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企業経営動向調査0908

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Academic year: 2021

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(1)

・・・・・・・・・・・ ぶぎん地域経済研究所 ・・・・・・・・・・・・・・・・・

東日本大震災が埼玉県内の企業経営に及ぼす影響調査

調査対象:県内企業 571 社 調査方法:アンケート方式 (5 月上旬 郵送回収) 回答企業:259 社(回答率 45.4%) 業種別内訳:製造業 155 社 非製造業 104 社 1.震災による影響の有無について 全体では、「震災による被害や企業活動に支障となる影響(原発事故の影響を含む)が あった」とする企業は 68%と約7割に上った。 業種別にみると、「影響があった」とする企業は、製造業で 72%、非製造業で 62%と、 製造業の方が、非製造業に比べ震災の影響があったとする企業の割合が高くなっている。 規模別にみると、「影響はあった」とする企業は、従業員 100 人未満の企業 (以下、規 模の小さい企業)で 59%、従業員 100 人以上 (以下、規模の大きい企業)では 78%と約8 割近くにのぼり、規模の大きい企業の方が、震災の影響があったとする企業の割合が高く なっている。(図1) 3 月 11 日に発生した東日本大震災による被害や企業経営に支障となる影響(原 発事故の影響を含む)を県内企業からのアンケート調査によりとりまとめたもので ある。実際に被害を受けたり企業経営に支障となる影響があったとする企業は約7 割に上った。 被害・影響があった企業にその内容を聞いたところ、全体で「原材料・部品・製 品等の調達難」が 57%、「電気・水道・ガス等の供給不足による支障」が 56%と多 く、次いで「納入先企業の被災による出荷停止」が 37%、これに「支店・営業所・ 工場等の損壊」及び「自粛ムード等による消費マインド悪化」がともに 28%で続 いている。 大震災以後に見られた一部商品の買いだめや復旧・復興需要関係からの受注増や 販売増などの影響については、7 割近い多くの企業が「影響は見られない」として いるものの、「復旧・復興需要による売上増」が 12%、「生活必需品の買いだめに よる売上増」、「防災関連製・商品の売上増」、「原材料・資材の価格上昇を見込んだ 前倒し需要」がともに 5%と影響が出ている企業もあった。 また大震災以後、これまで実施した又は今後予定している被害・影響への対応策 を聞いたところでは、「人件費の抑制、経費抑制などコスト削減」が 42%と最も多 く、これに「夜間操業、休日操業など操業体制の見直し」が 37%、「原材料・部品・ 製品等の代替調達先の確保、調達先の見直し」が 35%と上位を占めている。

●調査レポート

要旨

(2)

・・・・・・・・・・・ ぶぎん地域経済研究所 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 図1.震災による被害や企業活動に支障となる影響(原発事故の影響を含む) 78 59 62 72 68 20 36 34 25 29 2 5 4 3 3 0 20 40 60 80 100 規模の大きい 企業 規模の小さい 企業 非製造業 製造業 全体 (単 位 : %) 被害や企業活動に支障となる影響が あった 被害や企業活動に支障となる影響はな かった その他 2.被害・影響の内容 被害・影響があった企業にその内容を聞いたところ、全体では、「原材料・部品・製品等 の調達難」が 57%と最も多く、これとほぼ同じ割合で「電気・水道・ガス等の供給不足に よる支障」が 56%と多くなっている。次いで「納入先企業の被災による出荷停止」が 37%、 図2.被害・影響の内容(複数回答) 業種別 0 3 6 9 12 16 21 16 21 43 22 22 49 64 2 3 3 8 17 19 18 27 26 19 32 46 61 52 1 3 4 9 15 18 19 23 24 28 28 37 56 57 0 20 40 60 80 その他 「避難地域指定」による支店、工場等の操業 停止 従業員の被災等 放射能汚染の懸念による風評被 害 震災対応費用の増加 製商品・仕掛品・原材料等の損壊 原材料・資材の価格高騰 生産設備・機械・車両等の損壊 物流寸断による仕入・納入への支障 「自粛ムード」等による消費マインド悪化 支店・営業所・工場等の損壊 納入先被災による出荷停止 電気・水道・ガス等の供給不足による支障 原材料・部品・製品等の調達難 (単 位 : % ) 全体 製造業 非製造業

(3)

・・・・・・・・・・・ ぶぎん地域経済研究所 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ これに「支店・営業所・工場等の損壊」及び「自粛ムード等による消費マインド悪化」が ともに 28%で続いている。直接的被害については、先述の「支店・営業所・工場等の損壊」 28%のほか、「生産設備・機械・車両等の損壊」が 23%、「製商品・仕掛品・原材料等の損 壊」が 18%、「従業員の被災等」が 4%となっている。 業種別にみると、製造業では、「電気・水道・ガス等の供給不足による支障」が 61%と 最も多く、次いで、「原材料・部品・製品等の調達難」が 52%と半数を超えた。この2項 目については、電力不足、サプライチェーン(供給網)の寸断の影響を強く受けたとみら れる、ことに鉄鋼・非鉄金属、電気機械、輸送用機械、印刷などで回答が多くなってい る。これに、「納入先企業の被災による出荷停止」が 46%、「支店・営業所・工場等の損壊」 が 32%で続いている。また、非製造業では、商品の仕入れに支障をきたしている自動車販 売、資材等の仕入が困難となっている一般建設を中心に「原材料・部品・製品等の調達難」 が 64%と最も多く、次いで、「電気・水道・ガス等の供給不足による支障」が 49%と多く なっている。これに、卸売や小売を中心に「自粛ムード等による消費マインド悪化」が 43% と続いている。(図2) 図3.被害・影響の内容(複数回答) 規模別 1 4 6 8 17 18 21 25 26 27 34 35 56 60 1 1 1 9 13 22 15 23 19 30 22 39 57 53 0 20 40 60 80 その他 「避難地域指定」による支店、工場等の操業 停止 従業員の被災等 放射能汚染の懸念による風評被 害 震災対応費用の増加 原材料・資材の価格高騰 製商品・仕掛品・原材料等の損壊 物流寸断による仕入・納入への支障 生産設備・機械・車両等の損壊 「自粛ムード」等による消費マインド悪化 支店・営業所・工場等の損壊 納入先被災による出荷停止 電気・水道・ガス等の供給不足による支障 原材料・部品・製品等の調達難 (単 位 : %) 規模の小さい企業 規模の大きい企業

(4)

・・・・・・・・・・・ ぶぎん地域経済研究所 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 規模別にみると、規模の大小を問わず、「原材料・部品・製品等の調達難」、「電気・水 道・ガス等の供給不足による支障」、「納入先企業の被災による出荷停止」が多くなってい る。このほか、規模の大きい企業では、被災地にも事業活動を展開しているとみられるこ とから、「支店・営業所・工場等の損壊」が 34%と多くなっている。(図3) 3.震災以後の受注増や販売増などの影響 大震災以後の受注増や販売増などの影響について聞いたところ、全体では、68%と 7 割 近い多くの企業が「影響は見られない」としているものの、「復旧・復興需要による売上増」 が 12%、「生活必需品の買いだめによる売上増」、「防災関連製・商品の売上増」、「原材料・ 資材の価格上昇を見込んだ前倒し需要」がともに 5%と影響が出ている企業もあった。 業種別にみると、製造業、非製造業とも、全体とほぼ同様に多くの企業が「影響は見ら れない」としているものの、製造業は「復旧・復興需要による売上増」が 13%、非製造業 は「生活必需品の買いだめによる売上増」が 11%と影響が出ているとしている。 規模別にみると、規模の大きい企業の方が、「復旧・復興需要による売上増」、「生活必 需品の買いだめによる売上増」、「防災関連製・商品の売上増」などの各項目で、規模の小 さい企業よりも多めの回答となっている。(図4)(図5) 図4.震災以後の受注増や販売増などの影響(複数回答) 業種別 9 3 6 1 5 5 11 9 65 7 0 2 5 5 5 1 13 70 7 1 3 4 5 5 5 12 68 0 20 40 60 80 その他 防災対策に伴う建設受注増 計画停電対策等節電関連製・商品の売上 増 納品先企業の増加による受注増 原材料・資材の価格上昇を見込 んだ 前倒し需 要 防災関連製・商品の売上増 生活必需品の買いだめによる売 上増 復旧・復興需要による売上増 影響は見られない (単 位 : %) 全体 製造業 非製造業

(5)

・・・・・・・・・・・ ぶぎん地域経済研究所 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 図5.震災以後の受注増や販売増などの影響(複数回答) 規模別 7 0 4 5 5 7 9 14 64 8 2 3 5 3 4 1 10 72 0 20 40 60 80 その他 防災対策に伴う建設受注増 計画停電対策等節電関連製・商品の売上 増 原材料・資材の価格上昇を見込んだ 前倒し需 要 納品先企業の増加による受注増 防災関連製・商品の売上増 生活必需品の買いだめによる売 上増 復旧・復興需要による売上増 影響は見られない (単 位 : %) 規模の小さい企業 規模の大きい企業 4.震災による被害・影響への対応策 大震災以後に実施した又は今後予定している被害・影響への対応策を聞いたところ、全 体では、「人件費の抑制、経費抑制などコスト削減」が 42%と最も多く、これに「夜間操 業、休日操業など操業体制の見直し」が 37%、「原材料・部品・製品等調達先の見直し」 が 35%と上位を占めている。「その他」では、自家発電の導入を挙げる回答が目立ってい る。 業種別にみると、製造業、非製造業とも、全体とほぼ同様の結果となっているが、製造 業で、「夜間操業、休日操業など操業体制の見直し」が 54%と最も多くなっている。こと に鉄鋼・非鉄金属、電子部品・デバイス、印刷では、ほとんどの企業が操業体制の見直し を回答に挙げている。また、「原材料・部品・製品等調達先の見直し」については、製造業 は化学・プラスチックや印刷で、非製造業は住宅建設や卸売で、それぞれ回答が多くなっ ている。(図6) 規模別にみると、規模の大きい企業の方が、「人件費の抑制、経費抑制などコスト削減」、 「夜間操業、休日操業など操業体制の見直し」、「原材料・部品・製品等調達先の見直し」 の上位 3 項目とも、規模の小さい企業よりも回答割合が多くなっている。これは、規模の 大きい企業の方が、規模の小さい企業よりも、震災による被害・影響が相対的に大きかっ たと考えられる。(図7)

(6)

・・・・・・・・・・・ ぶぎん地域経済研究所 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 図6.震災による被害・影響への対応策(複数回答) 業種別 9 0 8 15 19 36 11 41 6 5 2 9 15 34 54 43 7 3 4 12 17 35 37 42 0 20 40 60 その他 生産活動の他地域へのシフト 被災地応援セール、風評被害撲滅 キャンペーン 営業・販売方法の見直し 特になし 原材料・部品・製品等調達先の見直し 夜間操業、休日操業など操業体制の見 直し 人件費の抑制、経費抑制などコスト削減 (単 位 : %) 全体 製造業 非製造業 図7.震災による被害・影響への対応策(複数回答) 規模別 以上 9 3 3 13 15 40 41 47 5 2 6 10 18 34 29 38 0 10 20 30 40 50 その他 生産活動の他地域へのシフト 被災地応援セール、風評被害撲滅 キャンペーン 営業・販売方法の見直し 特になし 夜間操業、休日操業など操業体制の見 直し 原材料・部品・製品等調達先の見直し 人件費の抑制、経費抑制などコスト削減 (単 位 : %) 規模の小さい企業 規模の大きい企業

参照

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