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体幹トレーニング

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Academic year: 2021

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(1)

体幹トレーニング

H26.5.17 舘 利幸

 論文紹介(The myth of core stability[2010])  Functional Training 理論

(2)

体幹とは

• 身体の軸となる部分の総称。 • 体の主要部分。胴体のこと。 • 具体的な関節や筋を指してはいない。 ・ 腹腔を囲む部分(腹横筋・多裂筋・横隔膜・骨盤底筋群) ・深層・表層の筋を含めた胴体部分 ・ lumbo-pelvic-hip complex(腰椎-骨盤-股関節複合体) ・ lumbo-pelvic complex(腰椎-骨盤複合体) 研究者によって様々な説明がなされている。

(3)

体幹筋の機械的役割

• Bergmarkは体幹筋を構造学的特徴からLMとGMに分類 ◎ローカルマッスル(Local Muscle:深層筋) 腹横筋や多裂筋など ◎グローバルマッスル(Global Muscle:浅層筋) 腹直筋・内腹斜筋・外腹斜筋など 近年では、脊柱安定化に関与するとされるLMの収縮に焦点を 絞ったトレーニングが積極的に実施されている。

(4)

• コアスタビリティー(主にLM)について様々な噂や今 まで信じられていた話を再検討

The myth of core stability

[コアスタビリティーの(根拠のない)神話]

Journal of Bodywork & Movement Therapies 14(1):84-98,2010

(5)

コアトレーニングの原理に否定的な立場で再考

• 腹横筋のトレーニングは脊柱の安定化に有用 • 腹筋群の弱化は腰痛につながる • 体幹筋の強化は腰痛の改善につながる • コアと呼ばれる筋群を鍛えることで腰痛の改善につながる • 安定化と腰痛には密接な関係がある

先行研究を基に検証し、『根拠がないと結論』

(6)

安定性についての仮説

 腹筋群は、妊娠中・肥満などでも著しい生理的変化 を示す。  腹筋群に対する損傷は、LBPに関与しないようであ る。  コアトレーニングは、10年間の研究にもかかわらず 理論モデルのままである。

(7)

タイミングの問題

 コアトレーニング発展のきっかけとなった腰痛患者 のLocal Muscle(LM)の活動遅延に対するコアト レーニングの有効性に関して、数十ミリ秒というわ ずかな筋収縮のタイミングの遅れを、セラピストが 評価したり、患者自身がコントロールしたりするこ とは不可能である。  体幹筋の開始タイミングをリセットしそうにない。

(8)

強さの問題

 体幹筋力と耐久性の減少がLBPの素因になるという エビデンスはない。

(9)

1つのコアマッスルを活性化させる問題

 正常な動きにおいて、他の体幹筋からそれぞれに作 用するコアマッスルがあるというエビデンスはない。  人が1つの体幹筋を起動させることを効果的に学ぶ

(10)

類似性の原則

 体幹コントロールは、被験者が実行している特異的 な活動によって変化する。  背臥位で腹横筋などの腹部筋群の収縮トレーニング を行っても、立位やランニング時の腹横筋の活動に 貢献することは保障されない。

(11)

注意の焦点化の原則

 マイケルジョーダンがスラムダンクを決める時や、 腰痛患者がバスを追いかける際、LMに対して難しい 意識を持ち続けることは出来ない。  腹横筋などに対する難しい意識の内的焦点化を多用 したコアトレーニングは運動パフォーマンスを低下 させる可能性がある。

(12)

腰痛予防のためのコアトレーニング

 腰痛予防に対するコアスタビリティーエクササイズ は、その他の治療(運動や理学療法)の1つにすぎ ない。安定性がでるよりはむしろ、何らかの治療的 な影響が運動効果に関連がある。  患者がどんな運動を喜ぶかについて知って、それを 処置計画に加えなさい。

(13)

結論

 日常生活及びスポーツ活動中、体幹を連続的に緊張 することで、脊椎に損傷を与える潜在的な危険があ る可能性がある。  複雑なドローインやブレイシング操作を用いるため に訓練された患者はそれらを用いることを思いとど まらなければならない。

(14)
(15)

FUNCTIONAL TRAINING とは

 ファンクショナルトレーニングは動きのトレーニング。  テクニックではなく、原理原則である。

(16)

FUNCTIONAL TRAINING

の5原則

1) Use of Gravity(重力の利用)

2) Integrate & Dissociate(協同と分離)

3) Kinetic Chain(キネティックテェーン)

4) 3 Dimension Movement(3面運動)

5) Loading & Unloading(力の吸収と発揮)

(17)

1) USE OF GRAVITY(重力の利用)

 動作における基本姿勢は立位であるため、常に重力 を考慮した動作に着目するべきである。  動作の中での筋活動は無意識で行われる。機能を上 げるためには、重力に対して反応できる筋力にしな ければ機能的でない。 重力に対して使え る筋を教育する。

(18)

2) INTEGRATE & DISSOCIATE(協同と分離)

 ファンクショナルな動作は、適切な関節が、適切な 可動域内において適切なタイミングと適切な強度で 利用されたときに実現する。  関節の役割を大きく分けると、大きな動きに適して いる関節をモビリティ関節、適していない関節をス タビリティ関節とすることができる。  動作において筋は、 関節を動かすため にも必要だが、固 定させるためにも 必要。

(19)

2) Integrate & Dissociate(協同と分離)

 脊椎の回旋可動域 (カパンジー)

腰椎:10° 胸椎:75°

(20)

3) KINETIC CHAIN(キネティックチェーン)

 キネティックチェーンとは、運動連鎖。  動作をするときには複数の筋が働いている。筋肉の 動きは連鎖している。  動作はキネティックチェーンで行なわれるため、運 動機能をあげるならば、単関節よりも複合関節でト レーニングをする必要がある。

(21)

 動作は基本的に3面(矢状面・前額面・水平面)で 成立しているため、その機能を改善するファンク ショナルトレーニングも3面で実施するべきである。  動きの機能を上げるならば、どこの筋肉・どこの部 位をトレーニングするという考えでなく、どの関節 を・どの面に動かすかという考え方をする。

4) 3 DIMENSION MOVEMENT(3面運動)

(22)

 重力に抗した動きの場合には、力の発揮(Unloading) の前に、力の吸収(Loading)を行なっている。  力の吸収では、重力を利用してあらかじめエキセント リック収縮させて関節を動かし、その後コンセントリッ ク収縮をする。  動作のトレーニングにおいて、筋に伸張後、すぐに収縮 するという筋の反応の教育もしなければならない。

5)LOADING & UNLOADING(力の吸収と発揮)

(23)

『スタビリティ関節とモビリティ関節が関節ごとに 分離して機能し、キネティックチェーンにて協同し て機能する(動作が生じる)。その動作は3面運動 であり、力の発揮の前に必ず、力の吸収が行なわれ る。』

『機能的な動き』とは

(24)

体幹の

ファンクショナルトレーニング

『体幹の機能向上』

(25)

1. ファンクショナルな動作の中で、体幹筋群は重力に抵抗する力が発生 したときに自動的に機能する。 2. 体幹は、可動性の少ないスタビリティ関節のため、ファンクショナルな 動作を行う際の役割は『固定』である。また、体幹自体を固定するだけ でなく、固定によって体幹に隣り合う関節である股関節および胸椎に 適切な動きを促す機能を持っている。 3. ファンクショナルな動作は、全身のキネティックチェーンを利用して生み 出されるが、そのほとんどは体幹を通過している。 4. 体幹はスタビリティ関節であるが、動作の中で正常な可動域内におい て動くことができる為、体幹自体も、3面運動にて機能する必要がある。

体幹のファンクショナルトレーニング

※ 体幹:lumbo-pelvic complex(腰椎-骨盤複合体)

(26)

 体幹を安定させるためには、胸椎・股関節の可動域確保が必要。

胸椎・股関節の可動域改善

(27)

 フロントブリッジ

体幹トレーニング

(フロントブリッジ) (不適切なフロントブリッジ)

(フロントブリッジシングルアーム) (不適切なフロントブリッジシングルアーム) (フロントブリッジ応用)

(28)

 サイドブリッジ

体幹トレーニング

(サイドブリッジ) (不適切なサイドブリッジ)

(サイドブリッジヒップフレクション)

(29)

 ブリッジ

体幹トレーニング

(ブリッジ) (不適切なブリッジ)

(不適切なシングルレッグブリッジ)

(30)

 立位・座位などでの体幹の『分離と協同』

体幹トレーニング

ランジポジションで体幹を固定 しながら、胸椎の側屈を行う。 ランジポジションで体幹を固定 しながら、胸椎の回旋を行う。

(31)

【参考・引用文献】

• Lederman E:The myth of core stability. Journal of bodywork & movement therapies,14(1):84-98,2010 • Michael Boyle(中村千秋監訳):写真でわかる ファンクショナルトレーニ ング,大修館書店,2007 • 渡部賢一,鈴木岳ら:ファンクショナルトレーニング 機能向上と障害予防の ためのパフォーマンストレーニング,文光堂,2010 • Carolyn Richardsonほか(齋藤昭彦翻訳):脊椎の分節的安定性のための 運動療法-腰痛治療の科学的基礎と臨床,産学社エンタプライズ出版部,2 002

参照

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