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早稲田大学ロシア文学会ニューズレター

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Academic year: 2021

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1 早稲田大学ロシア文学会ニューズレター 2021.2.4.

Вести №54

〒162-8644 東京都新宿区戸山 1-24-1 早稲田大学文学部露文コース室 tel: 03-5286-3740 e-mail: robun@list.waseda.jp http://www.robun-waseda.com/ *新型コロナウイルス流行下の早稲田大学ロシア文学会の活動および早稲田大学の状況に ついて、当会会長の坂庭淳史先生にご寄稿いただきました。 「ヴェスチ」54 号発行のごあいさつ 坂庭 淳史 早大ロシア文学会の坂庭淳史です。「ヴェスチ」54 号をお送りいたします。 前回 53 号をお送りしてから 1 年あまりの時間が経過してしまいました。通常、ヴェスチ は春、冬と 1 年度に 2 回発行しています。しかし昨春以降、皆さまご存知の通り、新型コ ロナウイルス感染症が流行し、いまも状況は改善しておりません。この影響によりキャン パス内での編集・発送作業が十分に進められず、やむなく今年度のヴェスチは今号 1 回の みの発行とさせていただきました。なにとぞご了承ください。 なお、やはり新型コロナウイルスの影響により、早大ロシア文学会の 2020 年度春期・秋 期の講演会は開催できませんでした(総会のみ、2020 年 7 月 25 日(土)にオンラインで開 催いたしました)。また、前回のヴェスチで予告いたしました露文 100 周年記念行事も、 企画中のままになっております。状況が改善され次第、開催に向けて動き出す予定です。 2020 年度はほとんどの授業がインターネットを介したオンライン、あるいはオンデマン ドの形態で行われました。年度初めに比べると、学生も教員スタッフもこの形態や機器の 操作にはだいぶ慣れてきました。しかし、いまだ教室授業を受けたことのない 1 年生もお ● 「ヴェスチ」54 号発行のごあいさつ 坂庭 淳史 ● 会員の近況より 「南極ビエンナーレとロシア文化」傍聴記 河野 悟士 自転車で川へ留学 浜田 誠太郎 ● 会員の新刊情報 ● 『ロシア文化研究』第 27 号のご案内 ● 早大ロシア文学会維持会員制度についてのお願い ● 学会だより

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2 り、また上級生、院生たちも含めて授業以外での交流の場はかなり限られ、とまどいの声 も多く聞こえてきます。教員側も、学生と直に接する機会がなく、出席カードを配布して いた頃を懐かしむこともあります。2021 年度は、対面形式での授業も増える予定ではあり ますが、キャンパスにいつもの賑やかさが早く戻ってくることを祈っております。 (早稲田大学文学学術院教授)

会員の近況より

*2019 年度、早大ロシア文学会では 12 月に講演会を開催しました。この講演会について大 学院ロシア語ロシア文化コース修士課程の河野悟士さんに、また昨年 9 月にプーシキン大 学短期留学オンラインコースを受講した際の体験について同じく修士課程の浜田誠太郎さ んに、それぞれご寄稿いただきました。 「南極ビエンナーレとロシア文化」傍聴記 河野 悟士 2019 年 12 月 14 日、「南極ビエンナーレとロシア文化」と題された講演会が行われた。 まずはロシアのアーティストであるアレクサンドル・ポノマリョフ氏が「海と芸術――瀬 戸内国際芸術祭、南極ビエンナーレ、奥能登国際芸術祭」のタイトルで、続いて早稲田大 学教育・総合科学学術院教授の鴻野わか菜先生が「南極ビエンナーレとロシア現代アート」 というタイトルで講演された。ポノマリョフ氏が初めに聴衆に向けて「どのようなジャン ルであれ現代アートに興味を持っている人はいますか」と問いかけたところ、会場の多く の人が手を挙げていた。中にはロシア語のわからない人もある程度いたようだが、中神美 砂氏の通訳もあって、現代アートに関心のある様々な層の人が講演を聴きに来ていること が分かった。 講演はポノマリョフ氏がこれまでに手掛けてきた作品を紹介することから始まった。氏 の主な創作ジャンルはインスタレーションである。もともと職業船乗りだったキャリアが 創作に大きく影響していると仰っており、その言葉どおり「海」や「船」といったモチー フが繰り返し使われていた。紹介された作品はどれもスケールの大きなものだったが、そ の中でもひときわ大きなプロジェクトが 2017 年に第一回が敢行されたという「南極ビエン ナーレ」である。参加したアーティストたちの取り組みをまとめた 7 分程のフイルムも上 映され、聴衆はより鮮明に「南極ビエンナーレ」の様子を知ることができた。そのプロジ ェクトに鴻野先生も加わっており、後半の先生の講演ではご自身の来歴についてや、現代 ――特に 1950 年代生まれのロシアのアーティストの仕事を紹介してもらった後で、実際に 「南極ビエンナーレ」に参加された印象やそこでの取り組みについてお話し頂いた。 ではなぜビエンナーレをわざわざ南極で行うのか。その問いにポノマリョフ氏は幾つか プリンシプルを掲げている。まず「動のなかの動」というコンセプトであること。インス タレーションは動きの中で作られるものであり、常に変わる状況に対処しながら創作する ことが大切だと仰っていた。それから様々な分野の専門家が参加しているという点。南極

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3 へ向かう一つの船の中で哲学者、教育者、文筆家、アーティストなど専門の違う人達が共 同生活を送らなければならない。それだからこそ対話を重ねることが非常に大切なのだと いうことだった。もう一つは南極という地がどの主権国家にも属していないこと、国境が 無いことを挙げており、その点で国際的な競争意識よりも国際協力を重んじることが可能 なのだということであった。 こうしたポイントは鴻野先生も実感されていたようで、天候に左右されるスケジュール、 環境への最大級の配慮、安全確保、物資・人員のやりくり等を前にして、協調を生むため の対話の重要性を確認したということだった。また南極は子午線が一点に集中する=時 間・国境を越えた感覚から「時間のビエンナーレ」と称されていたことに触れ、それに基 づいた作家たちの創作(例えば氷山にラスコー壁画を投影するインスタレーション等)か ら古代・文明というものを身近に感じられたとも言われていた。先生自身ビエンナーレの 前は南極という自然の美を前にして芸術活動が意義を持ち得るのかと半ば疑っていたとい うが、それでもこうした取り組みを通して芸術の力を再認識できたと仰っていた。 ここからは私の個人的な感想である。講演を聴くにあたって、兎角難解なものばかりの 現代アートというものにかなり構えて臨んだのだが、ポノマリョフ氏や鴻野先生の話を聞 くうちにその作品の主張や構想は案外にシンプルなのかもしれないと思われてきた。ただ そうしたアイデアを実行に移すこと、そしてそれらを体験することとの間には大きな隔た りがあるのだろうとは察せられた。例えばポノマリョフ氏の「水底の空 Подводное небо」 というインスタレーション――大きな鏡の上に、漁網をかけた日本の古い漁船の骨組みを おいて、空・大地・海を一度に見えるように構成したものがあったが、これを小説や詩で 展開することは簡単でも、インスタレーションとして実行するのは並大抵の困難ではない だろうと感じた。 鴻野先生含め多くの「南極ビエンナーレ」参加者の記憶に強く残ったのははじめに目に した氷山だったという。その感覚は私たちが写真やフイルムから想像するものとは違うだ ろうとは思いつつ、しかしその感覚を南極に行ったアーティストが表現しようとして来て、 そうした奮闘の一端を知れたのは意義深いことだった。その意味で大変貴重な講演会であ ったと思う。 (大学院修士 4 年) 自転車で川へ留学 浜田 誠太郎 ここ数週間、ほぼ毎日、川を見にいっている。自宅の裏手に流れる川はフェンスで囲わ れていて近づけないため、自転車で十五分ほどかけて元荒川のある神社のそばまで行く。 少し川縁を歩いて、靴に付いた泥土を掃って、また自転車で帰る。 九月の頭から約一ヵ月、プーシキン大学のロシア語短期留学オンラインコースを受講し ているあいだも、このように川を見てきてから授業の準備をすることが多かった。モスク ワ時間では午前中の授業も、日本では午後四時から(後半は日本の大学が始まることも考 慮していただいて午後七時から)始まるので、まだまだ暑かった日中を避けて自宅を出て も、授業開始には間に合った。Zoom で開催されたオンラインの「留学」は一日で一コマ九 十分の授業が三コマあり、終わるころにはパソコンが熱くなっている。

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4 外務省による感染症危険レベルが3まで引き上げられたことにより、九月から予定して いたモスクワ大学への留学が中止になった。中止が決まる五月末ごろまでは、外出自粛や 感染の危険よりも、留学に行けるか行けないのかよくわからないという不安が一番大きか ったように思う。いろいろな方にお世話になりながら慌ただしく準備した留学だったが、 中止が決まるとなぜだかほっとして、しばらく研究にも語学にも身の入らない時期が続い た。そもそも中学生のころから学校の自習室などで宿題や予習をすべてすましていた私に とって、自宅は休む場所でしかない。かといって、祖父母も同居しているため、無理して 外出してどこかのカフェに入るというのも考えづらかった。 自転車で近所を彷徨くのはこの時期に始めたことで、最初は普段通らない脇道に入って みたり、とにかく行けるところまでまっすぐ進んで帰ってきたりしていた。知らない古本 屋や、高そうなカメラを持った人たちの集まるバードウォッチングスポットなど、近所で も意外とたくさん発見があり、不安なことをあまり考えずに済んだような気がする。八月 ごろは日中ひじょうに暑いため若干外に出る回数が減ったが、夕方の風が心地よいくらい になるとまた頻繁に彷徨き、そして次第に川へ行く頻度が増えていったように思う。 あたりまえのことだったのだが、見にいくたびに川の様子が違う。おおよそ同じ場所か ら川を眺めているのだが、回を重ねるごとにその違いがよく分かるようになる。そして、 そこから感じられるのは「自然の豊かさ」や「無限さ」などではなく、ただただ日々違う ということ、昨日と今日は違うということであった。川を見るたびに「よかった、今日も 違う」と安心するのだ。 オンラインでの「留学」が始まってからも頻繁に川を見にいっていたが、これはよい息 抜きになっていたようで、合計四時間半の長丁場も比較的元気に乗り越えられた。プーシ キン大学側もオンラインでの授業はどうやらはじめてらしく、いろいろと工夫していただ いたのもあるかもしれない。たとえば Kahoot!というスマホアプリは、前回教わった文法や フレーズを先生がクイズにし、パスワードを生徒と共有することで、各自のスマホでその クイズに解答できる。その場で〇×が表示され、リアルタイムで先生にも成績がわかるシ ステムのようである。安直ではあるがゲーム的に楽しく復習ができた。語学学習という点 ではオンラインでもかなり充実していたように思う。ただ「留学」まで代替できていたの かはよく分からない。 オンライン授業では質的な差がよく分からなくなる。先生の発音はすべてスピーカーか ら発されるので、たとえば二人いた先生の声質の差などはよく分からなかったし、発音の 微細な違いを先生が判断できていたのかは定かではない。「だから駄目だ」と言いたいわ けではけっしてないが、そこにある不安を、川を見ることで埋めていたようだ。 一方で、川の安心に居続けると、ここがすべてであるような気もしてくる。しかし、オン ラインの授業で誰かのマイクが救急車のサイレン音を拾っていたり、先生の家の犬が吠え やまず、授業が中断されたりすることが、ここがすべてではなかったなと気づかせてくる のだ。 川を見にいくこととオンラインで留学することは個人的にセットになっていた。明らか に異なるこの体験を同時にできたのはこのご時世のおかげかもしれない。 (大学院修士 2 年)

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2020 年上半期・下半期会員の新刊情報(2021 年 1 月 31 日調べ

) 安達紀子訳、アントン・チェーホフ著『新訳 桜の園(転換期を読む)』未來社 (2020/10) 井桁貞義、伊東一郎、長與進編『スラヴャンスキイ・バザアル ロシアの文学・演劇・歴 史』水声社 (2021/1) 五木寛之著『マイナスの効用 不安の時代を生きる技法』祥伝社 (2020/11) 五木寛之著『生き抜くヒント』新潮社 (2020/10) 五木寛之著『回想のすすめ 豊潤な記憶の海へ』中央公論新社 (2020/9) 五木寛之著『死の教科書 心が晴れる 48 のヒント』宝島社 (2020/9) 五木寛之、姜尚中著『漂流者の生きかた』東京書籍 (2020/7) 五木寛之著『こころの相続』SB クリエイティブ (2020/7) 五木寛之著『他力』幻冬舎 (2020/5) 五木寛之、横田南嶺著『命ある限り歩き続ける』致知出版社 (2020/6) 井上怜子著『ロシアの新聞走り読み』中央公論事業出版 (2019/9) 海野弘解説・監修『華麗なる「バレエ・リュス」と舞台芸術の世界 ロシア・バレエとモ ダン・アート』パイインターナショナル (2020/8) 海野弘解説、デイヴィッド・ライマー著、井上廣美訳『[アートミュージアム]ポスター芸 術の歴史 ミュシャ、ロートレックからシュルレアリスムまで』原書房 (2020/2) 大島幹雄ほか著、東洋文庫・生田美智子監修、牧野元紀編『ロマノフ王朝時代の日露交流』 勉誠出版 (2020/8) 大島幹雄ほか著『石巻学 歩く見る聞く石巻 vol.5』こぶし書房 (2020/9) 岡田和也著『ハバーロフスク断想 承前雪とインク』未知谷 (2020/3) 岡田和也訳、ミハイール・プリーシヴィン著『西比利亜の印象』未知谷 (2020/6) 岡田和也訳、ミハイール・プリーシヴィン著『四季』未知谷(2020/12) 貝澤哉ほか著、駒井稔、「光文社古典新訳文庫」編集部編著『文学こそ最高の教養である』 光文社 (2020/7) 狩野昊子著『ロシア語の比喩・イメージ・連想・シンボル事典 植物 新装版』ナウカ出 版 (2020/7) 鎌田慧著『叛逆老人は死なず』岩波書店 (2019/12) 鎌田慧ほか著、連帯ユニオン編『労働組合やめろって警察に言われたんだけどそれってど うなの? 憲法 28 条があるのに…』旬報社 (2020/3) 鎌田慧ほか著、石牟礼道子資料保存会編『残夢童女 石牟礼道子追悼文集』平凡社 (2020/2) 川端香男里、栗原成郎ほか訳、沼野充義編『ロシア怪談集 新装版』河出書房新社 (2019/10) 沓掛良彦著『耽酒妄言 枯骨閑人文酒閑話』平凡社 (2020/4) 栗原成郎ほか訳、沼野充義編『東欧怪談集 新装版』河出書房新社 (2020/9) 桑野隆著『言語学のアヴァンギャルド ボードアン・ド・クルトネからロシア・フォルマ リズムへ 叢書記号学的実践』水声社 (2021/1) 桑野隆訳、アンナ・ラーツィス著『赤いナデシコ 《職業革命家》アーシャの回想録』水 声社(2021/1) 桑野隆著『[増補]バフチン カーニヴァル・対話・笑い』平凡社 (2020/3)

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6 小玉石水著『晩秋の言葉集 第二十集』小玉石水 (2020/2) 柴田賢編訳、Максім Багдановіч 著『マクシム・バフダノーヴィチ詩選』在リトアニア・ベ ラルーシ文化協会 (2020) 東海林さだお著『マスクは踊る』文藝春秋 (2021/1) 東海林さだお著『B 級グルメで世界一周』筑摩書房 (2021/1) 東海林さだお著『パンダの丸かじり』朝日新聞出版 (2020/11) 東海林さだお著『ゴハンですよ』大和書房 (2020/10) 東海林さだお著『オッパイ入門』文藝春秋 (2020/10) 東海林さだお著『ひとり酒の時間イイネ!』大和書房 (2020/7) 東海林さだお著『焼き鳥の丸かじり』文藝春秋 (2020/4) 東海林さだお著『ひとりメシ超入門』朝日新聞出版 (2020/2) 東海林さだお著『サクランボの丸かじり』朝日新聞出版 (2019/11) 杉里直人訳、ドストエフスキー著『〈詳注版〉カラマーゾフの兄弟』水声社 (2020/1) 田辺佐保子訳、リジヤ・ジノヴィエワ=アンニバル著『悲劇的な動物園 三十三の歪んだ肖 像』群像社 (2020/7) 多和田葉子ほか著、紅野謙介ほか編『〈戦後文学〉の現在形』平凡社 (2020/10) 多和田葉子著『ヒナギクのお茶の場合/海に落とした名前』講談社 (2020/8) 多和田葉子著『星に仄めかされて』講談社 (2020/5) 多和田葉子ほか著、村上陽一郎編『コロナ後の世界を生きる 私たちの提言』岩波書店 (2020/7) 多和田葉子ほか著、和田博文編『森の文学館 緑の記憶の物語』筑摩書房 (2020/7) 多和田葉子ほか著、岩淵宏子、長谷川啓監修、矢澤美佐紀編『〈新編〉日本女性文学全集 12』 六花出版 (2020/3) 多和田葉子著『百年の散歩』新潮社 (2020/1) 塚本善也著『連環の諸相 日本統治時代の台湾とロシア人』國立臺灣大學出版中心 (2020/9) 時田昌瑞著『絵で楽しむ江戸のことわざ』KADOKAWA (2019/12) 時田昌瑞ほか監修、日本ことわざ文化学会編『世界ことわざ比較辞典』岩波書店 (2020/3) 戸田裕之訳、ケン・フォレット著『火の柱 上・中・下』扶桑社 (2020/3) 中村喜和、岩浅武久訳、レスコフ著『髪結いの芸術家』群像社 (2020/2) 中村喜和、大島幹雄、松谷さやか、沢田和彦ほか著、長塚英雄責任編集『ドラマチック・ ロシア in JAPAN 5』生活ジャーナル (2019/12) 藤沼貴著『トルストイの生涯』第三文明社 (2020/1) 三木卓著『若き詩人たちの青春』河出書房新社 (2020/3) 村山久美子監修、工藤純子作、佐々木メエ絵『リトル☆バレリーナ 1』学研プラス (2020/8) 村山久美子監修、Cuvie 著『絢爛たるグランドセーヌ 16』秋田書店(チャンピオン RED コ ミックス) (2020/9)

*著書を上梓された会員の方は、ぜひ編集部までご一報ください*

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『ロシア文化研究』第 27 号のご案内

2019 年度の早稲田大学ロシア文学会会誌『ロシア文化研究』第 27 号が 2020 年 3 月 末に刊行されました。本号をご希望の方は、「早大ロシア文学会維持会員制度について のお願い」をご覧の上、同封の払込用紙の通信欄に「第 27 号希望」と記し、維持会費 としてお振込みください(原則として、本誌は維持会員の方々にお分けしております)。 『ロシア文化研究』第 27 号目次 【論文】 神岡理恵子 タミズダート誌『第三の波』からみるソ連非公式芸術の状況 ――創刊者 A.グレーゼルの活動と初期誌面を中心に 安野直 20 世紀初頭のロシアにおける少女小説とジェンダー ――リディヤ・チャールスカヤの革新性―― 宮崎康子 ユロージヴイ聖者伝のモチーフの変遷についての一考察―受苦から批判へ 【記録】 佐々木寛 編集・注 「新谷敬三郎先生を偲ぶ会」録音記録 2 の 2 【回想】 松浦健 都の西北から北洋の海へ(2) 【書評と紹介】 中澤敦夫 ロシア・フォークロアの会 なろうど編著『ロシアの歳時記』 生熊源一 河村彩著『ロシア構成主義 生活と造形の組織学』 中尾泰子 安野直著『ユーラシア文庫 12 ロシアの「LGBT」性的少数者の過去と現在』 粕谷典子 斎藤慶子著『「バレエ大国」日本の夜明け チャイコフスキー記念東京バレエ学校 1960-1964』 八木君人 伊東一郎『ガリツィアの森——ロシア・東欧比較文化論集』

早大ロシア文学会維持会員制度についてのお願い

早大ロシア文学会の「維持会員制度」は、すでに多くの方々からのあたたかいご支援を 頂戴しております。おかげさまで、毎年『ロシア文化研究』を発行することができており ます。『ロシア文化研究』発行の他にも、ニューズレター「ヴェスチ」の発行・送付、春 季公開講演会の諸費用等にも、皆様より寄せられた会費が充てられております。 この制度は、会員の方々から広く「維持会員」を募り、維持会員になって頂いた方には、 その年度の『ロシア文化研究』を年度末の発行に際して 1 冊お送りするという制度です。 学会誌・ニューズレターの発行、講演会の諸費用等は大学からの補助だけではまかないき れません。会員の皆様には、本学会が担い続けている、日本のロシア文化研究の中心的役 割をお察しのうえ、ぜひともご支援をお願い申し上げる次第です。一人でも多くの会員の 方々からご支援を賜りますよう、お願いを申し上げる次第です。維持会員になっていただ けます方は、以下の要領にてご送金くだされば幸いです。

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8 (1) 年会費は 1 年につき 2,000 円となります。 (2) 維 持 会 員費 納 入に は 、同 封 の 郵便 振 替用 紙 をご 利 用 くだ さ い( 口 座番号 00160-7-87172 加入者名 早稲田大学ロシア文学会)。差出人欄には、住所と 氏名だけでなく、郵便番号と電話番号も必ずお書きください。 (3) 複数年のお振込みをいただいた方には、自動的にその年度発行分以下、『ロシ ア文化研究』を、発行され次第、順次、送本申し上げます。 (4) 『ロシア文化研究』は、年度末に発行されます。従いまして、前年度の『ロシ ア文化研究』をご希望の方は、振込用紙の通信欄に、その旨、お書き添えくだ さい。 少しでも多くの皆様のご協力とご支援を重ねてお願い申し上げます。

学会だより

○ 2020 年 3 月に文学部ロシア語ロシア文学コースから 15 名が卒業しました。文学研究科 ロシア語ロシア文化コース修士課程および博士後期課程の修了者はいませんでした。 ○ 2020 年度の文学部ロシア語ロシア文学コースへの進級者は 11 名でした。文学研究科ロ シア語ロシア文化コース修士課程への入学者は 3 名、博士後期課程への入学者はいま せんでした。 ○ 2019 年 12 月 14 日、2019 年度秋の公開講演会が催されました。「南極ビエンナーレと ロシア文化」のテーマで、鴻野わか菜先生(早稲田大学教育・総合科学学術院教授) に「南極ビエンナーレとロシア現代アート」、アレクサンドル・ポノマリョフ氏(ア ーティスト)に「海と芸術―瀬戸内国際芸術祭、南極ビエンナーレ、奥能登国際芸術 祭」(通訳:中神美砂氏)と題してご講演いただきました。この講演会の傍聴記はニ ューズレター本号に掲載されています。 ○ 2020 年度総会が 7 月 25 日(土)にオンラインで催されました。 ○ 2020 年 7 月 11 日(土)に、2021 年度文学研究科ロシア語ロシア文化コース修士課程 の推薦入学試験が行なわれました。合格者は 1 名でした。 ○ 2020 年 8 月 1 日(土)、2020 年度文学研究科ロシア語ロシア文化コース修士課程在籍 者で、修士論文提出予定者 4 名による修士論文中間発表会が行われました。 ○ 2020 年 9 月 18 日(金)、9 月 27 日(日)に、2021 年度文学研究科ロシア語ロシア文 化コース修士課程の一般入学試験が行なわれました。合格者は 2 名でした。 ○ 2020 年 12 月 23 日(水)、文学研究科ロシア語ロシア文化コース修士課程在籍者で、 来年度修士論文提出予定者 2 名による修士論文プレ中間発表会と来年度博士論文仮提 出予定者 1 名による博士論文構想発表会が行われました。 ○ 2021 年 1 月 26 日(火)に卒業論文提出者による卒業論文発表会が行われました。 ○ 2021 年 1 月 24 日(日)、31 日(日)に、2021 年度文学研究科ロシア語ロシア文化コ ース博士後期課程の入学試験が行われました。合格者は 1 名でした。

*ヴェスチに情報掲載を希望される方は、編集部まで原稿をお寄せください*

参照

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