要 旨 ラットを用いた脳血流量(CBF)自動調節能の計測では,自動調節能を示す血圧範囲で,緩やかな CBF 変化 を示す個体が複数観察されるなど,CBF 自動調節能には個体差があることが知られている.我々は,この CBF自動調節能の個体差について,血管平滑筋の機械モデルを用いたシミュレーション手法により解釈できる のではないかと考えた.シミュレーションは Ursino らが提案するモデルを用い,モデル係数はラットで測定 された血管の機械特性に合わせて変更した.モデル係数について生理的な範囲で変化させたところ,細動脈に おいて血圧と血管の張力を関係づける係数を少し変えるだけで,CBF 自動調節能の血圧範囲において緩やかな 血流変化を示す結果が得られた.このことは,CBF 自動調節能に個体差があり,とくに細動脈の個体差によっ て,従来の CBF 自動調節能を示す血圧範囲で,必ずしも血流量が一定になることはないことを示したといえる. (脳循環代謝 25:43∼49,2014) キーワード : 脳血流量,自動調節能,シミュレーション,平滑筋反応特性,ラット
はじめに
動物実験において脳血流量(CBF)自動調節能の計測 をするには,全身血液量を減少させ,血圧を低下させ る脱血法を利用することが多い1, 2).また,脱血を伴わ ない方法として,下半身をチャンバー内に密閉して減 圧し,下肢に血液を移行し貯留させることで全身血圧 を降圧する下半身陰圧負荷法も提案されている3). 我々は,この脱血法と下半身陰圧負荷法による CBF 自動調節能の違いを比較検討してきた4).その結果, CBF自 動 調 節 能 を 示 す 血 圧 範 囲(お お よ そ 60∼ 150 mmHg)において,測定手法によらず,緩やかな CBF変化を示す個体が複数観察されることを報告し た4).同様の報告は散見されるものの5),CBF 自動調 節能を示す血圧範囲で CBF がほぼ一定に保たれると 考えることが一般的であり,こうした個体差は無視さ れる場合が多い. 近年,個人の違いに適応したオーダーメイド医療が 注目を集めているが,CBF 自動調節能の個体差を生み 出す要因があきらかになれば脳梗塞診断,診療方針を 個々人に合わせて最適化できる可能性がある.例え ば,正常血圧付近において緩やかな CBF 変化を示す 個人は,血管狭窄時に血流が大きく低下し,通常の CBF自動調節能を有する個人にくらべ,脳梗塞の範囲 が広がる傾向にあることが予想され,その原因が予想 できれば,原因に応じた最適な治療方針を提案できる 可能性がある.治療方針を検討するうえでも,その個 体差を生み出している原因がどういった機構で関与し ているかを突き止めることは大切な研究である. 一方,CBF 自動調節能や,炭酸ガス反応性を模擬す る脳血管モデルシミュレーション手法が知られてい る6).この手法を用いて,我々は,アンジオテンシン II受容体拮抗薬投与モデルラットに対する炭酸ガス反 応性や,過渡的脳虚血モデルラットにおいて 72 時間 後に観察される過灌流現象を解釈してきた7, 8).こうし たシミュレーション手法により実験結果を解釈するこ とは,直観的に理解しにくい現象を説明するために有平滑筋機械モデルシミュレーションによる
ラット脳血流量自動調節能個体差の検討
中村 和浩,近藤 靖,水沢 重則,木下 俊文
受付日:2014 年 3 月 24 日,受理日:2014 年 5 月 30 日 秋田県立脳血管研究センター 〒 010-0874 秋田県秋田市千秋久保田町 6-10 TEL: 018-833-0115 FAX: 018-833-2104 E-mail: [email protected]用である. そこで,我々は,この血管平滑筋の機械モデルを模 擬したシミュレーション手法を用いることで,CBF 自 動調節能の個体差が生じる原因を解釈できるのではな いかと考え,解析を行った.
実験方法
1.平滑筋機械モデル 本研究において基本とした平滑筋機械モデルシミュ レーションは Ursino らが提案する方法であり,血管径 に応じた血管張力が血管内圧とつり合いをとることに 基づき,血液体積量の変化に伴う微分方程式を数値的 に解くことで血圧と血流量の関係を模擬することがで きる6).Ursino らのモデルでは大動脈,細動脈に相当 する 2 本の血管から構成されており,このモデルでも CBF自動調節能を模擬しているが,ラットの実験結果 を考察する場合,ラットの血管径に合わせたパラメー タが望ましい.Davis らは 3 本の異なる径の動脈血管 について機械特性を報告しており9),我々はこの実験 報告に合わせて,3 つの異なる血管径から構成された 血管モデルを利用した.また,静脈圧,頭蓋内圧は定 値としてシミュレーションを行った.このシミュレー ション手法について,すでに学会報告をしてきた が7, 8, 10),ここにその方法を記載する. 1)血流量変化と血液体積量,血管半径の関係 シミュレーションに用いる血管モデルを図 1 に記載 する.添え字 i について,0 が大動脈,1 が小動脈,2 が細動脈を表すものとして,それぞれの血管抵抗を 2×Riとおき,全身血圧を Pa,それぞれの動脈の中点の 血圧を Piとする.この時,血流量の差が,血液体積量 (Vi)の時間変化に相当し,式 1∼3 が導ける. ( ) ( ) ( ) P P R P P R R dV dt a− − − + = 0 0 0 1 0 1 0 1 2 ………(1) ( ) ( ) ( ) ( ) P P R R P P R R dV dt 0 1 0 1 1 2 1 2 1 1 2 − + − − + = ………(2) ( ) ( ) ( ) P P R R P P R dV dt c 1 2 1 2 2 2 2 1 2 − + − − = ………(3) ここで,血液体積量は血管半径 riの 2 乗に比例するの で,その比例係数を Kv,iとすると,血液体積量の時間 変化は半径の時間変化と式 4 の関係がある. V K r dV dt K r dr dt i= v i i, 2, i = ×2 v i, × ×i i ………(4) また,血管抵抗は Hagen-Poiseuille の法則に基づき, 比例係数を KR,iとして式 5 の関係がある. 1 4 Ri=K rR i i, ………(5) 2)血管壁における力のつり合い 血管平滑筋により 3 つの張力が発生することが知ら れている6, 9, 11).第一は,平滑筋自体の機械特性を表 す,いわば受動的筋力とも呼ぶべき弾性張力.第二 は,アクチン−ミオシンの働きにより能動的に発生す る血管の収縮方向に働く血管平滑筋による収縮力.第 三は,血管の変形によって血管壁に生じる粘性張力で ある.これらの張力は単位長さあたりの力で表される 応力と血管壁の厚み(hi)の積で定義される. 血管平滑筋の弾性張力 Te,iは血管半径に対して指数 関数で近似できることが知られており6, 11),弾性応力を σe,iとして,σe0,i,Kσ,i,σcoll,iを定数とした時,平滑
筋張力が 0 の時の血管半径を r0,iとすると,式 6,7 の 関係がある. σe,i σe0,1 σ,i σ i i coll i K r r r ,i , , exp = − 0 − − 0 1 ………(6) Te i, =σe i i,h ………(7) また,血管平滑筋の収縮力 Tm,iは最大収縮力を発生す
る血管径を rm,i,最大収縮力を Tmax,iとした時,nm,i,rt,i
を定数として,式 8 の関係が成り立つことが知られて いる6, 11). T T r r r r m i i i m i t i m i nm i , max, , , , exp , = − − − ………(8) 図 1.シミュレーションに用いた血管モデル(A).中大脳 動脈を模擬した大動脈と小動脈,細動脈の 3 つの血管か ら構成した.また,血管壁における力のつり合いを B に 示した.
さらに,血管半径の変化により,血管壁に生じる粘性 力 Tv,iは,その粘性応力を σv,iとして,ηiを定数とし たとき,式 9,10 の関係がある. σv i ηi i i r dr dt , , = 0 ………(9) Tv i, =σv i i,h ………(10) このとき,血管の厚みは血管壁の断面積を一定と仮定 し,血管径により変化するものとし,h0,iを定数とし て式 11 の関係がある. hi= − +ri ri2+ r h0 i i+h i 0 02 2 , , , ………(11) 6∼11 式であらわされた血管壁の弾性張力,血管平滑 筋による収縮力,血管壁に生じる粘性力の合計は図 1Bに示すように,血圧が血管に与える力と等しいの で,式 12 の関係が成り立つ.ただし,Picは血管外壁 にかかる頭蓋内圧力とする. Pri i−P ric i( +hi)=Te i, +Tm i, +Tv i, ………(12) 3)CBF 自動調節能のモデル化 式 1∼3 と式 12 はそれぞれ,血管半径に関する微分 連立方程式となり,この微分方程式は計算機により数 値的に計算することができる.静脈部分の血管抵抗 Rpvは定数とした. ここで,CBF 自動調節能は式 8 の Tmax,iが血圧に よって変化するというモデルで計算される6).具体的 には Tmax0,iを定数として,係数 Miを式 13,14 に示す ように変化すると仮定する. Tmax,i=Tmax ,0i(1+Mi) ………(13) M x x i aut i aut i = − + + 1 0 5 1 0 5 exp( / . ) exp( / . ) , , ………(14) 式 13 の xaut,iは正常時血圧 Pi,nからの変動に対する血管 平滑筋の反応による時定数 τaut,iと利得 Gaut,iを定数とし た時,式 15 の関係とする. dx dt x G P P P
aut i aut i aut i i i n i n
aut i , , , , , , (( ) / ) =− + − τ ………(15) 細動脈を流れる血流量と静脈を流れる血流量は等し く,式 16 により計算される値を CBF とする. CBF P P R P P R c c v pv =( 2− )=( − ) 2 ………(16) 2.モデル係数の決定 ここで,式 1∼15 で与えられる任意定数の定め方に ついて述べる.まず,Davis らの報告9)において測定さ
れた値に基づき,rm,i,h0,i,Tmax0,iを定める.rm,iは,最
大張力の時の血管の半径であり,h0,iは測定された血
管の厚みである.また,Tmax0,iは測定された最大収縮
力の値とする.r0,iは Carlson らの報告11)に基づき,rm,i
の 80%の値とした.式 7 における,σe0,i,Kσ,i,σcoll,iは
Davisらの報告9)において測定された血管平滑筋の弾性 張力と一致するよう,また,式 8 における nm,i,rt,iは 血管平滑筋の収縮力と一致するよう,数値計算ソフト ウ ェ ア Matlab(Mathwork 社)に よ り,Nelder-Mead Simplex法を用いて計算した.次に,Harper らの報 告12)に基づき,血圧と血管径の関係に一致するよう
Matlabを用いて同様に KR,i,Gaut,iを推定した.頭蓋内
圧力 Pic,静脈圧 Pvや正常血圧である P0,n,P1,n,P2,n は,Harper ら の 報 告12)や Werber ら の 報 告13)に 基 づ き,表 1 の値とした.Kv,iの値は Wiedeman らが示す 血液体積量分布14)となるようシミュレーションで得ら れた正常血圧時の血管径に基づき定めた.ηiは Bergel らの報告15)に基づき,血管径によらず 100 mmHg·s と し,時定数 τaut,iは Ursino らの報告6)に基づき表 1 の値 とした. 3.シミュレーションの方法 式 1∼3 と式 12 を連立微分方程式として,Matlab に より計算した.Matlab では血管径の初期値として正常 血圧時の血管径を与え,微分方程式を積分形式として 数値的に計算することで,血管径と血圧を逐次的に計 算する.血管径の値が一定となり,解が収束したとき の計算結果をそれぞれの血管の血圧と血管径とした.
結 果
図 2 に式 7,8 から得られた血管平滑筋の弾性張力 および,平滑筋の収縮力を合わせた細動脈の最大筋力 の 1 例を示す.計算結果はおおよそ,Davis らの報告9) と一致しており,Nelder-Mead Simplex 法による係数推 定法において,モデルパラメータが適切な係数に収束 していることが見てとれる.図 3 は Gaut,2を 4.0 とした 時の 3 つの血管径が全身血圧変化に応じてどのように 変化するかを示し,図 4 は Gaut,2について,最適化さ れた値である 4.0 以外に,5.0,3.0 と変化したときの 全身血圧変化と,細動脈の血管径の変化を示した. 図 4 の結果から,Harper らが報告している動物実験の 結果はばらつきが大きく,Gaut,2が 3.0 や 5.0 だとして も,測定結果の誤差の範囲に含まれることが理解される.Gaut,2を変化させた時の全身血圧と,CBF の関係 を図 5 に示す.Gaut,2が 4.0 の時,典型的な CBF 自動 調節能の関係が示されており,Gaut,2が 5.0 の時には CBF自動調節能が働く血圧範囲でなだらかな血流量減 少が,また,Gaut,2が 3.0 の時は緩やかな血流量増加が 示されている. 表 1.シミュレーションに用いたパラメータ Davis et al.9)における測定値 h0,0 = 0.00088 cm h0,1 = 0.00042 cm h0,2 = 0.00022 cm
Tmax0,0= 1.25 mmHg·cm Tmax0,1= 0.9 mmHg·cm Tmax0,2= 0.55 mmHg·cm
rm,0 = 0.0052 cm rm,1 = 0.0041 cm rm,2 = 0.0029 cm
Davis et al.9)における測定値から計算により定めた値
r0,0= 0.0042 cm r0,1= 0.0033 cm r0,2= 0.0023 cm
Davis et al.9)における弾性張力の測定値となるよう,係数推定法により推定した値
σe0,0 = 5.64 mmHg σe0,1 = 2.75 mmHg σe0,2 = 6.55 mmHg
Kσ,0= 14.8 Kσ,1= 19.5 Kσ,2= 17.5
σcoll,0 = 4.66 mmHg σcoll,1 = 1.83 mmHg σcoll,2 = 6.71 mmHg
Davis et al.9)における収縮力の測定値となるよう,係数推定法により推定した値
rt,0= 0.0036 cm rt,1= 0.0055 cm rt,2= 0.0039 cm
nm,0 = 1.73 nm,1 = 2.0 nm,2 = 2.5
Harper et al.12)における測定値となるよう,係数推定法により推定した値
KR,0= 3.2×10(mmHg·s·cm)9 ‒ 1 KR,1= 2.3×10(mmHg·s·cm)7 ‒ 1 KR,2= 1.7×10(mmHg·s·cm)8 ‒ 1
Gaut,0 = 3.1 mmHg‒ 1 Gaut,1 = 2.2 mmHg‒ 1 Gaut,2 = 4.0 mmHg‒ 1
Harper et al.12)における正常血圧から定めた値 Rpv= 323 mmHg·s/ml Pic= 8 mmHg Pv= 15 mmHg P0,n = 90 mmHg P1,n = 75 mmHg P2,n = 42 mmHg Wiedeman et al.14)における血液量分布となるよう,正常血圧時の血管径から定めた値 Kv,0= 740 cm Kv,1= 500 cm Kv,2= 310 cm Urshino et al.6)の値から定めた値
τaut,0 = 5.0 sec τaut,1 = 10.0 sec τaut,2 = 10.0 sec
図 2.細動脈における血管平滑筋の弾性張力(破線),最 大収縮力(実線)を計算により求めた値 横軸は平滑筋の収縮力が最大となる半径を 1.0 として正 規化した値を示した.図中■,●はそれぞれ,Davis らに より rat の細動脈から得られた実験結果を示した. 図 3.血圧を変化させた時の血管径のシミュレーション 結果 シミュレーションに用いた異なる 3 つの血管径の変化を それぞれ示した.
考 察
我々は,血管平滑筋の機械モデルを模擬したシミュ レーション手法を用いることで,CBF 自動調節能の個 体差を検討した.図 4,5 に示すシミュレーション結 果から,CBF 自動調節能には個体差があり,CBF 自 動調節能を示す血圧範囲で血流量が一定にならない個 体が存在しても不思議ではないことを示したと考えて いる. まず,シミュレーションに用いた係数の推定方法に ついて考察する.表 1 に示す係数の内,血管径や血管壁厚みに関わる値(r0,i,h0,i,rm,i)は Davis らの実験結
果9) から直接決定することができた.また,Nelder-Mead Simplex法による計算結果は収束し,係数決定可 能であったことから,今回の平滑筋機械モデルは rat の血管機械特性を適切に反映していたと考えられる. とはいえ,測定結果に基づき係数を推定する手法で は,測定結果のない血管径の係数を決定することはで きない.例えば,係数推定に用いた,Harper らの報 告12)では,細動脈の血管径は直径約 20 µm であり, Davisらの報告9)では約 30 µm である.図 3 に示したシ ミュレーション結果は正常血圧における細動脈の血管 径がおよそ直径 30 µm であり,Harper らの報告とは一 致しない.複数の実験結果から,血管径を正規化した 血管機械特性のモデルが提案11)されており,今後こう したモデルを検討していきたい. 次に,Gaut,2について変化させた,図 4 の結果につい て考察する.CBF 自動調節能の原因については諸説あ り,交感・副交感神経などの神経調節や NO 等の影響 が示唆されているが16),本研究における血管モデルで は,諸要因を一括して,正常血圧に戻そうとする強度 としてモデル化している.この強度が式 15 に示す Gaut,2である.これは,Gaut,2の値が大きいとき,より小 さな血圧変化で血管径が大きく変化することを示す. また,図 3 に示す Harper らの実験結果と合わせて考 えると,Gaut,2は生理的範囲内で個体差がある値だと考 えられる.そこで,シミュレーション結果が Harper らが報告している測定誤差の範囲に収まるよう,この 値を変化させたところ,CBF 自動調節能を示す血圧範 囲において緩やかな血流変化を示す計算結果が得られ た.Jones らは,脱血法により,65 匹の rat の CBF 自 動調節能を測定し,半分の rat は典型的な CBF 自動調 節能を示すものの,3 割の rat が CBF 自動調節能を示 す血圧範囲で緩やかに CBF を低下させ,2 割の rat は 緩やかな CBF の増加を認めたと報告している5).我々 のシミュレーション結果はこの実験報告と良く一致し た 3 つのパターンを示している.今回の血管モデルで は,CBF 自動調節能の要因を一括してモデル化してい るが,平滑筋のイオンチャンネルを考慮した解析モデ ルがすでに提案されている17).今後,こうした関係を 参考にして,個体差の生じる要因について詳しく検討 していきたい. 最後に,大動脈,小動脈,細動脈を模擬した 3 つの 異なる血管径における Gaut,iの変化について考察した い.図 4 においては Gaut,2を変化させた結果だけを示 したが,Gaut,0,Gaut,1を同様に変化させても,CBF 自動 調節能の個体差を説明するほどの大きな変化は得られ なかった.係数推定法により推定した KR,iと血管径の シミュレーション結果から計算すると,細動脈の血管 図 4.細動脈における血圧と血管径の関係 ▲は Harper らにより,rat の細動脈から得られた値を示 し,それぞれの線は Gaut,2を変化させたときのシミュレー ション結果を示した. 図 5.シミュレーションにより求めた,全身血圧と脳血 流量の関係 それぞれの線は Gaut,2を変化させた時のシミュレーション 結果を示した.
抵抗は大動脈の数百倍であり,小動脈の数倍であっ た.このことから,細動脈に影響を与える因子が CBF 自動調節能に大きく関与していることは,こうした血 管抵抗の違いを反映しているものと考えられる.この ように,平滑筋機械モデルシミュレーションを用いる ことで,実験結果に影響を与えるパラメータや,CBF 自動調節能の下限血圧に与える影響など,CBF 自動調 節能に関する様々な実験結果を考察することが可能に なると考えられる. 文 献
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