セッショ ン2
企 業
マネ
ー
ジ
メ ン トに お け るデ ザ
インの新
たな
る責
任
と
権 限
session2 New Authority and Responsibilities for Design in Corporate Management
一
次世代に求め ら れ る イン ハ ウスデ ザイナー
の職能 と役割 Functions andRote required ofIn
・
House Designers in the Next Century司会 :三留 修 平
Chairperson:MITOMB Shuhei
パ ネリ ス ト: 矢 島
章
夫PaneljstsごYAJIMA Akio
笹 原 彬 SASAHARA Akira 青木 史 郎 株 式会 社イ
ー
ド取 締 役 ExecutivrDirector,
ilD
lnc
.
株 式 会 社日立 製 作 所 デ ザイン研 究 所所 長General Manager
,
Design Center,
Hitachi.
Ltd.
富 士ゼロ ッ クス株 式 会 社
HID
開発 部 部 長Manager
.
Human lnterface&Design Development,
Fuji Xe K Co.
,
Ltd.
財 団法 人 日本デ ザ イ ン振 興 会
G
マー
ク事業部
部 長 三留 :そ れで はセ ッ ショ ン の2
を始めさせ て頂 きま す。題名
としましては 「企 業マ ネー
ジメ ン トにお け る デザ イン の新た な る責任 と権限一
次 世 紀に求め ら れ るインハ ウ ス デザ イ ナー
の職能
と役
割」
とい うこ とで、 セッ ショ ン2
で は、
それを実 際に実現 してい くデザ イ ナー
の役 割と権
限 とい うもの が か なり変 化 し て きてい る という
ことで、
その 辺 りを 中心に話し を進め て行こ うと思い ま す。 こ こ にい らっ しゃ る御 三方は、
い わ ゆ る デザイ ナー
出 身で はあ りま せ ん。 どちら か と言 うとエ ン ジニ ア リン グ的 な 事や プロ モー
ショ ン的 な事をや っ て こ ら れ、
現在、
組 織の デ ザ イン部 門の 長を され てい るわ けです。 そ して、
私は デザ インの評 価と かマ ネー
ジメン ト、
コ ンサ ル テ ィ ング を や ら して頂い てい ます。
とい う ことで、
前 半の セ ッシ ョ ン ユと は か な り趣の 違 う、
すこ し一
歩
離れ た視 点 から デ ザインを 見て きた感 想 な ど を交え な が ら 進 めてい きたい と思い ます。 先 程 の野 中先 生の お話しにあっ た ように暗黙知を形式
知 に変えてい くとい うこ とが重 要だ と 思っ てい ま す。
そ し て、
で きるだ けデザ イン の 中で も論 理 化し た り、
評 価して数 値 化 し たり、 グラフ化し た り、
そう い う地道な努 力をする ことに よっ て、 大 きな 流 れの 変化につ い てい ける ように したい と思っ てい ます。 です から私 自 身は非 常に 泥 臭い とこ ろ で、
調 査 した り、
担 当の人 と話し た り、
現実にで き る とこ ろを 徐々 に形 式 知 化 して い くとい うようなこと をやっ て お ります。 資 料につ い て 簡 単に説 明します と、
図 1は良 く言 われ てい ます 経 営とデザ インの関 係です。 経 営の広 が りに対 して、
デザ イン の広が りを リン クさ せてい く必要がある とい うこと です。 リソー
ス を う ま くマ ネー
ジメン ト して、
デザ イン を プロ モー
ト してい く と か、
経 営に デザ イン を如 何に活か してい くか とい うことにな り ま す と、
どうして も甚 だ抽 象的 な議 論 とい うの が多
く なりま す。 そこを我々 は現 実に、 例 え ばある組 織を 企業 外の会 社に変 えよう
とい っ た場 合の プラ ンニ ン グを し た り、
技 術 とかノ ウハ ウなど を洗い 出して次
のプロ ジェ ク トで事業
に向
け て行
く と か、
そんなこ と を やっ てい ま す。
次の表1
で説 明 しますと、
こ こ で は 「商 品 /デザ イン技 術 」のマ ト リッ クス とい う言い 方を してます が、
例 えば これは ある デザ イン組 織の 人材
を洗い 出して、持
っ てい る デザイン技 術、
その 会 社が保 有 してい る商 品と か、
部門 な どをマ ト リックス化 すると、
い わ ゆる デザイデ ザ イン学研究特集号 sPEcIAL IssuE oF JssD vol
.
7 ND.
2 200033
ン の 資産の棚 卸 しがで きるわ けです。 そ し て
、
こう
言 う もの を見な が らコ ンサル テ ィン グ や新しい事 業 の プラン、
商品の 開 発 な ど に利 用 してい ます。 リ ソー
ス の マ ネー
ジメ ン ト とい うこ とで、
デ ザ イン マ ネー
ジメン トの一
つ の領 域と して この ようなこと を やっ てい ます。 それか らそうい うこと をやっ て行 く 中で、
非 常に 領 域 が 広 がっ てい る とい うこと は確か で して、 このようなマ トリッ ク スを書 くと、一
昔 前 では出 なかっ た よう なデザイン技術 が でて くる んで すね。そ してこ れ ら をデザ イナ
ー
の職 能とか役割
とい う こと で見ますと、
例え ば 下 の表2
に示してありま す。 こ れ ら全て を一
人で持つ 必 要 は無く、
考え ら れ る能
力という
話です。 この能 力を見て み ますと、
従 来的 なデザ イン の、 感 性が豊かである とか、
その よ う な固有 能 力は含め ら れ てい る と して、 さ らに総 合 力と か創 造 性と か分 析 力も入っ て きます 。 こうい っ た その 相反する、
分 析と総 合と か二極 化したもの は一
人で 持つ の は な かなか難しい わ けで すが、
ある場 面では そ うい う ものが求め ら れ てい る わ けです。 そ れ か ら構
想 力と か実 行 力、 具 現 化してい く能 力という
の も非 常に重 要になっ てきます。 とい うことで、
こ こ で は暗 黙 知の形 式 知 化と言い ま す か、 文 章で書 くとこうい う事に なるのか なあと思い ます。 デザイ ナー
の評価項
目的に も こう
いう
ものが 使わ れた りし ま す。 も ちろ ん こ の他に も、
純 粋 科 学の 能 力 と か 色々ある と思 うん ですが、特
に 強化 すべ き点を考え ま す と この ような能 力があ げ られる ん で は ない か と 考えてい ます。 それ から特
に強化
すべ きポ イン トい うこ とで掘 り 罎 営軸 社 会 Soc引
e 髦y 企 業 Corporat8藷
霍 事 業 B]
slnes3 り … 商 品 Produc監
デ ザ イ ン 戦略の 広 が り 制 作 Produ仁
【Fon− 一 一
創 造 Oroation L ,.
儒鴬
.
_.
。
,
…1嘉 離
.
一
図1 デ ザ イン戦 略の考え方 ヂ ザイ
ン軸 下 げますと、
我々 の 会 社はlnterface
in Design とい う 言 葉 を使
っ てい る んですが、
イン ター
フ ェ イス とい うの は市場 との イン ター
フェ イス が重要になっ て き ます。 こ の市 場 を素 早くとらえる とい う能 力はデ ザ イ ナー
は中々優れてる んですが、 やは り もっ と あ る 時は シス テマ テ ィ ック に、 そし て論理 的 にで き る よ うに し な け れ ば な り ませ ん。 例 えば我々が最 近 使っ てい る手 法ですと 図2
があり ま す。 こ れ は概念図で すが、
商 品と評 価ワー
ド と かデザ イン イメー
ジとい う言葉が載っ てい ます。 さらにユー
ザー
と か その市 場の個 人 がグ ラフ にプロ ッ トできれ ば、
こうい っ た 雲の変 化 する様
子の ように、 市 場の動 きが掴め る わ けです。 い わ ゆ る天気 図の よ うなモ ノがで きるわけ で す。 ここか らす ぐ予 測が出 きる わ け じゃ あ りませ ん が、
か な り有 効な手 段に な りえると感 じて い ま す。 こうい っ たツー
ルを使っ て色々 もっ と積 極 的に やっ てい くと今まで に中々見 えてこな かっ た ものも 見えて くるように なる と思い ます。 例え ばマー
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1「商品/デザイン技術 」マトリック ス 表2これからのデザイ
ナーに求め
られる能力 34 SPEClテ ィン グ リ サ
ー
チ の領域でい うと、
Data
Mining
とい うふ うに言わ れますが、
デー
タそのもの は沢 山採れ る とい う状 況です か ら、
それ を色んな切 り口 で見て みる と、
今まで見え な かっ た軸が 見えて きて、
それ が次の ク リエ イテ ィ ビテ ィにつ な がっ てい くとい う 考え方で す。確
か にこ の ように論 理 的なモ ノか ら ク リエ イティ ブ な ものが 出 に くい ん じゃ ないか とい う印
象はありますが、
見 方、 使い 方に よっ てクリエ イ テ ィブ な もの は十 分で て くる と思い ます。
そ れ か ら 経営との イン タフ ェー
スとい うことで、
経 営 者とい うのは 比較的数 字が好
きですか ら、
表3
にあ りますように、
商 品にとっ てデ ザ イン はど れだ け重要なの か とい う話しがでます。 も ちろん完全に 答え られ るわ け じゃ あ り ませ ん が、
ある条 件と かあ る ジャ ン ル でい けば、
デザ イン その もの が売れ る こ とに貢 献して い て、
それが利 益を どの く らい稼い で い る のか とい っ た、
金 額 換 算 もか な り出 来る ように はなっ て きてい ます。 そ し て最 終 的にはデ ザインマ ネー
ジメ ン ト能 力とい うことで、 経営
の リソー
ス を 如 何にマ ネー
ジ す る か な んですが、
そ うい うセ ン ス を身に付 けると武 器に使え るん じゃ ない か と思い ま す が、 必ずしもこ れら は一
人で持
つ 必 要 は無い の で コ ラボレー
シ ョ ンな り、
そうい う形が必 要だ と思い ます。 そ して、
三菱
の 和田 さん も仰っ てい ま し た 高 級 感 実用 感 が、
デザ イナー
の 得 意 能 力とい うもの があ りま し て、簡単
にい うと 可視 化 能 力とか色々ある ん です が、
そ れは別に弱め る必 要はな くて、
それ をベー
ス にし た 上で さ らに他の能 力も身につ け る必 要が あ る ように思い ます。 そ れ で は最 初 矢 島さんか らお願い します。 矢 島 :私は も と も とは ソ フ トウェ ア のエ ンジニ ア で ご ざい ま して、
デザ イン部 門には2
年 前か ら移っ て きました。
こ のパ ネラー
を引き受け た と き か ら、
「インハ ウ スデ ザ イン」と か 「インハ ウ ス デザ イ ナ
ー
」とい う 言葉
は何な んであろ うと考 え ました。 私 を含め まし て 「インハ ウス エ ンジニ ア」とい う言葉は無い んで す、
だ か ら「
インハ ウス デザ イン」
っ て何なんだろ うとい うの があ ります。 デザ イン部 門に移っ て きま して、
デ ザ イ ナー
は可視 化 能 力が優れてい ると皆が 私に言っ てくれ る ん ですが、「
じゃ デ ザ イ ナー
自身 デザイン してい る のかね、
じゃその デザ イン見せて く れっ て」 言っ て も、
何に も出て こない ん です。 そ う言 うこ と を含めて、
デザ イ ナー
の 能 力に疑 問 を 持っ たこ ともあ ります。 私 共の デ ザ イン研究所は約160 名ほど お りまし て、
設立 が1957年
でご ざい ます か ら、42
年程家電 中心に ゃっ て き ま した。 契 約研 究とい うことで、 社 内の事 業 部 か ら対 価 を提 示 しなが らお金を頂 くとい うや り 方を してお ります。 そう
いう意味
で は デザ インサー
ビス 業の一
環だ と思い ま す。
そ れで次世紀に求め ら れるインハ ウ ス デザ イ ナー
の職 能と役 割とい うタイ トル を 与えら れた わけですが、
OHP を使い まして説 明し たい と 思い ます。 も と もと製 品と言 うの は (図3
)、
上にあ りま す デ ザ イン です とか、
人間工 学、
生産 技術等を統 合さ 最大 デ ザイン貢献 度 〔直接 貢献 働 {聞接 貢献 度 } 腕 時 計ベ
ー
シソ
ク タ イ ブ 本格スボー
ツ タ イブ ヤ ングファ
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留
乗用車 ア74 700 592100 255500 惰 報 通 器 パ ソ コ ン 携 帯 電話 ↑ 22400 720200 401200 軽快感 テ レ ビ 観 在) テ レビ1過去1 冷 戴 庫 Zア
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ビデ オ:
1
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57 11029 13431 000001
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.
38 図2
デ ザイ ン 天気
予報 (概念図) 表3
各 種 商 品 の デ ザ イン貢 献度の例デ サ イン学研 究特集号 sPEclAL rssuE oF JsSD vol
,
ア No,
2 2000 35一
せ ることに よっ て出 来てる わ けです が
、
私が これ か ら申し 上 げ たい話
しは、
従 来テ ク ノロ ジー
とい っ た 技 術の分 野も、
そ れまで は難しい アル ゴ リ ズム であ る とか、
生 産技 術とい っ たモ ノがIT の技 術になっ て き たの で、
随 分 ド ラス ティ ッ ク に デザ イ ナー、
デザ イン部門を取
り巻 く環 境が変わっ た ん じゃ ない かと い う問題 提起です。 どうしてそ うなるか と言う と私 共日立 製 作 所は総 合 電 機メー
カー
で ある わけで す が、 従来の 製品構 造 (図4
)を、 開発サ イクル と製 品 個 数でプロ ッ ト して み ますと、
原 子力 発電所の よ うに10年
か かっ て1
つ作
るとい うモ ノと、
家 電 製 品 の ように1
シー
ズン ご とに数百 万 個のオー
ダー
で作 り 上 げ る量産 製 品、
それか らデザ イン には あまり 関 係 あ りま せんが、DRAM
の ような部 品 製 品も扱っ て ます。 とこ ろが サー
ビス やソ フ ト ウェ アなどの コ ン テ ン ツ に 関わ るよ うな製 品とい うの は実はネッ ト ワー
ク配 信 等を使う
と、
生産技 術は ほ とん ど知ら な くて も良 くて、 1
個作れば 後は製 品にな る という事
に対して デザ イ ナー
は どの ように 関 わ れ ば良い のか とい うの が非
常に 問題になっ て くる と 思 っ てい ま す。 ま だソ フ トウェ ア は作る の に3
ヶ月や大 規 模な オン ライン シス テム になる と1
年以 上 か かる ん です が、 イン タラ ク シ ョ ン系やい わゆ るサー
ビス に なっ て くると、
こ れ らは如 何に アイディアを プロ ト タ イ ピン グする か という
よう
な部 分にきてお り随 分 質が 変わっ てきてい るだろ うと 思い ま す。
そ うい う意 味 では先 程か ら色々議 論され てい ますが、 デ ザ イン対象
が広がっ てい る の は事 実で す。 従 来やっ てい る技 術は や ら な ければい けません し、 広 が っ た部 分 もやUseT
・
driven Pruduct周
噌一
一一一一
一 TeXthno]egy・
drivcn McrdUGL図
3
製品の成り立ち ら な け れ ばい け ない とい うことで、
大 分人 が 足 りな い とい う組 織 的に辛い とい う状 況にあり ま す。一
番 左にあ ります(
表 4 )
ハー
ドデザ イン、
私 共 の 場合は家 電 製 品ですか ら、
家 庭生活を対 象に、
モ ノと 人のイン タ ラ クシ ョ ン、
そ れ か ら デザ イン部門 と して の アウ ト プッ ト、 デ ザ イ ナー
がどう
い うイン プッ トを使っ てい る のか、 どんなテ クニ ッ クを使 う の か、 ツー
ル、技
術 とか で、
分 類しますとで すね 。 ハー
ドという
のは 昭和30
年か ら40
年が最 盛 期 だと思 い ます。 ソ フ トウェ アは90 年
代 前半
だと思い ます。
インタ ラ クシ ョンデ ザ イン、
ソ フ トウェ アと人との インタラク ション とい う形で仕 事と して も多 くなっ て い ます。 そして次は サー
ビス コ ンテ ン ツで あ ろう
と、
これ に 対 しまして、
私 共はコ ミュ ニ ケー
ショ ン デ ザ イン とい うこ とで呼ん で い ますが、
対 象が サ イ バー
ス ペー
ス とい う とてつ もない もの に広がっ て き た とい うこと、
あと はエー
ジェ ン ト とい うこと で、
人相 当の動 きする モ ノ を組み込む とい うことで、 こ こ で 人 と 人の イン タ ラ クショ ン を考 える絶 好の チャ ン スが来たんじゃ ない か な と思 っ て い ま す。
それ に 対 して ア ウ トプッ トは シ ナ リオ と か行 動と か 色々 あ る んですが、
またそれに対 する ツー
ル と しては、
Virtual Reality
、
Computer
Graphics、
Knowledge
Data
Base
、
AI
など を使っ てい くこと に な る ん じゃない か と考
えてい ます。 私 共の目指してい る方 向とい うの は グロー
バ ル、
オー
プン化とい うのが キー
ワー
ドにな る と思 うん で すが、 これで は ビ ジネスモ デ ル は成 り立た ない とい うのが昨 今の 製 造業の 状況 だ と思っ て い ます。 そうい う意 味で設計がHow to
Make
か ら、What
toMake
に製品個数 IM ↑oooo 100 1 100 1000 図4 コン テ ン ツ製 品の位 置 付け 10qOO 鵑発サイ クル{臼}
36 sPEclAL IssuE oF JssD vol
.
7 No.
2 2Goo デザ イン学研 究 特 集 号か えて きたように
、
デザ インも オー
プ ン な 世界でHow
toUse
か らWhat
・to・Use
に し てい こうとい うのが私
共の狙い です。What
・to・Use
という
の を 具体 的に言 うと オー
プンな 世 界で は色ん な技 術を組合 せて選ん でい く という
こ とです。 ある意 味では大 変だ と は 思 い ます。 日立製 作 所自身
の技術 を使わな くて も他の 技 術 を組み合わ せて、 さ らに良い アプ リ ケー
ショ ン を組み 立 て るこ とに役 割 を 求め得るんでは な かろう
か と思っ てい ま す。
それ が デ ザ イ ナー
の能 力の拡大 の部 分ですが、
マ ネー
ジメ ン トサ イ ドと しては経 営 リ ソー
ス 化とい う言い 方を して ますが、
経 営資
源 と して会 社の中で必 要 不 可 欠 なもの であ る とい うア ピー
ル を してい くと、
そ し て オー
プン化の中で の コ ラボ レー
ショ ン、 ア ライアン ス と思 っ て い ます。 そ れ か ら2
点 目は技 術のキャ ッチア ッ プ、 技 術 を 先 行 する必要はない とは思い ま すが、
最 新 技術 を 如何
に早い ルー
トでキヤ ッチア ップして い くか、
そし て、
その ため の教 育体 系、
そ れ か ら 人事
に関し て は 複 線 化 能力
開 発 と言っ て ます が、
やは りIT
技 術を含 めてス ケ ッチ を描 けるのと同様
に、
フ ロー
が組め る と かッー
ルが使える人材を求めて、 そ うい う人材に 対して人事
処遇を考
えてい き たい と思っ てい ま す。
以 上 です。
どうも有 難うござい ました。 笹 原 :富
士ゼロ ック ス の笹 原でござ
い ます。 資 料 (資 料P67 参
照)
にもござい ますように富士 ゼ ロ ッ クス の独 自の デザ イン組 織とい うの はま だ10 数年
しか経っ てい ませ ん。 そ れ まで は ゼロ ッ クス で作 ら れ たモ ノが その ま ま 我 々 の と こ ろに 入 っ てまし て、
そう
いう
意 味で歴史は古
くありませ ん。
常々感じ てい る ん ですが、
新た な責 任が非 常に増 えて る なと感じ てい ます。 ち なみ に富 士ゼロ ッ ク ス の デザ イン組織 と言 うのは50 名
ぐらい の組織
で あ り まし て、 非 常に小さい 組 織で す。これは
(
図5
)
プ リン ター
の調 査を してい る 」,
D.
POWER
とい うの がある ん ですが、
そこ の顧 客 満 足 度のウエ イ トを製 品に置
きか えた もの です。
私 共は 基 本 性 能とい うのは か な り多 くを占め る と 思っ てた ん ですが、
基本 性 能に対 する とこ ろは40
%、 それ か ら外 観が20
%、維持、
操作
性が40
%とい うこ とで、
外 観と か操 作 性とい うの が非 常に顧 客 満足度の 重要 なフ ァ ク ター
である と、
だ か ら その 二 つ が お客様
に とっ て企業イメー
ジ ですと か商 品の 再 購 入に大 き な 影響を与 える わ け で、
我々 はこの2
つ の ところ を担 当してい るとい うことです。 次に富
士ゼ ロ ッ クス と し て我々 デザ インが 目指 す とこ ろ を2
つ 定めて い ます。一
つ は ブ ラン ドバ リュー
のマ ネー
ジメ ン ト という
こ とで、 今までは外
観デザ イン とい う分 野 が 主であ りました が、
も う一
つ はい ま拡大 し て お り ま す 操作 性の 向上、
とい う2
点を重 点 的にや ろうと 思っ てい ま す。 ブ ラン ドバ リュー
の マ ネー
ジメ ン ト とで、
セ ッ シ ョ ン1
で も 色々 な 議論を さ れてま し た が、
こ れが何で重要 か と い い ますと、 企業イメー
ジ という
の はお客様
に定 着 製 品形 態 牌ソ フ ・
簸 覊 雛
灘
・呂
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デ ザ イン 一 一 ン イ制
乎
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表4
デ ザ イ ナー
の取 り扱う対 象デ ザ イ ン学 研 究 特 集 号 sPEctAL issuEoF JssD vol
,
7 NQ.
2 20DO37
しますと 企業の信 頼とい うの が得られ ま す。 そ して こ れ が
一
度 定 着 すると 中々失われませ ん。 と言 うこ とで、
ベ ン ッ、
やi−
Mac とい うと皆さん の中にイ メー
ジ が湧く と思 うんですが、
その ような デ ザ イン を して い くこと が 重要に な ります。 これ が今まで やっ てきた柱の一
つ にな り ま す。
も う一
方は操 作 性の こ とですが (図6
)、
一
番良
い操 作 性とい うの は 見ただ けで操 作 方 法が わ か るア フ ォー
ダン ス が重 要な んで す が、
世の 中そ ん な簡単
なもの はあ りません の で、
必 ずユー
ザー
イ ン タ フェ イス、
そ れ で も足 りない場 合はラベ ル を張
っ て お願 い を するよう
な 形 に なり ます。 最 後は どうして も取 説を見 ない と操 作が 出来ない とい うの は最悪 なん で す が、
そうい う形で操 作 性 という
の は構 成さ れてい ます。
特にハー
ドウェ ア の操 作 性の部分 は、
操 作 性 の要 求 仕 様と か、
操 作 性の ガイドブ ッ クな どの形で 設計 開発 部 門にお願い して作 りこんでい る ん です が、
一
番
重 要になっ てい る こ と は ブラッ ク ボッ クス になっ てい る ソ フ ト ウェ アの シス テム を どうや っ て操
作 を簡単
にすれ ば良い か という
こ と です。 そうい う分 野が 我々 の 新しい分 野という
こ とで、
ISO13.
・407でHuman
Centered
Design をや りま しょう とい うことです が
、
こ こ で はユー
ザー
の 状況 を良 く知るた め に、
そ れ を文 章 化 し、 そ れ を も と に 設計し評 価し て、 その評 価をまたフ ィー
ドバ ック してユー
ザー
イ ン タフ ェ イス を作 り上 げる とい うこ と をし て ま す。
しか し、
単なる アイコ ンで す とかレイア ウ トの デザ インだ けで は、
操 作 性は上 が ら ない わ け で して、
ど うい う順序で使
っ てい くの か、
つ ま り ダ イア ロ グ と い う部 分が非 常に重要に なっ てき ます。 お客 さんが 最 終 的に何を求め、
どの ようなユー
ザー
モ デル で最 終的 にマ シンが動か な けれ ばな らない か とい うこ と で、
今までマ シン とい うの はエ ンジニ アの 都 合の 良 い ように動い てい ま した が、 こ れ か ら はユー
ザー
が 思 うよう
にマ シ ンが動かな けれ ばい け ない とい う、
ユー
ザー
モ デル で マ シン を 設計 する とい うことが重 要に な る と思い ます。
しか し、
そこ で 果た して デザ イナー
にそ うい う能 力があるの か どうか は疑問 で す が、
求め ら れて きて い る の は事 実です。 そ うい う意 味で デザ イ ナー
の コ ン ピ タン ス とい う ものが重 要に なっ てきます。 特にユー
ザー
イン タフ ェ イス の デ ザ イ ナー
のコ ン ピタン スがこの よう
にあ りまして (図7
)、
他 社の能 力をベ ン チマー
ク してい ます、
一
番 大きく囲っ てい る ところ が今
後 我々 が 目指 すとこ ろ で あ り、
普 通で した ら全て8
角
形に し たい と思 うん で す が、
そうで はな くて 自社の コ アコ ンピタ ン ス を 押さ えてやっ てい く とい うの が今後
の デ ザインの方 法だ と思い ます。 コ アじゃ ない とこ ろ は外
に 出 す と か、
外 注 さん に頼む とか、
そ うい う形で や っ てい か ない と上手
い デザ インがで きない ように思い ます。 とい うことでコ ン ピ タン ス の明確化、
特にコ アコ ン ピタ ン スを明 確にするとい うこ と がこれ か ら デ ザ イ ン にとっ て重 要なこと だ と思い ます。 それ か ら最 後に、
デザ イン とい うの は、
非 常に難 しい感 性の部 分とエ ン ジニ アリング な部 分、
ロ ジカ ル な部 分が交じり合っ た組 織になっ て き ま し た。
こ ん な に様
々 な能 力 を持っ た 人 が 集 まる部 門 もそ う無 い んじゃ ない か と思い ま す。
そうい う部 門を動かす マ ネー
ジ メ ン ト とい うのは どうい うマ ネー
ジメン ト で な け ればな ら ない かとい うことで、
ア メー
バー
組 基 本 性 能40
% 維 持・
操 作 性40
% タ欟2
・%製品
1
;
畠
備 郡 嬲
;
多
鴇
重み 図5
操 作 性・
外 観と顧 客 満足度38 sPEclAL IssuE OF JSsD vol
.
ア No,
2 2000 デ ザ イ ン学研 究特集号織とい う言い 方を してま す が
、
これは将 来 を先取
り し、
将 来の組 織の型を固 定せず、
その業 態に応 じて ア メー
バー
の よ うに柔 軟に、
柔 軟とい うのは組 織の 形や規模が変 化で き、
将 来 を 予 測 して動 くとい うこ とで は な くて、 将 来を作 りだ してい くよう
な組 織に してい きたい と 思っ てい ま す。
その組織
の特 徴 とい うの は、
今 まで は設計して管理 するとい うこ と だっ た んです が、
そうで は な く て 個を中心とする自 己組 織 化に よ る組 織全体の運営を してい こうとい うこ と で す。 それ か ら今 Knowledge Management とか色々 やっ てい ま す が、 色んなツー
ルがあっ た り、
情 報 管 理シス テム が あっ た り、
そ れで情 報 を 共有 するとい うことは熱 心に や ら れてい ますが、
我々 のデ ザ イン 組 織で は 共有
す るだけで は なく、
情 報に対 してさ ま ざ ま な 人々 が 共鳴
し て何か新しい 情 報 を生み出 すよ な組 織に し て行 きたい と思っ てい ます。 組 織と言 う の は 総合 力 だ と言い ますが、
それ ぞれの個 性による 共 鳴 力が組 織の 力という
風 に して行 きたい と思っ て い ます。 あ と 固定的 なルー
ル を沢山 作っ て 縛っ て い っ ても我々 のような複 雑な組 織では 成 り立 ち ま せ んの で、
流動 的な時や場に応じ た最 適 なルー
ルを作 りな が らや っ てい こう
と思 っ てい ます。 仕事
ば かり 増えて とい う不 満 もあ りますが、 色んな能 力や技 術 を持
た な けれ ばならない 我々 の組 織と言う
のは、
今 後 大 変面白
い 組織
で、
将 来がある組 織だ と思っ てい ますの で、
そ うい う形で ど ん ど ん 広 げてい きたい と 思い ま す。
最 後に次 世 代の インハ ウ ス デザ イ ナー
に ど ん な こ と が求め ら れ る か とい うことですが、
今 ま でお話しして きた ように、 お客 様のた めに何を造る べ きか を良く考 えて、
本 当にお客 様が喜ん で くれる 、 ア フ ォー
ダン ス絹
!
l i 良い操 作 性を達i
成 す る た め の 機.
.
,
.
ノ 能の順 番 図6
操作 性 の基 本 的 考え方 モ ノ は何かを理解
して仕 事し な ければ な りません。 デ ザ イン業
務 が多様
化してい ま すの で、
自分はこれ だ とい う 自信のあ るコ ン ピ タン ス を作っ てそれ を磨 き上 げて行 くと言 うこ と、
それ で、
自分の役 割分 担 を理解
した上で、
デ ザ イン部門の 中で も外で もうま く協
業できる能 力 を身
につ け ることが今後
の デザ イ ナー
に求め ら れる能 力の ように思い ます。 三留
:どう もありが とう
ござい まし た。
そ れ で は青 木さんお願い し たい ん ですが、 青 木さんはデザ イン 振興会の方で、
特にG マー
クを長 年やっ て こら れ た わ けで して、
またデザイン の 権 利ですと か広が りで あ る と か、
そ ういう
ものを ま た違っ た目で 見てお ら れ る ん じゃ ない か と思い ます。 青 木 :私は皆様
のお陰でとい うのは、 全 くその通 り で、 それで食べ させて頂い て る人 間ですか ら、
こ こ で皆さん の や り方を否 定 する よう なこ と言 うと、
天 に唾 を する よう な話に なっ て しま うんで すが、
まず 今 年G
マー
ク を拝 見さ せて頂い てる と「
どうもあん まり調 子 良 くない ん ですよ ね」とい う所か ら考 えて みたい と思い ます。 まず 簡 単 に言い ますと 上手 くい っ て い る 会 社と い っ てい ない 会社の間に大変な差が 出 た とい う問 題 です。 簡 単にい うと デザ イン の分 野でも勝 ち 組、
と負
け 組 が 出てきま し た。
そ れ で は 始 め か らこうだっ た たのか と言い ますと、
そ うじゃ な くて昔は出 来て UL研 究 A社 FX 改 革 後 UEデザ インttt
・ンセ ブ ト髭1:』
』
』
作成 導 入支 援 / 噸客理解 ナレッ
ジサ ポF)
津
_
.
}.
_
_.
_
IUI デザ イ ン の審 査 B社 ・X現 在 Ulダイアログ UIグ ラフ1ッ
ク meft 図7UI
デ ザイン に必 要 なコ ンピ テン スデ ザ イ ン学 研 究 特 集 号 SPECIAL ISSUE OF JSSD Vol
.
7 No.
2 2000 39た わ けです。 つ ま りマ ネ
ー
ジメ ン トが 下手に なっ て きたとい う状 況 が ある と思い ます。 つ ま り一
旦 出 来 てい た こ とが、
現在になると か な りあや ふ や になっ て きてい るのが問題だ と思い ます。 確かに、
現 在の 経 済状 況や各デザ イン セ ク シ ョ ン の立 場 と か 色々あ る とは思い ます。 しか し、
それで も優れ た会 社はあ るわけで 、 本日 お話 し頂い た会 社はい わ ゆ る勝ち組 で、
そ うでない 会 社 を前 提に話させ て頂 き ます。こ うい う状 況を拝 見 させて頂 きますと
、
デ ザ イン の本質 的 な 部 分 が抜けてい る ような感 じはい た し ま す。 自分 な りの言い 方で す け れど も、
「デザ イン は サー
ビス だ。 」とい うこ と が忘れ ら れて い る ように 感 じ ま す。 こ れ は商 品を購入 さ れる顧 客の 満足度と い うのを 如何に確
保する とい うレベ ル では皆 様 熱 心 に取 り組ま れて る と思うんですが、
デザ イ ンとい う の はも う一
方で サー
ビスを し な け れ ばい け ない対象
が あ り ま し て、
そ れはお金 を払っ て くれる人なん で す。 つ ま りクライ アン トに対 する サー
ビス と言 う問 題があやふ やなの が気にな り ま す。
い わ ゆ る発 注 者 に対する責
任とい うの は明確にある と 思い ま す。
と こ ろが インハ ウス の場 合は発 注 者も組 織の一
員です の で、
そこ ら辺 が非 常に 見 過ごさ れてい る ように思 い ます。 こ の責 任とい うの は一
体どうい う事か と言 い ま す と、
創造的な活 動 を継 続 して行 く事、
ある種 の クリエ イテ ィ ビ テ ィを保 証し続ける事
に対 し ての 責任 を デ ザ イ ナー
は持ってい ると 思い ま す。
これは詳
しく説明するこ とで も な くて、
フ リー
ラン ス のデ ザ インの立場に立っ て考
え ますと自然に見 えてきま す。 デザ イン の発 注が1
回だ け あっ て も、
食べ て行 け ない わ けです。 そうしますと1
回 発 注さ れ た 企業 に対して、 どのよう
な サー
ビ スをしてい るか、
簡単 に言え ば その企 業を 上手 く太 らせ ない 限 り、
次の発 注は無い とい うことです。 そういう
風 に考
えてみま す と、
やっ ぱ りインハ ウ ス デザ イン の位 置 とい うの がや や問 題に な るの では ない か と思い ます。 もともとデザ イン とい うのは外 部か ら来た もの だ と思い ます。一
番 最 後に来た専 門 職なのか も し れ ま せん。 営 業さ ん がい て、
生 産 す る 人 が い て、
技 術屋 さんがい て、 経営者
がい て、
そこに最 後に デ ザ イン が引っ 張 られ た とい う話ですか ら、
その当
時 は非 常 に外の もの を持っ てい たんだ と思い ま す。 し か し、
これ が時間 を重 ねるた びに どん どん中に入 っ て き て、
今 や 企業その もの に なっ て る ん じゃない か。 も と も とユー
ザー
と 企業をつ な ぐ接点で あっ たことに 意 味があっ た のが、
だんだん企 業の中に入る につ れ て ボル テー
ジ が落 ちて きた とい う話だ と思い ます。 そ れ を救 う
た めに色 ん な手
法が考
えら れ ると思い ま すが、
こうい う外か ら お 金 を払 う人 に対す る責 任と い う もの を考
えて みた時に、
随 分マ ネー
ジメ ン トの 問 題 とい うの が 明 確 に 出て く るんじゃない か と思い ます。 わざわざ言 うまで もな くフリー
ラン ス デザ イ ナー
の方々 が中小企業に対し て何をし てい るか。 あ るい は自分 も資 料 (資 料 P69 参 照 )で書 きま し たが 地 域の問題、
地 域作 り とい う問 題 に 対 して、
デ ザ イ ナー
が一
体 何を し な け れ ばい け ない か を考
えてみ た 場合に、
お金 を払っ て くれ る人に対 する責任 とい う ものを どの様
に果た してい けば 良い の か。 この よう に考え る とマ ネー
ジメ ン トの 問題 という
の はか なり ク リ ア に出て くると 思い ま す。 そうい う意 味で は手 法 的 なレベ ル ではある程 度 出 来 あ がっ てるの とい う気
もします。 ただその ことが 活か せる状 況に無い こと を どうい う風に考
えれ ばい い か が 問題だ と思い ます。 簡 単に言え ば、
やっ ぱ り デ ザ イ ナー
の 自立 をどう考
える か とい う問題に行
き 着 くと思い ます。 つ ま り、
プロ フ ェ ッ ショ ン と して の 自立と社 員とい うことが何か相 反 するものと して と らえら れ てい る ように感 じますが、
決し て そうで は ない と思い ます。 先 程 矢 島さ ん が「
インハ ウス デ ザ イ ナー
とい う言 葉はあっ て も、 インハ ウ スエ ンジ ニ ア とい う言葉
は無い」
と言い まし た が、
もともと フリー
ラン ス デザ イ ナー
という
言 葉が あっ て、
そ れ に対 するインハ ウス とい う考 え 方が一
つ あっ た か ら なん ですが、
も う一
度、
インハ ウ ス の立場をフ リー
ラン ス の立 場 に 戻 し て み る とか な り分る ものがある と思い ます。 そして、 その ようなス タン ス を どのよ うに確 保してい くか とい う問題だ と思い ます。 先程、
「インハ ウ ス デザ イ ナ
ー
ほ ど面 白い もの は 無い。
」と木 村 さん が おっ しゃ い ましたが、
これは や り様によっ ては大 変 面 白い話
し だ と思い ま す。 た だそれ をか な り、
外の ス タ ン スか らやっ た ときに面40 sPEctAL IssuE oF JssD vol
.
7 No.
2 2000 デ ザ イ ン学研究 特 集 号白い の で あっ て
、
こ の外の ス タン ス を どの ように確 保 するか とい う事が重 要にな る と思い ますが、
これ は一
つ は プロ フ ェ ッ ショ ンとし て の 自立 を どの よ う に 企業
の 中に定着
さ せ る か とい う問題だ と思い ま す。 これ は雇 用 関 係の問題 もある と は 思い ま す し、 それか ら色んなこ と があると は思 うん ですが、一
つ 問 題 提起 したい の は、
こ こ はやは り資
格制度じゃ な い か という感
じが します。
資 格制 度 とい う とク リエ イティ ビテ ィ を や る 人問と合わ ない という
問 題が あ ると思い ま すが、
ただ外に対してある集団 とい うも の認識 さ せ る手段
と し て は、資格
制度
とい う もの は 面 白い ん じゃない か と思い ま す し、 ま た資 格 制 度み たい なものを導入す るこ とに よっ て身分の保 証で あ る とか、
社 会 的 な保 証、
それから教 育の体 系化 など も できてい くと思い ます。
これはインハ ウ ス と かブ リー
ラン ス とい う問 題では 無 しに もう少し デ ザ イン 全 体の問 題と して と らえ なお して み るべ きではない か と思い ます。 少し言い過 ぎかもしれませ んが問題 提 起さ せて頂き たい と 思い ます。 三留 :有 難 うござい ま した、 それぞれ皆 さん違 う立 場 で 色 々 お話し頂い たん です が、
その 中で一
つ大 き い話し と し ま して、IT
の影 響によっ て、 デ ザ イ ナー
の職 能の範 囲が随 分 変わっ て きた と思 うん ですが、
その 辺 につ い て 人材
的 な素 養i
も含
め て どの ように お 考えですか。 矢島
:まず人材の 開発につ い てですが、
当初はIT 技 術に対応 す る た めに、
非デ ザ イン系の 人 間、
い わ ゆ る心 理ですと か情 報ですと かそ うい言った人 間で デ ザ イン に 興味 ある 人 を採用 して対 応してい まし た。 こ れは10
年 前か ら始め ま した。 しか し、
最 近の 学生 さ んを見て ますと、TV
ゲー
ムで育っ てきた わ けで すか ら、
IT 技 術に対 する違 和 感が無 くなって きてお り、
逆にMac
か ら、
あるい は 三次元CAD
か ら始め る ようになっ てきてお り ま すの で デ ザ イ ナー
で尚且つIT
技 術を有 する人の採 用 活 動を進めてい る とい うの が現 状です。 その 後の 人事 面の育成の話ですが、
こ れ は若 干 試 行 錯 誤があ りまして、
私 共は研 究 所とい う形になっ て ま して、
現在
は デ ザ イ ナー
と呼
ん でい ますが、
あるところ か ら主任 研 究 員 と か、
主 任 技師 とい う形で の多 様な人 材の展 開を図るとうい う、
単一
組 織の 中で の多様 な 人材の育 成を 図るマ ネー
ジ メ ントが 必 要だと感
じ てい ます。笹 原 :実は私 共の部 門の名 前は
HID ,
Hurnan lnterfaceDesign とい う
名
前なん ですが、
その前
は デ ザイン研 究 所 だっ た んで すが、一
時ソ フ トウ ェ ア の部 隊、
ロー
カラ イ ゼー
ショ ン部 隊、
マ ニ ュ ア ル の 部 隊と一
緒になっ て、
ユー
ザー
イン ター
フ ェ イスな どの操 作 性 を作 り込む組織
に して たこともあ り ま し た。 その 時は組織その もの が、 操 作 性を作 り込む機 能 その も の だっ たの で、
あ ま り問 題 は無 かっ た の ですが、
そ れが 分 散 して デザ イナー
に求め られ るの が外 観デザ インだ け じゃ なくて、
操 作 性 と か ダ イ アロ グ に 変 わっ てきま した。
そうな る と どうい う風に動か すの か をソ フ トウェ アさん に指 示しない とい け ない状 況 がで て き ま した。 つ ま り仕 様 書 を書か な け れ ば な ら な ない わけで す。
そうする と や は りデザ イン の知 識 だ けで は な く、
その 他の 知 識が無い と仕 様が書 けな い わけです。 とい うことで、
ユー
ザー
イン ター
フ ェ イス デ ザ イングルー
プ にはソ フ トの エ ン ジニ アが 少 し、 情 報 系の人達が少し入っ て ます。 それ から後、
私は客 観 的に デザイ ナー
には 二つ の タ イプがあると感
じてまして、
芸術系
タイ プとそう
じゃ な くてMac
と かCG
を使い こ なすタイ プがある と 思 うんですが、
意 外とソフ トウェ ア な どの技 術を抵 抗 無 く吸 収 し て、
か な りつ い てい け るとい うこ と で、
デ ザ イ ナー
とい う 人 は か な り応 用 が利 く 人 が多 い様
に思い ます。 そ うい うこ とでかな り仕 事 拡 大が し易 くなっ て ると思い ます。 三留 :先 程 矢島
さん の話
にも あ り ま し た が、
デザ イ ナー
の 中でIT
技術が得 意とい う人 を受 け入れ ら れ る こ と が多い ような話し だ と思 うん ですが、
そ れとは 逆に デ ザ イ ナー
以外
で、
矢島
さ ん も そう
で す が、
デ ザ イン に来ら れ る方とい うの は、 や は りデザ インに 興味がある方が 来ら れ る ん で し ょ うか。 それ とも組 織 的 な 人事 上の移 動で配 転 をする とい う形ですか。
デ ザ イ ン学研 究特集号 sPEclAL IssuE oF JssD vol
,
7 No,
2 2000 41笹 原 :デ ザ イン に凄 く興 味をある方は い ますよね。 本 当は技 術 系 なんだけ どデ ザ インが や り たい とい う 方は
一
杯い ます。 矢島 :私の場 合は強 制 的ですか ら、
何とも 言 え ない んです が、
まあ海外の デザ イン事 務所
と付
き合っ て い ますと、
機 械工学 科 にい て、
隣りでイン ダス ト リ アル デ ザ イン とい う面 白い 事を やっ てい る の で再入 学 した と かですね、
両 方の技 術 を もっ た 人 間 が 随分 い るな と思い まし た。 それ か ら私 自身もデザ イ ナー
全 員と面接 をする んです が、
その時 「なん で デザイ ナー
に な り た かっ た ん だ。 」と聞き ますと、
私 自身 なん で ソ フ トウェ ア のエ ン ジニ ア にな りた かっ たの か と聞か れ まして も、
大 学で3
ヶ月 程 度 習っ た か ら ぐらい しか言 えない んですが、 デザ イ ナー
の方は小 学生、 中学 生か らずっ と なりた かっ た ん だ とい うわ け ですね。 ア イ デンティ の 強さとい うの は感じてい ます。
そ れを活
か しつ つIT
技 術を知る好 奇 心の強さ が活か せ れ ば非 常に強 くなる と確 信して おります。
三留 :有 難i
うござい ま し た。 我々 な ん か もシ リコ ン バ レー
に ある小 さ なデザ イン事 務 所と付 き合い があ る ん ですが、
や は り私の ような機
械 科出の 方で 、 名 刺に デザ イナー
と書い ある人は沢 山い ま して、
全 く ア メ リカ辺 りのIT 技
術の先 端で は や はり職 能と して 区 別が無い ように感じ ました。 私 自身はスケ ッ チが出 来ない とお話
し しまし た が、
ツー
ル と しては そ れ が 出来るモ ノがあ り、
形だ け だとなんか そ れっ ぽい モ ノが出 きる ん です ね。 そ れで次の質 問なん ですが、
そ れっ ぽい デ ザ イン とい うのは結 構 素 人で もで きるようになっ てい ま す。 特 に グ ラフ ィ ッ ク系な ん か は、
もう誰で も 出来る よう な状 況で あ りま して、 デザ イナー
と し ては苦しい わ けであ ります が、
これ か ら さ ら にIT
技 術が進み ます と、 ま す ま す個人 が短 時 間で きる こと が多くな るわ けですが、
そ れによる弊 害 とい う もの は どの ような ものが考えられますか ? るべ きな ん じゃ ない か と思い ます。
もともとデザ イ ンが初めか ら在っ た という
わ けでは な くて、
産 業 化 社 会で は建 築の 人、
エ ン ジニ ア の人、
舞 台美 術の 人 がい て、 色々思 考 錯 誤し てい るうち に体系
が出 来た わけで、
こ の先 IT 技術 が大 きな 変化を も た らせ た と して も、
また同 じよう
な ま と ま り方をする んだ か ら、
ほっ とけ ばい い です よとい う考
え 方が一
つ あ り ます。 そ れ は今まで の デザ イン とは全く関係が無い か も し れ ま せ んが、
それをデ ザ イン と呼べ ば良い 話 しです。た だ そ れで本 当に良い のか とい う部分 で
、
従 来の 産 業 化社会の デザ イン と情 報 化社 会の デ ザ インを ど の ようにブ リッジ を架けるか という
問 題 だ と 思い ま す。 現 実 的に テ クノ ロ ジー
の進 展に よっ て デ ザ イ ナー
の数
が そ ち らに傾 くとい うことはあると思い ま すが、 しか し、
実 際に デ ザ イ ナー
の総数は伸びてい ませ んの で、
そ うい う意 味で は多 分 印刷屋 さ んの 下請
け 的 な仕 事をなさっ て る、
い わ ゆ るフ ィニ ッシュ ワー
ク的な仕 事を さ れて い る方々 が影 響を受けてい る ことは事 実だ と 思い ます。
だ か ら問 題なの は従 来 の知 恵 をい か に新しい 知 恵に添 加してい くか とい う 問 題 だ と思 うん で、 こ こ ら辺 につ い てはあ る種の形 を作るとい うの で はな くて、 思 考モ デ ル として形 を 使 う知 恵な ん だ とい う風に捉え直し た時に、
すごく デザ イン の 知 恵が伸
びる部 分が僕はある と 思い ま す。
やっ ぱ り複 雑な状 況を と らえるの は や っ ぱ り3
次 元 的 な 図 形で捉 えるの が一
番
早い ん だ と思い ま す。 その 時に直 観 力と言 うのが、
美 意 識 とい うもの と絡む ん だろ うと思い ます。 ある意 味は 偶然か も し れませんが 瞬 時 的に解決
す る とい うの は知 恵の巡 ら し方と してもう一
度デ ザ イン を捉 え な 直しみ れ ば別 に恐れる心 配 は ない ように思い ます。 三留 :先 程のG
マー
クの評 価で勝 ち組と負 け組があ る と仰っ て ま し た が、 こ のIT 技術 お よ びツー
ルの使 い方に関して両 者の使い 方の違い が影
響してい る と い うことはある と思い ますか ?青
木 :前の話
し と関 連さ せ ますと、
時 代が求めてい る とこ ろ に デザ インは自然と発 生 するもの だ と考
え青
木 :も ちろんある と思い ます。IT
技術 によっ て誰 で も手 軽に ツ ル ツ ル し た形が できる ようになっ た わ42 SPECIAL ISSuE oF JSSD vol
.
7 No.
2 2000 デ ザ イ ン学 研 究特 集 号けですが
、
こ の流れ を誰が止め る か とい う問題 だ と 思い ます。 確か に一
見つ じつ まが 合っ てい る ような ッル ツ ル した形 を許 容 し て しまっ た とい う部 分は あ る と思い ま す が、
そ れ はちょっ と見た ら分かる話し だ と僕は思い ます。 三留 :今、
思考
モ デル と し て形 を使
うとい うお話し があ りま し た が、 い わ ゆ るアブ ダ ク ショ ン的 なもの を実 際にモ ノ と して見せ る時にモ デル の視 覚 化が役 に立つ とい うこ と ですか ? 青 木 :僕はア ウ トプッ ト じゃな くて、
思考
その もの だと思い ます けど ね。 何をモ デル と して も構い ま せ ん が、 あ る種
の現状 を持
ちこむ わけです から、
ある 種の思 考モ デ ルが 必 要に なる わけで、
その 時にも ち こ む思考
モ デ ル は多 分、
可変で きる3
次 元 立体み た い なモ ノが早い の かもしれない な とい うレベ ル で申 しL
げ た ん ですが。
三留 :わ か り ま した。 形の話と しては思 考モ デ ル と い うのが 出 た ん で す が、
先程か ら言っ てい るIT の中 で、
い わゆ るエー
ジェ ン トの 話 しで すと か、
様々 な 別の 形と して のツー
ルと言 うものが出て きた と 思い ますが、
い わゆ る旧 来の デザ イ ナー
以外の 能 力を 持っ た方が、
デ ザ イン部門で仕 事 をしてい く時の ッー
ルとい うの は十 分にある と考えてい い ん で す か ? 青 木 :松 岡正剛さ んの編 集工学 とい うの があ りまし たが、
あれ が ど れ だけの モ ノか は別の問題 とい た し ま して、
ああい うと らえ方とか シナ リ オ ラ イテ ィ ン グの問 題と かい くつ か演 劇の 方は あ ると思い ます。 ただそ れがデザ イン の中でうまく融 合化してい る と い う例 はあ ま り聞 き ません。 矢 島 : 「ッー
ル は役に立つ の か」
とい うことで、
や は り平 均の デザ インとい うこ とでは役に 立っ と思い ます。 デ ザ インマ ネー
ジ メ ン ト とい う考え方をしま すと企業のデ ザ イン部
署 とい うの は期こ とな り、
年 ご と にア ウ ト プッ トの 成 果を 上げてい か な け れ ば な ら ない わ け で、
工場な ど は効 率を 上げて原 価を 下げ てい るわけですか ら、
デザ イン部 門で もツー
ルを使 うことに よっ て効 率を上げる とい うの は 正 しい と思 い ます。 ただ一
方、
3
次元CAD
の ソ フ トウェ ア の 開 発 す る 側 にい て、
デ ザ イン部門 と付き合っ てき ま して、
これ は ダメだ と 思 うこ と が二 つ あ ります。一
つ はデザ イナー
の書 く図面が無 茶 苦 茶 だ とい うこと です。 数 学 的に 入 れようと す る と 矛盾
が一
杯で 曲面 なん て到 底で き ない わけです。 もう一
つ は画 面上は「
イ イ ね」と なる ん ですが、
デ ジ タル 化 する ことに よっ て下流の生 産 技 術 とつ なが り ますの で、
金 型 削っ て み ると 「こ んな 曲 面 じゃ ない よ ね」 とい う問 題 が あ りま す。 生産 技 術と直 結してサ イクル が短 く なっ た こ と によ るIT
技 術の恐ろ し さとい い ます か、
それを含め ると、
どこ で チェ ッ ク を入 れて、
ど の ように使っ てい くか が重 要であ り ま して、
ま だ ま だ課 題があるように思っ てい ます。 三留 :ま た話題 を変 え ま す が、
デザ インの領域 が広 がっ てき た中で、 デザ イ ナー
の 評価 とい う ものをど うさ れてい るかとい うこ と と、
そ れ か ら、
我々 の よ うにコ ンサ ル テ ィ ング を して ま すと、
デ ザ イン部 門 という
の は営業
とか技 術に比べ ますと、
会 社の中で のパ ワー
が弱い、
発言 権が弱い と か感じる わけです が、
そう な り ますと、
社 内にお けるデ ザ イ ナー
の職 能 と か プロ モー
シ ョン と か考 えた場 合に、 インハ ウ ス で すか ら評 価と その 権 限を考え た場 合に デザ イ ナー
とし て納まっ てい くの か、
こ れ か ら先 どうすれ ばい い の か お考 えになっ てる部 分がありまし た お話
し下 さい。
笹 原さ んい か が で しょうか ? 笹 原 :実は ゼ ロ ッ クス はデ ザ イン部門 が で きて十 数 年ですか ら み ん な若い んですよ。 ですか ら今はそ う い っ た問 題はない ん ですが、
これ から先 出て くる と 思い ま す。 それ で、
評 価 なん です が 我 々 の 会社は全 社 的に実 力評価とい う もの があっ て、
その 中に デザ イ ナー
という
項 目が あ ります。 そ れで評 価を してい ます。 それ が本 当に正 しい か どうか は議 論し たこ と は無い ん ですが、
そ れで技 術 力とい うの を確
認 して ます。 た だ実 際の業
績の評 価とい うの はや っ ぱり業デ ザ イン学 研 究 特 集 号 sPEclAL IssuE oF JssD vol