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目 次 ヘ ーシ 第 1 事業の内容 1 第 2 平成 25 年度の事業実績 2 Ⅰ 会議等の開催 2 Ⅱ 事業の実施 3 1 事業実施計画の作成 3 (1) 調整交配実施計画 (2) 遺伝的能力評価値の公表 (3) 国内遺伝資源の効率的な活用への取組 (4) その他 2 後代検定用候補種雄牛の確保

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(1)

-平成25年度-

(2)

ヘ ゚ ー シ ゙

第 1

事 業 の 内 容

1

第 2

平 成 2 5 年 度 の 事 業 実 績

2

会 議 等 の 開 催

2

事 業 の 実 施

3

事 業 実 施 計 画 の 作 成

3

( 1 ) 調 整 交 配 実 施 計 画

( 2 ) 遺 伝 的 能 力 評 価 値 の 公 表

( 3 ) 国 内 遺 伝 資 源 の 効 率 的 な 活 用 へ の 取 組

( 4 ) そ の 他

後 代 検 定 用 候 補 種 雄 牛 の 確 保

5

( 1 ) 確 保 の た め の ガ イ ド ラ イ ン の 作 成

( 2 ) 候 補 種 雄 牛 の 募 集 ・ 選 定

調 整 交 配 の 実 施 ( 2 5 後 検 )

6

( 1 ) 後 代 検 定 推 進 計 画 の 作 成

( 2 ) 後 代 検 定 推 進 計 画 の 周 知

( 3 ) 調 整 交 配 の 実 施

調 整 交 配 対 象 雌 牛 の 受 胎 ( 2 4 後 検 )

6

後 代 検 定 娘 牛 の 生 産 ・ 育 成 ( 2 3 後 検 )

6

後 代 検 定 娘 牛 の 検 定 加 入 ( 2 2 後 検 )

7

後 代 検 定 娘 牛 の 体 型 調 査 ( 2 1 後 検 )

7

検 定 成 績 の 集 計 ( 2 1 後 検 )

7

遺 伝 的 能 力 の 評 価 ( 2 1 後 検 )

9

1 0

検 定 済 種 雄 牛 の 選 抜 ( 2 1 後 検 )

9

1 1

検 定 済 種 雄 牛 精 液 の 優 先 配 布 ( 2 1 後 検 )

9

第 3

事 業 の 効 果

1 0

形 質 ご と に み た 遺 伝 的 能 力 と 飼 養 環 境 の 効 果 の 推 移

1 0

( 1 ) 乳 量

( 2 ) 乳 脂 量

( 3 ) 乳 蛋 白 質 量

( 4 ) 無 脂 固 形 分 量

都 道 府 県 別 に み た 検 定 牛 の 遺 伝 的 能 力

1 3

第 4

事 業 上 の 課 題 と 対 応 の 方 向

1 5

遺 伝 的 能 力 評 価 の 正 確 性 の 向 上

1 6

候 補 種 雄 牛 の 質 的 向 上 と 選 抜 圧 の 強 化

1 6

国 内 遺 伝 資 源 の 活 用

1 7

泌 乳 能 力 と 強 健 性 の 総 合 的 改 良

1 7

(3)

遺 伝 情 報 の 質 的 向 上 と 有 効 活 用

1 8

乳 用 牛 改 良 を 巡 る 新 た な 動 き と 対 応

1 9

( 1 ) 国 際 評 価 へ の 参 加

( 2 ) 国 際 評 価 の 概 要

( 3 ) 効 率 的 な 乳 用 牛 改 良 の 実 施 に 向 け て

参 考

我 が 国 に お け る 乳 用 種 雄 牛 の 後 代 検 定

2 4

別 添

2 5

別 添 - 1

乳 用 種 雄 牛 後 代 検 定 推 進 事 業 に 係 る 候 補 種 雄 牛 確 保 及 び 検 定 済 種

雄 牛 選 抜 の た め の ガ イ ド ラ イ ン

別 添 - 2

平 成 2 4 年 度 後 代 検 定 推 進 計 画

別 添 - 3

都 道 府 県 事 業 実 施 主 体 一 覧

別 添 - 4

検 定 済 種 雄 牛 精 液 の 優 先 配 布 に つ い て

別 表

3 2

別 表 - 1

2 5 後 検 候 補 種 雄 牛

別 表 - 2

2 5 後 検 材 料 娘 牛 取 得 計 画

別 表 - 3

2 5 後 検 調 整 交 配 配 置 計 画

別 表 - 4

2 5 後 検 調 整 交 配 実 施 状 況

別 表 - 5

2 4 後 検 調 整 交 配 実 施 状 況

別 表 - 6

2 4 後 検 受 胎 頭 数

別 表 - 7

2 3 後 検 調 整 交 配 実 施 状 況

別 表 - 8

2 3 後 検 雌 牛 生 産 頭 数

別 表 - 9

2 2 後 検 調 整 交 配 実 施 状 況

別 表 - 1 0

2 2 後 検 牛 群 検 定 加 入 頭 数

別 表 - 1 1

2 1 後 検 体 型 調 査 頭 数

別 表 - 1 2

2 1 後 検 調 整 交 配 実 施 状 況

別 表 - 1 3

2 1 後 検 候 補 種 雄 牛 評 価 成 績 ( 泌 乳 形 質 )

別 表 - 1 4

2 1 後 検 候 補 種 雄 牛 評 価 成 績 ( 体 型 ・ 管 理 形 質 )

別 表 - 1 5

2 1 後 検 検 定 済 種 雄 牛

(4)

第1

事業の内容

第1

事業の内容

第1

事業の内容

第1

事業の内容

我が 国に おける 乳用 種雄牛の後 代検定は、 昭和44年に国 立牧場の種 畜牧場乳用 種雄牛後 代検定事業

が 、昭 和46 年に 優良乳用 種雄牛選抜 事業がそれ ぞれ開始さ れて以来、 幾多の改組 ・変遷は あったもの

の、

その基本的な理念は乳用牛群総合改良推進事業

(総合検定)

乳用種雄牛後代検定推進事業を経て、

現在の乳用種雄牛後代検定事業に継承されている。その基本計画は次のとおりである。

乳用種雄牛後代検定推進事業の基本計画

乳用種雄牛後代検定推進事業の基本計画

乳用種雄牛後代検定推進事業の基本計画

乳用種雄牛後代検定推進事業の基本計画

優良雄・雌牛の検索、候補雄子牛生産のための計画交配

候補雄子牛の取得、育成、選抜

民間候補種雄牛の募集、選定

検定材料娘牛確保のための調整交配

検定材料娘牛の生産・育成

検定材料娘牛初産妊娠のための交配

娘牛の泌乳能力検定、体型及び管理形質調査の実施

検定成績とりまとめ、集計分析

検定済種雄牛の選抜、供用開始

後代 検定 娘牛を 生産するた めの交配( 以下、

「調整交配」 という。

)は、平成6 年度事業 までは1月

か ら9 月ま での交 配期 間で 年1回の 実施であっ たが、平成 7年度事業 からⅠ期( 1月~9 月)とⅡ期

( 5月 ~9 月)に 分け 、平成9年 度事業で交 配期間の重複 を避けて前 期(12月~ 3月)と 後期(5月

~ 8月 )に 明確に区分 。平成10年 度事業以降 はこれを1カ 月早めて、 前期を1 1月 ~2月、 後期を4月

~7月として実施している。

(5)

第2

平成25年度の事業実績

第2

平成25年度の事業実績

第2

平成25年度の事業実績

第2

平成25年度の事業実績

事 業は、家畜 改良推進事 業実施要 綱(平成23 年4月1日 付け22生畜 第2465号農林 水産省事務次官依

命通知)

家畜改良推進事業実施要領

(平成23年4月1日付け22生畜第2467号農林水産省生産局長通知)

に 基づ き乳 用牛群 検定 全国 協議会が 実施する事 業と連携し 、乳用牛改 良増殖推進 事業検定 実施方法及

び基 準について (平成1 8年 6月23日付け 18生畜第8 99号農林水産 省生産局 畜産部畜産 振興 課長通知)及

び一 般社団法人 家畜改良事 業団が定 める乳用種 雄牛後代検 定事業実施 要領(平成 22年

6月14日付け22

改団A第351号(改)

)の規定に基づき実施した。

会議等の開催

会議等の開催

会議等の開催

会議等の開催

事業の企画調整のため、独立行政法人家畜改良センター(以下「改良センター」という。

)の主催に

より次の会議が開催された。

[会議名]

[内

容]

[構

成]

全国乳用牛改良技術検討会

繁殖形質の遺伝的能力評価、ゲノミッ

改良関係団体、学識経験者

ク 評 価 、 候 補 種 雄 牛 の ガ イ ド ラ イ ン 及

(オブザーバー;家畜人工授

び 検 定 済 種 雄 牛 の 優 先 配 布 に 係 る 技 術

精事業体協議会メンバー)

的検討

全国乳用牛改良推進会議

事業実施計画の作成

改良関係団体、

道県、

酪農家、

候補種雄牛選定のためのガイドライン

学識経験者、家畜人工授精事

の作成

業体協議会メンバー

調整交配実施計画の作成

また、後代検定推進計画や調整交配実施計画、事業参加候補種雄牛(前期分)等の周知を図るため、

次 の会 議を 開催し た。 なお 、後期候 補種雄牛に ついては、 乳用牛群検 定全国協議 会が開催 する牛群検

定推進ブロック会議において提示し、周知を図った。

[会議名]

[内

容]

[構

成]

検定娘牛生産調整ブロック会議

後代検定推進計画、

調整交配実施計画、

都道府県、都道府県団体

前期候補種雄牛の提示

(6)

事業の実施

事業の実施

事業の実施

事業の実施

事業実施計画の作成

事業実施計画の作成

事業実施計画の作成

事業実施計画の作成

平成 25年 度に おいては 、以下の「 平成25年 度全国乳用 牛改良推進 事業実施計 画」によ り事業を推

進することが、家畜改良センター主催の全国乳用牛改良推進会議において決定された。

平成25年度全国乳用牛改良推進事業実施計画

(1)基本計画

候補種雄牛頭数及び調整交配時期

ホルス タイン種1 85頭の候 補種雄牛に ついて、前 後期に配分 し、それぞ れ4ヶ月 間の調整交

配実施期間を定め、下記のとおり実施する。

候補種雄牛頭数

調整交配時期

25後検前期

100頭

25年11月~26年

後期

85頭

26年

月~26年

候補種雄牛1頭当たり検定娘牛頭数及び調整交配頭数

1)

乳量の信 頼度(r

)0.85、決定 得点の信頼 度0.75の評価成績を得るため、1候 補種雄牛あた

りの必要娘牛数を50頭とする。

(乳量の遺伝率(h

)0.484、決定得点の遺伝率0.27)

2)

データ採用娘牛1頭を得るために必要な調整交配頭数は下記の計算式によるものとする。

データ採用

調整交配

受胎率

生産率

分娩率

データ

調整交配

加入率

採用率

1(頭)

÷

1.00

÷

0.50

÷

0.90

÷

0.40

÷

0.75

÷

0.90

÷

0.90

9.145

9(頭)

このことから、次のとおり取り組む。

検定娘牛頭数

調整交配頭数*

候補種雄牛1頭当たり

50頭

450頭に交配

*調整交配頭数については、450頭×185頭をランダムに各都道府県に割り振った上で、増

頭可能な都道府県について増頭を行う。

国内遺伝資源の活用について

家畜改 良増殖目標 に基づき、 国内遺伝資 源の活用を 中心とした 改良体制の 強化を図 るため、国

産候補種雄牛の参加割合が7割程度となるよう後代検定参加AI事業体との連携に努める。

候補種雄牛などについて

別に定める、

「乳用牛改良推進に係る乳用候補種雄牛確保及び優良乳用検定済種雄牛選抜のため

のガイドライン」のとおりとする。

(7)

(2)円滑な事業推進のための対応

調整交配の実施

各都 道府県 後代 検定 関係者を はじめ、登 録団体、A I師協会、 AI事業体 等と連携 し、調整交

配の 実施 率向 上のた め、 牛群 検定参 加農 家へ の啓発に 努めるとと もに、牛群 検定早期 加入及び体

型調査の協力促進に努める。

事業成果の利用促進

後代検 定協力農家 に対し、検 定済種雄牛 精液を優先 的に配布す る。また、 各都道府 県後代検定

関係 者、 AI 事業体 及び 各都 道府県 の精 液取 扱い窓口 団体などに おいては、 後代検定 の成果を広

く活 用さ れる よう、 遺伝 的能 力評価 成績 の周 知に努め 、優れた検 定済種雄牛 精液の利 用拡大及び

円滑な供給に努める。

(3)遺伝的能力評価の実施

公表回数等について

公表回数については、

国内評価は年2回、

国際評価はインターブルが決めたとおり年3回とし、

国内 評価 は、 8月: 第1 火曜 日、2 月: 最終 火曜日と し、国際評 価は、8月 及び4月 :第2火曜

日、12月:第1火曜日とする。

なお 、雌牛 評価 については 、年4回と し、8月:第 1火曜日、 11月、2月 及び5月 :最終火曜

日とする。

国内評価

国際評価

雌牛評価

2013-8月

2013年

8月

6日

2013年

8月13日

2013年

8月

6日

2013-11月

2013年11月26日

2013-12月

2013年12月

3日

2014-2月

2014年

2月25日

2014年

2月25日

2014-4月

2014年

4月

8日

2014-5月

2014年

5月27日

遺伝的能力評価の公表形質などについて

泌乳形質、体型形質等について、以下の形質について行う。

1)

泌乳形質

乳量、乳脂量(率)

、無脂固形分量(率)

、乳蛋白量(率)

2)

体型形質

線形 18形 質(高さ 、胸の幅、 体の深さ、 鋭角性、B CS、尻の 角度、座骨 幅、後肢 側望、後肢

後 望、 蹄の 角度、 前乳 房の 付着 、後乳 房の 高さ 、後乳 房の 幅、 乳房の懸 垂、乳房 の深さ、前

乳頭の配置、後乳頭の配置、前乳頭の長さ)

得点5形質(体貌と骨格、肢蹄、乳用強健性、乳器、決定得点)

3)

その他

体細胞スコア、在群期間、気質、搾乳性、泌乳持続性、産子難産率、娘牛難産率、産子死産率、

娘牛死産率

4)

新たな評価項目

繁殖性の評価として、

「娘牛受胎率」及び「空胎日数」として、2月から評価公表を行う。

な お、娘 牛受 胎率 につ いては 、未 経産 時、初 産時 及び 2産時の 評価公表を 行うが、 乳用種雄牛

評価成績(赤本)では、初産時の初回授精受胎率の評価を掲載する。

SNP情報を活用したゲノミック評価について

新たに、SNP情報を活用したゲノミック評価を開始する。

(8)

た だし 、評価 対象 牛に ついては 「全国乳用 牛改良技術 検討会」で の結果を踏 まえ、以 下のとおり

とする。

・娘牛の記録がない種雄牛を対象とし、8月から行う。

・自身の記録がない雌牛を対象とし、遅くても2月には行う。

なお 、ゲ ノミ ック評 価成 績に ついて は、 原則 として( 社)日本ホ ルスタイン 登録協会 へSNP検

査申込 みを 行っ た者 に対し て、 ゲノ ミック評 価成績の報 告書が交付 される他、 候補種雄 牛名簿への

掲載及びGNTP上位雌牛を家畜改良センターホームページに掲載する。

後代検定用候補種雄牛の確保

後代検定用候補種雄牛の確保

後代検定用候補種雄牛の確保

後代検定用候補種雄牛の確保

(1)確保のためのガイドラインの作成

候補 種雄 牛の質的な 向上を図る ため、平成 14年度事業( 14後検) までは候補 種雄牛は 原則として

両 親の 直近 の評価 成績 をも って計算 されるPA により審査 ・選定し、 遺伝的能力 の予測値 の高い候補

種 雄牛 の参 加を促 して きた が、数値 基準を設定 することに よって候補 種雄牛の血 縁の幅を 狭めている

可 能性 を否 定でき ない こと、総合 指数上位40頭 の推奨が定 着し総合指 数上位を目 指した候 補種雄牛の

生 産が 行わ れてい るこ と等から、 平成15年度事 業(15後 検)以降、 候補種雄牛 の絞り込 みを目的と

し た選 定基 準によ る審 査・ 選定は行 わず、ガイ ドラインに 基づき候補 種雄牛の確 保を図る こととして

今日に至っている。

平成25年度のガイドラインは別添-1のとおりである。

(2)候補種雄牛の募集・選定

2 5後検には 、前期151頭 、後期1 28 頭の候補種 雄牛の応募が あり、調 整交配用精 液の生産状況等を

踏ま えて、前期 100頭、後 期85頭の合計 185頭が確 定した。その 所属別内 訳を表1に 、候補種雄牛名簿

を別表-1に示す。

なお 、2 3後 検後期か ら新たに始 まった、国 産種雄牛遺 伝子作出検 討委員会が 改良セン ター及び後

代検定参加の3事業体と連携して行う取り組み(J-Sire

プロジェクト)からの候補種雄牛の参加は、

前年と同数の25頭であった。

25後検参加牛に占める国産候補種雄牛の割合は74.1%であった。

表1

候補種雄牛の応募及び確定頭数

ジェネテ

家畜改良

J-Sire

ィクス

家畜人工

プロジェ

クト

応募

71

52

13

15

151

確定・参加

40

36

9

15

100

応募

66

42

10

10

128

確定・参加

34

33

8

10

85

参加頭数合計

74

69

17

25

185

(9)

調整交配の実施(25後検)

調整交配の実施(25後検)

調整交配の実施(25後検)

調整交配の実施(25後検)

(1)後代検定推進計画の作成

後代 検定 中央推進会 議で決定さ れた事業実 施計画に基づ き、平成2 5年度の乳用 牛改良推 進計画(旧

後 代検 定推 進計画 )が 家畜 改良セン ター主催の 全国乳用牛 改良推進会 議において 別添-2 のとおり作

成された。

なお 、本 年度の 乳用 牛改良推進 計画の作成 に際しては、 受胎率低下 の影響を考 慮して平 成15年度か

ら 採用 して いる、 1頭 のデ ータ採用 娘牛の確保 に必要な調 整交配頭数 を9頭とす る技術係 数が引き続

き用 いられた。 これにより 、25後 検の調整交 配頭数とし て、基本計 画部分の83 ,250頭に25道府県で

実施される追加交配8,325頭を加えた91,575頭を全国に配分した。

候補種雄牛1頭当たりの交配頭数は、

前年度と同数の495頭である。

(2)後代検定推進計画の周知

調整交 配の開始 に先立ち、 仙台(北海 道、東北ブ ロック)

、さいたま (関東、甲 信越ブロッ ク)

、 名

古屋(東海、北陸、近畿、静岡ブロック)

、岡山(中国・四国ブロック)

、熊本(九州、沖縄ブロック)

の 5カ 所で 、別添 -3の各都 道府県の事 業実施団体 (以下、

「都道府県 農協等」と いう。

)等を対象と

し た検 定娘 牛生産 調整 ブロ ック会議 を開催し、 別表-2の 検定娘牛取 得計画及び 別表-3 の全国配置

計画に基づく25後検の調整交配実施計画について周知を図った。

なお 、別 表- 3は当該 ブロック会 議で提示し た前期候補 種雄牛に、 第2回の牛 群検定推 進ブロック

会議(2月開催、東日本;東京、西日本;福岡)で確定した後期候補種雄牛を加えたものである。

(3)調整交配の実施

2 5後検の調 整交配は、 前期が平 成25年11月 から26年2月、 後期が2 6年4月から 7月 の交配期間を

も って 実施 あるい は実 施予定であ る。このう ち、平成26年 3月末まで に牛群検定 を通じて 報告のあっ

た交 配頭数は計 画の52.5% に当たる 43 ,726頭で、前 年同期に比べ計画達成率で2.3%、頭数で1,885頭

それぞれ低下あるいは減少している。都道府県ごとの実施状況は別表-4のとおりである。

調整交配対象雌牛の受胎(24後検)

調整交配対象雌牛の受胎(24後検)

調整交配対象雌牛の受胎(24後検)

調整交配対象雌牛の受胎(24後検)

本年 度は 、24 後検 調整 交配対象 雌牛の受胎 状況と後代 検定娘牛の 生産状況の 一部確認 を行った。

牛群 検定を通じ て報告のあ った受胎 頭数は計画 の87.8%(前 年差-1.4ポイント)に当 たる37,149頭で、

計 画達 成率 では調整交 配段階のそ れを14ポイ ントほど下回 る結果とな った。受胎 率が計画 (50%)を

下回 る43.7%に 止まったこ とによる もので、平 成26年3月末 時点での娘 牛の生産頭 数は、前年 を92頭

下回る11,377頭の報告にとどまっている。

都道 府県 ごとの 調整 交配 の実施状 況を別表- 5に、配置 計画に基づ く都道府県 別・候補 種雄牛別の

受胎状況を別表-6に示す。

後代検定娘牛の生産・育成(23後検)

後代検定娘牛の生産・育成(23後検)

後代検定娘牛の生産・育成(23後検)

後代検定娘牛の生産・育成(23後検)

23 後検 の後代検定 娘牛は、そ のほとんど が平成24年8 月から平成 25年4月に かけて生 産されてい

る 。本 事業 では、 生産 娘牛 をできる だけ早期に 牛群検定に 加入させ、 育成状況等 を牛群検 定上で把握

することとしているが、3月末までに牛群検定に加入した頭数は生産雌子牛の42.8%に当たる5,623頭

(計画の49.2%)にすぎず、現時点では加入頭数をもって保留状況を把握するには無理がある。

そ こ で 、 検 定 加 入 頭 数 に 換 え て 生 産 頭 数 で 娘 牛 の 確 保 状 況 を み る と 、 3 月 末 ま で に 報 告 の あ っ た

23後検娘牛の生産頭数は計画の86.4%に当たる13,149頭で、前回次より371頭ほど減少し、過去最高

を記録した15後検に比べると約2,400頭少なくなっている。最終的なデータ採用娘牛を計画に沿って

確保するためには、これまでにも増して保留を強化する必要がある。

(10)

都道府県ごとの調整交配実施状況を別表-7に、雌牛生産状況を別表-8に示す。

後代検定娘牛の検定加入(22後検)

後代検定娘牛の検定加入(22後検)

後代検定娘牛の検定加入(22後検)

後代検定娘牛の検定加入(22後検)

この 回次 は、平 成25年 の秋から後 代検定娘牛 の初産分娩 が始まって おり、3月 末までに 牛群検定へ

の加入が確認できた22後検の後代検定娘牛は計画(11,422頭)の82.2%にあたる9,381頭である。同

時期の21後検より311頭ほど多く、うち分娩が確認されているのは6,855頭となっている。

都道府県ごとの調整交配実施状況を別表-9に、娘牛の牛群検定加入状況を別表-10に示す。

なお、保留が確認された後代検定娘牛のうち、870頭についてDNA検査による親子鑑定を抜き取り

で実施した。

後代検定娘牛の体型調査(21後検)

後代検定娘牛の体型調査(21後検)

後代検定娘牛の体型調査(21後検)

後代検定娘牛の体型調査(21後検)

社団 法人 日本ホ ルス タイ ン登録協 会と各都道 府県事業実 施団体の連 携のもと、 本年度は 21後検娘

牛の体型調査が実施された。調査項目は、同協会のホルスタイン種雌牛審査標準に基づく得点形質5形

質 (体 貌と 骨格、肢蹄 、乳用強健 性、乳器、 決定得点) および線形 主要形質2 2形 質(うち 18形質を遺

伝評価)

、調査形質13形質(けいれん肢等)の合計40項目で、全国4,750検定農家の後代検定娘牛8,230

頭と 同期初産牛 25,545頭の 合計33,775頭 についてデ ータ収集が 行われた 。都道府県別の 調査頭数は別

表-11のとおりである。

なお、体型調査の機会を利用して、気質と搾乳性の聞き取り調査も実施されている。

検定成績の集計(21後検)

検定成績の集計(21後検)

検定成績の集計(21後検)

検定成績の集計(21後検)

21 後検 の候補 種雄 牛の 遺伝的能 力評価を行 うため、乳 用牛群検定 全国協議会 において 、後代検定

娘牛9,916頭を含む牛群検定牛について表2により検定成績等の集計が行われ、改良センターに評価用

データとして提供された。都道府県別のデータ採用頭数は別表-12のとおりである。

(11)

表2

遺伝的能力評価用として集計した検定成績等の内訳

2013-5月

2013-8月

2013-11月

2014-2月

2013-5月

2013-8月

2013-11月

2014-2月

2013-5月

2013-8月

2013-11月

2014-2月

2013-5月

2013-8月

2013-11月

2014-2月

北海道検定牛マスタ

3,457,681件

3,476,325件

3,523,900件

3,543,906件

(内、ID付与件数)

1,739,565

1,758,209

1,805,784

1,825,790

北海道乳期終了マスタ(北海道DB7代)

176,654

191,185

191,185

179,259

北海道乳期累計マスタ(継続)

3,372,715

3,260,442

3,482,411

3,404,668

(内、拡張件数)

333,537

318,452

314,237

313,428

北海道AT各種フラグファイル

82,446

93,259

93,259

93,121

(終了後半+処理途中)

北海道AT各種フラグファイル(継続)

1,798,239

1,745,288

1,845,514

1,799,457

北海道月計算データ(乳期終了分)

1,942,396

2,090,482

2,090,482

1,965,150

北海道月計算データ(乳期継続分)

31,898,791

30,458,186

32,150,891

30,971,234

北海道AT各種フラグファイル

19,845,976

19,162,990

20,187,473

19,558,854

(月計算データ分)

北海道AT各種フラグファイル

960,462

1,103,816

1,103,816

1,108,070

(月計算データ待避分)

繁殖及び空胎ファイル

2,515,974

2,398,195

2,520,498

2,421,923

繁殖及び空胎ファイル(データ待避分)

152,931

165,208

165,208

155,815

全繁殖(授精)記録

11,828,368

17,835,819

2013-5月

2013-8月

2013-11月

2014-2月

2013-5月

2013-8月

2013-11月

2014-2月

2013-5月

2013-8月

2013-11月

2014-2月

2013-5月

2013-8月

2013-11月

2014-2月

都府県検定牛マスタ

2,323,536

2,332,090

2,351,264

2,360,349

(内、ID付与件数)

768,834

777,388

796,562

805,647

都府県乳期終了マスタ(乳期累計を含む)

2,205,668

2,077,619

2,187,593

2,094,812

(内、拡張件数)

184,488

181,612

171,323

146,144

都府県乳期終了マスタ

159,208

160,762

160,762

149,664

都府県AT各種フラグファイル

61,732

63,532

69,754

72,851

都府県月計算データ(DB分)

17,637,430

16,686,614

17,581,090

16,801,088

都府県月計算データ(DB待避分)

1,260,129

1,283,590

1,283,590

1,198,062

都府県AT各種フラグファイル

525,086

548,431

616,460

642,670

(月計算データ分)

分娩難易評価用略号変換マスタ

1,674,294

1,675,413

1,676,247

1,676,247

繁殖及び空胎ファイル

1,332,447

1,257,163

1,317,327

1,261,001

DB化後の繁殖及び空胎ファイル(データ待避分)

95,902

95,737

95,737

89,437

全繁殖(授精)記録

4,777,549

8,695,349

(12)

遺伝的能力の評価(21後検)

遺伝的能力の評価(21後検)

遺伝的能力の評価(21後検)

遺伝的能力の評価(21後検)

改 良センター が実施した 2回の遺 伝的能力評 価により、 21後検の 候補種雄牛 185頭中184頭が公表

基準を満たし、

「乳用種雄牛評価成績」を通じて遺伝的能力が公表された。

乳用 種雄 牛評 価成績に 遺伝的能力 が公表され た21後検 候補種雄牛 の評価成績 について 、泌乳形質

を別表-13に、体型形質及び管理形質を別表-14に示す。

10

検定済種雄牛の選抜(21後検)

10

検定済種雄牛の選抜(21後検)

10

検定済種雄牛の選抜(21後検)

10

検定済種雄牛の選抜(21後検)

本年度中に実施された2回の遺伝的能力評価を受け、公表基準を満たした184頭の候補種雄牛の中か

ら28頭が検定済種雄牛として選抜された。

当該回次の成績公表牛に占める選抜頭数の割合は15.2%で、

概ね7頭に1頭が検定済種雄牛として選抜されたことになる。21後検の検定済種雄牛を別表-15に

示す。

11

検定済種雄牛精液の優先配布(21後検)

11

検定済種雄牛精液の優先配布(21後検)

11

検定済種雄牛精液の優先配布(21後検)

11

検定済種雄牛精液の優先配布(21後検)

別添 -4 「検定 済種 雄牛 の優先配 布について 」に基づき 精液の優先 配布を実施 した。な お、優先配

布 では 後代 検定事業で 実施してい る総合指数 トップ40の利 用推奨の考 え方に沿い 、平成1 4年度までは

総 合指数上 位40位以内 の新規牛を 、また15年 度以降は既供 用牛を含む 総合指数ト ップ40の 全検定済種

雄 牛を それ ぞれ対象と し、平成25 年度からは 総合指数トッ プ40以内の 新規牛と需 要の逼迫 した既選抜

牛に対象種雄牛が変更されている。

優 先配布の希 望のあった 凍結精液 本数は、平 成25年度第 1回目の遺 伝的能力評 価(2013-8月評価)

で7 6,094本、第 2回目の遺 伝的能力 評価(2014-2月 評価)で81,708本であった。後代検 定協力農家へ

の情報提供及び配布希望の取りまとめ等は、都道府県農協等を通じて行った。

(13)

第3

事業の効果

第3

事業の効果

第3

事業の効果

第3

事業の効果

後代検定事業では、これまでに59総合から21後検まで26回次分、4,260頭の事業参加牛について

遺 伝的 能力 評価が実施 され、平成 25年度には 新たに21後 検の28頭が 検定済種雄 牛として 一般供用さ

れた。

一方 、そ の成 果となる 雌牛の遺伝 的能力は、 改良センタ ーが平成4 年度から遺 伝評価に アニマルモ

デ ルを 採用 したこ とに より 計算が可 能となり、 後代検定の 成果が反映 し始めた平 成2年生 まれの雌牛

から年当たりの遺伝的改良量がそれまでの2倍に跳ね上がったことは記憶に新しい。

以下、改 良センター が公表した 乳用牛評価 報告2014-2月 の評価結果 を中心に、 遺伝的改 良の現況、

後代検定の成果等に触れる。

なお、

遺伝評価においては長らく用いられてきた乳期モデルに代わって、

2010-Ⅰ評価からは検定日モデルが採用されている。

形質ごとにみた遺伝的能力と飼養環境の効果の推移

形質ごとにみた遺伝的能力と飼養環境の効果の推移

形質ごとにみた遺伝的能力と飼養環境の効果の推移

形質ごとにみた遺伝的能力と飼養環境の効果の推移

(1)乳量

図1-1に示したとおり、

検定牛の乳量の遺伝的能力

(ここでは平成元年生まれをゼロとして表示)

は 、後 代検 定の成 果が 反映 し始めた 平成2年生 まれの雌牛 (多くは平 成4年に初 産分娩) から急速な

立ち上がりをみせ、平成23年生まれまでの年当たりの改良量は、それまでの4倍近い104㎏となってい

る 。こ の間 、国内 種雄 牛に あっては 平成6年生 まれの雌牛 で、海外種 雄牛にあっ ては平成 7年生まれ

の 雌牛 で利 用傾向 が相 次い で変化し 、結果的に 遺伝的能力 の伸びがほ とんど認め られない 時期もあっ

たが、その後はほぼ順調に推移している。

一方、昭 和63年の分 娩牛(生年 で示した図 では昭和61年 生まれ)あ たりから伸 び悩みの 傾向を示し

て いた 飼養 環境の効果 は、平成16 年の分娩牛 (同、平成1 4年生まれ) で前年を大 きく下回 り、その後

は 直線 的に 低下してい る。平成16 年の猛暑の 影響、平成1 7年の減産型 計画生産と その後の 飼料価格高

騰 、猛 暑等 が飼養 環境 に及 ぼした影 響が類推さ れるところ であるが、 これだけの マイナス 要因を抱え

なが らも泌乳量 は横ばいで 推移して きた。平成 25年に久々 となる年10 0㎏を超える 305日乳量の伸びが

認められたことを含めて、

遺伝的能力と飼養環境の効果の関係からその背景を読み取ることができる。

- 1,2 50 - 1,0 00 -750 -500 -250 0 2 50 5 00 7 50 1,000 1,250 1,500 1,750 2,000 2,250 2,500 S5960 61 62 63H 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 ㎏ 生年

図1-1

牛群検定牛の遺伝的能力と飼養環境の効果の推移

(乳

量)

遺伝的能力 飼養環境の効果 (独)家畜改良センター2014- 2月評価

(14)

(2)乳脂量

乳脂 量で みた 遺伝的能 力と飼養環 境の効果の 推移を図1 -2に示す 。この形質 は乳量と 違って、平

成元年以前に生まれた雌牛と2年以降に生まれた雌牛の間で遺伝的改良量に顕著な差が見られない

(年

当たり3.9㎏→2.9㎏)

。従前から乳価算定の際に乳脂率が重視されてきたことが、その背景にはあるも

のと思われる。

また 、最 近の傾 向と して特徴的 なのは、平 成10年生まれ の雌牛あた りから年当 たりの改 良量がやや

鈍 化し てい ること であ る。 乳脂量の 伸びをでき るだけ抑え 、乳蛋白質 量を重視し て乳量や 無脂固形分

量 の改 良を 促進し よう とするNT Pの導入を 受け、そのト ップ40の推 奨が始まっ たのが平 成9年度で

あ る。 遺伝 的な面 から は予 測された 方向に改良 が進んだこ とになるが 、その一方 で、概ね 横ばいの方

向 にあ った 飼養環境の 効果が平成 16年分娩牛 (生年で示し た図では平 成14年生ま れ)にお いて、この

年 の遺 伝的 改良量 を相 殺するほど の大きな低 下を示し、そ の後も低下 傾向が続い ている。 平成17年に

検 定を 終了 した牛 の全 国平 均の乳脂 量が牛群検 定開始以来 初めて前年 を下回り、 その後も 続く伸び悩

みの背景には飼養環境の効果の低下があることが分かる。

(3)乳蛋白質量

乳蛋 白質 量で みた遺伝 的能力と飼 養環境の効 果の推移を 図1-3に 示す。平成 2年以降 に生まれた

雌牛 の遺伝的能 力の伸びが 顕著で、 平成22年ま での年当た り改良量は それまでの 1.5倍の3.5㎏となっ

ている。トレンドとしては乳量に近似している。

一方、飼 養環境の効 果も乳量と 同じような 動きを示し 、平成15年分 娩牛(1 3年 生まれ) まで概ね横

ばいで推移していたのが、乳量や乳脂量と同様に平成16年分娩牛(14年生まれ)で大幅な低下をみせ、

最 近で こそ 横ばい 傾向 にあ るものの 、飼養管理 面の低下分 を遺伝的改 良で支えて いるとい う実態が見

て取れる。

-30 -20 -10 0 10 20 30 40 50 60 70 80 S5960 61 62 63H 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 ㎏ 生年

図1-2

牛群検定牛の遺伝的能力と飼養環境の効果の推移

(乳脂量)

遺伝的能力 飼養環境の効果 (独)家畜改良センター2014-2月評価

(15)

(4)無脂固形分量

無脂固形分量でみた遺伝的能力と飼養環境の効果の推移を図1-4に示す。

この形質は遺伝的能力、

飼 養環 境の 効果と もに 乳量 とよく似 た動きを示 し、平成2 年以降に生 まれた雌牛 の遺伝的 能力の伸び

は、元年以前に生まれた雌牛の2倍を超える年当たり9.3㎏となっている。

なお、飼養環境の効果の年当たり改善量は、各形質とも昭和63年(昭和61年生まれの雌牛が初産分娩

した年)あたりから急速に鈍化し、その後はまったく改善が進まなくなる。この時期の濃厚飼料の給与

-40 -20 0 20 40 60 80 100 S5960 61 62 63H 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 2 1 22 23 ㎏ 生年

図1-3

牛群検定牛の遺伝的能力と飼養環境の効果の推移

(乳蛋白質量)

遺伝的能力 飼養環境の効果 (独)家畜改良センター201 4-2月評価 -100 -50 0 50 100 150 200 250 S5960 61 62 63 H1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 ㎏ 生年

図1-4

牛群検定牛の遺伝的能力と飼養環境の効果の推移

(無脂固形分量)

遺伝的能力 飼養環境の効果 (独)家畜改良センター2014-2月評価

(16)

状 況を みる と、平 成元 年あたりか ら給与量の 増に急ブレー キがかかっ ており、昭 和62年度 に実施され

た 生乳の取 引基準の変 更(乳脂肪 の基準が3. 2%→3.5%) に飼料給与 の面から対 応したこ とを窺わせ

る。

すな わち 、この 時期 、低 脂肪牛( 多くは豊乳 性に富む産 次の進んだ 牛)の処分 により牛 群の若返り

が進み(平均産次が短縮)

、同時にそれと平行してとられた粗飼料給与の励行に合わせて濃厚飼料給与

量 の増 加に 一定の 歯止 めが かかり、 このことが 泌乳量への 飼養管理面 の寄与度を 示す飼養 環境の効果

に影 響を及ぼし たとみるこ とができ よう。そし て、その後 に起きた平 成14・15年 生まれ(16・ 17年分

娩 牛) あた りから の直 線的な低下 の背景とし て、平成17年 度の減産型 計画生産と その後の 飼料価格の

高 騰、平成 16年、19年 、22年と立て 続けに起き た猛暑の影 響等が想定 されること は前述の とおりであ

る。

なお 、飼 養環境の効 果は過去、 最も値が高 かった平成 10年生まれ( 12年分娩牛 )に比べ て、乳量で

千 ㎏を 超え る低下 を見 せて いる。こ れだけの大 幅な低下が 飼養環境の 悪化だけで 説明でき るのかどう

かは、今後の検証を待ちたい。

都道府県別にみた検定牛の遺伝的能力

都道府県別にみた検定牛の遺伝的能力

都道府県別にみた検定牛の遺伝的能力

都道府県別にみた検定牛の遺伝的能力

図2は、各都道府県の牛群検定牛の遺伝的能力(乳量)の平均値を見たものである。遺伝ベース(評

価値のゼロ点)は、平成17年(2005年)生まれの雌牛となっている。

2 014-2月評価 で見た牛群 検定牛の 遺伝的能力 の全国平均は +552㎏であ った。また 、最 高と最低の県

では遺伝的能力に500㎏を超える開きがあり、地域間の格差は年々拡大する傾向にある。

以下、各都道府県の牛群検定牛の現況に触れる。なお、牛群検定の普及率は地域によって差があり、

普 及率 の低 いとこ ろは デー タが特定 の地域や農 家に偏って いる可能性 が否定でき ない。こ こではデー

タ の持 つこ のよう な特 性は 無視して 、単純に都 道府県ごと の現存の牛 群検定牛の 遺伝水準 をみるもの

とするが、図には検定牛率も示してあるので参考にされたい。

平成25年に、全国で乳量のEBV(推定育種価)の平均値が最も高かったのは福井県(+696㎏、検定牛

率 6 0 . 0% ) で 、愛 知 県( + 68 9㎏ 、 23 .1 %)

、 滋賀 県 ( +6 05 ㎏、 6 0. 3% )

、広 島 県( +6 0 4㎏ 、5 5 .3 %)

、 山口

県(+588㎏、50.7%)

、北海道(+583㎏、74.3%)

、群馬県(+583㎏、50.9%)

、兵庫県(+572㎏、54.3%)

富山県(+550㎏、39.6%)

、秋田県(+534㎏、67.2%)までがベスト10の道県である。以下、検定牛率が

全国平均以上の県では鹿児島県

(+525㎏、

78.3%)、

熊本県

(+524㎏、

72.4%)、

福岡県

(+523㎏、

79.2%)、

鳥取県(+514㎏、96.8%)、宮崎県(+512㎏、79.2%)がこれに続く。また、検定牛率50%以上で遺伝的

能 力が 全国 平均を 超え たの は、福井 県、滋賀県 、広島県、 山口県、北 海道、群馬 県、兵庫 県の7道県

で、昨年より2県増加した。ただし、2009-Ⅰ評価では11都道県(滋賀、沖縄、山口、東京、福岡、鳥

取 、鹿 児島 、熊本 、北 海道 、広島、 愛媛)がこ れに該当し ており、遺 伝的改良に おける都 府県の地盤

沈下を示す結果となっている。

次に 、都 道府 県ごとの 遺伝的改良 の進み具合 を見るため に、過去5 年間の検定 牛の生年 ごとの平均

を 乳量 でみ たのが 図3 であ る。全国 平均では概 ね順調に進 んでいるよ うにみえる 遺伝的改 良も、都府

県 では 最新 世代の 雌牛 が前 年生まれ を下回った り、前年か らほとんど 向上してい ないとこ ろも見られ

る など 、多 くで改 良量の縮 小や停滞 が確認され る。この現 象は海外産 精液の輸入 急増を受け、 平成13

年 生ま れあ たりを 境に 関東 や甲信越 、中・四国 の一部など で見られて いたが、最 近では東 北や九州の

一 部で も同 様の傾 向が 見受 けられる ようになっ てきた。交 配種雄牛の 選定には細 心の注意 を払う必要

がある。

乳量以外の形質については、改良センター発行の乳用牛評価報告を参照されたい。

(17)
(18)

第4

事業上の課題と対応の方向

第4

事業上の課題と対応の方向

第4

事業上の課題と対応の方向

第4

事業上の課題と対応の方向

我が国では長年にわたり、

個体の能力向上と飼養規模の拡大により生乳の生産量が確保されてきた。

こ れが 最近 では、 平成 18年度後半か ら顕在化し た飼料価格 の高騰を直 接の契機に 酪農家戸 数の減少が

進 み、 特に 都府県 にお ける 生乳の生 産量が急速 に減少する 事態となっ ている。す なわち、 北海道では

酪 農家 戸数 の減少 に加 えて 1頭当た り乳量の伸 び悩みが見 られるもの の、規模拡 大の効果 もあって一

定 の生 産量 が確保 され てき たが、都 府県では急 速に進む戸 数、頭数の 減を個体乳 量の増で 補うという

図 式が 崩れ 、この 傾向 が顕著とな った平成21年 度以降、北 海道が生産 量で都府県 を上回る ところとな

った。

この よう に、 都府県で はすでに規 模拡大に頼 った飼養頭 数の維持、 さらには生 産量の確 保が困難と

なってきている中で、平成22年には都府県の1頭あたり乳量が前年を100㎏強下回るなど、個体乳量の

伸び悩みは全国的な傾向となっていた。これも、近年の生乳需給の逼迫を受け、平成25年には305日検

定乳量が全国平均で前年を118㎏上回るところとなったが、その動きは北海道を中心としたもので、全

国 的な 広が りには なり 得て いない。 国内で必要 とする生乳 生産量を確 保するため には、引 き続き個体

乳量の向上に向けた取り組みを強化する必要がある。

すな わち 、酪農 経営 の根 幹をなす 乳牛1頭1 頭の能力向 上の重要性 を関係者が しっかり と認識し、

乳 用牛 改良 の柱で ある 遺伝 的に優れ た種雄牛を 確保するた めの後代検 定、そのフ ィールド であり飼養

管 理や 繁殖 等の改 善の ツー ルとなる 牛群検定、 後代検定の 成果を農家 に還元する 改良技術 としての人

工授精について、その位置づけを明確にし着実かつ継続的に実施することが求められる。

この よう な観点から 、後代検定 では候補種 雄牛1頭当た り50頭の娘 牛確保を最 優先に、 平成7年度

事業

(07後検)

からインターブルが実施する国際評価への参加を視野に入れた取り組みに着手した。

平 成9 年度 には、 ①遺 伝的 能力評価 の正確性の 向上、②候 補種雄牛の 質的向上と 選抜圧の 強化、③国

内 遺伝 資源 の活用 、④ 泌乳 能力と強 健性の総合 的改良、⑤ 遺伝情報の 質的向上と 有効活用 の5点を後

代 検定 が抱 える主 要な 技術 的課題と して整理し 、優先度の 高いものか ら順次対応 策を講じ ることとし

た。

また 、乳 用牛改 良体 制検討会を 平成13年度に 立ち上げ、 国際評価へ の参加に関 する総合 的な整理を

行 うと とも に、平 成14年 度には乳用 牛改良が抱 える課題や 対応の方向 性等につい て検討を 開始した。

つ いで 、平 成15 年度には 国際評価に 参加し、そ の後にとり まとめられ た当該検討 会の報告 (中間とり

ま とめ )を 踏まえ 、乳 用牛 改良体制 検討会効率 的改良事業 ワーキング グループ専 門委員会 において、

国 際化 時代 におけ る乳 用牛改良事 業の必要性 と効率的実施 について検 討。平成1 6年度には 同専門委員

会 の報 告書 「国際 化時 代に おける乳 用牛改良事 業の必要性 と効率的実 施等につい て」をと りまとめ、

ワ ーキング グループに よる検討に 着手した。 そして平 成20年度には 、平成18年度 、19年度 にそれぞれ

全 酪農 家、 技術員 等を 対象 に行われ た意識調査 等を基に、 優良乳用牛 群整備に資 する種雄 牛の効率的

な 生産 ・利 用のた め、 ①調 整交配の 推進、②牛 群検定実施 農家の拡大 、③検定済 種雄牛の 利用促進、

④ 効率 的な 種雄牛 作り など をテーマ に、牛群検 定組合など で地域推進 検討会や研 修会が開 催された。

平成22年 度には、平 成20・21年度 に開催され た国産種雄 牛生産のあ り方に関す る検討会 等の議論を

踏 まえ て、 家畜人 工授 精事 業体協議 会が中心と なって生産 者や技術者 との意見交 換会を開 催するとと

も に、 生産 者や技 術者 、学 識経験者 等からなる 国産種雄牛 遺伝子作出 検討委員会 が設立。 以来、当該

委 員会 で国 産種雄 牛の 造成に向け た検討や具 体的な作業が 継続的に行 われ、平成 23年度に は最初の成

果物となる国産候補種雄牛26頭が、また24年度以降は25頭が後代検定に参加するところとなった。

以下、

後代検定が抱える技術的課題に対する平成25年度の取組を中心に、

後代検定の現況に触れる。

(19)

遺伝的能力評価の正確性の向上

遺伝的能力評価の正確性の向上

遺伝的能力評価の正確性の向上

遺伝的能力評価の正確性の向上

遺伝 的能 力評 価の正確 性の向上に 向け、評価 手法の改善 と評価に用 いるデータ の量的・ 質的な拡充

の両面から対応が進められてきた。

まず 、遺 伝的能力評 価に関して は、従来、 10牛群50頭以 上の初産分 娩記録を有 する種雄 牛について

公 表されて きた分娩難 易について 、2010-8月評 価から2産 以上の分娩 情報等を用 いた最良 予測法によ

る分 娩難易予測 値の公表を 開始し、 2011-8月評 価からはこれ をさらに発 展させた「 産子難産率」

「娘

牛 難 産 率 」

、 さ ら に は 「 産 子 死 産 率 」

「 娘 牛 死 産 率 」 等 の 公 表 に 踏 み 切 っ た 。 こ れ に よ り 、 国 内 に 産

子 の分 娩記 録があ る全 ての 種雄牛に ついて難産 率等の遺伝 評価が可能 となり、育 成牛への 黒毛和種種

雄 牛の 交配 等によ り初 産次 の純粋種 交配の記録 が集まりに くかった新 規検定済種 雄牛につ いても、評

価値が付与されるところとなった。

平成 24年 度は 、血縁情 報の遡り世 代数を4世 代に変更し 血縁情報を つながりや すくする とともに、

検 定日モ デル移行 後、分 娩後9 0日以 上の雌牛 として きた公表 基準の 牛群数・ 娘牛数のカウント対象を

120日以上の雌牛に変更し、より精度の高い評価成績の提供に努めたところである(種雄牛評価への適

用はいずれも2013-2月評価から)

。なお、遺伝評価においては長らく乳期モデルが用いられてきたが、

2010-Ⅰ評価からはこれに代わって検定日モデル(変量回帰検定日モデル)が採用され、現在、家畜改

良センターでは多産次変量回帰検定日モデルの開発が進められている。

一方 、遺 伝的能 力評 価に用いる データの量 的な確保に関 しては、候 補種雄牛1 頭当たり 50頭の娘牛

確 保を 確実 にする ため の調整交配 の追加配分 の実施等によ り、09後 検で81%に とどまっ ていた調整

交 配実 施率 が14 後検 で初めて計 画を上回る ところとなっ た。次いで 平成15年度 には、平 成6年あた

り から 顕在 化して きた 受胎 率の低下 に対応する ため、調整 交配の倍率 (1頭のデ ータ採用 娘牛を確保

す るの に必 要な調 整交 配頭 数)を8 倍から9倍 に変更。こ れにより、 15後検以 降の調整 交配では候

補種 雄牛1頭当 たりの交配 頭数が4 00頭から450 頭に増加し、 全体の交配 規模も83,250頭 に拡大すると

こ ろと なっ たが、 その 後の調整交 配において も計画を上回 る交配実績 が得られて おり、雄 当たり50頭

の娘牛確保は概ね達成できる状況にある。

ちなみに 、雄当たり 50頭の娘牛 確保により 、遺伝的能力 評価値の信 頼度(R% )は乳量 で86%程度

が確保され、アメリカ等で100頭規模の娘牛をもって遺伝評価された種雄牛の国際評価値と同等の信頼

度が得られるところとなった。

候補種雄牛の質的向上と選抜圧の強化

候補種雄牛の質的向上と選抜圧の強化

候補種雄牛の質的向上と選抜圧の強化

候補種雄牛の質的向上と選抜圧の強化

我が国の候補種雄牛の遺伝水準を2013年春時点の国際評価で見ると、

最新世代の2007年

(平成19年)

生まれの雄牛は、乳量、乳脂量、乳蛋白質量、総合的な遺伝的能力を示すNTPのいずれにおいても、

カ ナダ やオ ランダ はも とよ りアメリ カをも凌ぐ 高い水準に ある。平成 9年度以降 相次いで 実施に移さ

れた、候補種雄牛の質的向上に向けた取り組みの成果といえる。

すな わち 、我が 国で は遺 伝的に優 れた候補種 雄牛を確保 するため、 14後検ま では候補 種雄牛の審

査 ・選 定を 両親の 直近 の遺 伝的能力 評価値の平 均を用いた 「選定基準 」により実 施してき た。この方

法 によ る6 年にわ たる 取り 組みによ り、候補種 雄牛と父牛 の年齢差は ほぼこれ以 上の短縮 が望めない

6歳半から7歳の間で推移し、09後検で4.8歳の開きがあった候補種雄牛と母牛との年齢差も4歳程

度 にま で短 縮して きた 。ま た、調整 交配開始時 の候補種雄 牛の月齢も 確実に低下 しており 、新しい世

代 の候 補種 雄牛を いち 早く 後代検定 にかけると した取り組 みの成果が 、数字をも って明確 に確認され

ている。

一方 、数 値基準 に基 づく 候補種雄 牛の選定は 血縁の幅を 狭め、輸入 精液急増の 背景の一 つとされる

体型面への対応、

あるいは遺伝的な多様性の確保において制約要件となる可能性が否定できないこと、

N TP トッ プ40 を意識し た候補種雄 牛の生産が 定着し、質 的な面での 不安はほぼ 払拭され てきている

こ と等 を踏 まえ、 選定 基準 により候 補種雄牛の 絞り込みを 行うことの 必要性が低 下してい るとして、

(20)

15後検以降、より柔軟な対応が可能な「候補種雄牛の確保に当たっての考え方(ガイドライン)

」を

示すにとどめることとなった。

なお、後代検定参加人工授精事業体に対しては、22後検からSNP(一塩基多型)情報を活用したゲ

ノ ミッ ク評 価値の 提供 が開始され 、候補種雄 牛の予備選抜 に利用され ている。ま た、平成 25年度には

「娘牛の記録がない種雄牛」及び「自身の記録がない雌牛」についてゲノミック評価成績が公表され、

前 者は 後代 検定用 候補 種雄 牛名簿に 、後者は家 畜改良セン ターのホー ムページに 掲載が開 始された。

また 、選 抜圧 の強化に 関しては、 最終選抜が 候補種雄牛 を所有する 人工授精事 業体の責 任で行われ

る こと から 、後代 検定 事業として は結果的に 選抜圧が高ま るよう、N TPトップ 40を事業 上の推奨種

雄 牛と 位置 づけ、 優先 配布も対象 をNTPト ップ40に限定 して実施し てきた。こ れにより 、本年度に

選 抜をみた 21後検の 新規検定済 種雄牛28頭 中25頭がNT Pトップ4 0に該当し、 このとこ ろの最終的

な選抜圧も1/8から1/10程度で推移している。

国内遺伝資源の活用

国内遺伝資源の活用

国内遺伝資源の活用

国内遺伝資源の活用

長ら く20% 台前半で推 移していた 国産候補種 雄牛(母が 日本の登録 番号を持つ 候補種雄 牛)の比率

は、15後検で33%(185頭中61頭)まで増加し、BSE発生に伴う北米からの生体輸入停止の影響を

受け た16後検 と17後検 では66% (同123頭と1 22頭)に急増 した。そ の後、受精 卵による海外遺伝

子の導入が可能となった18後検でも55%(同102頭)を占め、直近の25後検では74.1%(同137頭)

が国産候補種雄牛となっている。

いう まで もな く、乳用 牛改良では 国内にしっ かりとした 改良集団を 確保し、そ の中から 次世代を担

う 遺伝 子を 計画的 かつ 継続 的に確保 する必要が ある。無論 、海外から の優れた遺 伝子の導 入が否定さ

れ るも ので はない が、 我が 国のよう に候補種雄 牛の相当部 分を長らく 外国に依存 してきた 国は、少な

く とも 酪農 先進国 とい われ る国の中 には存在し ない。また 、防疫上の 問題に加え て、国際 評価の場面

で も常 に種 雄牛の 生産 国と しての真 価が問われ 続けている 。その意味 で、このと ころの候 補種雄牛の

国産化の動きは、我が国の乳用牛改良があるべき姿を取り戻してきたことを示すものといえる。

なお 、我 が国では人 工授精事業 体独自の種 雄牛造成を基 本としなが らも、平成 13年度に は国産候補

種雄牛づくりを人工授精事業体が共同で実施する取り組みが開始され、JRAの補助事業も活用して継続

的 に実 施さ れてき た。 平成23年度か らはこれに 代わって、 生産者や技 術者、学識 経験者等 からなる国

産種雄牛遺伝子作出検討委員会が改良センターや人工授精事業体と連携して国産種雄牛の造成を行う、

新た な取り組み (J-Sireプ ロジェク ト)が開始 され、平成2 3年 度には2 6頭が、また24年度以降は25頭

が後代検定に参加している。

泌乳能力と強健性の総合的改良

泌乳能力と強健性の総合的改良

泌乳能力と強健性の総合的改良

泌乳能力と強健性の総合的改良

平成8年に採用された総合指数(NTP;

Nippon

Total

Profit

Index

)は、

「乳脂率を下げずに乳蛋白

質 率で プラ スの改 良量 を確 保したう えで、乳量 ・乳成分量 と長命連産 性の改良量 が最大と なる」よう

に 泌乳 形質 と体型 形質 に重み付け が行われた 。その後、計 算式に肢蹄 を取り入れ 、平成1 2年度に乳量

の重 み付けを- 0.07から-0. 03に軽減した ほか、平成 15年度には 乳量を対 象形質から除外 した大幅な見

直しを行うなど、これまでに数次にわたり改善が行われてきた。

これ は、 遺伝的 改良 にお いては、 目指す方向 性と改良の 結果が一致 しているか どうかや 変化する経

済 情勢 に対 応でき てい るか などにつ いて、常に 最新のデー タで分析し 、適切に重 み付けさ れた最適の

指数を用いて選抜を繰り返すことが欠かせないことによる。

具体 的に は、平 成9 年度 に開始さ れた「乳用 牛生涯生産 性向上技術 研究開発事 業」にお いて、体型

や 管理 形質 データ の収 集、 最新の分 析手法の研 究開発、遺 伝分析に基 づくNTP の見直し 等を継続的

に 実施 し、 平成1 3年度に は体型形質 について、 複数産次の 記録を用い た遺伝評価 が可能な 多形質アニ

マ ルモ デル や肢蹄 のコ ンポジット (合成指数 )の開発など を行った。 次いで平成 14年度に 開始された

(21)

「 乳用 牛体 型能力 向上 対策 事業」に おいては、 国際評価へ の対応を視 野に入れた 抜本的な 見直しに着

手 し、 平成 15 年度の国 際評価参加 を機にNT Pの切り替え を行ってい る。そして 、平成2 1年度には、

これまでの分析・検討を踏まえて体細胞スコアを繁殖疾病成分として組み込んだ新たなNTPを2010-Ⅰ 評価 から 採用し 、併 せて 計算式に 組み込む各 成分の名称 も国際的な 呼称に統一 したとこ ろである。

そし て、 その利 活用 においては 、NTP上 位40位以内の 種雄牛の利 用を促進す るため、 牛群検定農

家 等に 対す るダイ レク トメールに よる推奨種 雄牛等の情報 提供を平成 9年度から 13年度に かけて実施

し 、そ の後 も国際 評価 や国 産精液の 活用に関す る情報提供 に引き続き 努めてきた 。また、 初産時の体

型 審査 成績 がなく NT Pが 計算され ない雌牛に ついては、 牛群検定か ら提供する 牛群改良 情報にNT

Pの構成要素である産乳成分を掲載し、情報の利用促進を図っている。

なお 、N TPに関す る分析・検 討は平成20年 度から乳用 牛国際競争 力強化促進 事業に検 討の場を移

し 、遺 伝率 の低い 管理 形質 の扱い、 泌乳形質と 体型形質へ の重み付け のあり方、 NTPで 選抜された

種 雄牛 の中 から具 体的 な交 配種雄牛 を選定する 際の新たな 指標の策定 等の課題に ついて、 日本ホルス

タ イン 登録 協会を 中心 に検討が進 められてき たが、平成2 3年度からは 改良センタ ーが分析 ・検討を担

うところとなった。

遺伝情報の質的向上と有効活用

遺伝情報の質的向上と有効活用

遺伝情報の質的向上と有効活用

遺伝情報の質的向上と有効活用

遺伝 的改 良を 効率的に 推進するた め、牛群検 定農家には 後代検定事 業から「乳 用種雄牛 評価成績」

が 、ま た牛 群検定 事業 から 「牛群改 良情報」が 、それぞれ 遺伝情報と して評価成 績公表の 都度届けら

れている。

ま ず 、 乳 用 種 雄 牛 評 価 成 績 に 関 し て は 、 1 9 9 8 - Ⅱ の 遺 伝 評 価 か ら 輸 入 精 液 も 掲 載 対 象 に 繰 り 入 れ 、

2 003-8月評価 からは海外 種雄牛につ いて国際評 価値の掲載 を開始した 。これによ り、国内 で利用され

る種雄牛はすべて、評価値・信頼度ともに日本の評価基準で比較できるところとなった。また、2000-Ⅱの評価から種雄牛選定の指標となるNTPに肢蹄を組み込み、2001-Ⅱにおいて乳量に対するマイナ

ス の重み付 けの軽減を 行った。そ の後、2003 -8月評価以降 は乳量や決 定得点、後 乳房の幅 を用いない

国際評価にも対応したNTPに切り替え、2010-Ⅰ評価からは体細胞スコアを取り入れた新たなNTP

により総合評価を行っている。

さらに、 NTPの改 善以外でも 、2003-8月評 価から体細 胞スコアの 評価、遺伝 評価に用 いた実記録

の 平均 値の 掲載、 標準 化育種価(S BV)の算定 の元となる 母集団の変 更(種雄牛 →雌牛) を行い、難

産出現頻度、複数産次の記録の採用状況を見るための記録数、血統濃度、母牛の名号等の掲載を2005-2月評価から、長命性の指標となる在群期間の評価を2006-11月評価から、泌乳持続性の評価を2008-Ⅲ

評価からそれぞれ開始し、2010-Ⅰ評価からは泌乳持続性を視認することができる遺伝能力曲線の表示

を行ったところである。

また、20 10 -8月評価よ り、実記録 に基づく遺 伝評価では 公表基準を 満たせなか った新規 検定済種雄

牛 の分娩 難易につ いて、 2産以 上の分娩 情報等 を用いた 最良予 測法によ る分娩 難易予 測値を公表し、

2011-8月評価からはこれをさらに発展させた「産子難産率」

「娘牛難産率」

、さらには「産子死産率」

「娘牛死産率」及び「BCS」の評価公表を行い、2014-2月評価では繁殖形質の評価値として、

「娘牛

受胎率」

「空胎日数」の公表が開始されたところである。

なお 、海 外種 雄牛に関 しては、せ っかくNT Pを含めた 国際評価値 が公表され ていなが ら、実際の

利 用の 現場 では、 種雄 牛の 所有国の 評価成績や 総合指数の まま選定・ 利用されて いる可能 性が窺われ

る 。す なわ ち、輸 入さ れた海外産 凍結精液の 中には遺伝水 準が国内の NTPトッ プ40に及 ばないもの

が 数多 く含 まれ、 これ らに よる我が 国乳用牛の 泌乳能力改 良への悪影 響が懸念さ れるとこ ろである。

次に 牛群 改良 情報に関 しては、雌 牛の遺伝的 能力を示す 推定育種価 、牛群の飼 養管理の 動きが分か

る飼養管理水準の指標、

搾乳牛として継続飼養するかどうかの判断材料となる推定生産能力に加えて、

平 成1 0年度 以降 はNTP の構成要素 である産乳 成分を表示 し、これを 用いた牛群 内評価と パーセント

参照

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