• 検索結果がありません。

林木評価の史的研究 : 天竜地方の材積測定法について

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "林木評価の史的研究 : 天竜地方の材積測定法について"

Copied!
29
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

(8)

的 研

一 ― 天 竜 地 方 の 材 積 測 定 法 に つ い て 一―

大 北 英 太 良Ь・ 曳 地 政 雄

Histottcal Rcscarchcs on Vttuation of Stumpagc

(Dn thc EquatiOn Of thc Effcctive Volumc Estimatc

lcthod

Bascd on Onc‐ Fifth Rulc Uscd in thc Tcrlryu Forcst]District

By

Eitaro OHKITA and Masao HIKITI

Sunlttmary

This historical research on the vol■ me estimate method£ or stumpage appraisal, which has been used customarily for a long time in the Tenryu forest district, was projected tO make clear the customary substances and its principles,

The equation in measuring e£ £ective volumes of standing timbers, which has been used customarily and is known as the Fi£ th girth rule, is expressed as

VP=(弓

IⅢ2〉

N

Vp:Effective volumes of standing timbers u:Average c. e, h.

b:Multiplier

N:Number ot standing trees

This Fifth girth rule was used£ rOm aboute the middle o£ the Meiji era to the Taisho era.

The another equation at similar measurement of effective vOIumes ol standing timbers, known as the Quarter girth rule, which has been used customarily in the Chizu forest district, is expressed as

Vp=(→

})2× 2b ×

N

Hence,this report will be able to exPlain the relation between coeFFicient(The coellicient is respectively 5 and 4 according to Fi£ th and Quarter girth rule) and multiPlier in these customary rules,

The theoretical formula in general is derived as follows and the cach girth method will give the result which is Only approximately correct.

VP=(+)竹

(+み

N

K =2EhP

h

f

P

Coefficient in whOle number Average stem height

Average eye height form tactor

(2)

次 1. は し め に

2.我

が国における測樹学発展経過の概要

3.天

竜地方における林業の発達

4.天

竜地方における慣用の立木利用材積算定法

5.五

一法による算定記録 (林分材積推定の実例)

6.五

―法の実例に対する検討と考察

)「

元木がえし法」 との比較検討 121 五一法における資料の検討の意味と整理 ●

)五

一法における資料検討の結果 と考察

7.五

一法および類似法の理論とその係数並びに倍数の 検討 は, 一般式について (中央木の求積式) (2)智頭地方 の「元木がえし法」 い

)天

竜地方の五一法 (4)理論的利用材積計算法

(5)nの

数値 と倍数 との関係

8.天

竜地方における近年慣用の立木の利用材積算定法 9・ 参考事項 元木(本

)の

意味 10・ 11,引用並びに参考文献 12,資 資料 は

)立

木見積参考書 資料 121 杉立木平均廻別仕入基準価格表 (普 通材) 資料 俗

)元

木 (本木

)の

意味 1・ は 林木評価の学問は林価算法 として発達 し

,そ

の基礎 と なる測樹学は

,林

業経営学の一分科 として発達 して来た が

,吉

田正男氏1)によれば, この測樹学の測定技術の発 展経過については「東西略々その軌を等 しくすることは 言を倹たざるところである」 と述べ られている。 我が国における測樹技術は

,明

治以来 ドイツ式の材積 測定法が官庁に採用され,これについては中山博一氏2, は「正式に学校で教えられたのは1882年 (明15年

)で

ある。」 と述べ られているように

,明

治 以 来 幾多の先 人つ∼14)に よリドイツ式の材積測定法が我が国に紹介さ れ使用 されて来た。 我が国の民間林業にあっては

,狭

い各地域においてそ の地方の自然的

,社

会的

,経

済的条件により合成 された 環境条件の中で

,林

木生産技術上の永い経験に よって工 夫 された地方独特の慣用的材積計算法並びに林木評定法 が明治以前の古い時代か ら存在 し

,明

治以後の木材需要 構造の変化

,林

業政策上の制度改変, ドイツ測樹学 の影 き ょう等を受けなが らも最近 まで民間林業家或いは木材 業者によって応用 されたものがあるが,このような多 く の慣用法は次第にかげをひそめ或いは細々なが ら古老の 口伝に より現在 まで引きつがれているにす ざないので, その内容が明確 さを欠 き

,記

録 としても次第に不明とな りつつある。 先に筆者等の実施 した調査によると

,島

根県隠岐地方 の造VEk用材 (高瀬 と称す る

)の

評定法15)も 既に姿を消 し,また

,鳥

取県智頭地方および若桜地方で使用 されて 来た「 元木計算法」並びにその類似の評定法16フ17)も 古 い記録の残存は比較的少な く,も はや過去のものとして 取 り扱かわれ

,更

らに宮崎県飲肥地方の造船用材 として の弁甲材の評定法・

8)も

今や既に過去のものにな りつつ ある。 しかしなが ら,これ等各地方 の慣用法は

,現

在の 材積計算法並びに林木評定法に比べ ると

,簡

便で幾多の 長所を有 していることが多いので

,そ

の記録の保存 と長 所の検討 自体が意義があ り必要なことと考え られる。 静岡県天竜地方にも古 くか らこの地方独特の材積計算 法が存在 していたので

,今

回出来 るだけの調査をお こな い

,そ

の実際を明 らかにし

,若

千の考察を試みることと した。 本報告にあた り

,種

々調査に御協力を賜わ った地元関 係者 の方 々に深甚な謝意を表す る。 なお,この研究調査報告は

,昭

和44年度および45年度 文部省科学研究費補助一般研究Dによるものの一部であ る。

2.我

が国における測樹学発展経過の概要 筆者等の研究調査の目的 と動機等をよ り明 らかに した い関係か ら

,前

述の補足の意味で我が国における測樹学 の発展経過を簡単に概要的に記述 してみることにする。 我が国における測樹技術の発展経過について測樹の基 本 とす る量的表示についてみれば

,渡

辺全氏19)は「 類 乗三代格に記 された791年 (延10年

)の

,796年 (延 暦15年

)の

歩板,868年 (貞貞歓″10年

)の

賛子の 寸法に関す る規程が

,我

が国の木朝規格の最古のもので あ り

,木

材 の材積単位の内

,起

源 の も っとも古いもの は,927年 (延長5年

)の

延喜式巻34で

,

この延喜式に

(3)

は木材の削材功程

,人

,車

,棒

謄 等 積 載量に関す る規格が制定 されてお り,この規格による木材の材積単 位 として ″材″が用い られ,この材積単位の ″材〃か ら ″才″に或いは尺メ″に移 り変化 した経過並びにその 時代についての文献の徴す るものがな く,1669年 (寛文 9年

)の

原始漫筆風土年表 3に より寛文年間頃には秋田 で ″7尺 才″ ″14尺メ″の単位が用い られていた ように 推定され

,南

,津

軽地方では享保年間に 〃尺 メ〃を使 用 していたことが明白であるか ら

,そ

の以前に 〃材″か ら ″才″或いは ″尺メ″に転化 したものと認める」と述 べてお られ,また

,測

樹の方法についてみれば,中山博 一氏2)は「1835年 (天6年

)に

なってはじめて ″御林 方尺 じめ法〃 とい う材積測定法が徳川幕府によって制定 され,こ れは我が国における科学的材積測定法の最初の ものである。 これは丸太材積測定法であるが,これにも とづ き林木の材積の測定もで きる。 この方法は末口を測 定 し,こ れに 1間 1寸 とい う細 りを考えて元口を出し, これを 2分 して中央径を考え,これの 自乗に0.79おょび 長さを乗 じて丸太材積を算出す る。元 口を測定 し,同様 に末口をユ│し

,前

と同 じ方法で材積をだす方法も考え ら れている。 これは誤差の多い方法であるが

,従

来民間に おいて広 く応用された」と述べている。 筆者等の調査IS)∼

10)に

よれば

,島

根県隠岐地方にお ぃては1800年頃か ら造船用材 (高

)の

生産がおこなわ

,高

瀬の長 さと中央直径を規定 し

,立

木の目通 り周囲 か ら樹幹の細 りを推定 して 1番 丸太の中央直径を予測す る方法が考え られ

,流

通面では材 積 計 算 はお こなわれ ず,1818年 (文化15年

)の

高瀬値段付による高瀬手板 と 倍率によって取引きがお こなわれ

,他

地方の造船用材 ( 日向弁甲材)との競合か ら独特の材積計算法が工夫され た経過があ り

,鳥

取県智頭地方並びに若桜地方において は,1779年 (安永8年

)の

記録にみ られるように利用す る規格か ら立木を表示する元木の名称並びに1858年 (安 政 5年

)の

値段付が基礎にな っていると考え られる価格 係数或いは材積係数 としての元木銭 と倍率による取引き がおこなわれ,この地方においても材積計算は取引きさ れる価額計算の従属的性格 として発生 した経過がある。 また

,宮

崎県飲肥地方においては

,造

船用材 としての弁 甲材 (古くは材木 と称 した

)の

1853年 (嘉永 6年

)の

記 録にみ られる ″片″の材積単位があ り,この地方独特の ″

=3.16を

使用 した係数か らの ″片〃の求積式或いは 1892年 (明治25年

)の

記録にあるように立木 より弁甲材 大 】ヒ 英太郎・ 曳 地 政 雄 の規格を予測する方法,さらに 5尋 材の値を基準 として 弁甲材の長 さ別の単価を各尋手別の一定の比率 (品等別 とも同じ比率

)に

よって速かに値建てす る慣習等

,各

地 域に夫 々木材取引き上 の利便か らの評価法を合めた材積 計算の慣用法が存在 していた経過が知 られている。

3.天

竜地方における林業の発達 上述の我が国の測樹学或いは測樹技術の発展経過の概 要を考慮 しなが ら

,天

竜地方の 林業 発 達 の経過をみれ ば

,次

のようである。 静岡県木材史ワ4)並びに林業技術史30)によれば

,天

竜 地帯の育成的林業の成立時期は江戸時代の中頃か らと考 え られ

,人

工造林の開始は,1469年 ∼1487年 (文明年間 )といわれ

,天

竜川流域林業経営調査報告書25)には, 口碑の伝える所によると犬居町所在

,県

社秋葉神社有林 は,1938年 (昭和13年

)以

前400∼ 500年前既に苗木を遠 く熊野 より求め

,参

詣者の心願植林によって成立 したも のであ り

,そ

の他佐久間村の神妻神社

,馬

脊神社

,水

窪 町の明光寺有林等には何れも樹齢 300有余年の杉の大樹 が存在するが

,す

べて信仰者の植林 したものといわれ, また,1696年 (元禄 9年

)の

山住大膳亮の大面積造林, 1764年 (宝14年

)の

石谷備後守の天竜治岸西手組東手 組23ヶ村に対す る村の御林並びに百姓所持の地に杉桧差 木 (挿木

)を

申し渡 した事,1886年 (明治19年

)以

来の 金原明善翁に よる瀬尻御料林800町歩の献植,1200町 歩 余 りの金原疏水財団林の造林等,これが刺戟 とな って一 般にもスギ造林が普及 し

,現

在のような天竜林業が成立 したといわれている。 静岡県木材史24)によれば

,天

竜川の木材の流送は, その重要性か ら絶対的なもので

,天

竜川の筏流が開始 さ れた年代は古 く

,天

竜市鹿島,国代嘉平次文書によると と開0年 (天正8年

)の

二俣鹿島の孫尉に対する徳川家康 の諸役免許状以来 とされ,当地方上流の天然林材の伐採 搬出が盛んにおこなわれたが

,人

工林が伐採されるよう になってか らは

,天

然林 と共に柿板

,積

,四

分板の生 産が主なもので,1879年 (明治12年

)頃

までは

,山

元に おいて柚角材 とし

,一

部 は 現地で 慣

,板

割にして流送 し

,柿

板は現地で業者直属の柿師に製板させ脊負出しに よって渡場 まで運び,角倉船に よって掛塚港に輸送 し, また

,掛

塚港の廻船問屋 としての木材間屋に多 くの木挽 が雇われて板

,積

に製材 し

,帆

船によって東京方面に出 荷 していた といわれ,1875年 (明治8年

)に

製材機械が

(4)

設置されて以来

,板

,角

,挽

,小

角等の製品と共 に丸太材の出荷もおこなわれたといわれている。 筆者等の間取 り調査に よれば

,山

元における素材搬出 の方法は

,修

羅出しで木馬搬出にな ったのは1894年 (明 治27年

)頃

か らといわれ

,佐

久間町の竹 島甚平氏の言に よると1903年 (明36年

)佐

久間町において木馬道作設 に対する反対があったが

,修

羅 より木馬の方が素材の損 傷が少ない理由か ら木馬道作設を強行 した事実があった ことが認め られているとい う。

4.天

竜地方における慣用の立木利用材積算定法 この地方の慣用の立木調査による材積計算法 として, 鈴木外代一氏a)によれば

,五

一法 と四一法 とがあったと いわれ

,現

在でも大井川流域では四一法が存在す るとい われているが,これ らの地方の四一法については今回は 調査出来なかった。 兼岩芳夫氏の報告30)によれば, この五一法による材 積測定の変遷についてみると

,明

治維新前

,主

としてお こなわれた目算売買方法 としては, 4見付又は ミツ木の 法″があ り

,

この ミツ木 の法以前の方法 としては ″飛 買″ とい う方法があ り,モ ミ,ツガ等の黒木や雑木に用 い られ,この方法 よりやや進んだ 方 法 が ミツ木の方法 で

,江

戸時代か ら明治初年頃までの方法は材積測定法の 部類に入 るものとは考え られない と述べ られ,1907年 ( 明治40年

)頃

まではこの方法はスギ, ヒノキについても 適用され,日通 り周囲を測定せず 目測によって予測す る 方法で

,杉

桧見付 といわれ

,測

縄を用いて周囲を測 った のは1889年∼1890年 (明22年∼23年

)頃

か らで, この 周囲測定法 とミツ木による周囲予測についても

,値

ぶみ の場合は

,周

囲の光による角材積をみて,日通 り周囲が 2尺 5寸 は 5寸 角, 2尺は 4寸 角, 1尺5寸 は 3寸 角に 材積をみての考え方がおこなわれていた。 また

,五

一法 は

,天

竜地方で明治初年 より考案 された材 積 計 算 方法 で

,実

際に普及 したのは明治中期以後で, この方法は挽 物,角物を主 として造材する地方におこなわれたが

,明

治中期 までの柿板製材の盛んな竜川村

,上

阿多古村

,下

阿多古村等においては

,柿

板生産 目的の立木の材積測定 は目測によっていた。何れにおいても全林木を調査 し, その後標準木を求めて算 出す るようにな った と述べ られ ている。 筆者等の調査 した結果によれば, この五一法は

,柚

式 (そましき)とも称せ られ

,明

治中期以後大正年代 まで 広 く使用されたが

,昭

和年代 より次第に応用が減少 し, 特に近年

,伐

倒木取引きの傾向が強 くな り,このような 慣用法は消滅を早めているとのことである。 この五一法は

,売

買せん とす る立木の目通 り周囲を寸 止め(寸以下切捨て

)で

測定 し

,(こ

の場合,目通 り周 囲は 1尺 5寸 以上の立木のみ測定す る

)そ

の目通 り周囲 の集計 した数値を丈メと称 し

,総

本数を木メ と称 してい るが

,丈

メを木メで除 して平塩の丈メを計算 して,この 平塩の丈メを 5で 除 した数値を平均 1本 あた りの元尺 と 称 し,この元尺の自乗に木メを乗 じた数値を元尺メ(元 木尺メとも称する

)と

称 し,この元尺メに倍数 (経験係 数

)を

乗 じて林分の利用材積 (単位尺メ

)を

算定する方 法である。 このような方法は, ドイツの測樹法の立木材積を算定 し,また別にその利用材積を算定する方法 とは異な り, 始めか ら利用材積 (丸太材積 または製材々積

)を

査定す る点は

,米

国の測樹法20)∼23)と類似 している。 この倍数 (経験係数

)は

,立

木の樹高

,伸

,樹

齢, 樹幹の細 り等の諸因子を勘案 して決定す るといわれ

,通

常, 1つ の目安 として標準木か らの採材木数 (2間物の 玉数

)の

7∼ 8掛 の範囲にあるといわれてお り,月ヽ数点 以下 1位 まで計算 される。 この倍数には一般に立木取引 きのための利潤は見込 まない といわれている。 この五一法を数式で表示すれば 目通 り周囲の合計

=丈

メ 理 と弓孝

│=平

均の丈 メ 』里 嬰

¥壁

=平

均 1木 あた りの元尺 (元尺

)2x木

=元

尺メ 元尺メ×倍数

=林

分の利用材積 (単位尺メ) この五一法についての説明を補足するために

,次

に簡 単な計算例を参考 として示す ことにす る。 丈メ

=7247寸

平均の丈メ

=瑶

=2尺

38 平均 1本 あた りの元尺

=望

生 =0・476 売尺メ

=(0.476)2x304=0.23x304室

69,92 元尺メ×倍数=69,92× 3.2=223.7尺 メ 石換算 =223.7× 1.3=290.81石

(5)

(12) 第1表 五 一 Table l An example of 本 数 No. of trees 目通 り周囲の計 Tota1 0f c.e.h. 目通 り周囲 1尺5寸未満の立木は

,丸

(まる

)と

称 し て素材搬出のための材料に使用 し

,売

買の対象か らは除 外 した といわれている。 目通 り周囲の測定は

,天

竜市横山の青 山千之助氏所蔵 の1891年∼1892年 (明治24年∼25年

)の

材木見積の記録 に よると, 1尺5寸 以上か ら5寸 括約による本数調査が お こなわれ

,一

部の林地では 1尺 5寸 以上か ら1寸 括約 の調査も見 られた。 (この頃か ら目通 り周囲の測定は, 比較的厳密におこなわれるようになった と考え られる。) 採材の長さは, 2間物は13尺, 1問 物は 6尺5寸

,本

丈物は10尺5寸

,素

丈物は10尺

,本

やま物は16尺と呼称 していたが,1941年 (昭和16年

)頃

か ら13尺2寸 を 2間 物 とした。 さらに近年は 2間 物は12尺1寸 に変化 してい る。 天竜市大字横山の西川慶太郎氏な らびに静岡県周知郡 春野町大字気 日の大畑団平氏の両氏によれば,この地方 に古 くか ら大二年代 まで元尺メの大 きさ或いは価額を表 示 または呼称する方法 として

,何

本木

,何

分木

,何

厘木 等 の呼称が使用された事実があった とい う。 この方法を 簡略に述べれば次のとお りである。 利用材積 ×単価

=総

金額 大 ヨヒ 英太郎・ 曳 地 政 雄 法 の 実 例

calculating method oi Volume based on One‐ Fifth Rule 付

硼 

c,e・h.呻

目 付 皮     g

卿︻中

目 本 数 No.o£ trees 目通 り周 囲 の計 Total of c.e.h. 元尺メ■総金額=呼称木 即ち

,総

金額に対 して元木の元尺メの占めている比率 を表示するもので,目通 り周囲 5尺 の立木 の元尺メが1 尺メであるが,この 1尺 メに対 しての総金額の相違によ る比率によって次のように呼称 している。 目通 り周囲 5尺 とすれば 元尺

=5=1

元尺メ華

(1)2=1尺

メ 総金額 1円 とすれば

1尺

メ‐ 1円=1・

0=1本

木 〃 10円とすれば

1尺

メ‐10円=0・

1=1分

木 〃100円とすれば

1尺

メ■100円

=0,01=1厘

木 ″1000円とすれば

1尺

メ‐1000円=0・

001=1毛

木 実例をあげて多少詳 しく述べると

,第

1表の実例を引 用すれば 木 メ=304本 丈 メ=7247寸 平均の丈メ

=2尺

38 平均 1本 あた り元尺=0.476 元尺メ華Q,476)2×304=0,23× 304=69.92 利用材積 =69.92× 3.2(経 験係数

)=223.7尺

メ 1尺 メの単価を10円とすれば 総金額=10円 ×223.7=2,237円

3 0 8

2 3 2

3 6 0

・ 6 0

・ 9 8

・ 0 4

・ 0 5

7 4

3 8

4 0

・1 8 ・2 8 5 6 6 3 1 2 1 1 304 囲 郷 30 3 . 32 33 34 35 36 37 38 40 ta︲ T 60 ・10 ・53 306 437 580 420 396 657 720 625 390 378 4 7 9 ・7 23 カ 20 18 29 30 25 ・5 ・4 ・5 ・6 ・7 ・8 ・9 20 2 . 22 23 24 25 26 野 註)1970年 長石山毎木調査見積 (竹島甚平氏 より)

(6)

元尺メ‐総金額 =69.92■

2,237=0,031=3厘

1毛 木 この呼称木による比率の傾向をみるため,日通 り周囲 別に総金額の相違による比率を算定 してみると第 2表 の

とお りである。

第2表 目 通 り 周 囲 別 の 比 率 Table 2 Ratio of value at each c, e. h.

9年

)の

間の五一法による立木売買の実例がある。

6.五

一法の実例に対する検討と考察 前述の五一法は

,林

分の利用材積を算定す るために毎 V η 7 7 ν ν 7 周 ︱ 1 2 3 4 5 6 7

=0,2

=0.4

=0.6

=0.8

=1.0

=1.2

=1.4

0.04 0,16 0.36 0.64 1.00 1.32 1.54 0.04 0.16 0.36 0.64 1.00 1.32 1.54 木 木

厘 厘 厘   分 分 木 6 6 4 木 3 5 厘 分 分 分 本 木 本 0.004 0.016 0.036 0.064 0.100 0.132 0.154 4毛 木 1厘6毛木 3厘 6毛 木 6厘4毛木 1分 木 :家 :屋4毛

│ 元

尺 1/5 of average girth 元 尺 メ (元尺 )2 Total volume oi butt logs 額 Stumpage value 1 比 率 Ratio of value 10 比 率 Ratio ot value 円 呼

Conlmon

narne この比率は,目通 り周囲5尺の立木を基準 として,目 通 り周囲が5尺より小さい と比率は減少 し

,総

金額が高 くなると比率は小さくなる関係がみとめ られる。 この呼 称法は,当時五一法による立木の利用籾積の算定 とその 価額の評定にあた り

,立

木の形質

,立

地の地利関係等を 判定す る手がか りとして利用されたように考え られるの で参考のため記述 したが

,現

在 このような呼称木につい ての記録はみあた らないようで,75才以上の古老の記憶 の範囲で調査出来た次第である。

5.五

一法による算定記録 (林分材積推定の実例) 筆者等が調査入手 した五一法による立木調査の記録 と しては

,天

竜市大字横山の青山千之助氏所蔵の1891年 1892年 (明24年∼25年

)の

材木見積の記録

,静

岡県周 知郡春野町の大畑団平氏所蔵の1922年 (大正11年

)阿

蔵 官林玉付調書

,静

岡県磐田郡佐久間町の竹島甚平氏所蔵 の1944年 (昭19年

)静

岡県地方木材株式会社二俣出張 所山林課作成による立木見積参考資料 と1970年 (昭和45 年

)長

石山毎木調査見積

,天

竜市富士天木材株式会社の 末永繁氏か らの間取 りによる山買入見積予算書 の実例等 があった。 このほか算定記録 としては

,天

竜川流域林業 経営調査報告書25)の中に1928年∼1934年 (昭和 3年 ∼ 木調査をお こない

,そ

の平均目通 り周囲の中央木を算定 し

,平

均の元尺か ら元尺メを計算 して倍数 (経験係数) を乗 じ林分の利用材積を推定す る方法であるが

,鳥

取県 智頭地方で古 くか ら慣用 されている「 元木計算法」の一 種類である「元木がえ し法」による林分利用 材 積 計 算 法17)によく類似 している。 従 って

,五

一法の特質を 出 来 る だけ明 らかにす るた め,この「 元木がえし法」と比較 しなが ら検討を加へる ことにす る。 (1)「元木がえ し法」との比較検討 五一法 との比較検討をおこなうために この「 元木がえ し法」の計算方法を簡単に示す と次のようである。 この方法は別名「つつかえし」または「 どうがえし」 と称する方法で

,普

通の元木 (立木

)で

は1番丸太材積 は, 2番丸太以上の採材丸太材積 と大体同一な材積を有 するものとし

,林

分全体の材積推定に各林分別 の一定の 比率 (経験に よる勘によって決定す る

)を

乗 じて算定す る方法である。 この方法によって各元木別の材積 (普通 の元木 と称す るもの

)を

算定 してみると第3表の とお り である。 この方法による実例を示す と

,単

級法に類似す る方法 では

,立

木調査の結果30本あるものとして計算すれば,

(7)

大 Jヒ 英太郎・ 曳 地 政 雄

第3表 普 通 の 元 木 材 積

Table 3 Normal effective volume o£ MO「

rOGI

1番丸 太 末 口直 径 Top‐diameter of butt log 元木別 Tree class 4×

2=8才

9× 2寧 18 16× 2字32 25×

2=50

36×

2=72

49×

2=98

64×2=128

81x2=162

100×

2=200

1銭当 り材積

E£fective volume

per SEN 33才X87銭 =2871才 以上の操作を一定の比率 を乗ずる方法をもって代用 することもある。 この「元木がえし法」と 「 五一法」 とを比較す るた め

,「

元木がえし法」の元 木銭が 1錢 である 5寸 木の 場合を基にして簡単に式で 表示すると次の よ う に な る。 「元木がえし法」 2寸 3″ 4″ 5〃 6″ 7 〃 8 〃 9 〃 尺 木 4才 9 16 25 36 49 64 81 100 0.2銭 0.4 0.7 1,0 2.0 3.0 4.0 5.0 10.0 2.0寸 3.0〃 4.0″ 5.0″ 6.0〃 7.0〃 8.0〃 9.0〃 10.0〃 第4表 元 木 計 算 Table 4 An examPle of value, based on 法 の 実 例

calculating method oE stumpage

MOTOGI‐

System

5寸

6寸

7寸

8寸

9寸

木 40才 45 46 50 36 33 32 32 20 皮付 目通 り周囲 の範 囲 A scope o£ c. e. h. (InCluding bark) 2.0尺 ∼ 2.4尺 未満 2.4尺 ∼ 2.8尺 〃 2.8ナミー 3.2Fミ 〃 3.2尺

-3.6尺

″ 3.6尺 ∼ 4.0尺 ″ 数 of s 本 N。 tre

AISI盈

1難

4 7 10 6 3

4銭

14 〃 30 〃 24 〃 15 〃 総元木銭は87銭で総本数30本であるか ら 平均元木

=登

=2銭

9厘

=6寸

木 普通の元木の 6寸 木の 1銭 当 り材積は36才 として計算 されるので,87銭 x36才=3132才 となる。 これは精密で ないか ら今

,平

均元木を詳細に考えれば,日通 り周囲の 平均は2尺7寸6分であるか ら

,普

通の 6寸 木 より幾分 大 きく7寸 木に近いか ら

,元

木銭1銭当 り材積は 6寸 木 と7寸 木の差か ら計算すれば 36才-33才

=3才

3才

XO。9=2,7才 36才-2,7才 =33.3ォ ■33才 ←望差唾喝馨逆聾壁)2× 2× 立木本数×練努嬬用材積 「五一法」 (1翌塑旦琴互旦聖_)後立木本数X倍数

=林

分利用材積 即ち

,「

元木がえし法」に よれば

,平

均 目通 り周囲を 4で 除し,自乗後2倍し倍数を乗 じることにな り

,「

五 一法」によれば

,平

均 目通 り周囲を 5で 除 し,自乗後倍 数を乗 じる相違点が認め られ

,倍

数は何れの場合も夫 々 経験係数 として各林分 ごとに相違する。 この五一法における平均 目通 り周囲と倍数 (経験係数

)の

関係を明 らかにす るため

,天

竜地方において筆者等

(8)

が調査 した際収集 した資料をもとに次のように若千の検 討を こころみた。 (2)五一法における資料の検討の意味と整理 次に掲げる資料 〔資料(J参照〕は

,静

岡県磐田郡佐久 間町の竹島甚平氏所蔵の1944年 (昭19年

)作

成による 静岡県地方木材株式会社三俣出張所山林課の立木見積参 考資料 といわれ

,関

係者の説明によれば,多数の林分測 定の実例か ら集録整理 したもので

,杉

立木調査の平均 目 通 り周囲に対す る倍数 (経験係数

)の

関係 と目割 と称す る出材する素材丸太の末 口直径範囲別の利用材積の割合 を百分率で表示 し,ホーム渡の平均単価をも記録として 集録 したものであるといわれている。資料 としては

,面

,各

平均 目通 り周囲に対する立木本数

,樹

,樹

高, 伸び

,樹

幹の細 り等の諸因子が不明で,また各林分で相 違する諸因子を排除 して整理集録 しても意味がな く

,或

いは不備な資料 と考えられるが

,関

係者の説明によれば 未経験者に対する一つの目安表 として作成 されたもので あるという。 筆者等は,こ の地方の杉立木に対す る平均 目通 り周囲 と倍数の関係について一般的傾向を把握 し検討するため には,多数の完備 した資料は入手困難であ り, この資料 は不備 とはいえ貴重な資料と考えら浄, この資料によっ て検討をこころみた。 この資料について縦軸に倍数を横軸に平均目通 り周囲 をとり

,各

実例の 1つ づつを この両者の関係について図 示すれば第 1図 のとお りである。 第 1図 によれば

,平

均 目通 り周囲が大 きくなれば倍数 も増加する傾向が認め られるので

,簡

単にフリーハ ン ド 法で

,各

平均 目通 り周囲 と倍数 との関係の回帰数値を求 めてみることにした。 平均 目通 り周囲 と倍数 との関係の回帰数値は次の第5 表のとお りである。 この各平均 目通 り周囲と倍数の関係か ら各平均目通 り 6. 6. 倍5. 3.5 3.0 2.5 2.0 1. 2,0 2.5 3.0 3.5 4.0 4.5 5.0 5.5 6.0 6.5 7.0 平均 目通 り周 囲 (尺) Average of c.e.L. 第1図 平 均 目通 り周 囲 と倍 数 の関 係

F18, l Relation るoしreen average oF c.e,h. and nultipllor 周囲の中央木に対す る利用材積を算定すれば第 6表 のと お りである。 (3)五一法における資料検討の結果と考察 五一法による中央木の利用材積を鳥取県智頭地方の一 般的傾向を示す各元木規格別の利用材積 と比較検討する ため

,筆

者等が智頭地方 スギ林の伐採木を区分求積によ って測定収集 した資料で

,智

頭地方スギ樹幹細 り表を調 製27)28)したが,この樹幹細 り表を応用 して

,各

元木別 の樹幹細 り表17)と 各元木別の利用材積表17)を作成 し たものと比較すれば第7表のとお りである。 上記の結果か らみれば

,五

一法は林分利用材積を推定 する方法 として

,中

央木の利用材積を算 出す る場合に倍 数の見積 り方によっては比較的正確な結果を与えるもの と推察 される。 また

,元

木がえし法における倍数について元木別樹幹 細 り表か ら算定 した利用材積に対する普通の元木材積 と の比較をお こない

,普

通の元木材積に乗ずる倍数を計算 5 .   ■   4 . 敷 鷺 P 二 〓 覇 〓 第5表

五 一法 の平 均 国通 り周 囲 と倍 数 の関係

Table 5 Relation between average of c.e,h. and multiPlier of

(9)

(16) 大 北 英太郎・ 曳 地 政 雄

第6表 五 一 法 に よ る 中 央 木 の 利 用 材 績

Table 6 Effective volume of average tree of forest based on

One―Fifth Rule

2 .0〇 一 0 ・ 4〇 一 0 , 16 一 2 .6 一 0 ・ 4 . 6

2.4〇

一醐

0・23

3.2

一嘲

五 一 法 利 用 材 積 と の 関 係

volume of tree c12SS and effective volume based

2.5 4.0 5.0 6,0 7.5 8.5 10.0 1.5 2.5 4,0 5.0 6.0 7.5 8.5 してみると第 8表

,第

9表 のとお りである。 即ち

,智

頭地方の元木がえし法 と天竜地方の五一法 と は倍数 (経験係数)も相違するが

,平

均 目通 り周囲を4 または 5で 除 して 自乗 し

,経

験係数 としての倍数を乗 じ て林分利用材積を推定する方法 としては,この両者に類 似性が多い。 智頭地方の慣用法は,聞取 り調査によれば平均 目通 り 周囲を 4で 除 して中央木の 1番 丸太の末口直径を表示す るといわれ

,天

竜地方の慣用法は

,平

均 目通 り周囲を5 で除 して中央木の 1番 丸太の末口直径かまたは角の一辺 を表示するといわれているが

,い

ま角の一辺を表示す る とい う説に関 して

,若

干の史的考察をお こな うと次のよ 差 Differe― nce O£ volume うである。 日本林制史資料2つ

)島

原藩 (長崎県

)の

「 山方道法」 (年代未詳

)の

十九角棒様之事の項における角取法によ れば, 「1・ 差渡童尺五寸有之木 ワ何寸角二成 卜問

,右

差渡ニ 三一六 フ懸

,廻

何程 卜知ル

,此

廻 り五 ニテ割九寸四 ア余之角,

1.廻

ヲニー六ニテ割差渡 卜成,

1.立

木ニテ角見立候節,角面 二五 フ懸廻尺 ヲ知ル也,

1,丸

太ニテ積候節ヮ

,廻

リフ五 ニテ割角知,」 また

,同

資料29)鹿児島藩 (鹿児島県

)の

「 荘内地理 志四十五」 (年代未詳

)の

丸木の角取法 の項によれば

灘昆晶甲習

e卜

P

1/子

t average ttth 死 Total lotts 倍 Multiplier 利用材積 (尺メ) Effective volune 第7表 各 元 木 別 利 用 材 積 と

Table 7 Relation between effective on One‐Fifth Rule

0.52 径   ・

bar

囲   ・

勒 c・c・h

呻呻

湘 Tree c︲ass 一 局   ght 樹 He 2寸 3〃 4〃 5 ″ 6 〃 7 ″ 8 〃 9 〃 8.0 12.0 16.0 20,0 24.0 28.0 32.0 36.0 2.55 3.82 5.19 6.37 7.64 8。91 10.19 11.46 27. 1. 35.76 44.58 51.42 57.34 63.96 70.20 76.20

41.6 1+3.4

73,7 1-0.7

117,8 1 +0.2

180,4 1-4.4

249.6 1 +2.4

2 8 22 45 73 ・・8 ・76 252

(10)

第8表 元 木 別 樹 幹 細 り 表 Table 8 Taper table of stem for each Motogi 元 本 別 Tree class 目通 り周 囲 C.e.h. (With bark) 目 通 り 直 径

D.e,h.

(With bark) 6.37 7.64 8,91 10,19 11.46

1番

丸 太 の材 積 EfFective volume of butt log 普 通 の元 木 材 積 Effective volme of Motogi

献鰐碑解

E£fective vol■

me

indicated on Table 8 材 積 の Total of effective volume volumc of M

季署

程薮

材積に

蹴 既盤認

ive 一 局   t h g 樹 Hc h 径 i

em he

166. 一 4 ″ 〃 ″ 〃 20.0 24.0 28,0 32.0 36.0 51.42 57.84 63.96 70.20 76.20 5.0 4.0 5.0 6.0 7.5 8.5 2.0 3.5 4.5 6.0 7.0 6.0 7.5 8.5 2.5 3.5 5.0 45 73 ・・8 ・76 252 10.01 第9表 元 木 が え し 法 に よ る 倍 数

Table 9 MultiPIier of the volume caluculation method of Double Motogi‐ System

「丸木 ヲ出来角賦算用 1・ 丸木之廻 リフ四五ニテ割真角二成 , 角 卜角差渡萱尺四寸査分四二当 り, 但

,是

二三尺壷寸六分 ヲ掛 レバ惣廻 リエ成ル也

,惣

廻 り四尺六八八 (四尺四六八の誤算 と考える

)二

故 成 四五ニテ割也,

1.タ

トヘハ立木ノ材木 ヲ賦ルニ

,本

目営分之廻 り成 レハ下宣間物ニテモ五ニテ割

,其

次ハ六ニテ割

,木

之延長二依テ見合盈 し

,皮

又ハ木之中程之廻 リニ依 テ如此算用致侯也,」 とある。 この ことは理論的には

,元

玉の末 口断面 とその断面上 の直径および正角の一辺 との関係を式によって検討すれ ば,

u=周

,d=直

, a=正

角の一辺

d=1/2a?=aア

2 =1.4143a

0.900 1.014 1.204 1,375 1.556

a=1,4143=d XO'71

d=―

「 ・・・・・・・・・・・・①

u=″

d .・

.d=

π

¨“………'② ① と② よ り π

0,71

u=0.71X″

=4,425a(π =3.1416と した場 合) a== 4.425 ・・ 4.4 π

=3,16(当

時 の慣例に従 って)とすれ ば u a 3.16 0,71

5寸

6 ″ 7 〃 8 ″ 9 〃 寸 5,0 6.0 7,0 3.0 9.0 25 36 49 64 8 . 25×

2=50

36×

2=72

49×

2=98

64×

2=128

81×

2=162

45 73 ・・8 ・76 252

(11)

(18)

u=幣

×

&16=■

451a

a=4.451〒

4.5

即ち

,我

が国においては

,古

来,″ =3.16が使用され ていたか ら

,周

囲を 4.5で 除 して正角の一辺を計算する 方法が使用され

,立

木においては目通 り周囲を 5で 除 し て

,元

玉の末 口における三角の一辺を推定す る方法をと っていたようである。 これに関係 したものとしては,日 本林制史資料29)盛岡藩 (岩手県

)の

1760年 (宝10年

)の

「 田名部桧山御山制書抜」の五寸角柚取定法並びに 山師共差上証文等の項に よれば

,長

さ 1丈 の五寸角 とす るには立木の目通 りの丸 さが皮 の 上 で2尺6分 廻 りと し

,五

寸 とす るのは角か ら角までの差 し渡 しを云 うので あって

,長

さ2間 の五寸角 と云 うのは

,末

口直径が 4寸 5分 であるようとりきめてお り

,往

時においては立木の 目通 り周囲か ら1番 丸太の末 口直径の算 出を概算的 (安 全率を考慮 して

)に

推定す る方法があった と考え られ, 天竜地方で五一法の ことを柚式 (そましき)と称 してい たことは,れL角を採材す るための角の一辺を推定するた めの便法 としていた と考え られる。鳥取県智頭地方で使 用されていた慣用法は翌

│=0,25の

係数を乗 じて元玉の 末口直径を推定す る方法であ り

,平

均 目通 り周囲を 5で 除す ことは嗚 ―=0.20の 係数を乗じることであ り, この ような点を考えるならば, 5で除す ことは大径木におい ては元玉の末口断面上の角の一辺ではなく

,何

等かの材 の利用 目的か ら元玉 より上部の末口直径をより厳密に推 定する方法か或いは梢殺な立木の上部の末 口直径を推定 する方法であ り,′↓ヽ径木においても筏流 し等の運材関係 か ら元玉の長さが長い場合の末口直径を推定する方法 と して五一法が発展 したとも考え られる。さらに天竜地方 では元木 (1呑丸太

)の

元尺を 1と し

,元

尺メを 1尺 メ とする元木材積の基準を作るためには,目通 り周囲 5尺 の立木がこれに該当す るので この元木材積が元木 (1番 丸太

)の

丸太材積か或いは角材 としての利用材積の何れ かを 1尺 メの基準 とする必要上から5で 除す慣行が出来 たとも考えられる。 即ち,こ の関係老理論的に考察す ると次のように考え られる。 lll 鳥取県智頭地方慣用法 (元玉の末口直径を推定す る) 大 】ヒ 英太郎 。曳 地 政 雄 u 一 4

=d u=π

D

D=

π

==■ =+×

=+

_響

=0.7854 (π =3.16の

場合―

暑―

=0,790) 但 し

u:目

通 り周囲

di元

玉の末口直径

D:目

通 り直径 ″ :円 周率 静岡県天竜地方慣用法

(a)元

玉の末 口直径を推定する場合

u =d u=π

D(但

し記号 は上記 と同 じ) ∴

D=

π

=+×

=+

_響

=0.628 (π =3.16の

÷

=0・632)

(b)元

玉の末口断面上の正角の一辺を推定す るた めに必要な元玉の末 口直径を推定する場合

ai末

口断面上の正角の一辺

2a2=d2

d=a1/2

u =aと

すれば

d=一

÷

1/2

+=等

生室

aプ

俸 箋生

×

u =1/2×

一孝一

=/2×

0.6283=0.8879 (″ =3.16の

場合―

=0・894)

(C)元

玉の末 口断面上の正角の一辺を推定す る場 合 〓 d 一 5 u 一 π

(12)

2封

2∴

d=aフ

a=濤

=鵠

u =aと

すれば

u=5a=5x洗

手 ― キ ー

a峠

=a_午

二十

=3.1416=0.6283

(π =3.16の

場合将井

=0.632)

上記の理論 とさらに筆者等が調製 した智頭地方スギ樹 幹細 り表 とをもとに実験的に検討比較すれば第10表のと お りである。 なお

,樹

幹細 り表の胸高直径 と目通 り直径 とは余 り大 差がない と考えられたので同意語 として比較検討をおこ なった。 示 しているが

,採

材長が

4m(13尺

2寸

)よ

り長 く なれば(この関係は第10表には掲示 していないが) 前者は後者に近い値を示す傾向にあ り,また

,形

状 梢殺になるに従い近似す る傾向がある。 12)同 じく五一法による計算値を 1番 丸太の末口直径 を推定するもの とすれば

,各

胸高 (目通 り

)直

径階 において何れも過ガヽの値を与える。

e)五

一法による計算値を 1番 丸太の末口断面上の正 角の一辺を推定す るために必要な直径を推定する場 合 とすれ ば

,各

胸高 (目通 り

)直

径階において五一 法の数値は胸高 直径が月ヽさい と過大 とな り

,胸

高 ( 目通 り

)直

径が大 きくなると比較的近似 して くる。 は

)樹

幹細 り表の1番丸太の形率 三

:は

,胸

高直径が 大 きくなるに従い大 きくなるが

,四

一法および五一 法の計算値による形率篭

│は

,胸

高 (目通 り

)直

径 が大 きくな っても同一値を示 している。 第10表 四 一 法 と 五 一 法 に よ る

1番

丸 太 の 末 口 直 径

Table 10 Top‐ diameters of butt logs based on the Fifth and Quarter girth rule 高直径

) D.b. h.

四 一 法 Quarter rule

4=d

一 〇ne―Fifth rule

1胸高周 (昌

G.b.h

(C・e,h・

5 =a

d 一 D ÷

=d

6.3 12.6 18,9 25.1 31.4

÷

x■4143= d 一D 一D 79 79 79 79 79 ∞ 7 ・5 23 3 . 39 釦 42 83 25 66 08 3 . 62 94 25 57 0.63 0,63 0.63 0.63 0,63 Cm 8.9 17.8 26,7 35,5 44.4 0.89 0,89 0.39 0.89 0.89 C血 7.2 16.6 26.0 35,3 44.6 0,72 0,83 0.87 0.88 0.89 本表では智頭地方スギ樹幹細 り表の形状普通で伸びも 中庸な場合の採材長

4m(13尺

2寸

)の

1番 丸太の末口 直径 と四一法および五一法に よる同 じ直径の計算値 とを 比較 したものであるが次のよ挽な傾向が認められる。 は ' 四一法による元正の末 口直径の計算値は

,各

胸高 (目通 り

)直

径階において

,一

般的に智頭地方の1 番丸太の末口直径 (樹幹細 り表)よ りやや低い値を 智頭地方 の樹幹細 り表 Taper table in the chizu

lorest district 樹 高

Heigh

9.86 15,92 20,90 25,27 29.27 このように五一法は

,元

玉の角の一辺に近似する数値 を表示するとはかざらず

,胸

高直径の大 きな場合には元 玉の末口直径に近似する数値を示す こともあり,また, 採材規格の長さによっても異な り

,林

分の状況によって 変化すると推察 される。 また,この関係は現在使用されている 1番 丸太の末口 直径推定法 として,日通 り周囲に0.27の係数を乗 じた場 * a=A side of inscribed square

(13)

第11表 各 異 の 推 定 法 Table ll Top― diameters oF

大 北 英太郎・ 曳 地 政 雄

に よ る

1番

丸 太 の 末 口 直 径 butt 10gs based on each rule 太 er 丸 me

l T の 末 口 直 径 of butt 10g 1番丸太 の末 口断面上 の角 の一辺 Side of inscribed square on the toP cirCle of butt log 目通 り周囲 Ct e,h.

蜘すG・e・h.す

目通 り周囲5 Ct e.h, 5 目通 り周囲XO・27

C.e.h.×

0.27 20.0寸 24,0 28,0 32.0 36.0 40.0 44.0 48.0 50,0 5。40寸 6.48 7.56 8.64 9.72 10,80 11,88 12.96 13.50 寸 5,0 6,0 7.0 8.0 9.0 10,0 11.0 12.0 12.5 4.0寸 4.8 5.6 6.4 7.2 8.0 8.8 9.6 10.0 3.83 4,60 5.37 6.13 6.90 7.67 8.43 9.20 9.59 合の計算値 との関係をみると第■表のとお りである。 大径木であっても 1番 丸太の末口直径は

,樹

幹細 りの 状態が樹齢が若い と梢殺である関係か ら,日通 り周囲に 0.25∼ 0.26を乗 じた数値に近似 して くる場 合 が 多 いか ら, 5で除す 目的は元玉の末口断面上の角の一辺を求め るためであるとは必ず しもいえない場合もあ り,角の一 辺ではな く

,末

口直径を厳密に推定せんとした方法であ るとも考えられ

,天

竜地方においてもこの両者の説を主 張する関係者も多い。また,日 通 り周囲5尺の立木の元 尺メを1尺メとした基準か ら考えるならば,目通 り周囲 を 5で 除す必要があ り

,そ

の他の目通 り周囲をもつ立木 についても目通 り周囲を 5で 除して利用材積を尺メ単位 で表示することによって林木の形質

,価

格等の比較判断 の材料 として利用出来たので林業上多 くの利便があった ものと推察 される。

7.五

一法および類似法の理論とその 係数並びに 倍数 の検討 既に述べたように天竜地方の五一法 と智頭地方の「元 木がえし法」が類似 して

,平

均 目通 り周囲を 5で 除すか 4で 除すかによって倍数も相違する。 これを理論的に検 討すれば次のようである。 (1)一般式について (中央木の求積式) 記号 は

,V:立

木樹幹材積

u:目

通 り周囲

hi樹

f:目

通 り樹幹形数

nil∼

10の整数

v=≠

hec=(+/・

持・

h・ :

=(+メ

・静・

2H

{::巨

:::::iみ

::│:客

::; これを共に8π■25即ち8″■ 52と すれば

(+)2.(÷

)2.2肛

なる

iv=(+ブ

2H…

…①と

する

VP■

(+)1(÷

)?・ 2平

Pと

かきうる。

Vp=(幸

)1 211fP…

②と

する

VP÷

(+)化

)化 k

i Vp=(+メ

(+)化

k…

…③と

すゃ。

上記の理論式で現在では ″=3.1416と す るが

,往

時は π=3.16と したので,π =3.16と した場合は多少の差違 を生 じて くるが

,近

似的求積式を作成す る目的で検討 し たので

,そ

の差違をここでは問題 としない ことにした。 (2)智頭地方の「 元本がえし法」 この場合は,日通 り周囲を 4で 除す方法であるか ら①

(14)

式において

n=4と

すれば

V=(+/・

(+)化

2H=(+)生

8・ 2肛

=(+み

oお

2)W=(+み

H

ここで

f=0.5と

すれば

v=(撹

})後 0・

64h…

………④

②式において

n=4と

ぉけば

VP=(+/・

(+/・

2Hp=(キ

)後

ttHP

VP=(+み

64hP

hP=利

用樹高章Hと すれば

Vp=(+)つ

×0・

64H…

………⑥ 上式において

u:寸

単位

,H:13尺

単位, VP i才 単位とすれば

Vp=(+′

後は

64H/13・

……⑥

また

,一

般式とは別に誘導すれば次のとおりである。

a)普

通の誘導式

v=(+メ

+・

H=(+)化

静・

H

V<+パ・等叫

(+メ

・ 囲

H

ここで

:=0.5と

すれば

v=(+)2×

64h…

…④

v=券

+・

hef=+・ +・

h。

=(+)つ

キ・

h・

v=(+)後

243Ы

v=(+み

622h ・…………⑦

VP = (+)争

(0,622hP

hP=利

用樹高

=Hと

す れば

VP=(+み

622H … ………⑥ 即ち

,①

式は⑦と(7り 式に,

v=(+)後

266肛 £=0.5とお けば

v=(+)み

(0・633h ・…………g′)

VP= (孝

);〈0・633hP

hp=利

用樹高

=Hと

すれば

Vp= (瑳

うみ

(0・63311 ・…………$り ③式は③ と(8′

)式

に 近似す ることになるが,これは一般式のところで述べた 如 く

,一

般式は近似的求積式 として作成 したので問題 と な らない。 この理論的誘導法か ら智頭地方の各元木別樹幹細 り表 による利用材積に対する目通 り樹 幹 形 数 並びに利用樹 高

,理

論的倍数を計算 してみると第 12表 のとお りであ る。但 し

,利

用樹高単位を13尺2寸 とする。 第12表 智 頭 地 方 に お け る 四 一 法 の 理 論 的 倍 数

Table 12 Theoretical multiP】 ier oE Quarter girth rule in the Chizu torest district 利用材積 Effective volume

羽 後■

%6v脱

8.0 12.0 16.0 20,0 %,0 28.0 32.0 36.0 2.0 3.0 4,0 5.0 60 7,0 8.0 90 5,064 22.788 40.512 94950 136 728 248 138 324,096 512.730 0.39494 0.35106 0.54304 0,47393 0 53390 0,守554 0.54304 0.40148 0,49999 0.44444 0.68748 0.59999 0,67591 0.60203 0,63748 0.62221 0.49999 0.88888 1.37496 1.79997 2.02773 2,40312 2.74992 3.11105 E xl.286h/13

+)後 i鶏

/1&21x+

(15)

大 】ヒ 英太郎・ 曳 地 政 雄 (3)天 竜地方の五一法 この場合は,目 通 り周囲を5で除す方法であるか ら① 式において

n=5と

すれば

V=件

)化

2H=(+)12肛

V=(÷

)仏

……

②式において

n=5と

ぉけば

Vp=(十

)化

)1 211tp=(÷

21■fP ここで £

=0.5と

すれば

Vp=(+ア

hp

hP=利

用樹高

=Hと

すれば

Vp=(許

)缶

………⑩

上において

u:尺

単位

,H:13尺

単位,

VP:尺

メ(13尺メ

)単

位 とすれば

VP=(+)缶

/13…

… …

また

,一

般式とは別に誘導すれば次のとおりである。

a)普

通の誘導式

v=券

hef=(+)化

`het

=借

)2・

器・

he£

目通 り周 囲 Average c.e.h. 利 用樹 高 Effective height 利用材積 Effective volume Top_dia―5 meter of butt log 8.0 12.0 16,0 20,0 24.0 28,0 32.0 36.0 13.2 26.4 26.4 39,6 39,6 52.8 52.8 66.0 2 8 22 45 73 118 176 252 0.16 0.24 0.32 0.40 0,48 0.56 0.64 0,72

V・

)化

馨・

hef・

(+)12H

ここで

f=0.5と

すれば

v=(÷

)化

h…

…③

v=券・与・

he卜

静・

2班

V=(+)後

99H

f=0.5とぉ けば

V=(+)後

h…⑫

VP=(一

)後

hp

hP=利

用樹高

=Hと

す 身tば

V=的

VⅡ

£=0,5とおけば

V=得

0,99h・"は2′) VP= (―

)後0・99hP

hp=利

用樹高

=Hと

すれば

VP=(十

)缶… 〇

I VP=(06・

99H…は的 この理論的誘導法か ら智頭地方の各元木別樹幹細 り表 による利用材積に対する目通 り樹幹形数並びに利用樹高 を応用 して

,五

一法の理論的倍数を計算 してみると第13 表のとお りである。 第13表 天 竜 地 方 に お け る 五 一 法 の 理 論 的 倍 数

Table 13 Theoretical multiplier of One‐Fiだth rule in the Tenryu forest district

f Eye height effective form factor 呻 ・3 .2 h 一 ・3 .2 h 2 × u 一 5 2fl1/13.2 0.39494 0.35106 0.54304 0.47393 0.53390 0.47554 0.54304 0.49148 0. 0.08088 0.22242 0.45495 0,73806 1.19300 1,77940 2.54780 0.78988 1,40424 2,17216 2.84358 3.20340 3.80432 4.34432 4.91480 1 2 2 3 3 4 4 5

(16)

第 14表 各 法 の 求 積 式

Table 14 The exPressiOn of the effective stem volume in each method nの数値 ヽγhole number 各 法 の 名 称

Common

name of each rule 法 法 法 法 法 法 法 法 法 法

)2

(+ア

(u/りつ (■/3)2 (u/4Dつ (u/5)2 (■/6)2 ●/7)2 (u/8)つ (u/9)2 (u/10)2

k=2hfp*

0.8h

kX(÷

)2 0.032h O.128h O.288h O.512h O.800h l.152h l.568h 2.048h 2.592h 3.200h 原 塑 ぃ 平 攀 叩 y 叩 叩 撃 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 〓 n 0,04 0,16 0.36 0.64 1.00 1.44 1.96 2.56 3.24 4.00 各 法 の 求 積 式

(+)後

>k

u2× 0.032h (u/2)2 xO,128h (u/3)2 xO.288h

(u/o2xO.512h

(u/5)2×0.800h (u/6)2×1.152h (■/7)2× 1.568h (u/8)2×2.048h (u/9)2×2.592h (u/10)2x3.200h 司

)k=2hfPに

おいて

f=0.5 p=80%と

すれば

k=hP=0.8hと

なる。 (4)理論的利用材積計算法 既 に一般式 としての誘導法を述べたが

,理

論的にはn の数値 によって多 くの計算方法が考えられるので

,各

方 法の係数および倍数を計算 してみると第14表のとお りで ある。 上記 の求積式に対 して

u:2尺

,h i50.4尺,14尺 メ の単位の利用材積を求めようとす ればh/14=3.6とな り

,各

法の求積式で計算すると

f=0.5, p=80%の

条 件では0.4608尺メの利用材積 となる。 この一般式は,日通 り周囲法であるか ら, 日通 り周囲 を π で除せば日通 り直径法 となる。 この目通 り直 径法 の場合

,算

定式を誘導すれば次のとお りである。

VP=(+)化 (÷

)竹 2h中

…… …②より

u:目

通 り周囲

,D:目

通 り直径とすれば

u =Dで

あるか られ=″ とすれば

Vp=(÷

)化

)1 21kfp=D2.か

.

2 11Fp=(÷

)2〆 2h坤 {を

::::a盪

怠み

:三 ;::認 : これを π2■ 10とすれば

Vp・

(妥

│)220hfp■

D2×

hfP・

D2o.3hfp

f=0.5 P=0.8(80%)と

すれば

VP= D20,8hFP■ =D2x o,32h■

0,32D2h.……

,O

(5)mの数値と倍数との関係 目通 り周囲および利用樹高が一定の場合に, nの数値 と倍数 との関係は

,理

論式に示す ようにれは 4又 は 5て あっても倍数が構成 されてい る各因子の条件によって異 な り複雑であ り

,経

験係数 として各林分によって倍数は 異なって使用されているが

,同

一の算定法であっても筏 流 しがなされた頃の倍数 と筏流 しの中止 にな った頃の倍 数 とでは

,採

材長が推移 して来た結果か ら異なるのは当 然であ り,また,日通 り周囲

,利

用樹高が同一で算定法 も同一であっても, 日通 り樹幹形数の変化によって倍数 は異な り利用材積も変化する。従 って

,四

一法 と五一法 の場合,これ等関係因子の変化によって倍数が どの程度 異な り,また

,利

用材積の数値が異なるか試算 し

,そ

の 推移する傾向を考察す ることとした。その計算は第15表

(17)

(24) のとおりである。 この場合

,算

出係数は四一法 と五一法によって異な り 対応するから倍数を構成する因子を示す と次のとお りで ある。

Vp=(→

│)後

XA×

h/ユ

b=EXA×

h/1

Vp=(ギ

│― )後b

VP:利

用材積

u:目

通 り周囲

n:正

の整数

f:目

通 り樹幹形数

A:算

出係数 (nとAは対応す る)

h:利

用樹高 ユ:採材長

b:倍

数 算 出係数Aは

,四

一法の場合

A=1.266

五一法の場合

A=2.000

大 北 英太郎・ 曳 地 政 雄 採材長 1は

,筏

流 しの頃は14尺∼15尺 であったか ら13尺15尺の範囲 とした。 nの 数値 (4ま たは

5)と

倍 数 の関 係は

,

目通 り周 囲

,利

用樹高,日通 り樹幹形数

,採

材長が同 じ場合は, 四一法 より五一法の方が倍数は大 きい結果 とな り

,計

算 例で示す とu=20.0寸

,h=39.6尺

,

£=0・47398, ユ =13.2尺の場合

,倍

数 bは

,四

一法では1・

8,五

一法で は2,8を示 している。 また,日通 り周囲

,利

用樹高,日 通 り樹幹形数

,nの

数値が同じくて採材長のみ異なる場 合は

,採

材長が長 くなる程

,倍

数は減少す る 傾 向 を 示 し

,計

算例で示す と

, u=20.0寸 , h=39.6尺

, f=

0,47393で 四一法の場合では

, 1=13尺

とすれば倍数 b

=1.8,1=15尺

とすれば倍数

b=1,6五

一法では

:I=13

尺 とすれば倍数

b=2.9,1=15尺

とすれば倍数b=2.5と なっている。 さらに,日通 り周囲

,利

用樹高

,採

材長, 第15表

nの

数 値 と 倍 数 の 関 係

Table 15 Relation between whole number and multiplier in the equation of effective stem volume

VP=(+)後

b=(ゞ

│)後

E XAXhμ

(nとAは対 応 す

0

3ヂ

│ │1与:‡: │ :1方 I 39.6/13=3.05 39.6/13.2=3. 39.6/14=2.83 39.6/15華 2.64 39.6/13=‐3.05 39.6/13.2= 39,6/14==2,83 39.6/15=2.64 39,6/13=3.05 39.6/13.2=3. 39.6/14=2.83 39.6/15==2.64 39.6/13==3.05 39.6/13,2=3. 39.6/14=2.83 39.6/15=2.64 1.82998 1,79997 1,S9799 1.53395 2.89091 2,84358 2.68239 2.50230 算 出 係 数 £xl,266h/1 t×2.000h/1

1崎

1才

45,75 45.00 42.45 39.60 46.25 45,50 48.35 45,10 0.53390 0.53390 0,53390 0.53390 20/5 20/5 20/5 20/5 2.06155 2.02775 1.91285 1.78442 3.25679 3.20340 3.02187 2,81899 h l

I Vn l

(18)

nの 数値が同じであっても,日通 り樹幹形数が大 きくな れば倍数も増す傾向にある。計算例で示す と

, u=20,0

寸, h車39.6尺,1=13.2尺で四一法では, £=0.47393 の時倍数

b=1.8, E=0.53390の

時倍数

b=2.0と

な り

,五

一法では

f=0・

47393の 時倍数

b=2.8f=

0.53390の 時倍数

b=3.2と

なっている。 このように四一法或いは五一法の算定方法による倍数 は

,各

林分の状況により各因子の経験的総合判定によっ て決定 されることになる。 従 って

,理

論的には種 々の求積方法が考え られるが, 四一法或いは五一法のみが慣用 されたのは, 1番丸太の 末口直径或いは柚角の一辺を推定す るための方法 として 実用上の利便があったため と推察 される。

8.天

竜地方における近年慣用の立木の利用材積算定 法 天竜地方で近年慣用されている利 用 材 積の計 算方法 は

,林

分の平均 目通 り周囲を算定す ることによって

,各

立木の採籾す る丸太 の末口直径を規格別に分類整理 した 材積比率 (この地方では 目割 と称す る

)を

永い経験か ら 得た資料をもとに規準 目安表 として作成 し

,末

口直径の 規格別の市場価格か ら算 出基準単価表を作成 して, この 両表か ら速算で仕入 目標単価を計算す る方法 〔資料121を 参照〕をおこなっている。 五一法は

,現

,立

木取引きの場合に一応参考程度に 利用 され

,倍

数も原則的には材積計算上の係数 としてい るが

,立

木取引き上の利潤まで見込んで計算す る場合も あるといわれている。 しか し, このような立木取引きは

,天

竜地方において は段 々と減少 し

,近

年では森林所有者 と木籾業者 との取 引き関係は

,伐

倒造材後に売買契約がなされることが多 くな り

,次

第に五一法のような慣用法は使用されず消滅 の傾向にあるといわれている。

9,参

考事項 元木 (本木

)の

意味 鳥取県智頭地方でいわれている元木 または木木の名称 は

,元

の木 (元玉の意

)即

ち, 1番丸太を意味する場合 と

,山

元 の木即ち

,山

元の立木を意味する場合 と あ る が

,そ

のほかに立木価額を意味する場合もあるといわれ ている。静岡県天竜地方においては

,元

尺メのことを元 木尺メともいわれ, 1番丸太の材積を表現 している。 従 って

,明

治前に使用 された元木 または本木の名称に ついて 日本林制史資料29)から摘記すれば次のようであ る。 もっとも古 く使用 されていたのは,1698年 (元禄■年

)会

津藩の資料に「 本木」 としての名称がみ られ

,立

木 を意味す ると考え られる。 また

,「

元木」では1747年 ( 延享4年

)秋

田藩の資料でみ られ

,採

材の 1番 丸太 の名 称 とした意味があるが,1708年 (宝永5年

)名

古屋藩で は「木木寸法」として年貢のための素材の意味にも使用 され,1800年 (寛政12年

)の

弘前藩では「本木寸甫」 と い う名称があ り, これによれば製品(柚製品)としての 意味も存在す るようである。 このように「元木」または「本木」の意味の違いによ る分類をす ると次のようである。

1)立

木を意味すると考え られる藩名 会津

,秋

,宇

和 島

,熊

本, 人吉, 水戸, 津, 江 戸

,自

,高

2)素

材を意味すると考え られる藩名 名古屋

,鹿

児島

,秋

,宇

和島

,盛

,熊

,人

3)製

品を意味す ると考え られ る藩名 弘前

,新

庄 また

,「

元木Jと「木木」の文字の相違による藩名で は,

1)「

元木」 としている藩名 秋 田

,宇

和島

,徳

,熊

,水

,津,臼

,江

2)「

本木」としている藩名 会津,名古屋

,鹿

児島

,秋

,人

,弘

,江

戸, 新庄

,高

知 立木の場合,1821年 (文政4年

)の

江戸幕府法令によ れば「 成木ハ御林帳本木へ編入」 とあ り,曽時本木 とは 年貢のための貴重立木或いは林分伐期に達 した林分 の立 木を意味 していた と考え られる。 また

,素

材の場合は, 採材の 1番 丸太即ち

,優

良な素材丸太の名称 にも使用 さ れたものと考え られるが

,何

れにしても全国的に使用 さ れた名称で

,そ

の意味は

,各

地方で夫 々異な った意味を 持 って使用 された と考え られる。 〔資料い)を参照〕

10

お わ り に 我が国における林木評価の基礎 となる材積計算法は, 明治年代の中期に導入 された欧米の材積計算法に比較 し て

,そ

の発展経過は何等遅れることなく

,我

が国の狭い 地域の林業地帯に夫 々その地方独特の慣用法 として永い 経験か ら考案工夫されて存在 していた と考え られ る。

(19)

(26) これ等慣用法は

,最

初か ら木材取引きのための金額表示 がおこなわれ

,木

材取引きの比較判断或いは木材取引き 上の競合によって材積計算がおこなわ浄 るようにな った と考え られ

,材

積計算 も初めか ら利用材積のみを算定す る方法が立木調査の結果か ら工夫された と考え られ る。 地方によっては

,類

似 した共通の慣用法が存在 し

,明

治 年代の欧米の材積計算法詭びに林木評定法が導入 された にもかかわ らず

,民

間にあ っては近年まで この欧洲の計 算法に影きょうを受 けることな く残存 していたことは, 経験か らの工夫による使い易い特質点があったため と考 え られる。 しか しなが ら我が国の林業 政 策 上の制 度改 変

,測

定単位の呼称変化

,林

産物規格規程の改正

,木

材 の需要構造の変化等によってこれ等慣用法は次第に消滅 の傾向にある。 このような慣用法は

,我

が国の測樹学の発達経過 と共 に記録 として保存する必要があ り

,消

滅以前に詳細な調 査 と検討を加え

,近

代的測樹学の進歩発展に寄与させな ければな らない。 11,引 用並びに参考文献 1)吉田正男:測樹学要論

東京

,成

美堂,1930 2)中山博一 :林木材積測定学 東京

,金

原 出版,1963

3)大

隅真一外5:森 林計測学

東京

,養

賢堂,1917

4)西

沢正久 :森 林測定法

東京

,地

球 出版,1965 5)鶏 思療秀:例解測樹の実務 東京

,地

球 出版,1963

6)木

梨謙吉 :推 計学を基 とした測樹学 大 北 英太郎 。曳 地 政 雄

16)

″ 17) 〃

(I)日

林会講 (81回)1970

:

(I)日

林会講 (8上回)1970 :林 木評価の史的研究 鳥取大学演習報第 5号1971

18)

中地方慣用の立木評価法の史的研究 (IIE) 日林会講 (32回)1971 19)渡辺全 :木 材規格及其統一に就 て 農 林 省 林 試,1933

20)CHAPMAN` こEYER:Forest Mensuration 1949

21)BRucE SCHUMACHER:Forest Mensuration

1942 22)BELYEA i Forest Measurement 1931 23)CHAPWIAN:Forest Mensuration 1921 24)脅 昭碁窪懸蟄i静 岡県木材史

静岡県木連,1968 25)霧国 懲林套:天 竜川流域林業経営調査報告書 全国山林会連合会,1938 26)林野庁 :林 業実態調査報告 (天竜川流域) 林野庁,1951 27)大北英太郎外2:き 軍彗写塊

R【

争栗雫濫蔽企 鳥取県林試報,1956

28)

:

(■

)

〃, 1957 29)農林省編纂:日本林制史資料30冊 京都

,臨

川書店,1971 30)日 本林業技術協会 :林業技術史第 1巻 (天竜林業技術史

)

日本林業技術協会,1972 東京

,朝

倉書店,

7)嶺

一三 :測 樹

東京

,朝

倉書店,

8)鈴

木外代一 :測樹学

東京

,叢

文閣, ・954 ・95. ・943

9)吉

田義季 :最新林学講義下巻(測樹学) 京都

,政

経書院, 10)吉田義季 ■

)堀

田正逸 12)本多静六 林学講座第 3器 (測樹学) 東京

,共

生閣,1932 東京

,三

浦書店,1928 測樹学 改訂実用森林学下巻 (測樹学) 東京

,三

浦書店,1921 13)寝 繰鋒惹:最新林学提要 (材木材積測定法) 東京

,成

美堂,1921 14)島村継夫 :実用森林数学前篇 東京

,裳

華房,1913 15)査 薙英談鍵:地方積用の立木評価法の史的研窮

(20)

12`資

料 資 料 (1) 昭和19年12月 杉 平均尺 1倍 数 立 木 見 積 参 考 書 木

2

尺 4.0寸

,4ギ

静岡県地方木材株式会社三俣 出張所山林課 14.75 14.75 14.82 14,86 15.10 14,92 14.67 14.80 14.92 15,02 14・84 15.28 15。10 15。19 14195 14.86 15.52 14.91 14.94 15.64 15.20 15.10 2.02 2.00 2.06 2.03 2.08 2.06 2.07 12.01 2106. 2.07 平 均 2.05 2.17 2.15 2.16 2.12 2.12 2,11 2.10 2.14 2.17 2.16 平 均 2.14 2.2 2,9 2,9 3,1 2.7 2.5 2.3 1.9 2.9 3.0 2.6 1,46 1,47 1.47 1145 1.45 1,44 1,47 1,46 1.46 1,47 1.46 1.46 1.45 と,45 1.46 1.46 1.44 1.46 1.46 1.43 1.43 1.45 2 . % 17 22 盟 22 % ︺ V 23 27 場 2 2 4 5 4 1 6 5 4 38 35 37 34 35 42 40 36 31 37 26 27 31 38 30 28 33 32 25 27 30 42 41 37 36 37 38 37 36 38 33 38 42 34 43 46 30 40 41 30 3C 38 28 27 27 19 24 26 24 23 29 31 26

2尺

1寸

3.2 3.2 2.6 2.2 2.5 2.7 2.4 2.7 3.0 3.2 2.3 ・2 3 4 ・1 6

Table 3 Normal effective volume o£  MO「 rOGI
Table 13 Theoretical multiplier of One‐ Fiだ th rule in the Tenryu forest district

参照

関連したドキュメント

 米国では、審査経過が内在的証拠としてクレーム解釈の原則的参酌資料と される。このようにして利用される資料がその後均等論の検討段階で再度利 5  Festo Corp v.

基本目標4 基本計画推 進 のための区政 運営.

添付資料4 地震による繰り返し荷重を考慮した燃料被覆管疲労評価(閉じ込め機能の維持)に

添付資料 4.1.1 使用済燃料貯蔵プールの水位低下と遮へい水位に関する評価について 添付資料 4.1.2 「水遮へい厚に対する貯蔵中の使用済燃料からの線量率」の算出について

添付資料 4.1.1 使用済燃料貯蔵プールの水位低下と遮へい水位に関する評価について 添付資料 4.1.2 「水遮へい厚に対する貯蔵中の使用済燃料からの線量率」の算出について

2 号機の RCIC の直流電源喪失時の挙動に関する課題、 2 号機-1 及び 2 号機-2 について検討を実施した。 (添付資料 2-4 参照). その結果、

○関計画課長

添付資料 4.1.1 使用済燃料プールの水位低下と遮蔽水位に関する評価について 添付資料 4.1.2 「水遮蔽厚に対する貯蔵中の使用済燃料からの線量率」の算出について