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Microsoft PowerPoint - 医療安全セミナー(ポリファーマシーの取り組み )提出(配布資料用原稿)

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Academic year: 2021

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(1)

ポリファーマシーに対する病院薬剤師の取り組み

~PIMsスクリーニングを活用した処方提案~

公益財団法人 総合花巻病院 佐藤裕司 2019.12.3

病院の概要

病院の概要

許可病床数 194床 (一般病棟:120床/2病棟) (回復期リハビリ病棟:48床) (地域包括ケア病棟:26床)28年12月~ 診療科数 9科 外科・整形外科・泌尿器科・耳鼻科・一内科・呼 吸器科・循環器科・神経内科・消化器科・婦人科 取り扱い患者数 入院:155人/日 入院処方箋:50.3枚 注射処方箋:96.6枚 外来:176人/日 院外処方箋:105枚(発行率100%)

(2)

病院概要

職員数(総数:約327人)

・医 師

19名(常勤医師 12人)

・看護局

155名

薬 局

9名

(薬剤師 6名

薬剤助手 3名)

・コメディカル 65名

・事務局

45名

・その他

34名

薬局部門概要

構成 薬剤師 6名 (6年制卒:4名) 薬局助手 3名 令和2年度までに薬剤師・・・8名体制の予定 (新築予定:4病棟設置-薬剤師2名体制) 病棟薬剤実施加算 診療報酬件数 7,492件/年 (33.5時間/週/病棟) 薬剤管理指導 診療報酬件数 1,815件/年 薬剤総合評価調整 診療報酬件数 2~3件/月 構成 薬剤師 6名 (6年制卒:4名) 薬局助手 3名 令和2年度までに薬剤師・・・8名体制の予定 (新築予定:4病棟設置-薬剤師2名体制) 病棟薬剤実施加算 診療報酬件数 7,492件/年 (33.5時間/週/病棟) 薬剤管理指導 診療報酬件数 1,815件/年 薬剤総合評価調整 診療報酬件数 2~3件/月

(3)

ポリファーマシー

ポリファーマシーが日本の社会問題とされている。

不適切な多剤投与、長期投与は有害事象が増えると

言われており、6剤以上の併用により有害事象の頻

度が10%を超えるという報告もある。また、有害

事象のリスク増大だけでなく、それに伴うアドヒア

ランスの低下、国民医療費の増大をもたらす。

ポリファーマシーと薬剤総合評価調整加算

ポリファーマシー 患者のアドヒア ランス低下 重複投与・ 薬物相互作 用 有害事象の リスク増大 患者のQOL低下 医療費増大 平成28年度診療報酬改定により薬 剤総合評価調整加算が新設 薬剤総合評価調整加算・・・250点 入院前に4週間以上かつ6種類以上 の内服薬(頓服薬は除外)が処方され ていた患者について、当該処方の内 容を総合的に評価および調整し、内 服薬が2種類以上減少し、その状態 が4週間以上継続すると見込まれる 場合に、退院時1回に限り所定点数 に加算する。

(4)

病棟業務の流れ

・当院採用薬情報持参薬鑑別・重複投与の確認 ・コンプライアンス確認 ・相互作用の確認 ・残薬確認 ・4週以上6種類以上 ・高齢者の安全な薬物療法ガイドライン 医師より同意取得 退院 ( ) 薬剤管理指導 (モニタリング) 病棟薬剤業務実施加算 (事前チェック) ア:薬歴及び副作用のチェック イ:医薬品安全性情報の周知 ウ:当該情報の文書による提供 エ:持参薬鑑別の添付 オ:相互作用のチェック カ:ハイリスク薬の説明 キ:流量及び投薬量のチェック ク:医療スタッフとの連携 ケ:退院時服薬指導 ・服薬指導・服薬支援 ・薬学的管理(投与量・方法・速度・ 相互作用・重複投与・配合変化・禁忌) ・過去の投薬・注射及び副作用のチェック ・医薬品安全性情報の周知 太字体は重複 している項目 薬剤総合評価調整加算 平成28年度診療報酬改定 より新設 退院時薬剤情報管理指導料

当院での取り組み

• 入院時持参薬鑑別:「重複投薬・相互作用・副作用・不適切な長 期処方」 • 薬剤総合評価調整加算の算定開始:持参薬鑑別時に「4週間以上 かつ6種類以上服用している患者」のチェック強化 • 「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015」(日本老年医学 会)を活用し、処方適正化へ取り組む • 「特に慎重な投与を要する薬物のリスト」から6種類を薬剤師が 積極的に介入できる薬剤として選定 • 病棟薬剤業務支援システム Pharma Road にテンプレート登録 2016.6 2016.4 2017.4 以前

(5)

PIMsスクリーニングツール

PIMs(Potentially inappropriate

medications):ポリファーマシー

に存在する不適切処方

• 日本において代表的な

PIMsス

クリーニングツール:

STOPP/START criteria Japan、

Beers criteria、

高齢者の安全な薬物療法ガイ

ドライン

2015

持参薬鑑別 ・当院採用薬情報 ・重複投与の確認 ・コンプライアンス確認 ・相互作用の確認 ・残薬確認 ・4週以上6種類以上 ・高齢者の安全な薬物療法ガイドライン 医師より同意取得 退院 薬剤管理指導 (モニタリング) 病棟薬剤業務実施加算 (事前チェック) ア:薬歴及び副作用のチェック イ :医薬品安全性情報の周知 ウ:当該情報の文書による提供 エ:持参薬鑑別の添付 オ:相互作用のチェック カ :ハイリスク薬の説明 キ:流量及び投薬量のチェック ク :医療スタッフとの連携 ケ:退院時服薬指導 ・服薬指導・服薬支援 ・薬学的管理(投与量・方法・速度・相互作用 重複投与・配合変化・禁忌) ・過去の投薬・注射及び副作用のチェック ・医薬品安全性情報の周知 退院時服薬指導料 太字体は重複 している項目 薬剤総合評価調整加算 病棟業務の流れ 平成28年度診療報酬改定より 新設

(6)

以前 2016.4 2016.6 2017.4 持参薬の有無 持参薬の有無 Ⅰ.コンプライアンスの確認 Ⅰ.コンプライアンスの確認 ⅡⅡ.詳細な処方内容の確認.詳細な処方内容の確認 Ⅱ-2 重複投与確認、Ⅱ-3 相互作用の確認 Ⅱ-2 重複投与確認、Ⅱ-3 相互作用の確認 Ⅱ-1 採用薬の確認 Ⅱ-1 採用薬の確認 ・副作用の確認 ・理解度の確認(自己管理の可否) ・残薬の確認 ・お薬手帳の確認 ・診療情報提供書の確認 ・持参した薬の確認 ・医薬品集 ・院内医薬品データベース「MDbank」 ・持参薬鑑別結果入力 ・病棟薬剤業務支援システム 「Pharma Road 2」 病棟薬剤業務へ なし あり 初回面談による情報収集

入院時業務のプロトコール

副作用歴:4.2% 相互作用あり:66.3%

(7)

Ⅲ.ポリファーマシーへの介入 Ⅲ.ポリファーマシーへの介入 ・服用期間確認 ・剤数確認 Ⅳ.高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015 薬剤師が積極的に介入できる薬剤の確認 Ⅳ.高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015 薬剤師が積極的に介入できる薬剤の確認 ・睡眠薬 ・第一世代H1受容体拮抗薬 ・制吐薬 ・H2受容体拮抗薬 ・緩下薬 ・非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs) 病棟薬剤業務へ 服薬4週間以上: 97.9% 平均内服薬数: 7.2剤 平均外用薬数: 1剤

(8)

選択項目該当者 87.7% 選択項目非該当者 12.3%

高齢者の安全な薬物療法ガイドライン該当者率

ガイドライン該当者 60% ガイドライン非該当者 40%

調剤システムのテンプレート

(入院時)

(9)
(10)

入院時のモニタリング

「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン」

該当

薬剤

①オロパタジン塩酸塩錠5 mg 2 錠 1日2回 朝夕食後 ⇒皮膚掻痒感あり、中止困難。 ②酸化マグネシウム錠250 mg 2 錠 1日1回 夕食後 ⇒酸化マグネシウム錠500 mg 1 錠 に変更し、 自己調節しているが休薬続くと便秘になるため中止困難。

(11)

該当薬剤に関しては減量、中止の提案を主治医に行った。 減量・中止になった際は、その経緯を診療録・Pharma Road に記録し、その後の経過観察を行う。 退院時:入院時4週間以上内服薬11剤のうちオロパタジン 塩酸塩錠当帰飲子エキス顆粒の2剤が減薬となり、9剤継続 中。現処方は退院後4週間以上継続がみこまれるため薬剤総 合評価調整加算を算定した。尚、その経緯と服用中止日をお薬手 帳にも記載した。(処方元の医療機関名の記載) 薬剤総合評価調整加算算定件数 2016年 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 2017年1月 2月 3月 計 整形外科 0 0 0 2 0 0 1 0 0 0 0 0 3 第三内科 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 計 2017年 0 0 0 2 0 0 1 0 0 0 0 1 4 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 2018年1月 2月 3月 計 整形外科 1 0 0 0 1 2 4 第三内科 1 0 1 1 3 外科 0 1 0 0 1 2 1 5 神経内科 0 0 1 2 1 2 1 1 1 8 消化器科 0 0 1 0 1 2 計 2018年 2 1 3 3 1 5 5 1 0 0 0 2 23 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月2019年1月 2月 3月 計 整形外科 0 0 0 0 3 0 0 0 0 0 1 0 4 第三内科 0 0 0 0 1 0 0 1 2 0 1 0 5 外科 1 0 0 0 0 2 1 0 3 1 1 0 9 神経内科 1 2 0 1 0 2 0 0 0 1 1 0 8 消化器科 0 1 0 0 0 0 0 0 0 3 0 0 4 計 2 3 0 1 4 4 1 1 5 5 4 0 30

(12)

薬剤総合評価調整加算件数の推移 2018年度 30件の解説 減薬数/人=3.8剤 1日薬価の減額/人=459円↓ 医薬品費/年/30件=503万円↓ 診療報酬料/減額医薬品費=1.5% (件) 0.0 2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 12.0 14.0 16.0 18.0 20.0 0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月

ポリファーマシーへの介入実績

算定患者 減薬患者 算定% 非算定%

(13)

介入への課題

・タイミング等の問題

・見逃

・提案のしにくさ

・退院日までの期間が短く、経過観察ができそうにないため。 ➡入院時早期の対応 (入院目的・退院先の把握、退院調整担当者との連携) ・減薬したが、地域包括ケア病棟へ転棟してしまったから。 ➡回復期病棟への転棟の検討 ・急性期の患者において、どのタイミングで薬剤を減らすべき か悩む(急性期の状態で減らしてよいのか…) ➡状態の安定した際に実施 タイミング等の問題

課題

(14)

・検査値や持参薬鑑別で明らかに不適な薬剤については、持 参薬鑑別報告時に文書で提案する。(報告メールを活用) ・週に1回程度減薬ミーティングを行う際に、提案する。 タイミング等の問題

➡対策

課題

・長期入院患者の場合:減薬した事を退院時まで覚えていられない。 ➡システムで対応 ・短期入院患者の場合: 退院時指導やお薬調整等で慌ただしく、気が回らない。 ➡退院が決まり次第中止薬の確認をしておく。 伝票に貼っておくなど(オーダリングシステム) ・一般病棟から回復期病棟へ転棟し、その後退院された患者の場合: 退院時に見逃しやすい。 ➡システムで対応 見逃

(15)

・処方監査時や中止薬回収時に処方変更の旨を電子カルテ に記入し、退院時にその内容を検索する。 ・退院処方がなく持参薬のみ等の患者については、持参薬を 電子カルテ上に記載し、変更・削除等の記録を残す。

➡対策

・Dr.とのコミュニケーションがうまく取れない。 ➡知識・緊張感・Drの個人差 ・状態や検査値上安定している患者においては薬剤の変更を提 案しにくい。 ➡服用継続による問題が生ずる薬剤は、変更を考慮していく。 提案のしにくさ

課題

(16)

・電子カルテのメール機能を活用して、医師・看護師と情報交 換する。 ・患者から減薬希望の意思がある場合や服薬アドヒアランス の問題点を理解すること。

➡対策

提案のしにくさ

考察

• 入院期間が長いと減薬後の経過観察がしやすいが、入院期間が短いと経 過観察期間も短くなる⇒入院早期からの介入が望ましい ・ポリファーマシーの削減には患者の疾患・既往歴、入院時点での有害 事象の有無、入院前の患者のアドヒアランス等患者背景の確認が大前提 ⇒薬歴、お薬手帳、情報提供書、患者に聴取など、正確な情報が大切 ・「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン」を活用することで具体的な 評価項目が定まり評価しやすくなり、薬剤師が積極的に介入できる ・入院中に疾患の増悪のため薬剤が、増える傾向にあること

(17)

まとめ

• 高齢者は複数の疾患を抱え、多剤併用になりやすい⇒重複投与、相 互作用、副作用の確認のみでなく、1つ1つの薬剤が高齢者に安全か 否かを評価する必要 • 認知機能低下による服用過誤を防ぐ為にも、薬剤師は処方の最適化 に取り組み、アドヒアランスを向上させる役割がある • 漫然と使用されている薬剤の見直し→薬剤数削減、薬物有害事象、 医療費抑制 →QOL向上 • 全ての患者へ医療安全・医療経済の面から介入を行う • ポリファーマシーによるせん妄や転倒・転落のリスク等の評価を多 職種と共有→高齢者医療の質の向上へ • 今後ポリファーマシーの問題は、地域全体で考えなければならない

参照

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