• 検索結果がありません。

わが国の市町村における予算編成過程(3・完)--1994年の調査---香川大学学術情報リポジトリ

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "わが国の市町村における予算編成過程(3・完)--1994年の調査---香川大学学術情報リポジトリ"

Copied!
141
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

香 川 大 学 経 済 論 叢 第69巻 第2・3号 1996年 11月 3-143

わが国の市町村における予算編成過程

(

3

・完)

一一一

1

9

9

4

年の調査一一一

目 次 多忙な方のための簡潔な要約 I はじめに II 地方自治体の予算編成過程 III わが国の地方自治体の予算編成の特徴 IV市町村の予算編成過程に関するこれまでの調査

V

1994年度の地方財政計画について VI調査の概要と回答市町村のプロフィーJレ VlI 問1から問3までの分析

西 山 一 郎

(以上香川大学経済論叢』第68巻 第2・3号, 1995年11月) VIIl 問4から問10までの分析 IX問11と間12の分析 X 問13から問18までの分析 】 日 間19と問20の分析 却 問21と問22の分析

x

m

問23と問24の分析 (以上香川大学経済論叢』第69巻 第1号, 1996年6月) XlV 間

2

5

と問

2

6

の分析 ここでは,補正予算について少し調査しようと思い,設聞を設計した。 間

2

5

先に紹介したように,わが国の地方自治体においては,当初予算が全 体性に欠けるため,次々に補正予算を編成せざるをえず i年間編成」という特

(2)

-4- 香川大学経済論叢 286 徴がある。すなわち,自治体は,

6

7

月か,

9

月,

1

2

3

月のうち少な くとも

3

固ないし

4

回補正予算を組まなければならないといわれる。 そこで,設問25では,平成 5年度の補正予算の編成の回数と月を記入しても らった。ただし,同年度には,政府の総合経済対策や緊急経済対策にもとづく 補正予算が編成された月もあったと思われるため,それらを区別して記入して もらった。 まず,

9

9

2

市町村Lにおいて,通常の補正予算を編成した月を単純に合計した数 を図示すると,第90図のようである。ここから明らかなように,平成

5

年度に おいて補正予算を編成した月は, 6月, 9月,

1

2

月, 3月に集中している。し たがって,補正予算の編成回数は,大体年間 4回であり,その編成する回数は, 上記の

4

つの月においてほんの少し漸増傾向ではあるが,ほぽ同じ回数である ことが分かった。 では,平成

5

年度において,総合経済対策や緊急経済対策にもとづく補正予 算はどの月に主として編成されたのであろうか。第

9

1

図を見よ。これも,編成 された月は

6

9

月,

1

2

月,

3

月に集中しているが,その回数は,

6

月には 171回であったが, 3月には 565回になったように,年度末になるほど増加して いることが分かる。 間26 ここでは,平成6年度当初予算歳出額(普通会計)の前年度比増減率 第90図 通常の補正予算の月別編成 回数の合計の分布 1000 900 800 700 600 500 400 300 200 10

0 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月11月 12月 l月 2月 3月

(3)

287 わが国の市町村における予算編成過程(3・完) 5-第91図 総合経済対策等による補正予算 の月別編成回数の合計の分布 600 565 500 400 300 200 100

ι

4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月11月 12月 1月 2月 3月 と平成

5

年度当初予算歳出額(普通会計)と補正予算合計額との比率を知りた いと思い,設問を設計した。前者は,クロス集計の属性を作るためであり,予 算編成過程の分析とは直接の関係はない。後者は,平成

5

年度当初予算歳出額 と同年度の補正予算合計額(平成

5

年度のすべての補正予算の合計額であり, 減額補正も加算してもらった)との比率を算出し,当初予算歳出額に対比して 補正予算の合計額がどれほどの大きさになるかを知りたかったために,たずね たのである。 では,平成

5

年度当初予算歳出額と同年度の補正予算合計額の比率は,どの 程度であろうか。まず,平成

5

年度当初予算歳出額にしめる補正予算合計額の 割合を見ると,第

3

表の通りである。

0 %

未満は,減額補正のみによってであ ろうが補正予算合計額がマイナスになった団体である。他方,プラスの数値で みると,平成

5

年度当初予算歳出額に比較して

20%

未満までの合計が

5

2

.

.

4

%

と なり,

9

9

2

団体のほぽ半数となる。しかし,

20%

以上

100%

未満の団体が全体の

33ι%

となる。そして,

100%

以上の補正予算を編成する団体が,全体の

1

2

.

.

4

%

である。したがって,

10%

以上の団体はとりわけきわめて大きな補正予算を編 成しているということが分かった。 しかし,この補正予算合計額には,総合経済対策や緊急経済対策にもとづく 補正予算も含んでいるから,通常の補正予算と区別する必要があるであろう。

(4)

6 香川大学経済論叢 288 第3表 平 成 5年度当初予算歳出額と補正予算の合計額との比率 tじ 率(%) 団 体 数 全体に占める% 0%未満 18 1 8 0%以上10%未満 183 18..5 10%以上15%未満 174 17..6 15%以上20%未満 162 16..3 20%以 上30%未満 158 15..9 30%以上50%未満 135 13..6 50%以上100%未満 39 3..9 100%以上150%未満 106 10..7 150%以上200%未満 15 L5 200%以 上 2 0.2 ぷに』ヨ 計 992 100.0 第 4表と第 5表とは,それを示したものである。まず,前者についてである。 総合経済対策や緊急経済対策にもとづく補正予算を組んでいなし),

0

%未満の 団体が

1

6

3

団体ある。そして,総合経済対策や緊急経済対策にもとづく補正予 算を組んだ団体を見ると,

6 %

未満の団体が全体の

5

7

.

.

2

%

を占め,平成

5

年度 当初予算歳出額に比較してそんなに大きな額ではないことが分かる。

10%

以上 の割合の団体は

1

1

9

団体で,全体の

1

2

.

.

0

%

である。 つぎに,通常の補正予算が平成

5

年度当初予算歳出額に占める割合を見ると,

10%

未満が

3

2

.

.

3

%

で,全体のほぽ

3

分の

l

である。そして,

10%

以上

50%

未満 が

5

0

..4%であり,ほぽ半数である。そして,

50%

以上が

1

4

3%

である。したがっ て,市町村の通常の補正予算額が当初予算の歳出額に占める割合は,かなり大 きいといえそうである。

(5)

289 わが国の市町村における予算編成過程(3・完) 第4表 平 成5年度当初予算歳出額と総合経済対策等による補 正予算合計額との比率 上 じ 率(%) 団 体 数 全体に占める% 0%未満 163 16..4 0%以上2%未満 229 23..1 2%以上4%未満 210 2L2 4%以上6%未満 128 12..9 6%以上8%未満 82 8..3 8%以上10%未満 61 6..1 10%以上20%末満 86 8..7 20%以 上 33 3.3 ぷ口』 計 992 100.0 表5表 平 成5年度当初予算歳出額と通常の補正予算合計額と の比率 上じ 率(%) 団 体 数 全体に占める% 0%未満 30 3.0 0%以上10%未満 320 32..3 10%以上15%未満 158 15..9 15%以 上20%未満 135 13.6 20%以上30%未満 118 1L9 30%以 上50%未満 89 9..0 50%以 上100%未満 21 2..1 100%以上150%未満 111 11.2 150%以 上 10 LO ぷE』ヨ 992 100.0

x

v

2

7

から問

3

2

までの分析 -7-ここでは,市町村が予算編成において都道府県や議会とどの程度連絡したり 折衝したりしているかを少しでも明らかにしたいと思って,いくつかの質問を 設計した。 問27 市町村の財政主管課が予算編成にあたって都道府県の地方課とどの 程度連絡を取っているかをたずねた。その回答(複数回答)の単純集計は,第 92図のとおりである。最も多いのは r地方課とは必要がある時に連絡をとる」

(6)

8- 香川大学経済論叢 第92図 都道府県の地方課との連絡の程度 常に連絡 必要がある時に連絡 財政主管課長会談で指導等を 受ける 指導助言は全く受けない その他 290 72ド8

o

10 20 30 40 50 60 70 80 90(%) で, 72..8%である。第 2位は r毎年1月下旬に開催される,地方課主催の財政 主管課長会議において指導・助言を受ける」で, 58..8%である。そして r地方 課と常に連絡をとる」が2..1%,反対に r地方課の指導,助言はまったく受け ( 幼 ない」が

3.7%

で,ほぽ同じ割合である。この回答の割合を見る限り,市町村の 財政主管課は,地方課と必要がある時に連絡をとり,財政主管課長会議におい て指導・助言を受けるというのが通常の形態のようであり,今日,特に地方課

ω

と密接な関係にあるようには見えない。 地域別にみると第93図のようである。「地方課とは必要がある時に連絡をと る」という回答が高いのは, 85..1%の北海道と 84..8%の関東である。また r毎 年

1

月下旬に開催される,地方課主催の財政主管課長会議において指導・助言 (82) 高知県下の市町村の場合にも,地方課とは必要があるときに連絡をとるという回答が 67..9%で第1位,地方課主催の助役・税財政担当課長会議において指導・助言を受けると いう回答が666%で第2位であるが,高知県下の市町村の場合には,地方課の指導,助言 をまったく受けないという回答が13..2%であり,全国の傾向よりかなり高いように思う (向上拙稿, 76ページ)。 (83) かつて,門間教授は r現在は市町村は県の地方課の指導・助言・勧告をうけながら予 算編成を行っており,交付税の配分,起債の許可は地方課によって行われている。した がって市町村の財政課は深く県地方課とかかわっている。県地方課と市町村財政諜との つながりはわれわれの想像以上のものである。市町村の財政課職員がのべ何十回地方課 によぴだされたり,あるいはみずからでむいているかそれぞれの市町村において調査し てみることをすすめたい。J(藤田武夫・門間茸吉『地方財政の話』広文字土, 1976年, 173 ページ)と述べた。私は,教授の指摘に示唆を受けこの設問を設計した。

(7)

291

(

%

)

100 90 80 70 60 閃 40 30 20 10

平副 北 海 道 図 常 に 連 絡 わが国の市町村における予算、編成過程(3・完) 第93図 都道府県の地方課との連絡の程度(地域別) 関東 回必要がある時 に連絡 臼財政主管課長会議回指導助言は全く 図 そ の 他 で指導等を受ける .受けない -9-を受ける」という回答が特に高い地域は, 67,,5%の近畿, 64..4%の関東, 62..0% の中国である。なお r地方課の指導,助言はまったく受けない」という回答が 高いのは, 76%の四国, 48%の中部, 4.6%の九州、

i

・沖縄, 4守5%の北海道で ある。「地方課と常に連絡をとる」という回答が高いのは,東北の3“3%,中国 の3.0%である。 また,四国は r地方課の指導,助言はまったく受けない」と いう回答も高いが r地方課と常に連絡をとる」という回答も 3..0%で, 高いと いう特徴を持つ。 間28 市町村の財政主管課は,予算編成に向けてどのような方法で議会の要 望を聞いているのであろうか。 この設問の回答(複数回答)の単純集計は,第 94図のようである。最も多い回答は「定例会や常任委員会における発言によっ て判断する」で, 64ド6%であり,第 2位は r議員との普段の接触によって予算 に対する要望を判断する」で, 5

1

.

8%,第 3位は r決算特別委員会における発 言によって判断する」で, 24..7%,第 4位は r党や会派からの予算編成につい

(8)

-10 香川大学経済論叢 第94図 予算編成に向けて議会の要望を聞く方法 党や会派からの要望書 定例会等での発言 決算特別委での発言 議員との普段の接触 特に聞かない その{也 64“6

o

10 20 30 40 50 60 70 80(%) 第95図 予算編成に向けて談会の要望を聞く方法(市・町・村) 党や会派からの要望書 定例会等での発言 決算特別委での発言 議員との普段の接触 特に聞かない その他

o

10 20 30 40 50 60 70 80(%) 図 市 図 町 図 村 292 ての要望書によって判断する」という回答で,

1

7

..4%,第

5

位は r議会の要望 はとくに聞かない」という回答で,

1

4

.

.

5

%

である。したがって,財政主管課が 予算編成に向けて議会の要望を聞く

2

大方法は,定例会や常任委員会におげる 議員の発言によって判断するという方法と議員との普段の接触によって予算に 対する要望を判断するという方法である。前者を公式な方法,後者を非公式な 方法と呼べるかもしれない。 市町村に分けてみると,第 95図のようである。この図から興味深い事柄がい

(9)

293 わが国の市町村における予算編成過程(3・完) -11-くつか読み取れるが,まず第

1

に r定例会や常任委員会における発言によって 判断する」という回答は,市が

7

1

.

.

7

%

でやや多いということ,そして r議員と の普段の接触によって予算に対する要望を判断する」という回答は,市が

4

1

0%

,聞が

5

3

.

.

8

%

,村が

5

7

.

.

6

%

である。したがって,公式的な方法は市で多く, 非公式な方法は村で多いということになるが,これは,われわれの常識とも符 合する。また「決算特別委員会における発言によって判断する」という回答も 市が

420%

で,村の

1

5

.

.

3

%

の倍以上であるが,この点も同様に解釈できるであ ろう。「党や会派からの予算編成についての要望書によって判断する」という回 答は,町が

9

.

.

2

%

,村が

2

8%

であるのに対じて,市は

541%

で,隔絶した割合 である。これは市の大きな特徴であり,その理由は,党や会派が町議会や村議 会にはほとんどなく,市議会にはそれがたいていあるからであろう。なお r議 会の要望はとくに聞かない」という回答は,市が

7

.

.

8

%

であるのに対して,町と 村が

1

6

.

.

2

%

1

6

..4%であり,この点が町と村の特徴かもしれない。 人口規模で見ると,第96図のようである。「定例会や常任委員会における発 言によって判断する」という回答は,人口

6

0

0

0

人未満の団体が

5

8

.

.

7

%

である のに対して人口

3

万人以上の団体が

7

1

.

.

0%

であり,人口規模にきれいに比例し ている。「議員との普段の接触によって予算に対する要望を判断する」という回 第96図 予算編成に向けて議会の要望を聞く方法(人口規模) 党や会派からの要望:書 定例会等での発言 決算特別委での発言 議員との普段の接触 特に聞かない その他

o

10 20 30 40 50 60 70 80(~) 図6千 人 未 満 図6千人-1万 入 国l万人-3万 人 圏3万人以上

(10)

-12- 香川大学経済論叢 294 答は,前の回答と逆で,人口

6

0

0

0

人未満の団体が最も多く

5

8

.

.

3

%

であるのに 対して人口

3

万人以上の団体は

4

2

.

.

5

%

であり,人口の少ない団体ほど回答の割 合が高い。もっとも,人口

6

0

0

0

人以上

1

万人未満が

5

1

3%

となり,少し陥没 して,人口規模にきれいに比例してはいなし〉。 「決算特別委員会における発言によって判断する」は,人口規模と比例してい るが,特に人口

3

万人以上の団体が

4

3

.

.

5

%

と人口

1

万人以上

3

万人未満の団体 の

21ι%

のほぽ倍になって突出している。また r党や会派からの予算編成につ いての要望書によって判断する」という回答も人口規模に比例しているが,こ れは,前の回答よりももっと極端で、,人口

3

万人以上の団体が

5

5

.

.

6

%

となり, 人口

1

万人以上

3

万人未満の団体の

1

0

.

.

1

%

5

倍以上になっている。さらに, 「議会の要望はとくに聞かない」という回答も,人口

3

万人以上の団体が

6

.

.

5

%

となり,それ以下の人口規模の団体に比較すると,半分以下である。したがっ て

3

万人以上の団体の特徴をまとめれば,予算編成に向けでは

3

万人未満の 団体に較べ議会の要望をよく聞き,その方法は,定例会や常任委員会,決算特 別委員会における議員の発言や党や会派からの予算編成についての要望書とい う公式の場や手段を通じて行うということであろう。

i

平成

6

年 度 叩 算 規 模 で 見 る と 白 山 第97図 予算編成に向けて談会の要望を開く方法 (平成6年度当初予算規模) 党や会派からの要望書 定例会等での発言 決算特別委での発言 議員との普段の接触 特に聞かない その他

o

10 20 30 40 50 60 70 80(%) 図35億円未満図35億円-50億 円 図50億円-lOOV開 園lω億円以上

(11)

295 わが国の市町村における予算編成過程(3・完) -13-人口規模の図と相似である。したがっ、て,

3

万人以上の団体についての上記の 特徴は,財政規模100億円以上の団体にも妥当するといってよいであろう。 地域別にみるとどのようであろうか。第98図を見よ。気がついた特徴を挙げ ると,北海道は I定例会や常任委員会における発言によって判断する」という 回答が73..1%で,関東に次いで高い。とりわけ I決算特別委員会におげる発言 によって判断する」という回答は, 46.3%で,単純集計の場合の 24..7%の 2倍 近い。他方 I議員との普段の接触によって予算に対する要望を判断する」とい う回答も 58..2%で,四国についで高い。 関東は I定例会や常任委員会における発言によって判断する」という回答が 75..0%で,全国で最も高い。また I党や会派からの予算編成についての要望書 によって判断する」という回答も 37“9%で,全国で最も高い。他方 I議会の要 望はとくに聞かない」という回答は, 9..1%で,四国と並んで全国で第 2位の小 さきである。 四国は I議員との普段の接触によって予算に対する要望を判断する」という 第98函 予算編成に向けて議会の要望を聞く方法(地域別)

(

%

)

90 80 70 ハ H V ハ 川 v n H V ハ HV ハ H V ハ b に d a 告 q J 9 ' u 10 北海道 東北 中部 近畿 中国 四国 九州・沖縄

3

2

3

善から図案書会等での B

甥磐委

図書芸品の普段回特に聞かない図その他

(12)

-14- 香川大学経済論叢 296 回答が

59.1%

で全国で最も高い。他方 r党や会派からの予算編成についての要 望書によって判断する」 という回答は,

7

.

.

6

%

で,全国で

2

番目に小さい。 九州・沖縄は r議会の要望はとくに聞かない」という回答が

2

3

.

.

0

%

で,全国 で最も高い。他方 r党や会派からの予算編成についての要望書によって判断す る」という回答は,

5

.

.

7

%

で,全国で最も小さい。 問29 当初予算案が議会に提出される前に全員協議会やそれに類する会議 が聞かれ,理事者が議会にたいして予算の骨格について説明したり,議員から

ω

の質問に答えたりしているかどうかについてたずねた。その回答の単純集計 は,第

9

9

図のようである。最も多い回答は r理事者が予算の骨格について説 明し,質問を受けている」で,

31

.5%

である。第

2

位は rそのような会議はまっ たく持っていない」で,

2

1

.2%

である。第

3

位は r理事者は,予算の骨格につ いて説明するだけである」で,

1

5

9%

,第

4

位は r問題があるときにそのよう な会議を持つだけである」で,

1

5

.

.

1

%

,第

5

位は r議員と職員が当初予算案に ついて勉強会を持ち,議員に予算案の概要について説明している」で,

1

1

.0%

である。なお rその他」は,

5.3%

である。 第99関 当初予算案に関する全員協議会等の開催と理事者の対応、 説明し質問を受ける 31..5 説明だけ 勉強会をもっ 問題があるときに会議を持つ 全く持っていない そのf也

5 10 15 20 25 30 35 40(%)

(

8

4

)

全員協議会の性格と問題点については,拙稿「香川県下の市町における予算編成と議員 の役割jについて-1992年の調査一J,r香川大学経済論叢』第67巻第2号, 1994年10月, 66~67 ページ,を見よ。

(13)

297 わが国の市町村における予算編成過程(3・完) -15ー したがって,当初予算案に関する全員協議会やそれに類する会議をまったく 持っていない団体は,市町村の

2L2%

であり iその他」を除くと,

7

3

.

.

5

%

が全 員協議会やそれに類する会議を持っているということである。つまり,

4

団体 のうちの

3

団体までが全員協議会やそれに類する会議を持ち,当初予算案の内 容についての説明が行われているということである。もっとも,

1

5

.

.

1

%

を占め る「問題があるときにそのような会議を持つだけである」を除くと,

5

8

.

.

4

%

が 恒常的に全員協議会やそれに類する会議を持っているということになる。そし て,全員協議会が i理事者が予算の骨格について説明し,質問を受けている」 という,実質的に予算案を審議する議会になったり i議員と職員が当初予算案 について勉強会を持ち,議員に予算案の概要について説明している」というよ うに,理事者側と議員が一体となる会議も,

1

1

.

.

0

%

に達していることが分かつ た。 市町村別にみると,第

1

0

0

図のようである。すなわち i理事者が予算の骨格 について説明し,質問を受けている」という,実質的な予算議会を持っている 団体は,市・町・村の間で回答の割合においてほとんど違いはなく,大体

3

割 程度である。「理事者は,予算の骨格について説明するだけである」という回答 は,村が

130%

で最も少なく,市が

2

1

.

.

0

%

で最も多い。「問題があるときにそ 第

1

0

0

図 当初予算案に関する全員協議会等の開催と理事者の対応、(市・町。村) 説明し質問を受ける 説明だけ 勉強会をもっ 問題があるときに会議を持つ 全く持っていない その他

o

5 1

0

1

5

2

0

2

5

3

0

3

5

4

0

(

%

)

沼 市 図 町 図 村

(14)

-16- 香川大学経済論叢 298 のような会議を持つだげである」という回答は,市が最も少なく 6..3%であるの に対して,村が 18..1%で最も多い。また r議員と職員が当初予算案について勉 強会を持ち,議員に予算案の概要について説明している」という回答は,市が 2

1

.

0%で特に高い。したがって,市の特徴としては,問題があるときに当初予 算案に関する全員協議会を開催するというケースが少なし当初予算案に関す る全員協議会を,通常は開催し,場合によっては,職員と議員が一緒になって 勉強会を開くということであろう。なお rそのような会議はまったく持ってい ない」というのは,市が 14.1%で最も少なく,町が 23.8%で最も多い。 当初予算規模でみると第 101図のようである。特徴的なのは 100億円以上の 団体の場合 rそのような会議はまったく持っていない」というのが 13..7%であ り,ぞれ以下の財政規模の団体と比較して一段と小さいこと r問題があるとき にそのような会議を持つだけである」という回答も 7..1%と最も小さいが,しか し r職員と議員が予算案について勉強会を持ち,議員に予算案の概要について 説明している」という回答が 20..4%で,突出している。したがって,このよう な特徴は,大体において市に当てはまるということであろう。 地域別にみると第 102図のようである。東北は r理事者が予算の骨格につい て説明し,質問を受けている」という,実質的な予算議会を事前に持つのが九 第101図 当初予算案に関する全員協議会等の開催と理事者の対応 (平成6年度当初予算規模) 説明し質問を受ける 説明だけ 勉強会をもっ 「 一 一 一 一 -V / / / / / / / / / / / / / / / I 民系芯忍J 問題があるときに会議を持つ陣~ 全く持っていない その他

o

5 10 15 20 25 30 35 40(%) 12Z!35億円未満 S

35億円-50億円区350億円-100億円rWJ100億円以上

(15)

299 わが国の市町村における予算編成過程(3・完) -17 第102図 当初予算案に関する全員協議会等の開催と理事者の対応(地域別) (%) 50 45 40 35 30 川 間 北海道 東 北 図説明し質問 を受ける 回説明だけ 中部 近畿 中国 四国 九州I沖縄 20

I

ぷ 15 10 回勉強会をもっ ロ問題があるとき 回全く持って に会議を持つ い な い 思そのイ也 列、│・沖縄と並んで小さく

J

問題があるときにそのような会議を持つだけである」 という回答が

230%

と,全国で最も高い。 関東は r理事者が予算の骨格について説明し,質問を受けている」という, 実質的な予算議会を事前に持つのが

4

0

.

.

2

%

と,四国に次いで高く,また r理事 者は,予算の骨格について説明するだけである」という回答も,

2

2

.

.

0

%

と,全 国でいちばん高ししたがって rそのような会議はまったく持っていない」と いう回答が

1

0

.

.

6

%

と,全国で最も小さい。 四国は r理事者が予算の骨格について説明し,質問を受けている」という, 実質的な予算議会を事前に持つのが

4

2

..4%と,全国で最も高く r理事者は,予 算の骨格について説明するだけである」という回答が

9

.

.

1

%

と,全国で最も小さ しユ。 九州・沖縄は r理事者が予算の骨格について説明し,質問を受けている」と いうのが東北と並んで最も小さしまた r理事者は,予算の骨格について説明

(16)

-18- 香川大学経済論叢 300 するだけである」というのも

9

.

.

8

%

で,四国に次いで少ない。その替わりに iそ のような会議はまったく持っていない」という回答が

3

2

.

.

2

%

で,全国で最も高

=

問30 ついで,同様な質問を補正予算案について行った。単純集計の結果は 第103図のようである。最も多いのは i問題があるときにそのような会議を持 つだけである」という回答で,

3L6%

である。第

2

位は i毎回,理事者が予算 の骨格について説明し,質問を受けている」で,

2

3

.

.

9

%

,第

3

位は iそのよう な会議はまったく持っていない」という回答で,

2

1

0%

,第

4

位は i理事者 は,予算の骨格について説明するだけである」という回答で,

12.0%

,第

5

位 は iその他」で,

5

.

.

8

%

,第

6

位は i議員と職員が補正予算案について勉強会 を持ち,議員に予算案の概要について説明している」という回答で,

5.7%

であ る。 当初予算案の場合に較べると,第

1

に iそのような会議はまったく持ってい ない」という回答の割合は,補正予算案の場合もほとんど同じである。補正予 算案の場合の特徴としては,第1には i問題があるときにそのような会議を持 つだけである」という回答が最も多く,当初予算案の場合と比較すると,倍に なっているということであろう。第 2に,したがって,理事者が補正予算案に ついて説明する場合は,当初予算案に比較すれば,少ないということであろう。 第103図 補正予算案に関する全員協議会等の開催と理事者の対応 毎回説明し質問を受ける 説明だけ 勉強会をもっ 問題があるときに会議を持つ 会く持っていない その他

3

1.

6

o

5 10 15 20 25 30 35 40(%)

(17)

3

0

1

わが国の市町村における予算編成過程(3・完) -19-特に r議員と職員が補正予算案について勉強会を持ち,議員に予算案の概要に ついて説明している」という回答は,当初予算案の場合に較べると,半分になっ ている。 市町村別にみると,第

1

0

4

図のようである。最も多い r問題があるときにそ のような会議を持つだけである」という回答は,市が

18.5%

であるが,市より 町,町より村が大きく,村は

401%

である。また r毎回,理事者が予算の骨格 について説明し,質問を受けている」という回答は,村が最も少なく

1

8

6%

に 対して,市は

2

6

.

.

3

%

と最も多くなっている。さらに r議員と職員が補正予算案 について勉強会を持ち,議員に予算案の概要について説明している」という回 答は,全体では先にみたように当初予算案に比較して半分になっているが,し かし,その中でも市が最も高く

1

3

.

.

7

%

となり,町や村の

3

倍ないし

4

倍となっ ている。 財政力指数でみると,第

1

0

5

図のようである。「問題があるときにそのような 会議を持つだけである」という回答は,財政力指数に反比例しており,特に

0

.

.

2

0

未満の団体では

4

2

.

.

2

%

となり,特に高い。したがって,補正予算案に関して の問題は,財政力指数が低くなればなるほど発生するということであろうか。 また r毎回,理事者が予算の骨格に、ついて説明し,質問を受げている」という 第

1

0

4

図 補正予算案に関する全員協議会等の開催と理事者の対応(市"町吋村) 毎回説明し質問を受ける 説明だけ 勉強会をもっ 問題があるときに会議を持つ 会く持っていない その他

o

5 1

0

1

5

2

0

2

5

3

0

3

5

4

0

4

5

(

%

)

図 市 図 町 図 村

(18)

-20- 香川大学経済論叢 302 第105図 補正予算案に関する全員協議会等の開催と理事者の対応(財政力指数) 毎回説明し質問を受ける 説明だけ 勉強会をもっ 問題があるときに会議を持つ 会く持っていない その他

o

5 10 15 20 25 30 35 40 45 50(%) ~O 20未満医~020-030 区~O30-0 50~O 50以上 回答と「理事者は,予算の骨格について説明するだけである」という回答は, 財政力指数にほぼ反比例している。さらに r議員と職員が補正予算案について 勉強会を持ち,議員に予算案の概要について説明しているJ という回答に注目 すると,

α50

以上の団体は

1

0

,,

6%

であり,それ以下の団体に比較して格段に高 くなっている。これは,何を意味しているのであろうか。 地域別にみると,第106図のようである。東北は r問題があるときにそのよ うな会議を持つだけである」という回答が全国で最も高く

4

9

2%

であり,他方, 「毎回,理事者が予算の骨格について説明し,質問を受けている」という回答は

1L5%

であり,逆に,全国で最も小さい。また r議員と職員が補正予算案につ いて勉強会を持ち,議員に予算案の概要について説明している」という回答も

0

,,

8%

で,全国で最も小さい。 中部は,東北とは逆に r問題があるときにそのような会議を持つだけである」 という回答が

2

2

1%

で,全国で最も小さい。 四国は r毎回,理事者が予算の骨格について説明し,質問を受けている」と いう回答が

3

3

,,

3%

であり,全国で最も高い。 九州・沖縄は r議員と職員が補正予算案について勉強会を持ち,議員に予算 案の概要について説明している」という回答が

8

6%

であり,全国で最も高い。

(19)

303 (%) 60 50 40 30 20 10

わが国の市町村における予算編成過程(3・完) -21-第106図 補正予算案に関する全員協議会等の開催と理事者の対応(地域別) 関東 中部 近 畿 中国 四国 図毎回説明し 図説明だけ 図勉強会をもっ臼問題があるとき図全く守って 図その他 質問を受ける に会議を持つ いな・ 問31 最近の 5か年間において,議会に提出した当初予算案や補正予算案が 議会で修正を受けたことがあるかどうかをたずねた。その回答の単純集計は, 第107図のようである。圧倒的な回答は rまったくなかった」で,

8

5

9%

であ る。第

2

位は, r

1

2

度あった」で,

1

3

,,

8%

であり,第

3

位は rほとんど毎 年あった」で,

0

,,

3%

で,実数では

2

団体である。したがって,議会に提出され た当初予算案や補正予算案の議会での修正は,ほとんどの市町村で過去

5

か年 (紛 間においてなかったということである。逆に,当初予算案や補正予算案の議会 での修正があったという団体は,

1

4

.

.

1

%

である。 市町村別にみると,第108図のようである。「まったくなかった」という回答 は,町と村はほとんど同じであるが,市が

8

9

,,

3%

とやや高い。 r

1

2

度あった」 という回答は,逆に,町が

1

4

,,

9%

,村が

1

4

,,

7%

であるのに対して,市が

9

8%

(85) 高知県下の市町村の場合にも,まったく無かったという回答が 83,0%であった(前掲拙 稿「高知県下の市町村の予算編成過程J.82ページ)。

(20)

-22ー 香川大学経済論叢 304 第107図 当初予算案や補正予算案の議会での修正 1, 2度あった 13“8 ほとんど毎年あった-10.3 まったくなかった 85,,9

o

10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%) 第108図 当初予算案や補正予算案の議会での修正(市。町・村) 1, 2度あった ほとんど毎年あった まったくなかった

o

10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%) 図 市 図 町 図 村 でやや低し〉。 地域別にみると,第109図のようである。「まったくなかった」という回答が 最も低いのは,九州、│・沖縄の

7

5

,,

3%

であり,それに続くのは関東の

8

2

6%

であ る。他方, r

1

2

度あった」という回答が最も高いのは,九州・沖縄の

2

4

1%

であり,それに続くのは,中国の

1

6

,,

0%

である。 間32 議会に提出された当初予算案や補正予算案の議会での修正がほとん どないということは,事前に予想されていたので rまったくなかった」という

(21)

305

(

%

)

100 90 80 70 60 50 40 30

m

10

わが国の市町村における予算編成過程(3・完 -23ー 第109図 当初予算案や補正予算案の議会での修正(地域別) '-' -北 海 道 東 北 関東 中部 近 畿 中国 四国 九jll"沖縄 ほとんど 悶1,2度あった図毎年あった 巴まったくなかった 第110図 当初予算案や補正予算案の談会における無修正の理由 議会と事前に調整 多数与党 野党の要望も開く 議員全員の要望を聞く 各会派の要望を聞く 住民の要望を反映 地方課の指導等のため そのイ也 52..1 3L 7 8..8 54..5

o

10 20 30 40 50 60 70(%) 回答をした団体に,その理由をたずねた。その回答(複数回答)の単純集計は, 第110図のようである。最も多い回答は r住民の要望を反映しているから」で,

545%

である。第

2

位は,それとほぽ同じであるが r議会側と事前に調整をし

(22)

-24- 香川大学経済論叢 306 ているから」で, 52,,1%,第

3

位は r与党が多数であるから」で,

3

1

.

7%であ る。これらが

3

つの大きな理由で,その他はかなり小さくなる。すなわち,第

4

位は r議員全員の要望を聞いているから」で,

8

8%

,第

5

位は rその他」 で, 6..9%,第6位は r各会派の要望を聞いているから」で, 6“7%,第7位は, 「野党の要望も聞いているから」で,

4

.

.

8

%

,第

8

位は r地方課の指導,助言を 受けているから」で,

4

,6%である。 したがって

2

つの大きな理由は r住民の要望を反映しているから」と「議 会側と事前に調整をしているから」であり,

3

つ自の大きな理由は r与党が多 数であるから」である。ただ,注意しなければならないが r住民の要望を反映 側 しているから」という理由は,財政主管課長の判断であるということである。 第111図 当初予算案や補正予算案の議会における無修正の理由(市"町・村) 談会と事前に調整 多数与党 野党の要望も聞く 議員全員の要望を聞く 各会派の要望を聞く 住民の要望を反映 地方課の指導等のため その他

o

5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 60 65 70(%) 図 市 図 町 阻 村 (86) 都市センター調査においても,先に紹介したように,議会に提出した予算原案が議会で 修正されなかった理由の第 l位は,議会と事前の調整を寸分やっているからという回答 で, 26,9%,第2位は,予算内容がよいからという回答で, 240%であり,私の調査結果 とよく似ている。但し,第3位は,議会では修正のないのが通例であるからという,少し 意味の分からない回答で, 21,,0%である('都市における予算編成過程.1, 37ページ)。ま た,高知県下の市町村の場合にも,議会と事前の調整を十分にやっているからという回答 が第1位で, 47,,7%,第2位は,住民の要望を十分に反映しているからという回答で,38" 6%であった(前掲拙稿「高知県下の市町村の予算編成過程J,85ページ)。

(23)

3

0

7

わが国の市町村における予算編成過程(3・完) -25-市町村別にみると,第111図のようである。「住民の要望を反映しているから」 という回答は,市が

4

8

.

.

6

%

と最も小さく,ついで町が

55.2%

,村が

5

8

.

.

9

%

であ り,村が最も高い。また I議会側と事前に調整をしているから」という回答は, 「住民の要望を反映しているから」という回答と同じであり,市が

47.5%

,町が

5

3

.

.

1

%

,村が

5

4

.

.

3

%

である。しかし I与党が多数であるから」という回答は, 逆に,村が

1

9

.

.

2

%

,町が

292%

,市が

49.2%

であり,市が最も高い。これは, 市議会における政党化が町や村より進んでいるということの反映であろうか。 その他の小さい割合の回答で注目すべきものを挙げれば I議員全員の要望を 聞いているから」という回答は,特に村が

19.9%

で,市や町に比較すれば格段 に大きい。また I各会派の要望を聞いているから」という回答は,逆に,市が

2

3

.

.

0

%

であり,町や村に比較して格段に高い。 人口規模で見ると,第112図のようである。「住民の要望を反映しているから」 という回答を見ると,

6

0

0

0

人未満が最も高く,

5

9

.

.

9

%

である。そして,

6

千人 以上

1

万人未満が

5

4

.

.

9

%

1

万人以上

3

万人未満が

5

4

.

.

6

%

3

万人以上が

4

8

2%

であり,人口規模にほぼ反比例している。これは,人口の少ない団体ほど, 財政主管課は,予算案が住民の要望を反映していると判断じているといえそう である。また I議会側と事前に調整をしているから」という回答も,ほぽ人口 第112図 当初予算案や補正予算案の議会における無修正の理由(人口規模) 談会と事前に調整 多数与党 野党の要望も聞く 議員全員の要望を聞く 各会派の要望を聞く 住民の要望を反映 地方課の指導等のため その他

o

1

0

2

0

3

0

4

0

5

0

6

0

7

0

(

%

)

図 6千 人 未 満 図6千人-1万 人 図l万人-3万 入 園3万人以上

(24)

-26- 香川大学経済論議ー 308 に反比例している。特に, 6,000人未満の団体では, 58..5%となっている。逆に, 「与党が多数であるから」という回答は,人口にほぼ比例している。特に人口

3

万人以上の団体は, 48..2%で,人口 6,000人未満の団体が 18..8%であるから, 前者は後者の

2

.

.

6

倍である。「議員全員の要望を聞いているから」という回答は, 人口6,000人未満の団体では 17..9%で, 3万人以上の団体の 3..7%に比較して ほぽ

5

倍である。また r各会派の要望を聞いているから」という回答は,人口 3万人以上の団体が 22..0%であり,格段に大きい。 当初予算規模別にみると,第113図のようである。これも,人口規模別の第 112図とほぽ同じである。つまり r住民の要望を反映しているから」という回 答と「議会側と事前に調整をしているから」という回答は,ともに当初予算規 模と反比例の関係である。また r与党が多数であるから」という回答は, 100 億円以上の団体が47..3%で格段に高い。「議員全員の要望を聞いているから」と いう回答は,当初予算規模が35億円未満の団体が 15..5%で格段に高い。また, 「各会派の要望を聞いているから」という回答は, 100億円以上の団体が,これ また, 22..2%で格段に高い。 地域別にみるとどうであろうか。第114図を見よ。まず第

1

に r議会側と事 前に調整をしているから」という回答は全国を通じてどの地域でもあまり変わ 第113図 当初予算案や補正予算案の談会における無修正の理由 (平成6年度当初予算規模) 談会と事前に調整 多数与党 野党の要望も聞く 議員全員の要望を開く 各会派の要望を筒く 住民の要望を反映 地方謀の指導等のため その他

o

10 20 30 40 50 60 70(%) ~35億円未満医~35億円 -50億円区~!50億円 -100億円 ~100億円以上

(25)

309 わが国の市町村における予算編成過程(3・完) -27-(%) 第114図 当初予算案や補正予算案の議会における無修正の理由(地域別) 70 60 50 40 2 3 h 尚 一 印 凸 品 ザ ニ ・ 白 A E V 白 血

: :

間 以 陪 d y A 旬 ぷ 持 、 J 4 2 2 1 : 寸 5 T ア 3 1 4 i

J

j

J K 之 、 p s s i n g - - r t F 正 t R u p s -s -s s r h N ? ? 2 ・ ム ・ 4 ・ A L

-i t

s

-刀

E T

-- L L L

一 : 一 弘 司 、 今 、 E a

: :

1 3 1 、=--高唱骨骨'唱唱唱曲品品凸品・・

- - - F

j

i

主 主 E S S E E s -s S F F S F

: :

:

:

;

ー ご 3 t 3 5 5 S 事 5 5 豆 、 J -一 今今 p r

-2 -2 : =

: :

l

i

:

:

j

-h 日 開 川 町 凶 ハ リ ︾ ハ HV ハ け V の ' h M 1 よ 30 北海道 東北 開議会と事前に 出 調 整 問住民の要望を 副 反 映 関東 図多数与党 問地方課の指導 等のため 中部 近畿 白野党の要望も 聞く 図その他 中国 日議員全員の 要望を間〈 四国 九州・沖縄 問各会派の要望 凶を間〈 りはないということがいえる。次に,各地域の特徴をいくつか挙げる。 北海道は r住民の要望を反映しているから」という回答が

6

0

7%

であり,全 国で最も高い。そして r与党が多数であるから」という回答は

1

1..

5%

で,全国 で最も低い。また r地方課の指導,助言を受けているから」という回答も1..

6%

で,全国で最も小さい。 東北は r住民の要望を反映しているから」という回答が

604%

で,北海道に 次いで高しユ。 関東は r住民の要望を反映しているから」という回答が44,,

0%

で,全国で最 も低い。また r議員全員の要望を聞いているから」という回答が

3

7%

で,中 国に次いで低い。他方 r与党が多数であるから」という回答は45,,

0%

で,全国 で最も高い。 中国は,先に指摘したように r議員全員の要望を聞いているから」という回 答が

24%

で,全国で最も小さい。

(26)

-28ー 香川大学経済論叢 310 九州・沖縄は r住民の要望を反映しているから」という回答が59..5%で,先 に指摘したように,北海道,東北についで,高い。 別 間33と問 34の分析 この

2

つの質問では,予算編成と住民の関係についてたずねた。 問 33 まず,市町村が予算の編成に向けて住民の要望を聞くためにどのよう 世1) な方法を取っているかをたずねた。その回答(複数回答)の単純集計は,第115 図のようである。最も多い回答は r住民の請願や陳情によって予算に対する要 望を判断している」で, 66..2%である。第 2位は r住民との普段の接触の中で, 予算についての要望を判断している」で, 44..9%,第 3位は r地区懇談会を開 催し,予算に対する要望を聞いている」で, 40..6%,第 4位は r首長が住民か ら直接要望を聞いている」で, 34..2%,第 5位は r自治会長会を開催し,予算 第115図 予算編成に向けて住民の要望を聞く方法 首長が直接聞く 予算に対するアンケート 請願。陳情 普段の接触 市(町・村)政モニター 自治会長会の開催 地区懇談会の開催 住民集会の開催 各種団体の代表者との懇談会 特別な方法はとっていない その他 34“2 44..9 33..8 40..6 66..2

o

10 20 30 40 50 60 70 80(~) (87) 重要なことを注記しておく。さきに書いたように,調査票の周収と審査の作業は, 1995 年2月下旬までに終了した。しかし,その後の研究の過程で,回答のr3 住民の請願や 陳情によって予算に対する要望を判断している」に関しては,さらに補充調査をおこなう 必要を感じ,回答の3を選んだ657団体にたいして同年9月から11月にかけてファック スで問い合わせをした。その結果,問33の最初の回答が少し変更するという事態が生じ た。そこで,問33の回答の分析と叙述をどのようにしたらよいかを考えたが,まず,補 充調査以前の最初の回答の状況を叙述し,その後の補充調査に関しては,本稿の補説とし て発表することにした。

(27)

311 わが国の市町村における予算編成過程(3・完) -29 に対する要望を聞いている」で,

3

3

8%

,第

6

位は r各種団体の代表者と懇談 会を聞き,予算に対する要望を聞いている」で,

1

8

.

.

9

%

,第 7位は r特別な方 法をとっていない」で,

1

1

.

7%

,第

8

位は r市(町・村)政モエターから予算 に対する要望を聞いている」で,

5

.

.

6

%

,第

9

位は rその他」で,

3

.

.

8

%

,第

1

0

位は r住民から予算に対する要望のアンケートをとっている」で,

2.7%

,最 後の第

1

1

位は r住民集会を開催し,予算に対する要望を聞いている」で,

2

.

.

2%

である。 そこで,地区懇談会や自治会長会を開催したり,各種団体の代表者と懇談会 を開催したりする方法を,行政当局が住民の中に積極的に入って予算に関する 要望を聞くということでくくることができるとすれば,予算編成に向けて住民 の要望を聞くという方法は,大きく分けて

3

つになるであろう。すなわち,第

1

は,陳情・請願という形で住民が行政に積極的に働きかける方法である。こ の中には r首長が住民から直接要望を聞いている」という回答が入るかもしれ ない。そうすると,この方法の割合は r住民の請願や陳情によって予算に対す る要望を判断じている」という回答の

6

6

.

.

2

%

と合わせると,

1004%

となる。第

2

位は,自治体職員と住民との普段の接触という,いわば中立的な方法である。 この割合は,先にみたように,

4

4

.

.

9

%

である。第

3

の方法は,地区懇談会や自 治会長会,各種団体の代表者との懇談会,市(問・村)政モニターからの予算 に対する要望の聞き取り,さらには予算に対する要望のアンケートを住民から とるという回答を一くくりにすれば,それらは,さきにのべたように,行政側 が住民に積極的に働きかける方法とよべるであろう。そうすれば,この方法の 割合は,

1

0

3

.

.

8

%

となる。したがって,現状では,行政側が住民に働きかける方 法と住民が行政当局に働きかける方法とが,ほぽ措抗しているといえるであろ うか。 なお,予算編成に向けて住民から要望を聞く「特別な方法をとっていない」 という回答は

1

1

.

7%

であれ実数では,

1

1

6

団体がその回答を選択したのであ る。この数字が多いか少ないかは,現時点では判断の基準がなく,なんともい いようがない。

(28)

-30 香川大学経済論叢 312 市町村別にみると,第 116図のようである。まず,住民が行政に積極的に働 きかける方法を見ると r住民の請願や陳情によって予算に対する要望を判断し ている」という回答は,市が

7

3

2%

で最も高く,ついで村の

678%

である。町 は

6

3

4%

であり,やや低いといえるかもしれないが特に大きな差ではないよう に思う。「首長が住民から直接要望を聞いている」という回答は,村が

2

8

.

.

2

%

, 町が

3

3

4%

,市が

4

1

.

.

5

%

で,市が最も高い。これは,人口規模や行政組織の小 さい団体の首長の方が住民から直接要望を聞く機会が多いかもしれないと事前 には思ったが,村より町,町より市の回答の割合が大きいということが分かつ h ,'-。 他方,行政側が住民に働きかける方法を見ると,地区懇談会の開催という回 答は,市,町,村の間でそんなに聞きはない。しかし,自治会長会の開催は, 市が

1

5

.

.

1

%

に対して,町が

4

0

.

.

3

%

,村が

328%

となり,それは,やはり町や村 でよく行われるようである。各種団体の代表者との懇談会は,市が

1

6

.

.

1

%

,町 が

1

9

.

.

2

%

,村が

20.9%

であり,村で最もよく行われる方法のようである。なお, 単純集計、の割合は小さいが r市(町・村)政モニターから予算に対する要望を 聞いている」という回答は,村が

L1%

,町が

3

.4%にたいして,市は

1

6

1%

で あり,この方法は市においてよく取られていることが分かった。また r住民か 第116図 予算編成に向けて住民の要望を聞く方法(市・町。村) 首長が直接聞く 予

m

に対するアンケート 誇願"陳情 普段の接触 市(町・村)政モニター 自治会長会の開催 地区懇談会の開催 住民集会の開催 各種団体の代表者との懇談会 特別な方法はとっていない その他

o

10 20 30 40 50 60 70 80(%) 図 市 図 阿 国 村

(29)

313 わが国の市町村における予算編成過程(3・完) -31 ら予算に対する要望のアンケートをとっている」という回答は,村が1.

7%

,町 が

2

5%

であるのに対して,市が

44%

で,市の方がかなり高い。 住民との普段の接触という方法は,市[が

424%

,町が

462%

,村が

42.9%

3

種の自治体の聞ではそんなに大きな差はないといえるであろう。 なり, 予算編成に向けてイ主民から要望を聞く「特別な方法をとっていない」 という 回答は,市が

10.7%

,町が

1

1.

8%

,村が

124%

で,市町村の間でほとんど差が

ω

ない。 人口規模でみると,第117図のようである。「首長が住民から直接要望を聞い ている」という回答は,人口

3

万人以上の団体が

39.7%

で, それ以下の人口規 模の団体に比較してかなり大きい。「自治会長会を開催し,予算に対する要望を 聞いている」という回答は,人口

3

万人以上は

1

9

.

.

6

%

で, それ以下の人口規模 の団体に比較しでかなり少ない。「市(岡・村)政モニターから予算に対する要 望を聞いている」という回答は,特に人口

3

万人以上が

164%

で突出している。 なお, この回答は,人口

6

0

0

0

人以下の団体では皆無である。「住民から予算に 対する要望のアンケートをとっている」という回答は,人口規模にほぼ比例し, 第117図 予算編成に向けて住民の要望を聞く方法(人口規模) 首長が直接1

m

く 予~に対するアンケート 請 願 l陳情 普段の接触 市(日J'村)政モニター 自治会長会の開催 地区懇談会の開催 住民集会の開催 千千種同体の代表者との懇談会 特別な方法はとっていない その他 O 10 20 30 40 50 60 図 6千 人 未 満 図6千人-1万 人 図l万人-3万人 70 80(%) ~3万人以上

(

8

8

)

以上については,拙稿「市町村の予算編成過程一民意吸収の実態ーJ, r都市問題』第

8

6

巻第11号, 1995年11月, 41~44 ページ,においてすでに紹介した。

(30)

32- 香川大学経済論叢 第118図 予算編成に向けて住民の要望を聞く方法 首長が直接聞く 予算に対するアンケート 請願・陳情 普段の接触 rri(町"村)政モニター 自治会長会の開催 地区懇談会の開催 住民集会の開催 各種間体の代表者との懇談会 特別な方法はとっていない その他 (平成6年度当初予算規模) 314

o

10 20 30 40 50 60 70 80(%) 図 35億 円 未 満 図35億円-50億 円 悶50億円-lOC億 円 圏100億円以上

3

万人以上の団体の場合は

4.2%

である。 平成

6

年度当初予算規模で見ると,第 118図のようである。「首長が住民から 直接要望を聞いている」という回答は,当初予算規模が

1

0

0

億円以上の団体が

4

0

.

.

7

%

で,格段に大きい。「自治会長会を開催し,予算に対する要望を聞いてい る」という回答は,

1

0

0

億円以上の団体が

1

7

.

.

7

%

で,それ以下の当初予算規模 の団体と比較しでかなり小さい。「市(町・村)政モニターから予算に対する要 望を聞いている」という回答の割合は,当初予算規模に比例して増加している が,特に

1

0

0

億円以上の団体では

1

5

.

.

5

%

となり,格段に大きい。「住民から予算 に対する要望のアンケートをとっている」という回答も,当初予算規模に比例 しており,

1

0

0

億円以上の団体では,

4

.

.

9

%

と最も高くなっている。「各種団体の 代表者と懇談会を聞き,予算に対する要望を聞いている」という回答は,その 逆に,当初予算規模に反比例しており,当初予算規模が最も小さい,

3

5

億円未 満の団体が

2

0

4%

で,最も高い。 地域別にみると,第119図のようである。まず,北海道は r自治会長会を開 催し,予算に対する要望を聞いている」という回答が

2

6

9%

であり,関東に次 いで小さいが r地区懇談会を開催し,予算に対する要望を聞いている」という 回答が

8

6

.

.

8

%

で全国で最も高い。北海道には r住民集会を開催し,予算に対す

(31)

315 わが国の市町村における予算編成過程(3・完) 第119図 予算編成に向けて住民の要望を聞く方法(地域別) (%) 100 90 80 70 60 切 40 30 20 10 北海道 開 首 長 が 直 接 出聞く 図地区懇談会 の開催 同予算に対する 凶アンケート Eヨ住民集会の 開催 回 請 願h陳情 臼普段の接触 目各種団体の代表者12:1特別な方法は との懇談合 とってい円い -33-九州。沖縄

a

自治会長会 の開催 る要望を聞いている」という回答が皆無であるが,-各種団体の代表者と懇談会 を聞き,予算に対する要望を聞いている」 も高い。 という回答は, 29..9%で,全国で最 東北は, 「住民集会を開催し,予算に対する要望を聞いている」という回答が 3..3%で,全国で最も高い。 関東は,-住民の請願や陳情によって予算に対する要望を判断している」とい う回答が74.2%で,全国で最も高い。 また,-市(町・村)政モニターから予算 という回答も

9

8%

で,全国で一番高い。 に対する要望を聞いている」 近畿は,-住民から予算に対する要望のアンケートをとっている」という回答 が 4“

1%

で, 四国に次いで高い。また,-住民との普段の接触の中で,予算につ いての要望を判断している」 という回答が 52.8%で, 四国に次いで高い。 中国は,-特別な方法をとっていない」が

1

8

.

.

0

%

で,全国で最も高い。 四国は,-住民から予算に対する要望のアンケートをとっている」という回答

(32)

-34- 香川大学経済論議ー 316 が4..5%で,全国で最も高い。「住民との普段の接触の中で,予算についての要 望を判断している」という回答も 54“5%で,全国で最も高い。さらに r自治会 長会を開催し,予算に対する要望を聞いている」という回答も 42“4%で,全国 で最も高い。しかし r地区懇談会を開催し,予算に対する要望を聞いている」 という回答は, 25.8%で,全国で最も低い。 間34 成立した予算について,住民の評価や反響を知るためにどのような方 法をとっているのであろうか。その回答の単純集計は,第120図のようである。 最も多い回答は r広報紙などで,成立した予算について周知をしている」で, 96..2%である。これは当然のように思われるが,広報紙など、で周知をしていな い自治体も, 3..8%,実数で 38団体ある。第 2位は,ぐっと小さくなるが r住 民との普段の接触の中で,予算についての評価や反響を聞いている」という回 答で, 32..3%である。第 3位は r自治会長会を開催し,予算に対する評価を聞 いている」という回答で, 21..7%,第 4位は r地区懇談会を開催し,住民の評 価を聞いている」という回答で, 18..2%,第 5位は r首長が住民から反響を直 接聞いている」という回答で, 10..6%,第 6位は r特別な方法はとっていない」 という回答で, 9..1%,第 7位は r各種団体の代表者と懇談会を聞き,予算に 対する要望を聞いている」という回答で, 7..0%,第 8位は r

市(町・村)政

モニターから予算の評価や意見を聞いている」という回答で, 3..2%である。第 第120図 成立した予算について住民の評価や反響を知る方法 広報紙等で周知 首長が評価を直接聞く 予算の評価についてアンケート モニターから意見を聞く 住民との普段の接触の中で聞く 自治会長会を開催して聞く 地区懇談会を開催して聞く 住民集会を開催して聞く 各種団体の代表者との懇談会で開く 特別な方法はとっていない その他 96..2

o

10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 110(%)

(33)

317 わが国の市町村における予算編成過程(3・完) -35

9

位は

2

つある。一つは i住民集会を開催して,住民の評価を聞いている」 という回答であり,もう一つは iその他」という回答で,ともに1“1%である。 そして,第

1

1

位は i住民から,成立した予算の評価についてアンケートをとっ ている」という回答で,

02%

である。 市町村別に見ると,第121図のようである。「広報紙などで,成立した予算に ついて周知をしている」という回答は,村が94..4%,町が96..4%,市が97..1% 第121図 成立した予算について住民の評価や反響を知る方法(市・町・村) 広報紙等で周知 首長が評価を直接聞く 予算の評価についてアンケート モニターから意見を聞く 住民との普段の接触の中で聞く 自治会長会を開催して聞く 地区懇談会を開催して聞く 住民集会を開催して開く 各種団体の代表者との懇談会で開く 特別な方法はとっていない その他

o

10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%) 図 市 図 町 図 村 第122図 成立した予算について住民の評価や反響を知る方法 (平成6年度当初予算規模) 広報紙等で周知 首長が評価を直接聞く 予算の評価についてアンケート モニターから意見を聞く 住民との普段の接触の中で聞く 自治会長会を開催して聞く 地区懇談会を開催して聞く 住民集会を開催して聞く 各種団体の代表者との懇談会で開く 特別な方法はとっていない そのf也

o

10 20 30 40 50 60 70 80 90 100(%) 図 35億円未満図35億円-5備 円 図50億円-100億 円 圏10嶋円以上

(34)

-36- 香川大学経済論叢

3

1

8

で,ほとんど変わらないが,村から町,向から市になるにしたがってやや漸増 傾向がみられるかと思われる。「市(町・村)政モニターから予算の評価や意見 を聞いている」という回答は,村が

0

,,

6%

,町が1.

6%

であるのに対して,市が

1

0

,,

2%

となり,市がきわだ、って高い。「地区懇談会を開催し,住民の評価を聞い ている」という回答は,村が

1

5

,,

8%

,町が

1

8

,,

2%

,市が

2

0

,,

5%

であり,市が最 も高い。他方 r特別な方法はとっていない」という回答は,村が

1

1.

3%

で,

6

8%

の市や

9

2%

の町に比較して高い。 当初予算規模で見ると,第

1

2

2

図のようである。「広報紙などで,成立した予 算について周知をしている」という回答は,

3

5

億円未満の団体が

9

3

,,

8%

で,や や低いが,

3

5

億円以上の団体の間ではそんなに違いがない。「首長が住民から反 響を直接聞いている」という回答も,全団体でほとんど差異がない。「住民から, 成立した予算の評価についてアンケートをとっている」という回答は,

1

0

0

億円 以上の団体のみで,わずかに 2団体である。「市(町・村)政モニターから予算 の評価や意見を聞いている」という回答は,

3

5

億円未満の団体は皆無であるが,

3

5

億円以上

5

0

億円未満が

2

..4%,

5

0

億円以上

1

0

0

億円未満が

3

,,

0%

1

0

0

億円 以上が

8

..4%で,特に

1

0

0

億円以上の団体が突出している。「自治会長会を開催 し,予算に対する評価を聞いている」という回答は,

1

0

0

億円以上の団体が

11

5%

で,特に小さい。最後に r特別な方法をとっていない」という回答は,

3

5

億円未満が

1

24%

で,それ以上の当初予算規模の団体に比較してかなり高い。 地域別にみるとどのようであろうか。第

1

2

3

図を見よ。北海道は r地区懇談 会を開催し,住民の評価を聞いている」という回答が

2

9

9%

で,全国最高でトあ る。 四国は r広報紙などで,成立した予算について周知をしている」という回答 が

848%

で,全国で最も小さい。また r地区懇談会を開催し,住民の評価を聞 いている」という回答も,

9

,,

1%

で,全国で最も小さい。しかし r特別な方法 をとっていない」という回答は

1

9

7%

で,全国で最高である。 九州・沖縄は r市(問・村)政モニターから予算の評価や意見を聞いている」 という回答が

5

,,

2%

で,全国で最高である。また r特別な方法をとっていない」

参照

関連したドキュメント

大船渡市、陸前高田市では前年度決算を上回る規模と なっている。なお、大槌町では当初予算では復興費用 の計上が遅れていたが、12 年 12 月の第 7 号補正時点 で予算規模は

全国の 研究者情報 各大学の.

大村市雄ヶ原黒岩墓地は平成 11 年( 1999 )に道路 の拡幅工事によって発見されたものである。発見の翌

 平成30年度の全国公私立高等学校海外(国内)修

この調査は、健全な証券投資の促進と証券市場のさらなる発展のため、わが国における個人の証券

一方、区の空き家率をみると、平成 15 年の調査では 12.6%(全国 12.2%)と 全国をやや上回っていましたが、平成 20 年は 10.3%(全国 13.1%) 、平成

神戸市外国語大学 外国語学部 中国学科 北村 美月.

華西医科大学 (中国・成都市) では,4月2日,村上清史 教授 (がん研究所) が持参した協定書 (本学岡田晃学長が