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症例 I Broadent & Mathews Willis 9..

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CLINICAL REPORTS 症 例 報 告 ひよどり台歯科クリニック  〒651-1125 神戸市北区ひよどり台南町1丁目 15-147   Tel:078-741-8028 受付日: 2015年6月5日  受理: 2015年10月23日

The use of jaw motion measuring devices

for occlusal reconstruction in a case of posterior bite-collapse

Keyword : jaw motion measuring device,occlusal reconstruction,functional mandibular movement,

provisional restoration

キーワード:顎運動計測装置, 合再構成,機能運動,プロビジョナルレストレーション

In a case of posterior bite-collapse, the digital jaw motion measuring device was employed to assess functional movements of the mandible, aiming to acquire objective information from pro-visional restorations and provide a diagnosis based on scientific evidence. Based on the analysis by the jaw motion measuring device, provisional restorations were assessed again, and the occlu-sion was reconstructed. In the process of this occlusal reconstruction, proviocclu-sional restorations are replaced by final restorations, and this is where the dentist s intuition and experience are called upon. Presented here is a satisfactory result of such case.

臼歯部 合崩壊症例に対し,プロビジョナルレストレーションから客観的な情報を取得することを目標に,機能 運動時の評価にデジタル式顎運動計測装置を用い,科学的根拠のある診断を目指した.そして,デジタル式顎運動 計測装置の分析をもとにプロビジョナルレストレーションの再評価を行い, 合再構成を行った. 合再構成を行 うにあたり,プロビジョナルレストレーションから最終補綴物に移行していくが,その際,術者の経験や勘に左右 される要素も多い.今回,臼歯部 合崩壊症例に対し,プロビジョナルレストレーションから客観的な情報を取得 することを目的に,機能運動時の評価にデジタル式顎運動計測装置を用い,科学的根拠のある診断を目指した.そ して, 合再構成を行い満足いく結果を得たので報告する.【顎咬合誌 35( 3 ):185-194,2015】

東田 淳一郎

Junichiro Higashida

臼歯部 合崩壊症例に対し顎運動計測装置を

用いて 合再構成を行った

1

症例

島田 卓也

Takuya Shimada

緒言

臼歯部が 合崩壊しているにもかかわらず,前歯部誘 導路が機能している症例にしばしば遭遇することがある. これらの症例に対し 合再構成を行うにあたっては, 顎関節を含む神経筋機構が残存前方歯群の 合により誘 導され,本来の下顎位が保存されているのか,もしくは 偏位しているのかを診断するのに苦慮することがしばし ばある. また,臨床的に下顎位の決定法には様々な方法1-3) があるなか,術者の経験や勘に委ねた下顎位の決定法を 用いることが多く,既存の 合関係をそのまま最終補綴 物の 合として採用するか否か悩むところである. そこで今回の症例では,術者が設定した下顎位で作製 したプロビジョナルレストレーション(以下プロビ)の 機能状態をデジタル式顎運動計測装置を用いて客観的に 把握し,下顎位の安定性と機能性を図った結果,満足い く治療結果を得たので報告する.

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I.初診時所見 患者:65歳,男性 初診:2011年11月10日 主訴:左の前歯が虫歯になった.この際,きちんと 全て治したい. 全身的既往例:特記事項なし 歯科的既往例:20年以上歯科受診なし 顔貌所見:左口角が上がっており,右頰筋が落ち, 左頰筋は張り出している.下顎枝は左の方が短 い(図1).

Broadent & Mathewsの顔貌評価4)は,ほぼ三等分され

ている. 側方面観において,瞳孔から口裂までの距離と鼻下点 からオトガイ底までの距離が等しいというWillis法2) の評価からほぼ均等である.鼻唇角は男性平均93.4°5) より小さい83°であった.下顎角から診断すると,ハイ アングルで, 合力が 合崩壊の原因になるほど極端に 強いとは予測できない. プロブレムリストを表1に,パノラマエックス線写 真を図3に,歯周組織検査を表2に示す. 図1 初診時顔貌写真 図2 初診時口腔内所見 図3 初診時パノラマ エックス線写真

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CLINICAL REPORTS 1 8 7 6 5 7 8 8 7 5 4 4 5 7 8 4 1 4 6 8 7 6 4 3 2 1 1 2 3 4 5 6 7 8 8 7 5 4 3 2 1 3 4 5 7 8 5 6 6 8 4 3 3 4 6 8 8 1 2

Basic Data & Problem List

1. Teeth & Dental Arch

1)Defective restoration

2)Caries tooth

3)Tooth in need of endodontic treatment

4)Missing tooth 5)Version tooth 6)Mobility tooth 7)Hopeless tooth 表1 プロブレムリスト 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 333 323 223 323 323 222 323 323 322 333 334 8 7 6 5 4 3 2 1 1 2 3 4 5 6 7 8 333 323 323 323 323 223 323 333 323 333 333 323 333 323 222 212 222 212 8 7 6 5 4 3 2 1 1 2 3 4 5 6 7 8 323 323 322 222 333 222 333 0 0 0 0 0 0 0 表2 初診時歯周組織検査 II.口腔内所見(図2,3,表1,2) う は 1 2以外全ての残存歯に認められたが,長期間 歯科受診がなかったため,処置歯は18のアマルガム 充塡のみである. 残根は7 6 5 7,754 4578で要抜歯.1は歯内療法が 必要であるも,全ての残存歯に大きな動揺はなく,歯周 ポケットも全て3mm以下であった.出血は8 3 3 4 6 8, 1に認められた. III.パノラマエックス線所見(図2) 残根を除く臼歯部は8以外全て 出している.歯槽骨 の状態は全顎的に良好である.歯周病的リスクは低いと 診断した. 位相差顕微鏡の観察において,スピロヘータや運動性 桿菌の存在は認めなかった. 唾 液 検 査( 表3) で は 唾 液 中 のmutans streptococci の 量 は 非 常 に 少 な い. 唾 液 中 のlactobacilliの 量 は 10⁴CFU/ml以下である.唾液の緩衝能はやや低い.LB 菌の量,緩衝能ともに注意を要するが,唾液の流出量は 1.1ml/分以上で正常である.フッ化物の使用状況は歯磨 剤のみである.唾液検査の結果はハイリスクではなかっ た. IV. 合診査 3 3,3 3で,犬歯誘導である. アンテリアジグを作成し,患者を水平位にし,ドーソ ン法によるマニュピレーションにより顆頭安定位に誘 導しCRポジションを採得した(図4).仮のCRポジ ションとしてこの下顎位を指標とし 合診断を行った結 果,ICPポジションはCRポジションよりやや左側に変 位している(図5).模型診断の結果,早期接触部位は なかった. 顎関節においては,開閉口運動時における 痛,雑音, 機能障害,変位は認められなかった. 赤:Bleeding Point

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0 10 50万 100万 1,000 万 10万 100万 0 即青 緑 黄 0 2 4 0 2 3 3 1 0 3 6 5 2 ラクトバチラス菌 の数 唾液の量と質 0:10ml 以上、1:6ml 以上10ml 未満  2:3.5ml以上6ml 未満、3:3.5ml 未満  ムシ歯の経験 (DMFT) フッ素の使用状況 プラーク蓄積量 飲食回数 ミュータンス菌の数 1 万 1 2 ゆっくり青 6 1 2 3 4

診断

長期にわたり歯科受診が途絶えたことによる,う と 合力によってもたらされた臼歯部 合崩壊症例. 患者は外科医であり,現在は開業医であるが,勤務医 時代には時間的に不規則な勤務であることが歯科受診を 妨げ,長期に放置したことが崩壊をもたらしたと推測で きる. 顔貌所見の正面観および側方面観の評価から 合高径 が低くなっている印象は受けなかった. 4 846は 出量が大きく,使用不可能の可能 性が高いと診断した. 3 3は歯軸が口蓋側に向かって傾斜しており,2は唇 側に傾斜している.しかし,犬歯関係は両側犬歯で大き な角度のガイドが存在する犬歯誘導様式であり,十分な 離開量が認められた.今後の検査によっても,この誘導 状況を用いる可能性が高いと考えられた.また,オー バーバイトは深いが,フレアーアウトは起こしていない. マニピュレーションで採得した下顎位等の項目を総合診 断した結果,CRとCOは,ほぼ一致した.

補綴設計

骨造成を行い,上顎にもインプラントを埋入する補綴 設計1を表4に示す.4 4,6は 出しているために 補綴した場合,支台歯の高径が低くなり補綴物脱離の可 能性が高くなる.また,根尖側移動術を行えば歯冠・歯 根比の悪化から歯自体の予知性も低くなると考えたため, 植立位置の悪い8を含め,全て抜歯と診断した.欠損部 をインプラントにて補綴する場合,上顎洞が近接してい ることからサイナスリフトを行う必要がある. 患者は外科医であり,当方のコンサルテーション内容 をよく理解し,当面,骨造成は回避したいが,将来的に は受け入れざるを得ないということは納得した. 補綴設計2では,4 4,6は 出量が大きいことと, ブリッジの設計上,支台歯にかかる荷重の問題からも, 長期予後は望めないが,粘膜負担が付与されているパー シャルデンチャーでは不可能な厳密なバーティカルス トップを確立することができるメリットがあること,当 面の使用に耐えたあとは,下顎の補綴物に合わせてイン プラント埋入を行えばよいので,将来のインプラント治 図4 CRの採得 図5 CR(青):CRにて 合器に装着し,インサイザルプレートに描記した印記点 ICP(赤): 合器上弓をフリーにし,ICPで 合させ描記した印記点

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CLINICAL REPORTS 療の布石とする治療として,ベストの治療方法であるこ とを再度説明し,インフォームドコンセントを得たので 補綴設計2(表4)に決定した.

治療計画

臼歯部 合崩壊が進んでいるにも関わらず下顎位の低 下を招かなかったのは88が 合していたためと推測 し,可能な限りこのバーティカルストップを保全したま ま 合採得を行い,プロビに移行し,長期的に 合の変 化がないかを経過観察していく計画を立てた.以下に治 療計画を示す. ①歯周基本治療 ②残存歯の治療(抜歯,根管治療,支台築造) ③診断用ワックスアップ1 ④インプラント埋入 ⑤1stプロビによる下顎位の模索 ⑥診断用ワックスアップ2 ⑦2ndプロビによる下顎位の模索 ⑧診断用ワックスアップ3 ⑨3rdプロビによる修復物の形態と下顎位の決定 ⑩最終補綴物の装着 ⑪メインテナンス

治療経過

歯周基本治療終了後,抜歯を含む残存歯の治療と並行 して, 6 5 4 部と6 7 部にインプラントの埋入を行った. インプラントのインテグレーションを確認した後,下顎 臼歯部にプロビを装着した.1stプロビを図6に示す. 1stプロビ装着後,やや前嚙み傾向の可能性も考慮に いれて下顎位の模索を行った.マニピュレーションで採 得した下顎位を記録したシリコーンバイトにて8,8 外にも左側臼歯部が 合することを確認した. 8をブリッジの支台歯に含め右側臼歯部を 合させた 後8を抜歯し,7部にインプラントを埋入した.臼歯部 に緊密な 合関係が確立するかの確認するため2回目 の診断用ワックスアップとワックスアップをもとに2nd プロビを作成した.2ndプロビ(図7)により両側臼歯 部 合が確立すると,下顎位が後退する可能性があるた め,術前に採得したシリコーンバイトで臼歯部 合関係 を確認した.術前にマニュピレーションで採得したCR バイトと2ndプロビのバイトが一致していることを確 認した.2ndプロビは5カ月間使用した. 顎関節エックス線写真にて,顆頭が前方に変位を起こ していないことを確認した.下顎位の変位もなく矯正治 療によるアンテリアカップリングの再構成が必要ないこ とが診断できたので, 4 5 部にインプラントを埋入し,

7 6 5 4 3 2 1 1 2 3 4 5 6 7

7 6 5 4 3 2 1 1 2 3 4 5 6 7

8 7 6 5 4 3 2 1 1 2 3 4 5 6

7 6 5 4 3 2 1 1 2 3 4 5 6 7

補綴計画 1 補綴計画 2 表4 補綴設計1,2 図6 1stプロビ装着時の口腔内写真 :Implant :Bridge

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確定的外科処置を完了した. 2ndプロビの破損がないことを確認してから3rdプロ ビ作製に移行した.3rdプロビ作製のために超音波測定 により下顎運動を6自由度測定するデジタル式顎運動 計測装置(アルクスディグマII:カボ社,以下計測装置 とする)(図8)の咬合器レポートでの数値を使用した. 計測装置にて開閉口運動時に異常がないか診査し,技工 サイドでバイトテーブルを作製,下顎テンポラリーア バットメント上と上顎支台歯上にセットして,シリコー ンバイトとアンテリアジグにてセントリックバイトを採 得した(図9). 四つ採得したバイトにて 合器に装着し,差異がない かチェックした.再度,臼歯部 合関係の確認をするた めに行ったワックスアップを図10に示す.これをもと に3rdプロビを作製した.結果,2ndプロビと3ndプロ ビは同様の結果となった. 3rdプロビ(図11)は7カ月使用した.顎関節エッ クス線写真から顆頭のポジションに変化は認められな 図8 デジタル式顎運動計測装置 での計測風景 図9 CRバイト採得 図10 最終診断用ワックスアップ

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CLINICAL REPORTS かった.3rdプロビの評価のために計測した顎運動計測 装置の軌跡を図12に示す.開閉口運動における顆頭点 の画像では,ほぼ左右同様な運動を認め,ループを描く ことなくほぼ垂直に開閉口運動を行っている. 計測装置から切歯の前面の軌跡は角度,距離ともに均 等になっていることが窺われ,特に問題となる顎運動を 認めなかった. 左側の犬歯が 出しているため,犬歯の形態を変更す る可能性もありえると考えたが,計測装置での診断で問 題がないことから,このアンテリアガイダンスをそのま ま利用し,最終補綴物を作製した. 合器(プロター 合器:カボ社)にマウントするた めフェイスボウトランスファーを行い,計測装置の 合 器レポートから得られた数値をもとに,アジャスタブ ル・インサイザルテーブルにより,ラボサイドで設定値 どおりマウントした(図13).計測装置の 合器レポー トにおける歯の誘導の角度は左42°,右70°と計測装置 の方が傾斜角が急傾斜である.今回は臼歯部の補綴なの 図11 3rdプロビ装着時の口腔内 写真 図12 3rdプロビ装着時のデジタル式顎運動計測装置画像 右関節 軸 左関節 切歯の,Sagittal 切歯の,前面 切歯の,水平 顆頭点の運動 切歯点の運動軌跡 図13 アジャスタブル・インサイザルテーブル 左側側方運動時 右側側方運動時 前方運動時

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図15 最終補綴物装着時のデジタル式顎運動計測装置の画像 で計測装置で得られた急傾斜の顆路角ではなく, 頭干 渉を起こしにくい天然歯のアンテリアガイダンスを採用 した. 最終補綴物装着時の口腔内写真と顔貌を図14に示す. 滑走運動内での犬歯誘導が確認できた.最終補綴物の計 測装置画像を図15に示す.3ndプロビと同様の顆頭点 と切歯点の運動軌跡が認められる.最終補綴物装着時の 顆頭のポジションに偏位は認めらない(図16). 右関節 軸 左関節 切歯の,Sagittal 切歯の,前面 切歯の,水平 顆頭点の運動 切歯点の運動軌跡

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CLINICAL REPORTS 図16 最終補綴物装着時の顎関節写真 ICPは顆頭安定にあることをうかがわせる

考察

術者のマニュピレーションにより得られたCRを信頼 に足るポジションか診断するために,プロビにより長期 間の経過観察を行った.それに加えて,現症を招くに 至った原因を長期間歯科受診がないことによる臼歯部 合崩壊と診断したが,それ以外の原因を究明しきれない ことも観察が長期に及んだ理由の一つでもある.今回の 症例は,わずかな 耗と 出を認めるが,患者固有のア ンテリアガイダンスは保存されており,側方運動時には 十分な離開量が確保されている.しかし, 頭干渉を惹 起しにくい 合様式を有し,かつ,う および歯周病に 対するリスファクターが低いにも関わらず,臼歯部 合 崩壊を起こしており,長期にわたる複雑な要因により 合崩壊に至ったものと推測する.このような症例には, よりきめ細やかな分析と診断がなされなければならない と考える.そこで,今回の症例では,術者が設定した下 顎位で作製したプロビの観察に加え,計測装置にて下顎 位の安定と機能性を再評価した. 計測装置の再現性と客観的な指標について,筆者ら が行った実験6∼ 8)の結果,計測装置の計測精度は高く, 再現性があるという結果が得られ,臨床的に客観的な指 標となることが示唆されたことから,2ndプロビにより 確立した 合関係の評価を計測装置を使用して行った. プロビから知りえる状況は,機能運動においては直接 プロビには表れない.プロビの破折,脱離,セメントの ウォッシュアウトなど,装着期間中にプロビのおかれた 状況から推測するのみである.また,もう一つの観察方 法として,プロビの使用期間中に蓄積した 耗の程度か ら顎運動の軌跡を推測する方法9)があるが,機能運動 においてはプロビに痕跡として表現されるだけであり, 軌跡そのものの観察ではない. 合採得における動的記録法は,下顎の機能運動路を 含めた上下顎の位置関係である.その中でも電子的機器 を利用する方法では,マイオモニターによる下顎位の 決定法1)が良く知られている.その他,筋電図の波形 から安静位を求め,適正な下顎位をみつける方法1)や, マンディブラ・キネジオグラフを使用し 合採得する方 法1)が紹介されている.電子的機器を使用する方法は, 操作性や精度などに問題があるため,補助的手段として 用いられてきた. 計測装置を採用した理由は,他の顎運動計測機より操 作が簡便で開業医でも扱いやすいことであり,最大の利 点は,著者らが普段使用している 合器(プロター 合 器:カボ社)とリンク可能なことである.計測した運動 経路を必要があれば 合器上で再現できることに有用性 を感じている.

結論

合再構成を行う際に,プロビジョナルレストレー ションの経過観察を行うことが重要であるが,それに加 右側最大開口時 右側 ICP 左側 ICP 左側最大開口時

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参考文献 1) 保母須弥也:新編 合学辞典: 17-729, クインテッセンス出版 (東京), 1998. 2) 津留宏道,西浦恂,根本一男ほか:コンプリートデンチャーテク ニック: 97-114, 医歯薬出版(東京), 1988. 3) Dawson PE 丸山剛郎(監訳),川村貞行(訳):オクルージョン の臨床: 37-39, 医歯薬出版(東京), 1993.

4) Broadent TR, Mathews VL: Artistic relationships in surface anatomy of the face: application to reconstructive surgery. Plast Reconrtr Surg, 20(1): 1-17, 1957.

5) Arnett G W, Jelic J S, KimJ, et al.: Soft tissue cephalometric analysis: diagnosis and treatment planning of dentofacial deformity. Am J Orthod Dentofacial Orthop, 116(3): 239-253, 1999. 6) 木村拓郎,貞光謙一郎,加藤泰二ほか:タッピングポイントに関 する考察 –デジタル式顎運動計測装置をもちいて−.顎 合 誌, 34(3): 218-224, 2014. 7) 櫻井健次,貞光謙一郎,島田卓也ほか:下顎運動に関する 考察−デジタル式運動計測装置を用いて−. 補綴会誌(特別 号日本補綴歯科学会関西支部学術大会プログラム・抄録集 26): 2013. 8) 安光崇洋,貞光謙一郎,加藤泰二ほか:咀嚼運動と開閉口運 動における収束点を考察する−デジタル式運動計測装置を 用いて−. 補綴会誌(特別号日本補綴歯科学会関西支部学 術大会プログラム・抄録集 27): 2013. 9) 伊藤雄策:ザ・プロビジョナルレストレーションズ補綴物の機 能・審美性を追求して: 48-49, クインテッセンス出版(東京), 2006. 価を行い,満足いく結果を得た.デジタル式運動計測装 置を併用することで,より多角的で定量的な診断が可能 になったと考える.今後,経過観察を行い,ご報告する 機会を得られれば望外の喜びである.

供していただいたSADAのみなさま,Fine Co., Inc. の上原芳樹先 生に心から深く感謝申し上げます.

図 15  最終補綴物装着時のデジタル式顎運動計測装置の画像 で計測装置で得られた急傾斜の顆路角ではなく, 頭干 渉を起こしにくい天然歯のアンテリアガイダンスを採用 した. 最終補綴物装着時の口腔内写真と顔貌を図 14 に示す. 滑走運動内での犬歯誘導が確認できた.最終補綴物の計 測装置画像を図 15 に示す. 3nd プロビと同様の顆頭点と切歯点の運動軌跡が認められる.最終補綴物装着時の顆頭のポジションに偏位は認めらない(図16).右関節軸左関節切歯の,Sagittal切歯の,前面切歯の,水平顆頭点の運動

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