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当科における広汎子宮全摘出術について-香川大学学術情報リポジトリ

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Academic year: 2021

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日本産科婦人科学会香川地方部会雑誌 vol.10,No.l, pp.17 - 19, 2008(平 20.9月)

- 臨 床 統 計 一

当科における広汎子宮全摘術について

香川│労災病院産婦人科

川 田 昭 徳 , 木 下 敏 史 , 大 倉 磯 治

概 要

1996年1月から2007年12月末までの香川労災病院産婦人科における子富頚癌に対する広汎子宮全摘術の推移を報 告する。当科で治療した41例を検討したところ,進行期では2b期が最も多く,続いて1b1期の症例が多かった。組織 型は偏平上皮癌が最も多いが腺癌系も30%認めた。出血量はBMIに比例して増加していた杭平均は850mlであった。 近年術式を工夫しており,特に自律神経温存をした結果,残尿50ml以下になる日数はかなり短縮され,術後の合併症軽 減に寄与していることが考えられた。

1.はじめに

当科における1996年から2007年までの広汎子宮全摘 術の推移を報告するO

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.

香川労災産婦人科広汎子宮全摘術統計

1. 当科における子宮頚癌進行期分布 当科における子宮頚癌新規患者数は1996年の22例 から次第に増加しており, 2007年は37例で、あった。増 45〆 4 3期 40ド 2b 図2a期 35ド 1b期 1999 加傾向にあるが,特に上皮内癌の症例で増加が顕著で あったo (図1) 2 当科における進行期別浸潤子宮頚癌の治療 当科においては1b期では20例中19例で手術療法を 施行しており, 2b期になると40例中21例が手術, 19 例が放射線とほぼ同数で、あった。 3期以上ではほとんど 放射線療法が選択されていたが, 29例中5例では術前 化学療法後の手術療法が選択されていた。(図2) 2 2002 2005 図

1

子宮頚痕進行期分布 17

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18 当科における広汎子宮全摘術について 産婦香川会誌 10巻 1号 25f~ 20ド J,,9. 15V' 10~~ 30f~ / 25V' 10 5 1b1

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進行期別治療法 3 1b2 i 2a 2b 放 射 線 治 療 手 術 療 法 3b 図4.RH症例の進行期分布 一一づ 01/ 一一一L一一一一一__"~J一一一一一一---"~ 18.5未満 18.5~25未満 25~30未満 30以 上 図6目RH症例の日MI分布 3. 広汎子宮全摘術症例の年齢分布 当科で施行した広汎子宮全摘術症例の平均年齢は 53.4士13.9才で50才代が最も多く, 23才から76才ま でで手術がなされていた。(図3) 4冒広汎子宮全摘術症例の進行期分類 当科で、治療を行った計41例の進行期分布で最も多い

竺151J~

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図3.年齢分布 3 j扇平上皮癌 腺濡平上皮癌 d腺癌 類 内 膜 型 線 癌 悶 癌 肉 腫 図5目RH症例の組織分類 図7.RH症例の出血量 のは2b期の19例 (46.3%)であり,続いて1b1期の13 例(31.7%)で、あった。 3b期は3例あり,全て化学療法 後の手術であった。(図4) 5. 広汎子宮全摘術症例の組織分類 偏平上皮癌が41例中26例 (63.4%)であり,線癌系 が13例 (31.7%)で、あったo 全体の割合から考えて線

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2008年9月 / 2500,/ 2300 2000 1500V ノ / ノ 500 30以上 図8.BMIと出血量 癌系の比率が高いと考えられた。(図5) 6.広汎性子宮全摘症例のBMI分布 BMIは平均22.98::t:3.28であり,25以上は9例(22%) で、あった。(図6) 7. 広汎性子宮全摘術例の出血量,輪血量 出血量は平均850士446mlで1000mlをこえた症例は 11例 (26.8%)であった。(図7)BMIが上昇するにつれ て出血量も増える傾向にあった。(図8)輸血に関して, 当科では自己血採血しており,他家血を必要とした輸血 症例は7例 (17.0%)で、あった。(表1) 8. 広汎性子宮全摘術例の手術時間 当科における手術時間の平均は286::t:36分で,最短 224分から最長413分であったo

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当科における広汎子宮全摘の変遷

1. 術後合併症 合併症として,重複はあるが,尿管狭窄5例, 自己導 尿4伊U,感染性リンパ嚢腫6伊U,腸閉塞5例,肺塞栓 1伊jを認めた。 2 当科での術後合併症に対する対策 2001年から下肢弾性ストッキング:間欠的空気加圧 装置装着, 2003年リンパ節郭清部位の後腹膜の開放, 2005年骨盤自立神経温存術式の導入を行なっている。 術式の工夫で,肺塞栓は2001年から認めず,後腹膜の 開放にて大きなリンパ嚢腫の発生, リンパのう腫の感染 に起因するような尿管狭窄,腸閉塞等の発生も減少した。 また骨盤自律神経温存をはかった結果,残尿50ml以下 / / 木下他 19 表1.RH症例の輸血量 症例数 無輸血 4{7U (9.7%) 自己血400ml 8例(19.5%) 自己血600ml 6例 (14.6%) 自己血800ml 15例 (36.6%) 他家血を含む輸血 7例 (17.0%) 果 一効一 善 一改一 る 寸 け 一 数 一 ム 汗 一 日 一 γ ﹂ 一 司 ノ 一 口 H 一 l -J -4 i 背 一 下 一 6 一

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まとめ

1.当科で、取り扱う子宮頚癌患者は増加傾向にあった。 2. 当科では積極的に自己血を利用しており,術中出血 も1000ml以下が70%で,他家血をふくむ輸血が行わ れた症例は7例(17.0%)で、あった。 3. 経年的に術式の工夫が行われ,次第に重篤な合併 症の発生は減少している傾向がみられ, QOLの改善も 計る事ができていることが考えられた。

VI.結

香川労災病院産婦人科における1996年から2007年ま での子宮頚癌広汎子宮全摘術症例につし、て報告した。

文 献

1) 日本産婦人科学会婦人科腫場委員会報告2005.5 2) 日本産婦人科学会 婦人科纏蕩委員会報告2003.7 3) 木下敏史,大倉磯治,川田昭徳:香川労災病 院産婦人科子宮頚癌統計.香川│労災病院雑誌 12:193-197, 2006

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