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繰越しガイドブック

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1.繰越しの意義 繰越しとは一体どのような制度なのでしょうか。一口にいえば、国の会計制度の中に おいて、歳出予算の効力を翌会計年度にまたがって移動させる特例的な制度であるとい えるでしょう。 「毎会計年度の歳出予算の経費の金額は、これを翌年度において使用することができ ない。」と財政法第 42 条本文に規定されています。これは、国の毎会計年度の歳出予算 の経費の金額は、一会計年度内において使用し終わるべきものであることを、いわば裏 から表現しているのであって、歳出予算の性質と会計年度独立の原則からみて当然のこ とということができます。 歳出予算の性質は、「一会計年度における一切の国の各般の需要を充たすための現金の 支払い」に関する予定計算ともいえます(財政法第 2 条、第 14 条)。 また、会計年度独立の原則は、「一会計年度の歳出予算の支出のすべてをその年度内に 終わらせて、次年度に関係させない」ことを理想とするものと考えられます(財政法第 12 条、第 42 条本文)。 したがって、一会計年度の歳出予算の経費の金額は、原則として、その年度内に使用 し終わるべきものであって、もし使用し終わらなかった経費の金額については、これを すべて不用とするのが建前です。 しかしながら、国の経費の内容や使用の方法が極めて複雑多岐にわたっているだけに、 すべての場合にこの原則どおりに処理することは、国にとって、かえって不利、不経済 又は非効率となって実情に沿わないことになる場合もあることも考えなければなりませ ん。 そこで財政法は、会計年度独立の原則に対して若干の例外を認め、一定の条件のもと に本来ならば不用とすべき歳出予算の経費の金額を翌会計年度に繰り越して使用する途 をひらき、国の経費の経済的、効率的な執行を期待しているのです。 これが歳出予算の繰越しの制度です。 このように、歳出予算の繰越しは、一会計年度内に使用し終わらなかった歳出予算の 経費の金額を不用とせずに、その歳出権を翌会計年度に移動、つまり繰り越して翌会計 年度の歳出予算として使用することです。 しかしながら、繰越しの制度は、前述のように歳出予算の性質及び会計年度独立の原 則に対して特例をなすものですから、これを無制限に認めることは適当でないので、財 政法はこの趣旨から制限的な態度をとっているわけです。

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コラム★ 特定の年度における収入支出は他の年度のそれと区分すべきこととする原則をいいます。財政法 第12条において「各会計年度における経費は、その年度の歳入を以て、これを支弁しなければ ならない。」と規定しており、同法第42条の規定と一体となって会計年度独立の原則を宣明して います。 この原則によれば、当該年度の使用に供すべき物品を掛買いし、その代金決済を翌年度歳入を 財源として行うこと、年度末予算の余裕があるのに乗じて不急の物品を多量に購入し、これを翌 年度以降の使用に供すること、年度末に工事が竣功しないにもかかわらず予算の繰越手続をとら ず、あたかも年度内に竣功したように作為して代金を支出すること等は許されません。 会計年度の設けられた趣旨は、一年間の歳入歳出の状況を明確にし、財政の健全性を確保する ことにある以上、その期間に起こった収入と支出は一切この期間に完結し、整理し、他の年度に 影響を及ぼさないことが本来の建前です。 このことは予算作成上における基本的原則であると同時に、現実の予算の執行に当たっても、 歳入予算が不足する場合には歳出の節約等によりその不足を補うべきであり、翌年度の剰余を見 越して歳出を執行すべきではないということを要請しています。そうでなければ、無限に連続す る国家の財務の処理に関し一定の期間を限った意味がなくなるからです。 財政法第 12 条【会計年度独立の原則】 各会計年度における経費は、その年度の歳入を以て、これを支弁しなければならない。 財政法第 42 条【歳出予算の繰越制限及び事故繰越】 繰越明許費の金額を除く外、毎会計年度の歳出予算の経費の金額は、これを翌年度において使用するこ とができない。(以下略)

コラム1 会計年度独立の原則

会計年度独立の原則とは、各会計年度の経費はその年度の歳入をもって支弁すべきこととし、

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国会の議決を経て、次年度以降(原則5年以内)にも効力が継続する債務を負担する行為です。政府 に債務負担権限を与えるのみであり、支出権限を与えるものではないため、実際に支出するに当たって は、その年度の歳出予算に改めて計上する必要があります。 公共工事のほか、情報システム開発やリース契約等について、国庫債務負担行為による複数年契約が 積極的に活用されています。 【継続費】(財政法第 14 条の2) 工事、製造その他の事業で完成に数会計年度(原則5年以内)を要するものについて、経費の総額及 び年割額を定め、予め国会の議決を経て数年度にわたって支出することが認められており、これを「継 続費」といいます。 継続費は、国庫債務負担行為と異なり、債務負担権限のみならず、支出権限の付与も併せて求めるも のです。また、歳出予算の繰越しは翌年度まで支出権限の繰越しを認めるのみであるのに対し、継続費 は最大5年にわたる支出を行うことができます。 このように、継続費は単年度主義の原則に対する例外性が強いことから、対象は特に必要な場合に限 定して運用されているところであり、近年は、防衛省の大型警備艦及び潜水艦の建造のみに用いられて います。

コラム2 予算単年度主義

予算の単年度主義とは、国会における予算の議決は毎会計年度行うべしという原則であり、国 会の予算審議権確保の要請からくるものです。例えば、仮に22年度予算で、23年度の歳出の 内容まで決めてしまうことができるとすれば、国会において23年度の予算を審議する意義が失 われてしまいます。財政に対する民主的なコントロールを確保する観点から、毎年度、予算は改 めて国会で審議されるべきとするのが単年度主義です。 この原則は、憲法第86条において「内閣は、毎会計年度の予算を作成し、国会に提出して、 その審議を受け議決を経なければならない。」と規定していることが法的根拠とされています。 この単年度主義の帰結として、予算により認められた国費の歳出権限が及ぶのは原則として当 年度限りであり、年度内に使用し終わらない金額は国庫に返納しなければなりません。 他方、単年度主義の原則を機械的に適用していては、予算の効率的な執行に支障をきたす場合 があります。例えば、年度内に完成する予定だった工事が、気象条件等で年度内に完成できない といったことはしばしばあるが、こうした場合にことごとく残額を国庫に返納した上で、翌年度 に再度予算として計上しなければならないとすれば、あまりに不便です。また、情報システム開 発のように、開発に複数年度かかる事業においては、年度ごとに契約を分割するよりも、複数年 度分を一括して契約した方が効率的な場合もあります。 こうした要請に備えて、財政法では、①歳出予算の繰越し、②国庫債務負担行為、③継続費の 3つを単年度主義の原則を緩和する制度として設けています。 【国庫債務負担行為】 (財政法第 15 条)

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会計制度等の仕組みではなく職員個人のモラルの問題もあり、まずは会計経理に携わる職員の規範意識 の徹底と監督者の責任を明確にすることが必要と考えられます。 などが主な原因と考えられ、繰越手続が直接の原因ではないものと考えられます。 ・会計事務手続について内部牽制が機能していない ・会計経理の業務に携わる者の会計法令等の遵守に対する認識の欠如 ・公金の取扱いの重要性に対する認識の欠如

コラム3 繰越制度を巡る動き

予算を執行する現場では、年度末の公共工事など予算を年度末に無理やり使い切るといった無 駄が生じているとの指摘があることや、予算の繰越手続等が非効率を招いていないか、ひいては 会計検査院に指摘されるような不正経理等が発生しているのではないかなどの指摘があります。 このような問題意識もあり、国家戦略室が中心となって予算編成等の在り方に関して検討がな され、平成 21 年 10 月 23 日に平成 22 年度予算から実施する改革として「予算編成等の在り 方の改革について」が閣議決定されました。その改革の項目の一つとして、繰越制度の一層の活 用に向けた取組を実施することとされました。 予算編成等の在り方の改革について(平成 21 年 10 月 23 日 閣議決定) (抜粋) 国民主権の下で、納税者の視点に立った予算編成を行い、予算の効率性を高めていくために、平成 22 年度予算から、下記の改革を実施する。 記 (中 略) 3.年度末の使い切り等、無駄な予算執行の排除 (4)財務省は、現場での繰越手続等が非効率を招いていないかという観点から、各府省や地方自治体か らの問題点の指摘や改善要望について、窓口を設置し、平成 21 年中を目途として、包括的なヒアリング を行う。その上で、繰越制度の一層の活用に向け、要件の明確化等の改善を行うこととし、改善方策を 公表の上、可能なものは、平成 21 年度中から実施する。 各府省は、財務省によるヒアリングの実施に積極的に協力し、必要に応じ、地方自治体や、所管の独 立行政法人等の関係組織からのヒアリングを仲介・代行する。 この閣議決定を踏まえ、財務省において、実際に予算を執行し繰越手続を行っている各府省・ 地方自治体からヒアリングを実施し、繰越要件・手続について「明瞭」「簡素」「迅速」の観点か ら見直し・改善を行い、関係者に通知したところです。 平成 22 年1月 15 日付事務連絡第 22 号「繰越(翌債)事務手続について」 〃 事務連絡第 23 号「繰越(翌債)承認の促進について」 (参考)「繰越手続」と「年度末の使い切りや不正経理」との関係について 年度末の使い切り等の無駄な予算執行あるいは会計検査院から指摘されるような不適切な執行につい ては、

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2.繰越しの種類 歳出予算の繰越しの制度は、前述のように国の経費の経済的、効率的な執行を期す るために必要なものですが、歳出予算の性質及び会計年度独立の原則に対する特例で あって、これは無制限に認められるものではありません。現在、繰越しとして認めら れているものには、①明許繰越し、②事故繰越し、③継続費の年割額の逓次繰越し、 ④特別会計に関する法律の特別規定による繰越しの四種類があります。 (1)明許繰越し(財政法第14条の3) 歳出予算の経費のうち、その性質上又は予算成立後の事由に基き年度内にその支 出を終わらない見込みのあるものについては、あらかじめ国会の議決を経て、翌年 度に繰り越して使用することができることとなっています。 なお、明許繰越しには、①経費の性質上その年度内にその経費の支出が終わらな い見込みのある経費について、あらかじめ国会の議決を経ておき繰り越す場合と、 ②当初はその会計年度内に支出し終わる見込みであった特定の事務又は事業に係る 経費が、予算執行の過程において、何らかの事由によってその会計年度内に支出を 終わらない見込みが生じ、予算補正を行い「繰越明許費」として国会の議決を経て おき繰り越す場合があります。 ① 経費の性質上年度内にその支出を終わらない見込みのあるもの 繰越明許費の指定の要件である「経費の性質上年度内に支出を終わらない見込み のあるもの」とは、経費支出の対象である事務又は事業が、計画、設計、土地・資 材等の取得、建設・製造等の実行等の各過程において、外部的要因、つまり自然的、 社会的諸条件(例えば、気象の関係、用地の関係、資材の入手難、相手方の請求関 係など)に支配され、当該事務又は事業が年度内に完了せず、これに伴ってその経 費の支出が年度内に完了しない見込み(性質)の内在する経費を指すものです。 これらの条件の如何によって年度内に支出が完了しない場合にも、一般の経費と は違って、直ちに不用とすることを適当とせず、引き続き予算の目的の実現を図る 必要があるものについては、予算において繰越明許費として国会の議決を経ること により、翌年度にその使用残額(必要額に限る。)を持ち越して使用することができ ます。これが経費の性質に基づく明許繰越しです。 ② 予算成立後の事由に基づいて年度内にその支出を終わらない見込みのあるもの 繰越明許費のもう一つの指定要件として「予算成立後の事由に基づいて年度内に 支出を終らない見込みのあるもの」があります。これは、予算成立時においては、 当該予算の支出が年度内に完了する見込みであるとして繰越明許費としていなかっ た経費について、予算の成立後に発生した何らかの事由によって不測の遅延を生じ た結果その年度内に支出を終わらないおそれが生じた場合に予算の補正を行い、そ の補正予算により繰越明許費として国会の議決を経ることにより翌年度にその使用 残額を繰り越して使用することができることとされているもので、これが予算成立 後の事由に基づく明許繰越しです。 なお、補正予算により新たに予算計上された経費について、当該補正予算により 繰越明許費として国会の議決を経るものがありますが、これは、この予算成立後の 事由に基づく明許繰越しではなく、前述の①の経費の性質に基づく明許繰越しに該

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当するものです。 (参考) ● 当初予算に計上された歳出予算の額に増減はないにもかかわらず繰越明許費として 補正された例 《予算成立後の事由に基づく繰越明許費》 (昭和37年度一般会計補正予算(2号)) (組織)外務本省 (項)国際分担金其他諸費のうち 国際連合分担金 国連警察軍スエズ派遣費負担金 上記の経費は、毎年国際連合総会の決定に基づき負担するものであるが、その一部について は国際連合総会の決定が遅延しているため、年度内に支出を完了することが期し難い場合もあ るので、本年度の支出残額を翌年度に繰り越して使用できることとする必要がある。 (組織)大蔵本省 (項)政府出資金のうち 国民金融公庫出資金 上記の経費は、所要の手続が完了した後支出をなすべき経費であるが、その手続の遅延等の ため、年度内に予定の支出を完了することが期し難い場合もあるので、本年度の支出残額を翌 年度に繰り越して使用できることとする必要がある。 (注)上記例において明らかなように、予算成立後において、国際連合分担金及び国連警察軍 スエズ派遣費負担金については「国際連合総会の決定が遅延しているため」、また国民金 融公庫出資金については「その手続の遅延等のため」それぞれ「年度内に支出を完了する ことが期し難い場合もあるので」繰越明許費としての議決を経たものです。 《経費の性質上の事由に基づく繰越明許費》 (平成17年度一般会計補正予算(1号)) (組織)総務本省 (項)電波利用料財源電波監視等実施費のうち 電波監視等技術試験等委託費(民間団体等委託費に限る。) 事業の性質上その実施に相当の期間を要し、かつ、事業が本年度内に終わらない場合にも引 き続いて実施する必要があるものであり、計画に関する諸条件、気象の関係、資材の入手難そ の他のやむを得ない事由により、年度内に支出を完了することが期し難い場合もあるため ⇒ 周波数逼迫対策のための研究開発は、電波利用共益費用の使途を追加する電波法改正(17 年通常国会成立予定)を以て、同年10月から実施する予定であったが、結果的に法案が特 別国会での成立(同年10月26日)となったことから、計画を大幅に見直す必要が生じ、 実施期間が短縮されたことに伴い、年度内に完了しない可能性が出てきたことから、繰越明 許費として要求したものです。

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(平成5年度特別会計補正予算(2号)) 厚生省所管 国立病院特別会計 病院勘定 (項)病院経営費のうち 庁費(医療設備整備費に限る。) 経費の性質上支出の完了までに相当の期間を要し、かつ、調達等が本年度内に完了しない場 合にも引き続いて実施する必要があるものであり、調達計画の調整の関係、設計に関する諸条 件、施設整備の遅延その他のやむを得ない事由により、年度内に支出を完了することが期し難 い場合もあるため ⇒ 国立がんセンターにスーパーコンピュータを導入(1号補正)することとしていたが、 想定していた作業内容について見直しを行う必要が生じたことから、当初計画に変更を生 じ、また今後も調達計画の変更及び設計の見直し等を行う可能性もあることが考えられる ため、年度内に完了しない可能性が出てきたことから、5年度補正予算(2 号)で繰越明許 費として要求したものです。 ● 既に成立した予算においては、繰越明許費として国会の議決を経ていなかったが、 補正予算により予算額が補正追加され、これと同時に、既に成立した予算に係る経費 もあわせて繰越明許費とされた例 (平成10年度一般会計補正予算(3号)) (組織)海上保安庁 (項)船舶建造費 事業の性質上その実施に相当の期間を要し、かつ、事業が本年度内に終わらない場合にも引 き続いて実施する必要があるものであり、計画又は設計に関する諸条件、資材の入手難その他 のやむを得ない事由により、年度内に支出を完了することが期し難い場合もあるため (平成16年度一般会計補正予算(1号)) (組織)厚生労働本省 (項)独立行政法人国立病院機構施設整備費 事業の性質上その実施に相当の期間を要し、かつ、事業が本年度内に終わらない場合にも引 き続いて実施する必要があるものであり、計画又は設計に関する諸条件、気象又は用地の関係、 補償処理の困難、資材の入手難その他のやむを得ない事由により、年度内に支出を完了するこ とが期し難い場合もあるため

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(2)事故繰越し(財政法第42条ただし書) 歳出予算の経費のうち、一会計年度内において支出負担行為(国の支出の原因と なる契約、補助金等の交付決定など)を行い、その後の避け難い事故(例えば、暴 風、洪水、地震等の異常な天然現象、地権者の死亡、工事中の崩落事故による中断、 債務者の契約上の義務違反など。第Ⅳ章第1節「事故繰越しの事例」参照。)のため その年度内において支出が終わらなかった場合に、事故繰越しができます。 なお、事故繰越しには、①年度内に支出負担行為がなされているものであること、 ②避け難い事故があること、の二つの要件が必要です。

コラム4 避け難い事故

避け難い事故の範囲については、法令上明確にされていませんが、社会通念上避け難い事故と 判断されるものでなければならないものと思われます。なお、事故という言葉は、ものごとの正 常な運行を妨げるようなできごとの意味に解され、一般に事由という言葉より狭い意味であると いわれています。暴風、洪水、地震等の異常な天然現象によるものはその代表的なものというこ とができますが、地権者の死亡、工事中の崩落事故による中断、債務者の契約上の義務違反、労 働争議、戦乱等により真にやむを得ず年度内に支出を終わらなかった場合なども事故に該当する ものと解されます。 (3)継続費の年割額の逓次繰越し ① 制度の概要 財政法第 43 条の 2 の規定で「継続費の毎会計年度の年割額に係る歳出予算の経 費の金額のうち、その年度内に支出を終らなかったものは、第 42 条の規定にかかわ らず、継続費に係る事業の完成年度まで、逓次繰り越して使用することができる。」 ことになっています。これを通常「継続費の年割額の逓次繰越し」といいます。 この継続費の年割額の逓次繰越しの説明に入る前にまず、「継続費」とはどんなも のであるかについてその大要を述べます。 「継続費」は、財政法第 14 条の 2 に規定されているように、工事、製造その他 の事業で、完成に数年度を要するものについて、経費の総額と年割額を定め、あらか じめ国会の議決を経て、その議決するところに従い、数年度にわたって支出すること のできる経費です。なお、継続費は、あらかじめ総額と年割額を定め数年度にわたっ て支出する経費ですが、一回の議決によってその全部が有効に成立する性質をもつも のです。財政法第 14 条の 2 第 4 項の規定によって国会が継続費成立後の会計年度 の予算審議の際、その継続費について、重ねて審議することができることとされてい ますが、これは、継続費の制度と国会の予算審議との問題であって、この規定がある ことによって継続費が一回の議決によってその全体が有効に成立する性質であるこ とを変更するものではありません。工事、製造その他の事業でその完成までに数年度

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決を求める予算の形式が継続費です。 したがって、継続費はその全体が一体としての目的をもつ経費であるといえ、毎会 計年度の予算に計上される年割額がそれぞれ独立した個々の目的をもつものではあ りません。いいかえれば、継続費はその全体が一つの経費であって、年割額は一つの 経費についての支出の時期を予定したものということができ、その総額の範囲内では 2 ヵ年度分でも、また必要によってはその全部についても一時に支出負担行為をする ことができます。ただその債務履行のための支出は、確定された年割額に従ってしな ければならないものであるに過ぎません。なお、年割額に相当する金額は、その対応 する年度の歳出予算に計上されており、年割額の支払いは、歳出予算を支出すること によって行われます。 継続費は、予算の単年度主義に対しての例外です。継続費の後年度の年割額の経費 は、その各年度の歳入をもって支弁されますが、その歳入は示されていないにもかか わらず歳出は予め定められます。したがって継続費があまり多く、金額も巨額に上り、 また長く後年度にわたるものであっては財政の弾力性を失わしめるおそれがあるの で、財政法は継続費を特に必要な場合に限定し、かつ、年限もその年度以降 5 ヵ年 度以内に制限しています。ただし、国会の再議決によって年限を延長できることとし ています(財政法第 14 条の 2 第 2 項)。 継続費は、以上のような性質のものであるから、その年度毎の使用残額も終局にお いては、継続費の支出できる年限の終了を待ってはじめてその不用額が確定されるこ とになるのが原則です。したがって、年割額については、その年度において使用しつ くされなかった金額がある場合でもすぐにその額がそのまま不用額となるものとは いえません。また、これを不用額とすることによって事業の完成に支障を及ぼすこと になるかもしれません。このことから継続費については、一般の繰越しと異なった別 個の繰越制度が必要となるのであり、ここに継続費の年割額について、継続費予算に おいて予定している事業の完成年度までの逓次繰越しの制度が設けられたのです。 ② 継続費の年割額の逓次繰越しができる場合 継続費の年割額の逓次繰越しについては、継続費の性質からして継続費に係る事業 の完成の年度まで逓次繰越して使用することができます(財政法第 43 条の 2 第 1 項)。 逓次という言葉は、順次という意味に解されています。すなわち、甲年度において 支出を終わらなかった経費の金額は、乙年度に、乙年度においても支出を終わらなか った場合には更に丙年度にというように継続費において事業の完成を予定している 最終年度まで順次繰り越して使用することができる意味です。 継続費の年割額の逓次繰越しは、明許繰越し及び事故繰越しと異なって国会の議決 を経た年割額についてその年度内に支出を終わらなかった場合には、その支出が終わ らなかった事由がどうであるかを問わず、必要に応じて次年度以降その継続費の最終 年度まで繰り越して使用できます。なお、各省各庁の長は、この逓次繰越しを行う場 合には、財務大臣の承認を経ることなく各省各庁の長限りで繰越しをし、繰越しをし たときには財務大臣及び会計検査院に通知しなければなりません(財政法第 43 条の 2 第 2 項)。

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(4)特別会計に関する法律の特別規定による繰越し ① 制度の概要 繰越しの制度は、原則として財政法の規定に従って行われますが、特別会計におい ては、その性質上必ずしも原則どおり財政法の規定による繰越制度のみではその予算 の執行を経済的、効率的に行うことが困難となり各特別会計の目的を達し得ない場合 もあります。 このことは、特別会計は、国が特定の事業を行う場合、特定の資金を保有してその 運用を行う場合その他特定の歳入をもって特定の歳出に充て一般の歳入歳出と区分 して経理する必要がある場合に限り法律をもってその設置(財政法第 13 条第2項) が認められていることからして、繰越しの制度ばかりでなく特別会計の一般の会計原 則についてもいえることであって、その特別会計の性質上、一般の原則によることが できない場合においては財政法の規定と「異なる定め」をすることができることとな っています(財政法第45条)。 この財政法とは「異なる定め」として、従来から各特別会計法又は各特別会計法 施行令により、財務大臣の事前承認が必要とされない特別会計固有の繰越制度(支 出未済の繰越し、支出未済の逓次繰越し、支出残額の繰越し、支出残額の逓次繰越 し)が認められていました。 しかしながら、特別会計改革を含めた内容を法定化した「簡素で効率的な政府を 実現するための行政改革の推進に関する法律」の国会審議の過程等においては、こ うした特別会計固有の繰越制度は、財政に関する国会議決や財務大臣の承認が不要 とされており、不要不急な事業の無用な繰越しを生じさせる一因となっているとの 指摘がありました。 こうした状況を踏まえ、平成19年に制定された「特別会計に関する法律」では、 毎会計年度の歳出予算における支出残額又は支払義務の生じた歳出金で当該年度の 出納の期限までに支出済みとならなかったものに係る歳出予算は、同法において翌 年度以降に繰り越して使用することができる旨の定めがある場合に限り、繰り越し て使用することができることとし、四会計を除く全ての特別会計において、財政法 の原則に復帰させることにより、財務大臣の承認を要する明許繰越し等に移行させ ることとされました。(特別会計に関する法律第 18 条) なお、特別会計に関する法律に基づき、引き続き特別会計固有の繰越制度が存続 する会計は、交付税及び譲与税配付金特別会計(支出残額の繰越し)、財政投融資特 別会計(支出残額の繰越し)、国債整理基金特別会計(支出残額の逓次繰越し)、国 有林野事業特別会計(支出未済の繰越し)の合理的な理由の認められる四会計に限 られています。 ② 特別会計に関する法律の特別規定により繰越しができる場合 (イ)支出残額の繰越し 支出残額の繰越しとは、何らかの事由によってその年度の歳出予算の経費の金額 を支出し終わらなかった場合に、その支出し終わらなかった経費の金額を翌年度に 持ち越して使用する場合の繰越しをいいます。 この繰越しは、その年度内に使用し終わらなかった経費の金額の残額を無条件に 繰り越して使用でき、その使用し終わらなかった事由はどんなものか、支出負担行

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がって、その年度の歳出予算に残額があればこれを翌年度に繰り越して使用できる こととなっており、この場合、繰越しについて財務大臣の承認は必要でなく、繰越 しをした場合には財務大臣及び会計検査院に対し繰越しの内容を通知すればよい ことになっています。 なお、この繰越しによって所管大臣が繰越しをした場合には、その経費について 歳出予算が配賦されたものとみなされます。 この繰越しの制度を採用している特別会計は、交付税及び譲与税配付金特別会計 (交付税及び譲与税配付金勘定)、財政投融資特別会計(財政融資資金勘定)です。 (特別会計に関する法律第 27 条、第 70 条) (ロ)支出残額の逓次繰越し 支出残額の逓次繰越しとは、何らかの事由によってその年度の歳出予算の経費の 金額を支出し終わらなかった場合に、その支出し終わらなかった経費の金額を翌年 度に持ち越して使用し、翌年度において、なおその持ち越した経費の金額を支出し 終わらなかった場合には、更に翌々年度に持ち越して使用し、以下使用し終わるま で順次後年度へ持ち越して使用できる場合の繰越しをいいます。 この繰越しは、支出残額の繰越しと同じくその年度内に使用し終わらなかった経 費の金額の残額を無条件に繰り越して使用でき、その使用し終わらなかった事由は どんなものか、支出負担行為をしているかどうか、又は支払義務が発生しているか どうかを問いません。支出残額の繰越しと異なっているのは、支出残額の繰越しに おいては、翌年度に持ち越した経費の金額をその年度内に使用し終わらなかった場 合には、その使用し終わらなかった経費の金額は不用額となりますが、支出残額の 逓次繰越しの場合は、使用し終わるまで順次後年度に繰り越して使用できる点にあ ります。 この場合、繰越しについて財務大臣の承認は必要でなく、繰越しをした場合には 財務大臣及び会計検査院に対し繰越しの内容を通知すればよいことになっていま す。 なお、この繰越しによって所管大臣が繰越しをした場合には、その経費について 歳出予算が配賦されたものとみなされます。 この繰越しの制度を採用している特別会計は、国債整理基金特別会計です。(特 別会計に関する法律第 48 条) (ハ)支出未済の繰越し 支出未済の繰越しとは、支払義務の生じた歳出金で何らかの理由によってその年 度内又はその年度の出納完結の時期までにその経費の金額を支出し終わらなかっ た場合に、その金額を翌年度に持ち越して使用する場合の繰越しをいいます。 この繰越しは、第一に法令、契約等に基づき支払義務が発生していることが要件 となります。支払義務の発生とは、現実に支払義務が生じていることをいいます。 すなわち、支出負担行為がなされており、しかも、相手方の反対給付等もなされ、 その確認がされているが、何らかの事由によって、支払いに至らない場合です。ま た、退職者に対して支給される手当などのように法律等によって支払義務が課せら れているものについては退職の事実があれば支出負担行為がなされていなくても 支払義務が発生しているからこれに含まれます。 第二に支払義務が発生した経費であって特別会計の出納のできる期限内に支出

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済とならなかったことが要件となります。特別会計によっては出納完結の時期が異 なっているものがあります。すなわち、出納整理期のある特別会計と出納整理期の ない特別会計があるから、おのおのその出納のできる時期までに支出済とならなか った場合に繰越しができます。 この繰越しは、以上のニつの要件が備わっておれば支出を終わらなかった理由の 如何を問わず繰越しができるのであって、この場合、繰越しについて財務大臣の承 認は必要でなく、繰越しをした場合には財務大臣及び会計検査院に対し繰越しの内 容を通知すればよいことになっています。 なお、この繰越しによって所管大臣が繰越しをした場合には、その経費について 歳出予算が配賦されたものとみなされる。 この繰越しの制度を採用している特別会計は、国有林野事業特別会計です。(特 別会計に関する法律第 170 条) (参考)支出未済の逓次繰越し 支出未済の逓次繰越しとは、支払義務の生じた歳出金で何らかの事由によってそ の年度の出納完結の時期までにその経費の金額を支出し終わらなかった場合に、そ の経費の支出について時効の完成まで翌年度以降に順次繰り越し使用できる場合 の繰越しをいいます。 この繰越しも、支払義務が発生していることが要件となります。支払義務の発生 とは、前記「(ハ)支出未済の繰越し」のところで説明したのと同様です。ただし、 支出未済の繰越しと異なるのは、支出未済の繰越しにおいては、翌年度に持ち越し た経費の金額をその年度内又はその年度の出納の完結までに支出し終わらなかっ た場合には、その使用し終わらなかった経費の金額は不用額となりますが、この支 出未済の逓次繰越しは、その経費の支出について時効の完成まで後年度に順次繰り 越して使用できる点にあります。 なお、繰越手続(承認・通知等)、歳出予算の配賦については、前記(イ)、(ロ) 及び(ハ)と同様です。 特別会計に関する法律の制定以前は、農業共済再保険、森林保険、漁船再保険及 漁業共済保険、農業経営基盤強化措置特別会計がこの制度を採用していましたが、 同法制定以降は、この繰越しの制度を採用している特別会計はありません。

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3.繰越明許費に係る翌年度にわたる債務負担(翌債) (財政法第43条の3) (1)制度の概要 繰越明許費に係る経費について、財政法第 43 条の3の規定によって予算執行上や むを得ない事由がある場合には、(年度内に)翌年度にわたって支出するという債務を 負担(翌債)することができるようになっています。 なお、翌債ができるのは、①予算執行上、やむを得ない事由(予算参照書の丙号繰 越明許費要求書に掲げる事由)がある場合で、②支出の原因である債務負担を翌年度 にわたって行うことが合理的な場合です。 繰越明許費の債務負担については、制定時の財政法では、債務負担の権能が明らか にされた規定はありませんでした。このため、それまでは歳出予算に基づく債務の負 担は、あくまで単年度に限られ、翌年度にわたる債務負担は、法律、継続費又は国庫 債務負担行為に基づくものに限られていました。 したがって、繰越明許費である歳出予算に基づいて国が債務負担を行う場合におい て、その支出が翌年度にまたがるものについては、その契約を分割し、年度内に支出 ができる部分についてのみ債務の負担をなし、翌年度に支出する部分は歳出予算を翌 年度に繰り越してこれに基づいて行わなければならないこととなり、性質上一体不可 分の契約を分割しなければならないという予算執行上、不合理、不経済な事態を生ず ることもありました。このような不合理等を是正するため、昭和 29 年に財政法第 43 条の3を追加し、繰越明許費について翌年度にわたる債務の負担(翌債)を可能とす る規定が設けられました。 (2)翌債の承認を経た経費の明許繰越しの承認手続の省略 申請・承認手続の事務簡素化の観点から、翌債の承認を経た経費について明許繰越 しをしようとする場合は、一定の要件(※)の下、財政法第43条第1項の財務大臣 の承認があったものとして各省各庁の長限りで繰越処理することとされています。 <※一定の要件(以下の二つの要件を満たすことが必要)> ・ 翌債が財務大臣等の承認を経たところに従って行われ、かつ、財務大臣等の承 認を経た事項及び事由によるものであること ・ 繰越予定額が、翌債について財務大臣等の承認を経た際の承認要求書に記載さ れている「翌年度所属として支出すべき金額」の範囲内であること

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【歳出予算繰越制度及び翌債制度の概要】 区 分 明許繰越し 事故繰越し 繰越明許費に係る翌年度に わたる債務負担(翌債) 根拠規定 財政法第14条の3 財政法第42条ただし書 財政法第43条の3 予算 歳入歳出予算(甲号予算) 繰越明許費(丙号予算) 歳入歳出予算(甲号予算) - 支出負担行為 支出負担行為済・未済を問 わない 支出負担行為済 ※翌債を行った後は支出負担行為 未済のものはなくなる。 繰越事由 予算参照書の丙号繰越明許 費要求書に掲げる事由 支出負担行為後の避け難い 事故 再繰越し 事故繰越しとして再繰越し が可 再繰越しは不可 事務手続を行う 者 各省各庁の長又は繰越事務 の委任を受けた支出負担行 為担当官等 各省各庁の長又は翌債事務 の委任を受けた支出負担行 為担当官等 財務大臣の承認 財政法第43条 財政法第43条の3 明許繰越しに同じ 明許繰越しに同じ 【翌債と繰越し(明許繰越し)の相違点等】 ① 相違点 翌債は契約期間についての制度であり、繰越しは歳出予算の使用についての制度 です。すなわち、翌債は一定制限のもとに翌年度にわたって支出すべき債務を負担 する権能のみを付与するものであり、繰越しは会計年度独立の原則の例外として一 定制限のもとに歳出予算の金額を翌年度に繰り越して使用できる権能を付与するも のです。 ② 関連 翌債とは、今年度と翌年度にまたがった契約期間とすることですが、契約には予 算使用が付随するので、自動的に、その予算使用も今年度と翌年度にまたがること となります。 この場合、翌年度に属する期間に対応する金額については、同時に繰越しするこ とが必要となります。 ③ 翌債の積極的活用 工事請負契約等の債務負担を行う場合において、分割発注、契約変更等の事務の 煩雑を避ける意味でも、翌債制度の積極的活用を推進しているところです。

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(参考1) ○ 翌債の例 ・ 契約締結前に繰越明許費要求書に掲げられている事由が発生し、年度内完了が不 可能と判断したため、翌債手続を行い、今年度に2ヶ年度にわたる契約を締結す る。 ・ 年度内完了を予定して契約締結したが、繰越明許費要求書に掲げられている事由 が発生し、年度内完了が不可能と判断したため、翌債手続を行い、今年度に2ヶ 年度にわたる変更契約を締結する。 ○ 明許繰越しの例 ・ 契約締結前に繰越明許費要求書に掲げられている事由が発生し、年度内契約締結 が不可能となったため、明許繰越しの手続を行い、翌年度に契約を行う。 ・ 年度内完了を予定して契約締結したが、年度末近くになって繰越明許費要求書に 掲げられている事由が発生し、年度内完了が不可能と判断したため、明許繰越し の手続を行い、翌年度首に改めて契約(変更契約)を行う。 <翌債と繰越しの関連のイメージは以下のとおり> 年 度 区 分 今年度 翌年度 翌債/繰越し 契約期間 (契約 1,000 万円) 翌債ではない(今年度中に契約 期間終了) 通 常 予算使用 (使用 1,000 万円) 繰越しではない(今年度中に支 出完了) 契約期間 (契約 1,000 万円) 1,000 万円=翌債(契約期間が 今年度と翌年度にまたがる) 翌 債 予算使用 (使用 600 万円) (使用 400 万円) 600 万円=今年度支出分 400 万円=翌年度支出分(繰越 し) 契約期間 (契約 1,000 万円) 翌債ではない(契約が今年度と 翌年度にまたがらない) 特 例 繰 越 し 予算使用 (使用 1,000 万円) 繰越し(翌年度に支出) (参考2)国庫債務負担行為に基づく歳出化予算(最終年度分)と翌債の関係 ・ 国庫債務負担行為に基づき契約した工事の最終年度においては、当該最終年度の 歳出予算分についての翌債の承認は不可能であるので注意が必要です。 ・ 国庫債務負担行為の歳出化予算については、形式的には、国庫債務負担行為とそ

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の歳出化分の歳出予算のそれぞれに基づいて債務負担権限が付与されているもので すが、実質的には、歳出化分として歳出予算に計上された金額は、単に当該年度に 支出する金額を示すものであり、国庫債務負担行為と切り離して歳出化分の歳出予 算に基づき新規に債務負担権限が付与されているものではありません。そのため、国 庫債務負担行為に基づき前年度以前において債務負担行為済のものについて、再度 歳出化分の歳出予算に基づいて債務負担することはあり得ないことから、翌債は不 可能です。 したがって、この場合は、明許繰越しの要件を具備しているときは、明許繰越し の手続を、明許繰越しの要件は具備していないが事故繰越しの要件を充たしている ときは、事故繰越しの手続をとることとなります。 4.繰り越された歳出予算の性格 歳出予算は、その名の示すように経費の支出の権能であり、しかもその権能は、一会 計年度内に限られます。ところが繰越しは、その支出の権能、すなわち歳出予算を、翌 年度に持ち越して使用することですから、一会計年度の経費の支出の権能を翌年度にわ たって使用することができることとするものです。いいかえれば、一会計年度の歳出予 算の権能を二会計年度にわたって行使することが許されることであるといえます。 したがって、歳出予算の繰越しが認められたということは、会計年度間の予算の移動 が認められたことですから、各省各庁の長が歳出予算の繰越しをしたときは、その経費 について予算の配賦があったものとみなされます。(財政法第43条第4項及び第43条 の2第2項、特別会計に関する法律第18条第3項) また、繰り越された経費については、 ① 繰り越された年度において同一の経費が繰越明許費に指定されている場合におい ても繰越明許費としての取扱いはできないこと ② 予算総則の定めるところにより移し替える場合においてはその根拠となる予算総 則は前年度のものが適用されること 等のほかは、繰り越された年度の成立予算と同様の取扱いをうけます。 なお、歳出予算を繰り越す場合は、通常その財源もともに翌年度に繰り越すこととし ており、繰り越した歳出予算の財源は、財政法第41条の規定によって繰越しをする会 計年度の決算上の剰余金として翌年度の歳入に繰り入れられます。

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1.繰越(翌債)の手続・承認権限の委任関係 繰越(翌債)の手続は、財政法、会計法、予算決算及び会計令、特別会計に関する法 律及び繰越しに関する通達等の定めるところによって行いますが、これには、大きく分 けて各省各庁における手続と財務省における手続とがあります。 各省各庁において繰越(翌債)の手続に関する事務を行う場合には、各省各庁の長が 自ら行う場合と各省各庁の長が支出負担行為担当官又はそれ以外の他の職員等に委任し て行わせる場合とがあります。(委任状況については、第1章第4節「権限委任関係」参 照。) また、財務省において繰越(翌債)の承認に関する事務を行う場合には、財務大臣が 自ら行う場合と財務大臣が財務局長、福岡財務支局長又は沖縄総合事務局長(以下「財 務局長等」という。)に委任して行わせる場合とがあります。 区 分 財務省における繰越(翌債) の承認に関する事務 各省各庁における繰越(翌 債)に関する事務 1.支出負担行為計画示達未済の歳出予算 財務大臣 各省各庁の長 2.本省本庁に在勤する支出負担行為担当官 に係る歳出予算について、本省本庁以外に 在勤する当該支出負担行為に係る支出官 等に繰越しの手続に関する事務を (ア)委任していないもの (イ)委任したもの 財務大臣 委任を受けた財務局長等 各省各庁の長 委任を受けた支出官等 3.本省本庁以外に在勤する支出負担行為担 当官が支出負担行為を行う歳出予算につ いて、当該支出負担行為担当官等に繰越し の手続に関する事務を (ア)委任していないもの (イ)委任したもの 委任を受けた財務局長等 委任を受けた財務局長等 各省各庁の長 委任を受けた支出負担行為 担当官等 2.繰越(翌債)手続を行う場合の手順 繰越(翌債)の手続経路については、平成 10 年9月 22 日付蔵計第 2355 号(改正 平成 13 年 1 月 5 日蔵計第 2781 号)「歳出予算の繰越しをする場合及び繰越明許費の 金額について翌年度にわたって支出すべき債務を負担する場合の手続について」のとお り定めていますが、繰越(翌債)の手続に関する事務を委任していない場合と委任して

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いる場合及び財務大臣の承認を要しない場合について図示すれば、次のとおりとなりま す。

《繰越しに関する手続》

(1) 各省各庁の長が繰越しの手続に関する事務を支出負担行為担当官に委任していない 場合 (適用関係) (Ⅰ) 支出負担行為計画示達未済の歳出予算の明許繰越し (Ⅱ) 本省本庁に在勤する支出負担行為担当官に係る歳出予算の繰越し ① 支出負担行為担当官は、繰越計算書を作成して各省各庁の長へ提出する。 ② 各省各庁の長は、支出負担行為担当官から提出された繰越計算書を審査のうえ、これに基づいて繰越計算書 を作成して財務大臣に提出する。 ③ 財務大臣は、各省各庁の長から提出された繰越計算書を審査し、繰越しについて承認した場合は、各省各庁の 長へ承認した旨の通知をする。 ④ 各省各庁の長は、財務大臣から繰越しを承認した旨の通知があった場合は、その旨を支出負担行為担当官に 通知する。 ⑤ 支出負担行為担当官は、繰越しを必要とする額が確定したときは、繰越額確定計算書を作成して各省各庁の長 へ繰越しされたい旨を申請する。 ⑥ 各省各庁の長は、支出負担行為担当官から送付された繰越額確定計算書に基づいて繰越しをしたときは、繰 越済通知書を作成して財務大臣及び会計検査院へ送付するとともに、繰越しをした旨を各省各庁の長の定めると ころにより支出負担行為担当官に通知する。 繰越し 図 1-1 ② 「繰越計算書」の提出 財 務 大 臣 繰 越 し を さ れ た い 旨 の 申 請 「 繰 越 額 確 定 計 算 書 」 の 送 付 ⑤ ⑥’ 各 省 各 庁 の 長 ① 「 繰 越 計 算 書 」 の 提 出 ④ 繰 越 し を し た 旨 の 通 知 支 出 負 担 行 為 担 当 官 繰 越 し の 承 認 が あっ た 旨 の 通 知 ⑥ 会 計 検 査 院 「 繰 越 済 通 知 書 」 の 送 付 ③ 繰越しの承認通知 ⑥ 「繰越済通知書」の送付 (注)支出負担行為計画示達未済の歳出予算の明許繰越しの場合は、    ②③⑥の手続のみが行われる。

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(適用関係) 本省本庁以外に在勤する支出負担行為担当官に係る歳出予算の繰越し ① 支出負担行為担当官は、繰越計算書を作成して各省各庁の長へ提出する。 ② 各省各庁の長は、支出負担行為担当官から提出された繰越計算書を審査のうえ、これに基づいて繰越計算書 を作成して、当該支出負担行為担当官の在勤地を管轄する財務局長等に提出する。 ③ 財務局長等は、各省各庁の長から提出された繰越計算書を審査し、繰越しについて承認した場合は、各省各庁 の長へ承認した旨の通知をするとともに、歳出予算繰越承認報告書を作成し、財務大臣に提出する。 ④ 各省各庁の長は、財務局長等から繰越しを承認した旨の通知があった場合は、その旨を支出負担行為担当官 に通知する。 ⑤ 支出負担行為担当官は、繰越しを必要とする額が確定したときは、繰越額確定計算書を作成して各省各庁の長 へ繰越しされたい旨を申請する。 ⑥ 各省各庁の長は、支出負担行為担当官から送付された繰越額確定計算書に基づいて繰越しをしたときは、繰 越済通知書を作成して財務大臣及び会計検査院へ送付するとともに、繰越しをした旨を各省各庁の長の定める ところにより支出負担行為担当官に通知する。また、繰越額確定計算書を作成し、当該繰越しについて承認をし た財務局長等へ送付する。 繰越し 図1-2 財 務 大 臣 ③’ 「 歳 出 予 算 繰 越 承 認 報 告 書 」 の 提 出 支 出 負 担 行 為 担 当 官 各 省 各 庁 の 長 繰 越 し を し た 旨 の 通 知 財 務 局 長 等 ④ ⑤ ⑥’ 「 繰 越 計 算 書 」 の 提 出 繰 越 し の 承 認 が あっ た 旨 の 通 知 ⑥ 会 計 検 査 院 「 繰 越 済 通 知 書 」 の 送 付 ① 繰 越 し を さ れ た い 旨 の 申 請 「 繰 越 額 確 定 計 算 書 」 の 送 付 ③ 繰越しの承認通知 ⑥ 「繰越済通知書」の送付 ② 「繰越計算書」の提出 ⑥’「繰越額確定計算書」    の送付 (各財務局長、福岡財務支局長、 沖縄総合事務局長)

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(2) 各省各庁の長が繰越しの手続に関する事務を支出負担行為担当官等に委任している 場合 ① 繰越しの手続に関する事務の委任を受けた支出負担行為担当官等(支出負担行為担当官又はその他の職員、 都道府県知事若しくは職員)は、繰越計算書を作成して財務局長等に提出するとともに、必要に応じて繰越計算 書を財務局長等へ提出した旨を各省各庁の長へ報告する。 ② 財務局長等は、支出負担行為担当官等から提出された繰越計算書を審査し、繰越しについて承認した場合は、 支出負担行為担当官等へ承認した旨の通知をするとともに、歳出予算繰越承認報告書を作成し、財務大臣に提 出する。 ③ 支出負担行為担当官等は、財務局長等から繰越しを承認した旨の通知があった場合は、その旨を各省各庁の 長に報告する。 ④ 支出負担行為担当官等は、繰越しを必要とする額が確定したときは、繰越額確定計算書を作成して各省各庁 の長へ繰越しされたい旨を申請するとともに、財務局長等へ送付する。 なお、後日当該繰越額確定計算書の記載事項について、各省各庁の長からの繰越しをした旨の通知等により 変更する必要が生じた時は、速やかに所要の訂正をし当該財務局長等へ送付すること。 ⑤ 各省各庁の長は、支出負担行為担当官等から送付された繰越額確定計算書に基づいて繰越しをしたときは、 繰越済通知書を作成して財務大臣及び会計検査院へ送付するとともに、繰越しをした旨を各省各庁の長の定め るところにより支出負担行為担当官等に通知する。 繰越し 図2 ⑤ 「繰越済通知書」の送付 ① 「繰越計算書」の提出 ② 繰越しの承認通知 繰 越 し を さ れ た い 旨 の 申 請 「 繰 越 額 確 定 計 算 書 」 の 送 付 財 務 大 臣 ⑤ 「 繰 越 済 通 知 書 」 の 送 付 会 計 検 査 院 各 省 各 庁 の 長 「 歳 出 予 算 繰 越 承 認 報 告 書 」 の 提 出 ③ 繰 越 し の 承 認 が あっ た 旨 の 報 告 ⑤’ 繰 越 し を し た 旨 の 通 知 ④ ④ 「繰越額確定計算書」の送付 ②’ 財 務 局 長 等 支出負担行為担当官等 (各財務局長、福岡財務支局長、 沖縄総合事務局長) (支出負担行為担当官又はその他の職員、 都道府県知事若しくは職員)

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(3) 繰越しについて財務大臣の承認を要しない場合 (適用関係) (Ⅰ) 継続費の年割額の逓次繰越し (Ⅱ) 特別会計に関する法律の特別規定による繰越し ① 支出負担行為担当官等は、繰越しの必要が生じた場合には、各省各庁の長の定めるところにより、繰越計算書 を作成して各省各庁の長(所管大臣)へ提出する。 ② 支出負担行為担当官等は、繰越しを必要とする額が確定したときは、繰越額確定計算書又はこれに準じた書類 を作成し、各省各庁の長(所管大臣)へ繰越しされたい旨を申請する。 ③ 各省各庁の長(所管大臣)は、支出負担行為担当官等から申請のあった繰越額確定計算書等を審査のうえ、繰 り越すべきものと決定した場合には繰越しを行い、繰越済通知書を作成して財務大臣及び会計検査院へ送付す るとともに、繰越しをした旨を各省各庁の長の定めるところにより支出負担行為担当官等に通知する。 繰越し 図3 支出負担行為担当官等 「 繰 越 計 算 書 」 の 提 出 財 務 大 臣 ① 各 省 各 庁 の 長 ( 所 管 大 臣 ) 繰 越 し を さ れ た い 旨 の 申 請 「 繰 越 額 確 定 計 算 書 」 の 送 付 繰 越 し を し た 旨 の 通 知 ③ 会 計 検 査 院 「 繰 越 済 通 知 書 」 の 送 付 ② ③’ (※)各省各庁の長と支出負担行為担当官等の間における繰越事務の手続については、別に法定のも のはなく、現在行われている手続としては、平成10年9月22日付蔵計第2355号(改正平成13年1月5日 付蔵計第2781号)「歳出予算の繰越しをする場合及び繰越明許費の金額について翌年度にわたって 支出すべき債務を負担する場合の手続について」によるほか、各省各庁の長において定めたところによ るものである。 ③ 「繰越済通知書」の送付 (支出負担行為担当官又はその他の職員、 都道府県知事若しくは職員) 「継続費の年割額の逓次繰越し」及び 「特別会計に関する法律の特別規定による繰越し(注)」の場合。 (注)下記の特別会計(勘定)に限られている。   ・交付税及び譲与税配付金特別会計(交付税及び譲与税配付金勘定)   ・国債整理基金特別会計   ・財政投融資特別会計(財政融資資金勘定)   ・国有林野事業

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《翌債に関する手続》

(4) 各省各庁の長が翌債の手続に関する事務を支出負担行為担当官に委任していない場 合 (適用関係) (Ⅰ) 支出負担行為計画示達未済の歳出予算の翌債 (Ⅱ) 本省本庁に在勤する支出負担行為担当官が行う翌債 ① 支出負担行為担当官は、翌年度にわたる債務負担の承認要求書(以下「翌債承認要求書」という。)を作成して 各省各庁の長へ提出する。 ② 各省各庁の長は、本省本庁に在勤する支出負担行為担当官から提出された翌債承認要求書を審査して、翌債 をする必要があると認めたとき又は支出負担行為担当官への示達未済に係る歳出予算について翌債をする必要 があると認めたときは、翌債承認要求書を財務大臣に提出する。 ③ 財務大臣は、各省各庁の長から提出された翌債承認要求書を審査し、翌債について承認した場合には、各省 各庁の長へ承認した旨の通知をする。 ④ 各省各庁の長は、翌債について財務大臣から承認した旨の通知があった場合は、その旨を支出負担行為担当 官に通知する。 ⑤ 支出負担行為担当官は、繰越しを必要とする額(翌債承認要求書に記載されている翌年度支出見込額の範囲 内)が確定したときは、繰越額確定計算書を作成して各省各庁の長へ繰越しされたい旨を申請する。 (注)繰越額が翌年度支出見込額を超える場合は、その繰越額について改めて明許繰越しの手続が必要。 ⑥ 各省各庁の長は、支出負担行為担当官から送付された繰越額確定計算書に基づいて繰越しをしたときは、繰 越済通知書を作成して財務大臣及び会計検査院へ送付するとともに、繰越しをした旨を各省各庁の長の定めると ころにより支出負担行為担当官に通知する。 翌債 図4-1 繰 越 し を し た 旨 の 通 知 支 出 負 担 行 為 担 当 官 繰 越 し を さ れ た い 旨 の 申 請 「 繰 越 額 確 定 計 算 書 」 の 送 付 「 翌 債 承 認 要 求 書 」 の 提 出 翌 債 の 承 認 が あっ た 旨 の 通 知 「 繰 越 済 通 知 書 」 の 送 付 各 省 各 庁 の 長 財 務 大 臣 ① ④ ⑤ ⑥’ ⑥ 会 計 検 査 院 ③ 翌債の承認通知 ⑥ 「繰越済通知書」の送付 ②「翌債承認要求書」の提出

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(適用関係) 本省本庁以外に在勤する支出負担行為担当官に係る翌債の場合 ① 支出負担行為担当官は、翌債承認要求書を作成して各省各庁の長へ提出する。 ② 各省各庁の長は、本省本庁以外に在勤する支出負担行為担当官から提出された翌債承認要求書を審査して、 翌債をする必要があると認めたときは、翌債承認要求書を当該支出負担行為担当官の在勤地を管轄する財務局 長等に提出する。 ③ 財務局長等は、各省各庁の長から提出された翌債承認要求書を審査し、翌債について承認した場合には、各 省各庁の長へ承認した旨の通知をするとともに、翌年度にわたる債務負担の承認報告書を作成し、財務大臣へ 提出する。 ④ 各省各庁の長は、翌債について財務局長等から承認した旨の通知があった場合は、その旨を支出負担行為担 当官に通知する。 ⑤ 支出負担行為担当官は、繰越しを必要とする額(翌債承認要求書に記載されている翌年度支出見込額の範囲 内)が確定したときは、繰越額確定計算書を作成して各省各庁の長へ繰越しされたい旨を申請する。 (注)繰越額が翌年度支出見込額を超える場合は、その繰越額について改めて明許繰越しの手続が必要。 ⑥ 各省各庁の長は、支出負担行為担当官から送付された繰越額確定計算書に基づいて繰越しをしたときは、繰 越済通知書を作成して財務大臣及び会計検査院へ送付するとともに、繰越しをした旨を各省各庁の長の定めると ころにより支出負担行為担当官に通知する。また、繰越額確定計算書を作成し、当該翌債について承認をした財 務局長等へ送付する。 翌債 図4-2 「 翌 債 承 認 要 求 書 」 の 提 出 翌 債 の 承 認 が あっ た 旨 の 通 知 ⑥ 会 計 検 査 院 「 繰 越 済 通 知 書 」 の 送 付 各 省 各 庁 の 長 ① ④ ⑤ ⑥’ 繰 越 し を し た 旨 の 通 知 財 務 局 長 等 支 出 負 担 行 為 担 当 官 繰 越 し を さ れ た い 旨 の 申 請 「 繰 越 額 確 定 計 算 書 」 の 送 付 財 務 大 臣 ③’ 「 翌 債 承 認 報 告 書 」 の 提 出 ③ 翌債の承認通知 ⑥ 「繰越済通知書」の送付 ② 「翌債承認要求書」の提出 ⑥’「繰越額確定計算書」    の送付 (各財務局長、福岡財務支局長、 沖縄総合事務局長)

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(5) 各省各庁の長が翌債の手続に関する事務を支出負担行為担当官等に委任している場 合 ① 翌債の手続に関する事務の委任を受けた支出負担行為担当官等(以下「翌債に係る支出負担行為担当官等」 という。)は、翌債承認要求書を作成して財務局長等に提出する。 ② 翌債に係る支出負担行為担当官等は、翌債承認要求書を財務局長等へ提出した旨を各省各庁の長へ報告す る。 (注)この報告については、法令又は財務大臣通達において特に定めはなく各省各庁の長の定めるところに よっているが、各省各庁の長は、所掌する予算の執行状況等を常時把握する意味において、この報告を徴するこ とが望ましい。 ③ 財務局長等は、翌債に係る支出負担行為担当官等から提出された翌債承認要求書を審査のうえ承認した場合 は、翌債に係る支出負担行為担当官等へ承認した旨の通知をするとともに、翌年度にわたる債務負担の承認報 告書を財務大臣へ提出する。 ④ 翌債に係る支出負担行為担当官等は、財務局長等から翌債について承認の通知があった場合は、その旨を各 省各庁の長に報告する。 ⑤ 翌債に係る支出負担行為担当官等は、財務局長等から翌債について承認の通知があった場合は、当該翌債に 係る歳出予算の繰越しの手続に関する事務を行う支出負担行為担当官等(以下「繰越しに係る支出負担行為担 当官等」という。)に対し、その旨を通知する。 ただし、翌債に係る支出負担行為担当官等が歳出予算の繰越しの手続に関する事務を行うことを委任されてい るときは、この通知は省略する。 ⑥ 繰越しに係る支出負担行為担当官等は、繰越しを必要とする額(翌債承認要求書に記載されている翌年度支 出見込額の範囲内)が確定したときは、繰越額確定計算書を作成して各省各庁の長へ繰越しされたい旨を申請 するとともに、財務局長等へ送付する。 (注)繰越額が翌年度支出見込額を超える場合は、その繰越額について改めて明許繰越しの手続が必要。 なお、後日当該繰越額確定計算書の記載事項について、各省各庁の長からの繰越しをした旨の通知等により 変更する必要が生じた時は、速やかに所要の訂正をし当該財務局長等へ送付すること。 ⑦ 各省各庁の長は、繰越しに係る支出負担行為担当官等から送付された繰越額確定計算書に基づいて繰越しを したときは、繰越済通知書を作成して財務大臣及び会計検査院へ送付するとともに、繰越しをした旨を各省各庁 の長の定めるところにより繰越しに係る支出負担行為担当官等に通知する。 翌債 図5 ⑥ ③’ ③ 承認した旨の通知 ⑥ 「繰越額確定計算書」の送付 支出負担行為担当官等 会 計 検 査 院 財 務 局 長 等  ⑤ 承認があった旨の通知 「 翌 債 承 認 要 求 書 」 を 財 務 局 長 等 へ 提 出 し た 旨 の 報 告 各 省 各 庁 の 長 財 務 大 臣 ② ④ 承 認 が あ た 旨 の 報 告 「 翌 債 承 認 報 告 書 」 の 提 出 支出負担行為担当官等 繰 越 し を さ れ た い 旨 の 申 請(「 繰 越 額 確 定 計 算 書」) 翌 債 に 係 る 繰 越 し に 係 る ① 「翌債承認要求書」の提出 (各財務局長、福岡財務支局長、 沖縄総合事務局長) ⑦ 「繰越済通知書」の送付 ⑦ 繰 越 済 通 知 書 の 送 付 繰 越 し を し た 旨 の 通 知 ⑦’ (支出負担行為担当官又はその他の職員、 都道府県知事若しくは職員) (支出負担行為担当官又はその他の職員、 都道府県知事若しくは職員)

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3.繰越計算書及び翌債承認要求書並びに繰越済通知書の送付期限 ● 「繰越計算書」及び「翌年度にわたる債務負担の承認要求書」 3月末まで(原則) ※例外:繰越計算書の送付期限は、繰越しの対象となる事業等が年度末までに完成 したが、何らかの事由によりその経費の支出を当該年度の出納整理期間中に終える ことができなくなった場合は、当該年度の出納整理期間満了の日までに送付。 ● 「繰越済通知書」(各省各庁の長⇒財務大臣) 翌年度5月15日まで (当該年度の歳出として支出することができる期間満了の日から起算して15日を経 過した日まで) (注)上記のいずれの期限もあくまで最終期限であることに留意

コラム5 早期執行への対応

繰越し及び翌債の承認については、予定金額をもって承認を求めることが可能であり、上 記の期限にとらわれず、繰越し及び翌債の承認を要する事由が発生した場合は、速やかに手 続を開始することとされています。 なお、繰越計算書、翌債承認要求書、繰越額確定計算書及び繰越済通知書は、事項ごとに 分割して逐次送付して差し支えありません(特に、承認期限が申請から原則 10 日以内を目 途と設定していることを踏まえ、市町村が行う事業(経費)に係る繰越しについては、可能 な限り逐次送付すること)。 また、翌年度首より経費の支出が見込まれる歳出予算の繰越しについては、早期に申請・ 承認することにより、翌年度首の予算執行に対応することが可能です。

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4.承認後に金額変更があった場合の手続 繰越(翌債)承認後に金額変更があった場合の手続は以下のとおりです。 翌 債 明 許 事 故 左の額の支出見込額内訳 区 分 翌年度にわたる債務 負担を必要とする額 本年度分 翌年度分 要繰越額 手 続 増 増減とも 増減とも 翌債の追加(変更)申請 減 増 翌年度分を明許繰越しとして新たに 申請 減 増減とも 減 不要(但し、減額分を不用額とせずに 翌年度に支出負担行為を行う場合は、 その経費全体について改めて明許繰 越しとして申請) 増 減 不要 不変 減 増 翌年度分を明許繰越しとして新たに 申請 翌 債 皆減 皆減 皆減 不要(但し、減額分を不用額とせずに 翌年度に支出負担行為を行う場合は、 その経費は明許繰越しとして別途申 請) 増 増額分につき明許繰越し又は事故繰 越しの追加申請 明 事 許 故 減 不要 5.繰越(翌債)承認申請に当たって必要な提出書類 繰越(翌債)承認申請に当たって、財務省又は財務局等に提出する必要のある書類は、 以下のとおりです。 (1) 明許繰越し ・繰越計算書(事項別内訳表を含む) ・箇所別調書及び理由書 ・審査表 (2) 繰越明許費に係る翌年度にわたる債務の負担(翌債) ・翌年度にわたる債務負担の承認要求書(事項別内訳表を含む) ・箇所別調書及び理由書 ・審査表 (3) 事故繰越し ・繰越計算書(事項別内訳表を含む) ・理由書 ・審査表 ・その他財務省、財務局等の審査に必要な書類

参照

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