香 川 大 学 経 済 論 叢 第70巻 第4号 1998年 3月 15-53
流通システムの革新ヘ向けた
QR
の戦略的導入論
一一小売企業とアパレルメーカーによるコラボレーションーー
原
田
保
は じ め に 米国で発展したQR(
Q
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:
クィックレスポンス)は,我が固に おいてもすでに本格的な活動を展開しはじめている。すなわち,繊維産業構造 改善事業協会(繊事協)によるQR
基盤整備事業の核事業であるQR
コードセ ンター(
Q
R
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)
の試験運用が,1
9
9
6
年7
月より開始されて,1
9
9
7
年には本格的な 運用が展開する段階にまで発展している。 この繊事協を中心としたQR
の推進活動は,QRS
の運用のみならず,QR
の 普及活動としての日本版QR
大会の開催や通産大臣承認のQR
グループの認 定, アパレノレ産業全体へのJAN
(Ja
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コードの普及活 動(ソースマーキング宣言), POS情報分析システムの開発にいたるまで,きわ めて多岐の活動領域にまで及んでいる。こうして,我が国においては,このQR
の普及運動は,行政ならびに各種経済団体や産業団体の強力なパックアップに よる国家的な活動として本格的な成長をとげてきた。 このことは,同時に我が 国の流通産業が展開する競争戦略の抜本的な転換や,小売業に期待されるマー (1) 筆者の原田は,株式会社西武百貨庖において実務家としてQRの推進を行っていたが, 同時にQRの推進母体である繊維産業構造改善事業協会が進めているTIIP事業におい ても,我が国におけるQRの推進運動の中心的なメンバーの一人として積極的な活動を 展開していた。16 香川大学経済論叢 614 ケティングや戦略のパラダイム転換が要請されていることを意味している。 具体的には,従来の供給の論理に基づいてプロダクト・パイプラインにひた すら商品を押し込むという考え方が,言い換えれば,サプライチェーン一辺倒 の流通ロジックの反省が迫られている。こうして,現在においては,より生活 者主義に立脚すべく,流通システムのカスタマー・サポートシステムへの転換 までもが真剣に検討されている。そのためには,小売企業においても,アパレ ノレメーカーにおいても,共に個別企業の利害を超えたコラボレーションが前提 条件になり,同時に小売企業や、アパレルメーカーという業種の壁を超えたコラ ボレーションの必要性も強く要請される。こうして,まさにコラボレーション 指向のネットワーク経営という新たな経営戦略ノfラダイムが現出することに なった。 このような状況下で,実際に各個別の企業がQRを本確的な推進するために より効果的な成果の実現を指向すべしとりわけ本稿では,QRの辿った発展の 軌跡についての総括と,同時に今後のQRの発展への期待から将来に向けた課 題形成を行った。具体的には,我が固における QRの推進者の立場から,第1 には米国におけるQR発展の軌跡と展望,第 2には我が固における QR発展の 軌跡と展望,第3には, QRの進化へ向けた戦略課題の設定,という 3点につい ての概括的な論説である。 II.米国におげる QR発展の軌跡と展望 1 ミリケンネ土の発想と VICSからスター卜した QR運動 現在,多大な注目を浴びている QRとは,そもそも 1980年代の半ば頃に,米 国の繊維産業から提唱された革新的な競争戦略についての一つの考え方であっ た。米国においては, 1980年代になると,繊維製品の市場は低価格の外国製品 が氾濫したため,国内産業の空洞化と失業問題が重大な国家的な課題としてク ローズアップされていた。とりわけ1984年においては,繊維製品の輸入が米国 の圏内市場の40%を占めるまで増大したため,米国の繊維業者に対して一気に 危機意識を煽ることになった。
615 流通システムの革新へ向けたQRの戦略的導入論 17-このような状況下で,ミリケン社というテキスタイル会社が提唱者になって, 多くのアパレルメーカー, そして,百貨屈,
GMS(
量販庖), ディスカウントス トアなどの小売企業を説得して,産地から小売までを貫ぬく流通リードタイム の大幅な短縮と商品減耗の削減についての試算を行ったことが, まさに米国に おけるQR
のスタートなのであった。なお,実際に,この試算を実施したのは, 流通コンサルタント企業のカート・サーモン・アソシエイツ社である。 そして, ミリケンネ士は, この調査結果を拠り所にして,米国でのQR
の全面的なI実施を 行うことで, リードタイムの3分のlへの短縮やロスの2分のlへの削減が実 際に可能であることを強く主張したのである。 こうして,1
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9
6
年には, ミリケン社の呼びかけに賛同した米国の有力な小売 業,アパレノレメーカー,テキスタイルメーカー,原糸メーカーによって,VICS
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:任意産業開通信基準委員会)が設立さ れることになった。そして, このVICS
が,QRS
の標準化と普及活動を推進す る自主研究組織として,QRS
についての標準化活動を行っていた。その具体的 な活動とは,第1
には繊維製品の単品識別コードとしてUPC(
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-u
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)
を採用する,第2
には発注,納品,請求などについてのEDI(
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Data I
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を標準化する,第3には物流梱包の識別のためSCM
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)
を標準化する, という 3点についての研究活動 であった。こうして,これらの活動を実践することを通じて,米国におけるQR
に関する基本的なテクノロジーの整備が行われてきた。 2。 米国における Q R運動の発展段階の概括的総括 このようにVICS
の設立によって, はじめて米国におけるQR
推進の基盤が 本格的に整備されて,QR
の飛躍的な発展が実現したわけである。そして,具体 的には,第1
段階における基本テクノロジーの導入,第2
段階における庖頭主 導型自動補充発注,第3段階におけるメーカー主導型自動補充発注とVMI
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Managed I
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:取引先主導型自動発注入第4
段階における共 同商品開発,第5
段階における将来型のQR
と,全体では5
段階ものステップ18 香川大学経済論叢 616 一 第
1
段 階 一 ①ソースマーキング,UPC
コードQR
基本テクノロジーの採用 ②③ 価 格 検 索 (EDI
(EOS
発注)4
レベルP
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)
一 第2
段 階 一 ①予測システム 庖頭主導型自動補充発注 ②自動補充発注③E
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輔 J出荷明細、S
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:
出荷コンテナラベル)I 一 第 3段 階 一 ①共同商品開発 メーカー主導型自動発注 ②予測/POS
情報の共有VMI
一 第4
段 階 一 ①デザイン・イン 共 同 商 品 開 発 ②新商品テスト 一 第5
段 階 一 ①屈のスペース・マネジメント 将 来 型 ②シーズンレス・マーチャンダイジング 図表1 米国におけるQRの発展段階 を踏んで段階的な発展が行われるのである (図表1)。 (1) 第1
段階におけるQR
基本テクノロジーの導入 第l段階における基本テクノロジーの導入とは,具体的には,第1には共通 コードの採用,第2
にはEDI
プロトコルの標準化,第3
にはPLU(
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Up),
という 3点なのであった。 l点目の共通コードの採用とは,最も川下の小売から川上のメーカーまでの 相互のコミュニケーションを深化させるためのUPC(A
パージョン)の構築を 意味している。また,共通コードは,食品業界や雑貨業界のコードシンボノレを 衣料品に適用したものだが,衣料品の特殊性を克服するためにはほぼ1
年の準 備期間が必要であった。すなわち,基本的には再発注を行わないファッション 商品にも,色,サイズ別に単品コードを付番する必要があるのか,また仮にあっ たとしても,色, サイズ別の連番方式で十分ではないのか, というような確認 も必要な検討事項であった。現在では,V
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は,UPC
コード標準の普及活動i
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617 流通システムの革新へ向けたQRの戦略的導入論 -1.9- -に注力しており,この結果,すでにコードの登録件数は3,500万件以上にも昇 るまでの定着を見せている。2
点目のEDI
プロトコルの標準化とは,データ交換標準へのANSIX-12
(
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)
の採用を意味している。 3点目のPLU
については,衣料品には色,サイズの掛け算での膨大なファイ ノレ容量が必要なことに対する技術的な対応と考えてもよい。このような観点、か ら, 4レベ/レPLU
の提唱が行われてきたのだが,この方式の特徴を概括的に示 すと以下のとおりである。すなわち,第1
は衣料品の識別(色別,サイズ別単 品)をスタイルにまとめてから売価にひもづけを行う,第2は部門やクラス名 をレシートの品名とする,第3は部門やクラス名での期間割引率の設定を行う, という3
点なのである。 (2) 第 2段階における庖頭主導型自動補充発注 第2段階の自動補充発注については,商品が情報に基づいて正確に,かつ迅 速に補充される仕組みの構築であった。また,この自動補充発注を行うことで, 適正在庫量の算定と商品供給の迅速化が可能になった。 まず,商品補充が,庖頭のPOS
データに基づいて行われるため,自動的な補 充発注を行うには,SKU
単位での適正在庫量の決定が前提条件になる。まず, 衣料品のように季節性による売上変動の激しい商品の適正補充については,正 確な売上予測による適正在庫室の算定(在庫のモデリング)が不可欠である。 そのために,米国では,季節変動が少ないベーシック商品のみならず,季節変 動があって流行性が高いファション商品をも包摂できる,このような自動補充 発注の仕組みが構築されたのである。 次に,アパレノレが小売からの正確な発注データに対して,どう迅速に商品供 給を行うかが重要な課題になる。言い換えれば,小売企業とアパレルメーカー との間においては,SCM (
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Marking:
出荷コンテナマー キング)とASN (Advanced S
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:事前出荷明細)の導入が不可 欠な条件なのである。SCM
とは,アパレルがUPS
コードのスキャニング検品-20ー 香川大学経済論叢 618 を,出荷時点において商品を梱包しであるケースに対して, IDのバーコード・ マーキングで行う仕組みである。
ASM
とは,アパレノレがSCM
ラベルの出力と 同時に,ケースIDと梱包商品の情報を出荷先である小売サイドのコンピュー ターに送信する仕組みである。このSCM
やASM
の採用によって,小売企業に とっては,アパレルメーカーの出荷時の検品情報を活用でき,そして検品作業 の合理化も可能になる。 (3) 第 3段階におけるメーカー主導型自動補充発注 第1段階や第2段階においては,おもに新しいテクノロジーの採用という課 題であったのだが,第3
段階からは,小売企業とアパレルメーカーとのコラボ レーションに関する課題になる。米国では,買い取り形態が商取引の原則であ れこのためにパートナーシップ型の商品補充と VMIという 2つの段階を踏 んだメーカー主導型の自動補充発注方式が発展したのである。 まず、,前者のパートナーシップ型の補充発注方式とは,アパレルメーカーサ イドと小売企業サイドがパートナーシップを締結することで,両者の展開商品, モデノレ在庫,補充回数,販促計画などについて,共同で計画の立案を行う補充 発注の仕組みなのである。この仕組みでは,小売企業は自社の顧客動向やPOS
デ}タを提供して,アパレルメーカーは共同計闘やデータに基づく適正な生産 を行うという,いわば販売動向にそった商品補充の形態が実現する。したがっ て,この仕組みを導入することで,小売における発注という判断プロセスがカッ トできるため,商品補充のリードタイムの短縮化が実現する。また,このパー (2) トナーシップ型の補充発注方式は,我が国における固有の委託仕入ときわめて 類似している形態なのだが,この関係性の在り様が支配一被支配関係ではなく 共生関係であることが両者の決定的な差異なのである。 後者のVMIでは,アパレルメーカーが,小売から提供される売上情報や顧客 (2 ) 買取仕入と異なって,小売がメーカー,または卸から商品を預かり,売れた分だけ仕入 れたことにする仕入方式である。したがって,売れ残った場合のリスクは販売サイドでな く,サプライサイドが負うことになる。619 流通システムの革新へ向けたQRの戦略的導入論 -21-情報に基づいて,各小売庄舗にフィットした品揃えや在庫量の設定にしたがっ た商品供給を行って, さらには庖頭スペースの管理までも行おうという仕組み なのである。 このさし、小売企業は, アパレノレメーカーが展開する商品構成や 商品補充に対して,平方フィート当たりのグロスマージン
ROI (
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:投資回収比率)を以て評価する。我が国においては,さしずめ消化 (3) 仕入がこれに当たるが,米国では,買取でありながらアパレノレメーカーを信頼 して仕入れから在庫管理までトータルに任せるのが,我が国の消化取引とは決 定的に異なる点なのである。 また,販売の実施責任があくまでも小売企業であ ることカむ このVMIという仕組みの特徴になっている。このVMIは,米国に おいては化粧品や食品といった商品領域で, すでに確立しているシステムであ る。 さらに現在では,スペース収益の向上へ向けてプラノグラミング(
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-gramming:
適正棚割り計画) システムの適用なども急速に進展している。 (4) 第 4段階における共同商品開発 第4段階は, ウォルマートに代表される製販同盟の段階であって,第3段階 までの特徴であるパートナーシップの関係を, さらに発展させた形態であるコ ラボレーションの追求なのである。この段階になってくると,POS
データから 売れ筋商品の商品特性を徹底的に分析して, その結果を反映させた商品開発を すばやく共同で行うことで, マーケットにより適合した商品を,適量,.,適時, 適所への供給を狙うことになる。 この段階における成功条件は,商品の生産期 聞の可能な限りの短サイクノレ化と,新商品開発に対するPOS
データ分析力の 向上なのである。 商品の短サイクル生産を可能にするには,当然ながらJ
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Time)
の 生産技術が必要なことは,すでに自明のとおりである。また,POS
データから 商品特性を分析することから消費者の的確なニーズを検出するには,商品の付 加価値を正確に表現できる属性項目の設定が必用になる。 さらには,当該商品 (3 ) 委託仕入と異なり,小売は庖内の場所を貸すのみで,サプライサイドが商品と販売員を 派遣して販売することを前提にした仕入方式である。22 香川大学経済論議‘ 620 の本格的展開を行うには,十分なテストマーケティングの実践による顧客の属 性情報の検証も大切になる。 (5) 第5段階としてのQRの将来型 この段階では,小売企業やアパレルメーカーなど取組企業の全体的な業務プ ロセスの改革と,流通システムのシームレスな組織統合が,前提条件として要 請されてくる。将来,期待されてくる主要テクノロジーとしては, リテイル・ スペースマネジメント, マイクロ・マーケティング, シーズンレス・マーチャ ンダイジングをあげることができる。 このような展望に立脚して,現在の米国 のQRの進捗度を総括するならば,小売企業では15%以上, またアパレルメー カーでは
7%
以上が, すでに第 4段階に到達していると想定される。 したがっ て, この延長に,次の第5
段階が,現実のものとして構築される時期もそんな に速いことではない。 このような9
出侯は, すでに 1995年のQR大会で顕著になっていた。 そこで, そのさいに提示された事例の中から, とりわけQRの将来形を予見していると 思われる代表的な2
事例についての紹介を行うことにする。1
つ目の事例は, サックス・フィフス・アベニュー社(サックス) とセント ジョンニット社が取り組んでいるQRである(図表2)。これは,米国ハイファッ ション分野のQRの成功事例としては代表的なものであり, サックスがセント ジョンニット社とのパートナーシップによって流通システムの改革を追求した ものである。 これは, サックスはシーズン毎の発注計画から月別の販売計画を セントジョンニット社に事前に通知して, セントジョン社がサックスの販売計 画に基づいて生産計画を立てて追加生産体制を組み立てる仕組みなのである。 具体的には, サックスカえ あらかじめ自社のコンビューターに自動発注のプロ グラムを入力し, そして販売量と在庫量の関係を計算して自動的に発注データ を作成してセントジョンニット社に電送して, そのうえでセントジョンニット 社が受注データから計画生産された在庫量の引当てとピッキングを行ってサッ クスに対する補充納品を行う方式なのである。-23ー
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1 1:E~sl 1!;\"(I
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岳留
流通システムの革新へ向けたQRの戦略的導入論事。託?
621 サックス・フィフス・アベニュー社とセントジョンニット社のパートナーシツプ 富士通システム総研「流通ネットワーキング革命」より このQR
の取り組みは,両社聞の年間取引額5
,0
0
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万ドルの約12%
にあたる5
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万ドル,2
5
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)
の商品をカバーしており, t i l -f l i -E f f i l i -T t l i a i -f f ; b i l l E l l i p -図表2 この 取り組みの結果,売上高が25%
も増大したそうである。また現状では,サック スの行っている自動補充発住の対象商品の規模は,全社ベースでは売上高の もし全社レベルでこのQR
の展開を行えば, その効果はき また,今後の計画では,予測情報に基づいた 発注点や発注量を自動的に変更させることが可能なシステムも検討されてお8%
ほどであるが, わめて大きいことは明白である。 さらなるQR
の効果が期待できる見込みである。 り, リーパイストラウス社がKG
リテイル社と取り組んでいる2
つ目の事例は, QRの事例である(図表3)。リーパイストラウス社のQRは,VICS
による EDI リーパイ・リンクとも呼ばれている優れ のほとんど全ての項目を備えており, この点を考慮しながら,以下においてシステ したがって, たシステムである。 ムフローの概括的な紹介を行う。 リーパイストラウス社によるVM(
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)
からスタート する。すなわち,リーパイストラウス社が,商品企画を行った後でUPC
を自動 まずは,-24 香川大学経済論議 622 図表3 リーパイストラウス社の QR 富士通システム総研「流通ネットワーキング革命」より 付番して単品商品マスターの生成を行い,同時に
UPC
カタログのデータを生 成してこれを登録するプロセスである。そして,次のプロセスであるEPO
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:電子受発注)に移行するのである。 このプロセ スは,KG
リテイ/レ社が,UPC
カタログに登録されたデータを受信して商品マ スターを生成するとともに,同時にPLU
マスターを作成するプロセスなので ある。そして,初回発注のみの発注情報を入力して, これをリーパイストラウ ス社に電送することになる。 そして, その後:に, リーパイストラウス社が,出 荷時に商品のUPC
コードをスキャニングしたうえで出庫登録を行って,同時 に梱包ケースのSCMラベルをスキャニングしてデータの紐付けを行うのであ る。さらに後ほど,このデータからASN
を作成して,これをKG
リテイル社へ と電送する。そして,これに基づいて,KG
リテイル社は発注情報との照合を行 うのである。具体的には,入荷した梱包ケースのSCMをスキャニングして入庫623 流通システムの革新へ向けたQRの戦略的導入論 -25-の確定と在庫の登録を行うわげである。そして,入庫商品は,梱包ケースをス キャニングするだけで,簡単に届頭に陳列されることになる。また,販売され た商品のUPCコードは, POSにスキャニング登録され,同時にリーパイスト ラウス社に, POSデータとして電送される。リーパイストラウス社では,この POSデータを複数の庖舗から入手したうえで,単品の売上情報を分析して生産 計画に結び付ける。もちろん,この分析情報は,当然ながらKGリテイル社に も電送されている。なお,この仕組みは, ST ARS (Sell Through Analysis Reporting System :販売分析レポートシステム)と呼ばれている。 KGリテイ ル社では,このシステムを活用することで, POSデータから自動的に発注デー タを作成して追加発注を行うことが可能になった。こうして,このリーパイス トラウス社の考案したシステムがKGリテイル社にもたらした効果は, 22%に も及ぶほどの在庫の大幅削減になった。 この2つの事例に象徴される 1995年度のQR大会を総括から,今後のQRの 方向としては以下の項目を読み取ることが可能で、あった。すなわち,第
1
には, QRが,米国では,小売企業よりもアパレルメーカー,大手よりは中小の企業の 参加が増大している,第2には, QRがテクノロジーの問題でなく,企業戦略の 問 題 で あ る こ と が 強 調 さ れ て お り , 実 際 にBPR(Business Prcocess Re -engineering)視点の発表ということで,会社のトップの強力なリーダーシツプ があって可能になる事例が多く紹介されている,第3には,QRがもはや単に競 争優位という戦略レベルの課題ではなしこれを行わなければ生き残れないと いうサパイパルレベルの課題であり, QRか死かということが強調されている, 第4には, QRが第3段階から第4段階に進むにつれて,予測手法が重要課題と なっている,という 4点なのである このような方向性の中で, 1996年のQR大会において, QRはIQ (Intelli -gence Quotient)というコンセプトに衣替えを行った。このことは,コンセプト の転換によって,QRの持つ従来の情報技術色を払拭して,よりインテリジェン トなビジネス戦略として位置づけるためである。そのことは,実際に会場で配 付されていたパンフレツトのなかの,ビジネスで成功する方法は2つしかない,-26-- 香川大学経済論菱重 624 それは運を手に入れるか賢くなるかだ,という文面からはっきりと読みとるこ ともできる。 また,
1
9
9
6
年の大会において,とりわけ強調されていた視点、は,ロジスティッ クとQR
,ECR
との統合戦略の重要性についてであった。また,新しい技術の 紹介としては,インターネットの活用,無線タグや画像を取り込んだ、電子ショ ウルームなど,QR
そのものよりは,FRM (
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:売場 起点商品管理),VMI
,電子市場,電子キヨスクなどに代表される応用領域に, より重点が置かれていた。あわせて,新しいコスト分析ABC(
機能ベースのコ スト管理)やアジャイル(迅速)生産,マス・カスタマイゼイションなどの紹 介も行われており,このようなことが今後のQR
の変化軸を予見しているので ある。 3り 米国における QRの目指すべき基本方向 前述のとおり1
9
9
5
年のQR
大会では,今世の変化を予見させる提言が多数 あったのだが,とりわけQR
の次なるビジョンとしてのDAMA (Demand
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:
需要起動型製造構造,通称はダーマ) 構想の発表は,きわめて重要なQR
の方向性を示唆していた。 このDAMA
は,1
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3
年にテキスタイルの主要企業によるリーダシップの発 揮によって,米国繊維複合統合体(
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,米国政府(エネルギー省),国立研究所,繊維大学,及び産業界で構成さ れたアムテックス(AMTEX:American T
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)
のプロジェク トとしてスタートしたものである。このアムテックスの使命とは,米国政府, 大学,及び産業界が保有している科学およびエンジニアリングの資源の合体に よる共同の研究開発を行って,米国繊維複合体の競争力を強化することである。 言い換えれば,アムテックスとは,官民の強力によって米国の繊維産業生体を あたかも一つの企業に見立てて,国際競争力を高めようという競争戦略の一環 として考案された国家的なプロジェクトなのである。 すなわちDAMA
は,米国における国際競争戦略上の優位性を獲得するため625 流通システムの革新へ向けたQRの戦略的導入論 27二一 の旗艦的なプロジェクトであって,エネノレギー省と産業界が総額
2
,0
0
0
万ドル の資金をもつぎ込んで運営を行う国策的な戦略ということができる。したがっ て,その主たる狙いは,米国の繊維産業を統合的にリンクすることで効果的か っ機敏な意志決定を可能にさせ,2
0
0
0
年までに米国のグローパJレ市場における シェアの圧倒的な拡大の実現にある。 このDAMAに期待されている具体的目標は,以下のように要約することが できる。すなわち,第1はビジネス構造の戦略的変革の方向の決定,第2は繊 維産業のための電子市場の実験,第3は繊維産業全体のDAMAへの参画,とい う3点である。また,今後DAMAで予定されている研究計画のスケジュールに よると,以下のような計画が組まれている。すなわち,具体的には,1
9
9
4
年に は電子調達や電子電話帳のデモとインターネットによるPR
,1
9
9
5
年には需要 予測や在庫管理のデモと電子調達の実験,1
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6
年には需要予測と在庫管理の実 験と供給分析と商品開発のデモの実施,また1
9
9
7
年から2
0
0
0
年にかけては電 子市場の完成,というような計画である。 そして,すでに1
9
9
6
年には,以下のような3
つの成果発表を行える進展を実 現するまでになっている。第1
点目は,原料メーカーから小売までにいたる繊 維製品のサプライチェーンにかかわる全プロセスの分析である。これは,紳士 綿シャツ,ベッドシーツ,ナイロンパーカーの三事例についての,生産,物流 及び取引に絡む情報と意思決定のプロセスと,それにかかる時間とコストを細 かく分析することで,付加価値を生まないプロセスを顕在化させる,いわばサ プ ラ イ チ ェ ー ン の 最 適 化 へ 向 け た 意 欲 的 な 取 り 組 み で あ る 。 こ の 成 果 はEM
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:事業のそデリングとシミュ レーション)にも活用されており,とくに1
9
9
6
年の大会においては,圏内生産 と海外生産のコスト比較のシミュレーションの実演が行われた。 第2
点目は,TEXNET (
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)
である。これは,ファイパー, テキスタイル,アパレル,ホームファニシングのための電子市場で,メーカー, 及び小売がビジネス情報の交換や共有を行って,意志決定や取引の迅速化を実 現しようという仕組みである。ここで特筆すべきポイントは情報の機密性の確-28- 香川大学経済論叢 626 保であり,戦略パートナーとの情報共有や取引をインターネット上で安全に実 施できることである。また,取引企業聞での合意に基づいて,相手によって'情 報をどこまでオープンにするかということも,すでに設定できるようになって いる。このTEXNETについては,すでに1996年から実験が開始されている。 第3点目は, NSDB (The National Sourcing Database:全国のソーシング・ データベース)である。これは,国内の製造業者をデータベース化することで, 新しいメーカーの検索や起用をインターネット上で容易に行うもので,これも, すでに実験を終えてちょうど商業化の段階にさしかかっている。 III.我が固におけるQR発展の軌跡と展望 1.. 我が固における QR導入形態の基本的特徴 我が固における QRの発展過程は,米国のQRを参考にしているため,ほと んど米国の発展過程と同様な形態をたどっている。しかしながら,米国のQR が, VICSという民間団体のイニシアチブによって推進されているのに対して, 我が国のQRが,国家(通産省)の強力なサポートによって推進されているこ とが,両者におげる大きな差異である。また,このようなことは,我が国のQR の発端が,通産省が取りまとめた 1993年の新繊維ビジョンであることにも帰因 している。 この1993年の新繊維ビジョンとは,とりわけプロダクト・アウトからマー ケット・インへ向けた産業改革の必用性が強く主張されたことに,その最大の 特徴があったのである。このことは,また, 1990年代の我が国の繊維産業が, ちょうど米国の1980年代ときわめて類似した状況であったことも反映してい る。すなわち 1990年代とは,我が国の伝統的な繊維産地が,米国の海外商品に 圧迫されて多大なダメージを被って次第に蓄積のあった技術や人材を消失させ てしまい,国際競争力のある米国の繊維産業の前にまさに屈服しようとする時 代であったからである。 このように,我が国のQRは,米国に 10年遅れてスタートしたのだが,先行 した米国の成果を十分取り入れて,米国が10年かかったものを半分の5年で完
627 流 通 シ ス テ ム の 革 新 へ 向 け たQRの 戦 略 的 導 入 論 -29-産業政策局 商政課 流通システム開発 センヲー 情報化推進委員会 ・研究会推進小委員会(利益管理 /単品管理) • QR/EDI推進小委員会 ・共同・共通システム小委員会 《動向》 ・百貨庖各社個別に具体 化の動き 生活産業局 繊維政策課 《動向 ・繊維産業流通構造改革推進 アパレルJANコード(共通商 品コード)情報 VICS-EDIの適用研究 EDI標準化 POS情報の有効活用研究 協議会(QR推進協議会) .QR基盤整備/EDI推進 合同委員会 DCC、各業界団体、研究所に 対しQRI二関する各種標準化 についての調査H研究を委託 -経首開発事業部会情報シス テム委員会 ・アパレル情報システム化標準 委員会 'QRデーヲセンヲー/EDI標準化 図表 4 日 本 に お け るQR推 進 の 組 織 体 制 VICS (Voluntary lnterindustry Communicationn Stanndards) DCC (Distribution Code Center: 流 通 コ ー ド ゼ ン タ - ) 成させようと,官民一体となり
QR
基盤の整備事業を急速に推進させてきた。 そして,この中心的な役割を果たしている組織こそが,まさに現在では発展的 な改廃が予定されている繊維産業構造改善事業協会なのである(図表4
。) 2" 繊維産業構造改善事業協会に期待される役割 繊維産業構造改善事業協会とは, 1993年の通産省産業構造改善協議会の答申 である新繊維ビジョンの構想を受けて通産省生活産業局の指導下に発足した機 関である。この繊事協は,我が固におけるQR
の推進母体であって,繊維産業 構造改善推進協議会(QR
推進協議会)を事務局として,QR
の定着へ向けた多 様な事業展開を行っている。そして,ここにおける主軸事業としては,情報化 基盤整備事業,情報ネットワーク化推進事業,革新基盤整備事業(
T
I
I
P
)
という-3(}-- 香川大学経済論叢 628 3事業が設定されており,以下にQRガイド、プヘJノク他繊事協の資料をペースに して概括を行った。 (1) 情報化基盤整備事業の概要 情報化基盤整備事業では,その実行委員会としてQR基盤整備整備委員会を 設置して,
JAN
コードによるソースマーキング状況やEDI
の導入状況の調査, さらにはEDI
のメッセージフォーマットの標準化活動を行っている。また,QR 整備委員会のもとには1
7
の専門委員会を設置して,ここで,第1
にはJAN
ソースマーキング,第2
はQRコードセンター,第3
はEDI
の標準化,第4
に はPOS
情報分析,第5
はTA (
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x
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Appare
l)リンケージの調査研究,とい う5
つの業務を行っている。とりわけ,POS
情報については,中小の流通業者 のPOS
情報を収集して業界全体の売れ筋情報の動向や要因分析を行い,その うえで,これらをフィードパックするシステムの開発を行っている。また,流 通システムの標準化推進機関である流通システム開発センターに対しても,QR コードセンターの情報項目やEDI
の標準化,専門庄POS
の標準化に係わる実 務の委託等を行っている。そして,このような事業に対しては,通産省から繊 事協を通じて, 1994年から 3年間のあいだ,毎年 2億円の開発費の補助が行わf
l
i
-れていた。 (2) 情報ネットワーク化推進事業の概要 情報ネットワーク化推進事業においては,繊維産業構造改善臨時措置法に基 づいてマーケット主導型で無駄のない生産や流通構造の改革を目指したメー カーや流通業者のグループに対する繊事協を通じた補助を行うことで,流通の 合理化へ向けた支援策の実践を行っている。このグループは,通称QR推進グ 1レ、ープと呼ばれており, 1996年 8月段階では 29グループ(4組合, 314社)が 通産大臣の承認を受けている。このグループには,第1
は情報システム化の方 法や手順の検討,先進事例の研究などのフィジビリティ・スタディを行うグルー プ,第2は実際に情報ネットワーク化するためのシステム設計を行うグループ629 流通システムの革新へ向けたQRの戦略的導入論 -31ー があって,補助金の金額は1995年度の1次補正予算では,第1のグループに対 しては1社当たり約7,108千円(1/2の補助),第2のグループに対しては1社 当たり約18,979千円(1
/
2
の補助)となっていた。(
3
)
革新基盤整備事業(
T
n
p
)
の概要 革新基盤整備事業では,QRの体制の飛躍的な整備を図るために,高度情報技 術の活用による繊維産業の構造の抜本的な改善へ向けた支援を行っている。 1995年度(平成7
年度)の2次補正予算では,繊事協に25億円の出資を行って, 革新的で扱い易い業務システムや生産システムの技術開発について幅広い公募 を行った。多数の提案の中から,繊維産業の革新において不可欠と考えられる 分野について,業務システムで25件,生産システムで10件が,それぞれ採択 されることになった。この採択の基準とは,第1はQRへの対応性,第2には 地域経済や産地に与えるインパクト,第3は開発に関連する実績の有無,第4 は多くの繊維事業者で使用される汎用性の高さ,第5は開発スケジューノレや開 発体制,という5
点であった。 また, 1995年11月には,繊維産業構造改善臨時措置法の改正で採択された有 効なソフトやハードを事業者へ安価に供給ができる環境の整備を行って,法的 にも活動の有用性の担保をも行ってきた。そして,これらの開発のサポートに よって,以下の成果が期待されることになった。すなわち,第1
は繊維ビジネ スの電子化の実現による高度な顧客ニーズへの対応,第2は電子技術を活用し た繊維産業の構造革新の推進,第3は繊維ビジネスにおける電子市場の創造, という 3点であった。 (4) 繊維産業構造改革推進協議会 (QR推進協議会)の概要 前述したように,QR
推進協議会とは,繊事協の事務局になっており,QR
の 推進のために繊維産業が一体となって業種横断で形成した組織なのである。こ こでの主な活動は,広く繊維産業界に,JANコードの導入やEDIの標準化の推 進,共通の商品マスター・データベースの普及を行い,これによってQRの啓-32 香川大学経済論叢 630 蒙活動を捉進すること?ある。 1996年8月時点では,法人会員 201(小売38, アパレノレ104,繊維素材59),団体会員60,賛助会員54, と合計で315の会員 数となっている。 (5) 繊維産業革新基盤整備事業が推進する実験内容 QR整備委員会のもとにはQR基盤整備事業が設定されており, これを中心 にして情報ネットワーク化の推進に必用な専門委員会の組織化を行われ, すで に実施内容の検討も積極的に行われている。そして,具体的には,以下の
4
点 が当初計画としては設定された。 第1点目は, EDI標準の原案作成である。これはQRの実現に必用なEDIに 関する種々の標準についての原案作成を意味している。すなわち,実体的には, QRに不可欠な企業間データ交換の標準化の原案を,米国における VICSの EDIを参考にして構築することである。 第2点目は,JAN情報データベース構築のパックアップである。具体的には, JANコードのデータベースセンター(QRS)の構築に関する課題を検討したう えで,現実的な実行案の提案を行うことである。すなわち, JANコードのデー タベースは, アパレルメーカーが持っている色やサイズ別の単品毎の商品コー ド情報を,取引関係を持っている小売に対して効率的に伝達できるシステムで データベースのあり方(項目,構造など),小売企業やアパ そして卸に対するサービス機能などの検討や討議を行って,情 報システムの設計や開発に関わる提案を実施することである。 ある。具体的には, レノレメーカー, 第3点目が, POS情報解析システム開発へのパックアップである。具体的に は, POS販売情報の分析に関する課題の検討を行っている。当面のあいだは, POS販売情報の分析手法に関する調査や検討を行う予定である。その上で,繊 維商品売れ筋分析システムの設計や開発が計画されている。 第4点目としては,以下の2つの課題が設定されている。前者は, アパレル メーカーとテキスタイノレメーカーを結ぶ、QR体制の米国における状況について の予備的な調査を行い,我が固におけるQR情報を体系的に整理することであ631 流通システムの革新へ向けたQRの戦略的導入論 ← 33ー 実施状況調査 淫玄翠忍躍翠窓怒堅 開れ節分析サービス (テスト) 平成10年本格サヒス 隆三雲怒慈蕊翠翠露 実証爽駐 (15000ユーザー) 晴樹自明司穿吉宮纏軍曹寵欝鮫? 図表5 QR基盤獲備事業の展開と今後の見通し 繊維産業構造改善事業協会の資料より る。後者は,繊維産業の情報ネットワーク化に関連する制度,ビジネス慣行, 種々のコード体系についての調査を行って, QRの関連課題についての検討や 研究を行うことである。 以上の4点の計画を時系列に図表化して表現したのが, QR基盤整備事業の 展開と今後の見通しなのである(図表5。) 3, TIIPにおける業務システムプロジェクトの概要
TIIP
事業として実際に進展されているプロジ、エクトには,以下のような特 徴がある。第1には,コンピューター・ネットワークに対応した 25テーマに及 ぶ情報業務システムの開発である。第2には最新のコンビューター技術に対応 した10テーマの生産管理技術や生産技術システムの開発である。第 3には開発 された業務システムを,実際に開発を担当した企業のみならず,他の多くの企-34ー 香川大学経済論叢 632 業に広く体験をしてもらう普及のための実証実験である。第 4には,以上のシ ステム及び実証実験の,繊維産業事業者のための電子ネットワークの構築であ る(図表6。) とりわけ,コンピューター・ネットワークに対応した情報業務システムの開 発が最も重要な課題であるので,以下に,開発テーマ毎に概括的な紹介を行う。 なお,これらの開発テーマは,第1には単品管理に適合したシステム,第2に は多品種・小ロットの生産・供給に対応したシステム,第3には,商品開発・ 生産・供給のリードタイムの短縮に適合したシステム,第
4
には,電子カタロ グや電子展示会など電子市場に適合した業務システム,第5
には業務フローの 改善に適合した業務システム, という 5つのテーマ設定である。(
1
)
単品管理に適合したシステム 大型屈においては,取り扱い商品が300万SKUを超えるような場合があっ て,単品管理の実践はきわめて困難な課題である。そこで,商品に対してJAN コードを付与してコンビューターで管理することになった。具体的には,代表 的なプロジェクトとして,以下のことをスタートさせたのである。第1は,JAN コードを自動的に付番,商品タグや値札に印刷するための準備を行うシステム である(図表6 ⑫)。第2は,衣料品の販売管理に適したPOS(4レベルPLU) システムであって,これには多庖舗対応のシステム(図表6
一⑬)と単届での 対応のシステム(図表6
⑬)の2
タイプがある。 ここでは,最も実体化が先行している後者のエー・シー・シー・エスが中心 になって開発しているアパレノレ専門庖POSシステムの紹介を行う。このシス テムの特徴は, JANコード, QRC接続, POS-PLUの採用を前提にしており, レジ業務,及び商品管理業務が,庖舗のPOS段階でひととおり完結して稼動す ることにある。また,対象とする庖舗の規模と特性は, 1庖舗にPOS1台を前 提にしており,おおむね年間の売上高が6千万円から 1億円,アイテム (PLU) 数は約1万点,またキャッシャーは非専任の体制である。また,ナショナノレ チェーン,小規模チェーン,独立個庖などの組織的な特定規模のモデルを対象633 流通システムの革新へ向けたQRの戦略的導入論 35-とせず,あくまでも庖舗における
POS
システム上で実現する機能的な基本業 務をシステム化することを目的にしている。 採用するハードウェアは,一体型あるいはコンポーネント型のDOS/V
,AT
互換パソコンをベースとして,周辺装置としてPOS
用機器が接続されること になる。また,基本ソフトウェアは,Windows 9
5
,ネットワーク(
L
A
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)
はWindowsNT
,またはこれに準ずるものである。アプリケーション・プログラ ムは,オブジェクト指向言語を使用しており,ユーザー毎のカスタマイズや将 来のシステム改良にも柔軟に対応できるように設計されている。(
2
)
多品種・小ロットの生産・供給に適合したシステム 消費者のニーズの多様化に対応して,いよいよ多品種・小ロットイ¥の対応が 急務の課題になっている。量産効果を補う意味からも,商品の企画段階のみな らず生地の生産・染色・縫製など物作りの段階でのコンビューターの活用が要 請されている。このことによって,試作品作成の合理化,型紙などの再入力の 削減を行い,資材,時間,人手の省力化を図る必要がある。これらの課題に対 応する代表システムが,以下に論述する2
事例なのである。第1
は,染色段階 で,テキスタイルの色,柄をCAD(
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r
-
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:
コンピューター 援用設計)でシミュレーションし,それを縫製用の型紙が書かれている反物に インクジェット染色するシステムである(図表 6一②)。第 2は,縫製段階で,CAD
出力データーの互換性を確保する標準中間ファイルを作成して,これをNC (
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l
:
数値制御)ミシンの入力データに変換するシステム である(図表6-
⑮)。このシステムの開発によって,型紙,裁断, ミシン掛け についての効率を高めることが可能になる。 ここでは,前者のセーレンが中心になって推進しているインクジェット染色 システムに連動したテキスタイノレCAD
システムの紹介を行う。このシステム の開発の目的は,テキスタイル生産をインクジェット染色を用いたQR
体制で 行うための,廉価で汎用性のあるネットワーク対応型テキスタイルデザインCAD
を,パソコンを中心としたシステム開発による実現である。このシステムi
l
-36- 香川大学経済論叢 634 ⑮[金業種に摘要] r---ー岨陣ー ① ⑮の付番された内容が25件の開発テーマ。 図表6 TIIPにおける情報業務システムのプロジェクト体系 繊維産業構造改善事業協会編 rQRガイドブック」より37-38 香川大学経済論叢 636 の特徴は,インクジェット染色システムに連動することで,生地のプリントに 結びついたテキスタイルデザインCADによって,布へのプリント時の柄イ メージの良好な再現性を追求することである。また同時に,ここでトは小ロット 対応の無製版プリントシステム用CADと版数の制約のない多色プリントシス テムCADを採用されている。スケッチはスキャナーで,デジタノレデータは
BMP (
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Map)/TIFF (
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での対応になっている。 また,ネットワークを利用したデータ送受信によるサンプル作りのタイムロス の削減も可能であり,これはまさにコストパフォーマンスの良いDOS/V
パソ コンシステムである。 (3) 商品開発・生産・供給のリードタイムの短縮に適合したシステム これは,一企業だけの努力ではなく,生産,流通,販売をそれぞれ担当する 企業聞のパートナーシップとデジタルネットワークによって, リードタイムの 大幅な短縮を図ろうとするものである。ここでの,代表的なシステムとしては, 以下の2つの事例がある。第1のシステムは,テキスタイル企業における販売 や購入などの計画段階の需給バランスの管理から,受発注管理,納期,出荷, 在庫,出入金の企業内管理を行う,というシステムである。これは,そこでの データをデジタルネットワークを介して関係部署や仕入先等のパートナー企業 と交換する,といういわばEDIのシステムである(図表6一④)。第2のシステ ムは,縫製企業において,アパレル企業からの加工指示を受けて,その縫製作 業の難易度等を過去の縫製工程の管理システムを参照しながらラインの振り分 けを行い,同時に必要な資材の在庫状況をチェックし期日内の納品の可否を判 断しながらアパレJレ企業に送信を行い,そして商品の完成後にはアパレル企業 に対して納品明細書の送信を行う,というシステムである(図表6
一⑮)。 ここでは,後者のアイシン精機が中心になって開発している縫製企業におけ る受発注から出荷までの生産支援システムの紹介を行う。このシステムは,縫 製企業における受注から出荷までのトータルな生産管理業務を支援して生産の リードタイムを短縮するとともに,生産性の向上を支援して縫製企業の利益拡637 流通システムの革新へ向けたQRの戦略的導入論 -39ー 大を図ることを目的としたものである。また,縫製企業で取り扱う情報を取引 先であるアパレルメーカーと共有するために,業界で定められる標準EDIメッ セージに基づくシステムを構築して,
TIIP
事業の狙いである業種聞の情報の 共有化と短縮化にも貢献している。このシステムの開発によって,縫製企業の 生産管理業務を,今後の電子取引等の高度情報化対応の新しい環境に適応させ ることも司台E
になる。 (4) 電子カタログや電子展示会など電子市場に適合した業務システム また,昨今,画像情報がコスト的にも導入可能な状況が現出しており,アパ レルメーカーが行う展示会の支援策として,商品の写真情報を見ながら発注を 行うシステムが開発されてきた(図表6-
⑫)。また,チェーン展開している小 売企業の本部が,小売庖の仕入れ支援として商品をCD-ROM
で配布して,小売 屈は,このCD-ROM
を検索し本部に発注するシステムも実体化している(図 表6-
⑫)。 ここでは,後者の大阪繊維リソースセンターが中心になって開発した電子展 示会システムについての紹介を行う。このシステムは,全国各地のアパレル企 業と小売業が実施する展示会の販売促進活動の強化,及び支援,また展示会サー ビスの質的,かつ量的向上を目指したものである。すなわち,常設の電子展示 会によって,アパレル企業と小売業の新しい取引機会や場を設定して,新たな 形態の商取引を模索するものである。また,この電子展示会は,新しい電子市 場に対応したビジネスやシステムについての研究や実験の場としても,おおい に期待されている。(
5
)
業務フローの改善に適合したシステムBPR
の展開には,業務改善の成果を確実に掌握するためのシステムが不可欠 になる。そこで,業務システムとしてのソフトウェアを導入する際には,導入 前 と 導 入 後 の 最 終 生 産 物 の コ ス ト 分 析 を 行 う 通 常 のABC
分 析(
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Based C
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:活動基準原価計算)や従来型のコスト分析の項目に加え,間接-40-ー 香川大学経済論叢 638 費に係わる項目まで総合的にデータを収集し分析することで,付加価値を追求 出来るシステムが期待されることになる(図表6 ⑮)。 このシステムはテクノウエブが開発したABC分析システムである。このシ ステムの特徴は,できるだけその発生と関係の深い行動別に,製造原価を各製 品に後づける方法なのである。これによって,どの製品に対して発生した間接 費であるかが詳細に把握でき,より正確な製品単価を求めることができる。こ の分析システムの特徴は,行動(アクティビティ)ごとに,科目ごとの製造間 接費を聖地に細分化して,分析するための基礎データの提示を行えることであ る。また,そのデータに,直接材料費,直接労務費,直接経費を加えることに よって,各製品ごとの製造単位原価を求めることができ,そこから販売価格の 適否なども識別することができる。 4. QR情報のマーチャンダイズ活用の具体策 それでは,ここで百貨庖においては,実際に QRをどのような方向性に展開 しようとしているのかについての言及を行う。百貨庖の売場にとっては,QRと は,アパレlレメーカーとのコラボレーションによって,基準品揃えを維持して 売れ筋商品の品切れを防ぐ仕組みなのである。すなわち,底舗の売場とアパレ /レメーカーが,共同で決定する基準品揃え計画と総量発注に基づいて,毎日の 売上げ動向と在庫状況の
SKU
単位での分析が前提になる仕組みである。そし て,これらの分析結果に基づいて,アパレルメーカーからの納品の提案と適切 な発注によって,顧客ニーズにフィットした品揃えを行なうわけである。この ようなQRの具体的な業務フローについては以下のとおりである(図表7)。 まず最初に,バイヤーが売場情報を参考にしながらアパレルメーカーと共同 で基準品品揃え計画の立案を行う。そしてその後,この基準品揃え計画に沿っ て,売場は発注の数出しを行い,一方のバイヤーは総量発注を行う。この結果, 実際に売場に納品が行われて,また納品後には,各庖の売場のSKU
単位の売上 げデータがアパレルメーカーにオンラインで伝送される。そして,アパレルメー カーはデータ処理を行って,このQR情報が百貨庖サイドにもオンラインで伝639 流通システムの革新へ向けたQRの戦略的導入論
41-I
l
アパレルメーカー1
11バイヤー(百貨庖[]Il
l
鹿舗(百貨盾D
基準品揃え計画(共同計画) 全庖分集計 初回納品 オンラインで伝送 オンラインで伝送 SKU別売上 Q R情報(売上・在庫) ※基準商品・総量発注数量以内 追加納品基準 図表7 日本の百貨屈における QRの業務フロー 送される。もちろん,この段階では,売上げや在庫の情報が百貨庖とアパレル メーカーで共有されている。このQR
情報に基づいて,バイヤーサイドは全屈 の動向を分析すると共に,売場サイドは自庖や他庖の動向を把握できることに なる。そして実際は,さらに,この分析結果にアパレルメーカーの追加納品提 案を考慮して,追加発注を決定するのである。I
V
.
QR
の進化へ向けた戦略課題の形成 1 コラボレーション経営を可能にする組織とシステム 我が国においては,QR
の劇的な速度での推進が期待されていることが,前述 の繊事協の計画からも明白である。事実,この計画においては,米国が1
0
年か42 香川大学経済論叢 640 かつて実現したことを4年で行う計画になっている。また,QR推進協議会にお いては着実に会員数を増加させており,この結果QRへの認識や理解も急速に 深まっている。実際に, QR導入に関しては,多くの企業において,トップ自ら がその重要性を説いている場合もあって,すでに多くの企業がシステム機器の 導入や情報の活用をスタートさせている。とりわけ,アパレルにおいては,売 上高の高伸長が実現したという事例もすでに現出しているようである。このよ うに,企画から生産にいたるサプライチェーンの革新に伴う QRの成果は多大 なのであるのだが,これをいかにカスタマー・オリエンテッド(顧客として消 費者を捉えた対応)なシステムにまで高められるかが,今後の課題になってい る。 通常では,日米間の商取引行為の大きな差異として,問屋(日本的卸業)制 度の有無があげられる。米国においては,食品卸以外の領域では,吸収や合併 によって,すでに卸売業者は淘汰されているが,我が闘においては未だに卸の 存在価値がきわめて大きい状態である。とりわけ,卸の持つ生産と小売を結ぶ 物流機能面の役割はきわめて大きなものである。また,企画の提案力や宣伝な どのマ}ケティング機能のイニシアチブを発揮しているアパレルメーカーもあ り,これらが,また縫製メーカーの系列化を行って生産リスクの負担まで行っ ている。さらに,庖頭においては,小売企業サイドが派遣庖員制度に依存して いることもあって,実質的には卸が百貨庖等の売場の支配を行っており,未だ に卸のチャネルキャプテンの地位は揺るぎない状況なのである。 もともと,我が国の流通の仕組みでは,メーカ卸,小売が生産,物流, 販売という個別パート毎の利益や効率化の追求を行ってきた。しかしながら, 流通システムの短縮化という生販一貫体制の構築を指向する QRを実現させる には,相互に協力して全体最適を追求するという観点から,それぞれがその責 任業務を果たすことが強く要請されてくる。また当然ながら, リスク負担やコ スト構造がオープンになるよりコラボレーティブな大同団結の実現も強く要請 されている。 そのためには,情報技術の徹底した整備を行うと共に,製販を結ぶ流通シス
641
メーカー
流通システムの革新へ向けたQRの戦略的導入論 トップ マーケテイング<
情報システム ¥ ¥ 醤業マン 、製造部門 財務部門 トップ マーチャンダイザー 情報システム ラ バイヤー /' 物矛盾鹿部門 財務部門 図表 B パートナーシツプによるこれからの取引関係-43-小売
テム全体を対象にした流通システムの戦略的な再構築が不可欠になる。前述し たように,米国では QRを実践するために,各企業に専門のセクションが組織 化されている。サックスの QRディレクターや,ウォルマートと P & Gのプロ ジェクトチームが,これらの代表的な好事例なのである。とりわけ,プロジェ クトチームの場合には,小売企業サイドだけでも,商品,物流,庖舗運営,経 理,情報システムなど広範な領域からのチーム編成が必要になってくる(図表 8 )。そのためには,また経営者層をも巻き込んだ相互の理解が要請されること にもなる。まさしく, QRの目指すべきパートナーシツプであるダイヤモンド型 のコラボレーションが必要になっている。これらも単に,運命共同体的な言葉 だけの関係ではなしより具体的な手法や項目の取り決めまでが,両社のあい だで徹底されることが要請されている。このことは, QRの成果目標としては, 一般的に掲げられている,売上高の拡大,消化率や在庫回転率の改善,欠品率 や返品率の低減だけでは,まったく不十分であることを明示している。 その意味において,最近では,米国の1
9
9
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年に開催された QR大会から登場 してきている前述のABCが, QRの進捗度を評価する新しい指標としておおい に注目されている。 QRにおける,このシステムの評価手法は,従来では取引 先相互が業務毎に原価計算を行っているどの製品やサービスのために発生した かが掌握しづらい間接費を,できるだけ正確にそれぞれの製品やサービスのコ ストとして割り当てて,生産活動や販売活動のトータノレコストを正確に把握す44- 香川大学経済論叢 642 るという考え方なのである。すなわち,この手法を,