Title
銀河ディスクの形成とポーラー・リング銀河( はしがき )
Author(s)
若松, 謙一
Report No.
平成7年度-平成8年度年度科学研究費補助金 (基盤研究(C)(2)
課題番号07640353) 研究成果報告書
Issue Date
1996
Type
研究報告書
Version
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12099/246
※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。
ディスク銀河とは角運動量を多く持った原始銀河雲から遠心力によってガスのディスクが形成 され、その中で星形成と円盤の力学的な進化が進んで現在の渦巻銀河が形成された、と考えられて いる0その進化の歴史をトレースする量としてディスクの厚みや構成する星の種類、星やガスの金 属差等の動径変化が重要な鍵を握っている。ディスクは銀河進化のかなり早い段帽で形成されたと 考えられており、現在ではその過程を直接見ることは不可能と思われてきた。 しかし、ポーラー・リング銀河は他の銀河からアクリー卜して来たガスが今まさにディスクを 形成しつつある銀河であることが近年明らかになってきた。このプロセスは銀河形成時の銀河ディ スクの形成過程と多くの点で類似しており、従ってポーラー・リング銀河は円盤銀河形成時のプロ セスを解明するに極めて有意義なターゲットであると位置づけることが出来る。この新しい視点か ら観測計画を策定した。 若松は1983年、プロトタイプのポーラー・リング銀河UGC75・76を発見し、パロマー200インチ 鏡で分光観測してその成因を考察し、1994年にはリングの衝撃波説を提案した。今回、N∝660、26 85等の銀河のCCD撮像観測、分光観測を行い、現在データを解析中である。また、Nuclear Ring を持つ銀河NGC7742についてハッブル宇宙望遠鏡のデータを解析し、中心部に樺構造がないにもか かわらず、リングを持つ極めて特異な例であり、円盤のポテンシャルの僅か数パーセントの歪みだ けでリングが生じ得る例である事を明らかにした。