心臓リハビリテーションを基軸とした病院連携システムの効果検証
2
0
0
全文
(2) 心臓リハビリを基軸とした病院連携システムの効果 管疾患施設基準の緩和(スタッフ)」の基準緩和に関する回答 が多く約半数を占めていた。しかし,その一方で「安全に心臓. 表 1 身体機能,運動耐容能,ADL,HR-QOL,精神 心理機能の比較. リハビリを行える環境を保持するために施設基準の緩和はすべ きではない」という意見もあり,循環器専門医不在により疾病. 153. 介入前. 介入後. p value. 身体機能. の管理や緊急時の対応ができないことは心臓リハビリの安全性. 握力(kg). 17.5 ± 1.4. 18.2 ± 1.4. 0.067. を担保するうえでは大きな障壁となる。また,今後の心臓リハ. 膝伸展筋力(N/kg). 5.1 ± 0.4. 6.0 ± 0.5. 0.002. ビリ普及には「急性期−回復期リハビリ病院の連携システムの. SPPB. 8.4 ± 0.8. 10.3 ± 0.6. <0.001. 構築が必要」とする意見も多かったことから,今後は連携シス. FIM. 102.8 ± 4.3. 114.6 ± 2.9. 0.014. テム構築に向けた働きかけも重要になるものと思われる(理学. 6MD(m). 300.9 ± 28.6. 373.9 ± 24.9. <0.001. 療法学 第 43 巻 1 号 10 ∼ 17 項に掲載)。. SF-36 49.6 ± 20.8. 65.3 ± 24.8. 0.02. 研究 2:心臓リハビリを基軸とした病院連携システムの効果検証. 日常役割機能〔身体〕. 44.1 ± 35.5. 64.7 ± 29.3. 0.017. 身体機能 1.目的 急性期病院と回復期リハビリ病院の心臓リハビリ連携が心疾. 体の痛み. 70.2 ± 31.9. 72.4 ± 32.6. 0.389. 全体的健康観. 60.2 ± 16.5. 61.5 ± 24.3. 0.482. 活力. 47.1 ± 24.7. 58.2 ± 21.4. 0.023. 社会生活機能. 78.5 ± 29.9. 80.1 ± 26.2. 0.373. 49.0 ± 37.8. 73.4 ± 33.6. 0.003. 66.7 ± 22.7. 72.7 ± 18.6. 0.064. 抑うつ. 3.8 ± 4.6. 1.8 ± 1.9. 0.049. 不安. 5.1 ± 4.4. 3.7 ± 2.8. 0.034. 歩行. 12.0 ± 12.2. 22.0 ± 20.1. 0.018. 階段昇降. 11.0 ± 13.1. 26.6 ± 16.0. 0.005. 患患者の身体機能,運動耐容能,ADL,HR-QOL,精神心理機 能に及ぼす影響を明らかにする。 2.対象および方法. 日常役割機能〔精神〕. 急性期病院で急性期治療と並行して入院早期より心臓リハビ リを実施した心疾患患者のうち,継続して回復期リハビリ病院. 心の健康 HADS. で心臓リハビリを受けた 33 例(心臓外科 30 例,内科治療 3 例) を解析対象者とした。回復期リハビリ病院入院時および退院時 の身体機能〔握力,膝伸展筋力,Short physical performance. セルフ・エフィカシー. battery(以下,SPPB) ,ADL 能力〔Functional Independence Measure( 以 下,FIM) 〕, 運 動 耐 容 能〔six minute walking distance(以下,6MD)〕,精神心理機能〔MOS 36-Item ShortForm Health Survey( 以 下,SF-36) ,Hospital Anxiety and Depression Scale(以下,HADS) ,セルフ・エフィカシー〕を 計測し,比較を行った。回復期リハビリ病院介入前と介入後の. SPPB; Short physical performance battery, FIM; Functional Independence Measure, 6MD; 6minutes distance, SF-36; 36Item Short-Form Health Survey, HADS; Hospital Anxiety and Depression Scale. 各項目の比較には paired t-test および Wilcoxon signed-rank test を用いた。統計学的解析には SPSS Statistics version 21.0. 伸展筋力,SPPB,FIM,6MD,SF-36,HADS,セルフ・エフィ. (IBM)を使用し,いずれの危険率も 5% 未満とした。本研究. カシーにおいて有意な改善が認められた。回復期リハビリ病院. は兵庫医療大学倫理審査委員会(承認番号:14020 号)ならび. のメリットはセラピストの数が多く,一人ひとりの患者に対し. に西記念ポートアイランドリハビリテーション病院倫理審査委. て比較的長時間にわたり,また集中的なリハビリを実施できる. 員会(承認番号:4 号)の承認を受けている。. ことにある。解析対象者のリハビリ平均実施時間は時間に換算. 3.結果. すると約 130 分に相当する。急性期病院では様々な制限により,. 解析対象者の平均年齢は 76.8 歳で,女性の割合が多かった. リハビリの時間を十分に確保することは難しい現状にある。回. (63.6%) 。回復期リハビリ病院で継続してリハビリが必要な理. 復期リハビリ病院の専門的かつ集中的なリハビリにより身体機. 由でもっとも多かったのは運動器由来(66.7%)で,次いで心. 能や運動耐容能,ADL 能力が改善したものと推測される。ま. 臓由来(30.3%)であり,呼吸器由来は 3% であった。. た身体機能や運動耐容能の改善に伴い,抑うつや不安が有意に. (1)身体機能,運動耐容能,ADL,HR-QOL の比較(表 1). 改善され,セルフ・エフィカシーや健康関連 QOL が改善した. 握力は介入前後で有意な差は認められなかったものの,膝伸. ものと思われる。. 展筋力,SPPB,6MD は介入後に有意な改善が認められた。ま. 本研究の限界はランダム化比較試験ではないため,今回の影. た FIM も介入後,有意に改善が認められた。. 響は急性期病院と回復期リハビリの医療連携のみの効果と言及. (2)精神心理機能の比較(表 1). することはできない。しかし,倫理面などから現実的にはラン. SF-36 は身体機能,日常生活機能〔身体〕,活力,日常役割. ダム化比較試験は困難であり,これまで心臓リハビリを基軸と. 機能〔精神〕の項目において介入後,有意な改善が認められた。. した急性期病院と回復期リハビリ病院の医療連携による効果に. HADS は抑うつ,不安の項目ともに介入後に有意に改善が認め. ついて示された論文はなく,本研究は今後の医療連携に少なか. られた。移動動作に関するセルフ・エフィカシーは歩行および. らず寄与できるものと思われる。. 階段昇降のいずれの項目も介入後に有意な改善が認められた。. 文 献. 4.結果 回復期リハビリ病院での継続した心臓リハビリにより,下肢. 1)Goto Y,Itoh H, et al.: Use of exercise cardiac rehabilitation after acute myocardial infarction. Circ J. 2003; 67: 411‒415..
(3)
図
関連したドキュメント
層の項目 MaaS 提供にあたっての目的 データ連携を行う上でのルール MaaS に関連するプレイヤー ビジネスとしての MaaS MaaS
必要量を1日分とし、浸水想定区域の居住者全員を対象とした場合は、54 トンの運搬量 であるが、対象を避難者の 1/4 とした場合(3/4
需要動向に対応して,長期にわたる効率的な安定供給を確保するため, 500kV 基 幹系統を拠点とし,地域的な需要動向,既設系統の状況などを勘案のうえ,需要
K4-B1 K4-B10 K4-B9 K4-B8 K4-B7 K4-B6 K4-B5 K4-B4 K4-B3
に至ったことである︒
検討対象は、 RCCV とする。比較する応答結果については、応力に与える影響を概略的 に評価するために適していると考えられる変位とする。
この設備によって、常時監視を 1~3 号機の全てに対して実施する計画である。連続監
LUNA 上に図、表、数式などを含んだ問題と回答を LUNA の画面上に同一で表示する機能の必要性 などについての意見があった。そのため、 LUNA