1.4% 8 10.8% 1 1.4% 1 1.4% 5 6.8% 1 1.4% 65-74 148 25.5 2 1.4% 7 4.7% 0 0.0% 7 4.7% 0 0.0% 17 11.5% 3 2.0% 0 0.0% 9 6.1% 5 3.4% クレアチニン 男性 BM I 腹囲 中性脂肪 GPT HDL-C 25以上 85以上 150以上 31以上 空腹時血糖 HbA1c 収縮期血圧 拡張期血圧 LDL-C 1.3以上 H26 H28 女性 BM I 腹囲 中性脂肪 GPT HDL-C 空腹時血糖 40未満 100以上 5.6以上 130以上 85以上 120以上 25以上 90以上 150以上 31以上 40未満 120以上 1.3以上 HbA1c 収縮期血圧 拡張期血圧 LDL-C クレアチニン 予備群 100以上 5.6以上 130以上 85以上 H26 H28 男性 健診受診者 腹囲のみ 高血糖 高血圧 脂質異常症 該当者 血糖+血圧 血糖+脂質 血圧+脂質 3項目全て H26 H28 女性 健診受診者 腹囲のみ H26 H28 該当者 高血糖 高血圧 脂質異常症 血糖+血圧 血糖+脂質 血圧+脂質 3項目全て 予備群 【図表 11】 ※5 【HDL-C】: HDL-コレステロール(善玉コレステロール)。値が低いと、動脈硬化や心臓病の危険があ る。 ※6 【HbA1c】: 過去1~2ヶ月の平均的な血糖のコントロール状態をみるもの。 ※7 【LDL-C】: LDL-コレステロール(悪玉コレステロール)。増加すると血管壁にたまり、単独で動脈硬化 を進行させる。
- 14 -
③ 特定健診受診率・特定保健指導実施率
(図表 12) 白糠町国民健康保険の特定健診受診率は微増傾向にあるが、同規模内での順位はまだ まだ低い位置にあるので、より一層の受診率向上に向けた取り組みの検討が必要である。 特定保健指導の実施率は増加しているものの、引き続き対象者の管理を徹底し、更なる 実施率の向上が必要である。 特定健診受診率・特定保健指導実施率 白糠町 同規模平均H26年度
1,789
309
17.3
232
43
14
32.6
56.5
51.3
H28年度
1,654
350
21.2
231
49
20
40.8
56.9
52.6
特定健診 受診勧奨者 医療機関受診率 項目 対象者数 受診者数 受診率 同規模内の 順位 対象者数 終了者数 実施率 特定保健指導2)第 1 期計画に係る考察
第 1 期計画において、中長期目標疾患である脳血管疾患・虚血性心疾患・慢性腎不全 の重症化予防を進めてきた。 短期目標として掲げている高血圧対策を重点的に実施した結果、脳血管疾患や虚血性 心疾患の重症化予防につながった。その一方で糖尿病性腎症は増加しており重症化予防 には至らなかったので、第2期計画において、糖尿病重症化予防は必須であると考える。 重症化予防の視点として医療機関受診後の支援を含めた医療機関との連携も保険者が 取り組むべき重要な課題である。また、適正な医療につなげるためには、特定健診を受 診し、住民自ら身体の状態を把握することは大切であり、特定健診受診率向上は早急に 取り組むべき課題である。 【図表 12】- 15 -
2 第2期計画における健康課題の明確化
1)中長期目標の視点における医療費適正化の状況
(1)入院と入院外の件数・費用額の割合の比較
(図表 13) 一人あたりの月平均医療費は、28,318 円で同規模平均、北海道、国よりも高い。外来・ 入院の内訳をみると、入院の件数は全体のわずか3%であるが、全医療費の 43.3%を占 めている。 「集団の疾患特徴の把握」 ★KDBで出力可能な帳票NO 1 入院と入院外の件数・費用額の割合の比較 ○入院を重症化した結果としてとらえる 一人あたり医療費 ★NO.3【医療】 白糠町 北海道 同規模平均 国 2 8 , 3 1 8 円 2 7 , 7 8 2 円 2 6 , 4 1 8 円 2 4 , 2 5 3 円 外来 ★NO.1【医療】 件数 費用額 入院 ★NO.1【医療】 件数 費用額 9 7 .0 5 6 .7 3 . 0 4 3 .3 0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0(2)何の疾患で入院しているのか、治療を受けているのか
(図表 14) 長期入院では、脳血管疾患が 22.6%を占めている。人工透析では、脳血管疾患や虚血 性心疾患を併せ持っている人がそれぞれ 20.6%、38.1%となっているが、糖尿病性腎症 は 100%となっている。生活習慣病の治療者の内訳をみると、脳血管疾患や虚血性心疾患、 糖尿病性腎症では高血圧を基礎疾患としている人が約8割と、糖尿病や脂質異常症と比 較すると高い割合となっており、高血圧対策が重症化予防につながる。 【図表 13】- 16 - 「集団の疾患特徴の把握」 ★KDBで出力可能な帳票NO 1 入院と入院外の件数・費用額の割合の比較 2 何の疾患で入院しているのか、治療を受けているのか 医療費の負担額が大きい疾患、将来的に医療費の負担が増大すると予測される疾患について、予防可能な疾患かどうかを見極める。 厚労省様式 厚労省様式 ○生活習慣病は、自覚症状がないまま症状が悪化する。生活習慣病は予防が可能であるため、保健事業の対象とする。 一人あたり医療費 ★NO.3【医療】 白糠町 北海道 同規模平均 国 2 8 , 3 1 8 円 2 7 , 7 8 2 円 2 6 , 4 1 8 円 2 4 , 2 5 3 円 様式1-1 ★NO.10(CSV) 高額になる疾患 件数 1 3 5 件 8 件 8 件 --5.9% 対象レセプト (28年度) 全体 脳血管疾患 虚血性心疾患 糖尿病性腎症 様式2-1 ★NO.11(CSV) 長期入院 (6か月以上の入院) 件数 5 3 件 1 2 件 0 件 5.9% (80万円以上レセ) 費用額 1億9312万円 1059万円 1486万円 --22.6% 0.0% 5.5% 7.7% 費用額 2278万円 752万円 --33.0% --6 3 件 20.6% 38.1% 100.0% 様式2-2 ★NO.11(CSV) 人工透析患者 件数 6 3 件 1 3 件 2 4 件 (長期化する疾患) 費用額 2651万円 635万円 対象レセプト (H28.5月診療分) 全体 脳血管疾患 虚血性心疾患 糖尿病性腎症 981万円 2651万円 24.0% 37.0% 100.0% 高血圧 7 1 人 7 1 人 1 5 人 83.5% 79.8% 83.3% 様式3 ★NO.13~19 (帳票) 生活習慣病の治療者数 構成割合 9 4 8 人 8 5 人 8 9 人 1 8 人 9.0% 9.4% 1.9% 基礎疾患 の重なり 脂質 異常症 4 3 人 5 1 人 6 人 50.6% 57.3% 33.3% 糖尿病 5 1 人 3 5 人 1 8 人 60.0% 39.3% 100% 60.8% 32.5% 41.6% 7.1% 高血圧症 糖尿病 脂質異常症 高尿酸血症 5 7 6 人 3 0 8 人 3 9 4 人 6 7 人 1 0 20 40 60 80 100
(3)何の疾患で介護保険をうけているのか
(図表 15) 要介護認定者は、要介護認定なしの人と比較し2倍医療費が高くなっている。 要介護認定者の有病状況は、脳卒中・虚血性心疾患・腎不全・糖尿病等の血管疾患が 94.9%、そのうち基礎疾患となる糖尿病等が 91.5%を占めている。また、筋・骨格疾患 は 91.1%と高い。全ての介護度において同様の状況であるが、40~64 歳(2 号)の若い 世代の要介護認定者は、脳卒中・腎不全の割合が 65 歳以上(1 号)の要介護認定者より も高く、基礎疾患である糖尿病の割合も高い状況にある。この年代の糖尿病は、食生活 や運動習慣等に起因する生活習慣病である。 【図表 14】- 17 - 3 何の疾患で介護保険を受けているのか 2 14.3% 1 3 24.1% 7 7 15.5% 9 0 16.4% 9 2 16.3% 7 50.0% 2 2 40.7% 2 1 7 43.8% 2 3 9 43.5% 2 4 6 43.6% 5 35.7% 1 9 35.2% 2 0 2 40.7% 2 2 1 40.2% 2 2 6 40.1% 件数 件数 件数 件数 件数 割合 割合 割合 割合 割合 --71 154 433 587 658 65.7% 53.5% 44.1% 46.2% 47.8% 36 55 405 460 496 33.3% 19.1% 41.2% 36.2% 36.0% 12 22 92 114 126 11.1% 7.6% 9.4% 9.0% 9.1% 101 253 907 1160 1261 93.5% 87.8% 92.4% 91.3% 91.5% 101 264 943 1207 1308 93.5% 91.7% 96.0% 95.0% 94.9% 0 46 447 493 493 0.0% 16.0% 45.5% 38.8% 35.8% 107 245 904 1149 1256 99.1% 85.1% 92.1% 90.5% 91.1% 介護を受けている人と受けていない人の医療費の比較 合計 年齢 40~64歳 65~74歳 75歳以上 計 1 4 人 5 4 人 4 9 6 人 5 5 0 人 2号 1号 7 人 9 人 5 6 4 人 被保険者数 3 , 3 9 3 人 1 , 4 5 0 人 1 , 4 1 0 人 2 , 8 6 0 人 6 , 2 5 3 人 認定者数 1 0 人 認定率 0 . 4 1 % 3 . 7 % 3 5 . 2 % 1 9 . 2 % 9 . 0 % 新規認定者数 1 人 2 人 要介護 突合状況 ★NO.49 ( レ セ プ ト の 診 断 名 よ り 重 複 し て 計 上 ) 有 病 状 況 疾患 順位 血管疾患 合計 要介護 認定状況 ★NO.47 受給者区分 基礎疾患 3 疾病 疾病 疾病 疾病 疾病 介護度 別人数 要支援1・2 要介護1・2 要介護3~5 件数 1 0 8 2 8 8 9 8 2 1 2 7 0 虚血性 心疾患 1 3 7 8 血 管 疾 患 循環器 疾患 1 脳卒中 脳卒中 脳卒中 脳卒中 脳卒中 2 糖尿病等 糖尿病等 糖尿病等 虚血性 心疾患 虚血性 心疾患 虚血性 心疾患 虚血性 心疾患 腎不全 腎不全 腎不全 腎不全 腎不全 合計 合計 合計 合計 糖尿病等 糖尿病等 筋骨格系 認知症 認知症 認知症 認知症 認知症 合計 要介護認定者医療費 (40歳以上) 要介護認定なし医療費 (40歳以上) 認知症 筋・骨格疾患 筋骨格系 筋骨格系 筋骨格系 筋骨格系 8 , 909 4 , 321 0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000
2)健診受診者の実態
(図表 16・17) 健診結果を見ると、有所見者割合で BMI※8 が男性 41.4%、女性 32.4%、腹囲が男性 57.0%、 女性 19.8%となっており、国、北海道と比較すると、男女ともに割合が高く、肥満の者が 多い。特に腹囲は 40~64 歳の有所見者割合が高い。また、GPT※9 が男性 31.3%、女性 11.7%、収縮期血圧が男性 63.3%、女性 55.9%、拡張期血圧が男性 40.6%、女性 22.5%と有 所見者割合が高い。メタボリックシンドローム予備群は男性 23.4%、女性 5.9%、該当者 は男性 28.9%、女性 11.3%となっており、ともに男性の割合が高くなっている。予備群の 中では、血圧での有所見者が男性 23.4%のうち 19.5%、女性 5.9%のうち 5.4%、該当者の 中では、血圧+脂質での有所見者が男性は 28.9%のうち 15.6%、女性は 11.3%のうち 6.3% と最も高い割合となっている。該当者においては、有所見の 1 項目が血圧となっている 者が男性 28.9%のうち 28.9%全て、女性 11.3%のうち 10.8%となっており、血圧がメタボ リックシンドロームの予備群、該当者の要因となっている者が多い。 【図表 15】 ※8 【BMI】:身長、体重から計算し、「肥満」「やせ」を判定する。25 以上は「肥満」。 ※9 【GPT】:肝臓や心臓などの細胞に含まれる酵素。肝臓や心臓に異常があると血液中の量が増える。- 18 - 健診データのうち有所見者割合の高い項目や年代を把握する(厚生労働省様式6-2~6-7) 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 33,204 35.5 47,819 51.1 26,300 28.1 21,513 23.0 7,561 8.1 26,861 28.7 46,503 49.7 47,697 51.0 24,201 25.9 47,190 50.5 1,408 1.5 合計 53 41.4 73 57.0 31 24.2 40 31.3 10 7.8 25 19.5 65 50.8 81 63.3 52 40.6 53 41.4 0 0.0 40-64 25 48.1 33 63.5 10 19.2 22 42.3 3 5.8 5 9.6 23 44.2 29 55.8 21 40.4 22 42.3 0 0.0 65-74 28 36.8 40 52.6 21 27.6 18 23.7 7 9.2 20 26.3 42 55.3 52 68.4 31 40.8 31 40.8 0 0.0 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 30,251 22.8 21,542 16.3 20,589 15.5 12,708 9.6 2,159 1.6 21,597 16.3 61,511 46.5 57,067 43.1 20,537 15.5 77,674 58.7 265 0.2 合計 72 32.4 44 19.8 37 16.7 26 11.7 6 2.7 26 11.7 112 50.5 124 55.9 50 22.5 130 58.6 0 0.0 40-64 25 33.8 18 24.3 11 14.9 8 10.8 3 4.1 9 12.2 36 48.6 26 35.1 18 24.3 44 59.5 0 0.0 65-74 47 31.8 26 17.6 26 17.6 18 12.2 3 2.0 17 11.5 76 51.4 98 66.2 32 21.6 86 58.1 0 0.0 85以上 150以上 31以上 40未満 100以上 5.6以上 130以上 85以上 120以上 1.3以上 拡張期血圧 LDL-C クレアチニン 男性 BMI 腹囲 中性脂肪 GPT HDL-C 25以上 27.9 55.6 49.2 空腹時血糖 HbA1c 収縮期血圧 HDL-C 空腹時血糖 HbA1c 収縮期血圧 全国 30.5 50.1 28.2 20.4 8.7 中性脂肪 GPT クレアチニン 25以上 90以上 150以上 31以上 40未満 100以上 5.6以上 16.8 55.2 24.1 47.3 1.8 北海道 白 糠 町 女性 BMI 腹囲 北海道 白 糠 町 120以上 1.3以上 全国 20.6 17.3 16.3 8.7 1.8 拡張期血圧 LDL-C 42.7 14.4 57.1 0.2 130以上 85以上 5 メタボリックシンドローム該当者・予備群の把握(厚生労働省様式6-8) 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 合計 128 17.5 6 4.7% 30 23.4% 1 0.8% 25 19.5% 4 3.1% 37 28.9% 6 4.7% 0 0.0% 20 15.6% 11 8.6% 40-64 52 16.0 5 9.6% 15 28.8% 1 1.9% 12 23.1% 2 3.8% 13 25.0% 2 3.8% 0 0.0% 8 15.4% 3 5.8% 65-74 76 18.8 1 1.3% 15 19.7% 0 0.0% 13 17.1% 2 2.6% 24 31.6% 4 5.3% 0 0.0% 12 15.8% 8 10.5% 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 人数 割合 合計 222 24.0 6 2.7% 13 5.9% 0 0.0% 12 5.4% 1 0.5% 25 11.3% 4 1.8% 1 0.5% 14 6.3% 6 2.7% 40-64 74 21.5 4 5.4% 6 8.1% 0 0.0% 5 6.8% 1 1.4% 8 10.8% 1 1.4% 1 1.4% 5 6.8% 1 1.4% 65-74 148 25.5 2 1.4% 7 4.7% 0 0.0% 7 4.7% 0 0.0% 17 11.5% 3 2.0% 0 0.0% 9 6.1% 5 3.4% 男性 健診受診者 腹囲のみ 予備群 高血糖 高血圧 脂質異常症 該当者 血糖+血圧 血糖+脂質 血圧+脂質 3項目全て 白 糠 町 女性 健診受診者 腹囲のみ 予備群 白 糠 町 該当者 高血糖 高血圧 脂質異常症 血糖+血圧 血糖+脂質 血圧+脂質 3項目全て
3)糖尿病、血圧、LDL のコントロール状況
(図表 18) HbA1c は、治療者の中で 7.0 以上の者が5割以上を占めていることから、コントロー ル不良者が多く、今後合併症を起こすリスクが高くなるため、糖尿病の重症化予防が必 要である。血圧については、治療者の中でもⅠ度以上を5割弱が占め、Ⅱ度以上の者も 1割強いる。また、未治療者でも、Ⅰ度以上が3割いることから、治療者、未治療者と もに血圧を正常域にコントロールすることや、さらに糖尿病や腎臓疾患等を併せ持つ者 のコントロール状態を詳しくみていく必要がある。LDL-C は、未治療者の中の3割強が 受診勧奨レベルを超えていることから、治療中断者がいないか等、さらに詳しく把握し ていく必要がある。 【図表 16】 【図表 17】- 19 - 継続受診者と新規受診者の比較 HbA1c 1人 5.9% 54.6% 77人 2人 8.0% 60.2% 115人 1人 5.9% 35.5% 50人 2人 8.0% 31.4% 60人 0人 0.0% 6.4% 9人 2人 8.0% 5.2% 10人 5人 29.4% 1.4% 2人 7人 28.0% 1.0% 2人 8人 47.1% 2.1% 3人 10人 40.0% 1.6% 3人 2人 11.8% 0.0% 0人 2人 8.0% 0.5% 1人 血圧 23人 27.7% 41.8% 59人 32人 26.9% 42.4% 81人 21人 25.3% 25.5% 36人 32人 26.9% 24.1% 46人 28人 33.7% 24.8% 35人 39人 32.8% 23.6% 45人 9人 10.8% 7.1% 10人 12人 10.1% 8.9% 17人 2人 2.4% 0.7% 1人 4人 3.4% 1.0% 2人 LDL-C 20人 38.5% 16.3% 23人 30人 40.5% 14.1% 27人 16人 30.8% 23.4% 33人 20人 27.0% 28.3% 54人 9人 17.3% 24.8% 35人 13人 17.6% 23.6% 45人 5人 9.6% 17.7% 25人 8人 10.8% 16.2% 31人 2人 3.8% 13.5% 19人 3人 4.1% 12.0% 23人 0人 0.0% 4.3% 6人 0人 0.0% 5.8% 11人 HbA1c 血圧 LDL-C M(O・P)治療なしの者の状況 M(O・P)治療なしの者の状況 I 治療中(脂質異常症)の状況 6.0~6.4 (5.6~6.0) 6.5~6.9 (6.1~6.5) M(O・P)治療なしの者の状況 ~5.5 (~5.1) 5.6~5.9 (5.2~5.5) I 治療中(糖尿病)の状況 I 治療中(高血圧)の状況 160~179 Ⅲ度 180以上 7.0~7.9 (6.6~7.5) 8.0~ (7.6~) 正常血圧 正常高値 99以下 100~119 120~139 140~159 Ⅰ度 Ⅱ度 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% …下段(新規受診者) …上段(継続受診者) -10% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% -10% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 受診勧奨レベル 受診勧奨レベル 受診勧奨レベル 【図表 18】
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4)未受診者の把握
(図表 19) 40 歳~64 歳未満のうち 37.1%の人、65 歳~75 歳未満のうち 15.6%の人が特定健診未受 診者で医療にもかかっていないため、健康状態の把握がされていない。 健診受診者と未受診者の医療費を比較すると、健診未受診者の医療費は健診受診者より も 37,292 円高くなっている。健康状態が把握されていない人が少なくなるように、健診機 会を提供できるよう未受診者対策が重要となる。 生活習慣病は自覚症状がないため、まずは健診の機会を提供し、状態に応じた保健指導 を実施することにより、生活習慣病の発症予防・重症化予防につながる。 6 未受診者対策を考える(厚生労働省様式6-10) 7 費用対効果:特定健診の受診有無と生活習慣病治療にかかっているお金 (円) 792人 ○G_健診・治療のない人は重症化しているかどうか、実態がわからない。まずは健診の受診勧奨を徹底し、状態に応じた 保健指導を行い、健診のリピーターを増やす 健診受診者の 生活習慣病治療費 健診未受診者の 生活習慣病治療費 H_治療中(健診未受診) G_健診・治療なし 39人 185人 607人 154人 I_治療中 224人 350人 (22.7%) (21.2%) J_治療なし E 375人 健 診 受 診 者 健診受診者65~74歳 46人 80人 295人 248人 1,654人 J_治療なし I_治療中 H_治療中(健診未受診) G_健診・治療なし B 健 診 対 象 者 40~64歳 健診受診者 126人 (18.8%) J_治療なし 4.0% I_治療中 18.8% H_治療中(健診未受診) 61.6% G_健診・治療なし 15.6% 健診受診者 22.7% 健診未受診者 77.3% 0% 20% 40% 60% 80% 100% J_治療なし 6.9% I_治療中 12.0% H_治療中(健診未受診) 44.1% G_健診・治療なし 37.1% 健診受診者 18.8% 健診未受診者 81.2% 0% 20% 40% 60% 80% 100% 3,610円 40,902円 0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 【図表 19】- 21 -
5)目標の設定
(1)成果目標
①中長期的な目標の設定
これまでの健診・医療情報を分析した結果、医療費が高額となり、人工透析の原因の一 つとなる、糖尿病性腎症を減らしていくことを目標とする。35 年度には 30 年度と比較し て減少させることを目標とし、必要時計画及び評価の見直しをする。 今後、高齢化が進展すること、また年齢が高くなるほど、脳、心臓、腎臓の 3 つの臓器 の血管も傷んでくることを考えると、医療費そのものを抑えることは難しいことから、医 療費の伸びを抑えることを目標とする。 しかし、白糠町の医療のかかり方は、普段医療にはかからず、重症化して入院する実態 もあることから、重症化予防、医療費の適正化へとつなげるためにも、入院外医療費を伸 ばし、入院医療費を抑えることを目標とし、入院医療費の伸び率は平成 35 年度に国並みと することを目指す。
②短期的な目標の設定
糖尿病性腎症の原因となり血管変化のリスクとなる、高血圧、脂質異常症、糖尿病、メ タボリックシンドローム等を減らしていくことを短期的な目標とする。 具体的には、日本人の食事摂取基準(2015 年版)の基本的な考え方を基に、一年毎に血圧、 血糖、脂質、慢性腎臓病の検査結果を改善していくこととする。 そのためには、医療受診が必要な者に適切な受診の働きかけや、治療の継続への働きか けをするとともに、医療受診を中断している者についても適切な保健指導を行う。その際 には、必要に応じて、医療機関と十分な連携を図ることとする。 また、治療中のデータから、解決していない疾患に糖尿病が挙げられる。これは、治療 において薬物療法だけでは改善が難しく、食事療法と併用して治療を行うことが必要な疾 患であるため、栄養指導等を行っていく。 さらに生活習慣病は自覚症状がなく、まずは健診の機会を提供し、状態に応じた保健指 導を実施し、生活習慣病の発症予防・重症化予防
につなげることが
重要で、その目標値は、 第 3 章の「特定健診・特定保健指導の実施」に記載する。- 22 -
1 第3期特定健診等実施計画について
医療保険者は、高齢者の医療の確保に関する法律第 19 条において、実施計画を定めるもの とされている。 なお、第1期及び第2期は5年を 1 期としていたが、医療費適正化計画等が見直されたこ とを踏まえ、第3期(平成 30 年度以降)からは6年を1期として策定する。2 目標値の設定
平成 30 年度 平成 31 年度 平成 32 年度 平成 33 年度 平成 34 年度 平成 35 年度 特定健診実施率 30.0% 36.0% 42.0% 48.0% 54.0% 60.0% 特定保健指導実施率 45.0% 48.0% 51.0% 54.0% 57.0% 60.0%3 対象者の見込み
平成 30 年度 平成 31 年度 平成 32 年度 平成 33 年度 平成 34 年度 平成 35 年度 特定健診 対象者数 1,687 人 1,626 人 1,568 人 1,512 人 1,456 人 1,402 人 受診者数 506 人 585 人 658 人 725 人 786 人 841 人 特定保健指導 対象者数 53 人 58 人 63 人 69 人 75 人 82 人 受診者数 23 人 27 人 32 人 37 人 42 人 49 人4 特定健診の実施
(1)実施方法
特定健診については、特定健診実施機関に委託する。白糠町が各健診実施機関と個別に 委託契約を行う。 ①集団健診 ・公益財団法人 北海道対がん協会 釧路がん検診センター 釧路市愛国東2丁目3番1号 (☎0154-37-3370) ・JA北海道厚生連 帯広厚生病院 帯広市西6条南8丁目1番地 (☎0155-24-4161) ②個別健診 ・公益財団法人 北海道対がん協会 釧路がん検診センター ・医療法人社団 ラムピリカ セセッカ診療所 白糠町西庶路西1条南3丁目3番地28 (☎01547-5-8288) 【図表 20】 【図表 21】
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(2)特定健診委託基準
高齢者の医療の確保に関する法律第 28 条、及び実施基準第 16 条第 1 項に基づき、具体 的に委託できる者の基準については厚生労働大臣の告示において定められている。
(3)特定健診実施機関リスト
特定健診実施機関リストについては、広報紙配布時に併せてチラシを配布するとともに、 「特定健康診査受診券」の送付に併せて同封する。
(4)特定健診実施項目
内臓脂肪型肥満に着目した生活習慣病予防のための特定保健指導を必要とする人を抽出 する国が定めた項目に加え、本町独自の追加の検査(HbA1c・血清クレアチニン・尿酸、 心電図検査、眼底検査)を実施する。 なお、血中脂質検査のうち LDL コレステロールについては、中性脂肪が 400mg/dl 以上又 は食後採血の場合は non-HDL コレステロールの測定に変えられるよう今後関係機関と検討 する。(実施基準第 1 条第 4 項)
(5)実施時期
4
月から翌年3月末まで実施する。
(6)医療機関との適切な連携
治療中であっても特定健診の受診対象者であることから、かかりつけ医から本人へ健診 の受診勧奨を行うよう、医療機関へ十分な説明を実施する。 また、本人同意のもとで、保険者が診療における検査データの提供を受け、特定健診結 果のデータとして円滑に活用できるよう、かかりつけ医の協力及び連携を行う。
(7)健診の案内方法・健診実施スケジュール
(図表 22)特定健診・後期高齢者健診・がん検診のスケジュールを掲載したチラシを4月及び7月 発行の広報紙配布時に併せて配布するとともに、5月上旬に該当者へ送付する「特定健康 診査受診券」に健診スケジュールを同封する。 また、4月以降の資格取得者へは、当該月ごとに対象者を把握し、「特定健康診査受診券」 と健診スケジュールを随時通知する。 保険者年間スケジュール 保険者 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10 月 11 月 12 月 1月 2月 3月 白糠町 受診券 発行月 【図表 22】
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5 特定保健指導の実施
特定保健指導の実施については、保険者直接実施の形態で行う。(1)健診から保健指導実施の流れ
(図表 23) 「標準的な健診・保健指導のプログラム(平成 30 年版)」をもとに、健診結果から保健 指導対象者の明確化、保健指導計画の策定・実践評価を行う。 特定保健指導健診から保健指導実施へのフローチャート(平成 28 年度KDBデータ参照)【図表 23】 〔H28年度 KDBデータ参照〕 ★対象となる生活習慣病の病名と治療 ①糖尿病 ⑪高血圧性腎臓障害 ②インスリン療法 ⑫脳血管疾患 ③高血圧症 ⑬脳出血 ④脂質異常症 ⑭脳梗塞 ⑤(高尿酸血症) ⑮その他の脳血管疾患 ⑥肝障害 ⑯虚血性心疾患 ⑦糖尿病性神経障害 ⑰動脈梗塞 ⑧糖尿病性網膜症 1,794 人 0 人 1,653 人 6 2 人 1 7 . 7 % (Q/E) 4 3 人 1 2 . 3 % (R/E) 1,303 人 3 5 0 人 21.2% 4 0 1 人 9 0 2 人 2 6 5 人 人 1 7 0 人 2 9 人 6 人 8 5 人 42.1 % (P/E) 人 7 人 人 人 3 . 7 % (O/E) 1 . 7 % ★特定健診受診率 1 人 人 人 人 人 3 7 人 1 3 人 9 5 被保険者台帳 40歳~74歳の被保険者を抽出 A B 健診対象者 健 康 診 査 保 健 事 業 対 象 者 の 明 確 化 保 健 事 業 計 画 P 評 価 C ※ 保 健 事 業 の 実 践 D 改 善 A 年1回受診 ★特定健康診査の実施 健診未受診者 健診受診者 D E 他の健診等の 結果の提出者 C メタボ該当者 メタボ予備群 Q R F 健診受診情報とレセプトを突合 治療なし 生活習慣病 治療中 生活習慣病 治療中 G H I 情報提供 特定保健指導 O P 動機づけ支援 積極的支援 ★特定保健 指導実施率 Y+Z O+P S 特定保健指導以外の対象者 情報提供 (受診の必要性を含む) M N 受診必要 受診不必要 レベル1 レベル2 未受診者対策 医療との連携 医療との連携 ◆医療機関を受診する必要性 について通知・説明 ◆適切な生活改善や受診行動 が自分で選択できるよう支援 特定保健指導 特定保健指導以外の 保健指導 ◆健診結果の見方について 通知・説明 ◆対象者の特徴に応じた行動変容 を促す保健指導の実施 ◆行動目標・計画の策定 ◆健診結果により、必要に応じて受 診勧奨を行う ◆特定健診の受 診勧奨(例:健診 受診の重要性の 普及啓発、簡易健 診の実施による受 ◆かかりつけ医と保健指導実施者と の連携 ◆学習教材の共同使用 ◆医療機関における診療報酬上の生 活習慣病管理料、栄養食事指導料の 積極的活用 ◆治療中断者対策及び未受診者対 策としてのレセプトと健診データの突 合・分析 未受診なのでレベル が未知のグループ 次年度の特定健診の受診※ 次年度の特定健診未受診又 は結果未把握※ かかりつけ医と連携した 対応 T U V 個別に働きかけを行った 人の数 W 実施者数 X 動機づけ支援実施者数 積極的支援実施者数 Y Z レベルX レベル4 レベル3 レベル1 レベル2 使 用 す る 学 習 教 材 の 選 択 健診データをもとに特定保健指導個別支援 計画を作成 ※次年度のメタボ該当者 Q' ・予備群 R' 、糖尿病等の有病者・予備群の評価(改善、悪化)、データの改善、リス ク数の減少 支 援 方 法 の 検 証 、 改 善 策 の 検 討(ポピュレーションアプローチとの連携含む) J 生活習慣病 治療なし 健診結果の判定 必要に応じて主治医の指示のもと、 保健指導が行われるよう調整 分析 特定保健指導の対象者 レベル3 レベル4 良 生活習慣病のコントロール 不良 K L
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(2)要保健指導対象者数の見込み、選定と優先順位・支援方法
優先 順位 図表 23 保健指導レベル 支援方法 対象者数見込 (受診者における 割合) 平成 35 年度 目標実施率 1 O P 特定保健指導 O:動機付け 支援 P:積極的支援 ◆対象者の特徴に応じた行動変容 を促す保健指導の実施 ◆行動目標・計画の策定 ◆健診結果により、必要に応じて 受診勧奨を行う 82 人 (9.8%) 60% 2 M 情報提供 (受診必要) ◆医療機関を受診する必要性につ いて通知・説明 ◆適切な生活改善や受診行動が自 分で選択できるよう支援 231 人 (27.5%) HbA1c6.1 以 上については 100% 3 D 健診未受診者 ◆特定健診の受診勧奨(健診受診 の重要性を普及啓発し受診勧奨 を行う) 561 人 ※受診率目標 達成までにあと 280 人 4 N 情報提供 ◆健診結果の見方について通知・ 説明 174 人 (20.7%) 5 I 情報提供 ◆かかりつけ医と保健指導実施者 との連携 ◆学習教材の共同使用 ◆医療機関における診療報酬上の 生活習慣病管理料、栄養食事指 導料の積極的活用 ◆治療中断者対策及び未受診者対 策としてのレセプトと健診デー タの突合・分析 354 人 (42.0%) 【図表 24】- 26 -
(3)生活習慣病予防のための健診・保健指導の実践スケジュール
(図表 25) 目標に向かっての進捗状況管理とPDCAサイクルで実践していくため、年間実施スケ ジュールを作成する。なお、実施状況を踏まえ、必要に応じて見直しを行う。 糖尿病等生活習慣病予防のための健診・保健指導の実践スケジュール 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 11 月 12 月 1 月 2 月 3 月 特定健診 (個別) 受診券 発 行 特定健診 (集団) 厚生連 巡 回 対がん 協 会 対がん 協 会 対がん 協 会 対がん 協 会 対がん 協 会 対がん 協 会 特定保健 指 導 ※特定保健指導は、健診後随時実施する6 個人情報の保護
(1)基本的な考え方
特定健康診査・特定保健指導で得られる健康情報の取り扱いについては、個人情報の保 護に関する法律および白糠町個人情報保護条例を踏まえた対応を行う。 また、特定健康診査を外部委託する際は、個人情報の厳重な管理や、目的外使用の禁止 等を契約書に定めるとともに、委託先の契約状況を管理する。(2)特定健診・保健指導の記録の管理・保存期間について
特定健康診査・特定保健指導の記録の管理は、特定健康診査等データ管理システムで行 う。
7 結果の報告
実績報告については、特定健診データ管理システムから実績報告用データを作成し、健診 実施年度の翌年度 11 月 1 日までに報告する。
8 特定健康診査等実施計画の公表・周知
高齢者の医療の確保に関する法律第 19 条第 3 項(保険者は、特定健康診査等実施計画を定 め、又はこれを変更したときは、遅延なく、これを公表しなければならない)に基づく計画 は、ホームページや広報紙等への掲載により公表、周知する。 【図表 25】- 27 -
1 保健事業の方向性
保健事業の実施にあたっては糖尿病性腎症、虚血性心疾患、脳血管疾患における共通のリ スクとなる糖尿病、高血圧、脂質異常症、メタボリックシンドローム等の減少を目指すため に特定健診における血糖、血圧、脂質の検査結果を改善していくこととする。そのためには 重症化予防の取組とポピュレーションアプローチ※10 を組み合わせて実施していく必要が ある。 重症化予防としては、生活習慣病重症化による合併症の発症・進展抑制を目指し、糖尿病 性腎症重症化予防の取組を行う。具体的には医療受診が必要な者には適切な受診への働きか けを行う受診勧奨を、治療中の者へは医療機関と連携し重症化予防のための保健指導を実施 していく。 ポピュレーションアプローチの取り組みとしては、生活習慣病の重症化により医療費や介 護費等社会保障費の増大につながっている実態を広く町民へ周知する。 また生活習慣病は自覚症状がないため、まずは健診の機会を提供し、状態に応じた保健指 導の実施も重要になってくる。そのため特定健診受診率、特定保健指導実施率の向上にも努 める必要がある。その実施にあたっては第3章の特定健診等実施計画に準ずるものとする。
2 糖尿病性腎症重症化予防
1) 基本的な考え方
(図表 26) 糖尿病性腎症重症化予防の取り組みにあたっては「糖尿病性腎症重症化予防の更なる展 開」報告書(平成 29 年7月 10 日 重症化予防(国保・後期広域)ワーキンググループ) 及び白糠町糖尿病重症化予防実施要領に基づき以下の視点で、PDCA に沿って実施する。 なお、取組にあたっては図表 26 に沿って実施する。 (1)健康診査・レセプト等で抽出されたハイリスク者に対する受診勧奨、保健指導 (2)治療中の患者に対する医療と連携した保健指導 (3)糖尿病治療中断者や健診未受診者に対する対応 ※10 【ポピュレーションアプローチ】:地域住民への接触のこと- 28 - 【糖尿病性腎症重症化予防の基本的な取組の流れ】 NO ストラクチャー プロセス アウトプット アウトカム 済 1 チーム形成(国保・衛生・広域等) ○ □ 2 健康課題の把握 ○ □ 3 チーム内での情報共有 ○ □ 4 保健事業の構想を練る(予算等) ○ □ 5 医師会などへの相談(情報提供) ○ □ 6 糖尿病対策推進会議等への相談 ○ □ 7 情報連携方法の確認 ○ □ 8 対象者選定基準検討 ○ □ 9 基準に基づく該当者数試算 ○ □ 10 介入方法の検討 ○ □ 11 予算・人員配置の確認 ○ □ 12 実施方法の決定 ○ □ 13 計画書作成 ○ □ 14 募集方法の決定 ○ □ 15 マニュアルの作成 ○ □ 16 保健指導等の準備 ○ □ 17 個人情報の取決め ○ □ 18 苦情、トラブル対応 ○ □ 19 介入開始(受診勧奨) ○ □ 20 記録、実施件数把握 ○ □ 21 かかりつけ医との連携状況把握 ○ □ 22 レセプトにて受診状況把握 ○ □ 23 募集(複数の手段で) ○ □ 24 対象者決定 ○ □ 25 介入開始(初回面接) ○ □ 26 継続的支援 ○ □ 27 カンファレンス、安全管理 ○ □ 28 かかりつけ医との連携状況確認 ○ □ 29 記録、実施件数把握 ○ □ 30 3ヶ月後実施状況評価 ○ □ 31 6ヶ月後評価(健診・レセプト) ○ □ 32 1年後評価(健診・レセプト) ○ □ 33 医師会等への事業報告 ○ □ 34 糖尿病対策推進会議等への相談 ○ □ 35 改善点の検討 ○ □ 36 マニュアル修正 ○ □ 37 次年度計画策定 ○ □ A 改 善 項目 P 計 画 ・ 準 備 D 受 診 勧 奨 D 保 健 指 導 C 評 価 報 告 【図表 26】