企画展「ごきぶり」開催報告
坂本昇・野本康太
伊丹市昆虫館
Exhibition on Cockroaches at Itami City Museum of Insects
Noboru SAKAMOTO, Kota NOMOTO
Itami City Museum of Insects
問い合わせ先 〒 6640015 伊丹市昆陽池 31 伊丹市昆虫館 e-mail:[email protected] (2016 年 3 月 20 日受理) 1. はじめに 伊丹市昆虫館(以下当館)では、常設展示のほかに特 別展を年に 1 回、企画展を年に 3 回程度開催している。 2009 年度の企画展のひとつとして、ゴキブリ目の昆虫 (以下ゴキブリ)をテーマにした企画展「ごきぶり」(以 下本展)を開催した。筆者らは、担当者として本展に携 わった。 ゴキブリは、博物館の常設展示では昆虫の一種として、 または衛生害虫および不快害虫として、ひろく展示され ている。企画展など一時的な展示では、筆者らの調査に よると、石川県ふれあい昆虫館特別展「家のムシ町のム シ」(2001 年)、足立区生物園特別展「きらわれ者のい きものたち」(2004 年)、沖縄市郷土博物館企画展「レッ テルを貼られたムシたち」(2007 年)においてゴキブリ が採りあげられていた。しかしそれらは、害虫もしくは 町の自然をテーマにした展示の一部としてゴキブリが扱 われたに過ぎなかった。本展はゴキブリのみを主題とし た初めての、またはきわめて希な展覧会だと考えられる。 本展に関しては、筆者の一人坂本が既に全国昆虫施設 連絡協議会の報告集「昆虫園研究」で概要的な報告(坂 本 2011)を、日本展示学会の学会誌「展示学」で展示 制作上の工夫と来館者の反応を主とした報告(坂本 印刷 中)をおこなっている。本稿では、ゴキブリに関する教 育普及的活動の記録として、また今後の当館及び他の博 物館展示制作に資するため、展示企画の経緯や方針、展 示制作物の内容を中心に報告する。 2. 展示企画 2.1. 企画の背景と経緯 ゴキブリは、衛生害虫や不快害虫となる種が含まれる ことによって、人間から嫌われている(小西 1977、笹 川 1979, ほか)。しかし、実際は種数では害虫種は一部 であり、野外棲息種がほとんどである。日本産ゴキブリ についてまとめた「日本産ゴキブリ類」(朝比奈 1991) では、害虫とされる種数は全ゴキブリ種数の 1%に満た ないとされている。また、本書に掲載された日本産ゴキ ブリ 52 種のうち害虫とされる種は 10 種のみで、日本産 の全ゴキブリ種数から見ても 2 割に満たない。 当館におけるこれまでのゴキブリに関する事業とし て、野外棲息種であるオオゴキブリを常設で生体展示し てきた。筆者らの観察では、この展示に対する多くの来 館者の反応は害虫種に対するものとほぼ同様であった。 このことは野外棲息種の知名度が低く、ゴキブリは害虫 であるという印象が一般的であると予想された。それ故 に野外棲息種の存在をこれまで以上の規模で紹介する必 要性を感じてきた。また、当館には利用者からゴキブリ に関する質問が日常的に寄せられるものの、当館にはゴ キブリ目を専門とする職員がいないため情報を充実させ ることも求められていた。 また、筆者らは展示テーマとしてゴキブリを捉えた場 合、多くの人が関心を持つテーマであろうと予想した。 ゴキブリは嫌われているために一般の人々の知名度が高 い。さらに、嫌われているが故に何らかの既存知識を多 くの人が持ち、また無関心でもないというのがその理由 である。
これらにより、ゴキブリの情報をまとめて紹介する企 画展を開催することとした。本展の目的や内容について は、担当である筆者らが発案し、学芸職員全員が参加す る会議で協議し、決定していった。 2.2. 展示目的 展示目的は、「ゴキブリとはどのような昆虫かきちん と知ってもらうことで、つきあい方について考えてもら うこと」とした。筆者らはゴキブリに関する幅広い事実 を紹介して来館者に知ってもらい、害虫に偏りがちな印 象や誤解をぬぐうことを重視している。しかし特定の価 値観や結論を伝えることはせず、来館者一人ひとりに自 分なりに考えてもらい、博物館もその結果を尊重すると いう姿勢をとる、いわゆるオープン・エンドの展示とし た。 2.3 対象 「ゴキブリに好意を抱いていない小学校低学年から大 人まで」を対象として企画した。来館者のほとんどはゴ キブリに好意を抱いていない人と想定し、駆除に関する 情報も盛り込むこととした、ゴキブリに関する質問は大 人からが多いため、情報量は関心を持った大人に対応で きる量を想定した。開催期間は幼稚園などのいわゆる「お 別れ遠足」の期間と重なるため、幼児団体にも受け入れ られるよう展示台の高さや演出面に配慮した。 2.4. 展示企画(内容編集)の考え方 展示制作は担当者のみならず学芸職員全員で分担し た。このため展示内容に関して職員ごとのばらつきを避 け一貫性を持たせるため、考え方を共有した。企画会義 ごとに変化はあったが、およそ以下の通りである。 1)ゴキブリは嫌われている昆虫だが、チョウやカブト ムシと同じ「ひとつの昆虫」として扱う。 2)人の生活にもっとも近い昆虫のひとつとして、生活 に絡めた紹介をおこなう。 3)常設展示している「オオゴキブリ」と害虫種「クロ ゴキブリ」を野生種、害虫種の代表として大きく扱う。 4)「好きになってもらう」でも「嫌う」でもない。イメー ジで好き嫌いを語るのではなく、正しい情報を持って もらえるように努める。 5)事前アンケートの結果を展示し、それに対応する形 で展示内容を展開する。 2.5. 展示手法 展示手法についても、各コーナー担当者が制作の指針 とするため、以下のような考え方で制作をすすめた。 1)やわらかく、親しみやすいデザインとすることで、 苦手な人も展示室に入りやすい雰囲気づくりを図る。 そのために角正学芸研究員デザインの「くろごきくん・ おおごきくん」のキャラクター(図 1)を各所に用い、 柔らかい雰囲気作りを図る。同時にグラフィックパネ ル内にキャラクターのコメントを入れることで、ゴキ ブリに対する人間の視点、ゴキブリから想像した視点 という複数の考え方の表現に用いる。 2)幅広い年齢層に対応する。幼稚園などのいわゆる「お 別れ遠足」の時期であることを考慮し、顕微鏡観察や ぬりえコーナーなどの体を動かすことができる場所を つくり、展示台の高さなどを工夫する。大人のみの来 館者も比較的多い時期のため、情報量の充実も図る。 3)期間終了後の活用を見据えて、グラフィックパネル などを出張展示に対応可能な仕様とする。 4)パネル等の文章は敬体で記述する。漢字のルビは固 有名詞や専門用語にとどめ、他の漢字はルビ無しとす る。比較的低年齢の人にも読みやすい漢字を用い、漢 字を少なくすることができるように表現を工夫する。 図 1. キャラクター(導入部のごあいさつグラフィック より抜粋)
2.6. 企画段階評価 企画の参考にするため、加えて回答の一部を展示の導 入として用いるため、学習室にアンケートコーナーを設 置して来館者に任意で回答してもらう方式の企画段階評 価を実施した。質問は昆虫及びゴキブリに対する好き嫌 い、ゴキブリの良い点悪い点、展示で見たい内容等であ る。結果の詳細は既に別稿で報告した(坂本 2016)が 概要を述べると、昆虫とゴキブリの好き嫌いでは昆虫が 「大好き」、「好き」という回答が計 78%と多数を占めた にもかかわらず、ゴキブリについては「大きらい」、「き らい」という回答が計 76%と多数となり、ゴキブリが嫌 われていることが明らかになった(図 2)。自由記述では、 ゴキブリを嫌う内容と擁護する内容の両方が見られたも のの、見たい内容に「ない」という回答が複数あり、ま た野外棲息種に関する記述が全くなかった。これらによ り、ゴキブリは昆虫が好きである人々にも嫌われている こと、また、害虫の印象が強いことが推察された。 3.展示内容 3.1.展示概要 ①名 称 企画展「ごきぶり」 ②主 催 伊丹市公園緑化協会 伊丹市昆虫館 ③期 間 2010 年 2 月 10 日(水)から同年 4 月 5 日(月) ④会 場 伊丹市昆虫館 第 2 展示室(約 128㎡) ⑤協力者 旭和也(神戸大学農学部)、市川顕彦(日本 直翅類学会)、井上治彦(伊丹市昆虫館友の会)、大橋 昭仁(伊丹市)、金尾滋史(多賀町立博物館)、小林武(神 戸大学農学部)、竹田真木生(神戸大学農学部)、久留 飛克明(大阪府営箕面公園昆虫館)、古谷裕(兵庫県 立人と自然の博物館)、アース製薬株式会社、大阪市 立自然史博物館、大阪府営箕面公園昆虫館、橿原市昆 虫館、神戸大学農学部昆虫科学研究室、多摩動物公園、 日本直翅類学会、兵庫県立人と自然の博物館 ⑥制作スタッフ 担当 坂本昇、野本康太 企画制作 伊丹市昆虫館(坂本昇、野本康太、後北峰之、 奥山清市、角正美雪、長島聖大) 表 1. 展示構成 キャラクターーデザイン 角正美雪 展示デザイン・造形 株式会社日展 3.2 展示構成 展示構成は表1、展示室の図面は図 3 の通りである。 展示室入口前後に位置する導入部には害虫という既存の ゴキブリのイメージを表現すると共に楽しい展示である ことの印象づけの場とした。それ以降の展示コーナーは 展示室内にあり、表内の順は展示室にて左回りに観覧す ることを想定しているが、各コーナーの内容はどこから 訪れても混乱がないようにした。 3.3. 展示室内各コーナーの内容 展示室内の各コーナーの内容は以下の通りである。こ のうち①から⑫は表 1 に挙げたコーナーであり、⑬は展 示ではないため表 1 には入れなかった。 ①導入部 多くの人が持つごきぶりの居場所をイメージし、ごき ぶりホイホイや汚れたキッチンを表現した(図 4)。楽 しめる展示であることを表現するため、展示のキャラク ターである「くろごきくん・おおごきくん」の顔出しパ ネルと、人が入ることのできるごきぶりホイホイを設置 した。ごきぶりホイホイは安全性に考慮してダンボール 製とし、デザインにはアース製薬株式会社の協力を得た。 こどもだけでなく大人も入って楽しめるよう、実物より も高さを上げた仕様にした。事前アンケート結果(図 5) は展示室に入ってすぐの場所に配置した。 コーナー 個別コーナータイトル 主な展示物 ①導入部 ごあいさつ巨大家庭用粘着トラップ、顔ハメ 事前アンケート結果 グラフィックバナー ダンボール製造作物 ②クロゴキブリの くらし ほんとにキタナイの?(ゴキブリの害) 僕のこと、少しは知ってよ(生態と生 活史) くろごきくんのおうち グラフィックバナー 標本、映像 キッチン ③進化と分類 ボクらは生きた化石かな?ボクらに近い昆虫は? グラフィックバナー標本(化石、乾燥) ④オオゴキブリの くらし やまにくらすおともだち、おおごきく んのところへ行ったよ! おおごきくんのくらしを紹介するよ! ヤエヤマオオゴキブリのふれあい グラフィックバナー 実験展示(生体) 生体展示 ⑤生体展示 ゴキブリ 16 種の生体展示 生体展示 ⑥採集と飼育 ゴキブリをつかまえてみようゴキブリを飼育してみよう グラフィックバナー飼育道具 ⑦ゴキブリの種類 日本のなかまを紹介するよボクたち害虫ですか? いっぱいおるねん!ゴキブリのなかま グラフィックバナー 標本展示 ⑧ゴキブリの研究 科学の探求に貢献!僕たち飼われてます 映像グラフィックバナー ⑨ 標 本 観 察 コ ー ナー けんびきょうコーナーぬりえコーナー 実体顕微鏡標本 ⑩対策と駆除 こんなおうちは苦手かも グラフィックバナー ⑪感想コーナー ごきぶりくんたちへひとことどうぞ! ⑫うんちくパネル こがねむしはゴキブリだ!ゴキブリが薬になる!? グラフィックパネル薬用昆虫資料 未記入 1% 大好き 42% 好き36% きらい7% 大きらい 8% あなたは、昆虫が好きですか? あなたは、ゴキブリが好きですか? 未記入 1% 大好き 17% 好き6% きらい29% 大きらい47% ふつう 6% 図 2. 企画段階評価における、昆虫とゴキブリの好き嫌 いの回答結果
キブリの生態展示と生息環境の解説として用いた展示で ある(図 9)。一見通常のキッチンにグラフィックによる 解説が施してあるのみだが、扉や引き出しには「そぉーっ とあけてな」というサインがあり、開けると内部にある 生態展示やパネルが見られるようにした(図 10)。シン クの上部にはアクリルパネルと換気用のメッシュを取り 付け、そのまま飼育槽として利用して数 10 個体のクロ ゴキブリを生態展示した(図 11)。さらに、シンク下に はクロゴキブリを 500 個体程度入れた展示水槽を設置 し、扉を開けることで蛍光灯が点灯して見られるように ②クロゴキブリのくらし 害虫種の代表としてクロゴキブリを中心に扱い、ゴキ ブリによる被害の実際、生活史、体の構造を紹介した(図 6)。グラフィックによる紹介のほか、アース製薬株式会 社より借用したゴキブリ被害に関する映像と各成育段階 のゴキブリ標本(図 7)、当館でゴキブリによる食害にあっ た昆虫標本とゴキブリのフンによる汚損被害にあった図 書の実物展示(図 8)などで構成した。 「くろごきくんのおうち」と題したコーナーは伊丹市 の大橋昭仁氏より提供されたキッチンを改造し、クロゴ 図 4. 導入部 図 5. 事前アンケート結果 図 6. クロゴキブリのくらし 図 7. 映像と標本 図 8. 被害にあった資料の展示 図 9. くろごきくんのおうち スライドショー 42インチ 展示台 巨大ごきぶりホイホイ タイトルパネル 既存突っ張りパネルにパネル貼り ぬり絵テーブル コ の 字 テ ー ブ ル 展示台 展示台 オオゴキブリ タッチ展示 キッチン展示 オオゴキくんのおうち ベンチ 冷蔵庫 顔はめパネル コレクションテーブル 扇形テーブル (顕微鏡) パンチカーペット パンチカーペット 入口造作木工ベース 開口部 見下ろしケース 雑木林 冷蔵庫背面隠し扉 原寸大台所写真 (館にて出力) 白衣のクロゴキくん切り出し 鴨居・柱・屋根演出 鴨居CP+木目調加工紙 柱 CP+木目調加工紙 屋根CP+木目調加工紙 図 3. 展示配置図 ①導入部 ②クロゴキブリのくらし ③進化と分類 ④オオゴキブリのくらし ⑤生体展示 ⑥採集と飼育 ⑦ゴキブリの種類 ⑧ゴキブリの研究 ⑨標本観察コーナー ⑩対策と駆除 ⑪感想コーナー ⑫うんちくパネル ⑫うんちくパネル
図 10. キッチンの全ての扉と引き出しを開 けた状態 した(図 12)。引き出し内にはゴキブリの卵鞘を展示し、 産卵場所の解説グラフィックを設置した。ここで展示し た卵鞘は元々この引き出しに産み付けられていたもので ある(図 13)。キッチンには冷蔵庫も展示し、この中で も飼育水槽を入れて低温下で動きが鈍る解説(図 14)や、 冷蔵庫裏が棲息に適した環境であることも紹介した。 ③進化と分類(「ボクらは生きた化石かな?」、「ボクら に近い昆虫は?」) ゴキブリの歴史およびゴキブリと分類学的に近い昆虫 を紹介した(図 15)。化石類は兵庫県立人と自然の博物館、 大阪市立自然史博物館から借用した。 図 11. シンクを利用した生態展示 図 12. シンク下扉内の生態展示 図 13. 引き出しの中の卵鞘展示 図 14. 冷蔵庫 図 15. 進化と分類 図 16. オオゴキブリのくらし 図 17. ヤエヤマオオゴキブリとの ふれあい ④オオゴキブリのくらし(やまにくらすおともだち、お おごきくんのところへ行ったよ!) 野外棲息種の代表としてオオゴキブリをとり上げ、そ の生活や分解者としての側面を紹介した(図 16)。分解 者の能力を示すため、朽ち木を入れた水槽を 2 つ展示し、 一方には生きたオオゴキブリを入れて飼育し、時間経過 に伴う分解状況が見られるようにした。また、常設展 示のオオゴキブリとのふれあいコーナーを本展期間中は ここに移動し、ヤエヤマオオゴキブリとのふれあいコー ナーとした(図 17)。ふれあいに用いた個体は橿原市昆 虫館から提供の個体と当館飼育分を用いた。来館者に触 られ続けると弱ることがあるため、解説スタッフが状況 を確認し、必要に応じて一時的に「お休み中」と記した 蓋をして休ませるようにした。 図 18. 生体展示
⑤生体展示 生きたゴキブリ 16 種(表 2)を幅約 20cm のスチロー ル製クリアケースを用いて展示した(図 18)。ケース内 は隙間や土壌内に隠れるゴキブリの習性に配慮しながら 生命維持に良好な環境を保ち、汚い印象を低減するため 清潔さを保つことが出来るよう考慮した。朽ち木マット を必要とする種以外は底面に何も敷かず、ボール紙を折 り曲げたものや透明のビニールホースをシェルターに用 いて、見やすさを確保すると同時に交換し易い素材を用 いることでメンテナンス性を高めた。エサもペレット状 飼料はガラスシャーレに入れ、水分補給は水を入れたガ ラス瓶の口にガーゼで包んだ脱脂綿を載せた給水装置に ておこなった(図 19)。 展示種のうち、マダガスカルオオゴキブリの 1 種 (Gromphadorhina sp., 図 20)とグリーンバナナゴキブ リの 1 種(Panchlora sp., 図 21)は過去に植物防疫法上 の規制を受けない昆虫類との判定を受けていない種だっ たため、農林水産省神戸植物防疫所に判定を依頼し、植 物貿易法上の規制対象外との判定を受けた。 ⑥採集と飼育(ごきぶりをつかまえてみよう、ごきぶり を飼育してみよう) 家庭でゴキブリを生け捕りにする方法と、クロゴキブ リとオオゴキブリの飼育方法をそれぞれに用いる道具の 実物および生態と共に紹介した(図 22)。 図 20. マ ダ ガ ス カ ル オ オ ゴ キ ブ リ の 1 種 (Gromphadorhina sp.) 撮影:奥山清市 図 21. グリーンバナナゴ キブリの 1 種(Panchlora sp.)撮影:奥山清市 ⑦ゴキブリの種類(標本展示) 国内、海外のゴキブリ合わせて 75 種の標本をドイツ 箱に入れ展示した(表 2)。パネルでは、ゴキブリの分類、 国内での分布、害虫種の割合を紹介した。標本箱は、日 本産ゴキブリを 3 箱、日本産以外のゴキブリを 2 箱、害 虫種のゴキブリを 1 箱展示した(図 23)。 ⑧ゴキブリの研究 ゴキブリをもちいた研究の例として、神戸大学農学部 昆虫科学研究室とアース製薬株式会社を紹介し、インタ ビュー結果をグラフィック展示した。研究現場を紹介す る写真のスライドショーも行った(図 24)。 ⑨標本観察コーナー(けんびきょうコーナー、ぬりえコー ナー) 主にこどもを対象とした観察できるコーナーとして、 実体顕微鏡で標本を観察できるコーナー(図 25)と、自 由に色をつけ、自分だけのゴキブリを創作できるぬりえ コーナー(図 26)を設置した。実態顕微鏡で標本を観 察できるコーナーは、標本を上下左右から見られるよう に一辺 50mm の立方体型アクリルケースに標本を 1 個 体ずつ入れておき、来館者が自ら実態顕微鏡を操作して 各部位を観察できるようにした。ぬりえコーナーは、各 種のゴキブリ標本を入れた標本箱を中央部に入れ、確認 しながらぬりえができるようにした。ぬりえは、展示で 用いたキャラクターの「くろごきくん」の背面イラスト と、クロゴキブリの背面形状のみの線画の 2 種(図 26) を用意し、自由に色づけや書き足しができるようにした。 ⑩対策と駆除(こんなおうちは苦手かも) ゴキブリの家庭への侵入経路、家庭内で好む環境、代 表的な駆除方法などをグラフィックバナーで解説した。 駆除に関する解説だが、「こんなおうちは苦手」という ようなゴキブリ視点からの表現にした(図 28)。 ⑪感想コーナー 本展示は、イメージで嫌われているゴキブリについて、 先入観のみで好き嫌いを決めずによく知っていただくこ とを目的としている。そのため展示順路の最後は来館者 に自由に感想や思いを書いて掲示してもらい、来館者が 他の来館者の様々な感想を読むことができるようにした (図 29)。ゴキブリは嫌われている昆虫のため、激しい内 容で他の来館者に不快感を与える内容も見られたが、展 示の感想やゴキブリに関する思い出などさまざまな意見 が書かれ貼られた(図 30)。 ⑫うんちくパネル 展示のストーリーとは直接関係がないがゴキブリに関 するおもしろ情報として「こがねむしはゴキブリだ!」、 図 19. 生体展示ケースの状況
図 22. 採集と飼育 このむしのなまえ このむしのなまえ 企画展「ごきぶり」 企画展「ごきぶり」 いたみしこんちゅうかん ゴキブリのぬりえ いたみしこんちゅうかん ゴキブリのぬりえ 図 25. けんびきょうコーナー 図 28. 対策と駆除 図 31. うんちくパネル 図 34. 着ぐるみを着てごきぶりホ イホイに入る様子 図 24. ゴキブリの研究 図 27. ぬりえの用紙 図 30. 感想コーナーに貼られた意見 図 33. イベント「ゴキブリの着ぐるみ を着てみよう」の様子 図 36. ちびっこホイホイと チラシ 図 23. ゴキブリの種類 図 26. ぬりえコーナー 図 29. 感想コーナー 図 32. 休憩スペースとアンケート コーナー 図 35.2010 早春花のフェスティバル会場
表 2. 展示したゴキブリの種一覧
No. 生体 標本 産地 科名 和名 学名 標本所蔵機関
1 ○ ○ 日本 オオゴキブリ サツマゴキブリ Opisthoplatia orientalis ICMI
2 ○ 日本 オオゴキブリ オオゴキブリ Panesthia angustipennis spadica ICMI 3 ○ ○ 日本 オオゴキブリ ヤエヤマオオゴキブリ Panesthia angustipennis yayeyamensis ICMI 4 ○ ○ 日本 オオゴキブリ オガサワラゴキブリ Pycnoscelus surinamensis ICMI
5 ○ 日本 オオゴキブリ コマダラゴキブリ Rhabdoblatta formosana OMNH
6 ○ 日本 オオゴキブリ マダラゴキブリ Rhabdoblatta guttigera OMNH
7 ○ 日本 オオゴキブリ ヤエヤママダラゴキブリ Rhabdoblatta yayeyamana ICMI
8 ○ 日本 オオゴキブリ エサキクチキゴキブリ Salganea esakii OMNH
9 ○ 日本 オオゴキブリ リュウキュウクチキゴキブリ Salganea taiwanensis ryukyuanus OMNH
10 ○ 日本 オオゴキブリ ヒメマルゴキブリ Trichoblatta pygmaea OMNH
11 ○ ○ 日本 ゴキブリ トルキスタンゴキブリ Shelfordella lateralis ICMI
12 ○ 日本 ゴキブリ イエゴキブリ Neostylopyga rhombifolia OMNH
13 ○ ○ 日本 ゴキブリ コワモンゴキブリ Periplaneta australasiae ICMI
14 ○ 日本 ゴキブリ ウルシゴキブリ Periplaneta japanna OMNH
15 ○ 日本 ゴキブリ スズキゴキブリ Periplaneta suzukii OMNH
16 ○ 日本 オオゴキブリ ハイイロゴキブリ Nauphoeta cinerea OMNH
17 ○ 日本 チャバネゴキブリ クロテンチビゴキブリ Anaplecta japonica OMNH
18 ○ ○ 日本 チャバネゴキブリ キョウトゴキブリ Asiablatta kyotensis ICMI
19 ○ 日本 チャバネゴキブリ ヒメチャバネゴキブリ Blattella lituricolli ICMI
20 ○ ○ 日本 チャバネゴキブリ モリチャバネゴキブリ Blattella nipponica ICMI
21 ○ 日本 チャバネゴキブリ ヒメクロゴキブリ Chorisoneura nigra ICMI
22 ○ 日本 チャバネゴキブリ アマミモリゴキブリ Episymploce amamiensis OMNH
23 ○ 日本 チャバネゴキブリ リュウキュウモリゴキブリ Episymploce sundaica ICMI
24 ○ 日本 チャバネゴキブリ ツチゴキブリ Margattea kumamotonis OMNH
25 ○ 日本 チャバネゴキブリ サツマツチゴキブリ Mergattea satsumana OMNH
26 ○ 日本 チャバネゴキブリ アミメヒラタゴキブリ Onychostylus notulatus ICMI
27 ○ 日本 チャバネゴキブリ ウスヒラタゴキブリ Onychostylus pallidiolus ICMI
28 ○ 日本 チャバネゴキブリ チビゴキブリ Anaplectella ruficollis OMNH
29 ○ 日本 チャバネゴキブリ オオモリゴキブリ Symploce gigas OMNH
30 ○ 日本 チャバネゴキブリ オキナワオオモリゴキブリ Symploce gigas okinawana OMNH
31 ○ 日本 チャバネゴキブリ キチャバネゴキブリ Symploce japonica OMNH
32 ○ 日本 チャバネゴキブリ キスジゴキブリ Symploce striata OMNH
33 ○ 日本 チャバネゴキブリ ヤエヤマキスジゴキブリ Symploce yayeyamana OMNH
34 ○ 日本 ムカシゴキブリ ルリゴキブリ属の未記載種 Eucorydia sp. OMNH
35 ○ 日本 ムカシゴキブリ ルリゴキブリ Eucorydia yasumatsui OMNH
36 ○ ○ 日本 ゴキブリ ワモンゴキブリ Periplaneta americana ICMI
37 ○ ○ 日本 ゴキブリ トビイロゴキブリ Periplaneta brunnea ICMI
38 ○ ○ 日本 ゴキブリ クロゴキブリ Periplaneta fuliginosa ICMI
39 ○ ○ 日本 ゴキブリ ヤマトゴキブリ Periplaneta japonica ICMI
40 ○ ○ 日本 チャバネゴキブリ チャバネゴキブリ Blattella germanica ICMI
41 ○ 南アメリカ オオゴキブリ オオメンガタゴキブリ Blaberus giganteus OMNH
42 ○ 中南米 オオゴキブリ メンガタゴキブリ属の一種 A Blaberus sp. A ICMI
43 ○ 中南米 オオゴキブリ メンガタゴキブリ属の一種 B Blaberus sp. B ICMI
44 ○ 中南米 オオゴキブリ ユウレイゴキブリ Eublaberus posticus ICMI
45 ○ ○ 南アメリカ オオゴキブリ アルゼンチンモリゴキブリ Blaptica dubia ICMI
46 ○ ○ マダガスカル オオゴキブリ マダガスカルオオゴキブリ属の一種 Gromphadorhina sp. ICMI 47 ○ オーストラリア オオゴキブリ ヨロイモグラゴキブリ Macropanesthia rhinoceros 旭氏
48 ○ ブラジル オオゴキブリ オオゴキブリ科の一種 Blaberidae gen. sp. OMNH
49 ○ タイワン オオゴキブリ ヨツボシゴキブリ Paranauphoeta formosana OMNH
50 ○ フィリピン オオゴキブリ モンシロゴキブリ属の一種 Paranauphoeta sp. OMNH
51 ○ タイワン オオゴキブリ クチキゴキブリ属の一種 A Salganea raggei OMNH
52 ○ ボルネオ オオゴキブリ クチキゴキブリ属の一種 B Salganea sp. B OMNH
53 ○ インドネシア オオゴキブリ クチキゴキブリ属の一種 C Salganea sp. C OMNH
54 ○ ○ 外国産 オオゴキブリ グリーンバナナゴキブリ Panchlora sp. ICMI
55 ○ カンボジア、マレーシア(サバ) オオゴキブリ コノハゴキブリ属の一種 Pseudophoraspis sp. OMNH
56 ○ マレーシア(サバ) オオゴキブリ ヒラタカレハゴキブリ属の一種 Morphna sp. OMNH
57 ○ 中央アフリカ、アメリカ合衆国、南アメリカ、キューバ オオゴキブリ マデラゴキブリ Rhypharobia maderae ICMI 58 ○ アンゴラ オオゴキブリ マルゴキブリ亜科の一種 A Perisphaerinae gen. sp. A OMNH 59 ○ マレーシア(サバ) オオゴキブリ マルゴキブリ亜科の一種 B Perisphaerinae gen. sp. B OMNH
60 ○ マレーシア ゴキブリ ムナジロゴキブリ Homalosilpha ustulata OMNH
61 ○ マレーシア(サバ) ゴキブリ アカアシゴキブリ Homalosilpha sp. OMNH
62 ○ マレーシア(サバ) ゴキブリ ワモンゴキブリ属の一種 Periplaneta sp. OMNH
63 ○ ○ マレーシア(マラッカ) ゴキブリ トウヨウゴキブリ Blatta orientalis ICMI
64 ○ マレーシア(サバ) ゴキブリ アシナガゴキブリ亜科の一種 Archiblattidae gen. sp. OMNH
65 ○ インド ムカシゴキブリ ナナホシビロードゴキブリ Therea petiveriana OMNH
66 ○ マレーシア(サラワク) ムカシゴキブリ サカガメゴキブリ Ergaula pilosa OMNH
67 ○ カンボジア ムカシゴキブリ ムカシゴキブリ科の一種 A Polyphagidae gen. sp. A OMNH 68 ○ フィリピン ムカシゴキブリ ムカシゴキブリ科の一種 B Polyphagidae gen. sp. B OMNH 69 ○ マレーシア チャバネゴキブリ ムツボシテンダマゴキブリ Sundoblatta sexpunctata ICMI 70 ○ マレーシア(サバ) チャバネゴキブリ チャバネゴキブリ科の一種 A Blattellidae gen. sp. A OMNH 71 ○ マレーシア(サバ) チャバネゴキブリ チャバネゴキブリ科の一種 B Blattellidae gen. sp. B OMNH 72 ○ フィリピン チャバネゴキブリ チャバネゴキブリ科の一種 C Blattellidae gen. sp. C OMNH 73 ○ マレーシア(サバ) チャバネゴキブリ チャバネゴキブリ科の一種 D Blattellidae gen. sp. D OMNH 74 ○ インドネシア チャバネゴキブリ チャバネゴキブリ科の一種 E Blattellidae gen. sp. E OMNH 75 ○ ブラジル チャバネゴキブリ チャバネゴキブリ科の一種 F Blattellidae gen. sp. F OMNH 計 16 75
※「標本所蔵機関」の「OMNH」は大阪市立自然史博物館を、「ICMI」は伊丹市昆虫館をそれぞれ表す。 ※「産地」に記載の地名は標本に関するものであり、生体はこの限りではない。
「ゴキブリが薬になる!?(図 31)」の 2 種のグラフィッ クパネルを展示した。 ⑬休憩スペースとアンケートコーナー 展示室中央にテーブルとイスを置き、休憩スペースと した。テーブルにはゴキブリに関する蔵書とアンケート のコーナーを設けた(図 32)。 3.4. 関連イベント「ゴキブリの着ぐるみを着てみよう」 2010 年 4 月 3 日の 13:00 から 15:00 まで、ゴキブ リの着ぐるみを着る会を開催した(図 33、図 34)。展示 室入口の導入部を会場として、当日の来館者で希望する 方に着用してもらった。着ぐるみはアース製薬株式会社 より借用した。10 名ほどの方が着用し、ごきぶりホイホ イに入り同伴者の方と記念写真を撮るなどして楽しむ様 子が見られた。 4. 広報活動 4.1. 自主広報活動 2010 年3月 20 日∼ 22 日の 10:00 から 16:00、伊丹 市中心市街地の三軒寺前広場で開催された、財団法人伊 丹市公園緑化協会主催の「2010 早春花のフェスティバ ル」会場(図 35)にて、本展覧会のミニチラシとちびっ こホイホイ(図 36)約 300 部を来場者に配布した。ちびっ こホイホイはアース製薬株式会社より提供された。 4. 2. パブリシティ活動 2010 年 1 月に近隣の新聞社、放送局等 47 箇所に本企 画展のプレスリリースを送付した。掲載があったのは以 下の通り。 ・掲載実績 計 14 件 フリーペーパー 6 件 シティライフ阪神版、ぱど No.596、ザ・淀川 346 号、 キラキラ、サンケイリビング尼崎・伊丹 1401 号、 暮らしの新聞 903 号 雑誌 2 件 関西ファミリー Walker2010 年 2 月号、昆虫フィー ルド 2010 年初夏号 新聞 6 件 広報いたみ 2 月 1 日号、神戸新聞(2 月 20 日)、産経 新聞(2 月 26 日)、大阪スポーツ(3 月 23 日)、神戸 新聞(4 月 11 日)、朝日小学生新聞 (3 月 25 日) 大人 中人 小人 入館者計 団体数 開館日数 入館者/日 開催期間 入館者数 9,135 201 11,130 20,466 114 48 426.4 前年同時期 入館者数 8,427 178 10,695 19,300 97 48 402.1 前年比 108% 113% 104% 106% 118% 100% 106% 表 3. 開催期間の入館者数等 5. 展示に対する反応 5.1. 入館者数 入館者数、および昨年度との比較は表 3 の通りである。 前年同時期と比較して、入館者数は 6%の増加であった。 5.2. アンケート結果 期間中、展示室内でアンケートを実施し、279 件の回 答を得た。その結果については坂本(印刷中)に詳しいが、 ここではその概要を紹介する。 回答者の来館目的の集計結果が図 37 である。これに よると、昆虫館全体、およびチョウ温室を目的とした回 答が計 50%、本展を目的とした回答は 27%であった。 本展への満足度については、とても満足、満足をあわ せて 87%となった。一方、少し不満と不満が計 11%を 占めた(図 38)。 昆虫とゴキブリの好き嫌いについての質問では、昆虫 を大好き、好きとした回答が計 70%で 3 分の 2 以上を 占め、きらい、大きらいは計 26%だった。ゴキブリに関 しては、大好き、好きとした回答は 24%で、昆虫のそ れと比べ約 3 分の 1 にとどまった。きらい、大きらいは 計 75%で、全回答の 4 分の 3 を占める結果となった(図 39)。前述のとおり企画段階評価にも全く同じ項目があっ たが、その際の、きらい、大きらいは計 76%で、本展 開催中のアンケートとほぼ変わらないという結果となっ た。つまり、本展は来館者のゴキブリの好き嫌いに対し 変化を起こすきっかけにはなっていなかったと言える。 自由記述欄の記述をその内容毎に仕分け、そのうち 5 件以上同様の内容をまとめた(表 2)。自由記述の問いに は、「「へぇー」と思ったことや、考えたこと、興味を持っ たことなど、具体的な感想があればお書きください」、「そ のほか、伊丹市昆虫館への感想やメッセージ、ご意見な どありましたらお書き下さい」の 2 種を用意したが、後 者の回答欄に前者に相当する内容の記述があるなど混乱 が見られたため、両方の回答をまとめて仕分けた。 自由記述の内容からは、様々な驚きや発見があったこ と、企画内容や展示方法に関しても評価する意見があっ たこと、ゴキブリを嫌うもののその内容に変化があった と考えられること、などが推察された。
6.おわりに 本展は、2013 年 6 月 15 日に日本展示学会の第 4 回 学会賞、作品賞を受賞した。 謝辞 本展に足を運んでくださった来館者の方々、展示開催 に協力して下さった各個人、団体の方々、展示づくりと 運営を共にしてくださった伊丹市昆虫館の学芸スタッフ はじめ職員各位、日本展示学会の皆様に感謝いたします。 引用文献 小西正泰(1977)虫の文化誌 . 朝日新聞社 , 東京 . 笹川満廣(1979) 虫の文化史 . 文一総合出版 , 東京 . 坂本昇(2012) きらわれものをどう展示するか 伊丹市 昆虫館企画展『ごきぶり』. 昆虫園研究 (13):19-23. 坂本昇(印刷中) 人々に嫌悪される対象を展示する試み 伊丹市昆虫館企画展「ごきぶり」. 展示学 (53). 石川県ふれあい昆虫館(2002)平成 13 年度石川県ふれ あい昆虫館事業報告書 . 石川県ふれあい昆虫館 , 石川 . 項目 ( 回答数 ) 内容(回答数) 記述例 事 前 認 識 と の 違 い や 新 た に 知 っ た 事 柄 (97) 種の多さ、種の多様性 (57) 形態、生活史、行動等(26) 生態系の中での役割 (7) 研究 ( 神戸大とアース製薬 ) 中国の薬になっている (7) 「4000 種もいるとは ...」「緑色のきれいなゴキブリが いること」 「ゴキブリの卵カプセルにあんなにたくさんの卵が詰ま ってたことに驚きました」 「害のあるゴキブリはほんの少しだけしかいないこと」 「森のおそうじやさんということ」 「おもしろい」「感動した」 「ゴキブリが薬になっている中国恐るべし」 館 へ の 期 待 や 感 謝 (31) 企画展への期待 (13) 再来館の言葉 (8) 感謝 (5) 応援(5) 「また面白い企画楽しみに しています」「企画展いつも 楽しみにしています」「これからも少し変わった企画を お願いします」 「また来ますぞ」「すごくくる日がたのしみです」 「ありがとう」「ステキな展示をたくさんありがとうご ざいました」 「これからも頑張って下さい」「これからも、たくさん の人達に昆虫のすばらしさや面白さを伝えていって下 さい」 企 画 や 手 法 へ の 評 価 (30) 台所 (10) 企画への高評価(7) ふれあいオオゴキブリ (7) 企画展への評価(6) 「台所の展示方法はよかったです」 「このような企画を昆虫館がしてくれてとてもうれしく 思ってます」「楽しい企画でとってもよかった」 「ゴキブリをさわっておもしろかった」 「企画展が良くできている」「面白い企画」 自 己 の 心 情 の 確 認 や 変化 (27) 嫌悪感の確認(8) 親近感がわいた、こわくない、た だの昆虫(7) 意 外 に 楽 し か っ た、 面 白 か っ た (6) 反省(6) 「やはりゴキブリは好きにはなれない」 「気持ち悪かった」 「ゴキブリがこんなにこわくないと思ったのははじめて です。さわれるゴキブリはカワイイと思いました」 「もういい歳ですが久々に子供のころにタイムスリップ したような、そんな気持ちになって心から楽しめまし た」 「台所をそうじしないとと思いました」 全体的な印象(22) 楽しさ(10) 興味関心の向上(7) 否定的な印象(5) 「楽しかった」「面白かった」 「興味を持った」「勉強になった」 「なにもかもが「へえー」でした」 「ちょっとこわかった」「いやや」 「ゴキブリ以外の方が良かった」 表 2. アンケートの自由記述で 5 件以上同様の内容のあった記述 昆虫館全体を 楽しみに 36% チョウ温室 14% 昆虫の標本 1% 昆陽池公園 のついでに 5% 企画展 「ごきぶり」 27% 家族・友達に ついてきた 7% その他 6% 未記入 4% とても満足 50% 未記入 2% 満足 37% 少し不満 8% 不満 3% 未記入 3% 大好き 28% 好き42% きらい20% 大きらい 6% あなたは、昆虫が好きですか? あなたは、ゴキブリが好きですか? 未記入 1% 大好き 13% 好き11% きらい 29% 大きらい46% 図 37. 来館目的 図 38. 本展の満足度 図 39. 昆虫とゴキブリの好き嫌い
横田明子 (2006)足立区生物園特別展「きらわれ者のい きものたち展」について . 昆虫園研究(7):39-43. 沖縄市立郷土博物館(2007)図録 レッテルを貼られた ムシたち あなたのとなりの生き物 . 沖縄市立郷土博 物館 , 沖縄 . 朝比奈正二郎(1991)日本産ゴキブリ類 . 中山書店 , 東京 .