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林地の収益還元価評定に関する理論的及び応用的研究

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(1)

林地 の収益還 元価評定 に関す る

理 論的及 び応 用的研究

栗村哲象

*

昭和

52年8月31日

受付

A TheOretical and Applicable Study on the Expected

Valuc Of FOrest Land

Tetsuzo KuRIMURA*

The accepted thcory has explained that the height of the rate Of earning capitalizatiOn, called also capitalizatiOn rate, is formed mainly by the charge for abandonment of liquidity of cash or capital goods invested in afforestatiOn

lf it is so, the forest interest rate could not be constant as considered up to the present in general, and it shOuld be gradually higher in proportion tO the length of the periOd fOr earning capitalization.

The main purpOsc Of this paper is tO shO、 v the nevv fOrmulas of expected valuc of forest land using such forest interest rate.

林地期望価 法 の基本原理 はいわゆる収益還元法 で あ り, その収益還 元法 の基本構造 をなす最 も重要 な柱 は一般 に 云 われるところの「退 元利 回 り」(山林 評 価 学 では林 業 利率 といわれる

)に

他 な らない。本稿 では先 ず この「還 元利回 り」 につ いて その理論的再構成 と実際的適 用 を検 討す る。 我国の「 不動産鑑定純 (以下「基均 と称す る

)に

よれば,「還 元利 回 り」 は不動産 の収益性 を表 わす もの と している。 も しその通 りで あるとすれば

,評

価 対象の 不動産 の収益性如何 によって「還 元利回 り」 は異 るもの となる。 この様 な一般的 な理解 に対 して「還 元利 回 り」 はすべての不動産 につ いて同一で なければな らない とす る見解 が極 く一部 に見 られると)この見解 にあっては,「退 元利回 り」 は将来 の純収益 の貨幣額 を現在価値 に引戻 す ための4蓼正率 に他 な らず,「退 元 利 回 り」 は流動性放 棄 の対価 を見出すための利率で あ り利子率 その もので ある こと

,対

象不動産 についての危険性や流動性等 によって 左右 されない一定の利子率 がすべ ての場合 に用 い られる べ きこと

,お

よび危険性等への対応 は収益額そのものを 加減することによって行 なわれるべ きこと

,原

価法・比 較法・収益還元法の 3方 式 による3価 格 はそれぞれその よって立つ立場 が異 ることか らす致 しないと考えるのが 合理的であり

,む

しろ一致 しないからこそ3方 式試算の 必要があること

,な

どがその骨子 となっている。この見 解は従来の収益還元法 はもとより「基準」 の考え方に対 しても極 めて新 しい意見であり

,む

しろ革新的な見解で あると言 えよ う。 筆者はこの見解 を更 に一歩前進 させ

,よ

り理論的であ ると同時 に又実際的でもあるところの退元利率を見出す こと

,そ

して更 にこのような還元利率 (林業利率)を 用 いた新 しい林地収益還元価 (期望価

)式

を導 くことを目 的 とするものである。 言 うまでもなく林地期望価式(いわゆるBu式 )は 林地 の収益還元価 を導 く式で あ り,1813年 にKbnigに よっ て導かれ,ま た別個独立に1849年にFaustmannに よって 発表 されたものである2)が

,_世

紀半後の今 日において も修正 も しくは改善 されることなくなおそのままに内外 において

,評

価上 に占める重要 さの認識 については程度 *′島取大学農学部林学科林政学研究室

(2)

の差 こそあれ

,広

く用 い られているのは社会経 済 の変化 に鑑 み また一般の社会科学 の進歩 に比べて極 めて特異 な 現象で あると言 う外 な く,また林業用林地 の評価 方式 の なかで も最近 は特 に我国では重要視 されて来 ている と言 うことが出来 るが, これ又林業先進国の状況 と比較す る と注 目すべ きことが らであると考 え られ る。我国で重要 視 されるに至 った理 由は従来最 も重視 されて来 た比準方 式 による売買価法 によっては他 用途転用の地価 が療 々反 映す ることもあって

,林

業対象地 と しての真正 な林地価 (すなわち

,林

業経営用地 と して採算可能 な林地価)を 導 くことが出来ず

,一

般 に極 めて過大 な価格 を導 くこと が多かったことによると見 ることが出来 るで あろ う。 ところで従来の林地期望イ面式 (以下旧Bu式 と称する) その ものに対す る多 くの理解 も しくは解釈 をみ ると,そ れは必ず しも一致 しているわけではな く, また多 くの疑 間が投 げかけ られていることもまた事実 で ある。 それに も拘 らず依然 と して惰性 の如 く

Bu式

が用 い られて来 た のが現状で あると言 えよ う。 そこで本稿 では旧

Bu式

に対 す る解釈や疑間 に対 し検 討 を加 えて,その問題点 を少 しで も解決 し解消 し得 るよ うな新 しし斗梓也期 望イ面式 も しくは修 正林地期望イ面式 (以 下新Bu式及新 々Bu式と略称す る

)の

誘導 を試みた もの で ある。 この新 しい林地 期 望価 式 によって従 来 の

Bu式

における理論的及 び実際的 な問題点 は可 な り解消 し得 ら れ るもの と考 えられる。 さて先ず初 めに収益還 元価式 の最重要 の因子 たる林 業 利率 につ いて次 に検討 され なければな らない。 林業利率 (還元利率

)概

念の再検討 (1)「還元利回 り」 と退元利率 との関係 「基準」 は 「還元利回 り

Jを

もって土地 をは じめ不動 産 の収益性 を表わす もの としたが, この「遇元利回 り」 と言 う表現 もしくは呼称 は,その考 え方 の本質 を極 めて よ く表現 し得 ていると言 うことが出来 る。何 故 な ら「利 回 り」 と言 うものは

,個

々の収益財 についてその収益性 を表 わす もの として,そ してそれぞれ固有の大 きさの も の として個 々に成立 す るもの だ か らで あ る。 た とえば 「債券 の応募者回 り」は

,債

券 の一定 の利率 (従って一 定 の利子

)に

も拘 らず

,売

出価格 が額面 よ り低 い場合 は その程度 に応 じて利率 よ りも大 きくな り,その大 きさは 様 々 となるものであって,それは収益性 と同 じく基本的 に個別性 を有す るものである。 この様 な「基準」の考 え方 によれば

,収

益性大 なる土 地 については大 なる「退元利回 り」 を

,収

益性小 なる土 139 地 については小 なる「還元利回 り」 を適用すべ しと言 う ことにな らざるを得 ないが

,他

の事情等 しき限 り

,「

還 元利回 り」大であれば違元価 は小 とな り,「還元利回 り」 小 であれば退元価 は大 となる。 ところが

,収

益性大 なる土地 の還元価 は大

,収

益性小 なる土地 の還元価 は小 となるべ きは当然で あるか ら

,こ

の「基準

Jの

表現従 って又考 え方 によると明 らかにこの 様 な矛盾 に衝 き当 るに至 るもの と言 わなければならない。 この よ うな考 え方 (見方

)は

「基準 」 にのみ見 られるの ではな くして

,従

来の森林評価学 で あるところの林価算 法 において も程度 に差 はあって も広範 に見 られた もので あ り

,評

価 に際 しと られた伝統的 な一般的考 え方で あつ た と言 える。 ところが土地 の収益性 の大小 に正 しく相応 す る大 きさ の還元価 は

,個

別性 を有す る「還元利回 り」 によって見 出 されるものではな く

,す

べ ての場合 に一定の利率 を尺 度 として用 いることによって

,始

めて見出 されるもので あることを指摘 しなければ な らない。 この ことは還元価 の基礎 をなす現価法 の原理 をみれば極 めて容易 に理解 さ れ るはずで ある。 それにも拘 らず, この よ うな従来の見 方 が とられ る理 由は「還元利回 り」 を評価対象の管理 の 難 易・換金性 ・危険性・安全性等 々の諸要因 を考慮 に入 れて決定 しよ うとす るか らで あると言 えよ う。す なわち これ ら諸要因 を「利回 り」の大 きさに反映 させ ることに よって,それ ら諸要因 によって生 ず る影響 (有利性 もし くは不利性

)を

複利計算原理 の もとに同時 に利回 りの中 に折込 も うとす る。 この ことが実は不合理 な点 なので あ る (この点 については後述す る)。 還元価 なる現在価値 によって収益性 を正 しく把 えるた めの尺度 としての「還元利回 り

Jは

個別的 に変化 す る「 利回 り」であってはな らないのであって

,一

般的 に定 め られた一定 の「利子率」す なわ ち一定 の尺度 と しての「 還元 (計算)不 可(子

)率

」 で なければな らないことに注 目すべ きである。 「還元利率」 が一定の大 きさの もので あって普通性 を 有す る尺度 た るの資格 をもつ もので あって こそ

,個

々の 土地 の様 々に異 る収益性 に応 じた大 きさの還元価 が正 し く得 られるはずで ある。 この ことは個別的立場 (企業) であろ うと総体的立場 (国民経済社会

)で

あろ うと同様 である。すなわ ち企業経営 の主体 によって個別的立場 で 1経営内の範囲で行 われ る管理 会計 と しての経済性計算 は

,少

くとも1経営 内 において通 用す る1つの還元利率 (計算利子率

)を

用 いて こそ始 めて可能 となる。 これと同様 に1国内のすべ ての林地 を始 め とす る不動 林地の収益退 元価評定 に関す る理論的及び応用的研究

(3)

産 について,その収益性 に応 じた比較可能 な大 きさを持 ち社会的 に意味 をもつ還元価 を見出すことは

,普

遍的 に 通用す る社会的 に定 め られた1つの「還元 (計算)不 」( 子

)率

」すなわち林 業利率 を用 いてこそ始 めて可能 とな るのである。

(2)還

元利率の期間対応 林地 を始め とす る不動産の鑑定評価 を経済社会的 に意 義 あ らしめ るためには, 1つの定 まった還元利率 が用 い られねばな らない ことを前項で述べたのである。 ところで還元利率 としての林業利率は従来

,山

林評価 (学

)に

おいては評価対象たるすべての林地林木 につ い て

,又

一般不動産業界・不動産評価 (論

)に

おいては個 々の評価対象不動産の評価 について, どの様 な還元期間 であってもすべ ての還元期間につ いてその長短 に関係 な く同一の大 きさの ものが用い られて来たが,果して短期・ 長期 に拘 らず同一の利率 が用い られ るべ きもの とすべ き か どうか,ここで更 に一歩進 めて還元利率の「期間対応 の問題」 が検討 されなければな らないであろ う。 今

,投

資の一般的 な1形態 としての預金 を例 としてみ ると, 1年定期預金の利率 よ りも, 2年定期の利率の方 が大 きくないと

,他

の事情等 しき限 り, 2年の定期預金 はなされないはずで ある。 なぜ な ら

,同

じく2年間の預 金 をす るに して も1年定期 の場合は1年後毎 に元金 を引 出す機会 があ り流動性 が比較的大 きいの に対 し

,同

じ利 率 による2年定期の場合 はその機会 がな く従 って流動性 が/Jヽさいか らで ある。従 って更 に定期預金 の期間 が長 く なればなる程 (すなわ ち長期資金 を銀行 が獲得 しよ うと すれば更 に

)大

きい利率 が預金者 (投資者

)に

よって要 求 され るのは当然の ことで ある。投資の期 間す なわち流 動性放棄の期間 が長 ければ,それだけ大 きい率 で対価 が 支払 われなければ他 の事情等 しい限 り長期の預金 (従っ て資金供給

)は

行 われないので ある。 林業対象林地 やその他 不動産の収益退元価算出 に当 っ て も

,当

然 これ と同 じ原理 が適用 されるべ きもの と見 る べ きであろ う。すなわち

,あ

る土地 において1年後 にも た らされる予想収益

Al,予

想費用Cl,予想純収益R:な ど を現在価 に引 き直すための還元利率 をri, 2年後 の予想 収益A2,予想費用C2,予想純収益R2を 現在価 に引 き直す ための還元利率 を

r2,更

に3∼

n年

について も以下同様 とし, n年にその林地 を売私換金す るとしてその時点 の 予想売上高 (残存価額

)を

En,その場合の予想費用税金 等 をKn,予想実際手取額 を

G(=En―

Kn)とすれば

,現

在価合計Eは次式の如 くなるべ きものである。

E=倍

十 絲 十 帯 齢 十絲

=て

幸希十

絲 十…

+絲

拳詩 坪器 … …… … …

m

イ旦し

, TI<T2<Ta<

…… <″2 従来は還元利率の期間対応 を無 視 して

,TI=T2=T3三

………

=T,=″

として来 たのである。す なわ ち,

E=牛

幸十

辮 十…

+絲+絲

=持

ギ拳……

ィ器打静

拳詩 打器 ………げ

従来 は この様 に単一 の利率 (しか も多 くの場合1年に 対す る利率

)を

それよ り長 いすべ ての期間 に対 して用 い ることについて何の疑念 も抱 かれ ることはなかったので ある。更 に単一の利率

rの

決定 につ いて もまことに曖味 なものであった と云 わなければな らない。 rを 期 間1年 に対応 す る利率 として単純化 した場合

, nが

短 い年数 で あれば その単純化 は許容 され るとして も長 い年数 となれ ば,その様 な単純化 は許容範囲 を越 える場合 も多いであ ろ う。 還元利率 を単一化 して も同 じ還 元価 を算 出 し得 るよ う な高 さの単一の退元利率 を見出す実務的 な方法 について は次項以下特 に第

(5)項

において述べ ることにす る。

(3)還

元利率の大 きさとその決定 還元利率 はあ らゆ る林地 や不動産 について

,理

論的 に 見れば還元期 間 に対応 してそれぞれ一定値 のみ定 め られ 用い られねばな らないことを見 たのであるが

,然

らば そ の大 きさ (或は高 さ

)は

どの様 に規定 され,その把握 は どの様 に具体的 に行 われ るかが次 に明 らかにされなば な らない ところである。 先ず退元利率の大 きさは本質的 にどの様 な性格 の もの と理解 され るべ きかと言 う問題

,つ

ま り還元利率 は利率 として理論上有 り得べ き最高の ものか

,最

低 の ものか, 平均的 なものか, と言 う問題

,す

なわち, これ を逆 に言 うな らば収益還元価 は理論的 にみて最高額の もの を目指 して評価 すべ きか

,平

均的 なもの か最低の もの かと言 う 問題 と見 ることが出来 るが, この問題 は当然の ことなが ら収益還元法の本質 に根指す ことが らであ ると言えよう。 この ことについては次の よ うに見 ることが出来 る。 収益還元法 は他 の方法 と比べ ると「基準 」 に示 され る

(4)

林地の収益還 元価評定 に関す る理論的及び応用的研究 ところの「不動産価格 の諸原則」 には るかに深 いかかわ りを本質的 に持 ってい るとされている。す なわち「最有 効使用の原則」 につ いては

,純

収益 は不動産の最有効使 用の場合の総収益 か ら総 費用 を控除 した ものでなければ か らないとされ

,「

収益逓増通減 の原則」 については純 収益 が最高額 になる様 な投資額でなければな らず, また 「寄与の原則」,「均衡の原則」,「道合の原則」 について も何 れ も純1又益 が最高 となる様 な条件 が必要 とされてい る。又「収益配分の原理」 につ いては

,土

地 に帰属す る 純1又益 は総収益 か ら資本・労働 ・経営 の総収益 に対す る 分配分 を控除 した残余のすべ ての部分 であるとされてい る。 以上の諸点 か らうかが えることは

,「

基準」の規定す る収益還元法 による算出 目標 としての地価 は理論的 に考 え得 られる最高限度 の地価 で あると言 うことである。 こ の ことはまた山林評価 におけ る収益還元法 による旧Bu式 の構造 をみて も同 じく言 える。す なわち同式 において経 費 として差引 かれるのは

,造

林 費・管理 費およびその利 子のみであって

,算

出 されてい る林地 の収益 はその残余 のすべて となってお り

,か

くして算出 され る林地期望価 は林地 を買 う場合の最高価格 を示す もの とされ林地価格 の最高限 を知 る必要 の あるときに算出 され るとされてい るのである

pこ

の様 な収益還元法 の趣 旨か らすれば

,還

元利率 としては投資者 にとって理論的 に満足 され る可能 な限 り低 い利率 が用 い られねばならないことを意味す る。 理論的 に「可能 な限 り低 いTll率」 とは正 に投 資額 が保証 され何人 も容易 に投資 し得 て利益 を得 ることの出来 る場 合の利率

,す

なわち定期預金利率 および地方債 ・国債・ 社債等 々多数 の確定利付債券 もしくはそれに準ず る債券 の利率

,従

ってまた流動性放棄の対価 のみ を見出すため の利率 と言 うことが出来 る。 しか しこれ ら各種確定利付債券 はその条件 が少 しづつ 異 なってい ることもあって

,期

間 と利子率 との関係 は単 純一律ではないが

,お

おむね期間 が長 ければ利子率は大 きい もの となってい る。 収益還元価算出に実際 に用 い られ るべ き還元利率 とし ては

,こ

れ らの利子率 と期 間 との相 関関係 を統計的 に求 め,それによって各期 間 に対応 して夫々1つづつの理論 的 な利率 が見出 され るべ きものであろ う。 今極 めて簡単 な方法 を例 として1977年4月現在時点 に おけ る諸利率 に基 いて直線的 にこれ を把握す る方法 を試 み にとるな らば次の如 くである。 │:子

Σ

r

r.α≒6.8, b≒0.2 .・

.y=68+0.2X

第1表 理 論 的利 率計算 表 1977年4月現在 各種債券 Tll″予 甲軍干

X・

Y X2

定 期 預 金 割 引 債 券 定 期 預 金 金 銭 信 托 貸 付 信 托 貸 付 信 托 東 銀 債 金 銭 信 托 割 引 債 券 貸 付 信 托 国

債 政府保証債 地 方 債 社

債 1 1 2 2 2 2 3 5 5 5 10 10 10 10 6.75 6.75 1 6.45 6.45 1 7.00 14.00 4 7.05 14.10 4 7.20 14.40 4 7.59 15.18 4 8,06 24.18 9 8.13 40.65 25 8.30 41.50 25 8.32 41.60 25 8.23 82.30 100 8.39 83.90 100 8.64 86.40 100 9.20 92.00 100 合計(Σ) 109。31 563.41 第2表 期 間 対 応 の 利 率 退元期 間(年

)1 2 3 4

利 率

?(%)名

07.27.47.6 還元期 間(年)

利 率

?(%)

但 し21年以下省略 この式によって各期間に対応する理論的利率

(?)を

求 めると第 2表 の如 くなる。ただし更 に正確 に理論的利率 を得 るには

,現

在 1年 定期預金の利率6.75%と 過去20年 間における1年 定期預金利率の実施期間による加重平均

として求めた

6.0%と

の差

0。75%を

算出された理論値

?

の全体 か ら一律 に控除す ることによって

,期

間対応 の利 率 を把握す るのである。0.75%を一律 に控除す る理 由は 1年定期 の利率 が現在時点ではその過去20年の平 均 よ り 約0,75%高いと言 うことは現在すべての利率 がス ライ ド してその平均 よ り0.75%高くなってい ると推定 す ること が出来 るだろ うか らで ある。 この場合 この様 な便法 によ らず本来的 には例 えば過去 20年間位 の実際のすべ ての諸利率 にもとず いて直線 的 で 0   , 8 9 & 8 8 . 7 & 6 8 , 2   ・ 2 1   ・ 0 13 14 15 16 17 18 19 20 9.4 9.6 9,810.010.210.410.610,8

(5)

なく曲線的 に相関 を把握 し期間対応の理論的利率 を見出 すべ きで あろ う。 要す るに

,各

期間 に対応す る各一個の還元利率 がた め られ るべ きとす る点 は本稿 におけ る新 しい評価論の主柱 の1つに他 ならないことをとくに強調 してお くことは必 要であろ う。 なる

,上

述の場合 は評価対象林地 の需要者 がその林地 におけ る完全間断作業 を前提 として「最低限要求せ らる べ き利率」 を理論的 に求めんとした ものである。 ところ が需要者 力河 な りの面積 の所有者 であって

,経

営全体 か ら見れば保続的経営 をな してお り

,新

しく裸 地 を買入れ た として も全体 としての支 出 (投資)と全体 としての収 入の期間 に大 きな延長 がみ られない場合は

,或

る種の心 理 によって評価対象林地 におけ る最低限要求せ られるべ き割引利率 は更 に低下 した もの とな ることも考 えられよ う。す なわ ちこの場合 は期 間対応の利率線 の勾配 がゆ る くなることになる。 これは勿論

,経

営者の経営感覚の相 違 にもよるのであって一概 に言 えるわけではないが,そ の可能性 は充分 あると言 えよ う。 しか し何 れに して も利率線 が水平状態 になることは な いと見 るべ きであろ う。 (4)還元利率 と物価騰貴率 との関係 「基準」 も指摘 している様 に「糸劇又益 が一定の趨勢 を もつ場合 においては

,そ

の趨勢 が収益価格 に適切 に反映 す るよ う適正 に還元すべ きで ある

Jの

は当然である。 どの様 に適切 に反映 させ るかは重要 な問題 であるが, その方法 は具体的 には示 されていない。 そこでその試み と して考 え得 られ る一つの方法 を以下 に考察 し展 開 してみ よ う。今各年の予想純収益Rl,R2, RB;……。,R詔よ,一定 の物価騰貴率sで評価現在時点の純 収益

Rが

複利計算的 に騰貴す るもの とす ることが出来 る 場合 を仮定 してみ ると

,次

の よ うになるξ) ■

1=R(1+s)

1=R(1+d)2

0=R(1+s)3

: :

■2=Л

(1+s)2

またn年後 に土地 を処分換金す るとしてその純収入額 (すなわち実際手取 額

=処

分価額―税金等諸経費

)は

現 在求めん とす る地価

=退

元価

(E)の

予想物価騰貴率 ( s′

)に

よる複利合計額 としての処分価額 に実際手取率 α を乗 じるとす ると

,G=E(1+s′

)・・rYとなる。 故 に式

(1)は

次式

(2)と

す ることが出来 る。

E考甲畔浮

+…

……

……

+辮

………⑭

E= (甲

十 十 … … 十 辮

)…

… … … … …0′ ここでTl=″

2=Tg=…

=T2=Tと

単純化 し,また,

T>s, T>s′

とすれば,

E考甲 十解

+…

器平十

………②

E=役

¨ ¨¨ (2)///

E=響

・ … … … ② ″ (ただ しこのよ うな単一の

,そ

して結果的 にほぼ同様 な収益還元価 をもた らす よ うな利率Tを簡単 に見出す方 法 については次項

(5)で

説明す る。) また各年 の予想純収 益 の実質的還元利率 および ″年後 におけ る土地処分価額の実際手取 額の実質的還元利率 を それ ぞれ

,お

よび ´′とすれば

,Tは

名 目的還元利率であ るか ら次 の関係 が成立す る。

=1十

九 伴

=1拘

故 に式(2)〃は次式の よ うになる。

β

=寺

指手 Ⅲ…

+丁

為ァ

+ポ

…… … … …… …… ……・(3) ∴

E=鞘

+器

… … 9′ ∴

E=鞘

・ 鵬 … ・・・・・・

ly

E=手

………硼

(4)は

従来一般の土地収益還元価の式である。 し かし収益還元の本来の式は式

(1)も

しくは式

(2)で

(6)

林地の収益還元価評定 に関す る理論的及び応用的研究 なければならないのであり

,中

でも式

(2)は

収益還元 価の物価騰貴率 との関係内容 を容易に明示するものであ り

,予

想 される個別物価騰貴 を分析的 に折込むことの出 来 るより詳細でより科≡的 とも言 える収益還元価式であ ると言 うことが出来 る。式(2)′ はその略式であり

,更

に式

(3),(3)′ ,(3)″

はその略式

,式

(4)は

最 も 略式である。略式

(3)∼

(4)に

おいては名目的還元 利率 と物価騰貴率 との関係は明示的ではなくなり

,影

に かくれて不明 となっている。 ちなみに

,こ

こで展開 した林地や土地 についての収益 還元価式は旧 五崩式 とは更 に異 なつた点のあることを指 摘 して置 く必要があると考えられる。 従来の林地 や土地 についての収益還元価式が無限の年 数 を前提 としていたのに対 し

,式

(1),(2),(3)な

どから明らかなように

,こ

こでは有限の年数 を前提 とし ていると言うことである。 従来の収益還元価は

,式

(4)に

み られるように

,土

地の場合はなるほど永久に収益 をもた らす可能性がある としても個別物イ面騰貴 も考慮せず

,評

価時点現在の価格 水準 による純収益は常に一定で永続す るものと仮定 し, また還元利率 をすべての期間について一定 と仮定するな ど

,余

りにも単純化 された非現実的な仮定 に基いている ものであると考えられる。 それよりかむしろ林地や土地の購入取得 より相続贈 与。 譲渡等所有権移転 までの社会的 にみて平均的な期間を把 握 し,そ してその保有せ られる有限期間について年々の 予想純収益 とその期間経過後 に林地や土地の売買譲渡・ 換金 が行なわれるものとして

,そ

の時点における土地の 予想販売益 (すなわち林地や土地の予想売上換金高より 手数料・税金等 を控除 したものであり予想実際手取額) のそれぞれの期間に対応する還元利率による還元価合計 をもって林地や土地の収益還元価 とす るのがはるかに現 実的であり合理的であると考 えられるのである。(なお, ここに予想売上換金高 (予想処分価額

)は

求められるべ き期望価 を基礎 とする場合 もあり,ま た売買価 を基礎 と す る場合 もあることは言 うまでもない。) 特 に林業用林地の評価 において

,従

来のように評価対 象林地上で一定の施業が永続的に観 り返 えし行われると 仮定するよりは

,一

伐期後 にはその林地 を換金す るもの として (実際に換金するかしないかは別 として

)評

価す る方が還元期間も短縮 されはるかに現実的 な評価 を行 う ことになると考えられる。なぜなら第 2伐 期以後の超長 期否永久に亘 る収益

,費

用従 って純収益 を仮定すること は

,評

価額に見逃 し得 ない大 きさの誤差 をもたらす可能 性 な きに しもあらず だか らである。 ところで ここでい ささか問題 になると思 われ る点 があ るので

,一

応考察 し検討 を加 えて置 く必要 がある。 それは林地 もしくは土地 の,年後 の予想処分価額 を

E

(1+s′)・ とす ること

,す

なわち現在求 めよ うとす る収 益還元価

Eを

基礎 とす ることの可否で ある。つ ま りこれ をもっと明確 に言 えば

,未

知数 で ある

Eを

求 め るために は

,そ

の前 に既 に

Eが

明 らか となってい る必要 があると すれば

,そ

れは明 らかに循環論 にお ちいってい ると言 う ことになるのかどうかということである。たしかに式 (1) ∼

(3)等

か らみ ると

,少

くとも数式上表面的I争はその 様 に言 えそ うにみ える。 しか しなが ら思 うに,それは表 面的 な解釈 で あ り

,内

容的 には2年後 の予想処分価額

E

(1+sア )2の要素Eと今求 めん とす るEとが同 じ未知数 で あって もそれは同時 に決定 され得 るな ら問題 はないは ずで あ り

,そ

の ことが式(2)′ によって明 らかで ある。 それ故

,循

環論 と云 う批判は当 らないと言 うことが出来 る。 この様 な林地 を始 め とす る土地 の詔 面上の基本的 な 考 え方や方法 は従来 の評価 学 (論

)で

は寡聞 に して全 く 見 られなか った ものであ り

,本

稿 における新 しい評価 論 の主柱 の1つであることをここに指摘 して置 きたい。 (51 期間対応 利率 と同効果 をもつ単一 還元利率 前述せ る第

(2)項

の式

(1)お

よび第

(4)項

の式

(2)に

おいては

,期

間 に対応 して1年毎 に等差級数的 に高 くなる還元利率 を用 いてい るが

,そ

の様 な1年ごと に異 る還元利率 を用 い ることな くして同 じ結果 をもた ら すよ うな単一の利率 をすべ ての期間 に用 いることが出来 れば言 うまで もな く計算 は簡単 になるはずで ある。 そこ で同 じ収益還元価 を算出す ることの出来 る1つの利率 を 見出す方法 について考 えてみる必要 がある。 まず式

(2)に

つ いて第2表の「期 間対応 の利率」 を 用 いる場合 についてみ る。 年 々の純収 益

Rは

年率平均

4%で

,ま た地価 どは

3%

で騰貴上昇 (すなわ ち

s=4%,s′

=3%)す

ると仮定 し, ″=20とす ると

,式 (2)は

次の よ うになる。

E=卜

1需

瑞 十

需 勝

+…

… …

… Ⅲ締

}

しを

,だ

し期間対,心の利率は第 2表 の利率 をイ反りに使用

R酵

ζ

橿

;:垢

3亀

の利率 とす る必要 がある。

(7)

それはどのよ うにして見出すことが出来 るであろうか。 数学的証明によらず試行錯誤 による計算結果のみを示す と

,上

式の2年 の中間すなわち11年目の利率

9%(第

2 表参照

)を

用いれば良い。 第 3表 に示 される様 に, 7∼ 10.8%の 漸増する利率を 用いる場合 と

, 9%の

利率 を用いる場合 とを比べ ると僅 差 をもって同 じ結果が得 られる (③欄 と⑤ 欄参照)。 それ故

( }内

は等比級数の和の公式 を用いて簡単に 計算す ることが出来 るのである。 ちなみに第 3表 に示 されていることから明 らかなよう に

,収

益還元価式の分子すなわち純収益が騰貴 しないと

した場合

(す

なわち

, 3=oの

場合

)も

,C欄

c欄

示 され るよ うに単一の利率

9%を

用 いて も僅差 をもって 同 じ結果 が得 られ る。 以上 は計算の略法 を示 した もので あ り

,計

算結果 が同 じであることをもってす べての期 間 につ いて一定の還元 利率 とす ることが経済的 にまた理論的 に正 しいことを意 味す るものでないことは本稿 の趣 旨か らす れば ことわる まで もな く

,当

然 のことであろ う。 第3表 漸増する利率の場合と単一の利率の場合の比較

=① x②

=① x①

デ仕

け 話 器 諦 冊

r=7∼lα8%,r=7∼lC8%

(6)還

元利率 と危検性等 との関係 「基準」 に依れば, 土地 を始め とす る不動産の投資対 象 としての危検性・流動性・管理 の困難性・資産 として の安全性等 を総合的に比較考量 して評価対象に応 じて個 個 に「還元利回 り」 を決定すべ きもの としている。 (し かしこれは共通の期間別の一定の還元利率 とすべ きであ ることは既に述べたところである) すなわち

,こ

の方法では危検性や管理の困難性があれ ば「還元利回 り」を適宜大 きくし

,逆

に流動性がありま た資産 としての安全性があれば適宜小 さくするなど

,「

還元利回 り」 を溶意的 に操作する手法 をとっていると見 ることが出来る。「還元利回 り」 を適宜大 きく又は小 さ くと言っても

,そ

こに明確 な理論 もしくは基準の如 きも のがあるわけではなく

,正

にそれは大 きく鑑定人の恣意 もしくは勘又は経験 にまかされていると言わなければな らない。 ところで「運元利回 り」はたとえ僅 か 1∼

2%の

増減 によっても複利計算の構造の故 に収益還元価 に極めて大 きな影響を及ぼすことは周知の通 りである。このことか ら収益還元価 としての目標値 (鑑定人の期待価額

)を

逆 に先 に設定 し,そ れに合致するように「還元利回 り」 を 適宜に操作するのが収益還元法 による評価の実態だとも 言われている。 収益還元法なるものが本来 このようなものだとすれは それは没理論的 とも言 うべ く

,ま

たこれでは何のための 収益還元法であるか,そ の存在意義は正 に半減するもの と言 わなければならない。 そこでこの様な主観的且つ恋意的な従来の「還元利回 り」でなく

,客

観的な

,そ

して1年 毎に大 となるが一定 期間 (年

)に

ついては一定の還元利率によって収益還元 価式の分母 を構成 し

,危

険性等 については分子の純収益 額 (従って収益額 と費用額

)そ

のもの を加減するのが合 理的 な方法であると考 えられる。 先ず危険性 について具体的 にみよ う。 ここに危険性 と は土地 から得 られる収益が或 る確率でもって得 られなく なる場合があり得 ることを意味するのであろう。或る場 合 によっては費用が或 る確率でもって非常に増大するこ ともあり得よう。 このことを不動産 としての建物の場合 (或は森林の場 合

)に

ついてみると

,そ

れは火災の発生 によって収益が 得 られなくなる危険性 をもっている。 この火災の危険性 は全国的にみるとその発生の確率が明 らかであり

,そ

れ 故 にこそ火災保険制度が成立 し得 るのであるが, この場 合は紬収益の算定 に当 り火災保険料 を費用 に加算 し費用 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 1.μ O.粥458 1,0816 0.Mll18 1.12486 0.80721 1.16986 0.74ω2 1.21665 0.68692 1.26路2 0.側ll17 1.31593 0.「J7598 1.部857 0,Wヽ2 1,42331 0.47592 1,48磁4 0,43能4 1.53945 0.38巧3 1.60103 0.34780 1.66507 0,31101 1.73168 0,28429 1.81XD4 0.別ω2 1,87298 0.21763 1,94790 0.19183 2.l12582 0.16848 2.10685 0.14745 2.19112 0.12850 0.97196 o.91743 0.94119 0,84168 0,90800 o,77218 0,M274 o.70843 0,83V4 ot64993 0,79737 o.59毘7 0,75795 o.54Ю3 0.71784 o.耐187 0,67738 o.46W3 0.S鶴6 o,42242 0.冊 “ 9 o.38753 0.蒟684 o。 “ 関3 0,■785 o,能618 0.49210 o,29磁5 0.44罰7 o.27454 0.40762 o,ぁ 187 137367 o,21107 0.34131 o,21199 0.31∝6 o.1949 0.28176 o.17843 0.95413 0.911X16 0,86859 0。能876 0.79"4 0r75坐7 0.■ 985 0.68幽 0.“関3 0,骸陀8 0.酎 “ 8 0.団磁1 0.隣 321 0,「Dl認1 0,4943 0.47175 0.451110 0.42945 0.40976 0.39側 6 ― '11路7 1243V0 912855 1266門l

(8)

林地の収益還元価評 定 に関す る理論的及び応用的研究 増 とすべ きであり

,「

基準」の言 う様 に「還元利回 り」 を適宜操作 してこれに対応するのは不合理であり課 りで ある。何故なら

,危

険性 が存在 しているため還元利率 を それだけ低めると言 うことは,複 利計算の構造 からして, 還元期間が長ければ長い程幾何級数的に危険 (従って火 災保険料

)が

増大す るに等 しい結果 となるはずである。 ところが実際は決 してそうではなく

,む

しろ見方 によっ ては火災の危険性 (発生の確率

)は

相対的 (保険加入件 数 もしくは保険料収入総額 と火災発生件数若.しくは保険 支払額の比により

)に

年々減少 しつつあるとも見 られて いるから火災保険料は年々複利計算的には増大 しないと 見るべ きであろ う。 ちなみに競争者の出現等 による収益 の減少など確率的に把え得ない場合は「危険性」ではな く一般 に「不確実性」 と言われている。 この場合は保険 料の如 く費用増 とすることは出来ず

,予

想収益 に或 る安 全率 を乗ずることによって収益減 とする方法 をとるのが 合理的 と言 うべ きであろう。 次 に管理の困難性 についてみる。管理の困難性 に対処 する手法 としては 2つ 考え られる。 1つ は充分な管理費を見積 り費用 として加算 し費用増 とす る方法

,今

1つ は普通並の管理費に困難の度合いに 応 じた割増率 を乗 じて費用増 とする方法である。(なおこ の場合の管理の困難性にもとず く割増率は出来れば業種 別 に全国的な一覧表 として作成 されることが望 ましいと 言 えよう)。 以上 2つ の何 れかの手法 がとられるべきであ つて

,「

基準」の示唆す る様 に「還元利回 り」 を適当に 操作する手法は理論上 とられるべ きではないと考 えられ る。 これは危険性 について述べた理由と同じ理由による。 次 に流動性 についてみよう。「基準」でとりあげ られ ている流動性 とは

,不

動産 を換金す る場合

,そ

のための 手数や 日数が他の金融資産 と比較 して多 く必要 とされる こと等による換金のむしろ困難性すなわち非流動性 を指 している°と言 えよう。 この場合, もしも「基準」の示 す ところに従 って「還元利回 り」 を仮 りに

Z%高

めた場 合

,他

の事情等 しい限 り

,ど

の様な結果となるかを考え てみよ う。 前々項

(4)「

還元利率 と物価騰貴率の関係」 におい ては年々の純収益従 って収益と費用は共に複利計算的に 年々騰貴増大 してい くと見込まれる場合であったが

,本

項はその逆の関係の場合 とみることが出来 よう。すなわ ち還元利率をИ

%高

めるとすれば年々の純収益従って収 益 と費用は共に同 じИ

%で

複利計算的に年々加速度的 ( 複利的

)に

減少す ることを意味する。 ところが不動産の低い流動性は収益 と費用 を共 に同率 で年々複利的 (加速度的

)に

減少せ しめると言 う性格の ものではないはずである。そもそも不動産 は宅地造成業 の場合を除いて一般に流動資産のように短期間の うちに 換金する目的で購入 される性質のものではなく,ま た資 金には本来各種の性格のものが存在 している中でもとも と固定性の強いすなわち長期の固定 に耐 え得 る資金 によ って不動産は購入 されているのが普通である。 それ故不動産 を常に一般の流動資産 と同列 に置いて, 不動産は何時でも容易に換金 されるべ きもの と言 う前提 に立 って評価 される必要はないと考 えられる。たとえば その当該同種の不動産の社会的平均的な保有期間を統計 的に見出 し

,そ

の終了時点で不動産 を換金するものと仮 定 して

,そ

のためにその時に要する費用 を見積 るのがむ しろ理論的且つ実際的と云 えるであろ う。 その費用の見積 り方法 については金額 によるよりは不 動産の売却高に割掛ける方法が実際的であろ う。 たとえば

,手

数料 にしても,ま た税金 にしても殆んど 率によっているからである。 最後 に不動産の資産 としての安全性 に対処す る方法 と して「還元利回 り」 を低める問題 についてみ る。 この場 合の安全性 とは土地 については盗難

,滅

,火

災等の罹 災による危険性 が極 めて少いばかりでな く

,む

しろ貨幣 価値の下落 に伴 う元本価値の減少 とい う危険性 が少 く, 不動産が土地の場合特 に一般物価の上昇にともな う値上 りや

,地

域開発 などに伴 う増価 (キャピタルゲイン

)が

期待出来 ると云 う点 を指 していると解 されている。 この問題 に対処するために「還元利回 り」 を若干低め て年々の純収益 (もしくは収益 と費用

)を

複利計算的に 年々加速度的に増加 させて来たのが今 まで とられた方法 であるが

,こ

れは可なり不合理 な方法 と見 るべ きである 様 に思われる。何故なら

,事

実上キャピタルゲインは年 年得 られるのではなく売却時点で一括 して初めて実現 し 得 られるものであるから

,年

々純収益 を複利計算的に増 額することによってキャピタルゲインを年々計上す るよ りは

,キ

ャピタルゲインは売却時点 において一括 して実 現すると見て計上す るべ きだからである。 故に収益還元法 としては当該不動産の平均的な保有期 間経過後 に不動産 を換金するものとして

,そ

の時点での 不動産の値上 りや増価 を一括 して見積 る方法 によって, いわゆるキャピタルゲインを折 り込むのが現実的であり, より合理的であると考えられる。その場合値上 りや増価 額を具体的 に推定することが困難な場合は

,地

価等の過 去の騰貴率 を参考 として不動産の現在時価 に推定値上 り 率や増価率 を乗ずる方法 がとられるべ きであろう。

(9)

収益還元法 を適用す る場合 に

,通

常 は土地 について6

%,建

物 については

8%と

い うよ うなことが一般 によ く 言われ るけれ ども実務上は3∼

4%の

よ うな低 い利率 に よらなければ

,他

の方式 によ り求めた価格 との開差 が理 らない場合 が多い と言 われてい る。 これは従来 の収益退元価式 がキャピタルゲインを考慮 していないか らで あるとして

,還

元利率 を低 めてキ ャピ タルゲインを計算 に入 れるべ きであるとも言われている ') しかし本稿では式

(1),式

(2)等

においてみられる 様 に

,平

均的保有期間後の時点 における換金額の中に一 括 してキャピタルゲインを見積 るべ きものとしている。 勿論これはキャピタルゲインの存在が予想 される場合に ついてであり,ま たキャピタルロスの予想 される場合も 保有期間後の換金時点 において一括 して控除するべ きも のである。 林地収益還元価式の再検討

(1)従

来の林地期望価式における問題点 まず旧B2式とその従来 とられて来た適用方法 について みる。旧式は次の如 くである。

Bv=

A“+Dal.0,2C+Dbl.Op“ b+… ―Cl.0ガ

1.0,2-1

―嵩 … 刊

またその適用方法 は次の如 くである。 Av(l ha当り主伐収入),Dα ,Dし,……(ι年生,ぅ年生 …… 等のl ha当り聞伐収入

),C(l ha当

り造林費

),

υ (l ha当り管理費

)等

の価格因子 はすべて評価現在時 点 に おけ る価格水準 におけ るもの とし

,,(林

業利率)と して は

3∼

6%が

適宜採用 され る。 ところで, この式 について問題 とされる主 な点 は,Aど, Dα,Dぅ,……C,υ な どの要素価格 はすべて現在価格 と す ること

,及

び現在価格 が将来 も変 らないとしているこ とである。す なわ ち

,期

望価 とは本来将来の純収益 の現 在価合計で あるか ら

,こ

れ ら価格要素 は現在の価格 によ るのではな く

,将

来の予想価格 によ らなければな らない はずである。価格 は変動 (特に騰貴

)す

るはずだか らで ある。価格 を不変 とす ることは静態経済 を前提 とした も のであ り

,全

く現実 を無視 したもので あると批判 される わけである。 しか しこの批判は必ず しも正 しくない。何 故 ならば要素価格 は評価現在時点の価格 を用いた として も林業利率 を要素価格 の騰貴率 だけ低 めていわば実質的 林業利率 と して用 いるので あれば

,結

果的 にはすべての 要素価格 が将来 ともその同一の騰貴率で二様 に騰貴す る もの として計算 されることとな り静態経済でな く一種 の 動態 における期望価 が得 られ るのである。評価対象林地 における林業生産活動 とすべ ての要素価格 が一様 に騰貴 す ると言 う特殊 な動態経済 (正確 な意味 におけるもので はないが

)を

前提 とす る期望価 が得 られ るのであって, すべ ての価格 に変化 のない静態経済 を前提 とす るもので はないことは繰 り返 し強調 され る必要 があろ う。 ただ ここで問題 とされるべ き点は

,従

来の林業利率 が 現実 に正 しく合致 した実質的 な利率 となっているか ど う か とい うこと

,お

よび要素価格 がすべ て一様 に同率で騰 貴 す るとい う仮定 が許 容 される程度 に現実 に合 った もの と為 し得 るかど うか と言 うことでなければな らない。確 かに要素価格 がすべて一様 に同一の騰貴率で永続的 に騰 貴す ると言 う仮定 はそれに して も余 りにも単純過 ぎるで あろ う。 そこで要素価格 は個別的 に騰貴す るもの とす る 条件 を加 えた林地期望価式 を導 く必要 があることになる (この式 につ いては次項参照)o 次 に問題 とされ る点 は林業利率である。従来のBu式に つ いて林 業利率 をどの様 に客観的具体的に定 めるかが困 難 とされ

,林

業利率の恣意性 が問題 とされるなど

,林

業 利率 に関連 して Bu式 のあいまい さが問題 にされ る。 この 点 についての考 え方

,林

業利率の具体 的求め方 につ いて は既 に一般論 と して述べた ところである。 また,従来の Bu式 に対す る批判 として

,評

T両対象林地 において永久 にわた り同一の施 業法 が繰 り返 し行 われる とす ることは余 りにも単純 ない し非現実的 に過 ぎると言 う点 が挙 げ られ る。 この点 につ いての新 しい考 え方 は既 に触 れた ところであるが

,詳

しくは後 の項 で展開す るこ ととす る。 その他Bu式については様 々な批判 がある。 その1つは

,林

業生産 なるものは

,一

般 の生産 と同 じ く土地

,資

,労

働 の3大生産要素の協 力によって行 わ れ るので あるか ら,その生産 によって得 られ る利潤 は平 等 に3要素 に配分せ られ るべ きであるの に

,Bu式

におい ては

,土

地 以外の要素 には利子相当分のみ を配分す る に止 ま り

,そ

の残余はすべ て土地 に配分 し

,い

わば超過 利潤 はすべて土地 の生産 力に帰す るのは経済原則 に反す るのでは なかろ うかと言 う批判で ある。 この点 については次 のよ うに言 わなければな らない。 す なわ ち,一般論で既 に述べ た如 く

,Bu式

は林地 の最高 限の価 格 を知 るためのもので あ り

,Bu式

はいわば

,林

地 を限定要素 と仮定 し

,林

地 に対す る需要競争 が極限 まで 行 われた時 の

,差

額地代理論 にもとず く理論的 な最高限 度の価格 を示 そ うとす るもので ある。 (この点 につ いて は前項 において既 に触れた ところで ある。

)そ

れ故Bu式

(10)

林地の収益還元価評定 に関す る理論的及び応用的研究 はこの意味で経済原則 に反 す るどころか全 く経済原則 に 即応 したもの として再認識 され るべ きもの なのである。 その他 Bu式 の批判 については余 り本 質的 なものでな く ここで1よ取■ げないこととす る。

(2)個

別物価騰貴率 を考慮 した林地期望価式 旧林地期望価式 に文寸して その要素価格 が個別的 に騰貴 す ると言 う条件 のみ を加味 した林地期望価式 は次のよ う

になることは既に著者により提示されたところであるp

=脇

十Dαl・Osヂ1.OJt C+っぅ1.O SDう1・OJ2 b+……… Cl,O T2 υl.Osυ 1.OT'-1.Osc留 1.OT-1.Osυ ………(5) ただ し SA… 主伐立木価格 の平均騰貴率 た とえばスギsスー

9,4%(過

去20年間平均) が永続 す るもの と仮定す る (以下の騰貴率 につ いて も同様 に永続す るもの とす る) s丁…間伐立木価格 の平均騰貴率 間伐材 の騰貴率 を主伐木の騰貴率の例 えば 80%とす る。 スギSD一SA X O.8=9.4×

0.8-7.52%

scⅢ…造林費の平均騰貴率 例 えばSc―■・

2%(過

去20年間平均) dυ・…管理 費の平均騰貴率

10%(過

去20年間平均) T・…名 目的林業利率。過去20年間の各種利率の 期間 と利子率 の大 きさとの傾向線 によ り第 1伐期 に対応 す る最低の利率 を求 め13∼15

%■

14%とす る。 そ して第2伐期以後 につ いてもこの林業利率 を便宜上適用す るもの とす る。 ,・…預金利率又は国公社債の利率の平均。例 え ば

8%

Au… 丸太売上高

E,同

売上利益率 α

,素

材生産 費 Bと し

,Au=E(1-α

)一 Bとす る。

Au=600万

円/haと す る。 評価時点現在時 価。 D。,Db…評価法 はAuの場合 と同様 とし,Dα _30=40 万円

/ha,Db_36=80万

円/haとす る。 評 価時点現在時価。 υ…・ha当 り管理 費。たとえば1万 円/haとす る 評価時点現在時価。 C… ha当り造林 費。た とえ1ぎ60万 円/haと する。 ただ し実際造林費 よ り造林補助金 などを除 いた もの。評価時点現在時価 による前価合 計額。 ″…伐期。

2年

を伐期 とす る施業が永続 して荷 われ るもの とす る。 各県の地方的個別物価 の統計資料 が整備 されて来たの で

,土

地期望価(Bu)の式 も きわ めて細 かく実状に合 致 した もの とす ることが出来 るはずであ り,ま たその必要 性 は鑑定評価上大 いにあると考 え られ る。 式(5)の証 明 を示す と次 の如 くで ある。 主伐収入の前価

十鴇辟 十鵠解 … …

A21.Osポ 1.OT2-1.OS Aτ 間伐収 入 の前価

生二十墾

宇 酔

笙 と

+

Dcl.O sDα+2■.OJ2 α

+…

…… … … 1.O T3乞

=鰐

路 に 鰐 イ旦し1.OsD<1.0″ 造林 費 の前価

C+幹

器藩 … …

Cl.O Tμ l.OT2-1,Osc弘 但 し1,OSc<1.OT 管理 費の前価 (現在時点 を年始 め とし管理費の時価 υ. 毎年末払 とす る)

絆 十甲

+乳

1争

井十

=器

但 し ■い υ

<■ OT

以 上 の主 伐収 入

,間

伐収 入

,造

林 費

,管

理 費 の それ ぞ れの前価 を加減 す れば

,式

(5)と なる。 次 に式(5)によって前記 の要 素数 値 に基 いて具体 的 に林地 期望 価 を計算 してみ る と次 の様 にな る。 現

=撃

弩 半 響 烏 撓

T十

40× 1.075230×1.08iO+80× 1.075235× 1,085 1.1440__1.075240

-器

― 識 鋼 れ 砺 円 イ旦し1.OdA<1・OT

(11)

(3)新

林地期望価式の提案 林地期望価式の要素価格 が個別的 に騰貴す るとい う条 件 に更 に還元利率 としての林業利率 は各還元期間に対応 す る個別的林業利率 を用 いると言 う条件 を加味 し

,更

に 又不確 実性 を考慮 した ところの林地期望価式(以下新Bu 式 と言 う

)を

求めてみ ると次 の よ うになる。 ただ し不確 実性係数 をβ狛,βっとすれば確実係数 はそれぞれ(1-βつ =α

",(1-β

)=α

Dと なる。 新 現

=墓

←Ⅲ許辞考子堅二 十 Cl.O Scイι l) 1・0″

│`二 il υl.Os」ケ1)七十二 ・ OTす猛 ム μ ・(・0″ チ相IIV ・ 0翰 ・ 幣 堂 )…… … …… …・・・10 式(6)につ いて説明すれば,管理 費の項 については計算 の簡略 のために,その還元利率 は当該伐期間の中央時点 に対応 す る林業利率 を用 いている。 その他 の項 について は次頁以下 に説明す る。

(4)新

Bu式 の検討I 一新 Bu式 における第2伐期以後 の現在価 について一 新 Bu式 は数式的 に表面上可なり複雑 した形 となる。 も しも第1伐期間 に限定 した地価式 とす ることが出来 れば 複雑 さをまぬがれることが出来 るはずで ある。 そこで新 しい林 地 期 望 価 式 (新Bu式 )は一伐期限 りの式 に限定 す ることが出来 るか どうか を検討 してみ ることにす る。 この点 を先ず従来の林地期望価式 についてみ る。 旧Bu式は周知の よ うに式(4)の通 りである。式(4)につ いて 蒜

=Vと

し妍 す る

i :

(B.+7+C)ユ

.0,y=(ス 2+Dα l.0,V α十………

+B也

+71…

… … ……… … … …… (4/ 式 餡/における左辺 の( )内は投 入額(input),左辺の ( 1内は産 出額 (output)を 表 わ してい る。 この場合 は一伐期後 に林本の生産 を終 えても,林地Bu 管理 費資本Vも不変の まま残存 し回収 し得 ることを意味 している。 この場合,林地 Buは 減耗 しない故 その残存 は当然であ り

,管

理費資本Vについて も年 々の管理 費支出はその利 子

VO.OPに

よって行 われ るとす れば

,

元本 としての

V

は依然 と して残存 していることになる。 この様 にBu式を変形することによ り,式(4/の 如 く一 伐期 を限度 とす る式 に導 くことが出来 るが, ここで注意 しなければな らないのは

,式

(4/を 満 足 す る様 なBuは, 実は式(4)によって導かれてお り

,永

続的 に皆伐作業力激 り返 えされ ると言 う前提 の もとに無限 に期待 される糸劇又 益の現在価合計 としての地価 であ り

,一

伐期 の式 として の式 (4/の 基 底 には無限 にわたって期 待 され る純J又益の 現在価合計 としての式(4)が前提条件 として存在 している と言 うことで ある。 式 (4/を 変形 す ると,

+7+C一

ギ岳

+詣

,キ

浄 ‐静

i現

=1浄

+静

十 鰐 解

+静

… …… … … 」γ

この式(4Tは一伐期間の生産に限定 した地価式である

,式

からみると

,地

イ面を求める前に既 に求めるべき地 価が半」明 していなければならないと言 う循環論に表面上 はなっている (この循環論は表面的なもので真の循環論 ではないことは既に一般論において述べた)。もしこの表 面的 な循環論から取敢 えず脱却するには右辺の地価B“ を左辺の求めようとする地価 Bvの は別個のものとしさえ すればよい。 この場合地価は求めんとする地価Bと で は なく

,む

しろ一伐期後における予想売買価 Bと するのが 実際的なのではないかとす る見方もあるであろう。仮 り に一 伐期後の予想売買地価

Bが

得 られたとすると,こ の場合の期望価式Bvは 従来のような純粋 な期望価で な く

,売

買地価 を含んだ複合的なものもしくは折衷的なも のと言 う解釈も成 り立つ。 ところがもし売買価が全 く不 明な場合はやは り純粋な期望価 を算出 しなければならな いと言 う問題は依然として存在 し得るはずである。この ことをもっと明 らかにするため式(3)を次のようにn伐 期 まで展開する。

BIt l=嗚

+「

絣―

C上

1岳

J静

端 静 浄 ―

鴇 解

呵静

+詩

_y ll堅

H_卜

+=絣

」 A141η よ

B試

を各 脚 毎 に展 開 どえ兵転

'上

ど辺

:曇

││ほ

:鰍

r.言

,売

宿

(12)

林地の収益還元価評 定 に関す る理論的及 び応用的研究 現在価である。 も しも第1伐期の純J又益 が正の値で あれ ば

,n伐

期 まで微少 ではあって も常 に正 の値 である。更 に 許 撫 限 醒 開 して行 山 ∴ それ よ遂 口 よプラ ス零 に近ず く。 その理 由は従来の

B試

は暗黙の うちに個別物価騰 貴率 をすべて同一 としているか らで ある。す なわ ち換言すれ ば,旧By式 にあっては,式中の各要素価格 は毎年すべ て 同 じ率で騰貴す ると言 う条件 の もとにu年毎 に得 られ る 純J又益 が永続 して得 られ ると言 うことが仮定 されており, これ らをすべて同率の実質的林業利率で割引 して現在価 合計 を求めん とす るものである。 Itt B試 はその様 な構造 として成立 しているのである。 ところが第2伐期以後の純収益 の現在価 の合計の代 りに 売買地価 の現在価 とす ると

,Bユ

よ純粋 な林地期望価 とは な らないことが式(4)″によって 明 らかであろ う。(糸t粋 な 期望価 が常 に必ず しも実際的 であるとは限 らないのは当 然であるが光 ところで もしも従来の旧Bを式の前提条件 と は異 な り

,負

の項 目をなす

C,

υ等の騰貴率 が正の項 目 たるA留,Dαなどの それよ り大 きいと

,最

初 の伐 期 にFDh いては

,プ

ラスの系t4又益 で あって も何 れかの伐期 におい て純収益 は負の値 に転 じることは明 らかである。 その場合

,収

益還元価 としての林地期望価 としては正 の値のみの合計 をもってす ることが妥当であろ う。何故 な ら林地期望価 は価格 の上限 (も ちろん林業用地 と して の上限

)を

示す ところに意義 があると考 えられ るか らで あ り,また

,純

収益 が負の値 に転 じた後は

,そ

の林地 は も早や資産価値は零 であ り

,交

換価値 は零 と言 うことで あって

,負

の資産価値 は考 え られないか らで もある。す なわちこの場合は,その林地 は理論的 には林業の用 に供 されず

,林

業用以外 に用途 がなければ放葉 され ると言 う ことを意味す るであろ う。 このことを具体的 に式(6)によ って数式的 に示す と次の通 りとなる。 新 現

=T哩

=零

笙 十 呼 Ⅲ ……

c

― 鵬 ・ 鼎 )

1諾

1笙

+⊇

Cl.OS♂ 1.OT協 υl.OSず+と

1.OT箋 (1.O T3v-1.OSυ )

旧Bv式と違 って各要素価格の騰貴率 が異 る場合 を含ん でいる

cこ

の場合

,特

にscやsυがsぉやsDよりも大 きい と言 う条件 にあるとき

,仮

りに第 1伐 期の純収益の現在 価がプラスであっても

,第

2伐 期以後何れは負の現在価 を示すものとなるであろう。 しかも仮 りに第 2伐 期以後 の純J叉益の現在価合計がプラスの場合であったとしても その額は微小であり省略可能の場合 も多いであろう。 と 言 うことはこの条件 にないては第 1伐 期後の時点におけ る地価 を第 2伐 期以後の予想純収益 にもとず く期望価に よって評価することは

,た

とえ可能であるとしても余 り 現実的意味 を持 ち得 ないと言 える。 そこで実際的な林地の評価鑑定 における林地期望価式 としては第 1伐 期間 を限度 とし

,第

2伐 期以後の純収益 の前価合計は微小でもあり, また確実性 も薄いと見て省 略 して差 しつかえない場合 もあろ う。 なる

,第

1伐 期後 に林地 を売却換金することを仮定す る場合,そ の推定額

Bが

得 られるとすれば

,第

1伐 期間 における糸tl又益の前価 にB/1.OT子 を加算 してB“値 を算 出すべ きであろう。 その Bは 第 2伐 期以後の旅tll又益によ る期望価にもとず く場合 もあり,ま た売買価 (他用途転 用を前提 とする場合 も含めて

)に

もとず く場合 もあろう。 Bを 他用途転用を前提 とする売買価に基いて推定する 場合は

,Bユ

よ系屯粋 な期望価 とは言い難いのは言 うまでも ないであろ う。 ところで林地 を第 1伐 期後 に売却換金することをここ で仮定す るのは

,単

に計算の便宜上からのみではないこ とを強調 しておく必要があるよ うに思 われる。まず林地 に投資された資金の回収は第 1伐 期終了後 (主伐収入直 後

)に

おいて最 も容易であると見 られることによる。 も ちろん

,林

地上に育成中の林木が存在 していても

,つ

ま り伐期到来前の林木育成途中にあって

,い

わゆる土地込 で森林 として売却 し資金の回収 をはかることも可能であ るが, しかしかかる場合往々にして見 られる如 く不利な 結果 を招 き易いし

,又

事実上 その作数 も相対的 に少いと 見 られる。 また既 に一般論 として述べたところの林地 の相続移転 登記など所有権 の移動の点 を考え合わせると

,林

地の場 合は通常の標準伐期 を平均的 にみて同一所有者の平均所 有期間 とみなして

,林

地の収益還元価法 による評価 を行 うのが最 も実際的であると言い得 るであろう。つまり第 2伐 期以降における永久の糸制叉益 を評価現在時点の前価 になるし

,還

元価の価額の中に算入すると言 う従来の収 益還元法の考 え方に従 うことなく

,第

1伐 期終了時点で 換金するとして次式のよ うに評価す る方法 を現実的な方

里埒弗キ■つ十い・

lⅢ

…・

lげ 的″の 下

&詐

の展開鍋 脳 している 。 この煙 は

(13)

法 とす ることが出来 る。(次式 を新 々Bを式 と名付けること とす る)

島≒

T子

ヂ十

■…

C

1,OTユ

1.OS評 1.OT望

t鞘

〕………

6″ ただ し B・・…・皆伐直後の裸地 の評価時点売 買時価 sB……・Bの毎年の将 来予想騰貴率 なお本式 においては簡単のため不確実性等 に関す る係数 は省略 している。 もっともBを未知数B笠として上式 によって求 めた林地価 とす ることも出来 ることは既 に触れた ところで ある。 す なわ ち式(6)〃の( )を Rとすれば次式のようになる。 現

=⑪ +辮

∴ 現 ― ⑪ 鵠 … … ・… 0″ この様 な式(6▼ (6)″になける評価額 は式(6)ノ によるも のよ り大 きな額 となるのは当然 である。何故 な ら,式(6半 (6)″の場 合は式(6)′ の場合 に比べ て投 下 資 金 を早 い期間 に回収 す ることを前提 とす るものであ り, それだけ還元 利率は小 さく

,従

って還元価は大 きくなる。 これは投資 としての有利性 を正 しく反映 した もの と理解 し得 るので ある。

(5)新

B″式の検討 Ⅱ 一 造林費・問伐収 入 について一 先ず初 めに旧

B試

における造林費Cにつ いて考察 して お く必要 があろ う。

:づ

:る

&滓

│の

ai 3

1つ は各伐期初めの Cの 現在価の合計額 とする解釈で ある。すなわち

C+詩

… 鍔 器

・・

17 2つめの解釈 は,Cl.O pVをもってCを u年間林業利 率

pで

複利運用せ る元利合計 とみ な し, これが各伐期の 終 り

,す

なわ ちu年毎 に永続 して得 られ るものの現在価 の合計額 とす る。すなわ ち 冊

+絆

+冊

… ― 器 … … … 引 働

Cが

他 に投資され, u年 間林業利率 pに よってでなく, 他の実質的利回 りjに よって運用 されるとした場合の元 利合計

Cl.0,uが

各伐期末毎 に永続 して得 られるものの 現在価合計 とすると次のようになるc

手器十鴇狩

+≦

器許

+…

……

… … … ……

=緞

… … … … ⑬ ところが

,林

業利率pは「許 容 され満足 され る最低 の 高 さの利率」 と規定 され るべ きもので ある。 結局式(9)の場合

,,=pと

言 うことにな り

,式

(9μよ式 (8)と同 じもの とな らざるを得 ないで あろ う。 何故 な ら

,若

しも

,>pと

して式(9)の解釈 によるとど の様 な事態 になるか を試みに見 てみよ う。 今

,評

イ面対象の2等地 の林地(■)の 収益還元価 を求 め る場合 を想定 してみ ると

,林

地 (■)にCを投入 して

,Au

なる収益 を得 る場合,そのCを 1等地 た る林地(I)に 投 入す ればAとなる収益 が得 られ ると して

,

また何 れの場 合 も間伐収入 と管理 費が相殺 され るとし,また,を林地 (I)における造林投資利回 りとす ると, Cl・0ブ

V=At…

………。す……… 10 そ うす ると

,林

地(Ⅱ)の Buは次 の よ うになる。 /1. Cl,0ブ留

B2=こ

荒萌

=了

1.o22 1

_42-Cl.0,2

1.0,2-1

-緒

… … … … ・ 0 式1,に おいて

Au<Aと

なる故

,

負の林地価 となる。 のみならず

,収

益還元価たる地価 としては無意味 な値 と 言 うことになる。すなわち評価対象林地(I)に Cを 投入 す ることによる収益 Auか ら収益還元価 としての地価 を 求めよ うとしている時 に

,Cを

よ り優等 なる林地 (I)に 投資 した場合 を想定 してその機会原価 とすることは当該 林地

(Dの

固有の地価 を算出す る所以ではなく

,式

はりに よっては地価は算出 し得ないことは明 らかである。 このことは新 Bu式 においても明らかに同様に言い得 る ことである。 以上のことがらに類似 している問題 に関伐収入の再投 資利率の問題がある。参考までに見てみよ う。 問伐収入Dαの現在価合計 を求めると次式の如 くなる。

北汗 静

+詩

……

υl.O sυ l.0″ lt-1.Osυ

参照

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