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学術情報
第9回 東京女子医大漢方医学研究会
日 時:昭和60年11月20日(水)午後5時30分より
会場:東京女子医科大学中央校舎1階会議室
演 題
座長 白坂 四一・谷 美智士
530∼5:40
1.鍼によって改善し得た弛緩性便秘の1症例
5:40∼6:10
2.脳卒中の漢方治療
6:10∼7:00
3.循環器障害と瘍血
当番世話人 白坂 龍鑛
(腎・内科)○川嶋 朗
(消化器・内科)小幡・ 裕
(神経精神科)○池田 和広・清岡 道子
(北京中医研究院附属西苑医院 心血管研究所主任)翁 維良
鍼によって改善し得た弛緩性便秘の1症例
(腎・内科)川嶋 朗
(消化器・内科)小幡 裕
弛緩性便秘は大腸の緊張と運動が低下し,腸管が弛
緩性となっておこる.今回我々は薬物に対し抵抗性の
弛緩性便秘を鍼にて改善した1例を経験したのでここ
に報告する.
症例は23歳女性で今回急性肝炎の精査を目的に入院
した.幼少時より便秘傾向があり排便は通常2∼3日
に1度で1ヵ月間排便がなかったこともあった.入院
後センノサイド,ピコスルファートナトリウムを連日
服用していたが入院5日目より排便がなくなり,以後
セソノサイド増量(1→4g),ピコスルファートナトリ
ウム1日1本,マダコロール250mlグリセリン回腸60
g,高圧院腸500mlを2回試みたが排便なく,摘便に際
しても直腸には便がみとめられなかった.排便がなく
なって4日めに支溝,大腸命,足三里,天枢に鍼を施
行したところ15分後に排便あり,以後3日間連日同部
に鍼治療を施行した.その後アップルファイバー及び
フラクトオリゴ糖を毎日服用し退院後も排便習慣がつ
いている.
鍼治療については,陰陽虚実,気血,十二支子の挙
証,四証,経絡,経穴等の理解が必要であるが,これ
らについては現代的な解釈がほとんどなされておら
ず,今後はこれらについての科学的な解釈のもとに適
切な鐡治療が望まれるところである.
脳卒中及び脳卒中後遺症の漢方治療
(神経精神科)池田 和広
(池田ワコー病院)清岡 道子
私共は昭和55年11月以来,脳卒中及び脳卒中後遺症
に対して従来の西洋医学的治療に加えて続命湯を中心
とし鍼治療も加味した東洋医学的治療を行なって来た
が,その数は昭和60年8月迄に総数32例となった.そ
の内訳は,脳卒中後遺症5例で,全例男性,急性の脳
出血は9例中8例が男性,急性の脳梗塞は18例中13例
が男性と男が圧倒的に多い.年齢分布は,脳出血は60
歳台,梗塞は70歳台に夫々多くなっている.
以上の症例より,続命湯が色々な型の脳卒中にどの
様に有効かを知る為に,32例中,CTスキャンで病巣の
大きさ,局在,性質を確i認出来た29例を検討の対象と
した.治療は続命湯を主方とし,その薬味の分量は龍
野一雄の漢方処方集による.兼用法は,桃核承気湯と
八味丸,又は桃核承気湯と当帰筍薬散の組合わせを用
いたが,その投与方法は,脳卒中急性期では発熱を伴
なっている場合には続命湯単方とし,平熱となって状
態が安定した所で兼用方の投与を開始した.兼用方は
主として馬廻により決定したが兼用方を投与する事に
より膀胱直腸障害の改善に役立ち,排便,排尿が良く
なる.又,私共は,患者が安定期に入り,リハビリ開
始の時期になると,バリ治療を開始するが,その方法
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