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研究を現場で使える技術へとつなぐ

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2019 年 1 月 31 日受理 連絡責任者:岡井仁志( [email protected]

研究を現場で使える技術へとつなぐ

∼近畿アグリハイテクによる社会実装の支援∼

岡井仁志

特定非営利活動法人近畿アグリハイテク(〒 606-0805 京都市左京区下鴨森本町 15(財)生産開発科学研究所内) 要旨:近畿アグリハイテクは,農林水産・食品産業の先端技術の普及や情報収集・提供を目的として 1989 年に前 身となる組織が発足し,2006 年に NPO 法人化した.農林水産・食品産業技術振興協会など全国の 6 団体とともに 農林水産省の「『知』の集積による産学連携支援事業」を受託している. 1.主な活動内容は,以下の通りである. 1)講演会やシンポジウムの開催 2)研究成果の展示・技術交流会の開催 3)近畿地域大豆研究会等の研究会の支援 4)競争的資金の取得支援 2.産学連携支援の事例として,次のようなものがある. 1)ダイズ生育診断技術とダイズ生産法人のマッチング及び研究資金取得支援 2) 家畜伝染病のまん延防止のための「防疫バッグ」開発における,マッチング,研究資金取得支援及び事業化・ 商品化支援 3)ガスプラズマを用いた種子殺菌法の実用化におけるマッチングと研究資金取得支援 4)特長あるウメ品種を活用した新商品の開発における研究資金取得と商品化支援 キーワード:産学連携,コーディネーター,競争的資金,マッチング

はじめに

今回は研究成果の紹介ではなく,研究者の皆さんが研究 資金の助成を受けようとする時や研究成果を現場で活かそ うとする時に役立つ,産学連携支援組織の一つとして近畿 アグリハイテクの活動をご紹介したい.

1.近畿アグリハイテクの沿革

近畿アグリハイテクの前身である「近畿地域農林水産・ 食品バイオテクノロジー等先端技術研究推進会議」は,農 林水産・食品産業におけるバイオテクノロジーなどの先端 技術の普及や情報収集,提供を主たる目的として 1989 年 に発足した.対外的な信用の確保に向けて法人格を有する ことが望ましいという観点から 2006 年に NPO 法人化し, 名称も「特定非営利活動法人近畿アグリハイテク」として 現在に至っている.これと平行して,社会のニーズもバイ オテクノロジーに限らず幅広い先端研究の成果を現場実装 したり,産学連携による研究成果の事業化の推進へと変化 したことに伴い,産学連携研究の支援と研究成果の現場実 装支援を中心に活動を行っている.2018 年 6 月現在の正 会員数が 83,賛助会員が 11 である. 事務局には,常勤のコーディネーターが 3 人おり,昆虫, 食品,先端技術,畜産,バイオマス,研究倫理,農業,普 及等を担当している.また,常勤のコーディネーターがカ バーしきれない分野については,知財,農業機械,食品機 能性,農業ロボット,水産微生物学,環境,食品化学,等 の非常勤型コーディネーター 7 人の援助を得て対応してい る.

2.組織の目的と主な事業

近畿アグリハイテクは,産学連携支援を行う農林水産・ 食品産業技術振興協会など,全国の 6 団体とともにコン ソーシアムを形成し,農林水産省の「『知』の集積による 産学連携支援事業」を受託している.地域的には,近畿 2 府 4 県と福井県における農林水産分野および食品分野の産 学連携支援が当法人の担当である. 当法人では,現場の課題解決につながる産学連携による 研究開発の推進し,また,研究成果を商品化や事業化など の社会実装に結びつけるために,次の 3 ∼ 8 に紹介するよ うな事業を実施している.

3.講演会やシンポジウムの開催

毎年 6 月に総会の開催と合わせて,一般の方も参加でき る公開講演会を開催している.テーマは,その時々の農業・ 農村の課題などで,研究者の方々が今の農林水産業や農村

総 説

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の現場の課題を知るきっかけになればと願っている.また, シンポジウムでは研究を進めていくうえで参考となるよう な情報提供や近畿地域で産学連携研究によって開発された 成果等を紹介している.近年の講演会およびシンポジウム のテーマは,表 1 および表 2 のとおりである. 講演会やシンポジウムの開催に関する情報は,当法人の メールニュースやホームページでお知らせしている.

4.研究成果の展示・技術交流会の開催

研究成果のアウトリーチや事業化や共同研究の出会いの 場の提供を目的として,「アグリビジネス創出フェア」が全 国 4 箇所で開催されている.これらのうち東京で開催される 全国規模のフェアでは,産学連携支援事業を行う 6 団体とと もにコンソーシアムとして出展し,支援した研究の成果の展 示や,研究によって開発された農産物や商品化しようとして いる食品などの試食や消費者アンケート等を実施している. アグリビジネス創出フェアの 3 つの地域版の一つであ る,「アグリビジネス創出フェア in 東海」を特定非営利活 動法人東海地域生物系先端技術研究会(NPO 法人東海生 研)と共催する形で名古屋で開催している.近畿からも比 較的近いので,多くの皆さんに成果の展示やマッチングの 機会として活用していただきたい.

5.近畿地域大豆研究会の支援

国産大豆の需給拡大をめざし,国産大豆の機能性,新規 用途についての情報交換会,勉強会などを通じて,大豆研 究の発展とともに生産と利用に関わる農家や機能の発展に 資することを目的として,2008 年に近畿地域大豆研究会 が発足した.近畿アグリハイテクは,本会の事務局を担当 し,近畿農政局が運営する近畿産大豆生産・需要拡大協議 会と連携しながら,勉強会の開催・運営や近畿地域大豆研 究会ニュースの発行を行っている. 近畿地域大豆研究会ニュースの主な内容は,大豆に関す る①研究機関の成果情報の紹介,②学会誌等(英文を含む) の文献から Abstract を和訳して紹介,③公開特許及び特許 登録の情報等で,年 4 回発行している.

6.競争的資金の取得支援

①競争的資金情報の提供,②提案書の作成助言,③研究 成果や研究開発過程における事業化や商品化の支援の 3 段 階で支援を行っている. 情報提供については,公募中の研究資金情報をホーム ページに掲載しているほか,年間 30 回程度発信している 「近畿アグリハイテクニュース」というメールニュースで, 新しく募集の始まった研究資金を紹介している.メール ニュースへの登録を希望される方は,事務局まで連絡され たい.また,毎年 1 月頃に農林水産省等と共催で競争的資 金制度に関する説明会を開催している. 提案書の作成助言については,競争的資金制度の説明会 に合わせて個別相談会を開催しているほか,随時相談に応 じているので気軽にご相談いただきたい. 農林水産省の研究助成事業においては,研究開発の成果 だけではなくその成果がどのように現場で活用されたか, 普及したかが重視される.そこで,研究助成事業採択後, 産学連携コーディネーターが研究支援者となって,研究開 発の過程において助言を行う形で研究成果の事業化や商品 化の推進を支援している.後で述べる,「防疫バッグ」や ウメの加工品等がその例である. 表 3 に最近 3 年間に近畿アグリハイテクが支援をして採 択された,研究課題を挙げている.文科省や農林水産省の 他,民間団体が助成する研究資金もあるので,研究内容に 応じて有効に活用されるのがよいと考える.

7.産学連携支援の事例

近畿アグリハイテクが支援した産学連携の事例をいくつ か紹介する. (1)ドローン等を用いたダイズ生育診断技術とダイズ生産法人の マッチング(マッチング・研究資金取得支援) A 大学の学術研究支援室から,いくつかの技術シーズに ついて現場での実用化や競争的資金応募に向けたマッチン グ等のご相談のあった案件の一つである.これまで学内と B 県内で生育診断技術の確立と現場実証をしてきたが,他 の地域でも実証を拡大できないかとの相談であった.生育 診断により収穫時の子実のタンパク質含有率等を予測する 研究ということで,C 県公設試験場が高タンパクなど高品 質な大豆を求める醤油製造会社と連携して県内の大豆産地 の栽培技術の向上をめざしていたので,これを紹介し,院 生の現地調査に協力していただいた. 一方,当法人の会員で大豆流通業者が京都の加工業者か らの地元産大豆を入手したいという要望に応えて大規模な 大豆栽培を始め,品質の安定のための生育診断を求めてい たので,この技術を紹介し,実需者のニーズを研究開発に 反映させるために研究グループに協力者として参画しても らった.科研費や農水省の革新的技術開発緊急展開事業の 経営体強化プロジェクトへの応募を支援し,科研費研究に 採択されたので,当法人の産学連携コーディネーターと大 豆流通業者が研究協力者として参加している. (2)家畜伝染病発生時におけるまん延防止のための「防疫バッグ」 の開発(マッチング・研究資金取得支援・事業化商品化支援) 2004 年に鳥インフルエンザの大発生を経験した D 県か ら,病原微生物に汚染された家畜を封入して輸送するバッ グの開発についての競争的資金応募の相談があった.そこ で,鳥インフルエンザウイルスを研究している E 大学や テント素材の会社との連携を形作るなどして,2012 年に

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表 1 近年の講演会開催 表 2 近年のシンポジウム開催 㛤ദᖺ ࢸ࣮࣐ ㅮᖌ 2018 ᖺ ࠕ㧗ᰯ⏕ࡀᣅࡃ㎰ᯘỈ⏘ᴗࡢᮍ᮶ࠖ 㸯㸬ᆅᇦ࡜୍⥴࡟సࡿ≉⏘Ỉ⏘≀ 㸰㸬࢚ࢥࣇ࢕࣮ࢻࡢ฼⏝࡜ࡑࡢ⏕⏘≀࠾ࡼࡧ ᆅᇦ࡜ࡢ㐃ᦠ 㸱㸬Ⲕࡢࢢ࣮ࣟࣂࣝࢠࣕࢵࣉྲྀᚓ➼ࢆ㏻ࡌࡓ ᆅᇦ≉⏘≀᣺⯆࡬ࡢ㈉⊩ ி㒔ᗓ❧ᾏὒ㧗➼Ꮫᰯᩍㅍ ⃝ ୍㞞 Ặ ኱㜰ᗓ❧㎰ⱁ㧗➼Ꮫᰯᩍㅍ ᅵ⫧ṇẎ Ặࠊᯘ⏣⪔୍ Ặ ி㒔ᗓ❧ᮌὠ㧗➼Ꮫᰯᩍㅍ 㑣 Ἴ࿴ᚿ Ặࠊࢩࢫࢸ࣒ᅬⱁ⛉⏕ ᚐ 2017 ᖺ ࠕᆅᇦࢆάᛶ໬ࡉࡏࡿ㣗࡜㎰ࡢྲྀࡾ⤌ࡳࠊά ᛶ໬࡟࡞ࡽ࡞࠸ྲྀࡾ⤌ࡳࠖ ᪥ᮏ⥲ྜ◊✲ᡤ୺ᖍ◊✲ဨ ⸴㇂ᾈ௓ Ặ 2016 ᖺ ࠕ㎰ᮧࡢ᫂ࡿ࠸ᮍ᮶ࢆᐇ⌧ࡍࡿ㸱㸮ᖺࣅࢪ ࣙࣥࠗࢫ࣐࣮ࢺ࣭ࢸ࣮ࣟ࣡ࣝ࠘ࠖ ࠕ᪥ᮏ࡛᭱ࡶ⨾ࡋ࠸ᮧࠖ㐃ྜ๪ ఍㛗ࠊඖ࢝ࣝࣅ࣮♫㛗 ᯇᑿ㞞ᙪ Ặ 㛤ദᖺ ࢸ࣮࣐ ㅮᖌ 2017 ᖺ ▱㈈ࢭ࣑ࢼ࣮ ࠕ᭱㏆ࡢ≉チไᗘࡢືྥ࡜▱㈈ᡓ␎ࡢ࠶ࡾ ᪉ࠖ ᖹᮌᅜ㝿≉チ஦ົᡤ㛵す࢜ࣇ ࢕ࢫ ᘚ⌮ኈ 㐲⸨┿἞ Ặ 2016 ᖺ ኱㇋ࢩ࣏ࣥࢪ࣒࢘ 㸯㸬ᐇ㟂⪅ࡀồࡵࡿ኱㇋ࡢရ㉁ 㸰㸬㧗ࢱࣥࣃࢡ㉁㟂せ࡟㐺ᛂࡋࡓࢲ࢖ࢬရ ✀࡜᱂ᇵ᮲௳ 㸱㸬රᗜ┴࡟࠾ࡅࡿ኱㇋ࡢ཰㔞࣭ရ㉁ྥୖ ᢏ⾡ 㸲㸬࣮ࣜࣔࢺࢭࣥࢩࣥࢢ࡟ࡼࡿ⏕⫱デ᩿ᢏ ⾡࡜⏝㏵࡟ྜࢃࡏࡓ኱㇋ࡢ཰✭ 㸳㸬≉チ᝟ሗ࡟ࡳࡿ኱㇋ࡢ᪂つ⏝㏵㛤Ⓨ ओ໭ᑿྜྷ୕㑻ၟᗑ௦⾲ྲྀ⥾ᙺ ♫㛗 ໭ᑿᖾྜྷ㞝 Ặ 㸦ᅜ㸧す᪥ᮏ㎰ᴗ◊✲ࢭࣥࢱ࣮ ᢏ⾡ᨭ᥼ࢭࣥࢱ࣮㛗 ᒸ㒊᫛඾ Ặ රᗜ┴❧㎰ᯘỈ⏘⥲ྜᢏ⾡ࢭ ࣥ ࢱ ࣮ ୺ ௵ ◊ ✲ ဨ ∵ ᑿ ᫛ ᾈ Ặ ி 㒔 ኱ Ꮫ ㎰ Ꮫ ◊ ✲ ⛉ ᩍ ᤵ ✄ᮧ㐩ஓ Ặ NPO ἲே㏆␥࢔ࢢࣜࣁ࢖ࢸࢡ ⌮஦㺃஦ົᒁ㛗 ᒸ஭ோᚿ Ặ 2015 ᖺ ࠕᚤ⏕≀➼ࢆ⏝࠸ࡓ⑓ᐖ㜵㝖ᢏ⾡ࠖ 㸯㸬ᙅẘ࢘࢖ࣝࢫ࡟ࡼࡿ㜵㝖ᢏ⾡ࡢ฼⏝ཬࡧ ✀ⱑᢏ⾡࡜ࡢ㐃ᦠ࡟࠾ࡅࡿㄢ㢟      㸰㸬ங㓟⳦〇๣ࡢ㛤Ⓨ࡜௒ᚋࡢᬑཬୖࡢㄢ㢟 㸱㸬ᚤ⏕≀㎰⸆ࡢᬑཬᣑ኱࡟ྥࡅࡓㄢ㢟࡜ᒎ ᮃ㹼ࢼࢫ⛉㟷ᯤ⑓ࢆ౛࡜ࡋ࡚㹼 㸲㸬୓㢪ᑎࢺ࢘࢞ࣛࢩ᱂ᇵ࡟࠾ࡅࡿኳᩛ㎰⸆ ࡢᬑཬ Ᏹ㒔ᐑ኱Ꮫ㎰Ꮫ㒊⏕≀㈨※⛉ Ꮫ⛉ᩍᤵ࣭๪Ꮫ㛗 ኟ⛅▱ⱥ Ặ ி㒔ᗓ⏕≀㈨※◊✲ࢭࣥࢱ࣮ ୺௵◊✲ဨ ᮌᮧ㔜ග Ặ රᗜ┴❧㎰ᯘỈ⏘ᢏ⾡⥲ྜࢭ ࣥࢱ࣮ ⑓ᐖ⹸㒊㛗 ⑓ᐖ⹸㜵 㝖ᡤ㛗 ┦㔝බᏕ Ặ ி㒔ᗓ୰୹す㎰ᴗᨵⰋᬑཬࢭ ࣥࢱ࣮ ୺ᰝ ῰㇂㈆அ Ặ

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表 3 研究資金の取得を支援した研究課題(採択課題) ◊✲㈨㔠ྡ ◊✲఍㢟ྡ ◊✲ࢢ࣮ࣝࣉ 㸰㸮㸯㸵ᖺᗘ㸦ᛂເᨭ᥼ࢆ⾜ࡗࡓᖺᗘ㸪௨ୗྠᵝ㸧 㻶㻿㼀 ᆅᇦࣂ࣮ࣜࣗࣉࣟ ࢢ࣒ࣛ ⸆๣ࢆ౑⏝ࡋ࡞࠸᪂ࡓ࡞✀Ꮚ ẅ⳦ᢏ⾡ࡢᐇ⏝໬ ኱㜰ᗓ❧⎔ቃ㎰ᯘỈ⏘⥲ྜ◊ ✲ᡤࠊబ㈡኱Ꮫࠊࢱ࢟࢖✀ⱑᰴ ᘧ఍♫ 㣤ᓥ⸨༑㑻グᛕ㣗ရ⛉ Ꮫ᣺⯆㈈ᅋ◊✲ຓᡂ 㣰⏕ᆅࡢࠗ⭾ࡽࡳ࠘ᶵᵓࡢゎ ᫂࡟ࡼࡿຍᕤࣉࣟࢭࢫࡢᨵⰋ ▼ᕝ┴㎰ᴗ⥲ྜ◊✲ࢭࣥࢱ࣮ࠊ ㎰◊ᶵᵓ㣗ရ◊✲㒊㛛 ࢖ࣀ࣮࣋ࢩࣙࣥ๰ฟᙉ ໬◊✲᥎㐍஦ᴗ㛤Ⓨ◊ ✲ࢫࢸ࣮ࢪ ഴᩳᆅ࡟࠾ࡅࡿᏳ඲సᴗࢆࢧ ࣏࣮ࢺࡍࡿ㟁ືᘧ࣭⛣ືᘧస ᴗྎ㌴ව㐠ᦙ㌴ࡢ㛤Ⓨ ୕᫭⢭ᶵᰴᘧ఍♫ࠊዉⰋᕤᴗ㧗 ➼ᑓ㛛ᏛᰯࠊዉⰋ┴㎰ᴗ◊✲㛤 Ⓨࢭࣥࢱ࣮ 㸰㸮㸯㸴ᖺᗘ 㠉᪂ⓗᢏ⾡㛤Ⓨ࣭⥭ᛴ ᒎ㛤஦ᴗ(࠺ࡕ⤒Ⴀయᙉ ໬ࣉࣟࢪ࢙ࢡࢺ) ⏕ ≀ ᛶ ࢆ ホ ౯ ࡛ ࡁ ࡿ ᅵ ተ ศ ᯒ࣭デ᩿ᢏ⾡ࡢ㛤Ⓨ࠾ࡼࡧᐇ ド ❧࿨㤋኱Ꮫࠊ࣋ࢪࢱࣜ࢔(ᰴ)ࠊ 㟼ᒸ┴す㒊㎰ᯘ஦ົᡤࠊᮧᒣᕷ ㎰ᯘㄢ 㠉᪂ⓗᢏ⾡㛤Ⓨ࣭⥭ᛴ ᒎ㛤஦ᴗ(࠺ࡕᆅᇦᡓ␎ ࣉࣟࢪ࢙ࢡࢺ) ኱㜰≉⏘Ỉࢼࢫࡢ㠉᪂ⓗ⎔ቃ ไ ᚚ ᢏ ⾡ ᑟ ධ ࡟ ࡼ ࡿ ⏕ ⏘ Ᏻ ᐃ࣭ᣑ኱࡜㧗⣭ₕ≀ࡸ㣗ᮦ࡜ ࡋ࡚ࡢ᪂ࡓ࡞㟂せ๰㐀 ኱㜰ᗓ❧⎔ቃ㎰ᯘỈ⏘⥲ྜ◊ ✲ᡤࠊ㎰◊ᶵᵓࠊ኱㜰ᗓ⎔ቃ㎰ ᯘỈ⏘㒊ࠊἨᕞ㎰࡜⥳ࡢ⥲ྜ஦ ົᡤࠊ࢚ࢫ࣌ࢵࢡ࣑ࢵࢡ㸦ᰴ㸧 Ꮫ⾡᣺⯆఍⛉Ꮫ◊✲㈝ ຓ ᡂ ஦ ᴗ ᇶ ┙ ◊ ✲ 㸦㹀㸧 ࢲ࢖ࢬရ㉁࣭཰㔞ࡢ✵㛫ኚື ࢆ᫝ṇࡋᐇ㟂⪅ࡢࢽ࣮ࢬ࡟ᛂ ࠼ࡿྍኚ㔞⟶⌮ࡢᐇド ி㒔኱Ꮫࠊ▼ᕝ┴❧኱Ꮫࠊᒣཱྀ ┴㎰ᯘ⥲ྜᢏ⾡ࢭࣥࢱ࣮ 㸰㸮㸯㸳ᖺᗘ 㠉᪂ⓗᢏ⾡㛤Ⓨ࣭⥭ᛴ ᒎ㛤஦ᴗ㸦࠺ࡕᆅᇦᡓ ␎ࣉࣟࢪ࢙ࢡࢺ㸧 ≉ᚩ࠶ࡿရ✀ࣛ࢖ࣥ࢔ࢵࣉ࡟ ࡼࡿ࣓࢘㟂せᣑ኱࡜⏕⏘⪅ࡢ ᡤᚓྥୖ ࿴ḷᒣ┴ᯝᶞヨ㦂ሙࠊ࿴ḷᒣ┴ ᕤᴗᢏ⾡ࢭࣥࢱ࣮ࠊி㒔኱Ꮫࠊ ྠᚿ♫኱Ꮫࠊ୰㔝 BC㸦ᰴ㸧 ➼ 㠉᪂ⓗᢏ⾡㛤Ⓨ࣭⥭ᛴ ᒎ㛤஦ᴗ㸦࠺ࡕᆅᇦᡓ ␎ࣉࣟࢪ࢙ࢡࢺ FS ◊ ✲㸧 ᏶⇍࢖ࢳࢪࢡࡢ㤶 ➼㍺ฟࢆ ಁ㐍ࡍࡿࡓࡵࡢ㧗ရ㉁ᯝᐇ⏕ ⏘ᢏ⾡ཬࡧὶ㏻ᢏ⾡య⣔ࡢ㛤 Ⓨ රᗜ┴❧㎰ᯘỈ⏘ᢏ⾡⥲ྜࢭ ࣥࢱ࣮ࠊ⚄ᡞ኱Ꮫࠊ㛵す኱Ꮫࠊ ኱▼⏘ᴗࠊ㸦ᰴ㸧ࢫ࣮ࣃ࣮ࢡ࣮ࣜ ࣥࢢࣛ࣎ࠊ඲㎰රᗜ┴ᮏ㒊ࠊJA ῐ㊰᪥ࡢฟࠊ➼ 㣤ᓥ⸨༑㑻グᛕ㣗ရ⛉ Ꮫ᣺⯆㈈ᅋ 㣗ရ࡟฼⏝ࡋࡸࡍ࠸Ỉ⁐ᛶኳ ↛Ⰽ⣲ࡢᏳᐃ໬ᢏ⾡ࡢ☜❧ ▼ᕝ┴㎰ᯘ⥲ྜ◊✲ࢭࣥࢱ࣮ࠊ ᒾᡭ኱Ꮫ ⱝ⊃‴࢚ࢿࣝࢠ࣮◊✲ ࢭࣥࢱ࣮බເᆺඹྠ◊ ✲ ࢖࢜ࣥࣅ࣮࣒↷ᑕ࡟ࡼࡿᒣ⏣ 㘊ࡢࢸ࣮࣮࣓࣮ࣛࢻ⫱✀ࣛ࢖ ࣈࣛࣜࡢ㛤Ⓨ ⚟஭┴❧኱Ꮫ 「実用技術開発事業(現場ニーズ対応型)の応募を支援し, 採択された.研究開発を進める過程では,完成時の普及活 動に活用できるような開発過程の記録や使用方法の実演な どを映像化しておくよう助言した.2015 年に研究が完了 し,防疫バッグが完成して,国際特許出願された.その後, 神奈川,静岡,青森等の 6 府県でこの防疫バッグの講習会 を実施したり,作業手順が誰でもわかるように動画による マニュアルの作成や DVD 化を支援して普及に貢献した. 現在,この防疫バッグは 10 府県の他,12 の団体,国, 大学等へ納入されたほか,農林水産省の消費安全局から出 された「家畜伝染病予防法に基づく焼却,埋却及び消毒の 方法に関する留意事項」のなかで,「防疫バッグ」封入し て輸送することが指導されている. (3)ガスプラズマを用いた種子の殺菌・消毒法の実用化(マッチ ング・研究資金取得支援) 2016 年のアグリビジネス創出フェアにおいて,工学系 の F 大学と公設の G 農業試験場が共同研究によって開発 したガスプラズマを用いた農産物の殺菌消毒技術の社会実 装について相談を受けた.近畿地域の H 種苗会社にこの

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図 1 産学連携支援の例(1)

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技術を紹介したところ,発芽率に影響を与えない種子消毒 法のニーズを有していたので,この種苗会社とのマッチン グを行った. F 大学,G 公設試験場,及び H 種苗会社の三者で共同研 究契約の締結を助言し,2017 年,JST の競争的資金に採 択された.現在は当法人の産学連携コーディネーターがこ の事業の橋渡し人材として参画し,研究の推進に向けてア ドバイスを行っている. (4)特長あるウメ品種を活用した新商品の開発(研究資金取得支 援,事業化商品化支援) I 県は日本一のウメの産地で南高梅が有名だが,多様な 品種の活用による経営拡大をめざして,近年新品種の導入 が進んでいる.その一つが果肉まで赤い品種「露茜」であ る.「露茜」について生産技術の確立と品種の特性を活か した加工品開発をめざした,競争的資金応募を支援し 2013 年に採択された.研究開発過程において,アドバイ ザーとして支援する中で,栽培管理マニュアルや赤色の梅 酒や梅シロップが商品化された. 次の段階として,2016 年からは新しい品種を 2 品種加え, 革新的技術開発緊急展開事業(うち地域戦略プロジェクト) に応募して採択された.香りが特徴的な品種「翠香」,オ レンジ色でペクチンを多く含む品種「橙高」のそれぞれの 品種特性を活かし,シロップやジャム,分散系のマヨネー ズ風ドレッシング,菓子類を開発している.このような商 品開発においては,農協や菓子販売店も巻き込んで検討を 行っており,開発された加工品について,アグリビジネス 創出フェアにおいて,嗜好性や食感についてのアンケート など消費者を対象とした調査も実施している. この研究グループでは,ウメの生産者,農業試験場など の農業分野だけでなく工業系の工業試験場,工学系の大学, 食品や酒造メーカー,など,さまざまな分野が協力して地 域の特産品開発に取り組んでいることが特徴である.

9.研究と産 学連携支援事業の活用

農林水産省の研究助成事業の公募要領を読むと「事業概 要」や「目的」の部分に,「現場の課題解決に必要な技術」, 「農林漁業者への実装までを視野に入れた技術開発」「社会 実装を意識した研究計画」などの記述が多く見られる.農 学が実学の一つである以上,研究者としても自分の研究成 果が農業の現場で実際に活用されることは大きな生きがい となると思われる. 近年開発される技術の多くは新規の素材や先端技術を活 用したものであるため,それらの技術に長けた企業や加工 業者等との連携によって実用化が進む場面が,先に紹介し た事例などをはじめ多く見られる.近畿アグリハイテクに は,農林水産分野ばかりでなく多くの食品産業に関わる企 業や研究者も会員として参加しているため,産学連携支援 によって農学分野の研究成果の現場実装に広く貢献できる ものと考えている.多くの皆さんの積極的な活用や会員と しての参加を期待している. 近畿アグリハイテクのホームページ:http://www.kinkiagri. or.jp/ 入会やメールニュース,大豆研究会の申込先:offi ce@ kinkiagri.or.jp

(7)

Bringing up the research in the laboratory to the technology easy-to-use in the

fi eld by coordination ~Assistance of Social implementation by Kinki Agri

High-tech~

Hitoshi Okai

Non-Profi t Organization Kinki Agri High-tech (15 Morimotocho, Shimogamo, Sakyo-ku, KYOTO 606-0805, Japan)

Summary:Predecessor of Kinki Agri High-tech was established in 1989, with the aim of spreading advanced technology of Agriculture, Forestry, Fisheries, and Food industries, which was corporateized in 2006, to be a non-profit-organization. Forming a consortium with 6 organizations such as Japan Association for Techno-innovation in Agriculture, Forestry and Fisheries, we received commission from the Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries for Industry-Academia Collaboration Support Projects by Knowledge Integration .

1. Our main activities are as follows. 1) Holding lectures, and symposiums.

2) Holding the exhibitions of research results and the meetings for technology exchange. 3) Supporting the societies for study, such as the society for soybean research in Kinki area. 4) Supporting to get grant funding for research.

2. Case examples of industry-academia collaboration support are as follows.

1) Support of the matching for growth diagnostic research of soybean and the growers, and of getting grant funding for it. 2 ) Support of matching and getting grant funding for the research and development of epidemic prevention bag and support

for commercializing the result of it.

3) Support of matching and getting grant funding for practical application of seed sterilization technology using gas-plasma. 4 ) Support of getting grant funding for the development of new products utilizing distinctive plum varieties, and

commercializing the result of it.

Key Words: business-academia collaboration, coordinator, grant funding for research, matching

Journal of Crop Research 64: 11-17 (2019) Correspondence: Hitoshi Okai ([email protected]

表 1 近年の講演会開催 表 2 近年のシンポジウム開催㛤ദᖺ ࢸ࣮࣐  ㅮᖌ 2018ᖺ ࠕ㧗ᰯ⏕ࡀᣅࡃ㎰ᯘỈ⏘ᴗࡢᮍ᮶ࠖ 㸯㸬ᆅᇦ࡜୍⥴࡟సࡿ≉⏘Ỉ⏘≀     㸰㸬࢚ࢥࣇ࢕࣮ࢻࡢ฼⏝࡜ࡑࡢ⏕⏘≀࠾ࡼࡧᆅᇦ࡜ࡢ㐃ᦠ 㸱㸬Ⲕࡢࢢ࣮ࣟࣂࣝࢠࣕࢵࣉྲྀᚓ➼ࢆ㏻ࡌࡓᆅᇦ≉⏘≀᣺⯆࡬ࡢ㈉⊩  ி㒔ᗓ❧ᾏὒ㧗➼Ꮫᰯᩍㅍ  ⃝୍㞞 Ặ ኱㜰ᗓ❧㎰ⱁ㧗➼Ꮫᰯᩍㅍ ᅵ⫧ṇẎ Ặࠊᯘ⏣⪔୍ Ặ ி㒔ᗓ❧ᮌὠ㧗➼Ꮫᰯᩍㅍ 㑣Ἴ࿴ᚿ Ặࠊࢩࢫࢸ࣒ᅬⱁ⛉⏕ᚐ 2017ᖺ ࠕᆅᇦࢆάᛶ໬ࡉࡏࡿ㣗࡜㎰ࡢྲྀࡾ⤌ࡳࠊάᛶ໬࡟࡞ࡽ࡞࠸ྲྀࡾ⤌
表 3 研究資金の取得を支援した研究課題(採択課題) ◊✲㈨㔠ྡ  ◊✲఍㢟ྡ  ◊✲ࢢ࣮ࣝࣉ  㸰㸮㸯㸵ᖺᗘ㸦ᛂເᨭ᥼ࢆ⾜ࡗࡓᖺᗘ㸪௨ୗྠᵝ㸧  㻶㻿㼀 ᆅᇦࣂ࣮ࣜࣗࣉࣟ ࢢ࣒ࣛ  ⸆๣ࢆ౑⏝ࡋ࡞࠸᪂ࡓ࡞✀Ꮚẅ⳦ᢏ⾡ࡢᐇ⏝໬  ኱㜰ᗓ❧⎔ቃ㎰ᯘỈ⏘⥲ྜ◊✲ᡤࠊబ㈡኱Ꮫࠊࢱ࢟࢖✀ⱑᰴ ᘧ఍♫  㣤ᓥ⸨༑㑻グᛕ㣗ရ⛉ Ꮫ᣺⯆㈈ᅋ◊✲ຓᡂ  㣰⏕ᆅࡢࠗ⭾ࡽࡳ࠘ᶵᵓࡢゎ ᫂࡟ࡼࡿຍᕤࣉࣟࢭࢫࡢᨵⰋ ▼ᕝ┴㎰ᴗ⥲ྜ◊✲ࢭࣥࢱ࣮ࠊ㎰◊ᶵᵓ㣗ရ◊✲㒊㛛  ࢖ࣀ࣮࣋ࢩࣙࣥ๰ฟᙉ ໬◊✲᥎㐍஦ᴗ㛤Ⓨ◊ ✲ࢫࢸ࣮ࢪ  ഴᩳᆅ
図 1 産学連携支援の例(1)

参照

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